さて、本日はなぜ韓国は日本との諸問題を解決できないのかについて書いていきます。
初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。
ブログ『日韓問題（初心者向け）』を始めた理由 - 日韓問題（初心者向け）
注意
・このブログは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています・当ブログのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです
・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません
・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらどう思うか」という客観性を常に持ちましょう
・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください
日韓問題において、韓国側が本来であれば自分達で解決しなければいけない問題を日本に転嫁し、自分達は「解決のための努力をしたこと」にしてしまう事例が多々あり、最近の事例では徴用工問題がその典型例となっている。
これには、常に責任を他者に押し付けてしまう韓国社会の風潮が関係しており、韓国では困難な問題が起きると「どう解決するか」よりも、問題の原因を他者に責任転嫁しどう解決してもらう（orさせる）かを考える傾向にある事が関係している。
これには、問題が起きると多くの場合で「犯人探し」ばかりに終始する彼らの特徴が関係しており、原因そのものに注目する人が少ないため、根本的に問題解決自体に関心を持ちにくいという事が関係している。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはウェブアーカイブやウェブ魚拓（別サイト）へのリンクです。
以下から本文
１：徴用工問題
まずはこちらの記事から
トランプ氏再選なら北朝鮮の核を容認？ 元・現当局者が首を横に振る理由（２）
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.01.29 14:04
https://japanese.joins.com/JArticle/314372
記事全体としては、トランプ氏が大統領に再選された場合に対北朝鮮政策がどうなるかについて書かれているのですが、後半で興味深い事が書かれています。
それは「今は尹政権の「第三者弁済」解決策で韓日関係が正常化に向かっている」という内容で、注目すべきはこの記事で「第三者弁済案」を提示したことを「関係正常化に向かっている」としていることです。
しかし実際には、第三者弁済案は韓国で完全に受け入れられているとはいえず、
不二越への賠償命令確定 徴用訴訟で相次ぎ日本企業敗訴＝韓国最高裁
聯合ニュース 2024.01.25
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20240125001600882
第三者弁済を不服として裁判を行い、韓国大法院が日本企業に対して賠償をするよう判決を出すケースがいくつもでてきているにもかかわらず、韓国政府はこれをどうするのかまるで説明の無いまま、「政府傘下の財団が日本企業に代わって賠償金と遅延利子を支払う方針」という主張を続けています。
またさらに
韓国外交部 徴用判決巡る日本の反発に「緊密に意思疎通している」
聯合ニュース 2024.01.25
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20240125002900882
この問題に関して韓国政府は日本と「主な懸案について緊密に意思疎通している」としており、また「外交部と日帝強制動員被害者支援財団は判決が確定した被害者や遺族と意思疎通してきた」「今後もこのプロセスを進めていく」としていますが、どう話し合うのかは全く見えてきません。
さらに、日本企業が韓国の裁判所に出している供託金が、「差し押さえを止めるため」という目的に反し、原告側に渡ろうとしていますが、その解決案も全く見えてきません。
そして韓国側は未だに
＜危機の韓日関係、連続診断３１＞不安な韓半島の地政学的状況…いつよりも切実な韓米日協力（２）
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.01.25 11:43
https://japanese.joins.com/JArticle/314255
（一部抜粋）
申珏秀（シン・ガクス）元駐日大使＝日本の政治において自民党の地位が揺らぐとは考えにくい。たとえ（首相が）交代しても自民党の基本路線には大きな変化がないだろう。ただ、昨年、我々の外交の最も大きな成果である韓日関係改善、韓米同盟強化、韓米日協力アップグレードが３カ国の国内政治変数によって揺らぐ可能性が高まった。昨年の成果が前に進むよう管理することが今年の課題だ。韓国は日本の「コップの半分を満たす」努力が不足していることに不満があり、日本は韓国が果たして強制動員問題を第三者弁済案に基づいて完全に解決するかに不安がある状況だ。
「韓国は日本の「コップの半分を満たす」努力が不足していることに不満」としており、韓国側による日本との「緊密な疎通」とは、問題を日本に丸投げしている状態が続いているだけで、何の進展もないという事が分かります。
２：他人まかせ
これには、問題が起きるととりあえず他人に解決を丸投げする韓国の特徴が関係しており
【リセットコリア】今年、韓日安保協力がさらに重要な理由
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.01.29 10:57
https://japanese.joins.com/JArticle/314363
記事では「米国の北東アジア戦略は日本を中心軸として成り立っている。韓日間の不和は米国の立場では非常に具合が悪い現実だ」「米国は常に日本と韓国がうまく協力するように外交的圧力を加えてきた」と書かれており、一連の日本との歴史問題において、アメリカが日本側についている事を、「単純な力関係の問題」と認識している事が分かります。
そのため記事では、「韓日が北東アジア安保脅威認識を共有して緊密に協力するのは、米国に対する韓国の声を大きくするために効果がある」と書かれており、日本との安保協力をすればアメリカが韓国の言い分も聞くようになると考えている事が分かります。
韓国側が守るべきは「日韓請求権協定」という「国際法」であり、だからこそアメリカは協定を守るよう韓国に促しているわけですが、彼らにはそれが分からないと同時に、「アメリカの圧力で日本を折れさせよう」という意図が見て取れます。
要するに、ここでも問題を他人（この事例ではアメリカ）に丸投げしているのです。
他の事例でも
政治家の誹謗中傷の言葉を変えるのがテロ根絶の出発点
東亜日報 January. 04, 2024
https://www.donga.com/jp/List/article/all/20240104/4661248/1
韓国で相次いで発生している政治家への襲撃事件について書かれた記事なのですが、そのなかで「憎悪を煽るような政治の低質化に根本の原因があることに異論はないだろう」と書かれています。
そのうえで、政治家が政策の話ではなく誹謗中傷や暴言で相手を攻撃し、その見返りに派閥から支持を得るという状態になっているとしており、個人の判断でそうしているというだけではなく、政党という「組織」としてそういった人物を評価しているという事が書かれています。
このことからわかるのは、彼らは実際に解決しなければいけない問題よりも、「敵」を誹謗中傷することにより価値を置いており、自身の力で問題を解決する意思が非常に弱いという事がわかります。
３：問題そのものに関心が薄い
こうした事が非常によく表れている事例が次で
尹大統領、「梨泰院惨事特別法」に拒否権…災害の政争化を危惧…9回目の拒否権
朝鮮日報 2024/01/31
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/01/31/2024013180084.html
2022年10月に発生したいわゆる「梨泰院雑踏事故」に関して、遺族や野党が「梨泰院惨事特別法」の推進を行っていたが、尹大統領の拒否権で差し戻しとなったという事例です。
この件では、尹政権はその理由として「捜査結果に何らかの問題があるという根拠もなしに特調委を設置することは、国の行政力と財源を消耗し、国民の分裂と不信のみを深める恐れがある」「特調委が裁判所の令状なしに『同行命令』のような強力な権限を振るえるようになっており、資料提出要求を拒否しただけで捜索・押収令状の請求を依頼できるようになっている」などを理由として挙げています。
過去記事でも言及しましたが、遺族や野党はこの「特別法」で「真相究明」を要求していますが、それは実際に事実関係を客観的に証明するという事ではなく、生贄を探しつるし上げる事を目的としており、尹政権はそれを危惧しているというわけです。
またこちらの記事を読むと
尹大統領、梨泰院特別法に拒否権行使…犠牲者の遺族と野党は反発
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.01.31 09:21
https://japanese.joins.com/JArticle/314463
「各自図生」という単語について
韓国最大野党「共に民主党」の李在明代表が、「尹錫悦大統領の梨泰院特別法拒否署名は韓国がだれも責任を負わない国、各自図生の社会という公式宣布だ。非情で非常識な政権に厳重に警告する」と声明を発表しており、真相究明の目的が「原因」ではなく「責任を負わせる相手」であることがわかります。
また次の記事を読むと
「血も涙もない政権」…閉ざされた庁舎の前で泣き叫ぶ梨泰院の遺族
ハンギョレ新聞 2024-01-31
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/49037.html
遺族たちが「遺族が望むのは、単なる独立的な調査機関による真相究明だ」と主張しているわりに、「尹大統領と政府官僚、国民の力の議員たちは、自らの無責任で愚かな決定によって歴史に残る罪を犯した」と主張しています。
ではこの事故に関して、何か隠されている事があるかといえばそんな事はありません。
この事故は、単純に安全基準運用の杜撰さと、警察の縦割り行政、警官や救急隊員の制服が安易に誰でも買う事ができた等、様々な問題が積み重なった結果起きた事故であって、政府が隠すようなことは何もありません。
参考記事
梨泰院事故と韓国的価値観（防災編） - 日韓問題（初心者向け）
梨泰院事故と韓国的価値観（韓国人編） - 日韓問題（初心者向け）
結局のところ、遺族側は怒りの矛先を個人へと向けたいだけであり、野党は与党や尹政権にダメージを与えたいだけで、問題の原因や再発防止策などにほとんど興味がないのです。
結局のところ、徴用工問題に対する韓国の態度なども、本質的にはこれと同じです。
彼らは「どうすれば問題が解決するか」に興味が薄く、興味の中心が「誰を糾弾するか」であるので、自らの意思で問題を解決しようとするより他者のせいにしてしまう傾向が強く※1、歴史的にも※2価値観的にも、問題が発生すると派閥で別れて政争を繰り返し、問題の解決自体は「他者（政争相手や他国）に丸投げする」という事を度々行うわけです。
※1
【日韓問題】韓国独特の「おかげ」と「せい」 - 日韓問題（初心者向け）
※2例「文禄・慶長の役」「丙子の乱」「日清・日露戦争」「朝鮮戦争」など、こうした国を揺るがす事件が発生すると、朝鮮では伝統的に内紛を起こし政争に明け暮れ、問題解決にまるで寄与してきませんでした。
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【ゆっくり解説】日韓併合はなぜ合法？ part1/2 - 日韓問題（初心者向け）
【ゆっくり解説】日韓併合はなぜ合法？ part2/2 - 日韓問題（初心者向け）
【日韓問題】韓国独特の「おかげ」と「せい」 - 日韓問題（初心者向け）
そのため、徴用工問題においても、日本に対して「自主的に請求権協定を反故にする」ような要求をしたり、「自分達の価値が上がればアメリカがこちらの言い分を聞いてくれる」と、他人まかせな態度が取れるわけです。
全ては、彼らが「誰を糾弾するか」を重視し、「問題の原因に興味が薄い」という事に起因しているわけです。
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