日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

嫌韓を「排外主義者=ネトウヨ」と考える人達に対する考察をしてみた


さて、今回はタイトル通り嫌韓=排外主義者でありネトウヨであると考える人達が、どうしてそう考えるに至っているのかの考察となるのですが、今回実例が特に重要となるため、引用が普段にも増して非常に多いです。
そのためいつもにも増して長く読みにくいと思いますが、その点だけご了承ください。
(一応これでもかなり削ってます)


もうひとつ、今回書くのはあくまで一般人レベルとその延長でのことです、メディアなどでは確信的に全て解ったうえで印象操作する人もいるので、そういった人に対する考察ではありません。
その点もご了承ください。
(メディアの中の人達にしてもこの辺りはまちまちで、今回引用した記事の中には明らかに確信的に印象操作をしようとしている人も多いですが、あくまで考察はそれを読んで支持している人達に対する考察です。)


まず最初に、今回の本題と直接は関係ない記事をいくつか貼ります。
理由は後ほど書きます。


夏・殷国は私たちの歴史
経済風月(韓国語) 2012/9/6
http://www.econotalking.kr/xe/index.php?document_srl=65769
陳泰夏(ジン・デハ、仁済(インジェ)大学客員教授)

1.黄河文明の主役は東夷族
私たち韓民族の発祥地は松花江と遼河を中心に満州野原に雄拠した狩猟騎馬民族として鴨緑江豆満江を越え韓半島に南下する前、すでに黄河流域に進出して世界4大文明発祥地の一つである黄河文明を形成するのに主導的な役割を果たした民族であることを明らかにしなければ、私たち韓民族の古代史を正しく明らかにはできない。

中国の史学界でもこれまで新しく出土した遺跡を通じて黄河地域の古代文物より遼河地域の古代文物がさらに発達していたと考証している。これで遼河側の私たちの先祖である東夷族の文明が黄河側に南下したことが分かる。黄河流域に住んだいわゆる本来の漢族は農耕民族として北側から南下する騎馬民族東夷族に押され南に追われ今日の中国の南方と東南アジア一帯に居住し今は55族の少数民族の一つの客家族というものだ。客家族は今でも自分たちが純粋漢族だと主張している。

従って黄河文明の主役は漢族ではなく、東夷族であることは中国史学界ではすでに公認された事実だ。まだ私たちの史学界では黄河文明は漢族が作った文明と一般的に認識しているのは非常に残念なことだ。今でも私たちは過去の誤った我が韓民族の歴史を一つ一つ正しく探して整理し、確固たる民族史観と民族精気を確立しなければならない。
(後略)



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金海伽耶大学、高天原祭り行事開く
NAVER/NEWSIS(韓国語) 2008-04-10 10:58
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=102&oid=003&aid=0002044481
【金海=ニューシース】伽耶大学(総長イ・サンフィ)は12日午前11時、伽耶大学高霊(コリョン)キャンパス高天原公園で韓日両国の学界人士及び機関団体長、地域住民など500人余りが参加する中、「第10回高天原」祭礼行事を開催すると10日明らかにした。

今年で10回目を迎えるこの日の行事には高天原公園で祭礼式に引き続き、本校キャンパス校内セミナー室で「高天原はどこだったのか」という主題で学術講演会も行われる。

高天原公園は我が国の檀君神話とともに、日本の建国神話の中に登場する多くの神々が集まった所が高霊地域という事実を確認し、これを記念するために建立した公園だ。これと共に伽耶大は2008年、高霊大伽耶体験祭りが11日から14日まで4日間、学校周辺及び高霊郡大伽耶博物館一帯で多様な体験プログラム行事も進行されると明らかにした。


高天原(たかあまはら)とは、古事記及び日本神話において「天津神(あまつがみ)」がいたとされる伝説上の地域。
所在地等に関しては諸説あるが、韓国では韓国起源説に基きこのような主張がされることがある。


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[イナムギョの日本語源流散歩25]加味さま(神樣)
毎日新聞(韓国語) 2009.07.01
※この毎日新聞は韓国の新聞社で日本の毎日新聞とは無関係です
http://www.imaeil.com/sub_news/sub_news_view.php?news_id=29420&yy=2009
よく、神といえば韓国人は全知全能の唯一神を考える。 しかし、日本の神はそうではない。 全国に数十万もの神社に祀られ神々は、その領域に応じてそれぞれの別の役割をしている。 勉強もしている学問の神、配偶者をよく見つけてもらうためのものの神、お金をよく稼ぐため七福神、火災予防の神、航路の守護神、豊作になるようにする等は非常に多いので、日本人はこれを「よろず」 (よろずの神)、すなわち「多くの神々」という。

「よろず」という言葉を辞書で引いてみると、「万(万)の故式表現」とされていますが、「よろずや」(万屋)と、「よろずや」という意味である。 「よろず」(よろず)という言葉は、韓国語の「大勢」という言葉に由来したもので、「大勢」すなわち「多い」という意味である。
(中略)

史書を見ると、「毎年旧暦10月には、日本の神々が新羅の神々を招いて会議もして酒も楽しんだ」とする、毎年旧暦10月になると、偏西風が吹いて新羅から船を浮かべて1週間でここ島根県沖に到着したという。 だから日本の神々は、収穫が終わったこの時期に韓国の神々を招待して一緒に楽しみながら交流していたではないかである。 そして「神」が「加味」(神)と呼ばれ、これは、私たちの神話の「熊」に由来すると「クマ⇒感⇒加味」に変化したものである。

韓国では、古代から神木を「柿の木」として、昔は田舎に行くと柿の木に縄をくくり結び蒸し餅をおいて雨は風景がしばしば目に飛び込んできた、この柿の木に転移したことが日本の「感蝶」(神奈備)で、これは「神霊が宿る山や森」を指す言葉である。

私は日本の神社の神々を調べてみてびっくりした日なのですが、これらはすべて系譜を持っており、彼らの故郷がなければ、新羅百済高句麗で一つのような古代韓国だということだ。 どうして日本人たちは私たちの先祖を自分たちの神として祀ら置いて祭って崇めるだろうか? この点は、次の機会に詳しく説明したいと思う。



ここで引用した記事にある韓国起源説の数々は、個々の事例で言えば支持者は韓国内でもそれほど多くはありません。
東夷族とか、日本を作ったのは百済人や新羅人であるとか、そういったことは韓国で民族主義が台頭するにつれ、韓国の国定教科書にもそれらに類する事がほのめかされている事もあり、漠然とそう信じている韓国人は多いですが、上で挙げたような具体的事例は多くの韓国人にとっても眉唾でほぼ信じられていません。


仮にですが、もし私がそういった背景を無視して「これが韓国人なのだ、こんな荒唐無稽な妄想を妄信している病的な民族なのだ」とやったら、皆さんどう思うでしょうか?
多くの人は何かおかしいと感じるでしょうし、大半の人は私に不信感を持ちここにこなくなるでしょう。
それはなぜかといえば、皆さんが正常なバランス感覚と良識を持ち合わせているからです。


いくら韓国人の行いに不快感を感じたからと、少数の支持者しかいない極端な事例を持ち出して「こうだ」とやるのは間違いです。ですから私は例えば韓国起源説でいえば、韓国政府や政府と直接繋がりのある組織が関与した物や、韓国の全国放送、或いは全国紙、そういったところが取り上げる物しか扱いません。
韓国全体を語るならば、「広い範囲」で普及しているものにクローズアップしなければ、全体像は見えてこないからです。


さて、これを踏まえたうえで、今度は嫌韓=排外主義者としている人達の書くネトウヨ像について、こちらを読んでみてください。


天声人語
朝日新聞 2014/5/3
「バナナの輪」が世界に広がっている。先月末、サッカー・スペインリーグの試合で、観客がブラジル人選手に向けてバナナを投げ込んだ。サル扱いを意味する侮辱であり、人種差別である

▼当の選手はこともなげに拾って皮をむき、一口ほおばって競技を続けた。そのクールな態度が称賛を呼んだ。ブラジルのスター、ネイマール選手はバナナを手にした自分の画像をネットに掲げ、「俺たちは皆サルだ」と書いて抗議の意思を示した

▼元日本代表監督のジーコさんやインテル・ミラノ長友佑都(ゆうと)選手も輪に加わった。誰に指図されたのでもないだろう。差別反対を訴えるうねりの、あっという間の広がり方は爽快ですらある。この世界にはまだ希望があると感じさせる

▼最近の我が世相を顧みる。サッカー競技場に「日本人のみ」の横断幕が出現した。四国の遍路道でも外国人排斥の貼り紙が現れた。ヘイトスピーチの当事者は、憲法が保障する表現の自由を盾に正当性を主張する

▼もとより差別は自由を奪う。例えばナチスの記憶を受け継ぐドイツは、自由の敵には自由を与えない。ヘイトスピーチは法で罰せられる。不寛容を許さない姿勢は「たたかう民主制」と呼ばれる

▼ただ、そこには、誰が敵かを権力が恣意(しい)的に決める危険性も潜む。だから、日本国憲法は自由の敵を初めから排除はしていない。この場合、敵にまず立ち向かわなければならないのは社会であり、個々人ということになる。そう、あのバナナの輪のように。


ちなみにこの朝日の天声人語の記事、後々彼らの主張を考察する上で非常に重要となってくるので、よく覚えておいてください。
続いてこちら


マスコミが在日に支配されていると信じるネット右翼を知る書
SAPIO2013年4月号
http://snn.getnews.jp/archives/53936
【書評】『ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」』(安田浩一山本一郎中川淳一郎著/宝島社新書/800円・税込)

 * * *
〈グーグル検索で「中川淳一郎」と打てば、予測変換に「在日」と出る〉と、中川淳一郎(ネットニュース編集者)が書くように、安田浩一(ジャーナリスト)、山本一郎(ブロガー)、中川はいずれもネット上でネット右翼から激しく攻撃されている。彼ら3人は、「嫌韓」を特徴のひとつとするネット右翼に対する批判を繰り返しているからだ。

 本書はその3人の書き下ろし原稿と鼎談からなる。安田は「街に出たネット右翼」と呼ばれる「在特会在日特権を許さない市民の会)」のメンバーとのやり取りを描き、彼らの心の内実に迫る。安田は忍耐強いが、やり取りは絶望的である。中川は自らが身を置くメディアの現場を説明し、ネット右翼がしばしば持ち出す「マスゴミ反日陰謀論」を一笑に付す。

 陰謀論は実に荒唐無稽である。自分の人生が恵まれていないのは在日韓国・朝鮮人が不当、不正に特権を享受しているからであり、マスコミはその「在日」に支配されているというものだ。そして彼らは、ネットに流れる情報によって初めてそうした「真実を知った」と考えている3者が共通して指摘することだ。

 馬鹿馬鹿しいと笑うのは簡単だ。だが、「親韓」だとしてネット右翼に抗議された企業の売り上げは落ち、大量の「電凸」(電話による抗議)に悩まされた。その影響力は無視できないところまで拡大している。山本はパネル調査により、ネット右翼定量分析や海外との比較などを行なっているが、それによると、“ネット右翼予備軍”は最大120万人と推定される。

 社会の一角を占めるようになったネット右翼を知る入門書として最適だ


こちらでは嫌韓ネットウヨクだとしており、ネットの外に出てきたネットウヨクが在特会だとしています。
つまり、嫌韓とは在特会のような存在が全てなのだと、そう書いているわけです。
続いてこちら


ネトウヨ」「在特会」 問われる日本の心…本紙記者座談会
民潭新聞 2013.3.27
http://www.mindan.org/shinbun/news_view.php?page=18&category=2&newsid=15952(リンク切れ)
http://web.archive.org/web/20130328100817/http://www.mindan.org/shinbun/news_view.php?page=18&category=2&newsid=15952(ウェブアーカイブ
「在日殺せ!」公然・組織化は関東大震災以来?

 「保守」と呼べないのはもちろん「国家主義」「愛国主義」「民族主義」にも、あるいは漠とした「右翼」にも括れない、言わば右翼の亜種とも言うべきネット右翼、それもネトウヨと蔑むにふさわしい集団がネットから街頭へ進出し、悪乗りしている。韓国料理や韓流関連の商店がひしめく東京・新大久保を練り歩き、「良い韓国人も悪い韓国人もどちらも殺せ」「大虐殺するぞ」などと叫び、少数弱者をターゲットに憎悪をぶつける姿は醜悪だ。今年は関東大震災朝鮮人・中国人虐殺から90年になる。公然と組織的に「大虐殺」を口にする集団の出現は、その関東大震災以来のことではないのか。悪乗りが続くことになれば、日本社会の心の奥底が改めて問われることになろう。本紙記者が語り合った。(文中敬称略)

■□
造り出した 敵
憂さ晴らし・悪ノリの次元超え…弱者標的に憎悪募らす

 A 韓国を口汚く罵る<街宣右翼>はそれでも、自分たちなりの論理を組み立て、非難の声にはそれなりの反論をする。だが、「在日特権を許さない市民の会」(以下、<在特会>)は、非難・糾弾されても、それを意に介さず、むしろ社会を騒がせた、注目されたと言って喜ぶ。本紙が<在特会>の名前を出すだけでもほくそ笑むだろうが、ここは一つ、日本社会のためにも状況を整理しておく必要があると思う。

 B ユダヤ人を根絶やしにしようとしたヒトラーが「われわれはユダヤ人を発明すべきである。単に抽象的なものでない、手に触れて確かめることのできる敵を持つことが大切なのだ」と絶叫したことはよく知られている。「敵」を見つけねばならない、見つからなければつくり出すまで、という理屈だ。<在特会>もそれと同じといっていい。

閉塞的社会の不満のはけ口

 C ドイツにナチス、イタリアにファシストが台頭するうえで大きな役割を果たしたのは、中産階級から没落した新たな貧困者たちだった。ネトウヨについても所得格差や不遇な若年層の拡大、閉塞感の横溢といった社会背景との絡みで語られてきた。欲求不満が最も高じるのは、比較的最近になって困窮感を抱くようになった人たちだという定説は、現在でも揺るがないようだ。

 D 社会学者で首都大学東京教授の宮台真司は、「グローバル化による経済的失望を背景に、自分は社会的に恵まれないとの意識を持つ、知的ネットワークから排除された層が台頭しがちになる。外交的対立をネタにした感情的な『煽り』につられやすい層」だと指摘している(朝日新聞12年8月28日付)。

 B 嫌韓派のリーダーと名指しされてきた漫画家の小林よしのりでさえ朝日新聞(12年12月27日付「耕論」)でこう述べた。「何を今さら」だが、右派も危険視している証だろう。

 「グローバリズムや小泉構造改革の影響で、安定した仕事につけず人間関係でも孤立した人々が激増した。そんな人々の一部が『誰からも必要とされない無価値な自分』にはかせるゲタとして愛国心を使い、他人を叩いて憂さを晴らしている。『国を愛し、行動する自分は、そうでない人々より価値がある』というわけだ」

 小林は日本社会を右傾化させた主導者の一人でありながら、「今はそれが限度を超えたバブルとなり、ネット右翼と呼ばれる人々が出現している」と語り、タカ派自民党の対立軸として、リベラルな政党をつくりたい、とまで語った。
(後略)


こちらでは更に上記記事より突っ込んだ内容が書かれており、よくメディアで目にする「閉塞社会で自信を失った若年層や貧困層が、社会の不満の捌け口として排外主義としての嫌韓を行っている」と分析しています。
続いてこちら


ネット右翼 頭の中で仮想敵を作り「反日」と名指しして罵る
ガジェット通信/ NEWSポストセブン 2012.08.13 21:00 /SAPIO2012年8月22・29日号
http://getnews.jp/archives/242024
 ネット上で発生し、一部は街頭に出て活動する「ウヨク」(ネット右翼ネトウヨ)たちを、“本家”の「右翼」はどう見ているのか。民族派団体、一水会顧問の鈴木邦男氏は、かつての自分の姿を重ね合わせた上で、彼らは言論の場に出て戦うべきだと提言する。以下、鈴木氏の主張である。

 * * *
 ネット上だけで活動しているネトウヨはもちろん、「主権回復を目指す会」(目指す会)や「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の一人ひとりは、寄る辺のない人間だと思う。だからこそ、「強くなりたい」と願うのだ。しかし、集団で「我々は日本を背負っている」と言った途端に、人間から巨大ロボットに変身したような気がしてしまう。それに加え、「北朝鮮に攻め込め」「韓国、中国を許すな」などと発言すると、その錯覚はさらに強まる。これは怖いことだと思う。

 また、彼らはそうした運動の場に、「日の丸」をたくさん掲げ、自分たちは「日本」だと言う。しかし、外国人に「出て行け」と言う偏狭さが日本と言えるだろうか。

 日本の歴史は、中国や西欧など、あらゆる文明をほとんど無制限に受け容れながら続いてきた。そうした咀嚼力、自由さ、鷹揚さは日本的であり、素晴らしい。だからこそ、「これこそが日本で、それ以外は許さない」という姿勢は“日本的でない”、と私は思う。彼らには、もっと「日の丸」を大事にして欲しい。

 もう一つ、気になることがある。彼らが運動するきっかけの多くがネットであるせいか、敵と戦うことに免疫がないということだ。

 私は、学生運動当時に、対立する左翼学生たちとしょっちゅう激論を交わし、時には殴り合った。それでも、敵にも優秀な人間がいる、いい奴がいるということはお互いに分かっていた。

 しかし、ネット右翼は頭の中で架空の敵を作り、それを「反日」だと名指しして罵る。しかし、本当は、ナマの敵を知らないのではないか。
(後略)


今まで挙げてきたこれら記事の共通点として、「社会的弱者が自己の不満を差別主義に転嫁している」というものがあります。
しかし実体はどうでしょうか、韓国人の中に、頭がおかしいとしか思えないような韓国起源説を主張する大学教授が何人もいるのと同じように、嫌韓日本人の中にもこんな背景を持つ人はいるでしょう、しかし当然ですがそんな人がいるからとそれに普遍性をもたせる事は出来ません。
あくまで個別の事例は個別の事例です。


また、最近「ヨーゲン」とネット上で名乗り、韓国人などに対して過激な発言をしていた人が商標法違反、私電磁的記録不正作出で逮捕されたそうですが、メディアでは「これがネトウヨだ」と嬉々として記事に書き取り上げています。
これなのですが、このヨーゲンと名乗る人物、文字通り犯罪者であり普段の言動もとても容認できるような内容ではなかったようですが、だからといってそれが他の嫌韓に当てはまるかと言えば明らかに違います。


たとえば、サムネにも貼ってある画像なのですが




ニュース韓国の記事より

画像に写っているのは、活貧団と呼ばれる韓国の典型的な民族主義団体。
実体としての活動規模は在特会と同じか少し小さいくらいで、一般人からの寄付によって活動している。
過去、日本大使館への不法侵入、公共施設内でのデモ活動、日本人へのテロ行為の呼びかけ、その他多数の犯罪行為を行っているが、活動は事実上韓国の政府と警察によって黙認されている。

たまにネット上で見かける日の丸に噛り付いている画像の人物も活貧団
ちなみに画像撒かれているのは唐辛子粉。


またこちらも


鬱陵島訪問日本議員糾弾
聯合ニュース(韓国語) 2011-07-21
http://app.yonhapnews.co.kr/YNA/Basic/article/ArticlePhoto/YIBW_showArticlePhotoPopup.aspx?contents_id=PYH20110721025500013









(ソウル=聯合ニュース)イム・ホンジョン記者=独島(トクト)守り汎国民連合運動本部など市民団体会員たちが21日午前ソウル・鍾路区(チョンノグ)中学洞(チュンハクトン)の日本大使館前で集会を開いて、来月初めに鬱陵島ウルルンド)を訪問すると明らかにした日本自民党議員らを糾弾した。ある参席者が新藤義孝(53)自民党議員の写真がついたゴムボールを足で蹴るパフォーマンスをしている。



こんな事件があったからと、「これが韓国人だ、韓国人はこんな連中だ」とやったら、皆さん違和感を感じますよね、上記で挙げた「ヨーゲン」の事例は、まさにこれと同じです。
こう説明すると、彼らのネトウヨ像がいかにおかしいか、良く解りますよね。


しかし彼らはこういった記事に何の疑問も感じていないようです、それはなぜでしょうか?
そこで最初の方で取り上げた朝日新聞天声人語が重要となってきます。
ここではサッカーの試合などで見られる排外主義や人種差別的行いが、今現在の嫌韓と同一のものとしています、そこには右翼=排外主義者であるという前提があり、要するに思想の左右を基盤とした分析を行っている事が解ります。


思想の左右の対立において、左派は右派を民族主義的であるがゆえに排外主義に陥りやすい存在であると、その根底には感情論があるとしています。
つまり、排外主義者だから右翼であり、右翼であるから排外主義者であると。また、右派からしてもたとえば引用した一水会顧問の記事のように、排外主義のみが先鋭化し現実から剥離し奇形化したのがネット右翼であるとしています。


ここから、全てにおいて分析が「思想の左右の対立を前提としている事」が解ります。
しかし実体はどうでしょうか?これは思想の左右の問題でしょうか?
はっきり書けば違います。


以前から書いているように、今現在発生している嫌韓はそもそも思想の対立の延長線上にあるものではありません。
ですから当然自己の不満を社会的弱者に転嫁しているわけでもなければ、蔑視感情から韓国人や在日を差別しているわけでもありません。


私はその原因を価値観の対立であるとしています。
そしてその根拠として原因と結果を提示しており、たとえばワシントンポストが行った各国の排他性調査朝鮮日報の韓国の人種差別問題の記事サーチナの国際教育委員会の調査結果の記事朝鮮日報が引用した「韓国人は経済力で人種や民族を差別しているとしたウォールストリートジャーナルの記事グローバルポストの「韓国人は格下とみなした相手を差別し、何をしても許されると思っている」と指摘している記事などを、韓国全体に存在する異文化・異民族・異人種への蔑視感情の結果としています。


そして韓国がこの状態にある原因として、中央日報京郷新聞の記事を根拠とし、韓国の教育などを含む社会的背景がそのような価値観を生み出しており、それを「蔑視ありきの自民族中心主義」と名付け、この韓国人の社会で当たり前となっている価値観を韓流などを通じて目の当たりにした日本人が、日本人的価値観から「嫌なやつ」と定義し嫌悪したのが現在の嫌韓であるとしています。
勿論、こういったものに拒否感や嫌悪感を感じない日本人もいるでしょうが、それは明らかに少数派です。


このように原因と結果を明確にし、思想の左右は関係が無いとしているのですが、思想の左右ありきで考える人達はそうは考えません。
結果的に、私のこういった記事を読むと「一部の例を全体に当てはめて差別している」とか「そんなたいそうな考えはなく、ただそうこじつけているだけだ」という反応を見せます。
原因は思想の左右二元論を前提とした蔑視感情や排外主義にあると信じて一切疑わないのです。


しかし、もし私の提示した原因や結果が本当に一部の例でしかないとすると、ワシントンポストも人種差別撤廃委員会も国際教育委員会も、ウォールストリートジャーナルもグローバルポストも、それどころか中央日報や京郷新聞でさえも、「偏狭なナショナリズムから韓国人を差別し、一部の例を全体に当てはめているネット右翼」という、非常におかしな結論になってしまいます。
なぜならこれらの記事や調査は、全て「韓国全体の問題」と結論つけているからです。


また、近年台湾、ベトナム、タイ、フィリピン、インドネシア、中国などでも嫌韓感情が広まっており、更に他の国でも韓流がむしろ嫌韓を増加させるとの問題が起きています。
そしてこの事は韓国政府すらも認識しており、以下のような記事があります。


"国家ブランド向上のためにSNS逆機能研究しなければ"
etnews(韓国語) 2012.05.03
http://www.etnews.com/news/computing/informatization/2586571_1475.html
国家ブランドを高めるためにソーシャルネットワークサービス(SNS)に現れる否定的イメージに対する研究をすべきだという主張が提起された。

SNSに広がった韓流の反対給付が広がっているにもかかわらず、国家的議論と対処が不十分だという指摘だ。李御寧(イ・オリョン)前文化部長官は3日、国家ブランド委員会と行政安全部がソウル韓国プレスセンターで共同開催した「国家ブランド電子政府国際シンポジウム」で韓流がSNSで世界に知られたが反対に嫌韓流SNSに広がっていると強調した。

イ前長官は「過去、文化は製品・宗教・戦争などで世界に広がったとすれば今はSNSで伝播する」としながら「ヨーロッパで拡散中の韓流もUCC(訳注:ユーザ製作コンテンツ(User CreatedContent)の略)で作られた文化」と話した。しかし、反対給付でSNSによる嫌韓流も強まっていると紹介した。

昨年BBCの韓流の影響調査の結果、韓流が拡散中であるヨーロッパのイタリアとスペインは肯定的な認識は各々23%と22%である反面、否定的な認識は二国とも46%で二倍以上高かった。イ前長官は「SNS国家ブランドをイメージ化して嫌韓流に同じ方式で対応するより彼らを説得できる方案を用意しなければならない」と忠告した。
(後略)


韓国政府の分析と解決法は的外れもいいところなのですが、結局のところこれは韓国人が韓国人の価値観(蔑視ありきの自民族中心主義)を韓国の外で韓流を通じて振りかざしたがために(欧州では2002年のサッカーW杯での韓国の行いの影響もあるでしょう)、それに対して不快感を感じて嫌韓になった人が少なからずいるという事です。


しかし、嫌韓ネット右翼との分析でこれを見てしまうと、世界中どこの国でも自らの境遇を韓国人に転嫁して差別したり、韓国人に嫉妬して攻撃している、世界中排外主義者のネット右翼だらけとなりなんとも意味不明な状況になってしまいます。


そして更に彼らの主張はおかしな結論を導き出します。
もし、本当に嫌韓が全体として単なる蔑視感情や右派思想が先鋭化した排外主義なのならば、「一般的日本人は異文化・異人種・異民族への蔑視に不快感を感じない」という事になってしまうのです。
そうすると、「ではなぜ彼らは嫌韓を差別主義者と定義し嫌悪しているのだ?」という大きな矛盾に行き当たります。
当たり前の事ですが、これも現実と大きく剥離しています。


そもそも彼らは、韓国の数々の問題を指摘しても全て「一部の例であり全体としては違う」と結論付けますが、にも拘らず上記で挙げたような「ネトウヨの分析記事」にはまるで違和感を感じている様子がありません。
それどころか、「これこそがネトウヨだ」と積極的に支持する傾向にすらあります。


そして本来、原因と結果を具体的根拠を元に提示されたのなら、ただの反論ではなく同じく具体的根拠をもって「反証」しないといけないのですが、彼らがそれをする素振りはありません、感情的な右派と相手を分析しながら、自らは感情論でしか反論しないのです。


なぜこんな事になっているのでしょうか?俯瞰的に分析するとおかしな事だらけです。
それは恐らく、漠然とした「ただなんとなくのイメージのみ」で大した理由は無いのだと思います。
ここまで長々と書いておいて、結論でそれは無いだろうと思われるかもしれませんが、そうとしか考えられないのです。
(勿論、上で挙げた記事を書いている何人か人物のように、単に韓国批判が気に入らないからレッテル貼りをしているだけの、非常に不純な動機の人もいますが、全体としてはそういった人は少数派だろうというのが私の分析です)


単純に「右派だから排外主義者なのだ」という結論とイメージが先にあり、右派は社会的弱者を迫害するものという前提があるので、韓国人や在日韓国・朝鮮人を社会的弱者と定義している彼らは、韓国人を叩けばそれで自動的に排外主義者と定義してしまっている、それだけのことなのではないでしょうか。
だからどんなに客観的事実を見せてもこじ付けにしか見えないのです。


ただし、単純にそれだけでは済まされない問題もあるにはあります。
それが在特会などの存在です。
彼らは一見すると表面上は彼らの望む排外主義者の姿そのものです、実体は大きく違ったとしても、傍から見るとそうとしか見えません。


なぜならば、彼らは韓国人や在日しか見えていない、もっと言えばカウンターと呼ばれる在日支援団体しか見えていないので、自らの行いが第三者から見てどう見えるのか、客観的視点が完全に抜け落ちてしまっており、煽られれば簡単に煽りに乗ってしまうのです。


ちなみに少し前に話題になった大嫌韓時代という在特会の本、実はあれを本屋でざっと流し読みしてみたのですが、面白い事にとりわけ真新しい事も目を見張るような事も書いていないと同時に、特に極端に間違った事も、事実誤認と定義できるような突っ込みどころもまるでなく、普段の活動とは裏腹にある意味拍子抜けする内容でした。
彼らの主張そのものは、実はそれほど過激ではないのです。


結局のところ、この事からも解るように在特会の問題とはよく観察してみれば「表現の仕方の問題」となるわけですが、殆どの人はそこまで調べたりしません、「ただなんとなく」です。
結果的に、彼らはだからこそ「嫌韓=排外主義=ネットウヨク」というレッテル貼りに一定の説得力を持たせ、メディアなどもだからこそ「例にしやすいから」彼らの名前を良く使うのです。


この問題の全体像をあらためて考察してみると、なんともしょーもない話で呆れるしかないのですが、先入観や第一印象と言うのは非常に重要でかつ厄介なものです。
一度そういったイメージがついてしまうと、人は簡単に矛盾に疑問を感じなくなってしまうのです。
ちょっと時間をかけて調べれば解る事でも、「ただなんとなくの先入観」があるからこそ、「ただ何となくのイメージ」として構築された持論に真っ向から反する情報そのものを否定してしまうのです。


そのうえ、人と言うのは例えそれが具体的かつ客観的根拠に根ざしていなくとも、自己の考えを頭から否定されると怒ります。
これは嫌韓側にも少なからず言える事で、実は私自身何度か事実誤認や間違いを指摘したがためにネット上で在日認定された事があります。
結局そんなものなのです。


重要なのは、「ただなんとなくのイメージ」としての左右二元論に根ざした先入観が、嫌韓=排外主義者=ネットウヨクという印象を作り出していると、その事を理解する事です。


また更に、この「ただなんとなくの先入観」というものは、誰しもが持つ可能性のあるものです。
私自身、こんな偉そうな事を書いてはいますが、自分と全く関係のない事柄に関しては、少なからず「ただなんとなく」で判断している場合があり、後から詳しい実体を知って自分の認識不足を実感する事があります。
「どんなに注意していても、人間は限定的な情報で先入観に陥りやすい」という事を知っておくのも重要でしょう。



2014年11月20日1時33分
活貧団の画像がコラ画像である事が判明したため、同時期の別の団体の画像と記事に差し替えました。
コラ前の聯合ニュースの元画像が見付かりませんでした。
2014年11月20日21時00分
ニュース韓国の記事に同様の活貧団の画像がある事を教えていただいたので画像を追加しました。