さて、本日は過去記事「韓国は今なぜおとなしいのか? - 日韓問題(初心者向け)」にも関係した内容を扱っていきます。
初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。
ブログ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由 - 日韓問題(初心者向け)
注意
・このブログは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています・当ブログのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです
・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません
・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらどう思うか」という客観性を常に持ちましょう
・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください
これまでの韓国の反応から考えると、「この件でも大騒ぎしそうだな」という事例で、韓国側が抗議や批判をしてこない事があり、「くる」事例と「こない」事例の違いがわからないという事が度々発生する。
これには韓国社会の「問題解決の方法」が関わっており、問題に取り組む際に外部の他者を巻き込み、他者に批判などをさせることで、自身が直接矢面に立たないようにするという手法を取ることが多く、これができるかできないかで対応に違いが出ている。
そのため、対日本の場合でも日本人や他国の人を巻き込み、矢面に立って批判してくれる場合は韓国人の抗議の声も大きくなるが、それができない場合は「声が小さくなりフェードアウトしていく」場合が多く、これが「差」となっている事が多い。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはウェブアーカイブやウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。
以下から本文
1:抗議を「する」「しない」の差
まずはこちらの記事から
韓国レーダー照射事件で新証言 「文在寅大統領が隠蔽を指示した」 背景に北との癒着
産経新聞 2024/6/14
https://www.sankei.com/article/20240614-GFLCXVDKS5PXBMLT2IOAF476ZI/
2018年末に発生したいわゆる「韓国海軍レーダー照射事件」に関し、韓国の軍人から非公式の場で「照射の隠蔽は文在寅大統領の指示だった」という説明があったと報じている内容です。
この件なのですが、以前から指摘しているように、軍同士での突発的な衝突を回避するために、国際慣例では「脅威の定義」を明確に設けず、「脅威と感じた側」が相手側に対して「脅威を受けた」という趣旨の通信をするのが一般的なようです。
そのうえで、「自衛隊から威嚇飛行を受けた」と主張している韓国側は自衛隊機に対して通信をしていないうえに、自衛隊機側からの通信を無視している事から、韓国軍がレーダー照射を行ったことと、韓国軍が「脅威と感じる威嚇飛行」を当時自衛隊機が行っていなかったことは明白です。
にも関わらず、韓国政府も軍もメディアも「レーダー照射はしていない、日本側が威嚇飛行をした」と主張し続けているわけですが、そのうえでこの記事ですから、韓国側が何かしら抗議をしてきそうですが、今のところは何の反応もありません。
また次の事例では
対馬の神社が韓国人「出禁」表明→「韓国人はまったく来なくなりました」 迷惑行為沈静化で「衷心より御礼」
J-CAST 2024.06.14
https://www.j-cast.com/2024/06/14486056.html
対馬の韓国人観光客による迷惑行為の問題で、和多都美神社が「韓国人立ち入り禁止」にした事例の続報なのですが、神社側が「昨日から韓国人はまったく来なくなりました」「しばらくは様子をみることになりますが、報道の良し悪しはあれど、韓国で大きく取り上げられて、周知されたようです」と報告しているという事例です。
また、この件に関連し次のように
韓国人客のマナーに悩む対馬神社禰宜「大半が日本文化を軽蔑」「精神も肉体も疲れ果てた」
産経新聞 2024/6/18
https://www.sankei.com/article/20240618-GEHDDCACAVD5NOLVTJVFA2F4NI/
神社側が産経のインタビューで「迷惑行為が問題視される韓国人観光客は「大半」ではなく「一部」なのか」という質問に答え「一部ではない。少なくとも神社ではそれが逆転している。一部の良い韓国人はいるが、大半が日本文化を軽蔑し、リスペクトもなく、神社をテーマパークのアトラクションとしてのみ楽しんでいるというのが長年の経験でわかる」と回答しています。
元々韓国側や韓国を擁護する人々が「差別的」「一部の例を全体にあてはめている」等と主張してきていたので、この件にも大きく反応しそうなのですが、今のところ韓国側からの反応はないですし、「出入り禁止」の看板もほぼ反発もなく効果が出ているようです。
これに関して、日本のメディア等で「韓国は変わった」等々主張している人がいる通り、韓国側がこの手の問題で態度を改め騒がなくなったのかといえばそうでもなく、たとえば次の事例のように
日本が佐渡金山の一部地区除外へ 韓国「歴史反映の勧告も受け入れを」
聯合ニュース 2024.06.14
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20240614003200882
佐渡金山のユネスコ登録の件では、韓国側は「朝鮮半島出身者が強制労働させられた現場である」という主張を堅持しており、日本に対して「強制労働施設であったことを認めろ」という態度をとっており、ユネスコ登録を巡って今まで通りの政治対立を続けています。
参考記事
韓国外交次官「世界遺産、全体の歴史が重要」…軍艦島を間接的に批判
ⓒ 中央日報日本語版2020.11.25 10:46
https://japanese.joins.com/JArticle/272667
NS-Zwangsarbeit im Erzbergwerk Rammelsberg (ドイツ語)
https://de.wikipedia.org/wiki/NS-Zwangsarbeit_im_Erzbergwerk_Rammelsberg
つまり、韓国側の歴史観は一切変わっていませんし、日本に対する態度にも変化はないという事になり、これら事例での態度になぜ違いがあるのか疑問が出てきます。
2:韓国の問題解決法
上記の「態度の違い」に関してなのですが、過去記事「韓国は今なぜおとなしいのか?」で説明したように、「韓国人が主観で認識する国際序列の変化」というだけでは説明できない部分があります。
レーダー照射問題や対馬の件では抗議せず、佐渡の件では抗議をしている点です。
過去記事
韓国は今なぜおとなしいのか? - 日韓問題(初心者向け)
ではなぜこうした「差」がでるのかというと、韓国人が問題解決を行う手法が関係しています。
次の事例が典型的ですが
デンマークの韓国激辛即席麺回収騒動巡りスウェーデン人青年「本当の理由は外国人嫌悪」
朝鮮日報 2024/06/18
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/06/18/2024061880046.html
デンマークが、現在韓国が国を挙げて世界に売り込んでいるインスタント食品「ブルダック炒め麺」の一部を、「極度に辛い食べ物は急性中毒を引き起こすリスクがある」として回収措置をした事例に関する記事です。
この件で、とあるスウェーデン人(韓国で活動するYouTuberのようです チャンネル 스웨국인 Swegukin - YouTube)の動画を取り上げ「リコールした本当の理由は他にある」「本当の理由は激しい外国人嫌悪のせい」と、人種差別問題として取り上げているのですが、根拠はこの人物の主観だけであり、客観的根拠は存在しません。
しかし韓国人達にはこれが重要で、彼らは問題が起きた場合、この事例のように「韓国人以外の擁護者」をみつけ、そうした人物を前面に出し矢面に立たせるという手法を取ります。
過去記事等で何度か紹介した次のような
「韓国外交官は米国を教化しようとし、日本は自分たちにできることはないかと聞く」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.03.25 06:49
https://japanese.joins.com/JArticle/251617
(一部抜粋)
「韓国の外交官は会うとすぐにわれわれを教化しようとする。それから何々してほしいとお願いする。要請を聞き入れるとその後しばらく連絡が途切れる。少しするとまた連絡が来るが、会うとまた要請だ。日本の外交官は会うと先に『私はあなたのために何ができるか』と聞く。助けようとしてくれる。だからこちらも『われわれのほうでは何を助られるだろうか』ということになる」
「韓国の外交官は会うとすぐにわれわれを教化しようとする。それから何々してほしいとお願いする。要請を聞き入れるとその後しばらく連絡が途切れる」という事例も、基本的には同じです。
彼らは問題が起きると、外部の人間を呼び込みそういった人たちを矢面に立たせることで問題を解決しようとするのです。
また次の事例のように
ソン・フンミンへの“差別”騒動に大学教授も参戦、英全クラブに抗議メール…FIFAに告発の可能性も
スポーツソウル 2024年06月18日
https://sportsseoulweb.jp/sports_topic/id=97024
イングランドのサッカーチーム「トッテナム」に所属する韓国人のソン・フンミン選手に対し、チームメイトのベンタンクール選手が故郷の番組に出演し「ソニー(ソン・フンミン)の従弟のユニフォームを持ってきても分からない。みんな同じように見えるから」と答え、アジア系蔑視であると騒動になった事例です。
この件で、いつもの韓国誠信女子大学のソ・ギョンドク教授が、「今回のことはソン・フンミンだけでなく、アジア人全体を冒涜する発言だ。プレミアリーグとトッテナムを含む、全クラブに抗議メールを送った」という内容です。
そしてこの件で重要なのは、「韓国人である事」以外ほぼ問題と関係のないソ・ギョンドク教授が、イングランドの全サッカーチームに抗議メールを送っている事で、次々と他者を巻き込み少しでも同調する人間がいないか探している事がわかります。
また次の事例では
甲申政変の主役・金玉均は「若造」の冒険主義者だった
ハンギョレ新聞 2024-06-19
http://japan.hani.co.kr/arti/opinion/50362.html
1882年に朝鮮で発生した軍の反乱事件「壬午軍乱」について書かれている記事で、韓国で「売国奴の象徴」とされている、金玉均の問題点を指摘しています。
記事の主題とは逸れますが、この記事では「壬午軍乱」について説明されていない部分があります。
それは、反乱の原因は李朝の王であった高宗の妃であり、当時の李朝の実権を握っていた閔妃が、近代的軍隊設立のために日本の教官を招いて新たに近代的な軍隊を設立したが、資金不足で兵士の給料が滞ったうえに、旧軍の兵士たちが反発し、閔妃一族の屋敷や日本公使館を襲撃、高宗の父親である大院君を担ぎ出し、閔妃は逃亡したという事件です。
そしてこれに対し閔妃が清に助けを求め、反乱を鎮圧した清の軍は大院君を拉致して中国へ連行し幽閉、閔妃が権力に返り咲き、清は朝鮮での影響力を拡大し、そのことで日本との関係を悪化させ、これが日清戦争に繋がる遠因となったという背景があります。
このことからもわかるように、朝鮮は伝統的に外部の人間を自分達の都合で次々と巻き込むことで問題を解決しようとする特徴があるという事です。
3:「違い」が出る理由
今回紹介したように、彼らは問題が起きるととにかく外部の人間を巻き込んで問題を解決しようとする特徴があるのですが、ここに最初に指摘した「差」が出る理由があります。
レーダー照射問題の件では、日本でも当初は韓国寄りの報道をするところもありましたが、実態が知られるにつれ各メディアとも問題と距離を取りはじめ、現状確認できる範囲では、新潮で「微妙な擁護」がある程度です。
参考記事
【レーダー照射事件】韓国は“まったく認めない”のに…岸田政権が「日韓合意せざるを得なかった事情」とは
デイリー新潮 2024年06月19日
https://www.dailyshincho.jp/article/2024/06190557/?all=1
また対馬の件では、元々FNNが批判的に取り上げていた事もあり、各メディアとも積極的に韓国を擁護するところはありませんし、いわゆる「市民団体」系のところも特に動きはなく、もちろん他国の人々もこの件に注目していません。
つまり「代わりに矢面に立ってくれる人」がいないわけです。
逆に佐渡金山の件では、韓国人の主観ではユネスコ側が「韓国の側に立っている」ように見えるので、強気で抗議活動をしています。
またLINEの件では、
LINE経営権めぐり「韓国世論、激しく反発」日本メディアも注目
ハンギョレ新聞 2024-05-03
http://japan.hani.co.kr/arti/international/49912.html
関連記事
日本メディア「日本政府、不十分なLINEの改善策に怒り追加行政指導」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.05.09 11:25
https://japanese.joins.com/JArticle/318448
こちらの記事にあるように、日本のメディア報道に注目し、韓国と一緒に日本政府に抗議するという、輸出管理強化の件の「二匹目のドジョウ」を狙っていましたが、日本のメディアが思惑通りになってくれなかったため、個人情報保護を巡る近年の国際的な動きの件もあり、次第に声が小さくなっていったという経緯があります。
つまり「差」とは、外部の人間がどれだけ韓国の側で矢面に立ってくれるかどうかという「差」なのです。
そしてこのことが韓国対策では非常に重要です。
なぜかというと、この韓国のやり方は国家レベルでやれば日清戦争や日露戦争、朝鮮戦争、また最近のロシアと北朝鮮の軍事的密着など、大問題にしか発展しませんが、小規模な事例ではうまくいくと非常に高い効果あります。
どういうことかといえば、まず韓国からすれば、外部の人間が対立する相手を批判してくれるので、そういった人たちを「弾除け」に使う事ができ、自分達が直接矢面に立ち批判されることを防ぐことができます。
また、韓国の側に立つ人も、元々問題自体は韓国の事であり、自身には直接関係のある事ではないため、矢面に立っているとはいえ自身が直接「被弾」することはありません。
批判自体はあくまで「韓国に向けられたもの」だからです。
日韓問題で厄介なのがここで、この仕組みのため批判側は「批判対象と抗議対象が違う」という問題に陥り、適切な対処ができないという問題が起き、それが状況を悪化させてきたという背景があります。
そのうえで、このブログや動画などを見ている人は薄々気付いているでしょうが、私は基本的に「韓国批判」自体はほとんどしません。
なぜかは先ほど書いた通りです。
その代わり、「韓国擁護者」の問題点を具体的に提示し、「彼らを直接被弾させる」という手法を取ることにしています。
そうして「ターゲットを絞る」ことで、「批判対象と抗議対象が違う」という問題を解決しているわけです。
元々価値観の違いから、日本式の方法で韓国で抗議しても、彼らには通じないという事もあり、こちらの方が効果的なわけです。
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