日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

【ゆっくり解説】「輸出規制」というデマができるまで part2/2

さて、今夏は前回に引き続き一連の韓国に対する輸出管理強化が「輸出規制」というデマに変わっていった背景を説明していきます。


本日の投稿動画
www.nicovideo.jp
youtu.be



元記事
「徴用工裁判の報復」というデマができるまで
http://ooguchib.blog.fc2.com/blog-entry-513.html


注意
・この動画は「日韓の価値観の違い」を扱っています

・うp主のスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです

・相手が不法を働いているからとこちらが不法をして良い理由にはなりません

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たら
どう思うか」という客観性を常に持ちましょう。

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください

・リクエストは原則受け付けていません

・引用ソースへのリンクが同時掲載のブログにあります

・毎週日曜日更新

※以下は動画のテキスト版です





レイム マリサ
ゆっくりしていってね


マリサ
さて、今回は前回に引き続きマスコミ問題なので私が扱っていくぜ。


レイム
前回までは「輸出規制」というデマがどうやって形作られていったかを説明していたけど、今回は何を扱うの?


マリサ
今回は「輸出規制」というデマの根拠となった話の実態を説明したうえで、これを無視した報道がどんなものだったかの具体例を紹介していくぜ。


レイム
ああ、そういえば政府発表のなかに「徴用工問題」に関連した内容があったことが、一連の騒動に拍車をかけたという経緯もあるのよね。


マリサ
そうだぜ。
その辺りの事を今回はまず最初に扱っていくぜ。


「国と国との約束」の意味


レイム
「国と国との約束」って、政府の輸出管理の説明で度々出てきた言葉で、ここに徴用工問題が絡んでいたから、報復だと信じる人が出てきたって経緯もあるわよね。


マリサ
それなんだが、この件ってまあ一般人が勘違いしても仕方がない部分はあるが、これをマスコミ関係者がそう解釈するのは問題がありすぎるんだぜ。


レイム
どういう事?


マリサ
その理由を知るためには、まず国際法と条約・協定、国際合意というものについて知らないといけないので、そこから説明するぜ。

国際法
条約法::国家間で締結される正式な合意(条約や協定)に基づく法律

慣習法::長期間にわたって繰り返される国家の実践と、それが法的に拘束力があるとの認識(法的確信)に基づく法律

一般原則::国家の法制度に共通する原則やルールが、国際法の一部として認められること

マリサ
まず国際法については過去動画でも何度か扱っているが国際法には、条約や協定、慣習法、一般原則というものがあるんだが、今回関係するのは一番上の条約法だぜ。
慣習法と一般原則に関しては、説明すると話がそれまくるから説明は省くぜ。


レイム
条約と協定がどうかかわるの?


マリサ
それを説明する前に、条約と協定と「国際合意」というものの説明が必要で、

条約
複数の国が正式に合意した文書、法的拘束力を持つ。
条約は通常、署名と批准を経て効力を発揮し、国内法に取り入れられることが多い。
例として、国際連合憲章やパリ協定など。

協定
同様に複数の国が合意した文書だが、条約ほどの正式な手続きを必要としない場合があり、協定も法的拘束力を持つことがあるが、その範囲や適用は条約ほど厳格ではない。
例として、自由貿易協定(FTA)や環境保護協定など。

国際合意
一般的に条約や協定ほど法的拘束力を持たない、より緩やかな合意。
国際的な協力や理解を促進するためのものであり、必ずしも法的な義務を伴わないことが多い。
例として、国際会議での共同宣言や覚書(MOU)など。

マリサ
条約は複数の国の間で正式に合意した文書で法的拘束力をもち、国内法にもそれが反映されることが多いぜ。
つまり、条約と国内法に矛盾が起きないように法整備が行われることが多いって事だな。


マリサ
協定の範囲や適用は条約程の厳格さはないが、基本的な部分は条約と同じなので国際法の範囲に入るぜ。


マリサ
最後に国際合意だが、これは条約や協定のような法的な履行義務は持たない事が多いが、国家間での協力や理解を促すためのもので、その裁量は合意に参加した国に委ねられているぜ。


レイム
徴用工関連は「日韓請求権協定」で解決しているから、条約ほどに厳格ではないにせよ、その履行には法的拘束力があるわけね。
で、「国際合意」はどう関係するの?



マリサ
それに関しては、

通常兵器及び関連汎用品・技術の輸出管理に関するワッセナー・アレンジメント
外務省 令和2年11月26日
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/arms/wa/index.html

(一部抜粋)
1)通常兵器及び機微な関連汎用品・技術の移転に関する透明性の増大及びより責任ある管理を実現し、それらの過度の蓄積を防止することにより、地域及び国際社会の安全と安定に寄与する。
(2)グローバルなテロとの闘いの一環として、テロリスト・グループ等による通常兵器及び機微な関連汎用品・技術の取得を防止する。

マリサ
政府の説明にあったワッセナー・アレンジメントがそうで、これは核兵器化学兵器、ミサイルなどの技術には含まれないが、それ以外の機微な製品の輸出を管理して地域及び国際社会の安全と安定に寄与する、という目的の「国際合意」だぜ。
通常兵器キャッチオールというのは、これに基いて国内法令で輸出管理をしていくという仕組みなわけだ。


レイム
ああ、これは国際合意なので法的な拘束力はないけど、どう守っていくかは、合意した国ごとの裁量で関連した法整備等をしていく必要があるわけね。


マリサ
つまり、合意を守るかどうかはその国の裁量によるので、「(相手が守っている)という信頼に基づいた仕組み」というわけだ。
そのうえで、2019年7月3日に日本記者クラブ主催で行われた党首討論での、安倍元首相の発言内容を見るとこうなっているぜ。

安倍総理 韓国輸出規制で反論
テレ東biz 2019/07/03
https://youtu.be/NQz1j6cXy38?si=as0tyTb6aLewyEAC

0:37頃から
1:歴史問題ではなく、韓国が国と国との約束を守れないという問題
2:韓国は「ワッセナー・アレンジメント」に基づく輸出入管理義務を果
たしていない

マリサ
一連の輸出管理強化に関して、「歴史問題ではなく、韓国が国と国との約束を守れないという問題」「韓国は「ワッセナー・アレンジメント」に基づく輸出入管理義務を果たしていない」と説明しているぜ。ちなみに、同様の発言は同月7日のフジテレビ主催の党首討論でもしているぜ。


レイム
これはつまり、「ワッセナー・アレンジメントに基づく輸出入管理義務を果たしていない」、つまり、国際合意という「相互の信頼関係に基づく取り決め」を守っていないうえに、それどころか日韓請求権協定という履行義務のある国際法も守っていないので、信頼関係が失われたから特別扱いをやめたという事よね。


マリサ
そうだぜ。
平たくいえば「国際合意も国際法も守れない国に対して、相手を信用しているという前提の輸出許可は出せません、他の一般の国と同じ扱いにします」ということだぜ。

第10表にワッセナー・アレンジメントとココムの比較表を示す。
日本財団 図書館
https://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2000/00975/contents/041.htm

安全保障貿易管理関連法規の改正について
経済産業省 貿易管理部 2017年12月
https://www.meti.go.jp/policy/anpo/setsumeikai1.pdf

レイム
だから、徴用工問題の件を例に出したからと「歴史問題」ではないし、それが「報復の根拠になる」わけでも、それどころか「口を滑らしたわけでもない」わけね。


マリサ
でな、条約も協定も合意も、一般人はなじみがない事が多いので、色々と勘違いしても仕方がない部分はあるが、マスコミではこういう情報を度々扱っているのだから、本来であれば理解したうえで「一般人に解説する」のが仕事のはずなのに、「一般人レベルの反応」で記事を書いているから問題なんだぜ。


レイム
なるほどね。


最重要部分を無視


マリサ
それでな、読売と産経が6月30日の記事で「徴用工問題への報復の輸出規制」とか飛ばし記事を書いた後、7月1日に他のメディアも次々と記事を出したんだが

半導体材料、対韓輸出規制へ=徴用工問題で対抗、自由貿易逆行も
時事通信 2019年07月01日
https://web.archive.org/web/20190701165729/https://www.jiji.com/jc/article?k=2019070100257&g=eco

(前略)
 元徴用工問題などの影響で日韓政府間の対話が成り立たず、「輸出管理が適切に行われているか確認できない」(経済産業省幹部)ためで、韓国への優遇措置の一部撤回となる。政府は「適切な輸出管理制度の運用が目的だ」(西村康稔官房副長官)と説明するが、元徴用工問題に対する事実上の対抗措置とする狙いがあるとみられる。
 残る2品目は、レジスト(感光材)、フッ化水素。いずれも日本企業が世界シェアの7~9割前後とされる。対韓輸出では従来、企業が複数の製品をまとめて申請できたが、契約ごとに許可・審査が必要な仕組みに切り替える。韓国電機業界の負担が増えるが、取引先の日本メーカーも影響を受ける可能性がある。
 世界貿易ではトランプ米政権が「安全保障上の脅威」を理由に自動車に対する追加関税を検討。日本政府は「自由貿易の旗手」を掲げ、管理貿易的な措置への懸念を示してきた。今回の対韓措置は日本の方向転換と受け止められる恐れもある。

マリサ
当時の時事通信の記事では、「元徴用工問題などの影響で日韓政府間の対話が成り立たず、「輸出管理が適切に行われているか確認できない」(経済産業省幹部)ためで、韓国への優遇措置の一部撤回となる。政府は「適切な輸出管理制度の運用が目的だ」(西村康稔官房副長官)と説明するが、元徴用工問題に対する事実上の対抗措置とする狙いがあるとみられる」とか書いていて、内容を全く理解していないのが丸わかりなんだぜ。


レイム
というか、「韓国電機業界の負担が増えるが、取引先の日本メーカーも影響を受ける可能性がある」とか書いているけど、日本から輸出する際の手続きと書類が増えるわけだから、逆では?


マリサ
さらに、色々と情報が出そろってきた7月26日の共同の記事を読むと

韓国へ輸出規制、千品目に拡大か
共同通信 2019/7/26
https://web.archive.org/web/20211025015910/https://nordot.app/527425503877760097
https://web.archive.org/web/20190726160740/https://news.livedoor.com/article/detail/16835956/

石油化学製品や自動車も打撃

【ソウル共同】日本政府が輸出管理で優遇措置を取っている「ホワイト国」から韓国を除外することを8月2日にも閣議決定する方向で調整に入った。韓国政府は、優遇措置の除外対象が半導体材料3品目から、電子部品や工作機械など「千品目以上」に急拡大すると26日までに分析。半導体に次ぐ主要産業である石油化学製品や自動車も打撃を受けると危機感を募らせている。

 文在寅政権の与党関係者は、2020年東京五輪にも影響が及ぶと警告している。ただ、具体的な対応には言及しなかった。韓国側は世界貿易機関WTO)会合で繰り返し日本の措置を批判した。

マリサ
「日本政府が輸出管理で優遇措置を取っている「ホワイト国」から韓国を除外することを8月2日にも閣議決定する方向で調整に入った」と書いているから、一見比較的まともそうに見えるが、タイトルが「韓国へ輸出規制、千品目に拡大か」なうえに、「韓国政府は(中略)半導体に次ぐ主要産業である石油化学製品や自動車も打撃を受けると危機感を募らせている」とか書いているぜ。


レイム
これ、もしかして「わかっていて」煽ってない?

イエロー・ジャーナリズム(英: Yellow Journalism)
新聞の発行部数等を伸ばすために、事実報道よりも扇情的である事を売り物とする形態のジャーナリズムのこと。

マリサ
この辺りまでくるとあらかたの情報は出そろっていたから、規制ではないし実害が出るような措置でもない事はわかっていただろうし、まあそうだろうな。
いわゆる「イエロー・ジャーナリズム」ってやつだな。
ちなみに、英語圏ではこういう技法に長けた記者の事を「スピンドクター」と呼ぶそうだぜ。


マリサ
更に外国のメディアでも

日本と韓国の確執が世界のメモリチップ供給を脅かしている
CNN(英語) July 11, 2019
https://edition.cnn.com/2019/07/10/business/south-korea-japan-chips-intl-hnk/index.html

韓国は、日本との貿易紛争の激化が世界のテクノロジー業界に打撃を与える可能性があると警告した。

文在寅大統領は水曜日、日本が韓国へのメモリーチップ用材料の輸出を制限する決定は「経済への打撃」であり、世界の供給を混乱させる恐れがあると述べた。

日本は今月初め、企業が韓国に3種類の素材を輸出するには政府の許可が必要になると発表した。これらの素材はフッ化ポリアミド、フォトレジスト、フッ化水素で、メモリチップやスマートフォンの製造に使用されている。
(中略)
この貿易紛争は日本と韓国の間の一連の紛争の中で最新のものだ。

20世紀初頭の日本による朝鮮半島の植民地支配に端を発し、数か月にわたって緊張が高まっている。韓国の最高裁判所は最近、韓国国民が第二次世界大戦中に朝鮮人を強制労働させたとして日本企業を訴えることができるとの判決を下した。

菅義偉官房長官は、輸出規制が発表された後の記者会見で判決に言及したが、2つの問題は関連がないと否定した。しかし、判決は「信頼関係」を傷つけたと述べ、韓国政府が「両国間の長年の友好関係」を繰り返し拒否していると非難した。

マリサ
2019年7月11日のCNNの記事なんだが、「日本と韓国の確執が世界のメモリチップ供給を脅かしている」というタイトルで、措置を徴用工裁判と関連付けたうえで「菅義偉官房長官は、輸出規制が発表された後の記者会見で判決に言及したが、2つの問題は関連がないと否定した。しかし、判決は「信頼関係」を傷つけたと述べ、韓国政府が「両国間の長年の友好関係」を繰り返し拒否していると非難した」と書いているぜ。


レイム
これ、話をちゃんと聞いていないか、協定と国際合意というのが何か理解していないか、そのどちらかよね。


マリサ
記者だけでなくて、デスクかそれに相当する人物がこれをニュースにする許可を出すわけだから、日本のデマ報道に引っ張られたなんて言い訳だけじゃ済まされないんだぜ。


でっち上げ記事


レイム
それで、最後の「でっち上げ記事」ってどういうこと?


マリサ
これなんだが、今回引用する記事は過去にもそれぞれ引用しているが、今回はこれまでの説名を理解したうえで、改めてそのとんでもなさを知ってもらうために再度引用するぜ。
まずはこちらから

日本の輸出規制は裏目? 韓国の高官「サンキュー安倍」
朝日新聞 2020年7月1日
https://www.asahi.com/articles/ASN716V9CN6ZUHBI01Q.html

 日本政府が韓国向けの輸出規制を強化すると発表して、1日で1年がたった。元徴用工問題の解決を促す「圧力」とも指摘された措置だったが、韓国側は動かず、日韓の企業の負担だけが増した。両国政府はさや当てを続けており、関係改善への道筋は見えない。

 日本政府による昨年7月の輸出規制強化は、日韓双方にどんな「損益」をもたらしたのか。

 日本が輸出手続きを厳格化したのは、スマートフォンなどの画面に使う「フッ化ポリイミド」、最先端の半導体製造で使う「レジスト」と「フッ化水素」だ。いずれも世界的に日本企業のシェアが高く、韓国に輸出して稼いできた。

 このうち輸出が大きく減ったのがフッ化水素だった。財務省の貿易統計によると、かつての月2千~3千トン規模から規制強化の翌月はゼロに急落。20年5月でも前年同月比85・6%減の378トンにとどまる。

 国内のフッ化水素製造大手2社は、昨年末までに許可を得て輸出を再開したが「輸出量は(規制前の)半分ほどに落ち込んだ。経営への影響も大きい」(大阪のメーカー)。別の大阪のメーカーも、19年度の全体の出荷量は前年度より3割近く減ったという。
(後略)

マリサ
輸出管理強化から1年後の朝日新聞の「日本の輸出規制は裏目? 韓国の高官「サンキュー安倍」という記事なんだが、有料部分で「韓国の財界関係者はこの1年を振り返り、日本企業は韓国からの利益を失い、韓国は国産化多角化の契機を得たものの、企業は想定外のコストを強いられているとして「日韓双方の企業にとって、規制強化は政治のメンツに振り回された勝者なき戦いだ」と嘆いた」と書いているぜ。


マリサ
そして次はこちら

対韓輸出規制の勝者はだれか 韓国が国産化で構造転換、安倍首相に「感謝」する実態
毎日新聞 2020年7月1日
https://mainichi.jp/articles/20200701/k00/00m/030/236000c

 日本政府が、韓国に対し、半導体製造などに使われる化学製品3品目の輸出規制強化を発表してから1日で1年を迎えた。撤回に応じなかった日本、対日依存からの脱却を目指した韓国。徴用工問題を巡る出口の見えない対立を抱えて、関係が冷え込む日韓両国の今は。

 「早く許可を出してほしい」。規制強化の対象品目の一つ「高純度フッ化水素」を生産する森田化学工業大阪市)の幹部は昨年7月以降、政府の輸出許可手続きの長期化にいらだつ状態が続いている。
(後略)

マリサ
同じく2020年7月1日の毎日新聞の「対韓輸出規制の勝者はだれか 韓国が国産化で構造転換、安倍首相に「感謝」する実態」という記事なんだが、ここでも要するに韓国では規制で国産化が進み、むしろ日本の企業が「早く規制を解いてほしい」と要求しているという内容だぜ。


レイム
でもこれ、実際には元々他国でも作れる低純度品を中国などから割高で輸入し、欧州の日本企業の現地法人から高純度品を買ったりしたり、日本の企業を誘致したりしただけで、国産化なんてまるでできていなくて、高純度の輸入の割合に変化はなかったのよね。


マリサ
あとは、コロナ禍などの影響で国際的な半導体需要の低迷で輸入が減ったのを、あたかも不買運動で「減らした」かのように韓国政府が宣伝していたのが全てだな。


レイム
これってつまり、国際合意を守っていない国がメンツを守るためについた嘘に忖度して、「架空のストーリー」をでっち上げたという事よね。


マリサ
そして最後はこれ

対韓輸出規制という黒歴史
日経新聞 2022年5月20日
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO60945290Z10C22A5EN8000/

(一部抜粋)
2019年7⽉、経済産業省はレジスト(感光材)など3種類の半導体材料の韓国向け輸出を制限した。表向きは「輸出管理に不適切な事案があったから」、簡略化していた⼿続きを以前の状態に戻すという決定であった。
当時の安倍晋三⾸相は「元徴⽤⼯訴訟で対応を⽰さない韓国政府への事実上の対抗措置」との認識を⽰していた。また「半導体材料という500億円程度の輸出を規制して、15兆円規模の韓国半導体産業全体に打撃を与えるレバレッジの⾼い制裁⼿段」との評価もあった。直後に参議院選挙が控えており、有権者の「反韓感情」に訴える狙いもあったことは想像に難くない。しかるに韓国の半導体産業が受けた被害はさほどではなかった。それどころか、⽂在
寅(ムン・ジェイン)前⼤統領は5⽉9⽇の退任演説において、「⽇本の不当な輸出規制による危機を克服した」とアピールしている。輸出規制が「効かなかった」ことよりも、相⼿国に道義的な優位性を与えたことを恥じるべきであろう。⽇本の通商政策の歴史における「⿊歴史」というべきではなかろうか。

マリサ
2022年5月の日経新聞の記事なんだが、ここではまず最初に紹介した安倍元首相の発言を「元徴用⼯訴訟で対応を示さない韓国政府への事実上の対抗措置」と捏造、更に「「半導体材料という500億円程度の輸出を規制して、15兆円規模の韓国半導体産業全体に打撃を与えるレバレッジの高い制裁手段」との評価もあった」と出所不明の怪情報をさも政府の回答であるかのように印象操作、更には「文在寅前大統領は5⽉9⽇の退任演説において、「日本の不当な輸出規制による危機を克服した」とアピールしている」と、朝日や毎日と同じ忖度もしているぜ。


レイム
安倍元首相が言っていたのは「歴史問題ではなく、韓国が国と国との約束を守れないという問題」「韓国は「ワッセナー・アレンジメント」に基づく輸出入管理義務を果たしていない」という内容だものね。


マリサ
これはつまり、結論に合うように首相の発言を捏造したって事だぜ。


レイム
国際合意を守らない国に忖度して架空のストーリーをでっち上げるとか、結論に合うように首相の話を捏造するとか、なんでこれがマスコミ業界では問題にならないわけ?


マリサ
少なくとも、これを問題視する声が業界からまるで出てこなかったというのは確実だから、これがあの業界では問題にならないって事じゃないか?
というか、何も問題にしていない時点で、いずれまた同じことを繰り返すぜ。

今回のまとめ

・徴用工問題を出したのはあくまで国際法違反について

・マスコミは国際法や国際合意の問題を無視

・でっち上げや発言の捏造などなんでもあり

マリサ
それでな、この「徴用工問題への報復」という話の出どころは、どう考えても韓国政府なんだぜ。


レイム
ああ、それはそうよね。
通常兵器キャッチオール関連で経産省が韓国の産業通商資源部を問題にし始めたら、タイミングよくこの「噂」が韓国半導体業界から出てきて、更に前回記事で紹介した日系韓国人の保坂教授って、文氏が大統領選に出馬した際に文在寅大統領選挙キャンプに参加していた、文氏寄りの人物なのよね。


マリサ
あと、このデマでの最大の受益者が文在寅政権ってのもポイントだぜ。
このデマって、「韓国の落ち度」を隠す意図が見え見えだしな。


マリサ
それともう一つ気付いたことがあってな、それは記事を改めてチェックしていたら、このデマに乗っかって日本政府批判をしている大学教授とか著名人とか政治家とかのコメントや寄稿記事がゴロゴロ出てきたんだぜ。


レイム
ああ、今ではもうそれ完全に黒歴史よね。


マリサ
しかもインターネットアーカイブやそれに相当するサービスのページで大半が記録されていたから、もう永久に消えないぜ。


レイム
まあ、よくわからないことに不用意に首を突っ込んで、いい加減な事を書いていたのだから自業自得よね。



マリサ
そんなわけで今回の本編はここで終わるぜ。


レイム マリサ
ご視聴ありがとうございました


大口
おつかれ~。
今回もちょっと小話を。


マリサ
今回はなんだ?


大口
大きい鹿というとヘラジカが有名で、最大種は北米のアラスカヘラジカか、シベリアのチュコトカヘラジカで、頭胴長2.4から3.1メートル、肩高1.4から2.3メートル、最大種の体重は800キロを超えるといわれていて、オスの角は差し渡し最大で2メートルにもなるといわれているのね。


レイム
まあ、相当大きいわよね。
交通事故で車を大破させるらしいし。


大口
でね、実は体のサイズや体重では現生のヘラジカより小さいけど、角のサイズがヘラジカの倍あった種がかつていたんですよ。


マリサ
それはどんなだ?


大口
それがこれ、「ギガンテウスオオツノジカ」という種で今から200万年前から7700年前まで生息していたとされていて、最大のものでは肩高約2.3メートル、体長3.1メートル、体重700キロなんだけど、角の差し渡しは最大3.6メートル以上、重量は50キロを超えていたとされているのね。







マリサ
でっか!
呼ばれて振り向いただけで2、3人薙ぎ払いそうだぜ。


レイム
角だけで50キロって、よくそれで頭が持ち上がるわね。


大口
どうも、キリンみたいに首の付け根がかなり太くて筋肉質だったようだね。


マリサ
よし、捕獲しに行くぜ!


大口
マリサ、もう絶滅しているからね?


マリサ
頑張ればなんとかなりそうだぜ。


レイム
ハイハイ。

マリサ
そんなわけで今回はここで終わるぜ。


レイム マリサ 大口
またらいしゅ~




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