さて、本日はなぜ多くの日本人が、「韓国は変わった」という前提で関係が改善されたと考えたのか、その理由について福島原発処理水の件を例にして書いていきます。

初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。
ブログ『日韓問題（初心者向け）』を始めた理由 - 日韓問題（初心者向け）
注意
・このブログは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています
・当ブログのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです
・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません
・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらどう思うか」という客観性を常に持ちましょう
・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください

今年の内閣府による「外交に関する世論調査」では、韓国に対して「親しみを感じる」と答えた人が増え、韓国との関係が改善したと考える人が増えているが、これには現在の尹政権の態度が文政権と比較し良好に見える事が関係している。

また、野党となった韓国の「共に民主党」は、今でも日本に対して強硬論を主張しており、またその態度が中国、ロシア、北朝鮮と同じである事、日本への旅行者が増え世論が尹政権よりに見えることなども関係している。

しかし実際には、韓国人の日本に対する否定的な考え方は二重構造になっており、ベースとして小中華思想があり、そのうえで「共に民主党」などは北朝鮮の意向を汲んで対日批判を繰り返しているという特徴があり、後者が目立っているため「変わった」ように見えているだけに過ぎない。

※本文中のリンクは引用の元記事、或いはウェブアーカイブやウェブ魚拓（別サイト）へのリンクです。

以下から本文

１：韓国への印象

まずはこちらの記事から

外交に関する世論調査（韓国に対する親近感）
内閣府　
 https://survey.gov-online.go.jp/r05/r05-gaiko/2.html#midashi14

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（一部抜粋）
韓国に親しみを感じるか聞いたところ、「親しみを感じる」とする者の割合が52.8％（「親しみを感じる」の割合10.7％と「どちらかというと親しみを感じる」の割合42.1％との合計）、「親しみを感じない」とする者の割合が46.4％（「どちらかというと親しみを感じない」の割合27.0％と「親しみを感じない」の割合19.4％との合計）となっている。
　前回の調査結果と比較してみると、「親しみを感じる」（45.9％→52.8％）とする者の割合が上昇し、「親しみを感じない」（53.7％→46.4％）とする者の割合が低下している。
　都市規模別に見ると、大きな差異は見られない。
　性別に見ると、「親しみを感じる」とする者の割合は女性で、「親しみを感じない」とする者の割合は男性で、それぞれ高くなっている。
　年齢別に見ると、「親しみを感じる」とする者の割合は18～29歳で高くなっている。

内閣府が毎年行っている「外交に関する世論調査」の結果が公表されたのですが、そのなかで韓国に対する好感度が前回より7%ほど上がっており、全体的に日本では韓国に対してよい印象を持つ人が増えている事が分かります。

この理由に関して、最もわかりやすいのが福島原発処理水放出を巡る騒動で、日本でも一時期放出に反対する世論を形成しようといくつかのメディアが動き、またそれに同調する人々も含め大きく批判されたこともあり、それと同調する文政権への印象が悪かったという事が、あまり韓国情勢に詳しくない人の間であったという印象を受けました。

そして尹政権になると

韓国与党　汚染水巡りユーチューブチャンネルを告発へ＝「恐怖心を刺激」
聯合ニュース　2023.09.03
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20230903000500882

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【ソウル聯合ニュース】韓国与党「国民の力」のメディア法律団は３日、東京電力福島第１原発の処理済み汚染水の海洋放出を巡り、韓国政府が汚染水の危険性を隠蔽（いんぺい）したとの動画を掲載した動画投稿サイト「ユーチューブ」のチャンネルを業務妨害の疑いで警察に告発する方針を明らかにした。
　動画は「政府が隠す現在の福島放射能汚染水を放出した日本の海の状況」とのタイトルで、２月初旬に新潟県で大量のイワシが打ち上げられたことは汚染水のためなどと主張している。
　法律団はこの動画について、「政府が汚染処理水の危険性を隠蔽したかのようなタイトルをつけ、事実関係が全く違う動画を掲載し、汚染処理水『怪談』で国民の恐怖心を刺激した」と指摘。「国内の漁業従事者の操業と販売業務を妨害し、被害を与えた」としたうえで、「怪談の流布者は今後、民事上の損害賠償の責任まで負う可能性がある」と強調した。
　法律団は「汚染水」ではなく「汚染処理水」との表現を使った。韓国政府は「汚染水」の呼称を「汚染処理水」に変更する案を検討しており、与党も呼称の変更を主張している。

こちらの記事にもあるように、処理水放出に批判的なデマを流すユーチューブチャンネルに対し、韓国与党「国民の力」が「恐怖心を刺激した」として民事訴訟を起こしたという事があり、処理水の問題に対して日本寄りの姿勢を取っていました。

またこちらの記事にあるように

汚染水の３回目放出「安全性に問題なし」　専門家が確認＝韓国政府
聯合ニュース　2023.11.10
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20231110003800882

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【ソウル聯合ニュース】韓国政府は１０日、東京電力福島第１原発の処理済み汚染水の３回目となる海洋放出について、状況を点検するため現地に派遣された韓国側の専門家が安全性に問題がないことを確認したと発表した。
　国務調整室の朴購然（パク・グヨン）国務第１次長はこの日の記者会見で、国際原子力機関（ＩＡＥＡ）の現地事務所の視察やＩＡＥＡ本部とのテレビ会議などを行った結果、１回目の放出後の施設点検で希釈設備のうち上流水槽に防水塗装が浮き上がるような現象が確認されたことについて安全性に問題がないことを改めて確認したとして、東京電力が引き続き点検を行っていると説明した。
　政府によると、ＩＡＥＡは汚染水を浄化する多核種除去設備（ＡＬＰＳ）の配管洗浄中に発生した作業員の被ばく事故に関して「ＡＬＰＳの性能とは関連がなく、今後東京電力が再発防止のため作業手順を強化することを確認した」と明らかにした。
　ＩＡＥＡはまた、３回目の放出が正常に始まり、近隣海域のトリチウム濃度の推移などモニタリング結果を注意深く確認する予定だと言及した。
　韓国側の専門家らは福島第１原発を訪れて主要施設を視察し、３回目の放出と今後の放出の準備状況などを確認した。

去年の11月、韓国政府が処理水放出に問題が無いとする公式発表を行い、韓国内で広められている処理水関連のデマを払拭する動きがありました。

また、これらと関連し韓国人の日本旅行が増えているというニュースも、処理水が韓国内で問題視されていないという認識を日本人の中につくり、一連の韓国に対する輸出管理強化の件でのノージャパン運動との対比も相まって、「韓国は変わった」というイメージができたのでしょう。

関連記事
韓国人７００万人が日本へ…昨年の訪日外国人の消費額５兆円
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.01.18 07:27
https://japanese.joins.com/JArticle/313947

２：韓国野党との対比

またもう一つ重要な点として、現在でも韓国最大野党である「共に民主党」と日本の一部の人達が共同で処理水を問題化して抗議しており、その印象との対比、尹政権や韓国世論との対比になっているようです。

ある程度韓国情報に触れる機会がある人であれば、例えばこの事例のように

韓国野党代表　「創氏改名」に言及し汚染処理水への呼称変更を批判
聯合ニュース　2023.09.03
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20230903000700882

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【ソウル聯合ニュース】韓国最大野党「共に民主党」の李在明（イ・ジェミョン）代表は３日、政府や与党が多核種除去設備（ＡＬＰＳ）で処理した東京電力福島第１原発の汚染水の呼称を「汚染処理水」に変更する案を検討していることについて「汚染水を汚染水と呼べないよう創氏改名する奇怪な言葉」と批判した。創氏改名は、日本が植民地支配していた朝鮮の人々の姓名を日本風の名前に変えさせたこと。
　この日、汚染水の海洋放出に反対して国会付近で行っているハンガーストライキが４日目を迎えた李氏は「鹿を指さして馬と呼んだとしても汚染水の中の汚染物質や放射性物質がなくなるわけではない」と皮肉った。
　また李氏は日本の汚染水海洋放出は、海洋環境を守るため廃棄物などの海洋投棄を禁じるロンドン条約およびロンドン議定書に全面的に反していると指摘。同条約と議定書を批准している８８カ国・地域の首脳や政府宛てに親書を送る計画を発表した。４日に送付予定の親書は、日本の国際法違反を正すための国際連帯を呼び掛ける内容だという。
　共に民主党は４日にソウルで汚染水の海洋放出中止を求める国際共同会議を開催する。会議には日米などの専門家が出席する。日本からはＮＰＯ法人「原子力資料情報室」の松久保肇事務局長が参加。李氏ら同党の国会議員も出席する。

韓国の最大野党「共に民主党」代表である李在明氏が、韓国で処理水の事を「汚染水」と呼んでいる件で、政府が名称の変更をしようとしたところ「汚染水を汚染水と呼べないよう創氏改名する奇怪な言葉」と言って批判したという記事です。

こうした事例から、近年韓国内の情勢に注目し始めた人であれば特に、「過去に拘り日韓関係を拗れさせている」のは、韓国の野党と一部の人であり、与党や日本旅行に来る多くの人は、処理水の件にも歴史問題にもあまりこだわりがないという印象を持ったであろうことは容易に想像がつきます。

また次の事例のように

「汚染水放出反対」韓国野党地域委員長２人がハンストの途中で病院に搬送…党代表「決起はそのまま受け止める」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.09.15 10:07
https://japanese.joins.com/JArticle/309105

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福島汚染水の放出に反対してハンストを続けていた共に民主党の地域委員長２人が病院に搬送された。民主党の李在明（イ・ジェミョン）代表は「その決起をそのまま受け止める」と述べ、地域委員長らの快癒を祈った。
１４日、民主党によると、李代表はハンスト１３日目に病院に搬送されたオム・テジュン利川（イチョン）地域委員長とイ・ギョンヨン提川（チェチョン）・丹陽（タニャン）地域委員長にこのような内容のメッセージを伝えた。
李代表は「汚染水の放出を防ぐために食事をとらなかったその決起をそのまま受け止める」とし、「残りのことは党代表である私と党に任せていただき、当分体を回復することだけに集中してほしい。快癒を祈る」と述べた。
また「早く回復して戻ってきて非道な政権に対抗して共に戦おう」と強調した。
李代表は先月３１日、就任１周年記者懇談会で大統領の民生破壊・民主主義のき損に対する謝罪、日本核汚染水の放出反対の立場、全面的な国政刷新や内閣改造などを要求してハンストに入ると宣言した。

共に民主党の議員たちが、「処理水放出反対ハンスト」という、外交上何の意味もないパフォーマンスを行い、病院に搬送されたという事例です。

こうした事例でも、韓国政府や与党はその行いを諫める側に回っており、またこのパフォーマンスが国内向けの人気取りであることが分かるため、ある程度韓国のことを知る人によって尹政権への好意的な評価が拡散され、日本での「韓国は変わった」という論調構築に影響を与えています。

こうした事例のように、処理水の件で騒いでいるのは、野党と一部の支持者だけであり、韓国政府はむしろ野党を批判する側に回り、また一般の韓国人達も処理水放出を気にせず日本旅行に来ていることなどが重なり、韓国の変化を感じ取った結果、最初の世論調査のような結果が出たのでしょう。

３：対日二重構造

しかし、よく注目してみると、実態は様子が違うという事が分かります。
例えば次の事例

韓国首相「『日本汚染水』、『ＩＭＦ事態』用語と類似…『処理水』への変更を検討」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.08.30 14:10
https://japanese.joins.com/JArticle/308440

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韓国の韓悳洙（ハン・ドクス）首相が３０日、福島第一原発「汚染水」（日本政府の名称「処理水」）の用語使用に対して「ＩＭＦ事態」と同じような歪曲（わいきょく）があるとしながら「科学的に処理された汚染水」という名称が適切だと明らかにした。「処理水」への用語変更を尋ねる質問には「検討したい」と話した。
韓首相はこの日午前、国会予算決算特別委員会総合政策質問に出席し、与党「国民の力」の安炳吉（アン・ビョンギル）議員が「水産協同組合会長は福島処理水と呼ぶと公式発表した。政府で用語問題をきちんと整理しなくてはならない」と話し、上記のように答えた。
韓首相は「まるで『汚染水が放流されている。核爆弾と同じ』という論理は全く合わない」としながら「汚染水が放流されているのではなく、科学的基準によって処理されたその汚染水が放流されている」と話した。それとあわせて「国際原子力機関（ＩＡＥＡ）がいうＡＬＰＳ（多核種除去設備）を経て処理された汚染水。私はこれが科学的に合う表現だと考える」と説明した。
韓首相は「一部メディアではすでに『汚染水処理水』、このような立場も出てきているが、今は混在しているのではないかと思う」とし「明らかなのは汚染水を放流しているのでは絶対にないということ」と線を引いた。
（後略）

韓国政府は何度か「汚染水」という、あたかも日本が問題のある水を海に流そうとしているかのような呼称を使っている事に関して、「処理水」という国際的に使用されている呼称を使おうと動いたことがあります。

しかし次の事例にあるように

日本「海に放出するのは汚染水ではない…処理水を使ってほしい」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.12.14 09:19
https://japanese.joins.com/JArticle/312688

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（前略）
黛報道官は「当社が海に放出しているのは汚染水ではない」と繰り返し強調した。また「海に放出する処理水は海域モニタリングを通じても安全性を確保している」として「誤解やデマの拡散を避けるためにも、汚染水ではなく処理水ということを理解してほしい」と話した。
日本側は８月以降、計３回にわたってアルプスで処理した福島原発汚染水を海に流しており、４回目の放出は２０２４年に行われる予定だ。
一方、東京電力は１０月放射性被爆の可能性がある事故に遭った職員に対しては「放射性物質に汚染された状況でその影響を考えなければならない」としながらも「健康な状態」と明らかにした。
これに先立って、１０月、第１原子力発電所では汚染水を浄化する多核種除去設備の配管を掃除していた協力会社職員２人が放射性物質が含まれた液体を被る事故が発生した。この職員たちは当時、防護装備も着用していなかった。
黛報道官は管理が不十分だという批判に対して「アルプス配管のバルブを閉めておらず、ホースをしっかりと固定せず、作業員が着るべきレインコートを着ていなかった。この３つの要因が合わさって発生した事故」と言及した。
さらに「福島原発作業における安全管理は当社の責任であり、再発防止のために現場遵守事項がよく守られているかを確認しようと思う」と述べた。
職員の現在の健康状態については、「放射性物質に汚染された状況で、その影響を考えなければならない」とし、「どのように治療するかは分からない。これまでの情報によると、二人が元気だという程度だけは知っている」と明らかにした。
しかし、原発での被爆可能性がある事故は最近も発生している。１１日、この原発で廃炉作業を行っていた協力会社の職員が放射性物質によって顔面部位が汚染された。
同職員は、２号機原子炉建屋西側の室内で原発２号機周りから解体されたフェンスなどの物に対する除染作業を行っていた。彼は作業を終えた後、現場を離れるための退役手続きを踏む過程で、顔に放射性物質が露出した。
該当職員は汚染確認後、病院には行かずに発電所構内で除染手続きを終えたという。

結局韓国側は「汚染水」という呼称を使い続けており、東京電力が韓国外交部（外務省に相当）に対し、「汚染水の代わりに「処理水」という表現を使ってほしい」と呼びかける事態になっているのです。

またこの件に関して中央日報は、処理水の安全性とは関係のない事故の事例を出し、まるで安全性が疑われるかのような記事を書いており、問題ないとしながら「汚染水」という呼称ををやめるつもりがないわけです。

他にも次の事例のように

韓国政府、日本ホタテ輸出拡大政策に対して「日本側計画に過ぎない」
ⓒ 中央日報日本語版2023.12.26 14:43
https://japanese.joins.com/JArticle/313124

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日本が韓国やＥＵ（欧州連合）などに来年ホタテの輸出を拡大するという内容の報道が出てきたことと関連して、韓国政府は「日本側の計画に過ぎない」と２６日、述べた。
国務調整室の朴購然（パク・グヨン）国務第１次長はこの日午前、政府ソウル庁舎で開かれた福島原発汚染水定例会見で「政府は福島近隣８県のすべての水産物に対する輸入を禁止している」と明らかにした。
前日、日本外信などによると、福島原発汚染水放流余波により、中国へのホタテの輸出が減少し、日本政府は来年は韓国を含めてＥＵなどへの地域に輸出を拡大する方針を検討している。
日本政府は２０２５年ホタテ輸出目標６５６億円を維持しながら国・地域別の目標を議論した。特に韓国には総輸出額の６．３％に該当する４１億円分を輸出するという目標を立てた。
ＥＵには４５億円、タイ２４億円、ベトナム５億円などをそれぞれ輸出するという計画だ。これに先立ち、中国は福島汚染水海洋放流に対応する次元で、日本産水産物の輸入を全面的に禁止した状態だ。
(後略)

中国が日本産のホタテの輸入禁止措置を取ったことで、日本政府は新たな販路の開拓に乗り出したのですが、韓国でも「韓国に日本産のホタテが輸入されるのでは？」という声が挙がり、韓国政府が「日本側の計画に過ぎない」と火消しを行ったという記事です。

ここで疑問なのが、現状韓国では日本旅行ブームが起きており、また北海道産ホタテの消費促進のため、ご存じのように現在日本では外食チェーンを中心にホタテメニューを増やしている状況にあります。

その結果、韓国人に人気の大手外食チェーンやコンビニなどでは、ホタテや韓国政府が輸入を禁止している福島近隣８県の水産物も問題なく提供されているのですが、韓国人達がそれに不安の声を挙げた事は無いのです。

つまり韓国人達は、日本で問題なく外食を楽しみながら、日本からの水産物輸入に反対しているという、極めて矛盾した状態にあるのです。

これはどういうことかというと、韓国人の中に深く根付いている「小中華思想」と関係があります。

以前から説明しているように、朝鮮では明朝末期以降、「真の中華の継承者は自分達である」という考え方が根付き、周辺諸国を蔑視する、「小中華思想」が存在しています。

この考え方は現在も継承されており、そのため「日本は道徳的に劣った存在である」という認識が強いです。

また、これも過去に何度か説明したことがありますが、韓国では他者の劣等性から自己の優越性を導き出すという考え方があるため、常に他者の劣等性を探しているという特徴もあります。

※蔑視ありきの自民族中心主義
韓国の自民族中心主義（エスノセントリズム）は非常に特殊であり、通常の自民族中心主義が自己の優越性の肥大化から異民族や異人種を蔑視するようになるのに対し、彼らの価値観では「他者を蔑視する事で自己の優越性を証明する」通常とは逆のプロセスになっている。
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このため、韓国政府やメディアは「処理水に問題が無い」と認識しながらも「汚染水」という呼称をやめず、また韓国人達は問題なく日本旅行をしながら日本の水産物が韓国に入ってくることを批判するわけです。

これが韓国社会のベースとなる考え方であり、共に民主党などの日本への批判的な態度は、そのベースの上に「北朝鮮の政府方針」としての対日批判が乗っているような、二重構造になっているわけです。

そのため、このベース部分を知らないと、あたかも日本に対して問題を起こしているのが野党とその支持者の一部だけに見え、それが現在の韓国に対する日本人の好感度上昇に影響を与えているわけです。

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