日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

韓国で最も先鋭的なのは「世論」

さて、本日はよく韓国擁護者の使うフレーズである「一部の例」「政府がおかしいだけ」という内容への一種の「回答」を扱っていきます。

初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。

ブロマガ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由 - 日韓問題(初心者向け)

注意
・このブログは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています

・当ブログのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです

・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください


韓国において、たとえば「対日」などで最も過激化しやすいのは、政府でも「一部の人々」でもなく、多数派の世論であり、たとえば福島原発の処理水問題では、元々は政府が煽った側面が強いが、今はむしろ世論に引っ張られているケースが多い。


この傾向は、日本とは直接関係のない新型コロナ問題などにおいても、当初は政府やメディアが特定方向に煽る場合が多いが、最終的には政府やメディアが世論に引っ張られるというパターンになっている。


またこうした韓国における世論の過激化には、日本のメディアも深く関わっており、一連の佐渡金山世界遺産登録の件では、毎日新聞の記事が韓国側の大義名分として韓国内で宣伝され、世論の先鋭化に一役買っている。


※本文中のリンクは引用の元記事、或いはウェブアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。



1:暴走する処理水問題



まずはこちらの記事から

韓国与党のイ・ジェミョン候補「放射能に汚染された日本の水産物の輸入は禁止する」
ハンギョレ新聞 2022-01-17
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/42297.html


日本の原発汚染水放出に「強力対応」 韓国大統領選与党候補が公約
聯合ニュース 2022.01.16
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20220116000500882


記事では、与党系次期大統領候補の李在明氏が、「(当選したら)放射能に汚染された日本の水産物の輸入を禁止する」と宣言し、その理由として、野党系候補の尹錫悦氏の「日本の福島第一原発は崩壊しなかったので、放射能の流出はなかった」という発言に対する批判のためであったとしています。


ではなぜこんなことになったかというと、

尹錫悦前検事総長「日本原発汚染水、政治的問題じゃない」発言…韓国環境団体「謝罪せよ」
中央日報/中央日報日本語版2021.07.08 17:01
https://japanese.joins.com/JArticle/280575


去年の7月の事なのですが、尹錫悦氏が記者団とのインタビューで、政府の処理水問題への対応を聞かれ、「その時その時で、政治的次元で判断するような問題ではない」「事実、過去には大きく問題視しなかった」と答えたのが発端となり、その後も類似の発言をし続けたからです。


またしばらくすると

韓国前検察総長の支持率が下落傾向に…福島失言・国民の党代表との葛藤のせいか
中央日報/中央日報日本語版2021.08.10 07:37
https://japanese.joins.com/JArticle/281712


尹錫悦氏の発言が韓国内で「失言」と認識され、他の件も含めてこの時期の彼の支持率低下につながったという事です。


そしてさらに興味深いのが、李在明氏と尹錫悦氏の支持率は現在までずっと一進一退を続けており、例年通りならばこの時期には大統領選の情勢がほぼ固まっているにも関わらず、現在も支持率が拮抗し、その原因が20代から30代の層の支持が候補の言動次第で移動しているからだと韓国内で指摘されています。


このことから解るのは、まず韓国内では日本の処理水放出の件が大統領選挙の争点になるほど関心が高く、更に日本に少しでも有利な発言があればすぐさま支持率に影響を与える事、また特に影響を与えているのが20代から30代という比較的若い層であるという事です。


元々この件は、2012年に日本が五輪招致に立候補した際、当時の李明博政権が嫌がらせ目的で「放射能汚染」云々を言いだしたことに端を発し、文在寅政権が以下のように

【コラム】文在寅大統領のでたらめな「脱原発」演説
朝鮮日報 2017/06/29
https://web.archive.org/web/20170703025104/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/06/29/2017062901100.html


公約である脱原発政策に日本を利用し、そこからさらにGSOMIA問題や慰安婦問題などが思うように外交カードにならない事や、対北朝鮮政策、不動産対策、雇用政策などの失政を誤魔化すために利用して今に至るという背景があります。


つまり、発端は明らかに政府による扇動で、現状はこの流れを世論が主導し先鋭化しているという事です。


そもそも、韓国側の主張は既にIAEAから全く相手にされておらず、いくら韓国政府でもこれ以上騒ぐのは得策ではないと気付いている兆候が見えますが、世論がこの有様なので引くことができなくなっているのです。


参考記事
汚染水の海洋放出 「科学的に問題ない」=韓国政府報告書 聯合ニュース 2021.04.15
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20210415001200882

「福島の汚染水、韓国への影響微々」報告書を作成した博士研究員に懲戒処分=韓国原子力研究院 朝鮮日報 2021/06/16
https://web.archive.org/web/20210615231802/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/06/16/2021061680003.html

IAEA「汚染水放流」日本に肩入れ? 「放出計画、国際慣行に符合」 ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.07.09 06:59
https://japanese.joins.com/JArticle/280579

【独自】日本の汚染水放出に「強い遺憾」なのに…研究予算は前政権の5分の1 朝鮮日報 2021/09/07
https://web.archive.org/web/20210909110701/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/09/07/2021090780204.html

韓国で放射能検査された日本産水産物、11年間65,474件のうち5件のみ微量検出 KOREA ECONOMICS 2022年1月12日
https://korea-economics.jp/posts/22011203/



2:世論に逆らえない



また、過去にも何度か指摘していますが、韓国ではメディアは世論に反することは書けません。


国家を騙した科学者―「ES細胞」論文捏造事件の真相 | 李 成柱, 成柱, 李, 淵弘, 〓, 淵弘, 〓 |本 | 通販 | Amazon


以前も紹介したこの本で元東亜日報の記者が、韓国メディアでは「国民感情を傷つける記事」「国民大多数の意見に対しての反論や反対記事」は許されないという不文律が存在していると書かれています。


その結果、「対日本では全く根拠のない嘘でも許される」「国民の感情を煽るような記事を書く」「愛国心と自尊心の為なら嘘は許される」という状況になっており、このことから韓国においてはメディアは世論の意に反することを書けないという事がわかります。


そのため、現在も韓国で宣伝されている「K防疫」と呼ばれるものの実態は、以下の記事にもあるように

【コラム】監視を勧める韓国社会
中央日報/中央日報日本語版2020.09.16 10:32
https://japanese.joins.com/JArticle/270272


政府の定めた防疫違反をした場合は逮捕され、ここまでならば他国でも同様の事例がありますが、更に韓国では2021年前半まで、記事にもあるように政府が「防疫違反者の密告制度」を推奨し、有益な通報者に報奨金を支払うという制度を行っていました。
(※密告制度はまだありますが、通報者が多すぎて政府や自治体の予算が続かなくなり、2021年1月に新型コロナ関連への報奨金が廃止されました)


また、個人情報を徹底して管理し、いわゆる「濃厚接触者」の個人情報を本人の了解なく追跡していたという事も解っています。


つまり、いわゆるK防疫の根幹とは、韓国政府が宣伝するようなものではなく、中国の行っている方式に近い形の防疫であるわけです。
中国との大きな違いは徹底した都市封鎖を行っていない事でしょう。


これがK防疫の実態であるわけですが、韓国ではそれをはっきりと口に出す人はいません。
それどころか

「K防疫」の伝道師だった李在明候補、連日コロナ対策批判
朝鮮日報 2021/12/16
https://web.archive.org/web/20211216032153/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/12/16/2021121680056.html


こちらの記事で与党系大統領候補の李在明氏が「K防疫は政府よりは国民の犠牲でつくられた成果だ」と語ったと書かれていますが、こうした論調は彼だけではなく野党系候補の尹錫悦氏や、或いは朝鮮日報などでも見られます。


一見すると違和感ないように見えますが、よく考えるとこれはかなり奇妙な論調です。
なぜかというと、先ほども書いたように「K防疫」と呼ばれる「韓国独自の防疫」は実際には存在していません。


行っているのは中国と「似た」形式の防疫方針というだけです。


つまり、突き詰めると文在寅政権が宣伝したK防疫には実態が存在しないわけですが、韓国人の多くはK防疫の存在を固く信じ、それを誇っているため、もしK防疫の虚構性を指摘すれば世論から大バッシングを受けることになります。


そのため、単に中国と同じ方式の防疫方針で一般人が苦しんでいるというだけの事を、「国民の犠牲」=国民の努力と忍耐こそK防疫だと論点のすり替えをして、世論に迎合しているわけです。


書き方を変えると、韓国人が誇っているK防疫を否定してしまうと、それは「ウリの否定」になってしまうので、政府を「ナム」として批判したとしても、政府が作り出した虚構であるK防疫自体を否定することができず、こうした奇妙な論調になっているというわけです。

※ウリとナム

ウリ(自分達)ナム(それ以外)
自他の境界が非常に曖昧な概念であり、彼らはウリである場合自身と全く同じ正しさと感情を共有しており、「ナム」はそれ以外、或いは正しさを理解しない劣等な相手と認識される。
また、このウリの範囲はその時の都合で自身を中心に拡大縮小する。


韓国人独特の「ウリ」と「ナム」という概念 - 日韓問題(初心者向け)

【日韓問題】韓国独特の「ウリ」と「ナム」の概念 前編 - ニコニコ動画
【日韓問題】韓国独特の「ウリ」と「ナム」の概念 前編 - YouTube


3:韓国人を煽る日本人



そしてさらに問題なのが、こうした先鋭的な韓国世論の形成に深く関わる日本人の存在がある事です。
例えばこちらの事例

世界遺産佐渡金山 文化の政治利用を危ぶむ
毎日新聞 2022/2/1
https://mainichi.jp/articles/20220201/ddm/005/070/104000c


毎日新聞「日本政府による佐渡金山の世界遺産推薦、国益を損なう」と批判
朝鮮日報 2022/02/01
https://web.archive.org/web/20220202075903/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/02/01/2022020180020.html

関連記事
www.jcp.or.jp


一連の佐渡金山世界遺産登録の件に関し、毎日新聞が「戦時中に朝鮮人労働者が意に反して働かされた」「こうした経緯を考えれば、今回の推薦に先立ち、韓国の理解を得るよう努力するのは当然だった」と批判し、それを朝鮮日報が転載しているという事例です。


実はこうした事例は非常に多く、こうやって日本のメディアなどが実情を無視して韓国に都合の良い論調を書き、それを韓国メディアが転載することで、韓国人に大義名分を与え、韓国世論の先鋭化を招くという事例が以前から続いているのです。


そして今回の事例では特に何が問題かというと、「本人の意思に反して」という部分の定義が曖昧である事です。


どういうことかというと、たとえば現在韓国で行われている「徴兵制度」に関しても、これも当然「本人の意思とは関係ない義務」ですし、もっと書けば「徴税」にしても本人の意思とは無関係な義務です。


つまり、本来は「本人の意思に反して行われた」という事自体が問題となるのはおかしいのです。


そしてもう一つ注目すべきことは、朝鮮日報の記事では「強制労働」と書かれており、韓国では「日本は当時朝鮮人強制収容所で働かせていた」つまり、現在中国がウイグルの綿花畑などで行っている行為と同様の事をしていたと定義されている事です。


そしてさらに、韓国では次の記事にあるように

「日本は佐渡鉱山の価値を認められたいのであれば歴史歪曲をやめよ」
朝鮮日報 2022/01/21
https://web.archive.org/web/20220121014342/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/01/21/2022012180001.html


記事で「強制労働者の証言」とされている内容が書かれてますが、「1940年11月に忠清南道論山から日本の佐渡鉱山に渡り」「イム・テホさんは佐渡島に到着した後に「強制動員」であることを悟った」「イムさんの娘のカンランさんは1940年に論山で生まれ、父に従い佐渡島に渡った」と書かれている事です。


以前も説明していますが、1940年といえば1939年に「朝鮮人内地渡航制限」が緩和され、内地(日本本土)の民間企業が朝鮮半島で人材募集をする「民斡旋」が解禁された時期です。

朝鮮工場労務者内地移住斡旋に関する件
陸軍省-大日記甲輯-S15-4-31 昭和15年9月(1940/09 - 1940/09)
https://www.jacar.archives.go.jp/aj/meta/image_C01001832500?IS_KIND=detail&IS_STYLE=default&IS_TAG_S1=d2&IS_KEY_S1=C01001832500&

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朝鮮工場労務者内地移住斡旋に関する件


その詳細は上記の内閣府直轄の企画院から陸軍省へ通達した「極秘」と書かれた文書にあるように、いわゆる「強制労働」とはかけ離れた内容となっていますし、何よりこの制度で「家族と一緒に『連行』される」など到底あり得ません。


つまり、「当時の一次資料」と「証言」に整合性がないわけですが、韓国政府や韓国人達はこれら証言を根拠に「強制労働があった」と主張しており、なんら証言の検証を行っていません。


そして毎日新聞などのメディアは、このような状況であるにも関わらず、全く検証されていない韓国側の主張を支持し、韓国人達を煽り続けているのです。


今回書いたように、日本と韓国の間に存在している諸問題とは、出発点は韓国政府やメディアや特定の団体の扇動ですが、その後はその扇動で先鋭化した世論が主導し扇動した政府やメディアも制御不能になり、更には日本のメディアや特定の政党がそれを煽って火に油を注ぐという構図になっているという事がわかります。


つまり、「一部の人々が騒いでいるだけ」とか「政府が問題なだけ」という主張は、実のところ実態と大幅にかけ離れており、それどころかそうした主張をしている人々が、実は韓国世論の先鋭化を助長している場合すらあるというのが実態なのです。


韓国の側に立つ人々にいかに問題が多いのかがよく分かります。



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