日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

韓国が自力で問題を解決できない理由

さて、本日は徴用工問題や慰安婦問題等、本来であれば韓国が国内で処理しなければいけない問題を、なぜ自力で解決できないのかについて書いていきます。

初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。

ブログ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由 - 日韓問題(初心者向け)

注意
・このブログは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています

・当ブログのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです

・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらどう思うか」という客観性を常に持ちましょう

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください


現在韓国では、慰安婦問題や徴用工問題で日本政府や日本企業を有罪とする判決が次々と出ており、2つの問題の両国間の合意が実質的に反故になり、このまま判決通りになると国際法違反の状態になる。


またこの件に関し、韓国政府は日本に「自発的に請求権協定を反故にする」ような措置を要求しており、本来であれば韓国の国内問題であるにもかかわらず、日本に問題の丸投げをしようとしている。


こうした背景には、発言に整合性を持たせることを重視せず、「今の感情」を重視し、自己に有利であればどんな矛盾も気にしない韓国の価値観が関係しており、また日韓友好を訴える日本人達がこの態度を肯定してしまうため、韓国自体が自力で変われなくとも「外部から指摘され否応なく変わらざるを得なくなる」という選択肢すら失わせている。


※本文中のリンクは引用の元記事、或いはウェブアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。


以下から本文




1:歴史問題



まずはこちらの記事から

徴用被害者がまた勝訴 日本製鉄に賠償命令=韓国最高裁
聯合ニュース 2024.01.11
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20240111001500882

一連の徴用工問題に関連し、韓国の大法院が日本製鉄の上告が棄却され、損害賠償支払いが決定したという記事です。
また、日本製鉄が強制執行停止のために裁判所に預けていた供託金を、原告側が賠償金として受け取りを求めるとしており、状況が以前よりも悪化してきています。


また次の事例のように

慰安婦訴訟で日本は上告せず 韓国「未来志向の協力継続」
聯合ニュース 2023.12.09
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20231209000100882

2023年12月には韓国最高裁が、慰安婦問題に関連し日本政府に対し賠償を命じる判決を出しており、こちらも以前より状況が悪化するという事態になっています。


どちらの事例においても、日本政府は第三国立ち合いで「韓国政府合意のうえで」の問題解決を既に行っているうえに、元々この問題は1965年の日韓請求権協定で解決されているはずの問題ですから、韓国が強引に賠償請求を行えば国際的な批判を受けるのは韓国ですので、そういった意味では日本のリスクは少ないのですが、関係改善とは程遠い状況にあるのは確実です。


さらにこちらを読む限り

1・2審で食い違う国家免除とは…慰安婦判決、永久未解決で残るのか
中央日報/中央日報日本語版2023.12.11 07:07
https://japanese.joins.com/JArticle/312506

韓国側も今回の慰安婦裁判が主権免除の件や外交関係に関するウィーン条約慰安婦合意など、様々な問題を抱えており、実質的に日本政府に対して賠償支払いを求める事が不可能であることは理解しています。


また徴用工問題に関して

徴用被害者への賠償 韓国政府「第三者弁済の方針変わらない」
聯合ニュース 2024.01.11
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20240111003000882

韓国政府は今回の裁判の原告にも第三者弁済で対応するとする公式見解を発表していますが、そもそも一連の裁判は第三者弁済を拒否した人々によって行われており、韓国政府の対応でどこまで問題が解決できるのか不明です。


2:実質日本に丸投げ



この状態で韓国政府はどんな「解決法」を行おうとしているかというと、「日本への問題の丸投げ」です。


次を見てもらうと

韓国新外相 徴用問題で「日本企業も参加を」
聯合ニュース 2024.01.12
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20240112001500882


韓国の外相が公式見解として、徴用工問題で訴えられている日本企業に対し、第三者弁済の資金拠出に参加するよう呼び掛けています。


これはつまり、事実上日韓請求権協定で「最終的かつ完全に解決」とした問題を、日本側が自主的に反故にするべきと韓国政府が公式に要求しているのと同じであり、韓国側による「第三者弁済で支払う」という主張は、「日本政府による協定の自主的な反故」を前提にしている事が分かります。

参考記事
韓国政府の「解説書」入手!やっぱりおかしい大法院判決
FNN 2019年2月4日
https://www.fnn.jp/articles/-/8723
大韓民国による日韓請求権協定に基づく仲裁に応じる義務の不履行について(外務大臣談話)
外務省 令和元年7月19日
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/page4_005119.html

またさらに問題なのが次で

韓日版エリゼ条約結べば韓日米3カ国共助が堅固になるだろう
中央日報/中央日報日本語版2024.01.10 07:04
https://japanese.joins.com/JArticle/313602

かつてフランスとドイツが結んだエリゼ条約に相当する条約を日韓で新たに結ぼうと主張しているのですが、そもそも本来であればそれに相当するのが1965年の日韓基本条約と4つの協定、および24の付帯文書です。


にも拘わらず、この記事では『「1965年の国交正常化時に過去史が決着された」とだけするのではなく、「コップの半分の水を韓国が満たしたなら残り半分は日本が満たさなければならない」という韓国内の世論を傾聴しなければならない』と書いています。


これはつまり、日韓基本条約を「”今の”韓国に都合のいい形で」で上書きしようという事で、一度双方が合意のうえで締結した条約や協定を、現在の韓国側の一方的な都合で書き換えようというわけです。


しかも、元々韓国側は2015年の慰安婦合意や、2023年に決定した第三者弁済も、韓国側も同意のうえで行われた解決案を今の都合ですべて反故にし、「日本による請求権協定の自主的な放棄」という、日本への問題の丸投げをしている事になります。


あらゆる意味で韓国のやっている事は矛盾だらけです。


3:成長できない



なぜこんなことになっているかというと、韓国では過去の言動との整合性というものが殆ど重視されず、今現在の感情にとって都合がいいのであれば、矛盾する態度をとることに対してハードルが極めて低い社会的風潮があるという事が関係しています。


次の事例が典型的ですが

日本の対馬が「韓国の領土」である“証拠”だというが…「古地図」入手という韓国学者
KOREA WAVE 2024 年 1月 17日
https://koreawave.jp/%e6%97%a5%e6%9c%ac%e3%81%ae%e5%af%be%e9%a6%ac%e3%81%8c%e3%80%8c%e9%9f%93%e5%9b%bd%e3%81%ae%e9%a0%98%e5%9c%9f%e3%80%8d%e3%81%a7%e3%81%82%e3%82%8b%e8%a8%bc%e6%8b%a0%e3%81%a0%e3%81%a8/

記事では、韓国の大学教授が「対馬が韓国領であった証拠の地図を発見した」という事が書かれており、1801年にイギリスで作成された地図が掲載されています。


まず問題になるのが、「海峡の名前」は国境線ではないという当然の突っ込みは横に置いておくにしても、19世紀初頭に日本と国交のなかったイギリス人の書いた地図では、そもそも国際法上領有権原の根拠にならないのです。

朝鮮側作製の官製地図にみる竹島
島根県
https://www.pref.shimane.lg.jp/admin/pref/takeshima/web-takeshima/takeshima04/takeshima04-1/takeshima04-d.html

こちらの竹島問題を扱った島根県のページに書かれていますが、国際法上の根拠になるのは「当事国」による国境画定作業に関係した地図のみなのです。
つまり、韓国のこの地図はなんの意味もありません。


そしてさらに問題なのが、地図では「sea of japan」と書かれている事です。


以前にも何度か説明していますが、韓国は日韓併合後に日本が勝手に「東海」を日本海という呼称に変えてしまったと主張しています。


しかし、記事にある「1801年」の地図には「sea of japan」と書かれており、韓国側がこの地図を根拠とするのであれば、そもそも韓国による「日本海という呼称は日韓併合後に変えられたもの」という主張が成り立たなくなります。


またさらに、「欧州人は「KOREA」を「COREA」と記録している」と書いていますが、これは少し説明が必要です。


2002年の日韓共催サッカーワールドカップ前に遡るのですが、当時韓国は共催に際して、国際慣例では共催などの場合名前がアルファベット順になり、KOREAよりもJAPANが前に来るのが気にいらず、「元々はCOREAだったが、日韓併合後に日本がKOREAに変えさせた」と言い出していました。


が、結局この主張はどこからも相手にしてもらえず、また韓国人達も飽きてしまったようで、数年もすると韓国でもほとんどの人が見向きもしなくなりました。
これは、韓国が「C-POP」ではなく「K-POP」という名称を使用している事からもわかります。


つまりこの記事では、一時の感情で持ち出してきた「COREA」という主張を、また持ち出してきているというだけなのです。
しかも「K-POP」を「C-POP」に変える気は彼らには当然ありません。


感情的な利益に基き主張を行うのが一般的なので、そういう矛盾を彼らは気にしないのです。


またさらに、古地図に関しては韓国による興味深い反応があります。

スペインで古地図閲覧した文大統領 「独島は韓国領土」
聯合ニュース 2021.06.17
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20210617000900882


2021年の事なのですが、スペインを国賓訪問した文大統領が、スペイン上院図書館に保管されている18世紀の朝鮮の地図を閲覧したのですが、それを「独島が韓国の領土であることを見せる非常に貴重な史料」と主張しています。


しかし次の記事を読むと

文在寅が狂喜した「独島の古地図」は韓国の嘘の動かぬ証拠だ
NEWSポストセブン 2021.06.20
https://www.news-postseven.com/archives/20210620_1669716.html?DETAIL

韓国が「竹島の事だ」としている于山島が、鬱陵島の南西のすぐ隣に書かれているのです。
記事にもありますが、実際の竹島鬱陵島から東南東に90キロ以上離れた場所にあるので、この地図に書かれているのが竹島であるはずがないのです。


ちなみに複数の記録から、于山島は竹島の事ではなく、竹嶼と呼ばれる鬱陵島のすぐ横にある島の事であろうと考えられています。

参考記事
竹島問題に関するQ&A
外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/na/takeshima/page1w_000022.html
朝鮮側作製の官製地図にみる竹島
島根県
https://www.pref.shimane.lg.jp/admin/pref/takeshima/web-takeshima/takeshima04/takeshima04-1/takeshima04-d.html

こうした事から解るのは、韓国人達は「今現在の主張」に都合がよければ、どんな矛盾も無視してごり押してしまい、整合性も客観性もまるで気に留めないという事です。


この「その時の感情が優先され矛盾を気にしない」という態度が徴用工問題や慰安婦問題でも起きているため、過去の合意や協定と矛盾する主張をしても、韓国側はそれを問題と考えず、「今の感情」を優先してしまうため、協定や合意、条約などの国際法との間に矛盾が起き、問題を自力で解決できなくなってしまうわけです。


しかも2000年代初頭より、こうした韓国側の態度を批判すると、日韓友好を訴える日本人達が「右翼」「一部の例を全体にあてはめて韓国人を差別している」等のレッテル貼りを行い、イデオロギー問題にすり替えて批判を黙らせようとするため、韓国人達は自分達の考えが日本人にも受け入れられたと考え、そこで思考が止まり、「自分達の何が問題なのか」を考えなくなってしまったのです。
(※実は2000年代初頭には、韓国の価値観が外部で通用せず、それが日本との間でトラブルが起きる原因になっている事を気にする韓国人が度々現れていましたが、上記のような社会的風潮によりその後押しつぶされ消えていきました)


その結果起きているのが、今現在の徴用工問題や慰安婦問題の現状です。
韓国人達は韓国内でしか通用しない考え方から脱却する必然性を感じず、変化に失敗してしまったのです。


日本でも明治時代頃より、日本国内でしか通用しない考え方が他国と問題を起こし、それを国外から批判され、国際社会でやっていくために少しずつ変えてきて今があるわけですが、韓国ではそうした「外部からの指摘で変わるチャンス」すらも失ったわけです。
国内ではそれで社会が回り、しかも日本と問題が起きてもその行いを肯定してくれる日本人が多数いるのなら、わざわざ変える努力をする必然性が薄れるからです。


なので、韓国には徴用工問題や慰安婦問題を自分達で解決することができないわけです。



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