日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

【ゆっくり解説】朝日新聞の辻褄合わせ記事

さて、本日は久々に最近のマスコミ問題について扱っていきます。



本日の投稿動画
www.nicovideo.jp
youtu.be


元記事
辻褄合わせに必死な朝日新聞
http://ooguchib.blog.fc2.com/blog-entry-404.html

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以下は動画のテキスト版です


お品書き

朝日小説

輸出優遇「解除」

辻褄合わせ

注意
・この動画は「マスコミ問題」を扱っています

・「マスコミ問題」であり右派・左派等の陣営論争は本題ではありません

・「特定の国との特別な関係」は問題の枝葉です、主問題は業界の体質です

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう。

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください

・リクエストは原則受け付けていません

・引用ソースへのリンクが同時掲載のブログにあります

・毎週土曜日更新


レイム マリサ 
ゆっくりしていってね


マリサ
さて、今回は久々にマスコミ問題を扱っていくぜ。
そしてみんなお待たせ、今回はまじりっけなしの全編朝日新聞特集だぜ。


レイム
また朝日新聞なの?


マリサ
またとは何だ!またとは!
朝日新聞は日本を代表するジャーナリズムだぞ!
大御所だぞ!


マリサ
その大御所がボケの突っ込み待ちをしているのに、そこに突っ込みをいれないなんて失礼にもほどがあるだろ!


レイム
なんかマリサ変なテンションになっているけど、今回はここ数か月の時事問題についてがお題になるって事でいいのよね?


マリサ
そうだぜ。
じゃあ早速本編へ行くぜ!


朝日小説


レイム
最初からなんか色々とおかしいのだけど。
朝日小説って何よ。


マリサ
朝日新聞では、記事で現実とフィクションの境界をなくすという、全く新しい革新的な試みが行われていてな。


マリサ
最近朝日新聞ではその集大成ともいうべき記事が掲載されたんだぜ。
ある意味朝日新聞が「完成した」と言えるぜ。


レイム
それ「捏造」では?


マリサ
違うぜ、朝日小説だぜ。
一連の韓国に対する輸出優遇解除に関する2022年5月30日の記事なんだが、突っ込みどころが複数あるので順番に説明していくぜ。
あと、これまでの経緯は動画説明欄に過去動画のリンクを貼っておくから、そっちを参照して欲しいぜ。

安倍政権が科した対韓輸出規制 韓国政府の「脱日本」は成功した?
朝日新聞 2022年5月30日
https://www.asahi.com/articles/ASQ5Y6SRDQ5CULZU00S.html

(一部抜粋)
 韓国の最高裁にあたる大法院が、日本企業に元徴用工への損害賠償を命じた判決や、韓国海駆逐艦自衛隊機に火器管制レーダーを照射するなど、2018から19年、日韓関係は悪化した。安倍政権が「対抗策」(政府関係者)として講じたのが、半導体材料3品目の対韓輸出規制強化だった。そうした措置は、どのように波及したのか。

 「日本の不当な輸出規制による危機を全国民が力を合わせて克服したことは決して忘れられない」。9日の退任演説で文在寅(ムンジェイン)・前大統領はこう語り、さらに胸を張った。

 「(危機を)部品などの自立を果たす機会に変え、製造業の競争力を高めることにつなげた」「危機に強い国、何にも揺らがない国に飛躍した」

 輸出規制の強化から約2年半。韓国産業通商資源省の2月末の発表によると、韓国の製造業に欠かせない素材など100品目の日本への依存度は19年の30・9%から、21年は24・9%に低下した。

 日本が輸出手続きを厳格化したのは、スマートフォンなどの画面に使う「フッ化ポリイミド」、最先端の半導体製造で使う「レジスト」と「フッ化水素」の3品目。同省によると、日本からのフッ化水素の輸入額は19年の3630万ドルから昨年は1250万ドルと66%も減った。レジストの対日依存度は半分以下になり、フッ化ポリイミドの対日輸入はゼロだという。

 表面上は韓国政府の主導で「脱日本」が成功したようにみえる。

だが、実態はそう単純ではない。日韓両政府の思惑をよそに、両国の企業が「連携」を模索した姿が浮かび上がる。

 対日依存度の高い一部の素材では、第三国を経由した日本企業からの「裏口」輸入も多い。質が高く安価な日本の素材などを求める韓国企業と、韓国市場を失えば損失を被る日本企業の思惑が一致した苦肉の策といえる。

 韓国の財界関係者によると、3品目を生産する複数の日本企業は韓国で現地生産も始めた。これまで先端技術の国外流出を警戒してためらっていたが、規制強化で輸出が難しくなり、現地生産に踏み切った。韓国外交省の関係者は「日本政府の輸出規制が日本企業の国外流出を促した形だ」と語り、輸出規制はむしろ経済安保に逆行する動きではないかとみる。

 日韓の企業が第三国経由の取引を考え出したり、韓国での現地生産に踏み出したりしたのは、裏を返せばそれだけ日韓経済の相互依存度が高いことを示す。輸出規制は逆説的に、日韓の相互依存の重要性を再認識させる契機にもなった。国家間の関係は悪化しても、企業は関係維持に動いた。

マリサ
まず記事の前半部分では、日本による輸出規制は徴用工問題や慰安婦問題、レーダー照射問題での「報復」であるとしたうえで、韓国は脱日本をしたかに見えたが、実は数字の上でほとんど変わっていなかったという矛盾に対して「3品目を生産する複数の日本企業は韓国で現地生産も始めた」「質が高く安価な日本の素材などを求める韓国企業と、韓国市場を失えば損失を被る日本企業の思惑が一致した苦肉の策といえる」と書いているぜ。


レイム
これって、以前動画で説明していたけど、2011年に韓国でフッ化水素の流出事故が発生する前まで存在していた韓国工場建設の話が復活したってだけで、別に新たな動きでもなんでもないのよね。


マリサ
そして記事では「韓国の財界関係者によると、3品目を生産する複数の日本企業は韓国で現地生産も始めた。これまで先端技術の国外流出を警戒してためらっていたが、規制強化で輸出が難しくなり、現地生産に踏み切った。韓国外交省の関係者は「日本政府の輸出規制が日本企業の国外流出を促した形だ」輸出規制はむしろ経済安保に逆行する動きではないかとみる」と書いているぜ。


レイム
これに関しても、流出も何も韓国工場は10年前に既に存在していた規定路線の話なうえに、高純度の製品は引き続き日本国内生産になるのよね。


マリサ
そうだぜ。
そして記事中盤では

安倍政権が科した対韓輸出規制 韓国政府の「脱日本」は成功した?
朝日新聞 2022年5月30日
https://www.asahi.com/articles/ASQ5Y6SRDQ5CULZU00S.html

(一部抜粋)
 実は、日韓両政府も相互依存の重要性を理解していたフシがある。日本政府は規制強化後、一時は手続きを厳しくしたものの、「禁輸」までは踏み込まなかった。日本政府は規制強化の目的が徴用工問題での牽制(けんせい)だったが、相互依存の深さを考え、禁輸は日本企業へのダメージが大きすぎると判断したと考えられる。

 韓国政府も国産化の音頭を取って世論にアピールしているが、「3品目の全てを短期間で国産化できるとまではさすがに考えていない」(韓国政府関係者)。日本の輸出規制や韓国の国産化の強化は、ともに国内の政治や世論に向けた「演出」という側面もあるといえる。

マリサ
「日本政府は規制強化後、一時は手続きを厳しくしたものの、「禁輸」までは踏み込まなかった。日本政府は規制強化の目的が徴用工問題での牽制(けんせい)だったが、相互依存の深さを考え、禁輸は日本企業へのダメージが大きすぎると判断したと考えられる」と書いているぜ。


レイム
というか、そもそも「禁輸」ではなくて「優遇措置の解除」だって事と、禁輸をするためには「法改正が必要」と、当時日本政府は説明していたわよね。


マリサ
で、記事では「日本の輸出規制や韓国の国産化の強化は、ともに国内の政治や世論に向けた「演出」という側面もあるといえる」と書いているぜ。


レイム
だから、そもそも「規制ではない」って事は最初から説明されていたのだけど。


マリサ
そして最後の方では

安倍政権が科した対韓輸出規制 韓国政府の「脱日本」は成功した?
朝日新聞 2022年5月30日
https://www.asahi.com/articles/ASQ5Y6SRDQ5CULZU00S.html

(一部抜粋)
 一方、日本政府の輸出規制強化は、皮肉にも日本にとって新たな経済安保のリスクを生んだ。台湾の日本に対する警戒心だ。

 米中対立の激化で保護貿易主義が台頭し、冷戦時代のように世界は陣営ごとに分断され始めている。特に半導体ではその傾向が顕著で、日米は歩調を合わせて、韓国を遠ざけ、台湾を重視する。ただ、韓国の財界関係者は「当の台湾が日本の対韓輸出規制強化をみて警戒心を抱き始め、一部の品目で対日依存度を下げようと動き始めた」と指摘する。

 韓国の国立外交院で経済通商開発研究部長を務める金良姫(キムヤンヒ)氏は、ロシアによるウクライナ侵攻後、部品供給網の確保はさらに重要になったと指摘する。

 「日本にとって豪州は地理的に遠く、インドはウクライナからの即時撤退を求める国連決議案で棄権に回った。韓日は争っている場合ではなく、未来志向の協力に踏み出すべきだ」と日韓関係改善の必要性を強調する。

 日韓が協力できる芽は、過去の動きから探ることができそうだ。半導体などをめぐって1990年代、韓国サムスン電子は日本の大手電機メーカーの技術者を研究開発での厚遇や高い報酬などで招き入れ、先端技術を習得して世界的な企業へ飛躍した。いま同じことを中国企業サムスンなど韓国企業に仕掛けている。韓国は技術を奪う立場から守る立場に変わった。

 こうした状況を受けて韓国政府は今年2月、技術者のデータベースをつくり、出入国を管理して技術の流出を防ぐ計画をまとめた。半導体や電池、有機ELディスプレーなど競争力を持つ12分野で高い技術を持つ人物のリストをつくり、国外企業へのスカウトを未然に防ぐ狙いだ。

 経済安保という点で、日韓はこうした分野での協力もできる可能性がある。

マリサ
「韓国の財界関係者は「当の台湾が日本の対韓輸出規制強化をみて警戒心を抱き始め、一部の品目で対日依存度を下げようと動き始めた」と指摘する」とか書いているぜ。


レイム
ワッセナーアレンジメントに基くキャッチオール規制は元からあった制度だし、台湾は元から「優遇措置を受けていなかった」のだけど、何を警戒したというのかしら。
しかも台湾に何の確認もとっていないっていう。


マリサ
な、凄いだろ?
現実に起きた出来事と記事に書かれている事柄に一切整合性がないという、まさに「小説」だぜ。
現実と非現実をうまく融合させていて、最早これは芸術の域にあるぜ。


レイム
ところどころに「関係者から聞いた話」として信憑性があるっぽく見せるデタラメを混ぜる辺りが、より悪質ね。


輸出優遇「解除」


マリサ
でだ、2019年7月1日に日本が行ったのは「優遇措置の解除」なんだが、当時7月3日の時点で次のような記事が日経ビジネスに書かれているぜ。

誤解だらけの「韓国に対する輸出規制発動」
日経ビジネス 2019.7.3
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00133/00013/

なぜ、相手が韓国になると日本の報道は歪んでしまうのだろう。もっと冷静に事実を報道して欲しいものだ。

 今回の「韓国に対する輸出規制」に関しては、メディアは『半導体材料を“事実上の禁輸”』『対韓輸出規制を発動』などと、勇ましく報道している。それと同時に、記事では、『自由貿易を掲げてきた日本へ各国から批判が集まる懸念もある』『各国に恣意的なルール変更ともとられかねない』といった指摘もしている。

 果たしてそうだろうか。

 私は以前、経済産業省で貿易管理の責任者だった。その経験を踏まえれば、こうした誤解に基づく報道には首をかしげてしまう。こう指摘すると、経産省の代弁、もしくは擁護ととられるかもしれないが、それを恐れずに、正確な理解の一助になることを願ってあえてコメントしたい。
以前の手続きに戻すもので「輸出規制発動」ではない

 まずそもそもこれは、韓国に対して新たに「輸出規制を発動」するものではない。韓国向けの輸出について、2004年から特別に優遇して簡略化していた手続きを、2003年までの普通の手続きに戻すものだ。簡略化した手続きとは、3年間有効な「包括許可」を得れば、いつでも輸出できるというものだ。本来は、輸出の契約ごとに「個別許可」が必要だ。私が担当していた2003年当時は、韓国への輸出は個別許可が必要であった。まさにこの時の手続きに戻すのが今回の措置だと言ってよい。

 また、輸出に際して「個別許可」が必要なのは、輸出管理の世界では国際的な原則で、特別に信頼できる相手国についてのみ、「包括許可」による手続きの簡略化が認められている。この対象国を、日本の制度では「ホワイト国」と呼んでいる。2004年にこの「ホワイト国」に韓国が追加されたのだ。

 なお、この個別許可について、一部の報道では「出荷ごと」に許可が必要となり、日々、工場から韓国に製品を出荷しているようなビジネスが停滞してしまうというような報道によって、輸出企業の現場は混乱しているようだ。これは誤解で、個別許可は”契約ごと”に必要で、一契約で何回にも出荷を分ける通常のビジネスは当然、一度個別許可を得ていれば出荷ごとに許可を得る必要ない。

https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00133/00013/?P=2

日本による優遇手続きに感謝していた韓国

 特別に信頼できる「ホワイト国」とは、あくまでも輸出管理の観点で信頼できるかどうかだ。国際的には欧米主導で長い歴史を有する輸出管理の枠組みが、分野ごとに4つある。詳細は省くが、ホワイト国の対象にするには、相手国がこれらに参加していて、しかも国内で厳格に輸出管理をしていることが必要となる。

 少し経緯を見てみよう。

 1990年代、韓国はまだ国際的な輸出管理の枠組みのメンバーではなかった。私は韓国がそのメンバーに参加できるよう、各国に働きかけ、韓国にも再三足を運んで、韓国が輸出管理をしっかりできるように全面的に支援していた。その結果、韓国も国際枠組みのメンバーになることができ、韓国からも日本のそれまでの協力、働きかけに感謝されていた。それが2004年に、韓国をホワイト国に追加して特別に優遇することにつながっていった。

EU並み」「対インドネシア並み」の手続きになる

 ホワイト国として特別優遇するためには、相手国が厳格に輸出管理をしているかどうかを確認するための協議をするのが通常だ。

 そうした協議を、日本は欧州など他のホワイト国と実施してきている。しかし近年、韓国だけはどういうわけか、日本との輸出管理の協議に応じていないようだ。政府が、「優遇した手続きの前提になる輸出管理の信頼関係が崩れている」としていることから想像するに難くない。だが、これを「安全保障の友好国でなくなった」と理解するのは、明らかに行き過ぎである。

 安全保障の友好国が「ホワイト国」であると解説している報道もあるが、そうではない。例えば、インド太平洋戦略を共有するインドや海上共同訓練をするインドネシアなどもホワイト国ではなく、個別許可が必要だ。

 また欧州連合EU)が輸出管理のうえで特別優遇しているのは日本を含めて8カ国で、これに韓国は入っていない。多少の細かい点を無視すれば、EU並みの手続きに戻したとも言える。それでどうして「自由貿易に逆行する」との批判が各国から出るのだろうか。

https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00133/00013/?P=3

これが「事実上の対抗措置」と言える内容なのか

 今回の措置の背景に、対韓強硬の声があるのは事実だろう。韓国人元徴用工の訴訟問題を巡る韓国の対応に、韓国への強硬措置を求める声が自民党内や官邸内で高まっていた。事態打開のために対抗措置を模索していたのも事実である。そうした中で、打ち出された措置を「事実上の対抗措置」と受け止めるのも自然な成り行きだ。

 しかし中国によるレアアースの禁輸措置と同列に論じるのは的外れだ。日本は法治国家だ。政治的な道具として法律運用を自由に利用できるものではない。

 報道の中には個別許可について、「基本的に輸出を許可しない方針で、事実上の禁輸措置」だとするものもある。しかし、法治国家としてこうした恣意的運用はあり得ず、明らかに間違いだ。仮にそうした運用をすれば、国が輸出者から訴えられたら負けるのは明らかである。韓国への対抗措置を強く求める立場からは、そうした運用を強く期待したいのは分からないでもないが、法制度としては無理がある。それにもかかわらず、そうした声に引きずられて報道するのはいただけない。

 あくまで今回の措置は、手続きを「包括許可から個別許可へ」と、元に戻す変更を行うものだ。基準を原則不許可にするよう変えるものではない。それでは対抗措置として生ぬるい、不十分だというのならば、米国のような原則不許可にするような法律を議員立法で作るしかないだろう。

 また、逆に反対の立場から対抗措置の連鎖になると懸念する向きもあるが、この措置の中身を見れば、およそ対抗措置と言えるものではなく、そうした懸念は的外れであることも分かるだろう。

 「世界貿易機関WTO)協定違反の疑いもあるグレーな措置」とする、ある日本の識者のコメントまである。だが、2003年まで日本はWTO違反をしていたとでも言うのだろうか。日本の輸出管理法制を理解してコメントしているとは思えない。EU並みの手続きにすること、対インドネシア並みの手続きにすることが、どうしてWTO協定違反になりえるのだろうか。韓国側の過剰反応に引っ張られ過ぎではないだろうか。

 いずれの立場であっても、まずは冷静に事実に基づいて論じるべきだ

マリサ
経済産業省の官僚が書いた記事で「韓国向けの輸出について、2004年から特別に優遇して簡略化していた手続きを、2003年までの普通の手続きに戻すものだ。簡略化した手続きとは、3年間有効な「包括許可」を得れば、いつでも輸出できるというものだ」と説明しているな。


マリサ
そして「報道の中には個別許可について、「基本的に輸出を許可しない方針で、事実上の禁輸措置」だとするものもある。しかし、法治国家としてこうした恣意的運用はあり得ず、明らかに間違いだ。仮にそうした運用をすれば、国が輸出者から訴えられたら負けるのは明らかである」と書かれていて、元々禁輸措置をするような形ではない事が説明されているな。


レイム
そうなのよね。
同時掲載のブログの方に詳しい説明のリンクを貼っておくけど、これは元々テロりストやテロ支援国家大量破壊兵器などの技術が渡らないようにするための国際的な取り決め、「ワッセナーアレンジメント」という国際的な合意を前提に、そうした技術の輸出入に一定の規制をかける「キャッチオール規制」という法規制なのよね。

通常兵器及び関連汎用品・技術の輸出管理に関するワッセナー・アレンジメント
外務省 令和2年11月26日
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/arms/wa/index.html

補完的輸出規制(キャッチオール規制)
経済産業省 
https://www.meti.go.jp/policy/anpo/anpo03.html


マリサ
そしてそのうえで、「輸出国側」の提示した基準を満たせた国家のみ、「特例」として兵器転用可能物資を個別許可ではなく「包括許可での輸出ができる」という仕組みなんだが、韓国側はこの輸出入管理が杜撰で日本側の要求する水準の管理ができなくなってきていて、2018年6月の定期対話でこの話をしようとしたら、韓国側が定期対話に出てこなくなったので、1年後の2019年6月30日で「優遇措置の期限が切れた」というのが実態なんだよな。


レイム
日本政府の関係者などがいっていた「韓国は約束を守れない」というのは、徴用工問題とか慰安婦合意とか、そしてこの件も含めてすべての事例を含めた問題の事なのに、日本の複数のメディアはさも「歴史観の対立で韓国に嫌がらせをした」かのような報道をしているってわけね。


マリサ
そうだぜ。
しかも次の記事を読むと

文大統領が日韓首脳会談でこだわる「輸出管理措置」の撤回とは?
デイリー新潮 2021年07月16日
https://www.dailyshincho.jp/article/2021/07160600/?all=1

「今後の日本側の態度が重要だ」と牽制

 東京オリンピックパラリンピックの開催が迫った中、韓国・文在寅ムン・ジェイン)大統領の五輪開会式出席及び日韓首脳会談の有無について連日報じられている。大統領の任期が残り1年を切った中でのレガシー作りのためなどと取り沙汰されているが、仮に訪日が実現した場合、その狙いとは何なのか? 在韓ライター・羽田真代氏によるレポート。

 菅義偉首相は8日の記者会見で「外交上、丁寧に対応することは当然のことだ」と文大統領が来日した場合の対応について言及した。しかし、その一方で「菅首相は各国の主要人物と面会する必要があるため、韓国を含め1人当たり15分程度になるかもしれない」という日本政府の見解も報じられている。これは、韓国政府が「訪日するからには1時間程度の正式会談と成果を求める」との見解に反しており、1時間の会談が設けられないのであれば文大統領の訪日は実現しない可能性がある。

 要するに、文政権は“五輪のイチ招待客”ではなく、首脳会談のために訪日した“国賓”として丁重に扱うよう要望しているわけだ。そして、韓国民への建前もあり、あくまでも日本政府から請われての訪日としたく、その姿勢は崩さないようである。

 さらに、大統領府の関係者は「韓国政府は韓日首脳会談を行う準備はあるが、開催されるなら成果がなければならない」「今後の日本側の態度が重要だ」と牽制しつつ、「分別があるのは日本ではなく韓国の方だ」と、勝手に高いハードルを設定している。何よりも、関係改善の打開策さえ提示しない韓国は日本にとって“招かれざる客”であるのは間違いない。

特別待遇にこだわり続けてきた

 ともあれ、ここまで訪日に固執するのは、実現すれば訴えたいテーマがあるからだ。予想される韓国の要求は「慰安婦問題」「徴用工問題」の解決。そして、「輸出管理措置の撤回」である。

 慰安婦問題や徴用工問題は今年になって下された原告側の請求却下判決や、韓国にある日本政府資産差し押さえが未だに実行されていないことからも、これ以上日本側に何かを求めることは不可能だという考え方が韓国政府内で強くなっている。韓国メディアの記者によると、

「そうですね。ですから、これらの問題に関してはある程度にとどめ、2019年7月に日本が取った輸出管理措置を撤回するよう求めることが予想されます。様々な問題が隠れ蓑となり輸出管理措置の実態はあまり表沙汰になっていませんが、韓国政府にとって喉に刺さった小骨のように嫌な存在なのです」

 日本政府は、韓国に対して安全保障上の友好国に与えている輸出管理の優遇措置を改めて各品目を輸出するたびに申請を求めることにし、半導体や軍需物資の製造などに使われる原材料を輸出する際の規制も強めている。

 上記の原材料とは、半導体の基板洗浄に使われる「フッ化水素」、同じく基板に塗る感光材である「レジスト」、そしてテレビやスマホ有機ELディスプレイなどに使う「フッ化ポリイミド」で、いずれも日本が高い世界シェアを誇る。

 サムスンやLGという韓国を代表する財閥企業もこれらなしには立ち行かず、輸出管理措置が開始されて以降、韓国は日本に対し再三この措置の撤回を要求してきた。もっとも実際は、正式な手順さえ踏めば今まで通り輸入できるのだが、あくまでも“ホワイト国(安全保障上の輸出管理において優遇される国)”という特別待遇にこだわり続けてきたのだ。

https://www.dailyshincho.jp/article/2021/07160600/?all=1&page=2

中国向けにフッ化水素を再輸出

 日本が韓国をホワイト国から除外した理由には(1)中国向けにフッ化水素を再輸出していた(許可の前提条件違反)、(2)不良品として返品輸出されたフッ化水素が行方不明になっている、(3)その他、大量の不正輸出事案が判明、(4)過去の不正輸出問題や国連安保理北朝鮮制裁委報告書で南北共同連絡事務所に無届けで石油精製品を持ち込み、注意喚起を受けていたこと、などが挙げられる。尋常ならざる事態だ。

 これらの事案に対し、日本は韓国に対し何度も警告・改善を求め、意見交換会の開催も要請してきたが、それを韓国は無視し続けてきたわけだ。国際ルールに抵触する問題を日本としても看過できなかったのだ。

 今月1日、韓国の産業通商資源部は2年間で韓国の半導体部材などの生産能力が高まったと発表したが、韓国の取った対応策は海外に依存するものも多く、未だに全ての品目において純国産化は成し遂げられていない。これには膨大な資金と時間を要する上に、実現したからといって日本以上に高品質な部品を製造できるとも限らない。そのため、コストや労力を使わなくてすむ日本製品を使用することが韓国の懐事情的には優しい。

「日本の輸出管理措置は、慰安婦や徴用工問題で原告側勝訴の判決が下ったことへの対抗措置だと韓国では言われていますが、多少はそういう部分があったにせよ、基本的には別物です。隣国を“危険な国”と位置付けることは、当時の日本政府としても心苦しいところがあったと聞いています」

 と、先の記者。

「韓国側が輸出管理措置を撤回させたいことは理解できますが、国際的なルールの遵守、テロとの戦いという大きなテーマがある以上、日本がそう簡単にこれを撤回することは難しいでしょう。丁寧に地ならしもせずに首脳会談を要求するのは拙速と言う他ありません」

羽田真代(はだ・まよ)
同志社大学卒業後、日本企業にて4年間勤務。2014年に単身韓国・ソウルに渡り、日本と韓国の情勢について研究。韓国企業で勤務する傍ら、執筆活動を行っている。

マリサ
どうも韓国側は韓国内で使用するという目的で日本から輸入した高純度フッ化水素を中国の工場に「日本との手続きなしで再輸出」、「不良品として返品輸出されたフッ化水素が行方不明」、更には過去の不正輸出の事例や北朝鮮開城工業団地にある南北共同連絡事務所に、規制対象の石油製品を無許可で搬入した事例など、色々問題を起こしていて、韓国はその「話し合い」をしようとしたのに、話し合いに応じなかったという事が問題だったようなんだよな。


レイム
しかも、どうも韓国の法律自体にも問題があったようで、色々なことが積み重なった結果なのよね。


マリサ
そして次の記事を読むと

韓国閣僚「日本が挙げた理由を全て解消」 輸出規制強化の撤回促す
聯合ニュース 2020.03.06
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200306001400882

【ソウル聯合ニュース】韓国の成允模(ソン・ユンモ)産業通商資源部長官は6日、日本が韓国に対する輸出規制強化の理由として挙げた事項を全て解消したとし、日本に規制強化措置を撤回するよう促した。対外経済閣僚会議を兼ねた日本の輸出規制に関する関係閣僚会議の冒頭で発言した。

 日本政府は昨年7月に半導体・ディスプレー材料であるフッ化水素、フッ化ポリイミド、レジスト(感光材)の3品目の韓国への輸出規制を強化し、同8月には輸出管理の優遇対象国「グループA(旧ホワイト国)」から韓国を除外した。日本側はその理由として▼両国間の政策対話が約3年間開かれておらず、信頼関係が損なわれたこと▼通常兵器に転用される可能性がある物資の輸出を管理するキャッチオール規制の法的根拠の不備▼輸出管理体制、人員の脆弱(ぜいじゃく)性――を挙げた。

 成氏は「この5カ月間、両国の輸出管理当局は課長級会議や局長級の政策対話などを通じて韓国の輸出管理に関する法規定、組織、人員、制度などについて十分に説明し、両国の輸出管理に対する理解を深めて十分な信頼を構築した」と説明した。

 また「韓国のキャッチオール規制は正常に作動しているが、これに対する法的根拠をより明確にし、輸出管理の実効性を高めるための対外貿易法改正案がきょう、国会本会議で成立する予定だ」と述べた。

 輸出管理体制、人員に関しては、昨年に産業通商資源部傘下の専門機関・戦略物資管理院の人員を14人(25%)増員した。同部の貿易安全保障に関する組織も「貿易安保課」から「局」単位の正規組織に拡大再編し、人員を拡充する計画だ。

 成氏は「日本政府に対し(対韓輸出規制強化を発表した)昨年7月1日以前の水準に戻すための措置を取ることを改めて促す」と述べ、「今後の輸出管理政策対話で実質的な進展と成果が導き出されるよう期待する」と強調した。

マリサ
韓国側は2020年3月の時点で「日本が韓国に対する輸出規制強化の理由として挙げた事項を全て解消した」といっていて、事実上落ち度があったことを認めているんだぜ。
しかも記事でも出ているが、韓国側は「韓国のキャッチオール規制は正常に作動している」といっていて、これは「日本の基準は満たしていないが、韓国の基準は満たしているから問題ない」という理屈なんだよな。


レイム
「輸出側の基準は満たしていないが「輸入側」の基準は満たしている」と言っているわけだけど、キャッチオール規制は元々「輸出国の安全基準を満たした輸入国」への優遇措置を許可するという仕組みだから、全くお話にならないのよね。


辻褄合わせ


マリサ
でだ、朝日小説が執筆された経緯なんだが、それはこの一連の問題で過去朝日新聞がどんな社説を書いてきたかを見ればわかりやすいぜ。

(社説)徴用工問題 協議加速し危機回避を
朝日新聞 2020年11月4日
https://www.asahi.com/articles/DA3S14682794.html

 戦時中の徴用工をめぐる問題で、韓国の司法が日本企業に賠償を命じる判決が確定してから2年が過ぎた。

 この間、政府間の対立は改善しないどころか、いよいよ危うい事態が迫っている。

 司法が差し押さえた日本企業の資産について、現金化を命じる可能性がある。そうなれば、日韓関係は一気に険悪化する。

 司法判断までの時間は、残りわずかといわれる。両政府はこれ以上、関係をこじらせないよう、危機感をもって協議を加速させねばならない。

 韓国側では、文在寅(ムンジェイン)大統領がかねて「被害者中心主義」を唱え、元徴用工らの救済に比重を置いてきた。かたや日本側は、被告企業に損害を生じさせないことを最重視している。

 双方が優先する点を尊重しつつ落着点を探る、外交の知恵が問われている。文政権はこれまでの硬い姿勢を改め、双方が受け入れられる具体策を速やかに示す必要がある。

 この問題をめぐっては先日、局長級の会合が開かれた。進展は伝えられていないが、対話を深めることが欠かせない。

 日本側は昨年、韓国に行動を迫ろうと、輸出規制の強化に踏み切った。だが、これは双方の経済活動を妨げる悪手だった。韓国側はいまや貿易制度の改善も施した。輸出のルールは以前の状態に戻すべきだ。

 両政府の冷えた関係が長引くなか、民間交流も滞っている。政治が判断を誤ると、いかに市民の生活に暗い影を落とすかを学習させた2年だった。

 日韓は多くの対外的な問題を共有する隣国でもある。

 米軍の駐留経費をめぐる対米交渉をどう決着させるか、米中対立の激化にどう対処するか。そうした難題について個々に行動するよりも、情報を交換して連携する方がずっと得策だ。

 他方、近隣国ゆえに生まれる課題も尽きない。

 韓国の最近の世論は、日本の原発事故で発生した処理済み汚染水の扱いを注目している。日本政府は海に放出する方向で調整しているが、韓国側では懸念が強まっている。

 新たな摩擦を抑えるためにも必要なのは、不断の意思疎通だろう。日本政府は韓国側が望む情報の提供など、不信を取り払う努力を尽くすべきだ。

 韓国では年内に、日中韓の首脳会談を開く準備が進められている。だが日本政府内では、徴用工問題の進展がない限り、出席は難しいとの意見がある。

 北朝鮮問題をはじめ、北東アジアの懸案は山積している。日中韓の今後を考える大局的な首脳対話を滞らせることがあってはならない。

マリサ
当初は「韓国側の問題」の具体的な説明がないとして、それを根拠に「歴史問題を理由にした輸出規制」といっていたが、そもそも「輸出できている」事がわかったうえに、韓国側が「日本の指摘する問題は改善した」と言いだすと、この記事にあるように「韓国側はいまや貿易制度の改善も施した。輸出のルールは以前の状態に戻すべきだ」と言いだすぜ。


レイム
要するに、「輸出規制だ」と言っていた韓国政府がいきなり実質的に問題点を認めるようなコメントをし始めたから、あわてて路線変更をしたわけね。


マリサ
そして次の2021年の記事では

(社説余滴)3年目の「愚策の極み」 箱田哲也
朝日新聞 2021年7月4日
https://www.asahi.com/articles/DA3S14961375.html

この世上、わかっちゃいるけどやめられないことは多い。が、誤りはたださねばならぬ。過ちては改むるにはばかることなかれ。

 日本政府が2年前、半導体素材の韓国への輸出規制を強めたのは、問題だらけの悪手だった。

 日本企業に賠償を命じた韓国の徴用工判決に、何ら是正措置をとらない韓国政府への報復である。

いまだに真顔で、歴史問題とは無関係の貿易管理の問題、などと日本政府の主張を代弁する人がいるが、実際はそうではない。

 日本企業への影響を最小限に抑え、国際的な批判をかわしつつ、韓国に強い痛みを感じさせる措置はないか――。当時の安倍官邸からの無理難題に各省庁とも頭を悩ませた。

 「採用」されたのは韓国の心臓部にあたる半導体素材に手を突っ込む荒療治。だが外務省や経済産業省からは慎重論が出た。

 実務者らが最も心配したのは、日本の関係企業にかなりの損害が出る恐れに加え、当該企業から訴えられかねないことだった。

 それでも安倍官邸の指示は「いいからやれ」だったという。少なくとも現時点で官僚らの懸念は半分は的中し、輸出量は激減した。

 当該企業の関係者たちに話を聞くと、好調の事業が暗転した2年間の労苦とともに、今後の底知れぬ不安の声が漏れた。「いろんな世論があると聞くが、私たちが何をしたというのか。世界的な半導体不足の中、本当にこれでいいのか」との切実な声もあった。

 他方、日本との取引が止まった韓国側企業の担当者は「韓国政府の支援策で国産化も進み、実害はない。日本の友人らが本当に気の毒だ」と同情し、痛みを感じている風ではない。

 解決済みの過去の問題で日本企業に損害を負わせるわけにはいかないというのが日本政府の立場である。だからといって、裁判で確定した賠償金とは比較にならない巨額の損失を、まったく無関係の日本企業に出させてよいわけがない。

 安倍政権が終わったからか、成果がさっぱりだからか、ある日本政府関係者は「結果として愚策の極み」とまで言い切る。

 しかし、何も変わる気配はない。「愚策の極み」はきょうから3年目に入る。

 (はこだてつや 国際社説担当)

マリサ
この記事のように「他方、日本との取引が止まった韓国側企業の担当者は「韓国政府の支援策で国産化も進み、実害はない。日本の友人らが本当に気の毒だ」と同情し、痛みを感じている風ではない」と「、輸出規制をしたら韓国は規制品を国産化してしまい、損害を受けたのは日本だった、愚策の極みだ」と書いたわけだ。


レイム
でもその後、「実はそもそもフォトレジスト、フッ化ポリイミド、高純度フッ化水素の日本からの輸入量は変わっていなかった」という韓国側からの記事が出て来ると、今回最初に引用した記事にあるように、何とか整合性をとろうと「日本企業が韓国に工場を建設し、日本企業の国外脱出を招いた」とか「禁輸しなかったのは日本企業へのダメージが大きすぎると判断した」とか、「台湾が輸出規制で日本に警戒し始めた」とかのでっち上げをし始めたというわけね。


マリサ
レイム、それは違うぜ。
長期連載の小説やマンガでは、途中でキャラクターや世界観などの設定がかわってしまう事はよくあることだぜ。
現実とフィクションの境界の限界に挑戦する朝日新聞でも、それと同じことが起きただけだぜ。


レイム
だから、それ只の捏造では?


マリサ
朝日小説だぜ。

今回のまとめ

朝日新聞が現実を超越し「完成」
・実際の問題は韓国側の輸出入管理が杜撰であった事
・長期連載の小説やマンガの設定変更はよくある事

レイム
結局のところ、その場その場で場当たり的に嘘をついて誤魔化そうとするから、過去の記事と整合性が取れなくなっていくのよね。


マリサ
もう3年も続いている長期連載の小説だからな、多少の事は仕方がないんだぜ。


レイム
マリサ、あれは小説ではなくて「記事」よ。
該当記事も「「記事」というカテゴリーで書かれているでしょ。


マリサ
さっきも言っただろ?
朝日新聞では新たな試みとして、現実と非現実の融合という革新的な実験が行われていると。


レイム
マリサ、現実の話にフィクションを混ぜたら、それは一般的に「捏造」というのよ。


マリサ
日本のジャーナリズムを代表する世界有数の新聞社がそんなショボい事をするわけないんだぜ、あれは画期的な手法で書かれた小説なんだぜ。


レイム
ハイハイ。


マリサ
そんなわけで今回の本編はここで終わるぜ。


レイム マリサ 
ご視聴ありがとうございました。


大口
おつかれ~


大口
ところで、世界最長の生き物って何か知ってる?


レイム
シロナガスクジラじゃないの?


マリサ
たしかシロナガスクジラって最大30メートルあるんだよな。


大口
まあ、質量まで含めた「体長」ならシロナガスクジラだけど、世界にはおおよそ47メートル、実際の全長は120メートルあるかもしれないという生き物が発見されているんだよ。



マリサ
あれか、ゴジラだな!
とうとうゴジラが発見されたんだな?


大口
マリサ残念。
答えはこれ、「マヨイアイオイクラゲ」というクダクラゲ目の仲間なんだよ。
クダクラゲ目は、カツオノエボシとかも含まれるクラゲの仲間で、遺伝子的に同一の複数の個体が集まる「群体」を形成する生き物ね。

地球で最も長い生き物、マヨイアイオイクラゲの奇妙な生態
Forbes 2020/05/04
https://forbesjapan.com/articles/detail/33990


レイム
それって、複数の個体が集まっているだけだから「全長」とは言えないのでは?


マリサ
現実的過ぎて面白味がないんだぜ。


大口
クダクラゲ目はそこがすごく奇妙なんだよ。
この種はそれぞれの「個」単体では生きて行けなくて、生まれた時点から各個体が順次合体して泳ぐ器官や食べる器官、針を出して攻撃する器官、生殖する器官などに分かれていき一つの個体として生きていくんだよ。


レイム
つまり、個々の個体だけでは生命として完結していなくて、複数の個体が集まって一つの生命として成り立っているというわけね。


マリサ
あれか、合体変形ロボみたいなものか。


大口
まあ、クダクラゲ目は個々が別に活動することはできないけどね。


レイム
で、体長40メートル以上に成長していくと。


大口
どうも新しいクローン個体がどんどん生まれて数十年から数百年かけて端の方に連結して長くなっていくみたいで、こういうのをアポレミアというらしい。


マリサ
なんか列車みたいだな。


マリサ
そんなわけで今回はここで終わるぜ。


レイム マリサ 大口
またらいしゅ~



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