日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

【ゆっくり解説】今更出てきたレーダー照射事件の続報


さて、本日は最近になって2018年末の韓国海軍レーダー照射事件に関連する情報が出てきたので、その件について扱っていきます。


本日の投稿動画
www.nicovideo.jp
youtu.be


元記事
今更出てきたレーダー照射問題の続報
https://oogchib.hateblo.jp/entry/2022/08/04/01531

関連動画
【日韓問題】レーダー照射問題と韓国的価値観 前編
https://www.nicovideo.jp/watch/sm34464801
YouTube
https://youtu.be/GXMDm8PICoU
【日韓問題】まだまだ続くレーダー照射問題
https://www.nicovideo.jp/watch/sm34534382
YouTube
https://youtu.be/doZqutqucRo
【マスコミ問題】レーダー照射問題と日本のマスコミ
https://www.nicovideo.jp/watch/sm34570595
YouTube
https://youtu.be/E3_ZM_D8e84



以下は動画のテキスト版です

お品書き

新たな情報

不審な点

北朝鮮に忖度

注意
・この動画は「日韓の価値観の違い」を扱っています

・うp主のスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです

・相手が不法を働いているからとこちらが不法をして良い理由にはなりません

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらどう思うか」という客観性を常に持ちましょう。

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください

・リクエストは原則受け付けていません

・引用ソースへのリンクが同時掲載のブログにあります

・毎週土曜日更新


レイム マリサ
ゆっくりしていってね


レイム
さて、今回は予定を変更して日韓問題を扱っていくわ。


マリサ
ちょっとまてえええええええい!
またかよ!


レイム
これは仕方がないのよ。
次回13日はお休みの予定で、今回出てきた情報は2022年7月23日の朝鮮日報の記事だから、順番通りにやると新情報から1カ月も経過してしまうのよ。


マリサ
完全にうp主の都合かよ!
私の出番が少なすぎるんだぜ。


レイム
というわけで今回は2018年12月20日に発生したいわゆる「韓国海軍レーダー照射事件」についての続報を扱うわけだけど、事件そのものについては動画説明欄にある過去動画を参照して欲しいわ。


マリサ
まあ、動画4本分もあるしな。


レイム
そんなわけで早速本編へ行くわね。



新たな情報


マリサ
で、過去動画を参照といっても、一応あらましくらいは説明してくれるんだよな?


レイム
そうね、事件の発端は2018年12月21日、防衛省が「20日自衛隊の哨戒機が韓国海軍の艦艇から射撃管制用レーダーの照射を受けた」と、記者会見で公表したことが発端ね。


マリサ
で、当初韓国側は「漂流していた北朝鮮漁船を救助しただけ」「レーダーの照射はしていない」と主張していたのに、最終的に「日本が威嚇飛行をしてきた」と言いだしたんだよな。


レイム
動画では最終的な結論として、国際慣例では「脅威を受けた側」が与えたとする側に通信で「それは脅威を与える行動だ」と伝えないといけないのに、韓国側は日本側に通信をするどころか、日本側からの通信を無視してて、矛盾だらけだと説明したわ。


防衛省による公開動画
youtu.be


マリサ
そしてその後も韓国側は「日本が威嚇飛行をしてきた」と言い張り、どっちもどっち論に持っていこうとして平行線になったんだよな。


レイム
で、2022年7月23日になって、朝鮮日報にこんな記事が掲載されたのよ。

【寄稿】国家による国民に対する犯罪行為を正当化するつもりか
朝鮮日報 2022/07/23
https://web.archive.org/web/20220724021755/https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/07/22/2022072280097.html

北朝鮮への強制送還・公務員殺害
前政権による職権乱用であり非人道的な犯罪行為
事件の関係者・黒幕は贖罪(しょくざい)も反省もなく正当化する態度はさらに問題

前政権が国民を北朝鮮の手に渡して殺害を後押し、あるいは放置した二つの事件で国内外の世論がざわついている。一つは2019年11月、亡命を求めかつ憲法上は韓国国民である脱北漁師2人を強制的に北朝鮮当局に引き渡し、処刑させた事件だ。韓国政府は彼らを「船の上で数十人を殺害した凶悪犯」と主張しているが、そのことだけで強制送還は正当化できず、しかも彼らが乗っていた漁船からは凶器も血痕も見つからなかった。もう一つは2020年9月に北朝鮮側の海域で漂流していた漁業指導を行う韓国の公務員が数時間にわたり望遠鏡の可視距離にいながら、現場で救助の努力を一切せずに放置し、北朝鮮軍により射殺させた事件だ。救助隊の投入までは期待できないとしても、たびたび話題に上る北朝鮮との連絡チャンネルや海上での共用無線通信などを使った連絡は一度も試みられなかった。世論が沸き立つと当時の政府はこれを「越北事件」に捏造(ねつぞう)しようとした。

 国民の生命に対する過酷な職権乱用、職務怠慢、北朝鮮や中国で起こるような国民への非人道的な犯罪行為、先進国であれば政権崩壊や内閣総辞職が起こってもおかしくない国家による野蛮な行為が白昼堂々この国で起こった。しかもどちらの事件も国の最高権力者の指示で行われた可能性が高く、韓国軍、警察、政府の担当者など数十人が自分の意思あるいは上からの指示で関与した事件だった。国民に対する国家によるこれらの行為は、例えそれらしい政治的・政策的大義名分があったとしても正当化できない明らかな犯罪行為だ。直接・間接に関与した政府関係者らも積極的な加担であれ消極的な従順であれ、いずれもその責任から完全に逃れることはできない。

 さらに見苦しいことは、これら恥ずべき事件の隠蔽(いんぺい)された実態が多くの証言や証拠により明らかになり、国連、外国政府、国際人権団体などからの批判が高まっているにもかかわらず、事件の関係者や黒幕の中に謝罪や反省を表明する人間がいまだ一人も見当たらないことだ。そこには「凶悪犯」「亡命意思の不在」「南北関係」「統治行為」などあり得ない論理や毒舌で事件を正当化する声しかない。この国がなぜこんなレベルに落ち込んだのだろうか。韓国は現時点で先進国ではないにしても、それでもこれほどひどくはなかった。国際社会から非難を受け続ける北朝鮮と中国に対して過去5年にわたり屈従し、同じ考え方で足並みをそろえた結果、彼らの反文明的なウイルスに感染して霊魂や道徳性まで彼らと同質化してしまったのだろうか。

https://web.archive.org/web/20220724073954/https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/07/22/2022072280097_2.html

この二つの事件を振り返ると幾つかの共通点が目につく。第一に後から必ず真実が解明され、大きなスキャンダルになることを事件当時から誰もが予想していた点だ。2018年12月に韓国の駆逐艦「広開土王」が日本の哨戒機と対峙(たいじ)してまで独島の北東200キロにある大和堆に急いで向かい、北朝鮮漁船1隻を救助して北朝鮮に送還したというあり得ない事件もあったが、これもいつか解明されるだろう。第二に二つの事件は北朝鮮に対して当然行うべき要求も拒否も一切せず、ただ平壌の顔色ばかりうかがっていた文在寅ムン・ジェイン)前政権当時の青瓦台(韓国大統領府)の「口には出せない事情」がそのまま反映されたものだった。第三に両事件と関連する韓国政府中枢部の奇怪な判断と動きは、何か極秘で非公式な北朝鮮とのルートの存在を想定しなければうまく説明できない点だ。

 文在寅政権の外交・安全保障政策における意思決定の仕組みは青瓦台国家安保室が中心だったため、両事件の中心には常に青瓦台が存在していたが、その一方で国家情報院、統一部(省に相当、以下同じ)、国防部による積極的あるいは受動的な協力や黙認なしに実行は不可能でもあった。とりわけ北朝鮮関連業務で大きな責任を持つ統一部と国家情報院が事件の過程で正常に機能した形跡は見いだせない。統一部は海洋水産部職員が殺害された事件では「越北」という捏造(ねつぞう)に協力したし、脱北漁師強制送還事件では国家情報院の役割が注目されている。これらの役割遂行の背景が何であれ、青瓦台の意思や指示だけではこれら政府部処(省庁)の逸脱行動は正当化できない。

 統一部と国家情報院がこれまで見せてきた北朝鮮への融和的な態度は組織の論理から来る当然の帰結でもある。統一部は北朝鮮を喜ばせることで会談や協力事業の実績を一つでも残さなければ、その存在理由を見いだしがたい。この統一部に国家百年の大計を考え毅然(きぜん)とした対北朝鮮政策を期待することなど最初からできない。国家情報院はなおさらだ。北朝鮮に関する情報収集や監視、防諜(ぼうちょう)を本業とすべき情報機関が第一線で北朝鮮との連絡や交渉、南北首脳会談にまで関与し、平壌のご機嫌伺いを続けた結果、本来の仕事である北朝鮮の監視や防諜などの業務は完全になおざりになった。一部機能の他部処への移管、組織の分割、相矛盾する業務や機能の徹底した相互分離や遮断などの措置がこの機会に必要になってきそうだ。

イ・ヨンジュン元韓国外交部北核大使

レイム
記事では、文政権が北朝鮮の顔色を伺って「亡命希望の脱北者を正規の手続きを踏まずに勝手に送り返した」という疑惑に関連して、「2018年12月に韓国の駆逐艦「広開土王」が日本の哨戒機と対峙してまで独島の北東200キロにある大和堆に急いで向かい、北朝鮮漁船1隻を救助して北朝鮮に送還したというあり得ない事件もあった」という内容に言及しているのね。


レイム
で、ここでポイントとなるのが、まずあの事件は韓国内でも問題視する声があったという事と、文政権が亡命希望者を北に送り返したという国際法違反疑惑の事例と、この件を関連付けている事ね。


マリサ
ああ、つまりレーダー照射事件でも、「漁船の救助」という名目で脱北者北朝鮮に送り返そうとしたけど、日本に色々と「見られたくない事」を見られそうになったので、追い払おうとしたのがあの事件って事か。


レイム
可能性の一つとしてはあり得るけど、そう断定もできないのよ。
次に当時あった疑惑をいくつか見てみると

レーダー照射“衝撃事実”!? 韓国救助漁船は「北工作船」か 日米情報当局分析…SOSなぜ韓国だけ察知した?
zakzak 2019.1.18
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/190118/soc1901180008-n1.html

日米情報当局が、衝撃的な分析をしていることが分かった。韓国海軍の駆逐艦が昨年12月、海上自衛隊のP1哨戒機に「敵対行為」といえる火器管制用レーダーを照射した際、同艦が「人道的な救助活動」をしていたという北朝鮮漁船が、「北朝鮮工作船」に酷似しているというのだ。日本の排他的経済水域EEZ)内での遭難とされるが、自衛隊海上保安庁も救難信号を受信しておらず、韓国側がどうやって北朝鮮漁船のSOSを察知したのかも疑問視されている。日米両政府は一連の情報を共有しており、韓国の文在寅ムン・ジェイン)政権がレーダー照射を認めない背景も含めて、重大関心を寄せている。

韓国

 訪米中の岩屋毅防衛相は16日午後(日本時間17日午前)、パトリック・シャナハン米国防長官代行と、ワシントン郊外の国防総省ペンタゴン)で初めて会談し、日米同盟を一層強化させる方針で一致した。

 岩屋氏は加えて、レーダー照射問題についても説明した。岩屋、シャナハン両氏は、日米韓3カ国による抑止力が地域の安全保障に不可欠だとの認識を共有した。3カ国連携から離脱しつつある、韓国・文政権への“警告”ともいえそうだ。

 日本のEEZ内で発生したレーダー照射問題は、韓国側が事実関係を認めず、「海自哨戒機が威嚇的な低空飛行をしてきた」「日本が謝罪しろ!」などと逆ギレしたため、日本国民の怒りを沸騰させている。

https://www.zakzak.co.jp/soc/news/190118/soc1901180008-n2.html

 こうしたなか、日米両政府は複数のルートで情報を共有し、詳細に情報解析を進めたという。菅義偉官房長官も7日のBSフジの番組で、「米国をはじめとする国々には、日本が確信している内容を確実に説明している」と語っている。これは国際宣伝戦でもある。

 この結果、「日本が正しい」という共通認識とともに、遭難したとされる北朝鮮漁船への疑問が浮上したという。日米情報当局関係者は語る。

 「北朝鮮の通常漁船より、サイズが4倍ほど大きい。『漁船団の母船では』と報じられたが、専門家が形状などを分析したところ、これまで確認された『北朝鮮工作船』とよく似ていることが分かった」

 北朝鮮工作船といえば、2001年12月、鹿児島県・奄美大島沖の日本のEEZ内に、中国漁船を偽装した不審船が侵入しているのが発見された。不審船は、海保の巡視船による停船命令を無視して逃走し、激しい銃撃戦の末に自爆沈没した。船を引き揚げて調べたところ、不審船は「北朝鮮工作船」と判明した。船内からは、対空機関砲やロケットランチャーなどの兵器や、無線機や携帯電話などが発見された。工作船はかつて、洋上での裏取引「瀬取り」で覚醒剤密輸をしていたことも判明した。

https://www.zakzak.co.jp/soc/news/190118/soc1901180008-n3.html

 今回のレーダー照射問題で、韓国側は当初、「遭難した北朝鮮の漁船を捜索中だった」「悪天候のため、艦に積み込んでいたあらゆるレーダーを稼働させた」「たまたま自衛隊機にレーダーが当たった」と説明していた。

 ところが、途中から「火器管制用レーダーは照射していない」と言い出し、日韓防衛当局間の実務者協議でも、照射されたレーダーの電波情報を交換することを拒否している。異常な対応というしかない。

 疑問はさらにある。

 自民党国防部会と安全保障調査会が16日開いた緊急合同会議で、防衛省統合幕僚監部総括官は、韓国海駆逐艦韓国海洋警察の警備艇が、いわゆる北朝鮮船を救助していたとされることについて、「現場(海域)で何をやっていたのか、それがわれわれにとっても最大の関心事だ。日本のEEZ内だったが、その船からの救難信号は自衛隊海上保安庁も受信、感知していない。韓国側が(遭難を)知っていたというのは不審な部分がある」と語った。

 ちなみに、韓国側が北朝鮮漁船に燃料や物資などを提供していた場合、国連安保理決議に抵触しかねない。もし、漁船が「北朝鮮工作船」の偽装だった場合、「従北」の文政権は国際社会から厳しい説明責任を求められそうだ。

 日米情報当局関係者は「メディアは、韓国側がレーダー照射を否定していることに注目しているが、重要なのは『北朝鮮漁船の正体』と、『韓国側が、どうやって北朝鮮船の救難信号(連絡?)を受けて、自国から遠く離れた、日本のEEZ内にいたか』だ。文政権の対応次第では日韓関係だけでなく、米韓同盟にも大きな影響が出てくる可能性がある」と語っている。

レイム
2019年1月の記事なのだけど、この件で日米が話し合ったという内容と共に、「実はあの船は漁船ではなく北朝鮮工作船ではないか」という疑惑と「日本のEEZ内だったが、その船からの救難信号は自衛隊海上保安庁も受信、感知していない。韓国側が(遭難を)知っていたというのは不審な部分がある」という疑問が、日米で非公式ながら語られていたようなのよ。


マリサ
そんなことあり得るのか?


レイム
次に2021年の朝日新聞の記事を見ると

携行ミサイル積み、日本海の好漁場を航行 北朝鮮軍の小型船が6月
朝日新聞 2021年10月15日
https://www.asahi.com/articles/ASPBH6QS7PB7UHBI00W.html

日本の排他的経済水域EEZ)にある日本海の好漁場・大和堆(やまとたい)の周辺海域で6月下旬、北朝鮮当局の小型船に携行型地対空ミサイルが積まれていたことが確認された。この海域で、地対空ミサイルを載せた北朝鮮の船の存在が確認されるのは初めてという。政府関係者が明らかにした。

 政府関係者によると、警戒監視中の海上保安庁の航空機が小型船を発見。海軍所属とみられ、甲板上に軍服姿の要員とともにミサイルが置かれていたという。

 ミサイルは旧ソ連が開発した「SA16」か、同種のものとみられる。SA16は兵士が肩に担いで発射するタイプで、有効射程は5キロ程度。航空機の赤外線を追尾することから、海保は警戒を強めている。SA16は、2001年に鹿児島県奄美大島沖で起きた不審船事件でも、不審船が沈没した現場海域から発見されている。

 北朝鮮は8月、日本海で「(北朝鮮の)経済水域への日本の不法侵入が露骨になっている」と主張。軍や外務省などの関係機関が「海洋権を守るための対策を討議した」と公表した。
(後略)

レイム
レーダー照射事件の起きた「大和堆」の周辺海域で、2021年6月下旬に「旧ソ連製携行型地対空ミサイル」が積まれた北朝鮮の不審船が発見されているのよ。


マリサ
ああ、つまり亡命希望者というだけではなく、あの辺りをうろうろしていた北朝鮮工作船っが何らかのトラブルで漂流して、韓国側がそれを極秘裏に救助しようとした疑惑があるって事か。


レイム
断定はできないけど「そういう事」よ。
そして次にこちらの記事を見てもらうと

北漁船を普段から救助か…知られたくなかった?
読売新聞 2018年12月28日
https://web.archive.org/web/20181228150259/https://www.yomiuri.co.jp/politics/20181228-OYT1T50096.html

防衛省は28日、火器管制レーダーの照射問題で動画を公開した。韓国側が照射をかたくなに否定しているためだ。日本の主張の正当性を訴えるとともに、真相の解明を迫る狙いがある。

 「海上自衛隊が適切な行動をとったことを国民に理解してほしい」

 岩屋防衛相は28日の記者会見でこう述べ、映像公開の意義を強調した。

 火器管制レーダーの照射は20日、日本海能登半島沖で発生。防衛省は21日に公表したが、韓国国防省は記者会見で火器管制レーダーの照射を否定した。27日に日韓の防衛当局間で行ったテレビ会議でも、韓国側は事実だと認めなかった。

 防衛省自衛隊の警戒監視活動に関する動画を公開するのは異例だ。午後5時から防衛省のホームページで公開された。

 約13分間の動画は冒頭、韓国海軍の駆逐艦や海洋警察の警備救難艦、遭難したとみられる北朝鮮漁船とゴムボートなどに、海上自衛隊のP1哨戒機が近づく様子から始まっている。映像開始から6分すぎ、駆逐艦から約5キロ離れた地点で、哨戒機が火器管制レーダーの電波を初めて探知した。

 哨戒機の乗員は「避けた方が良いですね」と緊迫した様子で声を上げ、機長が駆逐艦の大砲の向きを確認するように指示した。哨戒機が回避行動をとった後、探知音を聞いていた乗員が「めちゃくちゃすごい音だ」と強い電波に驚く場面も記録されている。

 その後、乗員は韓国駆逐艦に対し、三つの周波数で「行動の目的は何ですか」などと英語で問い合わせたが、韓国側からの応答はなかった。

 現場は好漁場の「大和堆」の周辺で、大量の北朝鮮漁船によるイカの密漁が問題となっている。日本政府関係者は「韓国軍は北朝鮮漁船を普段から救助している可能性があり、日本に知られたくなかったのではないか」と分析している。

レイム
レーダー照射事件から8日後の記事なのだけど、記事の最後の方で、大和堆北朝鮮漁船による密猟が横行している事と共に、「韓国軍は北朝鮮漁船を普段から救助している可能性があり、日本に知られたくなかったのではないか」という疑惑が語られているのね。


マリサ
ああ、つまりトラブルで漂流した密漁船を、日本に知られる前に救助しようとしたという疑惑もあるって事か。


レイム
そう、つまり2018年末に発生した韓国海軍レーダー照射事件では、レーダー照射の動機として「亡命者強制送還説」「工作船救助説」「密漁船救助説」の三つに絞れるのではないかって事よ。


不審な点


マリサ
その辺りはなんとなくわかったが、「脱北者の強制送還」ってのは何なんだ?


レイム
2019年11月のことなのだけど、北朝鮮から国境を越えてやってきた漁船を韓国海軍が拿捕して、2名を拘束し、その数日後に北朝鮮に送り返したという事があったのよ。


レイム
で、送還した理由を韓国政府は当時「2名が殺人事件の容疑者である」という事と「本人たちが韓国への帰順を希望していない」と説明していたのね。


マリサ
それが違ったって事か?


レイム
そうなのよ、次の記事を見ると

【独自】強制送還された脱北漁師、終始「南に残りたい」と言っていた…自己紹介書20枚以上提出
朝鮮日報  2022/07/18
https://web.archive.org/web/20220719162347/https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/07/18/2022071880006.html

2019年11月、文在寅政権が東海上で拘束した北朝鮮漁民2人を強制送還した事件で、文在寅政権幹部が当時、「亡命の信ぴょう性がなかった」と主張していたのとは異なり、亡命漁民が拘束直後から終始「大韓民国に住みたい」という意思を表明していたとする資料と関係者の供述を検察が確保したことが17日までに分かった。

 本紙の取材を総合すると、ソウル中央地検公共捜査3部は、亡命漁民2人が「亡命意思」を自筆で訴え、政府合同調査団と統一部に提出した「保護申請書」と「自己紹介書」を確保したという。亡命漁民はA4で1枚分の「保護申請書」に「大韓民国で暮らしたい」と記し、A4で20枚余りの自己紹介書には、亡命漁民が自分の出身地、家族関係、出身学校、社会経歴などをつづった上で、最終部分には「韓国で暮らしたい」との文言が含まれているという。

 検察はまた、亡命漁民が拘束直後から韓国海軍に亡命意思を表明したことも把握したもようだ。亡命漁民らが強制送還まで亡命意思を覆したことはなかった点も確認したという。

 こうした中、鄭義溶(チョン・ウィヨン)元青瓦台国家安保室長は17日、「北朝鮮漁民は拘束された後、東海港まで来る過程で亡命意思を全く表明しなかった」とし、「合同尋問の亡命意思を確認する段階で亡命意向書を提出した」と主張した。「当初は韓国に亡命する意思はなかった」とも述べた。

 拘束直後、北朝鮮漁民が亡命意思を表明しなかったなどとする鄭元室長の主張は、検察の捜査内容と一致しない。検察は出国禁止処分を受けている鄭元室長に近く出頭を求めて取り調べる予定だ。検察は「(韓国側が)北朝鮮側に意思を先に打診し、その後、国内法に基づいて送還した」という趣旨の鄭元室長の主張について、憲法や法律に亡命意思のある脱北者北朝鮮に追放できる根拠がないことから、職権乱用容疑の適用が可能だと判断しているという。

 検察は亡命漁民の「同僚船員殺害疑惑」に対する正式な捜査が必要だという合同調査団内部の意見が黙殺された理由についても、鄭元室長を取り調べる予定とされる。

キム・ジョンファン記者


レイム
ソウル中央地検が「亡命漁民2人が「亡命意思」を自筆で訴え、政府合同調査団と統一部に提出した「保護申請書」と「自己紹介書」を確保した」と発表していて、どうも文政権が送還理由としていた「亡命意思はなかった」というのが、嘘ではないかという疑惑が出てきたのよ。


マリサ
つまりあれか、韓国に亡命したいと言っていた北朝鮮人を、文政権が無理矢理北朝鮮に送り返したんじゃないかってことか。


レイム
そういう事。
しかもね、次の記事によると

北朝鮮住民強制送還時の映像公開 地面に頭打ち付ける姿も=韓国統一部
聯合ニュース 2022.07.18
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20220718003500882

【ソウル聯合ニュース】韓国統一部は18日、文在寅ムン・ジェイン)前政権時代の2019年11月に北朝鮮住民の男2人を北朝鮮に強制送還した際の映像を公開した。

 男2人は朝鮮半島東の東海上で韓国当局が拿捕(だほ)した北朝鮮の漁船に乗っていた。2人が船内で乗組員16人を殺害したことが分かり、韓国側は北朝鮮に強制送還した。

 映像は約4分の長さで、北朝鮮住民2人のうち1人が南北軍事境界線のある板門店北朝鮮側に引き渡される際にひざまずいて地面に頭を打ち付ける様子などが収められている。男を護送していた警察特攻隊の隊員が「捕まえろ」などと声を上げ、立たせる様子も映されている。男は隊員に囲い込まれ、引きずられるようにして軍事境界線前まで移動した。

 軍事境界線を越え、北朝鮮側に引き渡される様子は捉えられていない。もう1人の男は特に抵抗しないまま、軍事境界線前まで歩いて行った。

 映像には韓国側関係者が北朝鮮住民の荷物をまとめ、「彼らが持ってきた荷物か」と尋ねる音声も収められた。ただ、北朝鮮住民が叫ぶ声や強く抵抗する音声などはなかった。

 統一部は11日、同事件について、脱北者憲法上、韓国の国民ということや北朝鮮に送還された場合に受ける処罰などを考慮すれば送還の措置は不適切だったとの立場を表明。12日に強制送還した際の写真を公開した。

 写真の中で映像を撮影している人の姿が見つかり、保守系与党「国民の力」所属で元北朝鮮駐英公使の太永浩(テ・ヨンホ)国会議員らが映像の公開を要求。統一部は現場にいた職員が個人的に撮影した映像があることを確認し、国会などに提出できるかどうか法律的な検討を行った。

 統一部は、事件当時は2人の男が16人を殺害して逃亡した凶悪犯という事実に焦点を合わせ、強制送還の正当性を強調したが、現在は当時の写真と映像を相次いで公開して亡命の意思があったことを強調するなど、事実上、立場を覆した。

レイム
送り返される際の映像と画像が公開されたのだけど、2人目隠しをされていて、目隠しを外した途端に二人のうちの一人が自分が送り返されることを知り、地面に頭を打ち付けて激しく抵抗していたそうなのよ。


マリサ
まあ、亡命希望者が北朝鮮に送り返されたらどうなるかなんて説明するまでもないし、そりゃ抵抗するよな。


レイム
そういう事ね。
そしてさらに

「国連軍指令部は送還拒否、文政権は韓国軍使い強行…米司令官が憤慨」
中央日報/中央日報日本語版2022.07.20 13:02
https://japanese.joins.com/JArticle/293384

文在寅ムン・ジェイン)政権が脱北漁民2人を送還する過程で国連軍司令部の頭越しに板門店(パンムンジョム)の韓国軍に開門を指示して漁民を送還したと複数の消息筋が明らかにした。消息筋は「韓国側が板門店北朝鮮側に漁民を引き渡すには、統一大橋から軍事境界線まで3つの関門を通過しなくてはならないが、この区域は休戦協定により国連軍指令部の統制(許可)を受けなくては通過できない。しかし文在寅政権は国連軍指令部に状況説明もまともにせずに開門と通過を要求し、受け入れられなかったことから現場で勤務する韓国軍に3カ所の関門を開くよう指示して漁民を送還させた」と話した。

消息筋は「国連軍指令部が送還協力を拒否して説明を要求し、青瓦台(チョンワデ、大統領府)は国連軍指令部を無視して国防部に開門を指示し、国防部は軍令権者である合同参謀本部も差し置いて板門店の韓国軍指揮官に開門を指示したという。この報告を受けたエイブラムス国連軍司令官兼韓米連合司令官が憤慨したようだ」と伝えた。

消息筋は「文在寅政権の国連軍指令部無視と韓国軍を通じた開門は明白な休戦協定違反。ただ国連軍指令部は韓米同盟関係を考慮して公開的な問題提起はしなかったものと承知している」と伝えた。

これと関連して、与党「国民の力」の国家安保紊乱実態調査タスクフォース団長の韓起鎬(ハン・ギホ)議員は15日、「板門店を通って送還するには国連軍指令部の同意を得なくてはならないのに、国連軍指令部は同意しておらず送還に対し5回拒否した。(文政権は)それでも警察を動員して護送した」と明らかにした。

消息筋によると、当時国連軍指令部は文在寅政権が漁民送還に向けた開門要請を受けると「送還理由は何か」と尋ねたが、文政権はまともに説明せずに開門と協力を要求した。国連軍指令部は「できない。開門の理由になるか検討できるよう資料でも出してほしい」と要求したが、文政権は拒否したという。消息筋は「これに対し韓国政府は国連軍指令部を飛び超え韓国軍に開門を指示して漁民を送還させ、このため国連軍指令部は漁民が目隠しをされ縄に縛られたまま護送されたことも最初はわからなかった。国連軍指令部では文政権の露骨な国連軍指令部軽視に憤怒し、エイブラムス司令官も報告を受けて憤慨した」と伝えた。

レイム
こちらの記事によると、「国連軍指令部が送還協力を拒否して説明を要求し、青瓦台は国連軍指令部を無視して国防部に開門を指示し、国防部は軍令権者である合同参謀本部も差し置いて板門店の韓国軍指揮官に開門を指示したという。この報告を受けたエイブラムス国連軍司令官兼韓米連合司令官が憤慨したようだ」と書かれていて、どうもこの件で国連司令部のエイブラムス司令官(当時)とトラブルを起こしていたそうなのね。


マリサ
え、これもう真っ黒では…。


レイム
しかもこれだけではないのよ、次の記事を見ると

【独自】赤十字社も知らない「赤十字名義の要請文」…文政権、脱北漁師強制送還で国連軍司令部を欺いたか
朝鮮日報 2022/08/02
https://web.archive.org/web/20220802150421/https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/08/02/2022080280186.html

文在寅ムン・ジェイン)政権当時の統一部(省に相当)が、いわゆる「脱北漁師強制送還」事件の際、国連軍司令部に対し「赤十字」名義の協力要請文書を送る一方で、当の赤十字側にはこの内容を通知していなかったことが2日までに分かった。通常は、亡命を希望しない北朝鮮の住民を人道的見地から北朝鮮に引き渡す際、赤十字の職員が同行する。そのため、文政権が漁師を北朝鮮に強制送還する際、あたかも人道的な送還であるかのように見せかけて国連軍司令部を欺いたのではないかと指摘する声が上がっている。

 与党「国民の力」で事件の実態調査に取り組むタスクフォース(TF、作業部会)の団長を務める同党の韓起鎬(ハン・ギホ)議員によると、統一部は事件前日の2019年11月6日、「赤十字 前方事務所長」名義の板門店出入り協力要請を、国連軍司令部の軍政委秘書長宛てに送った。統一部の当局者はこれについて「追放や強制送還に関する内容は明示されていなかった」と説明したが、名義人となっている赤十字側は、漁師強制送還事件に関する内容を事前に知らされておらず、事件の後も一切説明されなかったという。

 韓議員側はこれについて、統一部が国連軍司令部を欺くためにしたことだと指摘し「強制送還を人道的な送還に見せかけ、板門店を通じた引き渡しを許可させた」と主張した。当時、強制送還の現場には赤十字の職員ではなく警察特攻隊が同行し、国連軍司令部側は、縄で縛られて目隠しされた北朝鮮の漁師たちの姿を見て、難色を示したという。国連軍司令部は、このような非人道的な送還の支援を5回にわたり拒否したと伝えられている。

 統一部はこれについて「慣例に倣って国連軍司令部に『赤十字 前方事務所長』名義の要請文を送ったものだ」とした上で「赤十字社に伝えるような性格のものではなく、前例のない送還だったため、通知しなかった」と説明した。

チュ・ヒョンシク記者

レイム
通常、亡命を希望しない北朝鮮人を送り返す場合には、赤十字の職員を同行させるのが慣例となっているのだけど、文政権は国連司令部に「赤十字に一切相談もなく」「赤十字 前方事務所長」名義の協力要請文を作成し、板門店に入っていた疑惑が出てきているのよ。


マリサ
ちょっとまて、つまりあれか?
文政権は亡命希望者を「亡命意思がない」と嘘をつき北朝鮮に強制送還したが、その過程で国連司令部に「偽の赤十字の協力要請書」を提出し、それがバレてトラブルになったのに、軍に命令して無理やりゲートを開けさせて送り返したって事か?


レイム
そういう事になるわね。


マリサ
無茶苦茶だ…


北朝鮮に忖度


レイム
で、この件以降色々なことが発覚していて、次の記事によると

文在寅政権の国家安保室、漁民送還2カ月前にマニュアル下達…「ひとまず送り返せ」
中央日報/中央日報日本語版2022.07.14 17:02
https://japanese.joins.com/JArticle/293214

文在寅ムン・ジェイン)政権当時の青瓦台(チョンワデ、大統領府)国家安保室が脱北者強制送還事件の直前に38度線を越えた北朝鮮船舶と住民に対する対応指針を作り直接関連事態を統制していたことがわかった。この指針には海軍・海洋警察などが初動対応段階で帰順(亡命)の意思を確認する手続きなどを「自制せよ」という内容が盛り込まれており議論が起きそうだ。

与党「国民の力」の韓起鎬(ハン・ギホ)議員(国家安保紊乱実態調査TF委員長)が14日に明らかにしたところによると、文政権当時の国家安保室は「北朝鮮船舶・人員の管轄水域内発見時対応マニュアル」という名前の指針を2019年9月に制定した。脱北者強制送還事件が発生する2カ月ほど前のことだ。

それまでは北朝鮮船舶と住民が南側にやってくる事態が発生すると国家情報院が主管して対応したが、安保室が直接管理するというのが指針の核心だ。当時は三陟(サムチョク)港への木造船入港(2019年6月)、北方限界線(NLL)を越えた北朝鮮船舶拿捕事件(2019年7月)など相次いで関連事態が発生した時期だった。

青瓦台はこうした事件に敏感に反応した。ついに「安保室の指示を破り北朝鮮船舶を拿捕した」という理由で青瓦台民情秘書官室の行政官が軍作戦最高責任者であるパク・ハンギ合同参謀議長(当時)を調査する事態にまで広がった。

現在この指針の全文は文政権が退き大統領記録物に指定され最長15年間見られない状態だ。しかし韓議員室が入手した一部指針内容によると、当時の青瓦台の意中をうかがえるい内容が盛り込まれていた。

まず指針では「状況処理担当機関(海軍・海洋警察・海洋水産部)は北朝鮮船舶が単純進入と確認された時は現場から退去または現地に送還せよ」とされている。これは不審な船舶と人員を発見してもひとまず北側に送り返せという意味と解釈される。

これと関連して、脱北者強制送還事件当時の状況をよく知る軍消息筋は「北朝鮮から船舶が南下してきた時、軍はSI(軍特殊情報)を通じて北朝鮮で犯罪者を探しているという内容をつかんだ。その後海軍は安保室マニュアルに基づき北朝鮮船舶を2日以上マークして南下できないよう措置しようとした事実がある」と話した。

安保室はまた、指針を通じ「現場情報を基に合同調査の必要性が認められたり北朝鮮人が暴れたり、気象悪化などで接近が困難な場合、主管機関(安保室)に報告して国家情報院と協議し措置しなくてはならない」と指示した。これに対し韓国政府消息筋は「国家情報院を差し置いて安保室が直接報告を受けてコントロールタワーの役割をし、とても詳細な部分まで関与しようとした状況」と指摘した。

韓議員によると、安保室指針には海軍・海洋警察の初動措置と関連し「その他不必要な内容は確認を自制する」という内容も明示されている。韓国議員は「亡命の意思などを尋ねることも問いただすこともやめ、とりあえず安保室に渡せば適当に処理するという話。このマニュアルだけ見ても脱北者の強制送還はすでに予想されたもの」と批判した。

安保室がこのように指針まで出して直接乗り出すことになった背景と関連し、一部では「当時文政権が南北関係の冷え込みを深刻に考え、北朝鮮の神経を最大限逆なでしないようにするため融和策を展開したもの」という見方も出ている。

特に文前大統領は2019年8月15日の慶祝辞を通じて南北経済協力を象徴する「平和経済」というメッセージを出したが、当時北朝鮮は「ゆでた牛の頭」など侮辱的な表現で韓国側に対する反感を露骨に表わした。これと関連し梨花(イファ)女子大学北朝鮮学科のパク・ウォンゴン教授は「北朝鮮の相次ぐ非難に一種のパニック状態に陥った政府が合理的な政策判断ができなくなりこうしたマニュアルを作って北朝鮮の顔色をうかがったようだ」と話した。

レイム
亡命者強制送還事件の2ヵ月前の2019年9月、つまりレーダー照射事件から9か月後の事なのだけど、文政権が韓国軍や海洋警察に対し、「38度線を越えた北朝鮮船舶と住民に対し、亡命の意思を確認したり取り調べをしたりする行為を自制せよ」という指針を作り通達していたようなのよ。


マリサ
要するに文政権は、「北朝鮮からやってきた船舶に乗船していた人物への一切の取り調べをせずに無条件に送り返せ」という命令を下していて、2019年11月の件はその指針に沿って行われたって事か。


レイム
そういう事。
しかも次の記事によると

脱北漁師強制北送、北が青瓦台に「漁船が南下」と事前に通知か
朝鮮日報  2022/07/16
https://web.archive.org/web/20220715234514/https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/07/16/2022071680020.html

韓国与党関係者「あの時青瓦台は国家情報院よりも先にNLL越船を知った」
文在寅政権「北朝鮮からの要求はなく、送還は独自の決定」と一貫して主張

2019年11月に起こった亡命漁師強制北送事件当時、文在寅ムン・ジェイン)政権の青瓦台(韓国大統領府)は北朝鮮漁船が東海のNLL(北方限界線)を南下する事実を事前に認識していたとの見方が浮上している。韓国与党・国民の力のある幹部が15日に語った内容によると、当時北朝鮮が「漁師の乗った船が南側に下っている」という事実を青瓦台に事前に伝えた兆候があるという。北朝鮮青瓦台に事前に伝えたとすれば、これは事実上「漁師らを北朝鮮に送り返せ」というメッセージと解釈できそうだ。

 実際に文在寅政権は2019年11月2日、NLLを越えた北朝鮮漁船を拿捕(だほ)して2人の漁師を拘束したが、政府合同調査はわずか三日で終わらせ、北朝鮮に「漁師たちを追放し船も引き渡したい」と伝えた。そのため「漁師らの亡命意志とは関係なく送還を決め、その上で漁船を拿捕した」との見方にも説得力がある。脱北民の調査はスパイ容疑や亡命の意志などを正確に把握するため少なくとも数週間、長い時は数カ月かかるケースもある。

 上記の国民の力幹部によると、当時青瓦台北朝鮮漁船がNLLを越えた事実を国家情報院よりも先に認識していた兆候もあるという。通常だと北朝鮮関連の諜報や情報は国家情報院や国防部(省に相当、以下同じ)などが把握して青瓦台に報告するが、今回のケースはあまりにも異例続きだ。

 文在寅政権はこれまで「北朝鮮が送還を要求したことはない」と説明してきた。2019年11月に当時の金錬鉄(キム・ヨンチョル)統一部長官は国会外交統一委員会で「北朝鮮が送還を要求したことはなく、私が原則と基準を持って(送還を)決めた」と証言した。

 仲間の漁師16人を殺害した疑いがあった2人の漁師は自筆の亡命意向書などにより亡命の意志を重ねて訴えたが、2019年11月7日に板門店を通じて北朝鮮に強制送還された。上記の与党幹部は「文在寅政権が何を根拠に殺人容疑が立証もされていないのに急いで北朝鮮に引き渡したかが争点だ」「北朝鮮漁船が南下する前から北朝鮮に送り返すつもりで待っていた疑惑がどうしても残る」と指摘した。

キム・ドンハ記者

レイム
文在寅政権は当初「北朝鮮からの要求はなく、送還は独自の決定」と説明していたのだけど、最近現韓国与党「国民の力」の議員が再度調査を行い「北朝鮮が「漁師の乗った船が南側に下っている」という事実を青瓦台に事前に伝えた兆候がある」という問題提起をしているのよ。


マリサ
ああ、つまり文政権は北朝鮮からの要請で亡命者を無条件に北へと送り返していたって疑惑があるわけか。


レイム
そういう事。
レーダー照射問題の件で「自衛隊も海保も救難信号を探知していないのに、なぜ韓国軍は北朝鮮漁船の”救助”に行けたのか」という疑惑も、北朝鮮から依頼があったとすれば辻褄が合うのよね。


レイム
そしてこの情報が正しいとすると、レーダー照射事件での「亡命者説」は可能性が低くなるわ。


マリサ
なんでだ?


レイム
亡命者っていうのは基本的に「政府に知られないように動く」ものなのだから、北朝鮮から遠く離れた、日本のEEZ内である大和堆にいた船の状況なんて把握していたとは考えられないからよ。


マリサ
ああそうか。
となると、工作船説と密漁船説が有力になるわけか。


レイム
ただ、確率的には低いとはいえ、大和堆北朝鮮の密漁船が多数やってきていた地域だったうえに、密漁船には軍人も乗船していたって話もあるから、密漁船が亡命者を見つけたってパターンもなくはないけどね。


マリサ
いずれにせよ、日本のEEZ内で北朝鮮による何らかの行為を韓国が手助けし、自衛隊機に敵対的行為を行ったって事になるから、かなりの大問題だな。


レイム
そうなのよ。
そしてこれは記事のコメント欄で教えてもらった内容なのだけど

韓国をめぐって護る会が岸田総理に提言  その2
On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~ 2022-06-16
https://shiaoyama.com/essay/detail.php?id=4168
▼総理に丁寧に、提言の中身を説明しました。 ( 提言は、ひとつ前のエントリーをご覧ください )

▼岸田総理は、予想をはるかに超えて、率直に韓国に厳しい姿勢を明言されました。
 以下が、総理の仰ったことのポイントです。

▽韓国は ( 日本の頭越しに ) アメリカとの防衛大臣会談で、日韓GSOMIA ( 軍事情報に関する包括的保全協定 ) の復活を依頼したが、レーダー照射事件を韓国が解決しないと、GSOMIAへの復帰もあり得ない。

▽日本は中国、ロシア、北朝鮮の3正面対応を余儀なくされている。
 これに日本だけで立ち向かうことは不可能だから、日米韓の連携は必要だが、しかし、護る会の提言書で指摘されている問題を、韓国自身が解決しないと、その連携もあり得ない。

▽全般に、韓国が問題を解決することが必要だという日本の毅然とした姿勢をきちんと示していく。

▼これを、総理官邸のロビーにて、いつもの通り「ぶら下がり取材」を受け、正確に説明しました。
 ところが・・・それから5時間ほど経った現在、なにも報道されていません。
 産経新聞を含めて、ゼロです。

 どういう事情か分かりません。
 また、このあと変化があるかも知れません。
 ただし、総理がこれだけ重要な発言をされていて、5時間経って、何も報道が無いというのは、ぼくの長い記者経験からしても極めて異例のことです。

 きょうの手交が実現するまでに、信じがたいほどの困難がありました。
 そのことと関係があるのかどうか、分かりません。
 しかし、しばらく様子を見たいと思います。

レイム
自民党青山繁晴議員のブログの6月の記事に、岸田首相へ行った提言が書かれているのだけど、その中に「韓国は ( 日本の頭越しに ) アメリカとの防衛大臣会談で、日韓GSOMIA ( 軍事情報に関する包括的保全協定 ) の復活を依頼したが、レーダー照射事件を韓国が解決しないと、GSOMIAへの復帰もあり得ない」という内容があるのよ。


マリサ
朝鮮日報の記事が7月末だから、6月16日だとあまり関係なさそうだし、偶然じゃないか?


レイム
それが違うのよ。
文政権による北朝鮮関連の疑惑情報が出始めたのって、2022年の6月15日の「文在寅政権が隠した「西海公務員殺害」情報、近く公開へ」という記事からで、この関連情報として亡命者の話も出てきたのよ。


※動画説明欄に記事リンクがあります。

文在寅政権が隠した「西海公務員殺害」情報、近く公開へ
朝鮮日報 2022/06/15
https://web.archive.org/web/20220615084347/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/06/15/2022061580065.html

大統領記録物ではない韓国軍・海洋警察の資料が対象

2年前に北朝鮮軍の銃撃を受けて死亡した海洋水産部(省に相当。海水部)公務員の事件に関連して、尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権が早ければ今週中に、事件の真相を究明する情報を公開する可能性があるという。14日までに確認された。遺族らが韓国政府を相手取って起こした情報公開請求訴訟の一審で勝訴する中、文在寅ムン・ジェイン)政権時代に国家安保室と海洋警察庁が行った控訴を取り下げ、関連資料の一部を一般公開するつもりだという。事件当時の文在寅政権の青瓦台(韓国大統領府)や韓国軍の対応が適切だったかどうかを巡る政治的論争と併せて、前・現政権間の対立へと飛び火する可能性まで持ち上がっている。

 国家安保室は現在「国の重大な利益を害する恐れがない限度内で、最大の情報を速やかに公開する」という方針の下、情報公開のための法律上・保安上の検討を進めているといわれている。国家安保室の関係者は、本紙の取材に対し「その方向で努力しているところ」と語った。公開の対象としては▲韓国軍当局や海洋水産部などが国家安保室に報告した内容の一部▲海洋警察が作成した初動捜査資料▲殺された公務員が乗り組んでいた漁業指導船「ムグンファ10号」の船員らの供述内容-などが浮上している。

 2020年9月21日、西海最北端の小延坪島の漁業指導船に乗り組んでいた海水部公務員のイさんが行方不明になり、その後、北朝鮮軍によって射殺されて遺体は焼かれた。当時海洋警察は、イさんに1億ウォン(現在のレートで約1046万円)を超える債務があることなどを根拠に「越北したものと判断される」とコメントしたが、一部では「韓国政府が対北関係ゆえに真実を隠蔽(いんぺい)している」という疑惑も持ち上がっていた。当時、文在寅大統領はイさんの息子に「真実を明らかにするよう直接関わりたい」と言っていたが、進展がないことから、遺族側は殺された経緯の確認のため裁判所に行政訴訟を起こし、昨年11月に一部勝訴の判決が出た。文在寅政権の国家安保室と海洋警察が控訴し、現在ソウル高裁で二審が進行中だが、尹錫悦政権の大統領室が控訴を取り下げたのだ。

https://web.archive.org/web/20220616175917/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/06/15/2022061580065_2.html

この事件の関連情報が公開されれば、文在寅政権下ではベールに包まれていた同事件の真相が相当部分明らかになるものと予想される。▲事件当時、大統領への報告がいつ、どのような内容で、どのように行われたのか▲当時、青瓦台と韓国政府関係者らの対応と指示は適切だったのか-などを探ってみることができるのだ。この事件に詳しいある人物は「既に国家安保室から韓国軍や海水部、海洋警察などに資料を要請し、おおよその検討を終えたらしい」とし「各情報が公開されれば、少なくとも『イさんには越北の意図があった』というフレーミングは解消できるだろう」と語った。

 韓国大統領室が直接情報公開を推進するのは、文在寅・前大統領の退任とともに、事件の真相を収めた多数の資料が最長15年の非公開となる「大統領記録物」に指定されたからだ。遺族は一審で一部勝訴したものの、下級審の判断だけでは公開は難しいという見方が出る中、一種の苦肉の策というわけ。尹大統領は、まだ大統領候補だった今年1月、「西海公務員殺害事件の資料を全て公開し、北朝鮮によって殺された故人の名誉を取り戻して差し上げたい」と言っていた。国家安保室は、大統領職引き継ぎ委員会のころから関係者が遺族側と連絡を取りつつ、真相究明の準備を進めてきたといわれている。

 大統領記録物を閲覧するには国会を通す方法もあるが、国会に在籍する議員の3分の2以上の賛成議決を必要とし、国会で多数を占める旧与党の「共に民主党」が反対する可能性が高い。「共に民主党」の禹相虎(ウ・サンホ)非常対策委員長は、本紙の電話取材に対し「大統領記録物の非公開は、政権が変わった後、統治行為に関する内容を有利不利にかかわらず政治的に活用すべきでないという趣旨」だとし「政権が変わるたびにこんなことがあると、正常な統治行為は不可能」と主張した。

キム・ウンジュン記者


マリサ
ちょっとまて、ほとんど同じ日って事じゃないか。

ということは、この6月半ば頃かそれ以前に日本政府も文政権と北朝鮮に関連するなんらかの情報をつかんでいたって事か?


レイム
おそらくね。
つまり、韓国海軍レーダー照射事件はまだ公になっていない新情報があるかもしれないってことよ。
まあ、今回紹介した「脱北者説」「工作船説」「密漁船説」それと「北朝鮮依頼説」だけでも十分すぎるほど深刻な外交問題だからこれが問題の中核である可能性は高いけどね。

今回のまとめ
・レーダー照射事件と脱北者送還問題を繋ぐ新情報
・文政権は亡命希望者を北朝鮮に強制送還した疑惑がある
・亡命者などの送還は「北朝鮮からの依頼」という疑惑もある

レイム
で、実はコメント欄で紹介してもらった記事がもう一つあって、文政権などの問題点を指摘する記事を韓国で書いているファンドビルダー氏がJBpressに寄稿した記事で、金大中政権や廬武鉉政権でも同様の強制送還が行われたという疑惑があるそうなのよ。
記事は同時掲載のブログにリンクを貼っておくので、そちらを参照して欲しいわ。

脱北漁師強制送還事件と自衛隊機向けレーダー照射事件の奇妙な共通点
JBpress 2022.7.30
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/71164


マリサ
ちょっとまて、それ韓国の憲法に書かれた「朝鮮半島全域が韓国領」という定義や、米韓同盟すら揺るがす大問題じゃないか?


レイム
しかも今回紹介した送還問題では、「ノン・ルフールマン原則」という、「生命や自由が脅かされかねない人々が、入国を拒まれあるいはそれらの場所に追放したり送還されることを禁止する国際法上の原則」があって、これに違反しているという問題提起がされているから、韓国は90年代末から国際法違反を繰り返していた事になるのよ。


マリサ
その記事に書かれているのが事実だとすると、相当問題だな…。


レイム
ただ、その記事の通りなら李明博政権や朴槿恵政権でも強制送還をしていたとも取れる内容があって、色々矛盾してしまうので、検証できていない事もあって本編掲載は避けたのだけどね。


マリサ
なるほどな。


レイム
ただ、記事全体としてはこの動画で指摘しているのと似たような結論になっているわ。
そんなわけで今回の本編はここで終わるわ。


レイム マリサ
ご視聴ありがとうございました。


大口
おつかれ~


大口
ところで、お盆休みについてお知らせがあります。


大口
今のところのスケジュールとしては、日韓問題(初心者向け)は8月10日をお休みし、再開は8月17日、「暇つぶしにどうぞ」のほうは8月15日をお休みし、再開は8月22日、動画は8月13日をお休みし、再開は8月20日を予定しています。


レイム
要するに、来週は8月10日から15日まで記事や動画の普段通りの定期投稿はないって事ね。


マリサ
マスコミ問題の「暇つぶしにどうぞ」に関しては、8月8日は記事の投稿があって、休みは15日って事だけ注意してほしいぜ。


大口
まあ、あくまで「予定」ですが。


レイム
そんなわけで今回はここで終わるわ。


レイム マリサ 大口
またさらいしゅ~


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