日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

【ゆっくり解説】マスコミによる異論排除の方法

さて、本日は論点をすり替えて異論を排除しようとするマスコミの問題について扱っていきます。


本日の投稿動画
www.nicovideo.jp

youtu.be


元記事
マスコミによる異論排除の方法
http://ooguchib.blog.fc2.com/blog-entry-540.html

関連動画
【日韓問題】嫌韓はいつ始まったの?前編
ニコニコ動画
https://www.nicovideo.jp/watch/sm31290519
YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=GMDuHySAwCs

【マスコミ問題】マスコミ不信はいつ始まったの?前編
ニコニコ動画
https://www.nicovideo.jp/watch/sm31332152
YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=g0rjOlIc-1s


【2002年日韓W杯】国立競技場Public Viewingで何が起きたか
ニコニコ動画
https://www.nicovideo.jp/watch/sm36245030
YouTube
https://youtu.be/VaoC4XeJs08

注意
・この動画は「マスコミ問題」を扱っています

・「マスコミ問題」であり右派・左派等の陣営論争は本題ではありません

・「特定の国との特別な関係」は問題の枝葉です、主問題は業界の体質です

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう。

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください

・リクエストは原則受け付けていません

・引用ソースへのリンクが同時掲載のブログにあります

・毎週日曜日更新

お品書き

・ストローマン

・歴史的背景

・対中感情悪化経緯

※以下は動画のテキスト版です





レイム マリサ
ゆっくりしていってね


マリサ
さて、今回はマスコミなので私が扱っていくぜ。


レイム
今回ってどんなことを扱うの?


マリサ
今回はタイトルそのままではあるんだが、マスコミ業界が以前から行っている、ストローマンと呼ばれる詭弁論法を利用した異論排除について扱っていくぜ。


レイム
「ストローマン」ってたしか、相手の主張を持論に都合よく歪めて、その歪められた主張に反論してみせることで、あたかも「相手に問題がある」かのように見せかける手法よね。


マリサ
そうだぜ。
マスコミ業界では昔から使われている、業界伝統の方法ともいえるやり方なんだが、最近もまたこの手法で記事を書いていたから、その件を扱うんだぜ。


レイム
ああ、彼らの理想とする「悪者」に相手を仕立て上げて、相手の社会的信用を失わせるってやり方ね。


マリサ
そんなわけでそろそろ本編へ行くぜ。


ストローマン


マリサ
今回の件なんだが、まず改めてストローマン論法についてザックリ説明するぜ。

ストローマン論法の特徴

相手の主張の歪曲
相手が実際に言っていないこと、あるいは言おうとしていた意図とは異なる内容にすり替える。

純化・誇張
複雑な主張を極端に単純化したり、部分的な側面だけを取り上げて全体を誇張する。

偽の反論
歪曲された主張に対して反論することで、あたかも相手の主張全体を論破したかのように見せかける。

論点のすり替え

相手が問題にしている論点からずれた、別の論点を持ち出して攻撃する。


マリサ
この論法にはいくつか特徴があって「相手の主張の歪曲」として「相手が実際に言っていないこと、あるいは言おうとしていた意図とは異なる内容にすり替える」、「単純化・誇張」として「複雑な主張を極端に単純化したり、部分的な側面だけを取り上げて全体を誇張する」、「偽の反論」として「歪曲された主張に対して反論することで、あたかも相手の主張全体を論破したかのように見せかける」「論点のすり替え」として「相手が問題にしている論点からずれた、別の論点を持ち出して攻撃する」というものだぜ。


レイム
どれも日韓問題でもよく見かける手法だけど、実態を知らないと結構簡単に印象操作に引っかかるのよね。


マリサ
これを踏まえて、次の毎日新聞の2025年4月の記事を見てほしいぜ。

外国人嫌悪 アジア蔑視と日本
毎日新聞 2025年4月21日
https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20250418/pol/00m/010/007000c

(一部抜粋)
 ◆我々が日本人だと考える存在は、ただ日本にいるというだけではありません。日本という国に帰属し、日本語を話し、日本国籍を持っているなどさまざまな要素があります。日本という国も固有の領土があり、固有の歴史があるとされています。そうした考え方は近代にできたものです。
(中略)
 ◆アジアには国民国家という概念はありませんでした。

 国民国家以前の帝国は、域内に言葉の違う人、民族の違う人がいてもそのことにそれほど関心を持ちません。ところが国民国家では言葉や民族を統一して、国民ではない人を追い出して国家を作ります。

 アジアでは日本だけが例外的に国民国家を作りました。共通の言葉を強制し、固有の領土があると言いだしたのです。

 その過程で、日本は中国や朝鮮とは違うと主張したのです。言い換えれば、日本人という意識を持つために中国や朝鮮を下にみることを必要としたのです。


マリサ
記事では、日本人の外国人嫌悪とアジア蔑視というテーマについて書かれているんだが、日本は西洋の国民国家という概念を持ち込んで、「国民ではない人を追い出して国家を作った」とか「その過程で、日本は中国や朝鮮とは違うと主張したのです。言い換えれば、日本人という意識を持つために中国や朝鮮を下にみることを必要としたのです」とか書いているな。


レイム
この人、華夷秩序とか中華思想とか知らないのかしら?


マリサ
まあ、その辺りは後でな。
で、こういうレッテル貼りを毎日は10年前にもやっていて

今週の筆者は社会学者・上野千鶴子さん 「ネトウヨ」とは何者か?
毎日新聞 2015年12月15日
https://web.archive.org/web/20151216171707/http://mainichi.jp/articles/20151215/dde/012/070/010000c

(一部抜粋)
 思いがけない収穫は「ネトウヨ」と呼ばれるひとびとの生態について知ったことだ。ネット界の住民は名前も性別も年齢も不詳。よくわからないひとびとだが、まだネット界が開拓地だったころの住民たちは「リア充(じゅう)」を仮想敵としてヴァーチュアルな世界にニッチを求めた人々らしい。「リア充」とは「リアリティ(現実生活)が充実した人」の略称。男なら学歴があって職があって女にもてて、明るい生活を送っているひと。そんなひと、どこにいるんだ?と思うが、妄想の産物だからしかたがない。「非リア(充)」を自称するひとたちは正義を掲げるマスコミを「マスゴミ」と毛嫌いし、ことごとくそれと対立した。何であれ、マスコミと反対のことを言えばよいという風潮が生まれた。

 若手の政治学者、山崎望さん編の「奇妙なナショナリズムの時代」に収録された社会学者、伊藤昌亮さんの「ネット右翼とは何か」の分析によると、このネット界の空気が「嫌韓・嫌中」と結びついたのは歴史の偶然によるという。反マスコミの空気は2002年の日韓サッカー・ワールドカップを契機に「反日メディア」朝日新聞批判にも結びついたが、同時に韓流ドラマを過剰に放映する(と彼らには思えた)2011年のフジテレビへの抗議デモにも結びついた。その頃までは、ネット界の住民は自分たちがリアルの世界では報われない少数派だという自意識を持っていたようだ。


マリサ
記事では、「ネトウヨ」について書かれていて、「「非リア(充)」を自称するひとたちは正義を掲げるマスコミを「マスゴミ」と毛嫌いし、ことごとくそれと対立した。何であれ、マスコミと反対のことを言えばよいという風潮が生まれた」とか「このネット界の空気が「嫌韓・嫌中」と結びついたのは歴史の偶然による」としたうえで、それが日韓共催ワールドカップを契機に朝日批判や2011年のフジテレビデモに結び付いたとしているぜ。


マリサ
そしてその原因を「ネット界の住民は自分たちがリアルの世界では報われない少数派だという自意識を持っていたようだ」と書いているな。


レイム
これ、要するに中韓にも2002年の日韓共催ワールドカップにも、フジテレビにもまるで落ち度がなく、ただ「ネトウヨよる自身の不幸の八つ当たり先としてターゲットにされた」と説明しているって事ね。


マリサ
そういう事だぜ。
ここで重要なのは、彼らは自分達にも中韓にも問題点はなく、ただ「それらを批判する側にのみ問題がある」と説明しており、最初の毎日の記事では、そのルーツを「日本の近代化にある」としているって事だな。


歴史的背景


レイム
というか、2002年の日韓共催ワールドカップについては、過去動画「嫌韓はいつ始まったの?」「マスコミ不信はいつ始まったの?」や「国立競技場Public Viewingで何が起きたか」で説明したけど、大会中に韓国側の行った非常識行為や、そこに追従するマスコミ報道に対する反感が原因よね。


マリサ
そうだぜ、たとえば次の事例のように

「日韓W杯で審判が味方だった」同組・韓国代表にウルグアイ紙痛烈皮肉!
Football Trib 2022.04.04. 4:12
https://football-tribe.com/japan/2022/04/04/240351/

(一部抜粋)
スペイン紙『エル・パイス』のウルグアイ版が2002年開催の日韓W杯で八百長疑惑をかけられた韓国代表を批判している。

 韓国代表は2002年の日韓W杯でポルトガルやイタリア、スペインなどを下し、アジア勢で初となるベスト4入りを果たしていた。しかし、決勝トーナメント1回戦・イタリア戦や準々決勝・スペイン戦など複数の試合での誤審疑惑が浮上。イタリア戦で主審を担当していたバイロン・モレノ氏が2019年に母国エクアドルメディアのインタビューで誤審を認めたほか、昨年1月には日韓W杯でスペイン代表を率いていたホセ・アントニオ・カマーチョ氏が審判団が韓国側に買収されている可能性があると主張していた。

マリサ
2022年になっても、スペイン紙のウルグアイ版で、当時イタリア対韓国戦で主審を務めたパイロン・モレノ氏が2019年のインタビューで誤審を認めた件や、「スペイン代表を率いていたホセ・アントニオ・カマーチョ氏が審判団が韓国側に買収されている可能性があると主張していた」という事が書かれているぜ。


レイム
まあ、詳しくは動画説明欄にある関連動画を見てほしいけど、「酷い」以外に表現のしようのないほど、当時の韓国と日本のマスコミは無茶苦茶な事をしていたしね。


マリサ
あと、最初の記事の「西洋の国家観~」云々にしても

中国、漢民族の自国、自民族を中心に置く世界観。
世界史の窓
https://www.y-history.net/appendix/wh0203-128.html

(一部抜粋)
 漢民族は自国を世界の中心にあって、花が咲きほこっている国という意味で「中華」といい、その周辺の異民族に優越すると考えていた。そのような漢民族の思考を中華思想、あるいは中華意識、華夷思想ともいう。渭水流域の中原に成立した周王朝に始まり、春秋・戦国時代を経て形成され、漢代には確固たる漢民族の世界観となった。周辺民族をその方面別に東夷、南蛮、西戎北狄と呼んだ。漢民族はこれらの民族を異民族ととらえたが、多くは民族的に同一である。また、これらの言葉には当初は蔑視の意味はなかったが、周代になると犬戎といわれる北方民族の侵入が始まり、戦国時代から秦時代・漢代になると強大な匈奴帝国の圧迫を受けるようになって、それへの恐怖心から蔑視の意味が含まれるようになった。

マリサ
中国には伝統的に「中華思想」という考え方があって、漢民族の統治つる地域を世界の中心として、そこから離れるほど非文明的な蛮族の地とされる考え方があったから、当時の西洋とは別の意味で極めて排他的、民族主義的だったんだぜ。


マリサ
で、その考え方から自民族中心主義的な考え方が強化されて、華夷秩序という考え方が生まれ、「周辺諸民族を文化程度によって序列化する伝統的な東アジアの国際秩序観念」が登場し、朝貢制度などが発展していったんだぜ。


レイム
で、この古い国家観を19世紀当時清国も李朝も決して捨てなくて、危機感を持った日本が「そんなんじゃ侵略されるから改革しろ」と言ったのにしなくて、その結果が巡りにめぐって発生したのが日清戦争なのよね。


マリサ
動画説明欄にある、今回の動画のテキスト版に日清戦争の宣戦布告文の原文と現代語訳を貼っておくから、興味のある人は見てほしいぜ。

日本側
宣戦の詔書(日清戦役) 明治二十七年八月一日
国立公文書館アジア歴史資料センター
https://www.jacar.go.jp/jacarbl-fsjwar-j/about/pdf/02-02_15.pdf

(一部抜粋)
そもそも、朝鮮は日本と日朝修好条規を締結して開国した独立の一国である。それにもかかわらず、清は朝鮮を属邦と称して内政干渉し、朝鮮を救うとの名目で出兵した。日本は済物浦条約に基づき、出兵して変に備えさせて朝鮮での争いを永久になくし、東洋全局の平和を維持しようと思い、清に協同して事に従おうと提案した。しかし清は様々な言い訳をしてこれを拒否した。日本は朝鮮の独立を保つため、朝鮮に改革を勧めて朝鮮もこれを肯諾した。清はそれを妨害し、朝鮮に大軍を送り、また朝鮮沖で日本の軍艦を攻撃した(豊島沖海戦)。日本が朝鮮の治安の責任を負い、独立国とさせた朝鮮の地位と天津条約とを否定し、日本の権利・利益を損傷し、そして東洋の平和を保障させない清の計画は明白である。清は平和を犠牲にして非望を遂げようとするものである。事が既にここに至れば、日本は宣戦せざるを得なくなった。戦争を早期に終結して平和を回復させたいと思う。


清国側
宣戦勅令
国立公文書館アジア歴史資料センター
https://www.jacar.go.jp/jacarbl-fsjwar-j/about/pdf/02-02_16.pdf

 朝鮮は我が大清国の属藩として二百余年、貢を歳に修めていることは国の内外で知るところである。
 ここ十数年この国では内乱が多発し、朝廷ではその都度派兵し、また都城に駐兵して保護に当った。

 今年四月、朝鮮でまた土匪の変乱があった。この国の王が兵を請い援を求めること切なるものがあった。よってすぐさま李鴻章に令して兵を発して救援に行かせ、牙山に至って匪徒は散った。
 この時、倭人は故無く兵を出して漢城に突き入らせ、続いて万余の増兵をし、朝鮮に国政を改めることを迫り種々の無理を要求した。

 我が国は藩として服するを撫で安んじさせるが、その国内政治政令は自主とする。
 日本は朝鮮との条約を立て、興国その属に係り、更に重兵を以て欺き脅迫して改政を迫るもその理は無い。

 各国の公論も皆日本の出兵を名の無い不合理のものであるとし、撤兵を勧告し和平を呼びかけるも頑固に顧みず、反対に陸続と派兵をし、朝鮮の百姓及び中国の商民を日に驚き擾れを増させた。

 これによって兵を派して保護に向わせたが、何と途中で突然倭船多数があらわれ、我が船が備えのないのに乗じて牙山外の海で砲撃し、我が運送舩をそこなわせた。その騙し討ちのような情況は図ることの出来ないものであった。

 この国は条約に遵わず、公法を守らない。意に任せて我ままを張り専ら欺きを計り行い、血塗る事態を自ずと開いた。
 公論明らかにして特に天下に布告する。


マリサ
一応背景を説明しておくと、1894年に朝鮮で甲午農民戦争という農民の反乱があって、それを自力で鎮圧出来なかった朝鮮が、清国に助けを求めて清が派兵、日本も天津条約に基いて派兵したんだぜ。


マリサ
で、鎮圧後に清の袁世凱が軍を撤退させずに残ったうえに、商人まで呼び寄せて商売を始め、日本が「撤退要求」をしたら、清は「朝鮮は属国なのだからどうしようとこっちの勝手だ」と言い出して、それが日清戦争の原因になったんだよな。


レイム
この辺りの双方の言い分が日本と清の宣戦布告文に書かれていて、当時日本は当時の国際法に基づく定義の「国家」として朝鮮を扱おうとしたけど、清は伝統的な華夷秩序朝貢体制を維持しようとしていた事がわかるのよね。


マリサ
毎日の記事は、そういう歴史的背景をまるで無視して、「持論に都合のいいストーリー」を作っているのがわかるんだぜ。


レイム
あと重要なのが、当時の日本は朝鮮のためを思ってこういう扱いをしたんじゃなくて、ロシアの南下政策に危機感を持っていて、朝鮮を近代国家として扱った方が地政学上都合がよかったからそうしただけって事も知っておいてほしいわ。


マリサ
そしてそれを踏まえたうえで、明治維新後の日本は清と朝鮮に対して「協力して列強の侵略に対抗しよう」と呼び掛けていたんだが、清も朝鮮も古い中華思想華夷秩序の考え方から抜け出せず、「もう無理」となった結果が「脱亜入欧」の考え方なんだよな。


対中感情悪化経緯


レイム
これはどういう事?


マリサ
これなんだが、実は2000年代初頭って日本のネット界隈でも対中感情ってあまり悪くはなかったんだぜ。


レイム
そうなの?
歴史問題とか尖閣問題とか、当時からあったでしょ?


マリサ
その辺りを勘違いしている人ってマスコミ以外でも多いが、元々日本人の多くは学校教育で「中韓に近い歴史観」を教えられていた経緯があるからあまり反発は無くて、むしろ「ビジネス相手」として好意的な態度が多かったんだぜ。


レイム
つまり、対中感情の悪化は、日韓共催ワールドカップ嫌韓が登場したように別のところから出てきたって事?


マリサ
でな、日本のネット上の対中感情悪化っていくつか段階があって、徐々に対中感情が悪くなっていった経緯があるんだが、2015年の内閣府の「外交に関する世論調査」を見ると、2004年(平成16年)から一気に対中感情が悪くなっているだろ?

参考資料
2ページ目-外交に関する世論調査(平成14年10月調査)
内閣府  平成14年度(2002年)
https://survey.gov-online.go.jp/h14/h14-gaikou/2-1.html
外交に関する世論調査(平成15年10月調査)
内閣府  平成15年度(2003年)
https://survey.gov-online.go.jp/h15/h15-gaikou/
外交に関する世論調査(平成16年10月調査)
内閣府  平成16年度(2004年)
https://survey.gov-online.go.jp/h16/h16-gaikou/
21ページ目-外交に関する世論調査平成28年1月調査)
内閣府  平成28年度(2015年)
https://survey.gov-online.go.jp/h27/h27-gaiko/zh/z10.html

レイム
ああ、もう一目瞭然ね。
この調査って前年に行うから、2003年に何かあったって事?


マリサ
そうだぜ。
次を見てくれ

西安反日学生暴動 日本人留学生 「恐怖の一夜」を語る
文芸春秋 2003/12/10
https://web.archive.org/web/20181218004004/http://www.geocities.co.jp/WallStreet/9896/j_mag.html

 中国西安市にある西北大学で、10月29日、共産主義青年団主催の演芸会「文芸の夕べ」において3人の日本人留学生が行った稚拙なパフォーマンスが「中国人を馬鹿にしている」と誤解され、大規模な日本人排斥運動が発生した。日本では、大手新聞各紙から地方紙に至るまで、「わいせつ」なパフォーマンスをした学生の軽率さを非難する社説やコラムばかりが掲載された。「勉強が足りない」(朝日・11月5日)、「自分の立場が分からない愚か者は早く送り返」せ(四国新聞・11月3日)などである。
(中略)
ここは重要な点だが、その場で文句を言う中国人学生は誰もいなかった。パフォーマンスは冷静にみて、日本人排斥運動を招くような代物ではなかった。だがその翌日にはおぞましい暴動を呼び起こしてしまったのである。

「日本人狩り

 よく30日、朝10時頃、出勤してきたAさんに、ある中国人の教え子が真剣な顔で訴えた。「先生! 今日は絶対に外に出ないでください!」。今から思えばデモや留学生寮の襲撃は、翌朝までに着々と準備されていたのだろう。全寮制で生活する中国人学生の間には、流言蜚語の類があっという間に広がる。朝の段階で学内外を問わず、「日本人が中国人を侮辱した。抗議に結集せよ」との壁新聞が溢れかえっていたのだ。

 昼すぎ頃から、中国人学生が、日本人留学生の住む寮の前に結集し始めた。はじめは百人足らずで野次馬も多かったが、リーダー格とおぼしき数名が次々に演説を行うと、あっという間にデモの規模がふくれあがった。


マリサ
2003年に「西安留学生寸劇事件」というのがあって、3人の日本人留学生が共産主義青年団主催の演芸会「文芸の夕べ」に出席し、「何かパフォーマンスをしてくれ」と求められて、腹話術パフォーマンスをやったんだが、まるで面白くなかったそうだぜ。


マリサ
で、その場では「やっちゃった」みたいな空気にはなって終わったんだが、なぜか翌日になってそれが「日本人が中国人を侮辱する寸劇をした」という事にされて反日暴動に発展、「日本人狩り」が始まり、寸劇とは関係ない日本人留学生が暴行を受け負傷するなんて事態になったぜ。
しかも記事にもあるように、マスコミ各社が中国に同調して留学生を非難、状況を悪化させたぜ。


レイム
ああ、それが日本に伝わって対中感情が悪化したわけね。


マリサ
そして次はこれ

ISSUE BRIEF
中国の反日デモをめぐる諸外国の論調

国立国会図書館 ISSUE BRIEF NUMBER 483(MAY.27.2005)
https://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_1000704_po_0483.pdf?contentNo=1

(一部抜粋)
3 月末に、アナン国連事務総長の「新常任理事国の一つは日本」との発言をきっかけとして、日本の国連安保理常任理事国入りに反対する署名運動が、インターネットをとおして中国全土に広がった。また、同じ時期に、日本の企業数社が、中国が問題としている教科書の出版者に資金提供をしているとの誤った情報が流れ、日本製品のボイコット運動が始まった。この2つの出来事が、大規模な反日デモの伏線となった。

4 月の最初の週末となった 2 日に成都、3 日に深圳で反日デモが行われ、日系スーパーマーケットに被害が生じた。翌週 9 日には、北京で 1 万人規模のデモが発生し、日本大使館や市内の日本料理店が、デモ隊の投石などによる被害を受けた。翌 10 日には、広州、深圳で、デモが行われた。

第 3 週となる 16 日には、上海で、数万人が参加する最大規模のデモが繰り広げられた。デモ隊は、日本総領事館を取り囲み、石、ペットボトル、卵等を投げ入れ、建物は窓ガラスが割れるなどの被害を被った。日本料理店などにも被害は広がった。17 日には、デモは、瀋陽、アモイ、広州、深圳、珠海など全国約 10 か所に拡大した。

中国政府は、19 日に北京で 3500 人の幹部が出席する「中日関係情勢報告会」を開催し、李肇星外相が安定団結の重要性を訴え、無許可のデモには参加しないよう呼びかけ、反日デモを抑制する姿勢を公の場で明確にした。

その後、中国国内では大規模な反日デモは発生していない。1919 年の「五・四運動」を記念する「青年の日」である 5 月 4 日の動向が注目されたが、結局平穏のうちに過ぎた。

各地で発生した反日デモでは、さまざまなスローガンが叫ばれた。それらは、①日本製品問題、②日本の国連安保理常任理事国入り、③尖閣諸島(中国名は「釣魚島」)問題、④歴史認識問題、⑤教科書問題、⑥日本及び日本人への反感、⑦愛国心の吐露などに分類できる。これらの問題に係る感情は、何かのきっかけで噴出するエネルギーとして中国国内に潜在することが、今回の事態で明らかとなった。日中間の諸懸案への具体的な対応にあたっては、このような状況を直視することが肝要であろう。

マリサ
2005年の事なんだが、2005年3月に当時のアナン国連事務総長が「新常任理事国の一つは日本」と発言をすると中国で日本の国連安保理常任理事国入りに反対する署名運動が発生、それを契機に反日デモが発生し、次第に暴徒化、日本大使館や日本総領事館が襲撃され破壊されるという事態になったぜ。


レイム
西安の件があって2年後にこれだから、余計に印象が悪くなるわね。
大使館や領事館が襲撃されるって、ウィーン条約違反だし。


マリサ
そして次はこれ

聖火応援隊」やっぱり動員 中国当局が旅費負担
朝日新聞 2008年04月29日
https://web.archive.org/web/20080501054324/https://www.asahi.com/international/update/0429/TKY200804280362.html

【北京=峯村健司】北京五輪聖火リレーへの妨害を防ぐため、各地の中国大使館側が旅費を負担するなどして、現地の中国人留学生らを大量動員していたことが関係者の話でわかった。「人間の壁」による妨害対策を指示するなど、対処マニュアルも作成。各地で赤い中国国旗を振っていた「聖火応援隊」は、やはり当局主導だった。

 長野市を走った26日の聖火リレーでは、約5千人の中国人留学生らが日本各地から集まった。東京から参加した複数の留学生によると、前日から夜行バスで向かい、1人2千円の交通費を負担したが、残りの費用は、すべて大使館側が負担してくれたという。

 配られたマニュアルでは、(1)聖火が引き継がれる地点にそれぞれ20人ずつ集まって「人間の壁」をつくり妨害者の進入を防ぐ(2)自分たち以外の大人数の団体を見つけたら責任者に報告する(3)不審な物を発見したらすぐに新聞紙や服で包んで排除する、などと書かれている。

 さらに「体を張って妨害を食い止めてもいいが暴力を振るってはいけない」「大声を出してもいいが、相手を侮辱するような言葉は使わない」など、法律やルールを守るよう呼びかけ、現場でも注意されたという。中国のイメージが損なわれないよう配慮していることがうかがえる。

 関係者によると、パリやロンドンで聖火妨害が相次いだため、各大使館が中国人留学生や華僑を動員し、聖火を防衛することを決めたという。オーストラリアのキャンベラでは1万人以上が、アルゼンチンのブエノスアイレスでも数千人の留学生らが動員された。リレーが通過しなかったカナダやニュージーランドなど15カ所でも、現地中国人による大規模な「北京五輪支持集会」が開かれている。
(後略)

マリサ
2008年の事なんだが、北京オリンピックに関連した聖火リレーで、チベット問題やウイグル問題などで抗議をする人たちが、世界各国で聖火リレーでの抗議活動をしたんだが、それに対して中国人留学生が大量動員され、抗議活動を妨害したんだぜ。


マリサ
で、アメリカやオーストラリアでは暴力事件にまで発展して問題化したんだが、日本ではそれを警戒して警官を大量動員した結果、目立った暴力事件は起きなかったが、記事にあるように中国政府が資金援助をした動員中国人留学生が巨大な五星紅旗をもって大量に表れ、当時ものすごい反感を買ったぜ。


レイム
ああ、毎日の記事ではまるで日本の対中感情悪化は日本人の差別意識みたいな論調になっているけど、実際は歴史問題すら関係が無く、中国人の無法な態度が問題だったわけね。


マリサ
そしてその後、2010年の尖閣諸島中国漁船衝突事件や2012年の反日暴動へと繋がって、更に日本人の中国への評価は下がっていくぜ。

今回のまとめ

・マスコミ、中韓批判の原因を歪める

・歴史的背景を無視

・対中感情悪化の原因は中国人の素行問題

レイム
毎日新聞に限らないけど、ほんとマスコミって「異論」を無視するわね。


マリサ
その件なんだが、ある疑問が出てくるんだぜ。


レイム
どんな?


マリサ
マスコミって、何か対立が起きるとまず「話し合え」って論調の記事を書くが、「話し合い」を重視するわりに、マスコミ自体は異論に一切耳を貸さず、こうやってストローマンで異論を封じることが多いよな。
なんでかわかるか?


レイム
なんで?


マリサ
これな、あの業界を観察しているとわかるんだが、彼らは自分達の出した結論に反する内容を「異論」と認識していないんだぜ。


レイム
じゃあ今回取り上げたような事例は、マスコミにとって何なの?


マリサ
文字通り「悪」だぜ。
ちょっと考えてもらえばわかるが、「異論」であればまず話を聞かないといけないが、相手が「悪」であれば、悪の言葉なんて聞く必要はなく、ただ排除するだけだろ?


レイム
ああ、そういう事ね。
彼らは自分達の考えを否定する相手の主張をそもそも「異論」と認識していないから、知る意思が無いのね。


マリサ
そうだぜ。
今回の毎日の記事だって、そもそも相手の主張を異論と認識していないせいで聞く意思がないからで、だから自分達に対する批判者が実態とかけ離れた「自分達の不幸をマスコミや中韓に転嫁している」なんて分かりやすい「悪」になっているんだぜ。


レイム
それが傍から見るとただのストローマンになるわけね。


マリサ
そんなわけで今回はここで終わるぜ。


レイム マリサ
ご視聴ありがとうございました。



大口
おつかれ~。
今回もちょっと小話を。


マリサ
今回はなんだ?


大口
今回も動物の鳴き声を聞いてほしいのだけど、今回の生き物は大半の人が知っている、メジャーな動物で調べてみると「好きな動物ランキング」には大体どこでも入っているね。


レイム
じゃあ簡単って思ったけど、以前のシマウマの例があったわね。


マリサ
あんなのわかる人殆どいないぜ。


大口
まあ、とりあえず聞いてみて。
それじゃあいくよ

Capybaras Have the Most Beautiful Voices. Syu Sings to Me
https://youtu.be/a_7ueIldI10?si=tLdV2o4T0K60ymbM

マリサ
え、これ何の鳴き声だ?


レイム
ほんとにメジャーな生き物なの?


大口
では答えを言うと、これはカピバラさんがリラックスしている時の鳴き声です。


マリサ
カピバラって温泉に入っているイメージしかなかったが、こんな声なのか。


レイム
というか、鳴くイメージ自体が無かったわ。


大口
警戒しているときはもっとするどい声になるっぽいけどね。


マリサ
そんなわけで今回はここで終わるぜ。


レイム マリサ 大口
またらいしゅ~



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