日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

【ゆっくり解説】報道の自由度ランキングへの勘違い part2/2

さて、本日は前回に引き続き報道の自由度ランキングについて、て扱っていきます。


本日の投稿動画
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関連動画
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注意
・この動画は「マスコミ問題」を扱っています

・「マスコミ問題」であり右派・左派等の陣営論争は本題ではありません

・「特定の国との特別な関係」は問題の枝葉です、主問題は業界の体質です

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう。

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください

・リクエストは原則受け付けていません

・引用ソースへのリンクが同時掲載のブログにあります

・毎週土曜日更新

お品書き

イデオロギーの偏り

・基準がおかしい

・国ごとにバラバラ

※以下は動画のテキスト版です





レイム マリサ
ゆっくりしていってね


マリサ
さて、今回は前回に引き続き報道の自由度ランキングについて扱っていくぜ。


レイム
そういえば、最初に前回の動画の補足があるのよね。


マリサ
ああ、そうだったぜ。
実はブログの方でフリーダム・ハウスのランキングについて、あれは報道の自由度も含む複数の要素を総合して出しているランキングであって、報道の自由度そのものではないってご指摘があったんだぜ。


レイム
つまり、国境なき記者団のランキングとは単純比較できないって事?


マリサ
この件なんだが、うp主の記憶ではフリーダムハウスも報道の自由度単体でランキングをやっていたはずなので調べてみたら、単体でやっていたのは恐らく2017年までで、以後は元々別々だった「自由度や人権状況」「報道の自由度」「インターネット上の自由度」を総合した単一のランキングになっているようなんだぜ。


マリサ
そのうえで日本の報道の自由度についての総評もあって、2023年版をざっと紹介すると「報道の自由憲法で保障されており、日本のメディア部門は競争力が高い」という評価を基準として、「記者達はいわゆる特定秘密法で報道の自由が脅かされていると訴えている」といったような表現になっているな。


レイム
ああ、つまり特定秘密保護法に触れてはいるけど、国境なき記者団のように特定のイデオロギーの主張のみを前提としていなくて、あくまで中立的ということね。


マリサ
まあ、あとは記者クラブの件とかも書かれているが、詳しくは同時掲載のブログにリンクを貼っておくので、そっちを見てほしいぜ。

新しいレポート: 報道の自由 2017 - 報道の自由の Dark Horizo​​n
https://freedomhouse.org/article/new-report-freedom-press-2017-press-freedoms-dark-horizon

世界の自由 2023
Japan
https://freedomhouse.org/country/japan/freedom-world/2023

報道の自由 研究方法論
https://freedomhouse.org/freedom-press-research-methodology

世界的な自由の状況
https://freedomhouse.org/explore-the-map?type=fiw&year=2023

マリサ
というわけなので、そろそろ本編へ行くぜ。


イデオロギーの偏り


マリサ
それで、まずは報道の自由度ランキングで度々問題視されている、「特定秘密保護法」に関して、2016年に面白い記事が書かれているか、そこから見てほしいぜ。

報道自由度ランキングが「72位」だった、これだけの理由
ITmedia 2016年05月10日
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1605/10/news051.html

 先月、「国境なき記者団」が発表した「報道の自由度ランキング」で日本は180カ国中の72位。前年の61位よりもさらにランクダウンした。

 そりゃそうさ、今ほどものが言えない時代はない、すべてはヒトラー安倍のせいだ、と大きくうなずいている方もいらっしゃるのかもしれないが、個人的にはかなりピンとこない順位だ。

 例えば、70位の韓国は2015年、朴槿恵大統領の醜聞を報じた韓国メディアの記事を引用した『産経新聞』の支局長を起訴し、検察は懲役1年6カ月を求刑した。69位の香港も2014年に民主化デモを取材していたドイツ紙のスタッフが逮捕されているし、先日もパナマ文書を報じた新聞の編集幹部が即日解雇された。中国共産党からの圧力なのは明らかだ。

 日本に駐在している海外メディアは、自国で安倍首相の悪口を書きまくっても特に罪に問われない。甘利明前経済再生相の贈収賄疑惑を報じた文春記者がクビになったとかも聞こえてこない。ここまでジャーナリストの「自由と安全」が確保されているにもかかわらず、72位で「問題がある」と評価を下されるのは、どう考えても腑(ふ)に落ちないのだ。実際、米国の人権団体「フリーダムハウス」が世界199の国を対象に、報道に対する各種制約を調査して数値化した報告書では日本は台湾と並ぶ44位で、「報道の自由がある」と評価されている。ちなみに、香港は76位。韓国は66位だ。

https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1605/10/news051_2.html

 いやいや、分かってねーな、安倍政権が特定秘密保護法言論弾圧していることが大問題なんだよ、という声があちこちからワーワーと聞こえてきそうだが、これもおかしな話だ。

 確かに「国境なき記者団」はランキングとともに、「日本のジャーナリストは厳格な法律によって『国家の秘密』の調査を自主規制させられている。『国家の秘密』には第一原発事故や皇室、国防などすべてが含まれる」と発表して、特定秘密保護法が諸悪の根源のようなもの言いをしている。

 が、よく指摘されることだが、この種の法律は世界中のどこにもある。だから、「国境なき記者団」自身も欧州や米国の法規制はたいして問題視していないのだ。

 例えば、スウェーデンなんか分かりやすい。かの国では1969年に、プレスオンブズマンという報道被害を受け付け、調査やメディアとの協議をする監視員制度をいち早く設けるなど「ジャーナリズム」に対する意識高い系の先駆けだ。また、公務員でも「公共の利益」が大きければメディアにリークをすることが認められているなど、世界でもトップレベルの「報道の自由」が確保されている。

 当然、「国境なき記者団」のランキングでも上位の常連。2009年にはなんと世界一の栄冠に輝いているのだが、実はこの年、秘密保護法が制定されている。公益性にかなう内部告発を認めつつも、国家の安全保障などに反する情報漏えいは許されなくなったのだ。

 いくら世界屈指の「自由」を誇る国とはいえ、「国境なき記者団」の日本へ向けたロジックにあてはめれば、20位くらいは評価を下げてもおかしくない。

 しかし、蓋(ふた)を開けてみると翌2010年のランキングは9位とたいして変わらぬ評価だった。

https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1605/10/news051_3.html

メディアの「閉鎖性」が問題

 このような傾向は、スウェーデンだけではない。

 フランスでは2007年、情報機関の極秘資料を報道したことが機密漏えいに当たるとして『ル・モンド』の記者が拘束され、取り調べで情報源を明らかにするように執拗(しつよう)に求められた。世界中から「やりすぎだ」と非難を浴びたが、翌2008年のランキングでは35位。特定秘密保護法がつい最近ようやくできて、まだどこの誰も拘束されていない日本が72位であることと辻褄(つじつま)が合わない。

 米国でも1917年に成立されたスパイ活動取締法で近年バンバン逮捕者を出している。2013年には、「ウィキリークス」に情報を流した陸軍上等兵禁錮35年の判決を受けていたほか、多くの人がこの法律で厳罰を受けた。が、翌2014年のランキングは46位と、なにをもって「報道の自由がある」としているのかサッパリ分からない。

 こういう釈然としない結果から導き出される仮説はひとつ。「国境なき記者団」のランキングというのは、なにかしらの政治的目的を達成したい者、イデオロギーにとらわれた者が深く関与しているのではないかということだ。

 ただ、これもしかたがない。以前のコラムでも述べたが、ジャーナリストの本質は「中立公平」ではない(関連記事)。自分たちが考える社会正義に基づいてペンを武器に闘争をする活動家のような側面がある。そういう意味では、「国境なき記者団」は実にジャーナリストらしい調査を行っていると言える。

 実際、「国境なき記者団」の2015年の報告書には、福島第一原発にまつわる報道の問題が指摘されているが、そこで示唆されているのは、いわゆる「原子力ムラ」によって制御されたメディア体制の閉鎖性や、記者クラブによるフリーランス記者や外国メディアの排除の構造だ。

 実は、これは2002年からこの組織に口すっぱく指摘されている。2002年、26位の順位をつけたとき、ロベール・メナール事務局長は「W杯を取材するために数千人もの外国人記者が日本を訪れている。その日本で外国報道機関の特派員が50年近くにわたり日本の記者クラブの大半から排除されているのは衝撃的なことだ」と指摘している。

 また、日本のこれまでの最高順位は2010年の11位。これは「国境なき記者団」の協力者が民主党シンパだったということもあるのかもしれないが、なによりもこの時期に官公庁の記者会見がオープンになったことが大きい。

 つまり、「72位」というのは日本の報道環境を客観的に評価したものではなく、特定の政治勢力を攻撃し、日本の報道環境の改革を促すために仕掛けられた「情報操作」である可能性が高いのだ。

https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1605/10/news051_4.html

ジャーナリストの「病」が国を「危険」に

 では、安倍政権が消えてなくなれば、本当に日本の「報道の自由」が飛躍的に向上するのか。「国境なき記者団」の方たちはそう信じていらっしゃるのかもしれないが、個人的には難しいと思っている。当の報道人たちに「変わらなくては」という意識が乏しいからだ。

 30年近く前、スウェーデンのプレスオンブズマンが来日をしたことがある。トシュテン・カーシュという方で、日本のメディアにも耳の痛い指摘をする審査機関をつくれと迫った。

 「日本に限らず、米国でもスウェーデンでも、ジャーナリストには共通の病がある。それは自分たちへの批判に対してアレルギーがある、ということだ。(中略)もし、『報道の自由』を行使する時、思い上がりがあれば、読者の信頼を失う。結果として、この『報道の自由』を法律で規制しようという誘惑を政治家にもたせる。そんな危険を冒すより、報道機関が、自主的な審査機関を作った方が危険が少ない」(朝日新聞:1987年3月7日)

 批判に対して耐性がないメディアは、「ひとりよがり」になりがちだ。独善的な者が疎(うと)まれるのはどこの社会でも変わらない。権力者にとって「信頼されない報道機関」ほどありがたい存在はない。法律でガチガチに縛る大義名分ができるからだ。

 ジャーナリストの「病」が国を「危険」に追いやる――。個人的には、今の日本を的確にいいあわらした予言だと思っている。

 それを象徴するのが、5月4日の「天声人語」だ。香港よりも低い「72位」という評価について、「記者として自責の念を抑えがたい」と殊勝なもの言いをしていたかと思いきや終盤、自分のことを棚にあげていきなり「権力者」への責任転嫁を始めるのだ。

 「それにしても、昨今の自民党議員らによる居丈高な物言いは、やはり常軌を逸している。担当相が放送局に電波停止をちらつかせ、議員が報道機関を懲らしめる策を勉強会で披露する。あの種のふるまいがなければ、日本がここまで評判を落とすことはなかっただろう」(朝日新聞:2016年5月4日)

 どうやらこの新聞には、まだまだ重い「病」を患っている方がたくさんいそうだ。


マリサ
記事によると、何かと日本の特定秘密保護法を問題視してやり玉に挙げる国境なき記者団のランキングだが、毎年ランキング上位に来ているスウェーデンでは、2009年に日本の特定秘密保護法と同等の法案が制度化されていて、「公益性にかなう内部告発を認めつつも、国家の安全保障などに反する情報漏えいは許されなくなった」そうなんだぜ。


マリサ
更には、国境なき記者団本部のあるフランスでも、2007年に情報機関の極秘資料を報道したことが機密漏えいに当たるとして『ル・モンド』の記者が長期間拘束され、結構な尋問を受けたそうなんだが、それでも翌年の順位は35位、特定機密保護法ができただけで70位台まで下がった日本とは大きな違いがあるとしているぜ。


レイム
ああ、つまり「同じ基準」でランキングの点数がつけられていたなら、スウェーデンやフランスはなんで順位を一気に落としていないのかって疑問が出るわね。


マリサ
でな、この記事では他にも面白い事が書かれていて

報道自由度ランキングが「72位」だった、これだけの理由
ITmedia 2016年05月10日
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1605/10/news051_4.html

ジャーナリストの「病」が国を「危険」に

 では、安倍政権が消えてなくなれば、本当に日本の「報道の自由」が飛躍的に向上するのか。「国境なき記者団」の方たちはそう信じていらっしゃるのかもしれないが、個人的には難しいと思っている。当の報道人たちに「変わらなくては」という意識が乏しいからだ。

 30年近く前、スウェーデンのプレスオンブズマンが来日をしたことがある。トシュテン・カーシュという方で、日本のメディアにも耳の痛い指摘をする審査機関をつくれと迫った。

 「日本に限らず、米国でもスウェーデンでも、ジャーナリストには共通の病がある。それは自分たちへの批判に対してアレルギーがある、ということだ。(中略)もし、『報道の自由』を行使する時、思い上がりがあれば、読者の信頼を失う。結果として、この『報道の自由』を法律で規制しようという誘惑を政治家にもたせる。そんな危険を冒すより、報道機関が、自主的な審査機関を作った方が危険が少ない」(朝日新聞:1987年3月7日)

 批判に対して耐性がないメディアは、「ひとりよがり」になりがちだ。独善的な者が疎(うと)まれるのはどこの社会でも変わらない。権力者にとって「信頼されない報道機関」ほどありがたい存在はない。法律でガチガチに縛る大義名分ができるからだ。

 ジャーナリストの「病」が国を「危険」に追いやる――。個人的には、今の日本を的確にいいあわらした予言だと思っている。

 それを象徴するのが、5月4日の「天声人語」だ。香港よりも低い「72位」という評価について、「記者として自責の念を抑えがたい」と殊勝なもの言いをしていたかと思いきや終盤、自分のことを棚にあげていきなり「権力者」への責任転嫁を始めるのだ。

 「それにしても、昨今の自民党議員らによる居丈高な物言いは、やはり常軌を逸している。担当相が放送局に電波停止をちらつかせ、議員が報道機関を懲らしめる策を勉強会で披露する。あの種のふるまいがなければ、日本がここまで評判を落とすことはなかっただろう」(朝日新聞:2016年5月4日)

 どうやらこの新聞には、まだまだ重い「病」を患っている方がたくさんいそうだ。

マリサ
問題は記者達の意識であり、その理由を記事では30年以上前に日本にやってきたスウェーデンのプレスオンブズマンの言葉を引用し、「日本に限らず、米国でもスウェーデンでも、ジャーナリストには共通の病がある。それは自分たちへの批判に対してアレルギーがある、ということだ」「もし、『報道の自由』を行使する時、思い上がりがあれば、読者の信頼を失う。結果として、この『報道の自由』を法律で規制しようという誘惑を政治家にもたせる。そんな危険を冒すより、報道機関が、自主的な審査機関を作った方が危険が少ない」と指摘しているぜ。


レイム
つまり、近年日本で「報道に制限をかけよう」という声が、政治や民間から挙がってくるのは、マスコミが外部からの批判を無視して信用を失うからだって事ね。
で、日本では結局「内輪のかばい合い組織」くらいしかできなかったと。


マリサ
今でもそうだが、日本のマスコミ業界は批判を「攻撃」としか認識できないからな。
批判を無視して無茶苦茶な事をしているから「こんな奴らに好き勝手させるな」という声が出て来るのに、それを記者達は「攻撃を受けた」「報道の自由が侵害された」と思い込んで、更にランキングを下げると。


マリサ
で、この件に関連してもう一つ面白い記事があってな

【国際】世界報道自由度ランキング2023年版、首位ノルウェー。日本は68位で3位アップ
Sustainable Japan 2023/06/19
https://sustainablejapan.jp/2023/06/19/2023-world-press-freedom-index/92492

 国際ジャーナリストNGO国境なき記者団(RSF)は5月3日、「世界報道自由度ランキング」の2023年版を発表した。首位はノルウェー。日本は68位だった。RSFは2002年から毎年発表。今回は180ヶ国が対象となった。

 同ランキングは、ジャーナリストや報道機関の活動の自由度を測定したもの。評価手法は、「政治文脈」「法規制」「経済文脈」「社会・文化文脈」「ジャーナリストの安全」の5つ。
世界報道自由度ランキング

ノルウェー
アイルランド
デンマーク
スウェーデン
フィンランド
オランダ
リトアニア
エストニア
ポルトガル
東ティモール
リヒテンシュタイン
スイス
ニュージーランド
チェコ共和国
カナダ

 G7諸国では、カナダ15位、ドイツ21位、フランス24位、英国26位、イタリア41位、米国45位、日本68位の順。アジア諸国では、台湾35位、韓国47位、マレーシア73位、タイ106位、インドネシア108位、シンガポール129位、フィリピン132位、カンボジア147位、ミャンマー173位、ベトナム178位、中国179位、北朝鮮180位。

 日本は2021年から3つ順位を上げた。RSFのコメントでは、2012年以降、民族主義的右派が台頭し、多くのジャーナリストが、不信感や敵意を感じているとした。また、記者クラブ制度に関しても、記者の自己検閲を誘発し、フリーランサーや外国人記者に対する露骨な差別を表している主張した。特定秘密保護法による過度な規制を緩和することを政府が拒んでいることもマイナス要因とした。

 他には、日本政府と大企業は、日常的に主要メディアの経営に圧力をかけており、その結果、腐敗、セクハラ、新型コロナウイルス放射能、公害等、デリケートと目されるテーマについては、激しい自己検閲が行われていると指摘。2020年に、日本政府が新型コロナウイルス感染症対策を口実に、記者会見に招待する記者の数を大幅に減らし、公共放送のNHKを、重大な国家的危機の場合に政府の「指示」に従うべき組織のリストに加えたことも問題視した。日本では、新聞と放送局の相互所有に対する規制がないため、極端なメディア集中が起こっていることも課題とした。

 2021年に制定され2023年に初めて適用された土地利用規制法に関しても、安全保障上の「注視区域」内での土地等の利用者に対し、最高2年の禁固刑と最高200万円の罰金を科せるようにしたことが、記者が重要インフラの場所に立ち入ることを制限できる内容にもみえるとし、減点要因となった。

 記者の労働環境に関しては、比較的安全としつつも、SNS上で中傷的とみなされる内容をリツイートしただけでも、政治家から訴えられるケースがあると指摘。政府批判や福島第一原子力発電所事故による健康問題等のテーマを扱う記者に対して民族主義的右派による日常的な嫌がらせが実施され、2022年12月には、日本外国特派員協会に対して爆破と記者2名の殺害予告に関する脅迫電話が複数回かかってきたとした。

マリサ
今度は「報道の自由度ランキング」を肯定的に報じている記事なんだが、このなかで「土地利用規制法に関しても、安全保障上の「注視区域」内での土地等の利用者に対し、最高2年の禁固刑と最高200万円の罰金を科せるようにしたことが、記者が重要インフラの場所に立ち入ることを制限できる内容にもみえるとし、減点要因となった」「SNS上で中傷的とみなされる内容をリツイートしただけでも、政治家から訴えられるケースがある」「政府批判や福島第一原子力発電所事故による健康問題等のテーマを扱う記者に対して民族主義的右派による日常的な嫌がらせが実施され、2022年12月には、日本外国特派員協会に対して爆破と記者2名の殺害予告に関する脅迫電話が複数回かかってきた」と書かれているぜ。


レイム
これさ、もしかしなくてもいわゆる「政治活動家兼記者」みたいな人達が、自分達の政治活動が制限されることを「報道の自由の侵害」と呼んでいるだけでは?


マリサ
そう、「記者が重要インフラの場所に立ち入ることを制限できる」とか「SNS上で中傷的とみなされる内容をリツイートしただけでも、政治家から訴えられる」とか「政府批判や福島第一原子力発電所事故を扱うと民族右派に嫌がらせされる」とか、どう見ても批判を「攻撃」と認識しているしな。
「異論」なんてみんな無視して。


レイム
あと、嫌がらせを受けたとか爆破予告があったとか、まるで自分達へ向けられた抗議がそれしかないかのように書いているのも問題ね。


マリサ
党派性が先鋭化して、批判が攻撃に見える人たちにとっては、自分達への批判も嫌がらせも同じものに見えてしまうし、攻撃をしてくるのは自分達のイデオロギーと対立する相手のみと思い込むようになるからな、そういう人たちにとっては、「そう見えているんだろうな」って事が容易に想像が付くぜ。

レイム
まあ、そう考えるのも見えるのも自由だけど、そういうイデオロギーの人達の意見のみがランキングに反映されるってのはかなり問題よね。


基準がおかしい


マリサ
そして次は、以前も紹介した事例ではあるんだが、この問題を知る上で非常に重要な事例なので、今回も紹介するぜ。

金正恩平壌取材 TBSだけが出入禁止のワケ
デイリー新潮 2017年4月27日号
https://www.dailyshincho.jp/article/2017/04280557/?all=1

俗に“人間の盾”と揶揄されるのが、北朝鮮に滞在中の報道陣ご一行様である。その数、日本と海外合わせ200名弱。米国と一触即発で半島情勢が緊迫する中、4月15日の「金日成生誕105周年式典」の様子はテレビでもこぞって放送された。そんな中、在京4大キー局で唯一、TBSが平壌入りを拒まれ「出入禁止」になっていたというのだ。

 ***

 居並ぶカメラの砲列が一斉に向う先には、いつになくご機嫌な金正恩の姿があった。祖父の誕生日という節目に招待した海外メディアに、愛想よく振舞う金王朝の3代目。その一挙手一投足を逃すまいと、レンズは必死に彼を追い続ける。

「北は4月25日に行われる軍創立85周年の式典も取材できるよう、一部海外メディアに対しては28日まで滞在を許可しています。当初、日本からはTBSも取材を認められていましたが、3月13日に放送されたある番組が原因で、入国を拒否されたのです」(全国紙特派員)

 その番組とは、坂上忍が司会を務めるバラエティー番組「好きか嫌いか言う時間」。脱北者が出演する韓国の人気番組を織り交ぜながら、公開処刑政治犯収容所などでの人権侵害が如何に残酷か紹介したものだ。放送では、脱北者やデイリーNKジャパン編集長の高英起氏らが出演し、北の実態を赤裸々に語ったのである。

「案の定、放送が終わるとTBSには在日本朝鮮人総聯合会朝鮮総連)が3日間に亘って抗議の声をあげたのです。今までにない激しいもので、人を替えてやって来ては猛烈に怒鳴り散らす。応対した外信部幹部は憔悴して可哀想になるくらいでした」(局関係者)

https://www.dailyshincho.jp/article/2017/04280557/?all=1&page=2

■メディアに圧力

 理不尽な抗議を受け“出禁”となったわけだが、問題はその後である。

 槍玉に挙げられた番組に脱北者の一人として出演した川崎栄子氏によれば、

「実は、TBSから次回も出演して欲しいというオファーがあって、テレビ朝日からも同様の依頼がありました。ところが、総連の抗議以降、これらの番組の担当者から“出演はキャンセルになりました”という連絡が来たのです。その理由を明確に教えてくれることはありませんでした」

 川崎氏は国連でも北の実態を訴え、金正恩から“暗殺指令”が下っている。まさに命がけの告発者なのだ。

「私の発言が不都合だから抗議してきたのでしょうけれど、総連はいったい何の権利があってメディアに圧力をかけるのか。日本の国民には真実を知る権利があり、どんなテレビ局であろうと報道の自由が保障されています。抗議に屈したテレビ局も弱腰だと思いますが」

 朝鮮半島事情に詳しい、関西大学李英和教授はこうも言う。

平壌に行ったからといって、現地では決められた場所でしか取材できません。飢えて困窮する国民が沢山いても、そういう光景は一切撮影させないのです。街には“ヤラセ”で用意された群衆が歩き、北がいかに栄えているかを演出するため、報道陣の質問にはこう回答せよという想定問答集が配布されています。間違えた受け答えをすると罰せられるのは言うまでもありません。総連も日本のメディアも、あまりに子供じみた対応をしていると思いますね」

 これらの指摘に対してTBS広報部は、

「取材や編集、番組制作の過程などについては、お答えしておりません」

 テレビ朝日広報部も、

「番組の制作過程につきましては、従来お答えしておりません」

 と言うばかり。都合の悪いことはシャットアウトなんて、いったいどこの国のメディアなのか。

マリサ
2017年の事例なんだが、TBSの「好きか嫌いか言う時間」という番組で、国連でも報告をしたことのある脱北者やデイリーNKジャパン編集長を呼んで、北朝鮮の実情について紹介したそうなんだぜ。


マリサ
そうしたら、三日間にわたって総連関係者が人を替えてやって来ては猛烈に怒鳴り散らし、TBSの外信幹部を恫喝。
しかも、番組が好評だったので、この脱北者は「TBSから次回も出演して欲しい」とオファーがあり、テレビ朝日からも同様のオファーがあったそうだが、それが突然キャンセルされ、理由も教えてもらえなかったそうだぜ。


マリサ
更に、その後TBSはマスコミ各社が許可された平壌取材から排除されるという事件があったんだが、どう見ても報道の自由が侵害されているのに、全国紙とキー局はこの件を無視し、TBSとテレビ朝日は新潮からの取材を「番組の制作過程につきましては、従来お答えしておりません」と拒否したそうだぜ。


レイム
これ、特定国傘下の政治団体が恫喝を行い、テレビ局の編集権を侵害した事例だから、明確な報道の自由の侵害なのだけど、新潮のような雑誌社以外この件を無視したのよね。


マリサ
普段、日本政府がちょっとでも報道内容にクレームを入れれば、それがどんな内容でも「報道の自由の侵害だ」と大騒ぎするのにな。
しかも、90年代ならまだしも、2000年代以降は総連が何かをすれば確実に警察が動くから、「総連だから」というのも言い訳にもならんぜ。


マリサ
で、報道の自由度ランキングは前年の状況を基に、各国の記者や学者などにアンケートを取りランキングを発表するので、2018年の国境なき記者団公式ページにあるランキングの解説を見てみると


抵抗する民主主義
https://rsf.org/en/classement/2018/asia-pacific

モンゴルのメディア環境は全体的に改善しているにもかかわらず、大統領選挙中のメディアへの圧力が若干の順位低下の原因となっている(71位で2ランクダウン)。日本の順位上昇(67位で5位上昇)は、安倍晋三ナショナリズム政府によるメディアへの圧力が比較的緩和されていることを反映しているが、ジャーナリストは依然として伝統の重みとビジネス上の利益に制約されている。

マリサ
日本は2017年の72位から67位と5位上昇と書いており、そのうえで「安倍晋三ナショナリズム政府によるメディアへの圧力が比較的緩和されていることを反映しているが、ジャーナリストは依然として伝統の重みとビジネス上の利益に制約されている」と書かれているぜ。


レイム
総連の件は?


マリサ
ないな。
しかもこれを読む限りだと、北朝鮮金正恩政府の意向によってテレビ局の編集権が侵害され、恫喝を受けて番組内容を改変しないといけなくなった事例より、「安倍晋三ナショナリズム政府」はもっとひどい事をしたって事になるようだが、私には2017年の何がそうなのかさっぱりわからないぜ。


レイム
あれじゃない?
政府が放送法を理由にTBSを批判したら、編集権の侵害として猛抗議して、国連報告者を呼んで放送法を撤廃すべきとやった件。


マリサ
動画説明欄に関連リンクを貼っておくが、2016年から2017年にかけての騒動だな。
そして2018年に政府が「じゃあ放送法廃止します」と言ったら、マスコミ各社は「報道の中立性が侵害される」といって猛反発した件だな。


レイム
そうそれ。
あの件も発端はTBSによる特定秘密保護法関連の報道内容に関してだったし、彼らにとっては特定秘密保護法の件が、北朝鮮から恫喝を受けて編集権を侵害される件より、はるかに重大事件って事では?


マリサ
なるほどな。


国ごとにバラバラ


マリサ
まあ、国境なき記者団が何を重視しているか分かったって事で、次は韓国の事例なんだが

韓国文化体育観光部「国連人権理事会から『言論仲裁法懸念』の公文書受け取った」
中央日報/中央日報日本語版2021.08.31 17:07
https://japanese.joins.com/JArticle/282450

国連人権理事会(UNHRC)が言論仲裁法改正案に対し懸念の内容を盛り込んだ公文書を韓国政府に伝えたことが確認された。文化体育観光部関係者は31日、「国連人権理事会が言論仲裁法に対する公文書を外交部に30日に伝え、外交部が同日文化体育観光部にこれを伝えた」と明らかにした。

この関係者は「公文書は言論仲裁法の言論の自由侵害の素地が懸念されるという点、またこれに対する韓国政府の立場を知らせてほしいという内容」と話した。

国連人権理事会は国連傘下の補助機関で、経済社会理事会傘下にあった人権委員会から2006年に格上げされた。理事国は韓国を含む47カ国で、表現の自由、女性暴力、拷問、恣意的拘禁などを取り扱う。

人権理事会の公文書に対し文化体育観光部は「国会の議決過程を尊重して見守りたい。この過程の結果により韓国政府の立場を伝達するかも決めるだろう」という立場だ。

24日には韓国の市民団体が国連に言論仲裁法改正案と関連した陳情書を伝達した。非営利人権団体である転換期正義ワーキンググループとヨミン合同法律事務所のリュ・ジェファ弁護士は、国連人権理事会の「表現の自由」と「人権擁護者」の特別報告者ら5人の国連報告者に「言論仲裁法と関連した相応の懸念に対する意見を韓国政府に伝えてほしい」と要請した。言論仲裁法改正案が世界人権宣言、自由人権規約に違反したという理由だ。

マリサ
文政権末期の2021年10月の事なんだが、国連人権理事会が韓国政府に対し、当時の与党である「共に民主党」が提出していた言論仲裁法改正案の件で、懸念の内容を盛り込んだ公文書を伝えていたそうなんだぜ。


レイム
この改正案というのは「メディアで事実でないことを伝えられて悪影響を受けた人や団体を救済する措置」というこの法律に対し、違反したメディアへの罰則を強化しようというものなのだけど、元々韓国内でも特定の政治的意図で悪用されかねないとして批判があったのね。


マリサ
で、国連人権委員会が懸念を表明していたんだが、その具体的理由として

韓国与党、検察捜査権完全剥奪法に続き「言論脅迫法」発議
朝鮮日報 2022/04/30
https://web.archive.org/web/20220430004030/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/04/30/2022043080014.html

共に民主党「虚偽情報削除」など盛り込む…学界「基準あいまいでメディア委縮」

韓国与党・共に民主党がいわゆる「検察捜査権完全剥奪(はくだつ)」に続き、言論関係法を発議した。昨年8月、野党はもちろん、言論界・学界・市民社会の全方位的反対にあって取り下げた「言論仲裁法改正案」について再び取りざたし始めた。

 共に民主党は27日、所属議員171人の名義で▲情報通信網法 ▲放送通信委員会法 ▲放送法 ▲放送文化振興会法 ▲韓国教育放送公社法改正案-などを相次いで発議した。インターネット上の虚偽操作情報に対する被害救済と反論権の強化(情報通信網法)、9-11人からなる公営放送理事会を25人の「運営委員会」に転換(放送通信委員会法・放送法など)、ポータルサイトアルゴリズムによる記事推薦と編集制限(情報通信網法)といった内容などだ。

 共に民主党は「言論改革」だと言っているが、学界・言論界では、批判報道を封じ、公営放送統制権を手放さないという意図が多分にある立法だという指摘が出ている。まず、「虚偽操作情報」に対する定義があいまいで包括的であり、憲法上の過剰禁止および明確性原則に違反する可能性が高い。虚偽情報の「削除要求」も可能にしたが、反論権に削除要求権まで許可すれば、メディアの監視機能が委縮する恐れがある。メディア報道に問題を提起する人々は、ほとんどが政府と政治家たちだからだ。公営放送支配構造改善問題も、共に民主党が与党の時代には人事権を意のままに振りかざし、政権が変わると執権勢力の公営放送統制権を骨抜きにするという「ネロナムブル(私がすればロマンス、他人がすれば不倫=身内に甘く、身内以外に厳しいこと)」発想だとの批判がある。

 共に民主党は昨年「厄介な問題」だった言論仲裁法の単独処理手続きを中断し、いわゆる「1人メディア(ソーシャル・ネットワーキング・サービスSNS〉などを通じた個人での情報発信)」やポータルサイト、公営放送支配構造改善問題などのメディア関連法を総合的に検討すると言った。その後、大統領選挙の局面に入っていったんは鎮まったが、検察捜査権完全剥奪法推進をきっかけに再び動き始めたのだ。ただし、検察捜査権完全剥奪法のように処理期限を設けたり、決着を急いだりはしないものとみられる。共に民主党関係者は「ひとまず関連法案を次々と出し、国会の言論・メディア制度改善特別委員会で協議し、合意が可能な部分からまとめていく計画だ」「国民の力が言論・メディア制度改善特別委員会に応じておらず、議論が始まるのは地方選挙以降になりそうだ」と語った。

キム・ギョンファ記者


マリサ
2022年のこの記事にあるように、2023年現在でも与党よりも数の多い最大野党である「共に民主党」に対し「批判報道を封じ、公営放送統制権を手放さないという意図が多分にある」「公営放送支配構造改善問題も、与党の時代には人事権を意のままに振りかざし、政権が変わると執権勢力の公営放送統制権を骨抜きにする」として学会や言論界から批判されているんだぜ。


レイム
「共に民主党」って、政権与党時代に公共放送であるKBS以外にも、韓国最大の通信社である聯合ニュースの人事に介入したり、最近も韓国の大手ポータルであるネイバーに圧力をかけて、ニュースの掲載順位を操作していた事が発覚しているのよね。

韓国ネイバー、ニュース掲載順位を思いのままに操作…共に民主党の圧力でMBCが放送メディア首位に【独自】
朝鮮日報 2023/06/30
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2023/06/30/2023063080116.html
(アンカー)

 韓国の大手ポータルサイト、ネイバーでニュースを検索すると、関連記事がたくさん表示されます。そして、当然一番上に表示されている記事を読むことが多いです。ところが、掲載順位を決める基準をネイバーが自主的に決め、運用してきた事実が明らかになりました。キム・ハリム記者が独自取材しました。

 (記者リポート)

 ネイバーの検索機能に検索ワードを入力すると、メディア各社の記事が順次表示されます。ニュースが最新かどうかなど20のアルゴリズム要素によって配列が決まるのです。

 ところがネイバーは社外の人物で構成されたアルゴリズム検証委員会の指摘を受け、文在寅ムン・ジェイン)政権期の2019年から別のサイトで言及された回数でメディアの人気度を判断する指標を追加しました。

 その結果、1位は聯合ニュース、2位は朝鮮日報ハンギョレ、続いて東亜日報、KBSの順でした。

 ところが、3年後の2021年8月、ネイバーは突然アルゴリズムを変更します。民主党がネイバーのアルゴリズムの偏向性を指摘し、アルゴリズム公開法の制定を推進した直後でした。

 (金南局=キム・ナムグク=共に民主党議員、当時)

 「記事が配列される基準などが明確ではないため、アルゴリズムを専門家委員会に公開し…」(21年5月10日、MBCラジオ「ピョ・チャンウォンのニュースハイキック」)

  (記者リポート)

 メディアを系列別に分け、記事が引用される頻度の指数も反映し、その結果、通信社3社が上位に入り、一般報道機関ではMBCの順位が最も上昇しました。一方、朝鮮日報は2位から6位に後退しました。

 (朴成重=パク・ソンジュン=国民の力議員)

 「人為的に報道機関の順位を調整した。ネイバーに外圧をかけ、保守メディアの順位を下げ、つぶしにかかったのではないか」

  (記者リポート)

 これに対し、ネイバーは「委員会の合理的検討によるものであり、報道機関の人気度が結果に及ぼす影響はわずかだ」と主張しました。ネイバーは20年、検索アルゴリズムを人為的に変更し、自社の通販商品を上位に掲載していたとの指摘を受け、課徴金267億ウォン(約29億2500万円)の支払いを命じられています。TV朝鮮のキム・ハリムがお伝えしました。

(2023年6月29日放送 TV朝鮮「ニュース9」より)

マリサ
でも2021年の事例を基に評価を決める2022年の報道の自由度ランキングでは、韓国は43位でこの件への言及は一切ないぜ。

報道の自由度 2022年
https://rsf.org/en/index?year=2022

レイム
日本の順位は?


マリサ
同年の日本の順位は71位だから、評価基準が同じなら日本では「これ以上の事」が起きていないとおかしいが、日本への評価は今年の「日本政府と大企業は、日常的に主要メディアの経営に圧力をかけており、その結果、腐敗、セクハラ、新型コロナウイルス放射能、公害等、デリケートと目されるテーマについては、激しい自己検閲が行われている」とほとんど変わりがないぜ。


レイム
ねえこれ、ランキングとは呼んでいるけど、実際には各国の判定基準に同じ指標が使われていなくて、各国ごとに判定者の主観で数字を付けているだけでは?


マリサ
その通りだぜ。
たとえばだ、日本でこの「言論仲裁法改正案」と同等の法案が提出されたらどうなるかを考えてほしいぜ。


マリサ
ちなみに余談になるが、過去何度か扱った事があるが、一連の韓国に対する輸出管理強化の件では、2019年7月に韓国の三大紙が文政権に不利になる報道をしたら、「タイトルに問題がある」と圧力をかけられて一部の記事が取り消しになるなんて事件も起きているぜ。


レイム
でも韓国の順位は41から42位になっただけで、ほぼ変動がないのよね。

今回のまとめ

・ランキングに特定の政治的意図しか反映されない
北朝鮮関連組織が「編集権の侵害」をしても気にしない
・各国で判断基準がバラバラ


マリサ
でな、報道の自由度ランキングでは、記者クラブ制度は「政府がメディアを統制するため」という趣旨で問題視しているが、これ実態と矛盾するんだよな。


レイム
そうね、一連の輸出管理強化問題では、むしろ記者クラブで行ったプレスリリース「韓国が国際輸出管理レジームで定められた安全基準を守らないので、ホワイト国から外れた」という内容を今でも無視し続けているしね。


マリサ
そうなんだよな。
もし、記者クラブが政府の統制下にある組織であり、政府の意図通りの自己検閲を行っているなら、この件で「徴用工裁判を理由とした報復措置」なんて陰謀論を書けるわけがないんだぜ。


レイム
まさにこれこそ「政府の意図に反している」わけだしね。


マリサ
もしかしたら、中には政府や官庁の発表の意見調整の場となっている事例もあるかもしれないが、それはあくまで枝葉であって、本来の記者クラブの問題点は「業界の利権調整をする場」だからなんだぜ。


レイム
そういう事も、報道の自由度ランキングでは一切触れられていないのよね。


マリサ
そう、つまり報道の自由度ランキングとは、特定の政治的イデオロギーのみが反映され、「何もかも政府が悪い」とすることができれば、他の問題はどうでもいいという人たちが判定し、各国で統一したフォーマットも存在しない、おもしろランキングという事だぜ。


レイム
なるほど。


マリサ
そんなわけで今回の本編はここで終わるぜ。


レイム マリサ
ご視聴ありがとうございました


大口
おつかれ~


大口
今回は長くなりすぎたのでおまけはないよ。


レイム マリサ 大口
またらいしゅ~




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