さて、本日は時代や情勢が変わっても情報の更新ができないマスコミの問題について扱っていきます。
本日の投稿動画
www.nicovideo.jp
元記事
マスコミの結論ありき報道
http://ooguchib.blog.fc2.com/blog-entry-573.html
お品書き
・印象操作報道
・各国の対中トラブル
・東南アジアの本音
注意
・この動画は「マスコミ問題」を扱っています・「マスコミ問題」であり右派・左派等の陣営論争は本題ではありません
・「特定の国との特別な関係」は問題の枝葉です、主問題は業界の体質です
・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう。・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください
・リクエストは原則受け付けていません
・引用ソースへのリンクが同時掲載のブログにあります
・毎週日曜日更新
※以下は動画のテキスト版です
マリサ
さて、本日はマスコミ問題なので私が扱っていくぜ。
レイム
ねえマリサ、今回の「50年前の中国プロパガンダ」ってどういうこと?
マリサ
ニュースを見ていて『中国が怒っているのは日本(高市総理)のせいだ』という論調ばかりで、まるで日本が悪者のように扱われているだろ?
レイム
確かに違和感を覚えるわね。
でも中国って日本以外の国とも揉めているわよね?
マリサ
そうなんだぜ。
中国とトラブルになっている国は日本だけじゃないんだぜ。
なのに日本のマスコミはなぜか「(通語句を怒らせた)日本が問題」という前提で話をしている事が多いんだぜ。
レイム
それってなんかおかしくない?
マリサ
実はこの背景には、半世紀以上前の中国プロパガンダが関係している可能性があるんだぜ。
そんなわけで本編に行くぜ。
印象操作報道
レイム
それで、今度はどのマスコミがどんな印象操作をしたの?
マリサ
まずはTBSが2025年12月25日に報じた内容が、一連の中国との問題をどう伝えているのか見てみるぜ
【速報】中国軍 台湾周辺で軍事演習行うと発表 「台湾独立勢力と外部干渉勢力への厳重な警告」 頼清徳政権と高市総理「台湾有事」発言をけん制か
TBS 2025年12月29日
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2376141?display=1台湾などを管轄する中国軍の東部戦区はきょう、台湾周辺で軍事演習を行いました。演習の目的について「台湾独立勢力と外部干渉勢力に対する厳重な警告だ」としていて、高市総理の「台湾有事」発言をけん制する狙いもあるものとみられます。
中国国営の新華社通信によりますと、演習はあすまでの2日間で、陸・海・空軍のほかロケット軍も参加し、台湾島を取り囲むように行われます。
演習は「正義の使命2025」と名付けられ、主な港を封鎖したり、制海権や制空権の奪取など、台湾島を孤立させる狙いをもったものとみられます。
また、中国の海警局も、台湾の馬祖島周辺などでパトロールを実施するなどの訓練を行ったと発表しました。
中国軍の報道官は、演習の目的について「台湾独立勢力と外部干渉勢力に対する厳重な警告であり、国家統一を維持するための正当かつ必要な措置だ」と主張していて、高市総理の台湾有事をめぐる国会答弁をけん制する狙いもあるものとみられます。
(後略)
(要約)
中国軍東部戦区は台湾周辺で軍事演習を実施すると発表陸海空軍とロケット軍が参加し、台湾を包囲する形で2日間行う
中国側は台湾独立勢力と外部干渉への警告だと主張
高市首相の「台湾有事」発言をけん制する狙いの可能性を指摘
マリサ
「中国軍東部戦区は台湾周辺で軍事演習を実施すると発表」「陸海空軍とロケット軍が参加し、台湾を包囲する形で2日間行う」「中国側は台湾独立勢力と外部干渉への警告だと主張」「高市首相の「台湾有事」発言をけん制する狙いの可能性を指摘」と書かれているぜ。
レイム
これを読むと、あたかも高市総理の存立危機事態発言が、今回の台湾周辺での軍事演習を招いたかのように読めるわね。
マリサ
突っ込みとかは後でやるとして、次は2025年12月1日のテレビ朝日「モーニングショー」に出演した弁護士の発言内容なんだが
「日本ほど中国ともめている国はない」女性弁護士、隣国との向き合い方で私見 モーニングショー
日刊スポーツ 2025年12月1日
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202512010000150.html弁護士の猿田佐世氏は1日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演。台湾有事をめぐる高市早苗首相の国会答弁後、中国が日本に圧力を強めていることに関連し、「世界中の国を見渡しても、日本ほど中国ともめている国は、今はどこもない」との認識を示した。
番組では日本のアーティストの中国での公演が、次々と中止に追い込まれている問題について詳報した。アニメ「ONE PIECE」の主題歌で知られる歌手の大槻マキが、先月28日に中国・上海で行われたイベントで歌唱中、パフォーマンスを突然強制的に中断され中国内でも波紋を広げたことや、歌手浜崎あゆみも上海での公演中止に追い込まれ、最終的に無観客でステージを行ったことを伝えた。こうした状況の背景に、失業率の高さやデフレの進行など国内事情の厳しさがあり、国外に強く出るという姿勢は今後も変わらないとする、東大大学院の阿古智子教授の分析も伝えた。
(後略)
(要約)
テレビ朝日「モーニングショー」で中国による日本への圧力問題を特集日本人アーティストの中国公演が相次ぎ中止される事例を紹介
出演した弁護士は「日本ほど中国ともめている国はない」と発言
マリサ
「テレビ朝日「モーニングショー」で中国による日本への圧力問題を特集」「日本人アーティストの中国公演が相次ぎ中止される事例を紹介」「出演した弁護士は「日本ほど中国ともめている国はない」と発言」と書かれているぜ。
レイム
これもなんかおかしくない?
中国って周辺国の多くともめているし、インドとは軍事的な衝突にまで発展しているし。
マリサ
そうなんだぜ。
印象操作にしてもなんか根本的な認識そのものにずれがあるような印象を受けないか?
レイム
たしかに、存立危機事態発言が台湾周辺での軍事演習の主な原因とか、日本以上に中国ともめている国はないとか、なにかおかしくない?
そもそもあの発言に書かれている内容って、結構前から防衛白書で言及されている内容でしょ?
マリサ
それに、中国はそれ以前から台湾を取り囲むような威圧的な軍事演習を繰り返しているし、なんか異様に高市発言を過大評価しているし、見方によっては中国による軍事恫喝を日本に責任転嫁しているようにも見えるぜ。
レイム
なんか中国も日本のマスコミも、大げさに騒いで政治的に利用しようとしているようにしか見えないわね。
各国の対中トラブル
レイム
ところで、中国がいろんな国ともめ事を起こしているって事を知っている人は多いでしょうけど、具体的に最近どことどんなもめ事を起こしえいるか、その辺りを教えてほしいわ。
マリサ
とりあえず台湾関連で同時期の目立ったものをピックアップすると、こんなのがあるぜ。
2025年11月の事例で
台湾副総統、議会演説のため異例の欧州訪問
Reuters(英語) November 8, 2025
https://www.reuters.com/world/china/taiwan-vice-president-makes-rare-trip-europe-parliament-speech-2025-11-07/台北 11月8日 ロイター - 台湾の蕭美琴副総統は8日、ベルギーを異例の訪問し、欧州議会で議員らと会談した。これは、中国が領有権を主張し民主的に統治されている台湾の、欧州への働きかけをますます大胆に行っている取り組みの一環。
台湾が欧州で正式に外交関係を結んでいるのはバチカンだけだが、英国やフランスからリトアニア、ポーランドに至るまでの国々は北京の抗議を無視し、台湾の現職あるいは元高官の訪問を許可している。
(中略)
中国の欧州連合代表部は土曜日の記者会見で、シャオ氏の訪問は「一つの中国原則に重大な違反であり、中国の内政への重大な干渉であり、中国とEU間の政治的相互信頼を著しく損なう」と述べた。
中国は民主的に統治されている台湾を自国の領土とみなしており、台湾との「統一」のために武力行使を放棄したことはない。台湾政府は、他国と交渉する権利を有しており、中国には台湾の領有権を主張したり、台北の行動を指示したりする権利はないと主張している。
台湾総統府は、英語が堪能で、以前は事実上の駐米大使を務めていたシャオ氏が、台湾の林家龍外相に同行したと発表した。
シャオ氏は、台湾海峡の安定は世界の繁栄の礎であると述べた。
(後略)
(要約)
台湾の蕭美琴副総統が欧州議会での演説のためベルギーを訪問欧州各国は中国の抗議を受けながらも台湾高官の訪問を容認
中国政府は「一つの中国原則への重大な違反」と強く反発
台湾側は中国に台湾外交へ干渉する権利はないと反論
マリサ
「台湾の蕭美琴副総統が欧州議会での演説のためベルギーを訪問」「欧州各国は中国の抗議を受けながらも台湾高官の訪問を容認」「中国政府は「一つの中国原則への重大な違反」と強く反発」「台湾側は中国に台湾外交へ干渉する権利はないと反論」と書かれているぜ。
レイム
これ、実質的にEUが台湾の主権を認めたのと同じだから、本来であれば中国視点では存立危機事態発言よりずっと深刻な問題よね。
レイム
存立危機事態発言は、「台湾有事に同盟国が攻撃を受ければ存立危機事態」という内容だし。
マリサ
そうだぜ、時期も同じくらいだしな。
このことから、存立危機事態発言への中国の反応は、現実的な国防や主権の問題よりも、政治的な揺さぶりの意図が強いと分かるぜ。
マリサ
次に中国と各国のトラブル事例といえば、インドとの国境問題の件が有名で、この2025年4月の記事を見ると
中国とインドの関係がアジアと世界秩序をどう形作るのか
CHATHAM HOUSE(英語) 30 April 2025
https://www.chathamhouse.org/2025/04/how-china-india-relations-will-shape-asia-and-global-order/evolution-border-dispute(前略)
長年未解決の領土紛争をめぐる緊張は、両国関係において重要な役割を果たしています。しかし、この国境紛争は、はるかに広範かつ根深い地政学的対立の兆候に過ぎません。中国とインドは共に文明国と自認しており、両国の存在感の高まりは、地経学からグリーンエネルギーへの移行といった地球規模の課題に対する立場の相違に至るまで、新たな競争分野を生み出しています。西側諸国の政策立案者が台頭するインドを中国へのカウンターウェイトと見なす傾向が強まる中、両国とその相互作用をより明確に理解することが不可欠です。本研究論文は、中国とインドの関係性の背景にある主要な要因を探り、その本質に関するいくつかの誤解に疑問を投げかけます。
(要約)
中国とインドは長年続く国境紛争を抱え、関係は緊張状態にある対立は領土問題だけでなく、地政学的競争へ拡大している
経済、安全保障、エネルギー政策など多くの分野で利害が衝突
西側諸国ではインドを中国への対抗勢力と見る動きも強まっている
マリサ
「中国とインドは長年続く国境紛争を抱え、関係は緊張状態にある」「対立は領土問題だけでなく、地政学的競争へ拡大している」「経済、安全保障、エネルギー政策など多くの分野で利害が衝突」「西側諸国ではインドを中国への対抗勢力と見る動きも強まっている」と書かれているぜ。
レイム
これに関しても、インドとは軍事的にも経済的にも日本よりずっと強い対立関係があって、少なくともこの記事を書いた英国王立国際問題研究所は、インドを中国の対抗勢力とみているみたいよね。
マリサ
そうなんだぜ。
これだけを見ても、日本のメディアが存立危機事態発言をあそこまで騒ぐのに違和感があるぜ。
そして他にも、イギリスメディアのインディペンデントが伝えた2025年10月の記事では
南シナ海で中国の戦闘機がオーストラリア機の近くに「危険な」フレアを発射したことにオーストラリアが抗議
INDEPENDENT(英語) 20 October 2025
https://www.independent.co.uk/news/world/australasia/chinese-fighter-jet-raaf-flares-south-china-sea-b2848477.html中国の 戦闘機が日曜、南シナ海の国際水域上空でオーストラリアの偵察機の近くに照明弾を発射し、オーストラリア政府は中国が「危険な」軍事行動をとったと非難した。
リチャード・マーレス国防相は、オーストラリア空軍(RAAF)のP-8Aポセイドン機が通常の偵察任務中だったところ、人民解放軍空軍(PLA-AF)のSu-35戦闘機が接近したと述べた。
オーストラリア放送協会によると、同氏は「被害はなかったが、危険であり安全ではなかった。そのことを踏まえると、異なる結果になっていた可能性もあった」と語った。
(後略)
(要約)
南シナ海で中国戦闘機が豪空軍の偵察機に接近し照明弾を発射偵察機は通常任務中で、中国機は危険な距離まで接近した
オーストラリア政府は安全を脅かす危険な軍事行動だと抗議
南シナ海での中国軍の強硬行動を巡り緊張が高まっている
マリサ
「南シナ海で中国戦闘機が豪空軍の偵察機に接近し照明弾を発射」「偵察機は通常任務中で、中国機は危険な距離まで接近した」「オーストラリア政府は安全を脅かす危険な軍事行動だと抗議」「南シナ海での中国軍の強硬行動を巡り緊張が高まっている」と書かれているぜ。
レイム
これに関しては、以前も紹介した九段線関連で、中国が国際仲裁裁判所の「九段線に国際法上の根拠はない」とした判決に沿って、各国が「ここは公海である」という意味で偵察機を飛ばしていて、それに対して中国が軍事的威嚇をしてきたって事例ね。
南シナ「九段線」主張の根拠崩壊 中国の海洋大国化はどうなる
PAGE/yhoo 2016/7/20
https://news.yahoo.co.jp/articles/f1995911b7646ce52c8402686bb6302f13e4edde
マリサ
そうだぜ。
他にもいろいろあるが、こうした事例からわかるのは、そもそも高市総理の存立危機事態発言って、他国と中国が抱えている問題と比較しても、中国の実益視点から見てそこまで大きな問題とはなり得ないんだぜ。
レイム
そうね。
でもそうなると、なぜ中国があそこまで大騒ぎして、日本のメディアがここまで露骨に事態を煽るのか、そこが不思議よね。
東南アジアの本音
マリサ
そこが問題なんだぜ。
まず前提として「アジア諸国は太平洋戦争での日本の侵略があったことを今でも覚えている、だから日本の再軍備化も警戒している」という話、聞いたことないか?
レイム
「どこで」と言われると困るけど、まあなんとなく聞いたことあるわね。
それがどう関係してるの?
マリサ
最初のTBSとテレビ朝日の内容というのは、この前提で「日本が軍事演習を誘発した」とか「日本以上に中国ともめている国はない」という話になるんだぜ。
「アジア諸国はみんな中国ではなく日本に警戒しているのだ」という前提があるからな。
レイム
なるほど。
で、実際のところ「アジア諸国」の認識はどうなの?
マリサ
それなんだが、中国の件はあとで説明するとして、韓国の対日観をつくったのは李承晩と朴正煕だし、北朝鮮の対日観は金日成がつくったものなので除外するとして、今回は東南アジア諸国の対日観に関するブルームバーグの記事を見てみると
日本の信頼アップ、東南アジアで中国の言動裏目
Bloomberg 2025年12月5日
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2025-12-05/T6Q4ZCT96OSI00(一部抜粋)
現在、日本は東南アジアで最も信頼される大国として一貫して上位に位置している。シンガポールのISEASユソフ・イシャク研究所がまとめた25年東南アジア情勢調査によると、日本の信頼度は66.8%と、昨年の58.9%から上昇した。回答者は、日本が国際法を尊重することや経済力が評価の背景にあると述べている。
東南アジアでの信頼感主要国の中では日本が最も信頼されている
長年にわたる安定した開発支援と予測可能な外交が奏功し、中国経済台頭のはるか以前から日本は信頼できるパートナーだった。
10年に日本を抜いて世界2位の経済大国になった中国には、より複雑な感情が向けられている。
同調査では、中国に不信感を抱くとの回答が41.2%に上った。経済力や軍事力を用いて、回答者が住む国の主権を脅かしかねないとの懸念が多く挙げられた。
(中略)
東南アジアの若い世代にとって、第2次大戦はすでに遠い過去だ。彼らの関心は現在だ。中国の南シナ海を巡る野心や急速な軍備拡張、そして自国への「侮辱」と見なした行為に対して経済報復を行う中国の姿勢は、いずれも警戒すべき理由だ。より強い日本は、より安全な東南アジアにつながる。日本はすでに南シナ海の係争海域で航行の自由作戦や共同演習に参加しているが、地域各国の海軍との能力構築をさらに深める余地がある。
(要約)
東南アジア調査で日本は最も信頼される大国と評価日本の信頼度は66.8%で前年より上昇
中国には主権を脅かす存在として不信感も多い
南シナ海問題や軍拡が警戒理由として挙げられる
地域では「強い日本が東南アジアの安全につながる」との認識もある
マリサ
「東南アジア調査で日本は最も信頼される大国と評価」「日本の信頼度は66.8パーセントで前年より上昇」「中国には主権を脅かす存在として不信感も多い」「南シナ海問題や軍拡が警戒理由として挙げられる」「地域では「強い日本が東南アジアの安全につながる」との認識もある」と書かれているぜ。
レイム
以前は、フィリピンが日本の9条改正を支持しているって記事を引用していたけど、他の東南アジア諸国でも似たような認識って事?
でも、この調査って信頼性はどのくらいなの?
マリサ
ブルームバーグによると、この調査を行ったのはシンガポールの「ISEASユソフ・イシャク研究所」という所で、調べてみると「東南アジアの政治、経済、社会動向を専門に研究する、アジアでも屈指の権威を持つシンクタンク」で、外交官、ビジネスリーダー、学者の間で「東南アジアを知るための必読資料」という評価だそうな。
レイム
そういう所の調査なら、よほどの事がない限り信用できるわね。
マリサ
そして次が、そのうえでフィリピン以外の東南アジア諸国が日本との本格的な連携に二の足を踏んでいる理由も興味深いんだぜ。
イーストアジアフォームという、オーストラリア国立大学を拠点にしている政策分析メディアの記事なんだが
日本の再軍備は東南アジアの安全保障を再構築する
East Asia Forum(英語) 25 October 2025
https://eastasiaforum.org/2025/10/25/japans-rearmament-reshapes-security-in-southeast-asia/(一部抜粋)
ASEANにとって、日本のこうした変化は、いわゆるヘッジのジレンマを深刻化させている。東南アジア諸国は、あらゆる主要国との関係を育み、強固な同盟関係を避け、競合するパトロンから資源を引き出すというヘッジによって生き延びてきた。「オムニ・エンメッシュメント(omni-enmeshment)」と呼ばれるこのアプローチは、ASEANの中心性を主張する基盤となってきた。つまり、包括的なフォーラムに大国を招集しつつも、ブロック政治には介入しない姿勢を貫いてきたのだ。しかし、ASEANという組織が日本の進路を決定づける力には限界がある。真の選択は、それぞれ独自の戦略的計算を持つ個々の加盟国によってなされている。機会は現実のものである。日本は、政府開発援助(ODA)とは異なる新たな無償資金協力の枠組みである公式安全保障支援制度を通じて、「志を同じくする」パートナーにレーダー、船舶、監視機器を供給している。フィリピンはすでに沿岸レーダーを受領し、共同訓練と兵站を可能にする相互アクセス協定を日本と締結している。ベトナムは、海上保安艦艇の建造のため、国際協力機構(JICA)から366億円の融資を確保した。これらの措置は、東南アジア諸国を正式に同盟に縛り付けることなく、海洋状況把握と主権執行を強化するものであり、まさにそれがヘッジ国にとって魅力的な理由である。
しかし、リスクも同様に重大である。最も差し迫ったリスクは中国の反応である。日本との協力を深める国は、北京からの外交的または経済的報復をより強める可能性がある。マニラとの相互アクセス協定はフィリピンにとって抑止力を強化するが、ASEANの他の地域では、北京を標的としたワシントンとの連携強化という認識を助長している。すでに中国の圧力にさらされているにもかかわらず、経済的には中国と結びついているインドネシアやマレーシアのような国にとって、東京の新たな姿勢は中立性を維持することをさらに困難にする。
(要約)
東南アジア諸国は大国とのバランスを取る「ヘッジ外交」を続けてきた日本は安全保障支援制度を通じレーダーや船舶などの装備支援を開始
フィリピンやベトナムなどと訓練や防衛協力が進んでいる
同盟を結ばずとも各国の海洋監視能力や主権防衛を強化する動き
一方で日本との協力は中国からの外交・経済圧力を招く可能性も指摘されている
マリサ
「東南アジア諸国は大国とのバランスを取る「ヘッジ外交」を続けてきた」「日本は安全保障支援制度を通じレーダーや船舶などの装備支援を開始」「フィリピンやベトナムなどと訓練や防衛協力が進んでいる」「同盟を結ばずとも各国の海洋監視能力や主権防衛を強化する動き」「一方で日本との協力は中国からの外交・経済圧力を招く可能性も指摘されている」と書かれているぜ。
レイム
これを読むと、日本との連携は進んではいるけど、経済的な結びつきの強い中国からの圧力で二の足を踏んでいるようだから、「第二次大戦云々」は、少なくとも現在は全く関係なさそうね。
マリサ
そういう事だぜ。
TBSやテレビ朝日の事例は、最初の前提がおかしいから結論が見当違いな方向に行ってしまっているって事なんだぜ。
マリサ
そして最後に、そもそもの「第二次大戦で~」自体が、中国が広めたプロパガンダの性質が強いって事が挙げられるぜ。
2004年に産経新聞が報じた内容で、当時アメリカが公開したCIAの国家情報評価の秘密文書の中に
中国の対日政治工作 70年代から本格化 CIA文書公開
産経新聞/yafoo 2004年10月22日
http://web.archive.org/web/20041209003630/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041022-00000011-san-int中国が1970年ごろから日本のアジアでの影響力拡大を防ぐために、あえて日本の内政に干渉し、日本の軍国主義や帝国主義の復活を宣伝するプロパガンダ(政治宣伝)工作を本格的に開始したことが、このほど解禁された米国中央情報局(CIA)の秘密文書から21日、明らかとなった。
CIAは中国の一九四八年から七六年までの内政や外交を詳しく分析した国家情報評価の秘密文書約五百ページを十八日に解禁したが、その中には中国の日本に対する政策や工作に関する記述も含まれている。
七〇年十一月の「共産中国の国際姿勢」と題する文書では、「北京政府は日本の内部問題への限定的な干渉を進めることを決め、軍国主義復活という帝国主義的な日本の亡霊を掲げる集中的なプロパガンダを開始した」と述べ、この宣伝工作は「アジアの伝統的な日本へのおそれをあおり、日本の影響力を断つことも目的とする外交政策上の策略」だと断じている。つまり、米国としては中国の対日宣伝の非難は事実に反する「亡霊」づくりとみていたことが明らかにされている。
(後略)
(要約)
CIA公開文書で中国の対日政治工作の存在が判明1970年頃から日本の影響力拡大を防ぐ目的で開始
日本の軍国主義復活を宣伝するプロパガンダを展開
アジア諸国の対日恐怖をあおる狙いがあった
日本の影響力を抑える外交戦略の一環と分析されている
マリサ
「CIA公開文書で中国の対日政治工作の存在が判明」「1970年頃から日本の影響力拡大を防ぐ目的で開始」「日本の軍国主義復活を宣伝するプロパガンダを展開」「アジア諸国の対日恐怖をあおる狙いがあった」「日本の影響力を抑える外交戦略の一環と分析されている」と書かれているぜ。
レイム
これを読む限りだと、そもそも「第二次大戦云々」自体が、中国による「日本の影響力を抑える外交戦略」の影響を強く受けているって事ね。
マリサ
そういう事だぜ。
記事では、特に「アジア地域での日本の影響力をそぐ」ことを主眼に置いていたと書かれているが、どんな目的があったのかも、今の状況を見るとある程度見えてくるぜ。
レイム
というと?
マリサ
中国が南シナ海で主張している「九段線」だぜ。
これを見ればわかるが、日本が東南アジア諸国と安保で結束してしまうと、九段線を維持するハードルがアメリカ以外に一つ増えるが、逆に東南アジア諸国が日本を警戒して結束できなければ、囲い込みや恫喝を個別にできるから、容易になるんだぜ。
レイム
つまり、日本の多くのメディアは、中国が九段線を固定化するために50年前に仕掛けたプロパガンダを前提で思考してるってこと?
マリサ
あくまで可能性ではあるがな。
現実とかけ離れた論調が出てくる理由としては十分あり得る話だろ?
今回のまとめ
・TBSやテレビ朝日が印象操作
・中国は世界各国とトラブルを抱えている
・「アジアは日本に警戒」は中国の対日プロパガンダ
レイム
でもマリサ、こういう話って日本のメディアではあまり聞かないわよね。
マリサ
一応報じてはいるが、安保連携と中国の関係ははぐらかされていたり、九段線との関係が説明されていなかったり、東南アジア諸国が日本の軍備強化を期待している件とか、伝えていないところの方が多いな。
レイム
まあ、実際私も今回初めて知ったような内容も多いしね。
マリサ
なんというか、日本と各国の安保連携、九段線などの中国による恫喝、中国と各国のトラブル、それらを個別に伝えて、全てが繋がっている事は伝えないというパターンが多いな。
レイム
結局のところ、それだけ「50年前の中国のプロパガンダの影響」が日本のメディアの中に残っていて、情報がアップデートされていないって事よね。
マリサ
まあ、アップデートされていないというか、党派性が強くなりすぎて、現実を受け入れにくくなっている人もいそうだがな。
あとは、当時の教育を受けた世代が、現在のメディアの幹部(デスク)層にいることによる世代的な価値観の固定化もありそうだな。
レイム
なるほどね。
テレビや新聞の情報をそのまま信じるんじゃなくて、「これはいつの時代の認識で作られたニュースなのか」を自分たちで判断しなきゃいけないってことね。
マリサ
そんなわけで、今回の本編はここで終わるぜ。
レイム・マリサ
ご視聴ありがとうございました。
大口
おつかれ~。
今回もちょっと小話を。
マリサ
今回はなんだ?
大口
以前は世界一長い学名の動物を紹介したので、今回は世界一短い学名の動物を紹介するね。
レイム
短いって、どれくらい短いの?
大口
インドや中国、東南アジアに広く生息している10センチ前後のコウモリで、英名はイブニングコウモリ、或いはグレート・イブニングコウモリと呼ばれる種ね。
マリサ
で、肝心の学名はなんだ?
大口
学名は「Ia io」ね。
レイム マリサ
みじかっ!
レイム
で、学名の方はどんな意味なの?
大口
それが、朝日のインタビューに答えた東大の講師によると、1902年に大英自然史博物館の動物学者が命名したそうなんだけど、「命名の由来は残されていない」そうなんですよ。
マリサ
つまり、なんで「イア、イオ」なんて古き神々でも召喚されそうな名前なのかが不明って事か。
大口
インタビューを受けた講師によると、この動物学者は1000以上も学名をつけてきた結構な有名人なんだそうだけど、ネタ切れを起こしたんじゃないかとか、Ia io両方に感嘆の意味があるので、出世に成功していた時期で「人生絶頂期の喜びを表現していたのではないか」なんて説を上げていたね。
世界一短い学名のコウモリ、名付けのルーツ「永遠の謎」
朝日新聞 2024年4月14日
https://www.asahi.com/articles/ASS4D2JCDS4DULBH007M.html
レイム
それ、最早名前ではないのでは?
大口
まあ、真相は本人のみぞ知るだね。
マリサ
そんなわけで今回はここで終わるぜ。
レイム マリサ 大口
またらいしゅ~
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