日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

韓国との歴史観共有は不可能


さて、今回はタイトルの通りなのですが、なぜこのような内容なのかといえば、先日の日中韓首脳会談でも「歴史の直視」(参照:日中韓、首脳会談を定例化=朴、李氏「歴史直視」促す―FTA交渉加速 時事通信/ニコニコニュース 2015/11/1)という単語が出てきており、また以前より韓国は官民双方で日本に対して「歴史観の共有」を要求してきていたからです。


一般的に日本人の多くは歴史の直視とか歴史観の共有というフレーズから慰安婦問題などを連想するかもしれませんが、実際のところは他の部分でも日本と韓国は一切歴史観の共有が出来ていませんし、それどころか中国と韓国も、中国で東北工程と呼ばれている歴史観高句麗の帰属を巡って対立しており、歴史観の共有は出来ていません。


そして今回なのですが、本題は以上に挙げたものとはまた別で、実は韓国内ですら歴史観の共有が全く出来ておらず、ここしばらく韓国内で国を二分する大論争になっている教科書国定化論争問題が関係しています。


※以前私は韓国は小・中学校が国定の教科書を使っており、高校のみ選択制と勘違いしていたのですが、実際には小学校のみ国定で中学校は2011年より選択制の教科書を採用しており、それが今回韓国政府の決定で中学校も高校も国定教科書に戻るそうです。


そしてこの事が問題となるのは、以前何度か韓国では自身と他者の考えが違うという状況を許容できない人が多く、相手が自身と異なる考えを持っていると知ると「裏切られた」ととられる場合が多いこと、また他者からの自身の境遇や扱いを我慢できず、発作的に憤慨する人が韓国で年々増えてきていることも書いてきました。
これは異なる歴史観を許容できない韓国人が多いという事です。
(参照:【噴水台】慢性的な怒りから脱すること=韓国 中央日報 2015年06月24日


だからこそ、今後は特に個人対個人のレベルを超えた韓国との友好を行うとするのならば、この歴史観の共有、つまり韓国人の歴史観に合わせることが重要となるわけですが、そもそも韓国内ですら特に近代史で分裂が起きているため、実際には真っ当な共有など現実問題として不可能なのです。
当然まともな友好など集団対集団の間でできるわけもありません。
しかし韓国は、友好の前提として日本に対して(韓国の側にあわせた)歴史観の共有を要求しているのです。


今回はこの韓国内での歴史観対立の構図とその背景を中心に説明していくと同時に、このことに関係した日韓友好を訴える人への問題提起をするという意味もあります。
まずはこちらの記事から。


歴史教科書国定化の必要性強調 韓国首相が国民談話
聯合ニュース 2015/11/03
http://japanese.yonhapnews.co.kr/Politics2/2015/11/03/0900000000AJP20151103001800882.HTML
【ソウル聯合ニュース】韓国の黄教安(ファン・ギョアン)首相は3日、政府ソウル庁舎で「検定制度では正しい歴史教科書をつくることが不可能。制度を改善し、正しい歴史教科書をつくるべきだ」との国民向け談話を発表した。韓国政府は中学・高校の歴史教科書の検定制をやめ、国定化に一本化する方針を示している。

 黄首相は談話で、政府が事実歪曲(わいきょく)と偏向性のある教科書の内容を正しく修正するよう求めても、歴史教科書の執筆者たちはこれを拒否し、逆に政府を相手に訴訟を乱発していると指摘。事実歪曲事例としては、朝鮮戦争と関連し休戦ラインでの南北衝突が戦争勃発の原因であるかのように記述していることや、2010年3月に発生した北朝鮮による韓国海哨戒艦「天安」撃沈事件について米国の仕業と記述したり、座礁による事故と主張したりしていることなどを挙げた。

 黄首相は「これ以上歪曲された歴史教科書でわれわれの大切な子どもたちを学ばせることはできない」とした上で、「これらの問題を検定制度を通じて解決するのは難しい」と、国定化の必要性を強調した。

 韓国では朴正煕(パク・チョンヒ)政権時代の1974年から国定歴史教科書が使われてきたが、金大中(キム・デジュン)政権の2002年に検・認定制度が一部導入されたことを受けて複数の出版社が教科書を作成するようになった。11年には完全に検定制に移行した。

 朴槿恵(パク・クネ)政権は、現行の歴史教科書に北朝鮮問題などで歪曲された内容が多く含まれているとし、政府がつくる国定教科書に変更する方針を発表した。

 ただ、歴史学界や教育現場で国定教科書の執筆を拒否する動きが相次いでいるほか、複数の世論調査でも国定化に反対する声が多い。黄首相の会見はこれらの状況について、反転攻勢を図る狙いがあるとみられる。



要するに中学・高校の教科書の国定化を進める韓国政府の言分としては、教科書を自由化したところいわゆる韓国内の親北派が教科書の記述で好き勝手に北朝鮮に有利な内容を記載し始めたため、それを是正する目的があるとしているわけです。


たしかに、韓国内での左派を自称する親北派の活動はかなり深刻で、実質的に韓国の建国そのものを否定するような主張も多く、また以下のようなことも発生しています。


「衝撃!韓国の歴史教育はまるで北朝鮮脱北者の証言に韓国ネットも驚き
Record China 2015年10月22日
http://www.recordchina.co.jp/a121715.html
2015年10月21日、韓国・テレビ朝鮮は、韓国政府による歴史教科書の国定化方針に賛否両論が渦巻く中、北朝鮮からの脱北者が韓国の歴史教育の実態を目にし衝撃を受けていると伝えた。

昨年から今年にかけ韓国に脱北して来たという女性2人は、現在使われている韓国の歴史教科書について「主体思想朝鮮労働党の統治・指導の指針とされる思想)の原文そのままが記されていた」「北朝鮮と同じ教育政策に思えた」ことから、「衝撃を受けた」と声をそろえた。1人は、「南韓(韓国)でも赤化統一(共産主義による南北統一)を望んでいるかと感じたほどだ」と語る。

また、金日成(キム・イルソン)元国家主席の功績を示すため、北朝鮮では1937年の普天堡の戦いなど「抗日武装闘争時期」について詳しく教育されるが、韓国の教科書でも同時期の内容が強調されており、この点にも2人は驚いたという。


2015年11月6日追記
引用し忘れた記事があったので追記します

今の高3の韓国史教科書も検定不十分
東亜日報 OCTOBER 21, 2015
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2015102136708
13年検定版の韓国史教科書の検定が不十分であると問題になっている中、現高校3年生が使う10年検定版の韓国史教科書も検定が不十分なまま配布されていたことが分かった。

これは、東亜(トンア)日報が10年に検定を通過した高校の韓国史教科書6種を分析した結果明らかになった。この教科書は、09年改編の教育課程によって執筆され、10年8月30日に検定に合格し、11年の新学期から高校1年生に配布された。この教科書は今年まで使われている。

ミレエヌの教科書(342ページ)は、歴史学者キム・ソンチルの著書『歴史の前で』のある内容を資料で紹介した。韓国戦争が韓国と北朝鮮双方の責任という趣旨の内容で、「動機で見るなら、人民共和国も大韓民国も少しも違いはない。双方は南への侵略と北伐のために、その弱々しい拳を振り上げた」と書いた。またミレエヌの教科書は、居昌(コチャン)、老斤里(ノグンリ)、信川(シンチョン)で起きた国軍の民間人虐殺事件は明記したが、北朝鮮軍の民間人虐殺については記述しなかった。これは、13年に新しい検定教科書を作る際、北朝鮮軍の民間人虐殺事件が追加される形で修正された。

知学社の教科書の場合、主体思想を説明なく原文のまま引用し、北朝鮮の土地改革に対してもミレエヌ、ピサン、法文社は、肯定的な面だけ記述した。

これらの内容は13年の検定で問題になり、すべて修正・補完されたが、10年の検定版はそのまま作成された。教育部関係者は、「10年の検定の時は、13年や今のように教科書偏向問題が起こらず、単なる事実の誤謬を正すのが大半だった」と話した。


相当に韓国の教育界が北朝鮮に浸食されているのが解ります。
また問題はこれだけでは無く、以前「韓国の親日派財産没収法のとんでもなさとその背景」で書いたように、韓国内の親北派は「親日派リスト」を作成し、その子孫から財産を没収したり糾弾したりするという、基本的人権すらも無視した現代の魔女狩りを積極的に行っており、学校教育の場でもこの親日派狩りを肯定する教育を行っているのです。


そして更に、学術的な歴史考証を「日帝による植民地史観だ」と糾弾し、以下のような主張も行っています。


[インタビュー]日帝が植え付けた殖民史学は根元から掘り出さなければならない
ハンギョレ新聞 2015.10.15
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/22233.html
ハンガラム歴史文化研究所研究委員イ・ジュハン氏

檀君神話は事実でなく単なる神話に過ぎない。中国から渡ってきた遊民である衛滿が建てた衛満朝鮮は朝鮮半島で建てられた最初の国家だ。 朝鮮半島の鉄器文化は中国から流入した」。 彼は既存の国定・検定教科書に記述された朝鮮半島の古代史は、日帝強制占領期間に朝鮮総督府によって根本から歪曲されたものとし「歴史教科書を新たに書き直さなければならない」と主張する。日帝朝鮮半島占領を正当化するために、我が民族の歴史を勝手に歪曲し、そのような歪曲された歴史を主流韓国史学者らが無批判に後輩の学者たちに教えてきたというのだ。

 最近、政府の歴史教科書国定化決定で韓国史歪曲論議が熱を帯びる中、在野史学者イ・ジュハン氏(52)が『危険な歴史の時間』(人文書院)を通じて韓国史学界の覚醒を促した。

史学科に入学したが“死んだ歴史”に失望
自ら落第した後、民主化運動で“獄中生活”
申采浩記念事業会に参加し
“在野史学”を開拓
『危険な歴史の時間』を出し国史学界を叱責
朝鮮史編修會」イ・ビョンドの“親日史観”を批判
「失われた古朝鮮2000年の歴史から探さなければ」

 彼は古朝鮮を建国した檀君神話は決して神話ではないと主張する。“古朝鮮”の存在を初めて書いた人は一然大師(1206~89)であった。彼は生涯を通じて資料を収集し、70代で三国遺事を書き、そこに壇君王儉が紀元前24世紀に古朝鮮を建国したと記述した。 朝鮮半島満州地域で紀元前24~30世紀以前の青銅器遺物や遺跡が発見されてから数十年が過ぎた。だが、既存の学界では朝鮮半島における青銅器使用は紀元前10世紀前後なので紀元前24世紀頃の古朝鮮建国は不可能だと言う。 彼は「青銅器時代に入ってこそ国家という枠組みを作ることができるという既存の理論は誤りだ」として「優れた文明を構築したインカやマヤ文明石器時代であった」とその根拠を提示する。

 イエスが神話的人物だとしても彼の実在を否定できないように、檀君が実在したので彼の話が伝わっているということだ。「熊と人が結婚した」という神話もやはり、そちらの原住民である“熊トーテム族”が先祖を敬う民族と結婚したことを象徴的に表現したものだということだ。 「今日、延世大生を『新村鷲』、高麗大生を『安岩谷の虎』と言うようなものです」

 彼は「古代韓国文化が中国の黄河流域やシベリア地域から流入したという先入観は捨てるべきだ」と強調する。 古朝鮮の鉄器生産は紀元前13世紀で、中国の紀元前8世紀よりはるかに先んじていたということだ。 古朝鮮時代に辰韓弁韓地域では鉄が生産されており、穢(わい・正字はのぎへんでなくさんずい)・馬韓倭人が来て持っていき、すべての貨幣は鉄で造ったという記録が三国志後漢書、東夷列伝等にも記録されている。

 「当時、冶金術の中心地が古朝鮮の領土である満州朝鮮半島地域でした。 漢字の鐵の字を分解すれば、金属を意味する左側の金と右側には夷族の名称を意味する字が組み合わさっています。それというのも鉄器は中国から輸入されたものではなく、逆に東夷族の発達した鉄器文明を中国が輸入したからです」。

 「古朝鮮の周辺国に過ぎなかった衛滿が戦国時代に1000人余りの軍勢を率いて古朝鮮に入ってきてはじめて強力な国家を作った」ということも、古代朝鮮史の主体を中国人とするためにねつ造したことで、朝鮮総督府の“皇国史観”から始まったと見る。彼は「衛滿朝鮮が鉄器を本格的に受け入れ、中央政治組織を備えた国に成長したという歴史的記録はどこにもない」と指摘した。

 西暦4~6世紀に日本の大和倭が韓半島南部を支配したという「任那日本府説」もやはり日本近代史学界が最初に掲げた学説であり、日帝韓半島侵略を正当化するために“創造”された話に過ぎないと彼は強調する。
(後略)


実はこうした考えも北朝鮮歴史観に根ざした物であり、韓国で年々民族主義が先鋭化して行くことや、韓国起源説が過激化していくことにも、これが全てではないにせよ深く関係しているのです。


こうして現在の韓国では、左派を自称する親北派により、北朝鮮歴史観に根ざした民族主義史観が蔓延しており、あまりにも北朝鮮を肯定し韓国を否定的にあつかうために、政府などからそれを是正するための教科書の国定化論争が持ち上がり、つい先日国定化が決定したわけです。


と、ここまでの内容ですと「では右派系の韓国政府側の歴史観を支持すれば友好に問題が無いじゃないか」と思う方もいるかもしれませんが、彼らは彼らで問題なのです。


そもそも、以前も書きましたが韓国には本来の意味での右派も左派も存在していません。
存在しているのは右派を自称する国粋主義寄りの民族主義集団と、左派を自称する北朝鮮寄りの民族主義集団であり、双方とも民族主義であるが北朝鮮の扱いで対立しているというのが真相です。


そのため、右派系には安秉直教授や李栄薫教授のように、韓国では珍しい歴史をちゃんと学問として扱う人々もいるにはいるのですが、全体としては以下のような有様なのです。


[コラム]歴史教科書は正面だ。
デイリージャーナル(韓国語) 2015.11.01
http://www.dailyjn.com/news/articleView.html?idxno=30427
(前略)
日本が歴史の正面を否定したように、大韓民国の左派も大韓民国の歴史の正面を否定しようとしている。しかし、いくら左派が否定しようと私たちの大韓民国は李承晩(イ・スンマン)博士によって建国され、朴正煕(パク・チョンヒ)大統領によって‘漢江(ハンガン)の奇跡’を成し遂げた誇らしい国に生まれ変わった。これが大韓民国の歴史の正面だ。

今日、左派と全教組は大韓民国近現代史を側面と背面の批判的見解、すなわち汚辱と卑屈の歴史で評価してきた。そうしてイ・スンマンを親日派と描写する誤りを犯し、さらに大韓民国の建国自体を否定した。パク・チョンヒ大統領もまた親日派とし、産業化成功の偉業を独裁者の独裁行為にした。

さらに進んでこれらすべてを記録して学生に教える教科書を作った。学生たちに私たちの歴史を誇らしく思うようさせるのではなく、汚辱と卑屈を教えようと考えたのだ。これが今日の歴史教科書歴史論争だ。歴史の正面と歴史の背面が衝突したのだ。
(中略)
歴史論争を終わらせるためには私たちみなが歴史の中で悩むのではなく、歴史の外に出て私たちの歴史の過去と現在、未来を眺めなければならない。その作業はただ歴史の正面だけで可能だと信じる。従って私たちは私たちの歴史の正面で論争しなければならない。卑怯と憂鬱ではなく、栄光を論じる席でなければならない。

教学社の教科書で筆者は唯一、私たちの歴史の誇らしい正面を見る。なぜなら、その教学社の教科書で私たちはこれまで失われたイ・スンマン大統領の大韓民国建国理念とパク・チョンヒ大統領の‘漢江の奇跡’に会えるからだ。


類似記事
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【コラム】偉大な指導者・李承晩を知らなすぎる韓国人
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(ウェブアーカイブ
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以前こちらで書きましたが(参照:韓国の反日は李承晩が作り上げた)、韓国初代大統領である李承晩は独裁者であり自国民に対する大量虐殺を行った人物です。
この韓国右派のスタンスは、本質的に北朝鮮金日成を称えているのと何ら変わりがありません。


しかも李承晩は、済州島事件(1948年4月3~9月21日)や麗水・順天反乱事件(1948年10月)といった事件を起こしており、このとき発生した大量虐殺から逃げ出した人々が、現在の在日韓国・朝鮮人の主要構成要素を占める人々です、つまり現在まで続く日本の在日問題の主要原因を作った人物でもあります。
(参照:「我々は強制連行で奴隷として連れてこられた被害者だ」日本の多文化主義と在日韓国・朝鮮人


また更に、李承晩は日本に対して国際法を無視したいわゆる「李承晩ライン」をおこない、4000名近い日本の漁師を拉致し、そのうち44名を死傷させ、没収した漁船を韓国で売り払うという海賊行為に加担し、更に竹島を不法占拠し対馬の領有権の主張も行ったことのある人物です。
これも現在も続く竹島問題や、今現在韓国が行っている対馬の領有主張の原因です。


要するに、日本人にとっても問題しかない人物を、彼らはまるで北朝鮮金日成を崇めるように美化しているのです。


そのうえ彼らは、ベトナム戦争における韓国軍による虐殺や混血児のライダイハン問題、朝鮮戦争における慰安婦問題なども明確に否定しており、その部分を韓国の親北派(左派)から叩かれもしているのです。
当然これも問題しかありません。


現在韓国で論争となっている歴史観対立とそれに伴う教科書国定化論争の背景がこれです。
当たり前の事ですが、「普通の日本人」はどちらも許容する事ができません。


そして更にこれに加えて、過去何度か書いてきたように韓国では右派左派問わず「朝鮮は日本に文明を教えてやった」「日本の文化は全て朝鮮の劣化コピーである」とか、「朝鮮通信使は日本に文化を教えてやった」とか、或いは「慰安婦問題とは軍命令による組織的強制連行である」というような歴史観を有しています。
これも普通の日本人には到底許容できません、これは明らかに学問ではなく政治的動機からの歴史観だからです。


以上のように、現在の韓国では大きく分けて2つの勢力があり、その2つが異なる歴史観で対立しており、そのうえその歴史観はどちらも極めて政治的であり学術的観点とは程遠いため、一般的な日本人には共有できない代物なのです。


しかし、最初に書いたように以前より韓国側は一貫して日本に対して「韓国側の主張する歴史観の共有」を要求してきているので、集団対集団の友好では必ずこれが必要になります。
できなければ、韓国人の多くは「歴史修正主義の右傾化だ」と憤慨するでしょう、なぜなら彼らにとってこれは「正しい歴史」だからです。


この状態で、どうやって日韓の友好を進めていくのでしょうか。
そもそも、韓国の右派系との友好を進めるのか、それとも左派系との友好を進めるのか、いずれにせよ大問題である事は一目瞭然です。
そして、韓国で教科書問題が現在国を二分する大論争になっているように、韓国人の多数派は多かれ少なかれ「どちらか」の歴史観を支持しています、当然「どっち付かず」は無理です。


勿論、「どちらでもない少数派」と友好をしていくなどという玉虫色の答えは誤魔化しでしかありません。


こうして韓国で今現在歴史観の大論争が起きているからこそ、今後は更に日韓の歴史観共有は不可能であり、歴史観の共有が必要になる集団としての友好も不可能なのです。
個人レベル以上の日韓友好を訴えるのならば、訴える人々はこれをどうするのか、一切の誤魔化しのない具体的な答えを出すべきでしょう。



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