日韓問題(初心者向け)

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韓国が慰安婦問題で『軟化』できる可能性はあるのか?


さて、今回のテーマは慰安婦問題についてです。
そしてこれはあくまで私個人の見解ですので、他の意見があっても勿論かまいません、ただ単に「私は韓国の現在の態度からこう読み取った」というだけの物であり、全くの見当違いの可能性も十分にあるからです。


またこの考えは、以前書いた以下の3つの記事に関連した内容となりますので、読まれていない方はそちらも併せて読む事をお勧めします。


韓国人は世界一「嫌韓
http://ch.nicovideo.jp/ooguchib/blomaga/ar625082
韓国では被害者が一番偉い
http://ch.nicovideo.jp/ooguchib/blomaga/ar663889
「韓国に対して謝罪すれば解決する」は大きな間違い
http://ch.nicovideo.jp/ooguchib/blomaga/ar781117


まず始めに結論を書いてしまうと、韓国人独特の価値観や現在の韓国の国内事情、或いは韓国を取り巻く対外的な事情を総合して考えた時、恐らく韓国が今後(少なくとも次の大統領の任期くらいまでの期間)慰安婦問題を完全に棚上げしたり、或いは放棄したりといった「軟化」は恐らく無いだろうというのが私の考えです。


それはなぜかといえば、例えば韓国人の価値観では他者の劣等性を担保として自己の優越性を確立させるという価値観があるわけですが、そのなかで最も重要な要素を持っているのが慰安婦問題であり、また他者との比較が最も重要な自己確立の要素である韓国にとって、日本は最も重要な比較対象であるため、「被害者は偉い」という独特の価値観と相まって、慰安婦問題以上に日本に対して優越性を確認できる要素が何も無いからです。


更に対外的要素で見た場合でも、現在韓国は中国に「逆らえない」状態なのですが、中国は慰安婦問題で共闘することをしきりに韓国に呼びかけており、韓国はその呼びかけを拒否できるような状態にはないこと、また韓国内では親北派(左派)が非常に強い影響力を持っており、彼らは今まで慰安婦問題を主導して来たうえに現在も非常に大きな政治勢力です、更にそこに韓国人から良心的日本人とか良心勢力と呼ばれている日韓友好論者も絡んでおり、後者2つは日韓双方で慰安婦問題を利権化しています。


上記の「韓国人の価値観と自己確立の問題」と「韓国を取り巻く対外事情」の大きく分けた2つの要素が複雑に絡み合い、単に韓国の政治的・経済的事情だけでは方向転換が出来なくなっている、これがあるため韓国が慰安婦問題の完全棚上げや手打ちといった軟化をする可能性は殆ど無いだろうと考えているわけです。


更に大筋で上記の要素を踏まえたうえで、過去の韓国の動向で韓国が表面的に譲歩や妥協できた事と出来ない事の中にある違いなどの要素も加え、「なぜ慰安婦問題で韓国が軟化できないのか」を説明していきます。


まずはこちらの記事から


【コラム】なぜ米国は日本に過去を問わなかったのか
朝鮮日報 2015/05/01
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/05/01/2015050100599.html(リンク切れ)
http://web.archive.org/web/20150501075545/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/05/01/2015050100599.html(ウェブアーカイブ
安倍首相が紹介した「和解の象徴」は戦争犯罪を否定する靖国参拝の極右派だった
彼に向けた米議会の拍手は過去にこだわる韓国に冷水を浴びせた

安倍首相の行動は冒険のように見えた。先月29日の米上下両院合同会議演説中、傍聴席に座っていた日本の右派政治家・新藤義孝議員(前総務大臣、57)を米国の退役軍人と並ばせ、立ち上がらせたことだ。安倍首相は新藤氏を「日米和解の象徴」だと言った。新藤氏の祖父は第二次世界大戦時、この米国の退役軍人と同じ戦場で戦ったため、2人の対面は奇跡だというのだ。新藤氏は2011年に「竹島(独島の日本側呼称)に行く」と言って金浦空港で足止めを食ったことで注目を浴びた人物だ。安倍首相の極右系腹心を代表する人物で、靖国神社参拝も欠かさない。靖国神社が日本の米国に対する戦争責任を正面から否定する施設だということは誰もが知っていることだ。
(中略)
ところが、日米両国が発表した声明には、歴史認識問題に関する話が1行もなかった。首脳会談直後の記者会見も同様だった。オバマ大統領は一言も過去の問題を口にしなかった。米国人記者がぶつけた従軍慰安婦関連の質問に、安倍首相がオウムのように繰り返した答弁が歴史問題に関するすべてだった。あの時の安倍首相のうんざりした顔を見れば、その胸に歴史問題がどのような形で存在しているのか大体分かる。しかも、答えが書いてあった紙はワシントンの強風に飛ばされ、爪の垢ほどの誠意すら決まり悪そうな笑いと共に消えてしまった。

 尹長官は、日本に過去の問題をスッキリと解決する「黄金の機会」を逃すなと警告した。しかし、日本は自国の軍事力を世界に拡大する「黄金の機会」を逃さなかった。米国も日本の軍事力を引き込んで中国の「海上万里の長城」をけん制する「黄金の機会」をつかんだ。「過去の反省」要求が「不動の同盟国」という形になって戻ってきたのだ。その結果が日中の北東アジア軍備競争につながるかもしれないということぐらいは中学生でも分かる。それでも、韓国外交部が出したコメントは「誠意ある謝罪がなかったのは遺憾だ」と、歴史認識問題に関するものだけだ。未来を語る日米に向かって、韓国はしつこく過去を語ろうとしている。

 韓国政府は依然、米国をテコにすれば安倍首相の歴史観を変えられると期待しているようだ。「日本の首相が米国で韓国(慰安婦)に謝罪しなかった」と嘆く不自然な現実の根底には、そう信じる気持ちがある。もちろん、米国は今も世界の中心であり、強力なテコだ。米国を通じて日本を動かすこともできる。だが、それには米国に対する韓国の「品ぞろえ」が少なくとも日本並みでなければならない。日本は中国主導のアジア・インフラ投資銀行(AIIB)への参加を保留した。日本は米国の対中戦線に重要なパートナーとして加わった。韓国にこれができるだろうか。こうすることが韓国の国益になるだろうか。自分がどっちつかずなのに米国に日本への圧力を求めるのは、米兵に向かって「ギブ・ミー・チョコレート」と叫んだ半世紀前の子どもと変わらない。

 自分の利益と一致しなければ、200年前の歴史問題でも暴き出すのが米国だ。逆に、自分の利益と合えば靖国神社を参拝する極右に拍手喝采するのも米国だ。大統領が言う「誠意」がこのように冷たい世界でどれだけ理解されると思っているのか。元慰安婦の弱々しい声が日米同盟のすき間にどれだけ食い込めると思っているのか。韓国外交もそろそろ大人になってほしい。


上記は今年4月に安倍首相が訪米し議会で演説をしたときの朝鮮日報の記事なのですが、この中に非常に重要な要素があります。
実はこの演説前後、朝鮮日報中央日報といった韓国の大手全国紙では、アメリカの識者を呼んで「こうすれば日韓の関係を改善できる」というコラムを多数掲載していました。
上記記事はそれを受けてのものです。


そしてその中の殆どの論調では、韓国は歴史問題にこだわりすぎであり、現在の問題を蔑ろにしてまで歴史問題に拘るべきではないと「忠告」をしていたのですが、上記記事でも解るように韓国は「アメリカが歴史問題で韓国側に付かない」ということがはっきりしてもなお、慰安婦問題等に拘っている事が解ります。
またそれを批判的に扱う朝鮮日報も、この問題を「アメリカの道徳的劣等性の問題」としています。


そしてこれの何が重要なのかといえば、実は韓国は他の歴史問題では既に棚上げと軟化を行っているということです。
その代表例が竹島問題です。


ご存知のように、2012年に李明博大統領(当時)が竹島に上陸するパフォーマンスを行い、その結果日本でそれまで潜在的にたまっていた韓国への不信が一気に噴出、結果として日韓関係が急速に悪化していくという現象が発生します。


そしてその後、この竹島パフォーマンスが日本を刺激した事を「理解できた」韓国は、日本に対してあまり竹島問題で騒がなくなっていきます。
実は韓国、日本側がこんな反応をするとはまるで想定していなかったため、日本側の態度は韓国人にとって衝撃的だったのです。
そして日本側が韓国側の想定外の態度を取った事に驚き、その後の対応を変えたのです。


ここで重要なのは、韓国人にとって慰安婦問題と竹島問題はどちらも韓国人の中で「被害者※」になることができ、日本に対する優越性を実感できる二本柱だったわけですが、竹島問題のほうはこの衝撃から過激化を抑制する方に動けたという事です。
(※:韓国では、竹島は日本が日露戦争のドサクサで韓国から奪い取ったという事になっており、日本が竹島の領有権を主張するのは今でも侵略的野心を捨てていないからだという事になっています、そのため国際法における領有権原(領有の根拠)の話をしてもまるで無意味です、被害者と加害者という構図の視点しかもっていないからです)


そして先ほどの米議会演説の件に関係してくるわけですが、このアメリカの態度も「全世界共通の道徳的正しさを行使しているはず」の韓国人にとってはかなり衝撃的でした。
そして以下のような論調も出てきました。


【社説】孤立を招く外交戦略、いつまで固執するのか=韓国
2015年05月02日13時36分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/850/199850.html
2日に終わった安倍晋三首相の米国訪問を受け、米国と日本が「新蜜月関係」に入った。安倍政権の過去の歴史否定のため対話を拒否してきた中国までが最近、両国首脳会談をするなど和解を図っている。世界の中心軸と東アジアの秩序の枠が速いペースで動いているのだ。
(中略)
しかし結果は違った。安倍首相はハーバード大講演と米議会演説で巧妙な表現を使って謝罪圧力を避けた。さらに米日首脳会談後に発表された共同声明には、「両国の関係が堅固なグローバルパートナーシップに転換したのは、過去の経験が未来の可能性を制限しないという信頼の中で仕事をしたため」という表現も入った。このようにオバマ政権が日本に軍配をあげる姿になったのは、米国内に累積した「韓国疲労感」のためでもある。その間、韓日間に摩擦が生じればワシントンに行って日本に圧力を加えるよう要請するのが韓国の対日外交戦略の姿だった。したがってこのままなら8月15日に発表される終戦70年談話(安倍談話)でも誠意のある謝罪は期待できない。

その間、朴槿恵政権は「慰安婦を先に解決」という原則を守ってきた。このため安倍政権の発足後、首脳会談どころか、両国政府間の意味のある協力もほとんどなかった。結果的に対日不通外交がもたらされた点は、現政権が向き合うべき不便な真実だ。

孤立を自ら招きかねない、多分に民族主義に便乗した外交政策は、全面的に見直す必要がある。今はもう鋭い感覚と柔軟性を土台にした現実主義外交が求められる。過去の歴史の定立という名分も生かせず、外交的実利まですべて逃せば、何の意味があるのか。

一部では、南北関係で目を引く進展を成し遂げることで外交的活路を見いだそうという主張が出ている。一方では、韓日中3国首脳会議を我々が主導することで、失われた存在感を取り戻すべきだという意見もある。これらの共通分母には、外交ラインの人的刷新を含む大々的な外交戦略の見直しが求められる時点だという問題意識がある。


しかし韓国は、アメリカの態度に衝撃を受け、そのことからこのような流れが韓国内に出てきたにも関わらず、結局慰安婦問題からはなれることが出来ず、今回の首脳会談でも「こだわり続けた」わけです。
同じ「衝撃を受けた状況」であっても、竹島問題で出来た事が慰安婦問題ではできなかったのです。


竹島問題では出来て慰安婦問題では出来なかった原因はなんでしょうか、この事が重要です。


最も重要なのは、竹島問題では大筋で日本側は韓国の領有を認めておらず、一部の例外を除いて日本のメディアでも大半がこのスタンスを表面的には支持していることです。


しかし慰安婦問題では異なり、日本は曖昧な返事で加害者である事を認めてしまっているという既成事実があるため、韓国人の多くは竹島問題よりも一層「被害者であること」を実感でき、更にそうした状態が長く続いたため、韓国人は世界一「嫌韓」で書いたように他者の劣等性を自己の優越性の担保とし、アイデンティティの代替物としている韓国人の中で、慰安婦問題がこの代替物の中核的役割を担うまでになってしまっているのです。


結果として、韓国人の中で慰安婦問題は日本に対する絶対的な道徳的優越性として、自己を構成する要素の確固たる位置を占めてしまい、以下のように考える韓国人が非常に多いのです。


[デスクコラム-ホン・キリョン]武の国日本…膨張DNAをどうしようか
ヘラルド経済(韓国語) 2015.04.29
http://www.newstown.co.kr/news/articleView.html?idxno=204693
(一部抜粋)
鎌倉幕府以後1000年余りの間、将軍が武人政治をした日本だ。武の国だ。刀を握れば振り回したい。実際、日本は豊臣秀吉以後、力が強くなるたびに膨張政策を広げた。アジア人らはこのような危険をよく知っている。だから日本政府と指導者の真心からの謝罪が重要だ。謝罪を受けたかった訳ではない。最も強力な‘良心の鎖’がでなければ日本は‘膨張DNA(遺伝子)’を自ら統制できないからだ。反省もない日本に刃物を与えることはまだとても危険だ。


【コラム】日本が憎ければ網を結べ(1)(2)
2015年05月04日08時11分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/859/199859.html
http://japanese.joins.com/article/860/199860.html
(一部抜粋)
我々はイタリアを心配する立場ではない。悠久に呼んできた「東海(トンヘ)」さえも「日本海」になるかもしれない時ではないか。国内で発行された教材さえも日本海と表記されるあきれるようなことまで起きているのが現実だ。外国の地図をそのまま使って生じたハプニングだが、それだけ国際社会の認識が変わっているということだ。それでも興奮して怒るだけであり、より悠久な真理を考えないから心苦しい。「力は正義なり(Might is right)」という国際社会の変わりないルールだ。
(中略)
1人あたりのGDPだけで力を論じるのは話にならない。それだけで日本を越えたというのは単純な考え方だ。しかし少なくとも財布をそれほど満たしてこそ、日本が今のように突っ走れなくなるということだ。今のように謝罪を請うたり、孤立を心配しなくてもよいということだ。外交力も高まる。

もちろん夢のようなことだ。今年も3%成長に達するかどうかだ。指標だけを見ると、日本より韓国経済がもっと心配だ。しかしいま我々が感じる危機を打開する方法はそれしかない。現在議論されている改革さえ実現すれば、必ずしも不可能な目標ではない。夢はかなうということを2002年にすでに経験したではないか。『淮南子』が今、我々がするべきことを語っている。「淵に臨みて魚を羨むは、退いて網を結ぶに如かず(臨淵羨魚不如退而結網)」。

【コラム】日本の無責任、韓国の無能
朝鮮日報 2015/04/29
(リンク切れ)
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/04/29/2015042900463.html
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/04/29/2015042900463_2.html
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/04/29/2015042900463_3.html
(ウェブアーカイブ
http://web.archive.org/web/20150428222844/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/04/29/2015042900463.html
http://web.archive.org/web/20150428231038/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/04/29/2015042900463_2.html
http://web.archive.org/web/20150428231157/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/04/29/2015042900463_3.html
(一部抜粋)
鼻輪を付けられた牛も、手綱を緩めれば勝手に動き回る。韓国外交が気を緩めた後の日本の姿がまさにそうだ。日本国民に対するアンケート調査で、日本の歴史問題に対する反省や謝罪について、10年前には「不十分」とする回答が51%、「十分」は36%だったが、それが今は「不十分」24%、「十分」57%と大きく逆転した。安倍政権の動きばかりに注目し、その背後にいる日本国民の考えの変化にまで配慮が及んでいなかったというわけだ。

 人間であれ国家であれ、ゆがんだ部分や考え方が自然に元に戻ることなどあり得ない。そのため、すでにゆがみ切った日本にもう一度言うことを聞かせるには、緩めた手綱をもう一度締め直さなければならない。今こそ日本との外交政策をしっかりと見直すべきだ。


上記3つの記事を読んでも解るように、長年慰安婦問題で道徳的優位性を実感し、「被害者である事」で韓国人的価値観の絶対的正しさを確信し、慰安婦問題がアイデンティティの代替物の中核となった彼らの中では、日本は韓国人の道徳的正しさを証明する存在であると同時に、道徳的正しさを教え導き管理していくべき相手との認識になってしまっているのです。


この状態で、韓国が慰安婦問題を放棄したらどうなるでしょうか。
要するにアイデンティティの根底部分が失われるのと同じです、それに代わるものが無ければ彼らは空中分解してしまうでしょう、日本にすり寄る以前の問題です。
元々彼らは「世界一嫌韓」なのですから。


そして何より、現在の韓国は既に危機的状況に直面しています。
南シナ海問題などの対中懸案はもとより、経済面でも社会不安がかなり広がっており、私達が考える以上に韓国人は現在の状態に危機意識と不安感を持っています。
それでも韓国は、慰安婦問題で一切の譲歩も軟化もできなかったのです、日本の助けが必要と殆どの人が解っていながらです。
その結果が以下です。


韓日首脳会談 慰安婦問題で「言うべきことは言う」=韓国
聯合ニュース 2015/10/29
http://japanese.yonhapnews.co.kr/relation/2015/10/29/0400000000AJP20151029002200882.HTML
【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領と安倍晋三首相が韓日中首脳会談翌日の来月2日に初の首脳会談を行うことが確定し、朴大統領が両国の最大の懸案となっている旧日本軍の慰安婦問題をどう取り上げるかに関心が集まっている。

青瓦台「言うべきことは全て言う」

 韓国青瓦台(大統領府)の関係者によると、韓国は3年半ぶりに開催される韓日首脳会談で、慰安婦問題をはじめとする歴史問題の解決を通じた未来志向的な両国関係の構築を目指す。そのため、朴大統領は会談に十分な時間を充て、慰安婦問題に対する日本側の誠意ある措置をあらためて求めるとみられる。

 青瓦台の関係者は「慰安婦問題で進展があってこそ韓日関係を改善させられるというのが基本的な立場。朴大統領は堂々とした姿勢で会談に臨み、指摘すべきことは指摘し、言うべきことは全て言うだろう」と話した。

 だが、安倍首相は会談で、慰安婦問題に関する朴大統領の要求に具体的な解決策を示さず、「未来を見据えた関係を築いていこう」といったあいまいな返答で一貫する可能性が高いとも指摘される。

 両国政府は慰安婦問題などを話し合う局長級協議をこれまでに9回行ったが、立場の隔たりが依然大きく、これといった解決策を見いだせずにいる。
(後略)


慰安婦問題が現在の情勢でそこまで重要なのかどうかといえば、どう考えてもまるで重要ではありません。
他に話すべきことが山のようにある事は多くの韓国人がよくわかっています。
それでも、これまでに書いてきた韓国人の独特の価値観から来る内的問題や、最初に書いた中国や親北派、日本の日韓友好論者の態度などで自縄自縛状態の韓国は、もう引くに引けないわけです。


というよりも、慰安婦問題で軟化できるのならば今回軟化しています、今回できないという事は今後ももう出来ません、現在の韓国はそれだけ切羽詰まっています。
そもそも中国も親北派も日韓友好論者もそんな事は絶対にさせないでしょう、自らの利権が脅かされるわけですから。


また何より、韓国にとって慰安婦問題は既に「唯一の対日外交カード」なのです。
それが既に効果が無いと解っていても、最早手放すのは無理です、他に何も無いのですから。


これが現在の韓国の姿です。
そして日本は、韓国の要求である「軍命令による組織的強制(軍人による拉致)に対する法的な謝罪と賠償」を呑む必然性がどこにもありません、そもそもそんなものは存在しないのですから、ですのであとは対外的に「歴史問題に拘る韓国との関係改善は無理」とアピールして既成事実を積み重ねていけばいいだけです。


そしてこの外交方針を日本が今続けていれば、私の予想を外れてたとえば次の韓国の大統領が形振り構わず慰安婦問題で軟化することがあっても、「今の積み重ね」によってその頃には既に全てが終わっているでしょう。




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2015年11月1日14:00追記
補足説明等細々とした内容を追記しました