日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

若者の右傾化=最近の若者は (前編)

今回の話題は前回の続きのようなものです。
厳密にはこちらを今日書くことは以前から決めており、前回の内容は本当に思いつきなので、実際は前回の内容が今回の続きと言うややこしい状況なのですが…

右傾化云々を書く前に、「最近の若者は」について、私なりの解釈を。
「最近の若者は」というフレーズは、それこそ古代エジプトの壁画にまで書かれ、日本でも平安時代の文献にも出てくる言葉なのですが、この最近の若者はというフレーズがなぜ出てくるのか。「若者の軽率な行動を苦々しく思う大人」という意味も勿論あるのですが、私はもう一つ理由があると考えています。

そしてそれが今回のテーマと深く関わってきます。

それは「何を問題の基準に据えているか」の認識の違いです。
世の中の情勢は刻々と変わっており、1990年代までと現在とで比較しても、問題とされているもの、世の中で話題とされているものに大きく違いがあります。
そして、私の実体験も含め今現在世間で言われている「最近の若者は」について見てみると、実は言っている側が若い頃に問題の中心になっていた事と比較して、「最近の若者は」なのだという事が解ります。

つまり、彼らが若かった頃に問題の基準とされていた事柄を、今現在の彼らから見た若者(10~30代)が問題としていないので、「なぜこれを問題にしないのか」と苦々しく思っているというわけです。

平たく言えば、「最近の若者は」と言っている人達は、情報の「基準或いは指標」の更新が自身が最も情報を多く得ていた時代で止まってしまっているという事になります。
勿論、全てが全てそれに当てはまるわけではないのですが、今回のテーマではこれが非常に重要となってきます。


長々と前置きを書いてしまいましたが、ここからが本題です。
さて、最近のメディア等では、若者の右傾化という論調が数多く見られるわけですが、よくよく彼らの主張を見てみると、彼らが「イデオロギーを基準としている」という事が解ります。
思想の左右や政治的な主義主張です。

しかし、このブログのテーマに沿った事に関して書けば、嫌韓というのは実際のところイデオロギーを基準としたものではありません。
ここに大きな認識の隔たりがあります。

ではなぜこのような隔たりが起きるのか。
それは、月並みな書き方になってしまいますが、20世紀はイデオロギー対立の時代であり、21世紀は「価値観の対立の時代」だからです。若者の右傾化というのはまさにこのイデオロギー上の対立の構図を現在の価値観上の対立に強引に当てはめた結果なのです。

20世紀の、特に冷戦時代というのはまさにイデオロギーの対立の時代でした。
ニュースでもエンターテイメントでも、その対立の構図が描かれ、価値観の相違というものはこのイデオロギーの対立に覆いかぶされ表面化してきませんでした。

それが冷戦構造が終わり90年台の混乱期を過ぎると、イデオロギー上の対立によって覆いかぶされていた価値観の違いが表面化。21世紀に入ってから価値観上の対立が激化していき現在に至るわけです。

しかし、メディアやそれに連なる人々はこのイデオロギーの時代から「問題の基準となる指標」の情報の更新をしておらず、現在でもイデオロギー上の対立をしているわけです。
だから、今の嫌韓イデオロギー上の対立の延長に見え、若者が右傾化しているようにみえるというわけです。

少々解りにくくなってしまっているので、具体例を書きます。
以前から書いているように、ネット上の嫌韓の出発点は2002年の日韓共催ワールドカップからでした。
ネット上で韓国の非常識な行いが話題となり、そこから韓国に無関心だった人達が次々と嫌韓になって行ったわけですが、当たり前の事ですがここにイデオロギーの入り込む余地はありません。

最近の直接的な嫌韓の拡大の契機となった事例を見てみると、韓国の前大統領である李明博氏による竹島上陸、同氏による天皇謝罪発言、ロンドンオリンピックでの韓国サッカーチームによる竹島パフォーマンス、アメリカでの慰安婦碑設置問題、朴政権による反日外交など等…

これらは政治色の強いものですが、イデオロギー的な対立構造というより、節度の無い無分別な反日行為に対して、日本人が拒否反応をしめしたという面が強いでしょう。
以前から書いていますが、この韓国人の行動は韓国人の価値観と非常に密接な関係があります。


そして最後に、このブログでも何度か取り上げていますが、韓国政府による異文化や異民族・異人種を蔑視する自民族中心主義教育。
当然のことですが、普通の教育を受け普通に暮らしてきた日本人ならば、自民族中心主義など到底受け入れられる価値観ではありません。

韓国人は子供の頃から異民族や異人種、異文化を蔑視する事を当たり前の事として育ちます、そしてそういう教育を30年以上も続けてきた結果、社会がこれを当たり前とする価値観になってしまったわけです。
子供の頃に受けた教育は良くも悪くも一生残るものですから、これは当たり前の事です。

要するに、日本人の多くは「価値観が違いすぎて韓国人を受け入れられない」というのが、今の嫌韓なわけです。

しかし、情報の更新が20世紀のイデオロギーの対立の状態からとまっている人達には、この価値観の対立という構図をイデオロギー上の対立が包み隠してしまっているので、いまいちピンと来ません。
そして、彼らの言う若者(10~30代)というのは、逆にこのイデオロギー上の対立と言うのがいまいちピンと来ません。
イデオロギー上の対立をそもそも背景としてもっていないうえに、現実問題として既にイデオロギー上の対立構造というものが存在せず、現実に存在するのは日本だけでなく世界中で「価値観の対立」だからです。


70~80年代に「若者だった」人達が、今現在も当時の問題意識と問題の基準を変わらず持ったまま、現在「価値観の対立」を彼らなりに解釈した結果が、「若者の右傾化」ということです。
彼らの分析する「若者の右傾化」や問題提起が、明らかに「ズレている」のもこれが原因です。
だから、若者の右傾化=最近の若者はというわけです。



それでは以上となります。
次回はこの続きを。