日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

韓国観察は難しい


さて、本日は私が韓国観察をしていて、「難しい」と感じる事柄について、「感想」のようなものを手短に書いて行きます。

初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。

ブロマガ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由

注意
・このブロマガは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています

・当ブロマガのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです

・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください


※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。



韓国を観察してきて常々感じる事なのですが、韓国では様々な言葉や事柄の「定義」がかなりいい加減かつ曖昧で、共通認識が「あるように見えて実は無い」という事例が多数あります。


以前から書いているように、韓国では一般的に「全ての人々が信じる、或いは信じるべき正しさ」という考え方が存在しているわけですが、実際にそんな考えがあるわけではなく、余程大きな「共通の利害」でもない限り、韓国人同士の「絶対的正しさ」はバラバラです。


そのため韓国では実は「共同体としての共通認識」のようなものが非常に希薄で、だからこそ旭日旗問題のようにそれまでまるで問題にされていなかった事柄が、ある日突然問題視され、しかも「以前から問題だった」という事にされてしまったりするわけです。


ブロマガ記事
『旭日旗問題』に見る韓国人独特の考え方

参考動画



要するに、元々共通認識などが希薄であるため、「その時の利害」で簡単に認識の上書きがされてしまう事態になりやすいわけです。


そしてこうした韓国全体に影響を与える「大きな出来事」ならばまだ追跡もし易く判別や分析も容易なのですが、問題は韓国ではこうした共通認識が存在しないまま、それぞれが「皆が同じ認識を持っている」と錯覚し、「これが定義だ」としている事例が多数ある事です。


例えばこのブログでは過去「恨(ハン)」についての言及を避けてきたことがあったのですが、その理由がまさにこれで、「恨(ハン)」という単語がありこの単語に該当する「明確な反応」も観察できるにもかかわらず、「それぞれの韓国人の恨に対する主張がまるで異なる」ため、明確な定義付けが難しかったからです。

※恨(ハン)とは。
あくまで個人的な見解となるが、「主観的な正しさ」を絶対視する韓国社会において、この主観的正しさが相手や社会から受け入れられない場合に、彼らが感じる理不尽さを根底として、そこから派生する様々な感情の総称。

また恨には「解消」という概念があるが、これは完全に恨が消失するものではなく、「一過性」のものでしかない。

韓国人の中にある「主観的正しさ」と「恨(ハン)」



恨という単語は韓国人達が頻繁に使用しますし、人によっては「韓国とは恨の文化の国である」と自称する場合すらありますが、実際のところ韓国人同士ですら明確な共通認識があるわけではなく、人によってその説明は区々でこの概念をネガティブに表現する人もいればポジティブに表現する人もいるというのが実情なのです。


日本でも単語や概念の誤用などはありますが、それでも共通認識として「これが一応正解である」という共通認識を持てる場合が殆どです。しかし韓国の場合そもそも皆が皆「自分は常に元々存在する正しさを選択している」と考える傾向にあるため、共通認識そのものを構築できない場合がかなりあるわけです。

※一応韓国にも国語辞書があり、そこに書かれた定義もあるわけですが、それを説明すれば共通認識が取れるかといえばそういうわけでもないという事でもあります。

こうした事例は、他にも先週動画にした「真正性」の概念でも見られ、例えば本日東亜日報にこんな記事が掲載されています。


参考記事
【日韓問題】韓国社会の「真正性」という概念

愛敬産業とJW新薬「ダーマ化粧品」が手を取り合う
東亜日報 September. 05, 2018
http://japanese.donga.com/List/3/all/27/1451851/1

愛敬(エギョン)産業は、新しいダーマ化粧品ブランドの発売のため、3日、JW新薬と覚書(MOU)を交わしたと、4日明らかにした。

ダーマ化粧品は、皮膚科学を意味する「ダーマトロジー(Dermatology)」と化粧品の合成語だ。愛敬産業は、JW新薬が独自開発して特許を取得したCTP(Cytoplasmic transduction Peptide)技術を適用して、新しい化粧品を披露する計画だ。CTPは、細胞膜透過性物質を通じて医薬品を細胞内に効率的に送り込む技術だ。既存のタンパク質伝達技術PTD(Protein transduction Domain)より細胞透過率が5倍も高く、少量でより良い効果が期待できるというのが愛敬産業とJW新薬側の説明だ。

愛敬産業の関係者は、「今年中にJW新薬と新しい化粧品ブランドをリリースする計画だ」とし、「製薬会社との協業を通じて、真正性のあるダーマ化粧品を披露したい」と語った。

孫佳仁


韓国の製薬会社と化粧品会社が新ブランドを設立したという記事なのですが、その中で「製薬会社との協業を通じて、真正性のあるダーマ化粧品を披露したい」という使われ方をしています。


先週の動画の解説では、真正性とは日本語で使用される場合には「情報などが正確であると証明されている事」或いは「信憑性」の類義語であり、韓国ではこの意味で使われる場合もあるが、本来は「真情性」という単語が正しく、「感情的な意味での信用」に近い概念と説明しました。


しかしではこの東亜日報で使用された事例はどうかというと、そもそも真正性は韓国において客観的な用法であれ主観的な用法であれ、「真偽を疑われた場合に正確性や本物である事を証明する」という意味で使われるため、この用法は何かおかしいです。


これはどちらかといえば「(商品として)信頼ある」という意味に近い使われ方で、「真偽を疑う」という前提の用法とは明らかにニュアンスが異なるからです。


しかし韓国では「普遍的正しさ」というものが「存在している事」になっている”だけ”なので、真正性に関してもそれぞれの認識に微妙な違いがあり、「ただなんとなく」で韓国三大紙ですらこういう表現が普通に使われるわけです。


また他にも、以前記事にした「ソンビ精神」でも似たような傾向が見られます。


以前紹介した事例では、韓国社会の認識として「ソンビ精神とは学識に優れ知性と高潔さを併せ持つ知識階級」とされ、一時期どの韓国メディアでも好意的に取り上げられていました。


参考記事
韓国人の「かくあるべき」と「ソンビ精神」と呼ばれる思想


またこの時期の朝鮮日報では、韓国文化コンテンツの世界化のためにソンビ精神も紹介していくべきだとしていました。


韓国政府「国家ブランド確立、韓流の競争力拡大」 朝鮮日報 2015/01/23


しかし最近の朝鮮日報では以下のように


【コラム】韓国で「ソンビ」が権力を握ったときに起こること 朝鮮日報 2018/09/02 (1/2ページ) (2/2ページ


私がこれまで書いて来た「韓国的正しさ」の問題と「似た」論調で、文政権の誤りを「ソンビ精神」に求めて批判しています。


なぜこんな事が発生するかといえば、彼らは「その時その時の感情や利害」を「普遍的正しさ」とするからです。


この事例の場合ならば、文政権の「何が起きても自らの正しさを疑わず、一つの方針に拘る姿」を批判する場合に、その場では「ソンビ精神にこじつけるのが都合が良かった」のでこういう表現になったわけです。


しかしこれはあくまで朝鮮日報などの保守系をウリ、文政権をナムとしてやっているだけなので、もし日本人が同じ理屈で韓国人の「主観的な正しさ」をソンビ精神に例えて批判した場合、それがどんなに事実であっても彼らは猛反発します。
あくまで「ウリは正しい」という前提で「その場の利害にしたがっているだけ」なので。


※ウリとナム
ウリ(自分達)ナム(それ以外)
自他の境界が非常に曖昧な概念であり、彼らはウリである場合自身と全く同じ正しさと感情を共有しており、「ナム」はそれ以外、或いは正しさを理解しない劣等な相手と認識される。
また、このウリの範囲はその時の都合で自身を中心に拡大縮小する。

韓国人独特の「ウリ」と「ナム」という概念



このように韓国では、殆どの物事が「その場の感情や利害」によって決定されるため、物事や単語に明確な定義が無い場合が多く、その場その場で「該当する対象」に対する評価が180度変わったり、全く別の意味になってしまったりする事がよくあります。


では、私はなぜ「こういうことだ」と解説しているのか、そういう事ならデタラメをやっているんじゃないのか、そう考える人もいるかもしれません。


勿論デタラメを書いているわけではありません。
私のやっている事が100%正確で何も間違いが無いとは言いませんが、私は私なりにこの問題を解消するための手法をとっています。


それは、「とにかく多数のサンプルを集める事」です。


要するに、数を集める事でそこから共通点を見つけ出し、その共通点から一つの解釈を導き出すという手法をとっています。
そのため韓国メディアの引用が非常に多いわけです、サンプルとして集め易いので。


これはあくまで私が最も効率が良いと考えたやり方でしかないので、これが正解というわけでは無いでしょうが、今回紹介したように韓国ではその独特の正しさの概念からむしろ「社会で共通認識化されているもの」が極端に少ない傾向にあるため、「普通のやり方」で観察しようとしてもかなりの困難を伴います。


韓国人の本を読んだとか、韓国人個人の話を聞いたとか、それが必ずしも韓国社会の共通認識ではない場合があるため、ある意味「韓国人の語る韓国」がまるで信用できない場合が多いからともいえます。


そしてそれは今回紹介したような事情から、韓国を語る場合に必ずしも彼らが「嘘をついている」というわけでもないため、だからこそ韓国観察は「難しい」わけです。



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