さて、本日の記事なのですが根元の部分が次回書く予定の記事と繋がっており、この2つには直接的な関連性はありませんが、ある意味で共通の目的の下に行われています、その点だけ頭の片隅に置いておいてください。
十数年前、韓国と日本のメディアや広告代理店が仕掛けた「韓流」は、ある程度の成功を収めはしたが、それと同時に日韓の価値観の違いを無視した強引な手法が反発を招き、日本に「嫌韓」「マスコミ不信」という二つの新たな流れを作り出した。
そして現在、2002年頃より始まった「韓流ごり押し」と同じ兆候があちこちに見え始めており、特にここ数ヶ月の韓国の経済の目に見える低迷、観光客の減少、国のブランドイメージ向上政策の失敗の巻き返しなどを図るため、韓国が官民挙げて日本への接近(=第二の韓流)を行い始めている。
そしてこの動きは、今回も日韓の価値観の違いを完全に無視しており、結局のところ問題の潜在的な火種を更に増やすだけでしかなく、事実上「日本人に韓国人を好きになるよう強要する」という過去の手法の再現にしかならない。
※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはウェブアーカイブやウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。
1:活発化し始めた新たな韓流の動き
この件なのですが、実は体感としては今年の1月頃には既に感じており、その後兆候がある事は過去記事でも言及していましたが、最近になって「これは間違いないな」と実感できる記事がいくつか出てき始めました。
まずは以下の記事を
「韓流ゴリ押し」と「空気の読めなさ」 2011年がフジテレビ凋落の分水嶺だった
デイリー新潮 2016/03/24
http://www.dailyshincho.jp/article/2016/03240525/?all=1
■韓流びいきと言われて
フジテレビが視聴率三冠王から転落し、現在に至るまで長い低迷が始まったのは2011年だった。
そのきっかけの一つとして巷間よく言われるのが「韓流ゴリ押し」問題である。ネットを中心に、「フジテレビが韓流ドラマばかり放送して、韓流をひいきしている。反日的な内容の放送が多い」といった説が唱えられるようになり、同年には抗議デモまで行われた。いまだにこの説をを信じる人は多い。
『フジテレビはなぜ凋落したのか』の著者で、元同局社員の吉野嘉高氏は、この件についてこう解説する。
「あの頃、フジが韓流ドラマを多く放送していたのは、『経済原理』に従っていただけです。比較的安く放映権を買えるわりに、視聴率が良かった。
そもそもグループには産経新聞があるくらいですから『反日』なんてありえません。
ただ、問題はすでに若い人の間では、この説が『常識』と化してしまったことです。
私が教えている大学生に、このような説明をしても、『元社員だから擁護している』と聞く耳を持たないのです。
そして、フジテレビがこのような状況に対して丁寧に説明をして反論をしなかったことが、結果としてバッシングを強めてしまったのかもしれません」
(後略)
これなのですが、記事中の間違いやミスリードに関してはマスコミ不信問題を扱っている「暇つぶしにどうぞ」のほうで散々書いていますので、そちらを参照してください。
2011年、それでも「ごり押し」を続けたフジテレビ
2011年、マスコミ不信の大転換期となったフジテレビ騒動(1)
2011年、マスコミ不信の大転換期となったフジテレビ騒動(2)
2011年、マスコミ不信の大転換期となったフジテレビ騒動(3)
2011年、マスコミ不信の大転換期となったフジテレビ騒動(4)
テレビ・新聞定番の言い訳
結局何もわかっていなかったフジテレビ
記事自体に突っ込みどころが多数ありますが、上記記事に書かれている「フジの言い訳」にはまるで目新しい物が無く、過去私が書いた記事内で引用したフジの言い訳をまとめたものでしかありません。
ですから私の過去記事を参照してもらえば事足りる程度のものなのです。
そして重要なのは、「なぜ今更そんな事をこのタイミングで行ったのか」であり、ここに意味があると感じたのです。
なぜなのかといえば、ここ数ヶ月韓国は急速に日本接近を繰り返すようになってきており、なかには「日韓の間にはさまざまな葛藤や困難があったが、大きな障壁は昨年の日韓首脳会談で解消された。平昌と東京の五輪開催は日韓が連携して発展するシグナルだと思う」と、彼等がなにを考えているのかがはっきりと読み取れるものもあります。
韓国訪問の年:六本木で開幕式 /東京 毎日新聞 2016年2月19日
また更に、「これだけ」ならば単なる疑惑でしかなかったのですが、韓国政府の事実上の「肝いり」で韓国ドラマが日本へ「高値」で輸出される事例が2つも立て続けに発生しています。
ブレーク中の韓国ドラマ 1.8億円で日本へ輸出 聯合ニュース 2016/03/13
人気ドラマ「太陽の末裔」 ロケ地にも注目集まる 聯合ニュース 2016/03/22
朴大統領も注目 人気ドラマ「太陽の末裔」 聯合ニュース 2016/03/21
[芸能]チャン・グンソク主演の時代劇ドラマ 高値で日本へ輸出 聯合ニュース 2016/03/24
恐らくですが、上記のうち「太陽の末裔」と呼ばれるドラマを「第二の冬ソナ」として観光地とセットで売り出し、その後それに続くドラマとして時代劇という形なのでしょう。
実のところこの流れは冬ソナのときと全く同じなのです。
今後日本のテレビ局が、冬ソナのときと同じように局の垣根すら越えてありとあらゆるところで宣伝をしたり、NHKのトップニュースでドラマの宣伝をするといった「異常行動」をするのかどうかは解りませんが、恐らく似たようなことをするつもりなのではないでしょうか。
最初の記事に関しても、あれだけならば取るに足らない記事なのですが、このような流れがあったうえでの記事という事を考えると別の意味が出てきます。
元フジテレビの社員の大学講師が、既に過去に何度もされて来た「原因は韓流ではない」という印象操作を、韓国による官民挙げての日本接近と韓国ドラマの売り込みのタイミングで行う、何もないと考える方が不自然です。
恐らく第二の韓流の邪魔になるイメージを計るための「観測気球」か、或いは原因が韓流でなかったという事にするためのイメージの上書きのつもりなのでしょう。
2:第二の韓流の目的
ここで問題となるのが、「psy等、一発ネタとはいえ日本以外で独自に成功した実績のある韓国が、わざわざ日本でまたリスクを犯して韓流を始める理由は何か」ということです。
それを知る上で重要となる記事が最近朝鮮日報に掲載されました。
それが以下です。
【コラム】日本が手助けした韓流 朝鮮日報 2016/03/20 (1/2ページ)(2/2ページ)
ここで書かれているのは、要するに「日本の事は気に入らないが、日本の韓流を通じて韓国を知った外国人が多いのだから、積極的に日本を利用し活用していくべき」という内容です。
つまりは日本のイメージに便乗しようというだけの事なのですが。
これも第二の韓流に深く関係しており、数年前から韓国政府が始めていた世界的な韓流は、既に現時点で完全に終わっています。
むしろ露骨に民族主義的で、かつ「蔑視ありきの自民族中心主義」を振りかざしたため、悪評の方が広まりつつあるのが現状です。
こうした時に韓国がどうするのか、以前「韓国が韓流ごり押しをした背景」で書いたように、彼らは悪評の原因を「治す」のではなく「肯定的なイメージで上書きする」という手段を使います。
つまり悪評に対するイメージの上書き手段として、日本に韓流を起こしてその肯定的なイメージに便乗したいというのが、先ほど引用した朝鮮日報の記事なのです。
またもう一つ韓国には動機があり、それは近年韓国を訪れる観光客が激減していることです。
以前少し書きましたが、去年より日本と韓国の訪問外国人数が逆転し、更に日本は増え続けているのに韓国は減り続けているという状態に陥っています。
そして韓国では、これを「日本に観光客を奪われた」と考えており、また日本観光をする韓国人は増えているにも関わらず、韓国観光をする日本人が減っていることも彼らは「不公平だ」と考えている節があります。
また中国人観光客も、あまりにも酷いサービスや民族主義的な態度が原因で減少傾向にあり、最近は逆に中国の旅行代理店にお金を払って観光客に来てもらうという、自転車操業的なダンピング商法をおこなっており、これも更なる苦境を招いているようです。
韓流観光が「お寒い旅行」に転落…お金払って中国人観光客を買う?(1) (2) 中央日報 2016年03月16日
ですから韓国は、これら問題を全て同時に解決できる「日本人観光客の増加」「日本のイメージに便乗」を行うために、どうしても第二の韓流が必要なわけです。
韓国政府 韓流伝える「プロデューサー」を日本などに派遣へ 朝鮮日報 2016/03/10
日本で観光客誘致活動を展開 東京でイベントも=韓国 聯合ニュース 2016/02/15
京畿観光公社とアシアナ航空 日本人観光客誘致で協力 聯合ニュース 2016/02/18
日本人旅行客をつかめ 韓国観光公社が東京で誘致活動 聯合ニュース 2016/02/21
日本人観光客向けに地方旅行のバスツアー=韓国 聯合ニュース 2016/03/07
韓国・忠清北道 日本路線就航の航空会社に支援 聯合ニュース 2016/03/17
このように韓国は、日本のイメージに便乗する形という、過去にジャパンエキスポやコリアンコネクションでも行った「定番の方法」で世界進出をするためと、観光業の苦境の解決のために日本人観光客を誘致したい、同時に韓国のブランドイメージも高めたい、だからこそ現在日本で韓流をまた起こしたいのです。
3:韓流は日本にとって百害あって一利なし
韓国が第二の韓流を日本で起こしたい動機は上記の通りなのですが、以前から書いているように日本人と韓国人はあまりにも価値観がかけ離れすぎていますから、本来は日本人が広く韓国人を受け入れるなど不可能です。
実際のところ、過去の韓流ではかなり強引な手法が取られ、たとえば冬のソナタの場合ならば、先ほども書いたように局の垣根を越えてあらゆる番組で「ごり押し」をしたり、オリンピックの中継を中断してでも放送をしたり、日本テレビの「ザ!情報ツウ」という番組で麻木久仁子さんという方がごり押しへの不満を口にしたところ、大バッシングされ謝罪を要求されるという事態まで起きました。
その後も、韓国に否定的な情報は悉くテレビや新聞などのメディアから完全に消され、とにかく韓国に否定的な事は一切口にしてはいけない、韓国を嫌うのは差別主義者、全ての日本人は韓国の事を無条件に好きにならなければいけない、日本のメディアが中心となりそんな状況を作り出したのです。
まるで北朝鮮や中国のような状態が、現代日本に発生し今もメディアの手によって一部続いているのです。
なぜこんな事になったのかの理由は明白です。
韓国というのは徹底した序列社会であり「対等」という概念が希薄なわけですが、そんな韓国の言分を無条件に受け入れ「韓流は素晴らしい」とやれば、韓国人の一般的な認識では「韓国の正しさを受け入れた日本は自分達よりも序列が下だ」となります。
そして韓国人的な価値観においては、日本人が韓国人の正しさを無条件に受け入れ上位の存在と認めたのだから、日本人が韓国人を否定的に扱うことなど許されないこととなるのです。
当たり前です、韓国人の認識では韓流を通じて日本人自らが「自分達は序列が下だ」と認めたも同じなのですから。
結果韓国人的価値観では「日本人には何をしても許される」という共通認識ができあがり、その延長線上として2012年の李明博大統領による竹島上陸があるわけです。
日韓を巡るあらゆる事象は一過性のものではなく、全て繋がっているのです。
つまり韓国人の望むままに韓流を受け入れれば、それだけ問題が広がっていくのです。
そしてその結果として「韓国人に対し否定的な考えを持つ事は許されない」という異常な風潮まで出来上がったのです。
この異常な風潮への反発として発生したのが嫌韓という現象であり、マスコミ不信という現象なのです。
何度も書きますが、日本人と韓国人は根本的な部分で価値観が大きく異なります、そしてもし関係を持とうというのならばその事をしっかり自覚し、お互いに適切な距離を保って関わらないといけません。
しかし、現在のメディアなどを中心とした風潮では、こうした「価値観の違い」の指摘をする事すら差別と定義され弾圧されます。
この状態で「第二の韓流」が起きたらどうなるでしょうか?
説明するまでも無くまた「韓国を好きになることを強要される」という事態になるだけです。
そしてそれは「多文化主義」とか「差別反対」という錦の御旗の下で行われるのです。
「日本人と韓国人は価値観が違う、そして日本人と韓国人の価値観は相性が悪い」たったこれだけの事が認められない社会だからこそ、第二の韓流は百害あって一利なく本来はあってはならないのです。
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