日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

日韓の関係改善が不可能な理由




(画像は現在も韓国人が旭日マークだと抗議し続けているサッカー日本代表のユニフォーム)


さて、今回はタイトルにもあるように日韓の関係改善は最早不可能だというお話になります。
まずはこちらの記事を見てください。


【コラム】ふさがった韓日チャンネル、外交長官から解こう
中央日報 2014/06/13
http://japanese.joins.com/article/458/186458.html
緑に囲まれた静かな大邱(テグ)南東側のサムジョン山の麓。ここには日本人観光客の足が絶えない名所がある。

帰化日本人武将の沙也可を祀っている鹿洞書院だ。壬辰倭乱文禄・慶長の役)当時に兵士3000人を率いた沙也可は、朝鮮にくるやいなや投降する。そして朝鮮側に立って戦う。弾丸の中でも老いた母親を背負って走る農夫を見て「このような君子の国を踏みにじることはできない」と考え、心を変えたということだ。

朝鮮人に変身した沙也可は多くの功績を立てる。鳥銃と火薬製造法を朝鮮に伝授し、倭軍を退けるのに決定的な役割をする。このおかげで宣祖から金忠善(キム・チュンソン)という名前を受ける。壬辰倭乱後の活躍も大変なものだった。李グァル(イ・ グァル)の乱を平定し、丙子胡乱では清軍500人を切った。

このことが日本のNHKで放送され、沙也可は一躍有名人に浮上した。間違った侵略戦争には反対した義人のイメージに、朝鮮のために戦った点も浮き彫りになり、韓日和合の象徴として扱われている。

その鹿洞書院に今月2日、自民党の大物、二階俊博衆院議員と彼が連れてきた政治家・芸術家ら日本人およそ30人が訪ねて参拝した。二階議員は韓日友好に率先してきた人物だ。靖国参拝の問題をなくそうと別の追悼施設を作ろうと提案するほどだ。二階議員はここで「韓国は必ず和合しなければならない隣国」とし、関係改善の重要性を力説した。言葉だけではなかった。訪韓中は韓国側の人たちとも会い、解決策を議論したという。
(中略)
韓国側にしてみると、先に火をつけたのは日本だ。
靖国神社参拝に河野談話の検証など怒りを招く悪材料が多かった。このため適切な措置と謝罪がない限り、何ごともなかったかのように手を握ることはできない。特に朴槿恵(パク・クネ)大統領を含め、世論に敏感な政治家の立場では、選択幅は制限されるしかない。

このため専門家は「韓国がうなずけるように日本側が名分を作るべきだ」と口をそろえる。

以前には韓日双方の影の大物がふさがったルートを開いた。しかし残念ながら彼らは他界したり以前のような力を失っている。

結局、残された現実的な打開策は、両国の外交官が水面下で動くことだ。外交チャンネルを通じて安倍政権を説得し、韓国が受け入れられるカードが何かをお互い議論して決める必要がある。
(後略)



日韓の関係改善をしようと書いているにも関わらず、わざわざ対立を煽るような文禄・慶長の役の話を持ち出し、更に原因は日本にあるとして靖国問題慰安婦問題を持ち出し、「日本側が無条件に韓国の言い分を受け入れろ、日本側が変われ」という態度です。


通常どんな交渉事でもそうですが、いきなりこんな喧嘩腰ではまとまるものもまとまらない、日本人なら普通はそう考えるでしょう。
しかし、以前「日本人の考える反日と韓国人の考える反日は違う」で書いたように、日本人から見ればこれは反日の挑発以外の何物でもないですが、韓国人から見ると自身の「道徳的正しさ」を説いているだけに過ぎないのです。


また、わざわざ文禄・慶長の役で日本がいかに間違っていたかを話題に出すのも、「韓国人が日本人から嫌われる根本的原因」で書いたとおり、韓国人は自己の優越性や正当性を他者の劣等性で証明しようとするのが普通なので、韓国人が「自己の正しさ」を証明するうえで当然の表現という事です。


要するに韓国人は、韓国人が絶対普遍と思っている価値観を日本人が同じように共有すべきと考えており、それが日韓の関係改善の道だと信じているからこうなっているわけです。


これを個人の関係に例えてみましょう。
自身が全く興味のない映画・ドラマ・小説・マンガ・アニメなんでもいいですが、そういうものを誰かから「これは面白いはずだ、見て評価しろ」と押し付けられたらどう思うでしょうか。
普通は「めんど臭いやつ」と感じてその人を敬遠するでしょうし、薦められたものを自身の趣味趣向に合わないと敬遠したら「いかにお前の趣味が劣っており、自分の趣味が優れているか」を相手が語りだしたらどう思うでしょう。
普通は「嫌なやつ」「痛いやつ」と感じて更にその人を敬遠するようになるでしょう。


何も難しく考える事は無く、要するに今の日本人と韓国人の関係は本質的にこの例えと同じなのです。
韓国人は韓国人の常識の範囲で日本人との関係改善をしようと努力し、日本人は日本人の価値観でその韓国人の行いに嫌悪感を感じた、結果韓国人が「正しい行い」をすればするほど日本人の多くは例外こそあれ嫌韓になっていくわけです。
価値観が相容れないとはそういう事です。


最近ブラジルのサッカーワールドカップで韓国人が日本代表のユニフォームを「旭日旗だ、戦犯旗だからFIFA規約違反だ」と世界中に向けて宣伝しているのもこれと同じです。
彼らは日本人と敵対するつもりでやっているわけではなく、(韓国人の考える)道徳的に正しい価値観を世界中で共有しよう、それが正義なのだという考えの下での行動であり、同時に「日本に問題があるとする事で自己の正当性や優秀性を訴えている」というわけです。


そして問題はそれだけではありません。
こちらを見てください。

"日嫌韓報道、自信喪失·右傾化を反映"
NAVER/東京=聯合ニュース(韓国語)
2013-10-05 14:29
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=104&oid=001&aid=0006518355
最近の日本の週刊誌などに雨後の筍のように登場する嫌韓報道は、長期の不況による日本人の自信感の喪失と、それによる社会の右傾化の流れに便乗したものだと東京新聞が5日、特集記事を通じて診断した。
(中略)
ジャーナリストの安田浩一氏は、「最近の数年間、経済と国際関係がうまく行ってない事を韓国と中国せいにして満足感を得る雰囲気が日本国民の間に存在する」と指摘した。

また現代韓国政治・外交を研究して来た静岡県立大学の奥薗秀樹准教授は、「韓国と中国が急速に発展している間に日本はバブル崩壊後の停滞が続き、“アジアのトップ”という自信感を失った」とし、「これに加えて韓国と中国に対して強固な姿勢を見せる安倍政権が登場して、嫌韓報道が増えた」と分析した。



嫌韓の発生原因は多くの場合上で書いたとおりなのですが、日本メディアや学者などが「嫌韓の原因は日本人が自信をなくしたからだ」「ネット右翼は自身の境遇の不満を韓国人にぶつけているだけだ」と「分析」し韓国人に伝え続けたため、現状韓国人の日本人の嫌韓に対する共通認識もほぼこれと同じ物になっています。


これは対立する相手の意見を自身に都合よく歪め、その歪められた意見に反論する事で相手を論破したように印象操作する「ストローマン」と呼ばれる詭弁の典型例なのですが、本来日本人と韓国人の価値観の違いから来る認識の差により発生した嫌韓を、このように歪めてしまっているため、韓国人は余計に「劣った日本人に道徳的正しさを伝えなければ」となってしまっているわけです。


結果、ただでさえ価値観や認識の差から関係改善など不可能に近いにも関わらず、こういった分析を信じた韓国人は「日本人もそう言っているのだから正しい行いなのだ」と信じ更に価値観の押し付けを強めます、そして韓国人が関係改善のために行動すればするほど日本で嫌韓が増えていくというわけです。


韓国政府が李明博政権(2008年2月~2013年2月)当時にもし嫌韓の原因がこの価値観の違いからくる認識の食い違いにあると気付いていたら、もしかしたら今とは違った日韓関係があったかもしれませんが、今更何もかもが手遅れでしょう。
韓国人は自身に責任があるという状況を極端に嫌う傾向があるので、既にこの流れが出来上がってしまった現状で「実は韓国人の価値観が日本人に受け入れられなかったのだ」という「韓国人の側に問題があった」との認識を受け入れることは不可能なのです。