日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

最新のソメイヨシノ韓国起源説に突っ込みを入れてみる



(画像は青森県弘前公園内に植えられている、現存する最古のソメイヨシノ:1882年寄贈)


さて、今回もソメイヨシノのお話です。
ここ最近、韓国のメディア発でソメイヨシノ韓国起源説がやたら活発になってきており、過去の事例から考えても政府の方針としてやっている可能性が高いので、最新のものに突っ込みを入れておこうと書いてみました。

KBS NEWS[取材後]花の戦争...桜の原産地は? ※リンク先にニュース動画があります
http://news.kbs.co.kr/news/NewsView.do?SEARCH_NEWS_CODE=2843708

日本の代表的な桜の名所である東京上野公園は、桜見物しようとする日本の人々で賑わっていました。ところが、我が国の花見とは風景が少し違います。日本語で「コンノリ」を意味する「花見(ハナミ)」文化が日本人の長年の伝統となっているように見えました。桜の下に座って談笑も交わしながら、桜を楽しむ姿が風景と調和しています。日本人は桜を日本の精神と結びつけたりもします。一方、我が国は、桜の花自体への愛情はありません。なぜでしょうか。

我が国では、桜は日本の花という認識のために、日帝強占期以降そっぽ向かれてきました。
実際、1980年には、日本が日帝強制占領期の昌慶宮に植えられた日本の桜の木、約2千本を宮廷の格に合わないという理由で昌慶宮復元の過程で排除したりもしました。はい、そうです。
我が国に植えられた桜はほとんどが日本人たちが植えた桜の木なんです。

しかし、桜の原産地を確かめてみれば話が変わります。韓国の複数の植物学者たちは、過去の日本人が済州島にある王桜を日本に持っていったことが、日本の桜の始まりであると主張します。学界ではすでに桜の原産地についての熾烈な攻防が展開されていました。韓国と日本の植物学者たちが主軸になって、米国農務省も関心を持って桜の原産地を研究しています。

取材陣は、日本の桜の植物学者である日本の山林科学園所属のカツキトシオ博士に会いました。カツキ博士は、日本の桜の品種は「ソメイヨシノ」で済州の王桜とは別種だと主張します。
日本に「エドヒガン」と「オオシマザクラ」を人為的に交配して最もきれいな品種である今の桜「ヨシノ」を作ったとのことです。カツキ博士は、非常に親切に取材に応じたが核心的な質問は賢明に避けていきました。桜の自生地を問う取材陣の質問に「まだ探している」と遠まわしに答えたりしました。

しかし、韓国植物学者の立場は違います。国立山林科学院所属のキム・チャンス博士は、日本の桜の原産地が済州島だと主張し、次の根拠を提示しました。

最初は、済州島には自生地があるということです。済州王桜の自生地は、1908年に済州島を訪れたフランス人神父'タケ’が漢拏山の海抜500~600mで発見し、学界に報告され、現在天然記念物に指定され保護を受けています。原産地を判断するには、自生の有無が重要です。
自然に育ったのか、それとも誰かが別の場所から持ってきて植えたのか、これが判断基準になるためです。済州島には、200年以上の桜から若木の桜まで、様々なソメイヨシノ200本余りが生息していることが確認されたのに対し、日本では自生地がまだ発見されずにいます。

だから、実際に日帝強占期の時に発刊された文献には、日本の植物学者たちが日本の桜の原産地を済州島と明らかにしました。1939年、朝鮮総督府でも、韓国全域を直接調査し、研究結果を発表した「朝鮮森林植物編」でも、桜の原産地が済州島と明らかにするなど、このような内容は、色々な日本の文献で見つけることができました。1989年には、日本の筑波大学で出た農林年報には、「明治時代、日本の船乗りたちが桜を済州島から持ってきて、日本人が崇拝した権現という神に献上した」という内容の推測もあります。また、一部では、百済時代の僧侶たちが日本に仏教文化を伝えながら、桜も日本に渡っていったと推測したりします。三国遺事に「桜で作った桶」という意味の「櫻桶」の記録が出て、八万大蔵経の木版も桜だったという事実を勘案すると無理な推測でもありません。

※非常に長いので後半は後ほど

過去に紹介したKBSの特集と微妙に主張が変わっていますが、これは韓国では良くある事です。
嘘をつき矛盾点を指摘されると、後付けでその矛盾点に合うように設定を付け加えていくため、最初の主張と言っていることが変わってしまうという事が良くあるのです。


それでは矛盾点やおかしなところを指摘していきます。


>カツキ博士は、非常に親切に取材に応じたが核心的な質問は賢明に避けていきました。桜の自生地を問う取材陣の質問に「まだ探している」と遠まわしに答えたりしました。


まずこれなのですが、前回の動画でも発言の前半部分がカットされており、何の自生地についてなのか動画からは読み取れません。
しかし、そもそも動画内で「ソメイヨシノエドヒガンとオオシマザクラの交配種」と明言していることから、根本的に交配種に自生地があるというのはおかしな話になります。


そこで考えられる可能性は3つ。


・DNAの調査でソメイヨシノエドヒガンとオオシマザクラの交配種である事は解っていますが、現状江戸の染井村で1730年頃人工交配によって誕生したとする説が最も有力で、他にオオシマザクラの自生地での自然交配説も存在しておりまだ染井村説も決定的ではありません。
なので、「(人工交配なのか自然交配なのか発生地を)まだ探している」と発言した可能性。


・上で書いた通りソメイヨシノエドヒガンとオオシマザクラの交配種ですが、実はエドヒガンは非常に広い範囲に繁殖している種であり、長い年月でDNAのローカル化が進み、エドヒガンと言ってもいくつかの地域ごとの種類に分かれています。
なので、現状北関東のエドヒガンが母親ではないかとは言われていますが、「(どのエドヒガンの種が母親なのか)まだ探している」と発言した可能性。


・桜の大本の原種はヒマラヤ山脈周辺にあるとされていますが、これもまだ確定ではありません。
KBSがどのような質問をしたのかにもよりますが、「(桜の祖先がどこから来たのか)まだ探している」と発言した可能性。


つまり、いずれにせよKBSはまともな質問をしていないか、この博士を騙してインタビューをした可能性が非常に高いという事です。
まあ、発言の前半部分をカットされては真相は解りませんが。


次にこちら


>だから、実際に日帝強占期の時に発刊された文献には、日本の植物学者たちが日本の桜の原産地を済州島と明らかにしました。1939年、朝鮮総督府でも、韓 国全域を直接調査し、研究結果を発表した「朝鮮森林植物編」でも、桜の原産地が済州島と明らかにするなど、このような内容は、色々な日本の文献で見つける ことができました。


おそらくこれは、韓国が意図的にソメイヨシノと王桜を同じ種とするため、ソメイヨシノをハングル翻訳すると王桜になる事。また、王桜にソメイヨシノの学名であるPrunus(Cerasus) × yedoensisを充てている事を利用した誤魔化しです。
短い期間ですが色々調べてみましたが、ソメイヨシノ済州島原産とする朝鮮総督府の資料は発見できませんでした。
朝鮮総督府が王桜に言及した記録を、王桜→ソメイヨシノと変換してこのような説をでっちあげているのでしょう。


次にこちら

筑波大学で出た農林年報には、「明治時代、日本の船乗りたちが桜を済州島から持ってきて、日本人が崇拝した権現という神に献上した」という内容の推測もあ ります。また、一部では、百済時代の僧侶たちが日本に仏教文化を伝えながら、桜も日本に渡っていったと推測したりします。三国遺事に「桜で作った桶」とい う意味の「櫻桶」の記録が出て、八万大蔵経の木版も桜だったという事実を勘案すると無理な推測でもありません。


これなのですが、まずそもそも上でも書いたように恐らく王桜とソメイヨシノの意図的な混同がおこなわれています、そのうえで韓国では「推定」や「推測」という単語は日本人の感覚とは大きく異なるという事が重要となってきます。


韓国でこの単語が使われる場合、ほぼ100%の確率で内容そのものを捏造しているか、或いは俗にチェリーピッキングと呼ばれる、文章の中から自説に都合の良い部分のみを継ぎ接ぎし内容を都合よく作り変えるという詭弁のテクニックがあるのですが、それをやっている可能性が高いです。
つまり、韓国人の書く文章でこの単語が出てきたら、韓国起源説に限らずほぼ間違いなく根拠なく書いているという事です。


ちなみに余談になりますが、韓国が韓国起源説を主張する場合、ソメイヨシノに限らず百済新羅三国史記、三国遺事に言及する事が良くあります。
これは、「日本の文化は全て朝鮮から伝わった」とする韓国人の自民族中心主義によるものです。
ソメイヨシノの場合ならば、桜を愛でる文化そのものが朝鮮から伝わった、それ以前に日本にそんなものはなかった、という彼らの歴史観から来る物です。


~ここから引用後半となります~


次に、変異の幅も重要です。済州王桜は、人為的な交配ではなく、野生で数代に渡って繁殖をしてきたので、変異の幅が大きくなります。ある親の下に生まれた兄弟が、顔立ちが多様するように。一方、日本の桜は、変異多様していないだけではなく、一つの桜を作った後、複製したため、顔立ちが全く同じ王桜の変化幅の中に日本の桜の木が含まれるとします。DNA分析の結果も、このような事実を裏付けています。1999年の国立山林科学院では、韓国にある桜が、日本から持ってきて植えたかどうかを確認するために遺伝子検査を行いました。塩基配列分析過程で、日本の桜が済州島で自生する王桜の一種である可能性が高いという結果が出ました。済州王桜のDNAと一致するというものです。

米国でも似た研究が進められました。
農林部所属の博士らが、日本と韓国、米国の桜試料82個を採取して遺伝子を分析した結果でも、日本桜が韓国済州王桜の変異種の一つと明らかになりました。まさに「Characterization of wildPrunus yedoensis analyzed by inter-simple sequence repeat and chloroplast DNA」というタイトルの論文です。しかし、この研究には1つの秘密があります。

<<<<論文発表の直前に、済州王桜と日本桜は異なる種であると、結論が逆になったのです。
「韓国に自生している王桜は日本からの雑種交配したヨシノザクラとは違う。(P.yedoensis
native to Korea can be considered different from yoshino cherry of hybrid origin from Japan)
」です。一緒に研究を進めてきた研究者でさえ驚きました。当時の研究に主導的に参加したチョン・ウンジュ博士は、結論が変わる前の原本を提示し、誤った結論のために、恥ずかしながらこの論文は、日本側の主張を裏付ける根拠として利用されているそうす。>>>>百科事典ウィキペディアでも、この論文を引用して「日本と韓国の桜は明確に異なる種に分類される。(Prunusyedoensis concluded that the trees native to these two placescan be categorized as distinctspecies)」という日本側に有利な説明が書かれていて。チョン博士は、その事実を覆すために研究内容を補足して、新しい論文発表を控えているといいます。

日本は今でも桜を外交的手段として活用しています。中国が友好のシンボルとしてパンダをプレゼントするように、日本は桜の木をプレゼントしています。日本が桜と一緒にお花見の文化を伝播して得る付加価値は、ものすごいものです。一方、ある人は、桜の原産地を追究することが何の意味があるのかと反問します。民族的に感情的に訴えることは望ましくないという意見も多いのが事実です。しかし、桜のことを正しく知れば、しっかりと楽しめて、愛情も大きくなります。そうすれば数年平行線をたどっている韓国と日本の立場の差を少しずつ狭めることができるのではないでしょうか。小さな葛藤を一つずつ解決してみると、ひいては日韓関係の改善にも役立つだろうという希望を持ってます。


まずこちらなのですが


>一方、日本の桜は、変異多様していないだけではなく、一つの桜を作った後、複製したため、顔立ちが全く同じ王桜の変化幅の中に日本の桜の木が含まれるとします。DNA分析の結果も、このような事実を裏付けています。


これ、以前紹介したKBSの特集と微妙に主張が変わっています。
以前の主張では単に自生地説だったわけですが、今回は王桜の変異種を日本にもってきて挿し木や接木で増やしたとしています。
要するに、「ソメイヨシノは自生できない」という日本側の突っ込みに気付いたので、後付けで設定を付け加えているわけです。


しかもこの説だと、以前紹介した韓国国立山林科学院暖帯山林研究所のキム・チャンス博士の王桜を品種改良や人工交配で作り変えたのがソメイヨシノという、それまで韓国で主流だった説と完全に矛盾する事になります。


韓国では、その場の思いつきでいろんな人が勝手に起源主張などを頻繁におこなうため、韓国起源説に限らずこういった矛盾が度々起こります。
他の例としては、日本海呼称問題で韓国内に「東海呼称派」と「韓国海呼称派」がいる例や、竹島問題で于山島=竹島説と于山“諸島”=竹島説がある事例などが有名でしょう。



次にこちら


>論文発表の直前に、済州王桜と日本桜は異なる種であると、結論が逆になったのです。


ここで言及されているチョン・ウンジュ博士というのは、アメリカ農務省のソメイヨシノのDNA調査にも加わった人物なのですが、本文にもある通り、元々別種としていたにも拘らず、新たにソメイヨシノと王桜は同種であるという論文を書くと明言しています。


その結果アメリカ農務省の調査結果が変わるかどうかは不明ですが、元々この調査は以前も書いたとおり韓国政府がソメイヨシノと王桜を同種とする既成事実つくりをしようと始めた研究なので、アメリカ側が見過ごすと内容そのものを書き換えられる可能性が十分にあります。


最後に。
韓国の主張の中で一貫して存在している部分として、「ソメイヨシノ明治維新後に日本が朝鮮から持ち込んだもの」という部分があります。
自生地説にしても交配説にしてもこれは同じなのですが、そもそもソメイヨシノが最初に文献上記録として登場するのは日本が鎖国していた江戸時代です。


1991年の筑波大農林研報によると、東京都文京区にある小石川植物園の入り口近くにあったソメイヨシノが、1765年以前に植えられた可能性が高いことが記録から判明している事(当然ですが現存はしていません)。そこから逆算して少なくとも1730年頃にはソメイヨシノが誕生していた事がわかっています。


更にその当時江戸の染井村(現東京都豊島区駒込)に伊藤伊兵衛という園芸家一族が植木屋を営んでおり、ツツジやボタン、サツキなどの人工交配や品種改良を行っていた記録が残っている事から、当時既に人工交配の技術が存在していたこと、この人物かその周辺の人物がソメイヨシノを作り出した可能性が高いとされています。
これが現在主流のソメイヨシノ人工交配説の元となっているわけです。


つまり、韓国側の主張は日本の江戸時代の園芸家たちの記録と完全に矛盾しているというわけです。
そもそも以前も書いたように、ソメイヨシノは1900年までは「吉野」と呼ばれて植木屋によって各地に販売されていました。
この「吉野」という名称はヤマザクラで有名な奈良県吉野山から取った名前であり、ソメイヨシノという名称は吉野山ヤマザクラとの混同を避けるために1900年に付けられた名前です、当然朝鮮は全く関係がありませんし、この事からも「明治時代に日本が王桜を日本に持ち込んで~」が事実無根である事が解ります。



以上となるわけですが、上でも書いたように現在韓国は極めて政治的な動機により政府やメディア、学者などが一丸となってソメイヨシノは王桜である」という既成事実作りを積極的に行っています。
しかも、今回書いたように韓国は矛盾や間違いを指摘されるたびに、過去の発言との矛盾もお構い無しに次々と上書きを行い、更にもっともらしい説をでっち上げて行っています。


そして、今回書いたような事を知識として知っていれば彼らの嘘にも気付けますが、当然世界中の大半の人はそんな事実を知りません。
そもそも日本のメディアがこの問題を殆ど取り上げないので、大半の日本人は韓国人がソメイヨシノの起源を主張し、政府レベルで「歴史の上書き」をしてソメイヨシノを自分達が作り出した文化であるとでっちあげようとしている事実を知りません。


ですから、外国への警告も当然重要ですが、それよりもまず日本で「今韓国がどんな目的で何をしようとしているのか」を周知するのが最も重要な事ではないかと考えています。


長々と書いてしまいましたが、とにかく重要なのは日本人がまずこの問題をしっかりと知ることです。
ここよりこの問題を詳しく扱っているところは多数あるので、このブログを紹介してくれとまでは言いませんが(勿論してくれたら嬉ですけど)、これを見た皆さんは「今韓国が国を挙げて何をしようとしているのか」をより多くの人に伝えてください。


韓国人は、なんだかんだと韓国起源説について問い詰めると「そんな事は韓国で誰も信じてはいない」とか「そんな事をしてるのは一部の変人だけだ」と言い訳しますが、それは要するに「何をしているのか日本人に知られること」を最も恐れているからです。
ですから、この問題の最も手っ取り早い解決方法は、多くの日本人に問題を知らせることなわけです。