日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

韓国起源説も「日本のせい」


さて、本日は久々にソメイヨシノ韓国起源説関連の内容となります。

初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。

ブロマガ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由

注意
・このブロマガは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています

・当ブロマガのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです

・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください


去年の9月頃より、韓国では「韓国の王桜と日本のソメイヨシノは別種だった」という記事が度々メディアを賑わすようになったが、ここには元々朴槿恵政権時代に李承晩の神格化の一環としてソメイヨシノの起源主張を利用していたため、政権が代わって方針も変わったという背景がある。


しかしこの方針転換には問題があり、内容をよく調べてみると「日本が王桜の起源を主張しており、それで混乱が生じた」と、起源主張問題そのものを日本へ責任転嫁する事で方針転換をしているため、実は問題の根本解決にはなっていない。


この件で問題なのは、韓国が起源主張をやめたからとそれで終わりではなく、起源主張の経緯を改竄し日本へ責任転嫁し自分達の記憶すら改竄しようとしている事で、これに抗議せずに放置しておくと、同様の事例が今後頻発することになり、更なるトラブルに繋がりかねない。


※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。


1:いきなり手のひら返し


今回の記事は、以下の過去記事を読んでおくとより理解が深まります。


過去記事
ソメイヨシノ韓国起源説問題まとめ(前編)
ソメイヨシノ韓国起源説問題まとめ(後編)

過去動画

youtube
https://youtu.be/O4OmKpMLf8I


youtube
https://youtu.be/w9-5QE0Qlnk



そのうえで、まずはこちらの記事と簡単なこれまでの問題の「おさらい」を

「日本原産桜の木、ソメイヨシノ桜と呼ぼう」
ハンギョレ新聞(韓国語) 2019-02-28
http://www.hani.co.kr/arti/animalpeople/human_animal/884084.html

我が国の街路樹と公園樹で広く植えられた桜の木。日本原産で、日本で記す名前を取ってソメイヨシノ桜と呼ぶという提案が出た。 ヒョン・ジノ博士提供。

植物の名前には美しくて郷土色の強いものが少なくないが、すべてが美しくはない。 「ケブル・アルプル(※犬の陰嚢草、和名イヌフグリ)」、「ミョヌリ・ミッシッケ(※嫁の下洗い、和名ママコノシリヌグイ)」、「チュンデガリ・ナム(※「丸坊主の木」の意)」のように、子どもたちに教えたり放送で口にすることがきまり悪い名前もあって、学校で習うハングルの綴り方に反していたり、最新の研究結果に合わないものも多い。

民間研究所の東北亜生物多様性研究所(ヒョン・ジノ所長)は28日、韓国に自生したり外来種として入ってきた植物5392種の韓国語の名前と学名を見直して整理した「韓半島管束植物リスト」を公開した。 美しい韓国語の名前についての提案を盛り込んだこのリストは、1日からこの研究所のサイトを通じてダウンロードできる。

葉の後ろに棘がいっぱい付いたミョヌリ・ミッシッケ(※和名ママコノシリヌグイ)。カシモ・ミル(※「棘の蕎麦」の意)に浄化した。ヒョン・ジノ博士提供。

新しい植物目録には、卑俗語が入った名前の「ケブルアルプル(※イヌフグリ)」を「ポム・カチ・コッ(※春カササギ花)」、「ミョヌリミッシッケ(※和名ママコノシリヌグイ)」は「カシモ・ミル(※棘ソバ)」に、「ソギョン・プラル(※「盲人の金玉」の意)」を「アル・トドク(卵ツルニンジン)」に、「チュンデガリ・ナム」は「クスルコッナム(※「玉花木」)」などと浄化した。(省略…)

最新の科学研究で名称変更が避けられないケースもある。「元祖論争」が絶えなかった桜の木がその例だ。ヒョン・ジノ所長は、「国立樹木園主導で様々な大学の植物学者が参加して最近研究した結果、韓国と日本の桜の木は似ているが,別個の起源を持つ完全に異なる種であることが明らかになった」とし、

済州で自生する天然記念物の桜は今のまま「ワンボッナム(※王桜の木)」で、韓国の公園と街路樹に広く植わった日本産の桜は日本での表記法を用いて『ソメイヨシノボッナム(ソメイヨシノ桜の木)』と呼ぶことを提案する」と述べた。

また「日本産の桜の木も40-50年後、自然寿命が尽きれば次第に淘汰されて、韓国特産の桜の木に置き換えられる」とし、「日本の起源であることを明らかにして代替を促進して、日帝清算という意味もある」と言い添えた。

桜の原産地に対する議論は1960年代,済州島で王桜の自生地が見つかったことで、日本の桜の木の元祖は「済州の桜」という主張になって、日本では反対に日本の桜の木が済州島に移って行ったという主張で対立し続けた。これを受けて、日本起源の桜も「王桜の木」と表記して、済州産特産桜と混同を与えた。しかし最近、遺伝子分析結果、済州と日本の桜の木はそれぞれその地域の野生桜の木の間から雑種が生じたことが明かになった。

今回の目録ではまた、蘭草科植物を我が国の言葉の後ろには「ナン」、漢字語の後には「ラン」と書く綴字法によって「チネバラン」は「チネバナン」、「タムララン」は「タムラナン」のように蘭草科植物の表記を変えた。

ローブの官ジョクヅリに似た花を咲かせる植物である「ウスバサイシン」も「ジョクヅリプル」で、小人アイリス」は「小人あやめ」に変えることを提案した。

一方、一般人とは直接関係がないが、植物学名にも、最初の名前を付けた分母を含める必要がある規約をきちんと守らないなどのエラーが多く正したと研究所側は明らかにした。

しかし、長い間使ってきた名前をあえて変える必要があるのか​​という意見も提起される。 イウンビン龍仁大生命科学教授(全植物分類学会長)は、「スペルが異なる場合、それに合わせて、植物の名前を少しずつ修正することまでは仕方ないが、昔から使ってきたが、あえて変える必要があるのか​​」と28日<中央日報>とのインタビューで述べた。

これに対してヒョンジンオ所長は「桜以外既存に記載されていた選択肢を受け入れたもので、すでにかなり知られていることが多い」とし「植物の韓国語の名前は、植物学者だけでなく、ジャーナリストや国語学者などが参加し整える必要がある」と述べた。 研究所側は「今回提案したリストについて一般の人はもちろん、学界の意見を受け入れ、持続して直していく計画だ」と明らかにした。

ジョホンソプ記者


この記事なのですが、全体としては年々先鋭化していく韓国の民族主義によって、「日本由来の名称を”民族の名前”に変えていこう」という活動であり、特に現在の文在寅政権では「親日狩り」と合わせて非常に活発に行われています。


そしてその運動の一環として、記事にもあるようにソメイヨシノと韓国の王桜は別の種であるという「方針転換」が行われ、起源主張が事実上消滅したわけですが、過去にも言及したように、これには非常に政治的な都合が関わっています。


過去記事
ソメイヨシノ韓国起源説の政治的背景
2018年のソメイヨシノ韓国起源説


上記過去記事でも言及しましたが、元々ソメイヨシノ韓国起源説には非常に政治的な背景があり、韓国では親北左派(民族主義系)が自分達の政治的な正当性を訴えるために、韓国を建国した李承晩に「親日派」というレッテルを貼り、正当性そのものを毀損しようとしていました。


そしてこのプロパガンダは韓国内で一定の支持を集め、これに危機感を持った右派(国粋系)が李承晩による独立運動の正当性を強調するために、「李承晩がアメリカでソメイヨシノの起源は王桜と訴えたのだ、彼は民族の誇りをも守ったのだ」というストーリーをでっち上げ宣伝しました。


そしてこれを当時(2014年)、政府の影響力の強かった韓国の公共放送であるKBSが大々的に取り上げ、結果それまでさほど知名度が高いわけでもなかったソメイヨシノ韓国起源説が韓国内で爆発的に広がり、各地で国粋主義の高揚に利用されました。


また、これも過去記事で言及しましたが、その結果この起源主張は他の起源主張よりも政治運動的な性質が強くなり、先ほどの過去記事で言及したように、アメリカワシントンD.Cのポトマック川沿いの桜並木の起源問題にまで発展、韓国側は「元々あれは韓国の桜だ、日本が盗んだのだ」とアメリカでプロパガンダを行い、「全米桜祭りの乗っ取り運動」という事態にまで発展しました。


しかし、文在寅政権になって状況が一変します。


ご存知のように文在寅政権は民族主義系の親北派ですので、李承晩政権を正当性のない軍事独裁政権であるとして度々批判しており、最近も李承晩から続く保守派(国粋派)の事を「彼らは日本統治時代からの利権と悪習を引き継ぐ人々で、政治的に追い落としてしまわねばならない」と批判しています。


三・一節:文大統領、閣議で「親日清算」「独立運動」を強調 朝鮮日報 2019/02/26


結果、「政治的な都合によって」「李承晩が守った王桜」という前提のソメイヨシノ韓国起源説が使えなくなり、起源主張に積極的だった韓国のいくつかの自治体も起源主張を放棄して文政権に「忖度」せざるを得なくなったのです。


なぜなら序列の上位者である文政権に逆らえば、以下の事例のように「制裁」を受ける可能性があるからです。


【社説】金慶洙知事に有罪判決下した判事を起訴した韓国検察 朝鮮日報 2019/03/06 


そして去年9月でソメイヨシノ韓国起源説は事実上「政治的に」韓国から消えました。
ここまでは過去にも解説しましたが、問題は他にもあります。


2:とにかく「日本のせい」


ここからが今回の本題なのですが、先ほど引用したハンギョレ新聞の記事には、以下のように非常に不自然な部分があります。

「日本原産桜の木、ソメイヨシノ桜と呼ぼう」
ハンギョレ新聞(韓国語) 2019-02-28
http://www.hani.co.kr/arti/animalpeople/human_animal/884084.html

(一部抜粋)
桜の原産地に対する議論は1960年代,済州島で王桜の自生地が見つかったことで、日本の桜の木の元祖は「済州の桜」という主張になって、日本では反対に日本の桜の木が済州島に移って行ったという主張で対立し続けた。これを受けて、日本起源の桜も「王桜の木」と表記して、済州産特産桜と混同を与えた。しかし最近、遺伝子分析結果、済州と日本の桜の木はそれぞれその地域の野生桜の木の間から雑種が生じたことが明かになった。


記事では「日本では反対に日本の桜の木が済州島に移って行ったという主張で対立し続けた。」と書かれていますが、これは明らかに事実と異なります。
以前の記事でも掲載した、ソメイヨシノを巡る日本での議論の年表を見てもらうと解り易いですが

ソメイヨシノの歴史

1720~1735年頃 江戸の染井村(現東京都豊島区駒込)において、※植木屋の伊藤伊兵衛政武が、エドヒガン系の桜とオオシマザクラヤマザクラの自然交配種を交配させ、その中からできた木のうち最も見栄えのよかったものを、当時桜の名所だった奈良の吉野山から名前を取り「吉野桜」と命名して売り出す。

※現在は「ソメイヨシノ成立過程に伊藤伊兵衛政武は直接関与していなかったのではないか」という説が有力で、当時江戸のどこかの植木屋で集められた関東北部のエドヒガンと、オオシマザクラヤマザクラ自然交配種が、偶然か人為的かは不明だが交配された結果できた種という説が有力です。

1900年 博物学者の藤野寄命の調査により、「吉野桜」が奈良の吉野山にあるヤマザクラとは別種であると学術的に判明、混乱を避ける為に新たに「染井吉野」と命名される。
(当時から「吉野桜」が染井村発祥であることは知られていた)

1901年 植物学者の松村任三により、染井吉野の学名がCerasus(Prunus) × yedoensis (Matsum.) A.V.Vassil. ‘Somei-yoshino’と命名される

1916年 イギリス出身でアメリカの植物学者であったアーネスト・ヘンリー・ウィルソンにより、ソメイヨシノエドヒガンとオオシマザクラが伊豆諸島で自然交雑して誕生した種であるとの説と、エドヒガンとオオシマザクラの交雑種ではなく、独立した種であるとの説が提唱される
(ちなみに伊豆諸島での自然交雑種説は、伊豆諸島におけるオオシマザクラエドヒガンの群生地が離れすぎている事からすぐに否定されている)

1932年 植物学者の小泉源一により朝鮮の済州島にある王桜とソメイヨシノの類似性が主張されるが、採取サンプルの不備や王桜にオオシマザクラの特徴が存在しない事などからすぐに否定される

1965年 国立遺伝学研究所の竹中要によるエドヒガンとオオシマザクラの人工交配による再現実験により、形質がソメイヨシノとほぼ差の無い桜(イズヨシノ)が誕生したため、ウィルソンの独立種説は成り立たない事が証明される

1995年 京都大学農学部の印南秀樹(現総合研究大学院大学の准教授)らが、DNAフィンガープリント法によりソメイヨシノの遺伝子解析を試み、ソメイヨシノがクローンであることとエドヒガンとオオシマザクラを親に持つことが遺伝子学的にも確定する
※参照
DNAフィンガープリティングによる,ソメイヨシノ(Prunusyedoensis)の種内変異とその起源に関する研究
http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010522351.pdf

2007年3月 千葉大学の中村郁郎・静岡大学の太田智などの研究グループが、ソメイヨシノは「コマツオトメのようなエドヒガン系品種を母親に、オオシマザクラを父親として誕生したとの説を発表

2012年 千葉大の研究チームにより、北関東のエドヒガン系種がソメイヨシノの母親と推定され、コマツオトメはソメイヨシノの母親ではなく近縁にとどまることを発表

2014年1月 首都大学加藤珠理らによって、ソメイヨシノの遺伝子交配割合がエドヒガン47%、オオシマザクラ37%、ヤマザクラ11%、その他5%であることが発表される

同年 上記共同研究者の森林総合研究所勝木俊雄らによって、ソメイヨシノエドヒガン系の桜とオオシマザクラヤマザクラの交配種であることが発表される

2015年 千葉大学大学院園芸学研究科中村郁郎らによって、ソメイヨシノクローンの原木候補として最も有力な木を、上野公園(旧寛永寺の正門跡地)で発見したと発表、これによりソメイヨシノエドヒガン系とオオシマザクラ系の人工交配種(現在でも人工交配なのか自然交配なのかは論争となっている)であることと、作成者が染井村の植木屋伊藤伊兵衛政武であったことを裏付ける結果となっている※

※ただし現在は寛永寺説にも疑問が出ており、遺伝子解析による起源論争とは違い、伊藤伊兵衛政武の件も含め「歴史学的」な成立過程の議論は振り出しに戻っています。


参考動画

youtube
https://youtu.be/ynPnSqHSxBA


見てのように、1930年代に小泉源一博士によって一時的に「ソメイヨシノの起源は済州島の王桜」という説が提唱されただけで、その後この説が否定されて以降、日本で韓国の王桜とソメイヨシノの関連性に言及する研究者はおらず、韓国が政治的な理由で騒いでいただけです。


そもそも記事中の「日本起源の桜も「王桜の木」と表記して、済州産特産桜と混同を与えた。」という話自体、韓国が勝手に王桜とソメイヨシノを混同し、ソメイヨシノの翻訳を「王桜」にしてしまったのが原因です。


またこちらの記事では

(※1)
[共感新聞教養共感]ときめく春、私たちが知らなかった「桜」の話
共感新聞(韓国語) 2019.03.08
http://www.gokorea.kr/news/articleView.html?idxno=116371

(一部抜粋)
その後、松村任三東京大植物学科教授は、王桜を日本式の名前である「ソメイヨシノ」と植物学会誌に登録して、この木は日帝強占期当時の韓国に入ったのだと知らせた。

学者たちは、ソメイヨシノが韓国産桜と接木過程を経て全国各地に植えられたものと見ていて、この過程で桜の原産地が日本と知られたと推定する。


と書かれていますが、これも明らかに事実と異なります。
松村教授はソメイヨシノに「学名を付けた」だけであり、「王桜を日本式の名前である「ソメイヨシノ」と植物学会誌に登録して」などという事はしていません。


かつて韓国側が「ソメイヨシノの起源主張」をする際に、「松村教授が王桜の学名を奪った」とでっち上げ、更に今回「元々日本が起源主張をし始めた」とするためにその話を更に捻じ曲げたのです。


そもそも韓国側が勝手にソメイヨシノと王桜を混同し、「同じ桜」としたために、韓国内で混乱が生じただけなのです。


また最初のハンギョレの記事でも、上記の共感新聞の記事でも、「その後韓国の研究者がソメイヨシノと王桜が別種であるとつきとめた」としていますが、これも明らかに事実と異なります。


なぜかというと、先ほどの年表を見れば解るように別種である事はとっくの昔に解っていたどころか、この二種の起源論争は韓国内でしか起きていなかったですし、2007年にはアメリカ農務省が韓国人と行なった共同研究ですら「別種」と論文発表されています。
(後にこの研究に関わった韓国人が「サンプルを間違えた、本当は同じ桜だ、訂正する」と言い出しましたが、結局論文は変更されませんでした)


Characterization of Wild Prunus Yedoensis Analyzed by Inter-Simple Sequence Repeat and Chloroplast DNA  アメリカ農務省(英語) 6/5/2007


更に、あまりにも韓国が無茶苦茶なプロパガンダを世界規模で行ううえに、韓国の公共放送であるKBS(日本のNHKに相当)が日本の森林総合研究所の研究員勝木俊雄氏の発言を捏造、都合よく改変して起源主張の根拠に利用していたことから、以下のように

染井吉野’など、サクラ種間雑種の親種の組み合わせによる正しい学名を確立
森林総合研究所 2017/1/18
http://www.ffpri.affrc.go.jp/press/2017/20170118/documents/20170118press.pdf

(一部抜粋)
ポイント・4つの種間雑種の学名を、エドヒガン等の親種の組み合わせで整理しました・Cerasus × yedoensisという学名は、エドヒガンとオオシマザクラの種間雑種名として用いるべきことを示しました・韓国済州島のエイシュウザクラは、‘染井吉野’と異なり、エドヒガンとオオヤマザクラの種間雑種(C. × nudiflora)であることを明らかにしました

※エイシュウザクラは王桜の別名


ソメイヨシノと王桜が別種である事を明確にするため、2017年に王桜に別の学名を付けているのです。


このように、韓国は元々韓国が民族主義国粋主義の観点から強引に起源主張をしていただけであり、単に「韓国が間違っていただけ」なこの件を、「日本が王桜の起源を主張したことが原因だ」と話を捻じ曲げ、更に日本やアメリカで「別種である」と元々結論が出されていた事を「無かった事」にし、さも韓国人が別種である事を発見したかのように歴史を書き換えようとしているわけです。


この歴史の改竄は去年の中央日報の記事でもその傾向が見られます。


済州か日本か…ソメイヨシノ起源めぐる110年論争に終止符 中央日報 2018年09月


要するに、このままいくと韓国は「日本が起源主張していたが、韓国が真相をつきとめた」という話を世界中にばら撒く可能性すらあるのです。
実際に既に韓国内でそれをやっているわけですから。


3:「これで解決」ではない


この件で問題なのは、この問題が「韓国が起源主張を放棄した」からといって終わりではない事です。


先ほども書いたように、韓国は現在韓国内で「日本が王桜の起源を主張したことが問題の発端であり、韓国の学者達が別種とつきとめた」と歴史の改竄を行っているうえに、韓国人達は現在進行形で記憶の上書きをし始めています。


なので元々アメリカで「ソメイヨシノ韓国起源説を主張していた」在米韓国人が、この上書きされた記憶で辻褄あわせのプロパガンダを行う可能性があるわけです。
そして問題は更にこれだけでは済まされません。


以下で女優の黒田福美氏が言及していますが


「韓国には日本人の怒りが伝わっていない」女優の黒田福美氏  日経ビジネス 2019年3月11日
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韓国人は「言葉を額面通りにしか受け取らない」傾向にあり、日本人的な反応をすると「たいして怒っていない」と認識します。
なのでこの件も「とうとう韓国が起源主張を諦めた、安心だ」としてしまって、今回書いたような問題がある事を指摘しないと、彼らは別件でまた同じ事をする可能性が高いのです。


また記事では

日本人の道徳観は「善悪」が基本です。しかし韓国人は「損得」が大切です。韓国人は「ゴールポストを動かす」といわれますが、おそらくそんな意識はないのだと思います。言葉の重みが日本人と違うからです。言葉は韓国人にとって相手を自分の思う通りに動かす手段なので、自分の発した言葉に責任があるという意識が薄い。もしも実現できなかったら、彼らは「理解してください」と言います。


とも言及していますが、厳密には韓国の場合「自身の損得や感情と道徳的善悪に区別がない」というのが正確で、日本が明確に「不用意な言動をすると相応のリスクがある」という具体的な意思表示をしないと、彼らはどんなに過ちを犯してもそれがリスクである事に気付けません。


今回の事例でも、彼らは「問題を全て日本のせいに改竄した事」が、どれ程問題のある行為なのかまるで理解していません。
だからこんな事ができるわけですし、これを「やっと解決した」と日本人的な反応で安心してしまうと、いずれもっととんでもない実害となってこちらに降りかかってくる可能性があるわけです。


だからこそ、これ以上韓国とのトラブルに巻き込まれないためにも、この件は「まだ問題が山積みである」としっかりと日本国内で周知し、韓国に抗議の意思表示をしていかないといけないわけです。


日本人にとっては大した事がなさそうな問題であっても、価値観の違いからとんでもないリスクとなる可能性があるわけですから。




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(※1)
[共感新聞教養共感]ときめく春、私たちが知らなかった「桜」の話
共感新聞(韓国語) 2019.03.08
http://www.gokorea.kr/news/articleView.html?idxno=116371

(一部抜粋)
近づく春、今日の教養共感は、華やかな花びらの間に隠された「桜」について一緒に見ていきたい。とても馴染みのある植物ではあるが、知らないかもしれない話だ。

■桜の象徴は日本か?
桜が色づく風景を想像すると、日本を思い浮かべる人はかなりいるはずだ。

日本の2大交通の中心、大阪と京都は既に日本の人気観光地としてよく知られていて、毎年多くの旅行者の足が絶えない。また、桜の花を鑑賞しながら春の訪れを祝う「花見」のイベントが開催されるなど、いつの間にか日本と桜の風景は切っても切り離せない関係に見られる。

このように、多くの人が桜は日本の象徴であって、日本を代表する花と思っていることが多いが、正式ではない。桜は日本の人々が愛する花であるだけで、国花ではない。

日本は憲法を見ると、正式な国花がない。代わりに皇室を象徴する菊がある。つまり、法的に定められた国花はないが、日本の象徴として桜と菊がおかれている。

ところが最近、「王桜の木」が私たちの済州島に自生地を置いているという最終的な結果が出た。100年近く、この木の原産地が日本なのか、韓国なのかと、その論争の背景を一緒に見てみよう。

■「王桜」の起源論争、終止符つく
韓国と日本の桜は似ているが、「王桜の木」は別個の起源を持つ完全に他の種であることが明らかになった。王桜の起源をめぐって始まった争点は、1900年代初頭から続く。

自生王桜が最初に発見されたのは、1908年4月15日だ。当時宣教活動をしていたフランス人のエミールタケ神父が、済州島で発見してドイツベルリン大学のケーネ博士に送ったことで、済州島が自生地であることが明らかになった。

しかし、日本は王桜の原産地は日本にあると、日本の桜の木が済州島に移ってきたという主張を出した。

日本の京都大学の小泉博士は、1932年に済州で王桜の自生地を発見したという記録を残したりもしたが、以降、日本の学者たちは、過去に王桜の自生地が日本国内にもあったが消えたと主張した。

その後、松村任三東京大植物学科教授は、王桜を日本式の名前である「ソメイヨシノ」と植物学会誌に登録して、この木は日帝強占期当時の韓国に入ったのだと知らせた。

学者たちは、ソメイヨシノが韓国産桜と接木過程を経て全国各地に植えられたものと見ていて、この過程で桜の原産地が日本と知られたと推定する。

続いて、1962年パク・マンギュ植物学者は、実際の漢拏山で王桜の自生地を確認した。韓国の研究者としては初めてで、彼は「桜の花は私たちの花 - 漢拏山が原産地」と主張した。その後も、韓日双方の桜の原産地という論争は絶えなかった。

長い争点の中で最終的に、最近、韓国の研究陣は「済州島の自生王桜は日本の王桜と明確な違いがある」という事実を突き止めた。昨年9月に山林庁国立樹木園は世界初の済州島自生王桜の全体遺伝体を完全に解読することに成功したのだ。

研究者たちは、「完全遺伝体を比較した結果、済州王桜と日本王桜は明らかに区別される別の植物」と結論を付けた。

科学的な根拠としてみると、済州島の王桜の木は済州島に自生する早生桜(※エドヒガンのこと)を母系とし、ヤマザクラやオオヤマザクラを父系として生成された第1世代(F1)自然雑種だ。やや難しく感じられる部分だ。

つまり、遺伝体の比較分析の結果、済州島王桜は日本の東京と米国のワシントンにある日本の王桜と明確に区分されて、異なる植物であることが確認された。

これにより、済州に自生する天然記念物の王桜の木はそのまま「王桜の木」で、我が国の公園・街路樹などに広く植わる日本産の桜は日本の表記法をとって「ソメイヨシノ桜(※ソメイヨシノ・ボッナム)」と呼ぶという声もあがっている。