日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

韓国人には解らない


さて、本日は過去記事「戦後70年談話と韓国人の易地思之という概念」で解説した、易地思之の概念に関連した内容となります。

初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。

ブロマガ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由

注意
・このブロマガは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています

・当ブロマガのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです

・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください


韓国には「易地思之」と呼ばれる、「「相手が自分の気持ちを察するべき」とする、独特の価値観があるが、裏を返せば「他者の気持ちを察するのが苦手」という事であり、対日本でもしばしばこの特徴がみられる。


またこれは一見すると「日本だから」という反日の問題と認識しがちだが、実際には彼らは他国や韓国人同士でも頻繁に同じことをしており、実際問題これは反日とはあまり関係がない。


これがあるため、日本人の感覚で「相手が察してくれるだろう」とか「さすがにこれはしないだろう」という考えは殆どの事例で通じず、日本人の常識を彼らにあてはめるととんでもない結果をもたらすことがある。


※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。



1:相手の「気持ち」が解らない


まずはこちらの記事から

麻生氏、韓日通貨スワップに言及 「誰が頭を下げて金を貸すか」
中央日報/中央日報日本語版2020.03.30 07:16
https://japanese.joins.com/JArticle/264227
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https://s.japanese.joins.com/JArticle/264227

新型コロナウイルス感染症新型肺炎)の拡散で、その必要性が提起されている韓日通貨スワップ協定の締結に対し、日本側の担当閣僚である麻生太郎副首相兼財務相が否定的な反応を示した。

韓国の丁世均(チョン・セギュン)首相が今月27日、外信記者懇談会で「(米国に続き)日本との通貨スワップの締結は正しいと考える」と明らかにした直後だった。

麻生氏の関連発言は、この日午後4時50分から行われた記者懇談会だった。

麻生氏は、実際に提案が今年のような場合にはどのように対応すべきかについてはひとまず言葉を控えた。だが、過去の韓国との交渉経験を紹介しながら「日本としては残念に思う部分はない」という趣旨で、否定的な内心を表わした。

懇談会の末尾に記者から「日韓通貨スワップ協定再開を要求する声が韓国から出ているが、どう思うか」との質問を受けた麻生氏は、まず「今から6~7年前の話」と話を切り出した。

「6~7年前ぐらいに(スワップ協定の残額が)日本銀行に50(億ドル)、財務省に100(億ドル)ほど残っていたが、(韓国に)『大丈夫か』と確認したところ、『大丈夫だ』との返事が返ってきた。だからそれ(通貨協力の規模が)が減った。その時、『本当にいいのか』と聞いたら、韓国は『(どうか)借りてくださいと(日本が)言うなら、借りることもやぶさかではない』と答えた。(金を貸す側が)頭を下げて『借りてほしい』などという話は聞いたことがない。(それで)交渉テーブルを蹴って(交渉から)撤収した。それで終わりだ。スワップに対して韓国との間にあったのはそれが最後だった。今はどうなっているのかよく知らない」

記者が再度、「協定を求める声があるが、どうする考えか」と質問したが、麻生氏は「仮定の質問には答えられない」と述べるにとどまった。韓国からの公式な要請がないので答えられないというニュアンスだった。

両国が必要な時に通貨を互いに交換する韓日通貨スワップは、2001年に20億ドル(現レートで約2153億円)規模でスタートした。その後、外為市場の動向や両国関係の推移によって規模に増減がありながらも、2011年には一時は700億ドル以上まで規模が拡大した。

だが、2012年に李明博(イ・ミョンバク)元大統領の独島(トクド、日本名・竹島)訪問などの余波でその後は増額分が更新されず、2013年7月には両国中央銀行間の協定が満了した。

東南アジア諸国連合ASEAN)+韓日中が締結した「チェンマイ・イニシアチブ」体制の中で、なんとか命脈を維持した両国間の100億ドル規模の通貨スワップ協定も2015年2月に満了し、両国間の通貨協力はここで完全に切れた。

麻生氏が触れた6~7年前が正確にはどの時点なのかは確認されていない。だが、おおよそでは協定満了を控えた2013-2014年に両国の間でやり取りされた対話を指していると思われる。

麻生氏の主張通りなら、日本が「協定を延長しなくてもいいのか」と繰り返しその意志を打診してきたものの、韓国が「日本がお願いするならしてもいい」と硬直した態度を示したため延長交渉が決裂したということだ。

だが「韓国とのことはそれで終わりだった」という麻生氏の発言は明らかに間違っている。両国は2016年8月に通貨スワップ協定締結再推進にひとまず合意した。

朴槿恵(パク・クネ)政府時期、当時の柳一鎬(ユ・イルホ)副首相兼企画財政副長官との会談で、協議開始に意気投合したのは麻生氏自身だった。

だが、釜山(プサン)日本領事館前の慰安婦少女像設置問題が発生して、2017年1月に日本政府は進んでいたスワップ協議を一方的に中断した。

当時、麻生氏は少女像の設置が「2015年韓日慰安婦合意違反」としながら「約束した話が守られないなら、貸した金も返ってくる可能性もない」と主張した。

突き詰めてみると、直近で韓日スワップ協定再開のテーブルを蹴飛ばしたのは、日本政府、特に麻生氏自身だったということだ。それでも麻生氏はこの直近の交渉には全く言及せず、スワップ協定延長不発のすべての責任を韓国側に転嫁したのだ。

27日の記者懇談会で言及した「金を貸すほうが頭を下げるという話は聞いたことない」という発言も、今後物議をかもす見通しだ。両国間協定で、韓国だけに恩恵があり、まるで日本は一方的に恩恵を与えるような侮辱的な言葉に映りかねないためだ。


記事では、あたかも日本が外交上の問題で一方的に通貨スワップを停止したかのように書かれており、「直近で韓日スワップ協定再開のテーブルを蹴飛ばしたのは、日本政府」とも書かれています。


しかし時系列でみてみると事情が大幅に変わってきます。
まず2012年の事なのですが


韓国債購入計画撤回やスワップ縮小 影響はなし 聯合ニュース 2012.08.20


日韓通貨スワップ協定の縮小に関して、韓国側は「両国の通貨交換(スワップ)協定も韓国外国為替市場に大きな影響を与える要素にはならない。」つまり「日韓通貨スワップは重要ではない」と回答していました。


またこちらのハンギョレ新聞の記事では


[社説]日本の姑息さ見せた通貨スワップ終了 ハンギョレ新聞(韓国語)  2012-10-09


「日本は通貨スワップ契約延長を韓国が先に要請してくれば協議すると条件をつけ」と書かれており、韓国側が「通貨スワップの延長を自ら望まなかった」事がわかりますし、次の聯合ニュースの記事では


韓日通貨交換拡大打ち切り 韓国「外交問題でない」 聯合ニュース 2012.10.09


2012年当時、日韓通貨スワップ協定が縮小したのは「外交問題が理由ではない」と答えています。


つまり、2015年に日韓通貨スワップ協定が完全に終了する3年前の時点で、韓国側は「日韓通貨スワップ協定は重要ではない」というスタンスで、「韓国側から要求するほどの価値がない」という態度だったことがわかります。


最初の中央日報の記事では、2012年の李明博大統領による竹島上陸パフォーマンスを理由に日本が一方的な態度を取りだしたかのように書かれていますが、実際には韓国側が「日本との通貨スワップなど重要ではない、こちらから延長を頼む必要はない、外交問題でも何でもない」という態度だったことがわかります。


日本人の感覚で考えれば、「こんな態度を取れば延長されなくても仕方がない」という発想になるわけですが、以前解説した「易地思之」の概念からもわかるように、彼らは「相手は自分の気持ちを察しなければいけない」とは考えても「自分が相手の気持ちを察しないといけない」とは考えないため、これが問題であったとは気づけないのです。


2:他国や韓国内でも同じ


そしてこの件、多くの人は「韓国は反日だから」とか「歴史上色々とわだかまりがあるから、日本との関係は特殊なのだ」と考えるかもしれませんが、実際問題対日本の事例が「わかりやすい」というだけで、彼らは他国に対しても、また韓国内でも頻繁に同じ態度をとっています。


例えばこちらの事例


韓国最大野党「総選挙後にTV朝鮮・チャンネルA再承認先送り、政府が批判的メディアにくつわをかませる意図」 朝鮮日報 2020/03/28


4月15日に投開票が行われる韓国の総選挙の事例なのですが、TV朝鮮(朝鮮日報系)とチャンネルA(東亜日報系)、2つのケーブルテレビに対して、韓国政府が「公正性などの理由で総選挙後に放送認可の再承認の決定を先送りした」のだそうです。


要するに、政府に批判的な保守系ケーブルテレビに対して放送認可を盾に「脅し」をかけて来たわけです。


また次の事例では


西海守護の日...文大統領の弔花に押しのけられた参戦勇士の弔花 朝鮮日報 2020/03/30


2002年に発生した韓国と北朝鮮による銃撃戦「第2延坪海戦」の戦没者慰霊行事において、文大統領の献花の見栄えをよくするために、他の参列者の献花を見えない場所に押しのけていたことが発覚したそうです。


そして次の事例では


【社説】崔康旭「高捜処が尹錫悦を捜査」、選挙後に政権不正を隠すのは火を見るよりも明らか 朝鮮日報 2020/03/31


これも2020年4月15日の韓国総選挙に関連した事例なのですが、選挙に与党から出馬予定の「崔康旭元青瓦台(韓国大統領府)公職紀綱秘書官」という人物がいるのですが、この人物は一連のチョ・グク元法務部長官の不正に関係したとして捜査対象となっている人物です。


そしてこの件の陣頭指揮を執っているのが「尹錫悦検事総長」なのですが、崔氏は尹氏に対して「当選したら報復をする」と公言しているのです。


また他国に対しての事例でも


【コラム】韓国外交に「コロナ以後」はないのか 朝鮮日報 2020/03/15 (1/2ページ) (2/2ページ


韓国政府は、新型コロナ問題に関連し、入国制限を行っている国々に対して「自国の医療システムや防疫能力に自信がない国」と、実質的に相手国を侮辱するような発言を繰り返しているのです。


またさらにこちらの事例では


青瓦台・与党「韓国の防疫こそ世界標準」連日の自画自賛 朝鮮日報 2020/03/27


国際会議の場では外交慣例上「どちらが最初に要請してきたかは明らかにしない」のがマナーなのだそうですが、韓国政府は自分達の成果を宣伝し自画自賛するために、この慣例を無視しているのだそうです。


どの事例でも「それをやったら相手や第三者からどう見えるか」が完全に抜け落ちている事例です。


3:日本人の感覚は通じない


どうしてこんなことが起きるのかですが、それは韓国が徹底した序列社会だからです。


過去何度か易地思之や「甲質(カプチル)」の件を紹介した際にも触れていますが、韓国社会では「序列の高いものは低いものに何をしても許される」という考え方が一般的です。


関連記事
ヒロアカ問題と韓国の甲質(カプチル)


そしてこうした考え方のある韓国社会においては、序列の上位者の判断が絶対であるため、相手の気持ちを考えるのは「序列の下位者」の証であり、自身の方が序列が上であると考えている人物はその必要性を感じません。


新型コロナの事例の場合には、複数の国のメディアが「韓国は防疫に成功している」と称賛しているため、彼らの中では「序列が高くなった」という認識になっているのです。


また朝鮮日報はなぜ「この問題」に気付けたかといえば、それは「ウリとナム」の概念に基き

※ウリとナム

ウリ(自分達)ナム(それ以外)
自他の境界が非常に曖昧な概念であり、彼らはウリである場合自身と全く同じ正しさと感情を共有しており、「ナム」はそれ以外、或いは正しさを理解しない劣等な相手と認識される。
また、このウリの範囲はその時の都合で自身を中心に拡大縮小する。

韓国人独特の「ウリ」と「ナム」という概念


youtube
https://youtu.be/Zk4XP6QbfEo


政治的に対立する「ナム」の劣等性を指摘しているからであり、客観的視点に基いているわけではありません。


実際、例えばこの事例のように


東京五輪で未来技術「自慢ショー」…安倍の夢が挫折 朝鮮日報 2020/03/29 (1/3ページ) (2/3ページ) (3/3ページ


朝鮮日報東京五輪延期が決定すると、「東京五輪で未来技術の自慢ショーをしたかったが、それができなくなった」と、典型的な劣等生の指摘をしていますが、「これを日本人が見たらどう感じるか」は彼らの頭に一切ありません。


※ちなみに韓国は平昌五輪において、5G技術の宣伝をするためにインテルに依頼してドローン飛行のパフォーマンスを行っていました。
朝鮮日報の言い分ならばこれも「自慢ショー」になるはずですが、そのことには一切気付いていません。


また他にも


「仁憲高校」最初の情報提供者、いじめで転校へ 朝鮮日報 2019/11/13


過去にも紹介した仁憲高校の事例なのですが、教師による政治的な「偏り」を内部告発した生徒に対して、クラスメイトが告発した生徒をいじめた事例が確認できます。


教師は生徒よりも序列が高いため、生徒は教師に対してある種の忖度をし、教師の思惑通りに告発した生徒を虐め、学校にいられなくしたという事例です。


序列が全てである韓国では、「どちらが上か下か」で相手への態度も180度変わるのが一般的であるため、このように「(自身が)相手の気持ちを考える」という発想は「序列が低い相手が高い相手にする事」と考えるので、こうした事が日常的に発生するわけです。


これがあるため、日本人の感覚で「さすがにこれは韓国人もわかってくれるだろう」とか「流石にこんな事はしないだろう」は彼らには大抵の場合通じません。
彼らの中で「日本人は原則的に序列が低い」からです。
個人個人の関係においては、序列も個々に決まるためこの限りではありませんが。


まさに日本人と韓国人の考え方や価値観の違いの典型的事例であり、最初の通貨スワップの事例でまるで話がかみ合わないのもこれが原因の一端です。
韓国人は「まず相手の気持ちを察する」日本人とは逆の考え方をするからです。


彼らには「相手の気持ちを察する」という考え方が『原則的に無い』と考えておいた方がいいわけです。



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