日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

韓国の3種類の反日


さて、本日は久々に普段このブロマガではあまり重視していない韓国の「反日」について書いていきます。


韓国といえば「反日」という印象をもつ人が多いが、このブロマガで過去に何度も書いてきたように、元々韓国の反日はそのほとんどが韓国的な価値観の発露が「そう見えている」だけであるとしてきた。


そのうえで、韓国の反日には結果的に日本人から見るとどれもただの反日に見えるが、俯瞰すると反日を3種類に分類することができ、これがわかってくると韓国への対応がかなりスムーズになってくる。


また、日本のいくつかのメディアが主張するように、「韓国はそれほど反日ではない」とか「(反日を)冷めた見方をする人も多い」とか、「今は反日よりも反中のほうが多い」といった内容に惑わされる事もなくなる。


※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。



1:3種類の反日


いきなり結論を書くと、韓国の3種類の反日とは以下のようなものになります。


1:韓国的な「主観的・絶対的正しさ」の概念に基き「日本に対して行われる行為」が日本側から反日に見えている事例
(例 慰安婦問題 竹島問題 日本海呼称問題 旭日旗問題など等)


これに関しては、多くの韓国人が反日の自覚を持たずに行っていますが、客観的に見た場合反日です。
以前「日本人の考える反日と韓国人の考える反日は違う」で書いた事例で、韓国の殆どの反日行為はこれに該当します。

また「正しい事をしている」という考えに根ざした言動であるため、日本に対する「好き・嫌い」とは関係なく発生します。


2:単なる「韓国的価値観」の発露


これは、一見すると1の事例に似ていますが、1の事例と違って明確な日本に対する攻撃の意思がなく、「韓国人として普通の態度」を取っているだけの事例です。
そのため、同様の事例は韓国人同士でも日本以外の国に対しても見られます。


3:反日行為を「他者のせい=ナム認定」している事例。


これに関しては少し複雑で、韓国内においても「反日のせいで日本との関係が悪化している」と考えている人々は存在しています。


所謂「用日」論者などがこれに該当するわけですが、こうした人々は外部から「韓国は反日だから問題だ」等と指摘(韓国的価値観における劣等性の指摘)された場合に、「悪い事は全て他人のせい」という考え方に基き、「反日をしているのは自分とは関係のないナムだ」とウリの範囲を変化させて「他人のせい」にする事例です。


こうして「韓国人によって定義される反日」がこの事例です。
唯一韓国社会において一般的な韓国人が反日と認識できる反日でもあります。


参考記事
韓国人独特の「ウリ」と「ナム」という概念


そしてこの反応をする場合、大抵そう主張した本人が1の事例の反日を行っている場合が多いです。


2:具体的例


まず1の事例なのですが、例えば以下の事例が典型的です。


韓国・安東の「平和の少女像」 15日に除幕式 聨合ニュース 2017/08/10
ソウルで少女像乗せたバスの運行推進 解放記念日に合わせ 聨合ニュース 2017/08/10
韓国に広がる「平和の少女像」建立の波 聨合ニュース 2017/08/11
「日本列島を消そう!」 独島消しゴム、1年で1万個完売 朝鮮日報 2017/06/28


慰安婦問題に関してはあまり説明はいらないでしょうが、要するに韓国では「その時の感情」が最も重視されるため「慰安婦合意が情緒的に受け入れられない」と考える韓国人が多いです。


また、以前記事にしましたが韓国では他者への劣等性の指摘をする事で自己の優越性や正しさを証明する方法が一般的であるため、慰安婦問題が「解決」してしまうと日本に対する優越性や「自己の正しさ」を証明する最も効率の良い方法が消えてしまいます。


だから「日本の劣等性」を指摘することができなくなる「慰安婦合意」を受け入れることが出来ず、それが慰安婦像の乱立の形となって現れているわけです。


また「独島消しゴム」の事例も基本的な思考は同じです、日本の劣等性を指摘する手段なのです。
どちらの事例も、彼らは彼らの価値観に基いて「正しい事をしているだけ」なので、反日をしているという自覚が一切無いだけなのです。


ただしこの事例では、その行為を他国の人々から「反日で問題だ」等と指摘されると、多くの韓国人が3の反応をするようになります。


次に2の事例なのですが、以下の事例がわかりやすいです。


奈良「飛鳥園」の文化財写真、韓国の民間機関が調査へ 朝鮮日報 2017/09/10 (1/2ページ) (2/2ページ


こちらの記事では、奈良市文化財専門写真会社「飛鳥園」に1920年代から1930年代の東アジア一帯の多数の文化関連写真が残されており、飛鳥園側が韓国の慶州学研究院を共同調査のパートナーに選んだという記事です。


そして記事のなかで、「奈良国立博物館東京芸大なども小川晴暘の写真に関心を抱いて調査を提案し、中国も関心を示した。しかし飛鳥園は、これまで信頼を積み上げてきた韓国の民間機関、慶州学研究院をパートナーに選んだ。」としています。


これなのですが、普通に考えればこれではあたかも奈良国立博物館東京芸大や中国側が韓国に比べて「信用が無い」と指摘しているようなもので、かなり失礼です。


一見すると日本に対する反日や最近のTHAAD問題に絡めた反中意識からこんな失礼な態度を取っているように見えます。


しかし実際には、韓国では先ほども書いたように自身の正しさや優越性は「他者の劣等性」から導き出すのが一般的であるため、韓国的価値観における「当たり前の反応」をしただけなのです。


これと似たような事例があります。
それは以下です。


【萬物相】文在寅の股くぐり 朝鮮日報 2017/09/12 (1/2ページ) (2/2ページ


記事では、韓国の文大統領がアメリカの言い分通りにTHAADを配備した件で批判されると、中国の故事から漢の劉邦の部下であった韓信の事例を持ち出して反論しています。


韓信がまだ若かったある日、大きな刀を持ち歩いたため、村のチンピラたちが文句を言い「股の下をくぐれ」と要求した。これに韓信は何事もなかったように言うことを聞いた。いわゆる「韓信の股くぐり」だ。誰もが韓信を臆病者と笑ったが、韓信は黙っていた。後日、大事をなすには今の怒りに耐えることが大切と考えたからだ。』と。


この故事をTHAADにおけるアメリカの態度と重ねて、「文大統領の股くぐりだ」とするのは、アメリカを言いがかりで絡んできたチンピラに見立てているわけですからかなり失礼なのですが、文大統領は反米の傾向から意図してこの故事を持ち出したわけではありません。


最初の写真の事例と同じで、自己の正当性を証明するためには「他者の劣等性が必要」だからであり、韓国的価値観では「普通の反応」なのです。


次に3の事例です。
これは映画「軍艦島」を巡る問題がわかりやすいです。


これも以前記事にしましたが、この映画は当初多くの人々が肯定的に評価していましたが、実際に公開されると朴大統領の弾劾に繋がった「ろうそくデモ」に見立てたシーンがあり保守系への攻撃を目的としたプロパガンダの意図があった事が判明しました。


また、以前から韓国内で問題になっていた「大手企業配給映画によるスクリーン独占」の問題にもこの映画が引っかかり、結果急速に評価を下げていき、文政権からも実質的に見捨てられました。


[芸能]韓国映画「軍艦島」が新記録 公開初日に97万人動員 聨合ニュース 2017/07/27


すると朝鮮日報東亜日報が、近年の日本との関係悪化などを絡め「反日のクッポン(過剰なナショナリズム)映画だ」と批判し始めたのです。


【コラム】映画『軍艦島』は骨の髄まで愛国・反日映画だ 朝鮮日報 2017/08/11 (1/3ページ) (2/3ページ) (3/3ページ
「高が知れた半日映画」「強制徴用問題への関心を呼んだ」 映画「軍艦島」を解剖する 東亜日報 July. 31, 2017


※「半日」表記に関しては原文ママです


当たり前の事ですが、朝鮮日報東亜日報も1に該当する反日は年中行っており、朝鮮日報の場合には先ほどの「独島消しゴム」のような「愛国ビジネス」の記事が頻繁に掲載されています。


また東亜日報にしても、日本の天皇を侮辱する意図の「日王」という表記を日常的に使っています。


王族と平民 東亜日報 September. 05, 2017



どちらも「クッポン(過剰なナショナリズム)」に基く反日をしていますが、「悪い事は全て他人のせい」という考え方に基いて、韓国内において劣等性の指摘の対象となった映画「軍艦島」を生贄に「反日はナムのせい」をやったわけです。


3:「韓国は意外と反日ではない」の真相


これらの事例を踏まえた上で以下の毎日新聞の記事を読むと、全く違った視点が見えてきます。

ソウル 奇妙な「反日」の夏
毎日新聞 2017年8月25日
https://mainichi.jp/articles/20170825/dde/012/030/060000c

(前略)
冷静な目や心配も

 韓国に「反日」があふれているわけではない。冷静な目もある。ソウルに戻り、大型書店をのぞけば、村上春樹さんの「騎士団長殺し」がベストセラー1位。新刊棚に面白いタイトルの本もあった。「学校で教えてくれない日本史」。著者は元外交官の申尚穆(シンサンモク)さん(47)。5年前から江南(カンナム)駅近くでうどん屋「きり山」を営む。江戸時代の生活文化を通じ、日本の近代化がどう芽生えたかを興味深く書いている。店に行くと、エプロン姿で迎えてくれた。「駐日大使館員時代に日本式のうどんの味にほれ込みまして」。昼時とあって、客が引きも切らない。「韓国人は日本の歴史をもっと知るべきなんです。こんな本を出せば、店にとってプラスにもならないんでしょうがね。でも必要なのは勇気だと思います」

 前駐日韓国大使の柳興洙(ユフンス)さん(79)にも武橋洞(ムギョドン)にある老舗冷麺屋で会った。壁には<人が先だ>としたためた文大統領のサインもある。柳さんはマッコリの杯を傾け、しきりに嘆くのだった。「韓日関係が心配でならない。文大統領の100日を見てきましたが、ポピュリズムの極みだね。韓国のことわざがあります。聴くにいい歌も1、2回って。国民の耳に心地よいことだけを言って政治はできない。韓日合意をまとめるのにどれだけ苦労したか……」。その合意検証のため韓国外務省は作業部会を設置した。「私も呼ばれるかもしれないが、間違ったことはありません」。大使就任時の日韓関係は最悪だった。「雨降って地固まればいいと言ったんだよな」。そうはならないですね? 「うーん」

 ソウルはまたも雨になった。互いの国が知恵を出さねば、日韓関係も「土砂降り」になると思った。


記事では、韓国でも反日に対して冷めた視線の人々がおり、また日本のコンテンツを楽しんでいる人も多いとしていますが、では「反日が溢れているわけではない」という前提が成り立つかといえば成り立ちません。


まず、2の事例に関しては別問題なので除外しますが、基本的に彼らの反日は1に該当する反日ですから、そもそも本人たちに自覚がありませんし、「正しい事をしているだけ」という認識なので、日本のコンテンツを普通に楽しむ事に何の抵抗もありません。


反日だから日本の何もかもを否定する」という態度だけが反日ではないのです。


また、こうした人々はいざ外部から「反日を問題視」された場合には、即座に3の反応に移ります。


「冷静な目」とはそうした反応です。
日本人から面と向かって反日を問題視されたので「ウリの範囲を変えただけ」なのです。


結果、毎日新聞のこの記事のように、「自覚のない反日」を除外してまるで問題が存在していないかのような印象を受ける記事が出来上がるわけです。


これが「韓国は意外と反日ではない」の真相です。
ちゃんと観察していれば今回書いたような反日の実態は見えてくるわけですが、毎日のこの記事のような内容を書く人々はそもそも韓国の事をまともに見ていないし観察もしておらず、上辺のみで判断しているからこうなるだけなのです。



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