日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

韓国社会では「自身の行い」が考慮されない場合が多い


さて、本日なのですが以前書いた「【米大使襲撃事件】事件後の韓国人達による奇妙な言動の理由」にも関連した、韓国社会が私達とは全く異なる平行進化をした社会である事を示す事例についてとなります。


韓国社会の特徴的な価値観として、蔑視ありきの自民族中心主義と呼ばれる、自己の優越性や正当性を他者の劣等さを担保に証明する考え方や、根拠を必要としない主観的・絶対的正しさなどが存在する。


この価値観において特徴的なのが、全ては他者がいかに劣等であるかを絶対的な判断基準としており、かつ自己の言動は判断基準の優先順位が低く殆どの場合考慮の対象にならないこと。


また、自己に対する否定的な意見に対しても自己の言動が殆どの場合考慮されないため、その解決法も独特となり、問題点や否定的なイメージを正すのではなく「(肯定的な)イメージの上書き」が行われる場合が多い。


この価値観では「相手がどう思うか」も考慮されない傾向にあり、その上書き行為を相手から否定された場合、それも彼らの中では「他者の劣等性」として判断されるため、様々なトラブルを引き起こす事になる。



※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはウェブアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。


1:「自己の行い」が全く考慮されない活動


まずはこちらの記事から


日本人旅行客をつかめ 韓国観光公社が東京で誘致活動
聯合ニュース 2016/02/21
http://japanese.yonhapnews.co.kr/relation/2016/02/21/0400000000AJP20160221000400882.HTML

【ソウル聯合ニュース韓国観光公社は21日、「2016~2018韓国訪問の年」を広報するため、東京で17~18日に「2016韓日観光交流フェスティバル」を開催したと明らかにした。

 フェスティバルには韓国訪問委員会、韓国観光協会中央会、韓国旅行業協会、地方自治体などの関係者計100人余りが参加した。

 17日には都内のホテルで現地観光業界関係者を対象に韓国の観光市場を紹介したほか、「2016~2018韓国訪問の年」の開幕式を行った。

 18日にはメルパルク東京で一般人約3000人を招いて、厨房を舞台に繰り広げられるノンバーバルパフォーマンス「NANTA(ナンタ)」と、男性グループ超新星の公演を開催した。

 韓国観光公社の鄭昌洙(チョン・チャンス)社長は、日本観光庁の田村明比古長官や日本全国旅行業協会(ANTA)会長を務める自民党二階俊博総務会長らと会談し、日本人観光客の訪韓への協力を呼びかけた。


これなのですが、そもそも韓国へ赴く日本人が激減したのは日本人視点からみた「反日行為」が日本で広く知れ渡ったことや、漠然と「韓国人は何か自分達とは違う」と価値観の決定的な違いに気付き始めた人が多いこと、他にも観光客へのボッタクリなどの被害が後を絶たない事などがあります。


では、それら問題が現状解決したのかといえば全く解決しておらず、最近になって彼らは「中国人へのボッタクリ行為」を問題視し始めた程度です。
つまり本来ならば日本人観光客が増える要素は存在していません。


しかしあらゆる評価基準が殆どの場合「他者の劣等性」で決まる彼らにとっては、上記記事のようなイベントを行えば日本人観光客が増えるはずなのです。


また更に、現在の韓国では慰安婦合意や産経元支局長への無罪判決、対馬の盗難仏像の一部返還などが、「韓国側の譲歩で解決した」事となっており、日本人の一般的か価値観から見るとそれは解決ではないのですが、「韓国は努力した、今度は日本が努力する番」との認識が一般的です。


産経前支局長に無罪判決 韓日関係改善につながるか 聯合ニュース 2015/12/17

韓日関係 「暗いトンネルの出口に来ている」=駐日韓国大使 聯合ニュース 2015/12/22
※注:恐らく11月半ばくらいには昨年末の慰安婦合意の大筋はまとまっていたものと思われます。


要するに、実際にはまだ関係悪化の原因は何も解決していないのですから、日本人的な発想だと関係改善を進めるのならば「これからどうするか」が大事なのです。


しかし、韓国社会の一般的な価値観において自己の行いは判断基準としての優先順位が低いため、あとは「イメージの上書き」をするだけの状態、つまり韓国が友好アピールをすれば日本側が友好で答えるのが当然との段階なのです。


書き方を変えれば、発想の根本的部分が「いかにして他者の劣等性をみつけるか」なので、自己の行いに問題があったという発想にたどり着き難い、だからこその認識とも表現できます。


そのため、韓国は「日韓友好の機会」との前提で、暫らく滞っていた日韓交流事業が一足飛びに活発化しています。


韓日基本条約発効50周年 「来年も友情深めるよう努力」=韓国 聯合ニュース 2015/12/18
韓国・大田市議会議長が札幌市訪問 議会交流拡大を協議 聯合ニュース 2016/02/05
韓日海峡沿岸知事会議の実務協議 11日から済州で開催 聯合ニュース 2016/02/09
済州島の企業など 「FOODEX JAPAN」に出展  聯合ニュース 2016/02/15


また、ある意味彼らの価値観では当然の事なのですが、先日ソウルで開催予定だった日本の震災復興PRイベント中止の件や、竹島の日式典への大規模な抗議活動などは彼らの中で友好の阻害となる行いとはなっていません。


「竹島の日」式典で抗議声明 「挑発中断を」=韓国外交部 聯合ニュース 2016/02/22
ソウルでの大震災復興PRイベントが中止 地元の許可下りず 聯合ニュース 2016/02/20


彼らが「主観的・絶対的正しさ」に基き行動しているからという事もありますが、それ以上に元々韓国社会においては「自己の行い」が重要視されない傾向にあることから、問題を解決する場合の判断の要素として重要度が低く、事実上判断基準として考慮されない事が多いのです、ある意味でこれも韓国社会における当たり前の反応です。


当然のことですが、これは日本人の一般的な価値観では到底受け入れ難い発想ですが、恐らく日本のメディアはこの「イメージの上書き活動」に今後積極的に協力していくでしょう。
以前「韓国が韓流ごり押しをした背景」で書きましたが、韓流とは元々イメージの上書き活動が主目的だったわけですから。


2:典型的な「イメージの上書き」活動


上記のような自己の行いが考慮されない「イメージの上書き活動」で最も典型的な例は、実は対日本ではなく対ベトナムで行われた事例です。


去年10月の事なのですが、韓国の朴大統領が訪米中にベトナムの人権団体が記者会見を行い、ベトナム戦争における韓国軍による民間人虐殺や強姦事件に対する謝罪を求めました。


これに対して、韓国政府は一切の反応を示さなかったのですが韓国メディアは大騒ぎし、「日本が仕掛けたこと」との主張が主流となり、また韓国の左派系中堅紙である京郷新聞などは、「人権問題なのだから日本軍慰安婦被害女性の問題と連携しよう」という趣旨の記事を掲載しました。


(※1)
【記者メモ]"韓国軍性暴行に謝罪を" … 唐突な記者会見 京郷新聞(韓国語) 2015-10-16


要するに自己へ向けられた批判を反日問題へと摩り替えようとしたわけですが、これも要するに「自己の行い」が判断基準の優先順位として低いからです。


また他にも、これは以前も紹介していますが、韓国は序列社会であり「どちらが上か下か」がもっとも重要で、韓国人視点ではベトナムは「自分達よりも序列が低い」=道徳的に劣等との考えがあり、ベトナム人が韓国人に「(韓国人視点からみた)道徳的な劣等性を指摘する」ことなど許されないのです。


韓国が戦争犯罪を認めない訳 Newsweek 2013年10月16日


他にもたとえば、過去ハンギョレ新聞が政府たたきのためにこの件を利用した時には、ベトナム戦争に参戦した韓国の退役軍人から「一度だけでも民間人を殺してはならない、強姦してはならないと聞いていたら、しなかった。」との反論が出てきています。


【戦争と性犯罪】戦争犯罪認めぬ韓国政府 賠償も進まず 韓国兵とベトナム zakzak 2014.08.05 (1/2ページ)(2/2ページ


これ等も全て、判断基準として自己の行いの優先順位が極めて低いと同時に、自己の正当性を他者の劣等性で証明する価値観だからこその反応です。
ですから韓国は国としてベトナムに謝罪や賠償は行っていませんし、過去金大中政権が「軍人による個人の判断としての行いだった」という前提で謝罪会見をしましたが、韓国内からの反発にあい撤回しています。


しかし実は、一昨年ベトナム戦争において韓国軍が経営する慰安所があった事が判明し、韓国にとって決定的な「劣等性の指摘」をされる事となります。
その件と昨年10月のベトナムの人権団体による抗議活動を問題視した韓国は、「イメージの上書き活動」をベトナムに対して大々的に行うようになります。


それは例えば、ベトナムへの企業進出だったり、学生による医療奉仕活動だったり、或いは「ピエタ像」と呼ばれる慰安婦像のような記念碑だったりするわけですが、当然の事ですがそれらは前回紹介した韓国人学生による日本海沿岸部での清掃活動と同じで、問題の根本的解決からは遠いものです。


急成長する「親韓国」ベトナム、進出韓国企業の課題とは 朝鮮日報 2016/02/08
「韓国、ありがとう」 漢陽大生らがベトナムで医療奉仕活動 朝鮮日報 2016/01/17
日本に謝罪求めるなら韓国もベトナムに謝るべき 高まる「ピエタ像」設置運動 ハンギョレ新聞  2016.01.26


この件で特に興味深いのは、元々韓国で政府を批判するためにベトナム戦争における韓国軍の戦争犯罪を批判していたハンギョレ新聞が、「イメージの上書き行為」に積極的に参加していることです。


これなのですが、要するに親北左派系のハンギョレと一緒に「政府を叩く」のなら彼らも許容できるのですが、彼らの手から離れたところで「韓国への批判」をされてしまうと、自身も劣等性を指摘されたことになるので許容できないのです。


ですから「ピエタ像設置」をする事で、「自分達は解決へ向けた努力をした」というアピールを行っているのです。


これも同じで、自己の行いは全く考慮されておらず、親北左派系のハンギョレにとって都合の悪い韓国批判は「早く終らせてしまいたい」という事です。


そしてそれと同時に、もしこれをベトナム側が許容しなければ、それは韓国人にとって「自分達は解決へ向けた努力をしたのに、ベトナムはそれを拒否した」という劣等性を見つけた事(劣等性の天秤を傾けることで自己の劣等性を打ち消す)になります。
判断に客観的視点が存在しない彼らにとっては、解決するかどうかを決めるのも彼ら自身なのです。


3:日本とは異なる常識の下で「平行進化」した社会


今回紹介したように、韓国社会では私達の社会とは全く異なる判断基準が前提となっており、私たちの一般的な価値観ならまず真っ先に「自己の行い」を考慮する事例であっても、彼らは「他者の劣等性」を前提に考えるため、結果としての反応も大きく違ってきます。


他者の劣等性を指摘することで自己の劣等性を打ち消し、なかった事にしてしまうという反応も、要するにもともと「自己の行い」という現象に対する認識や重要度が私達とはまるで異なり、だからこその反応なのです。


勿論、日本人の中にも自己の行為を棚に上げて他者を批判する人はいるにはいますが、そういう人は「変な人」とか「嫌な人」と定義される場合が多く、大抵の場合は避けられる傾向にありますし、意図せずそういった反応をしてしまった場合は、他者から指摘されたときに大抵は過ちを認めるか、或いは何らかの取り繕い行為や誤魔化しをします。


それは要するに、日本社会の一般的な常識では「自己の行い」が重要であり物事の判断基準としての優先順位が高いからこそ、「うしろめたさ」を感じるからなのですが、韓国社会における一般的な価値観では「自己の行い」の重要度が極めて低い傾向にあり、その代わりに他者の劣等性が非常に重要なのです。


そしてこれがまさに、日本と韓国が全く異なる常識を社会の基盤として平行進化してきた証拠であり、私達の判断基準が韓国人に対してはまるで通じず、特に対立する問題では全く意見がかみ合わない原因でもあるのです。


また韓国は、ここ何年も国を挙げて「韓国の正しいイメージを伝える運動」というものを行っていますが、これは「イメージの上書き」を前提とした活動であり、要するに「韓国人の理想とする『正しい』韓国のイメージを他者に伝える」と同時に「韓国人の望まない韓国のイメージを消す」行為なのです。


韓国の正しいイメージを世界に 青少年90人が活動開始 聯合ニュース 2016/01/15


これと同じ事を日本がやったとしたら、皆さんはそれを受け入れることが出来るでしょうか。
普通は受け入れる事ができないでしょう、日本人的発想ならばまずネガティブなイメージがあるのならばその(日本人の中の)原因をなくす事や誤解を解くことが最優先であり、「一足飛びに他者のイメージを変えさせること」ありきの活動など許容する事ができないからです。


しかし韓国人的な価値観では自己の行いは重要ではないので、「韓国への悪いイメージ」を「誤ったイメージを持つ相手の劣等性から来るもの」と認識し、「正しさを伝える」事が重要との発想になるわけです。


異なる価値観の前提の下で、長い時間をかけて平行進化をして来た日本と韓国は、「自国のイメージ」というものに対する考え方一つとってもここまで根本的な発想に違いが出るのです。
日本人と韓国人がまるで相容れず、延々と問題と対立が続く背景にはこのような原因もあるわけです。


要するに、日本人が日本人の価値観に基き「韓国人の行い」を「それはおかしいじゃないか」と指摘しても、自己の行いが重要ではなく他者の劣等さが最も重要な韓国人から見ると、「日本人が自分達の事を棚に上げて、韓国人の劣等性を指摘し差別している」としか判断されない場合が多いという事でもあります。


これでは話がかみ合う訳がないのです。




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(※1)
【記者メモ]"韓国軍性暴行に謝罪を" … 唐突な記者会見
京郷新聞(韓国語) 2015-10-16
http://news.khan.co.kr/kh_news/khan_art_view.html?artid=201510162225515&code=970201

朴クネ大統領が15日、アメリカ国防総省の儀杖行事に参加しているとき、ワシントンの外国人記者クラブでは米国系ベトナム人の女性活動家が主催した記者会見が開かれた。ベトナム戦争に参戦した韓国軍人らによるベトナム女性への性暴行に対して朴大統領の謝罪を求めるためのものだった。

ベトナムの声」という団体はベトナムにいる被害者をテレビ電話で中継して被害経験を聞かせた。母親が韓国軍人2人に暴行されて自分と妹が生まれた、学生時代の友達に除け者にされた、という45才男性の話から始まって、彼の母親など4名の女性が出てきて
証言した。この団体は、このような被害者が数千名に達すると主張した。彼らを助けているノーム・コールマン前上院議員は、「2001年に金デジュン大統領がこの問題でベトナム国民に謝った当時、野党副総裁であった朴クネ大統領はその声明を批判した。朴大統領は、自分の父親が送った軍隊がベトナムで犯した組織的な性暴行犯罪に対して謝罪すべきた」と述べた。

聞いたことのある事例で、国と人の名前だけ変えれば何やら馴染みのある表現だ。「どうして、わざわざこのタイミングで?」という質問に対して、この団体は「ちょうど朴大統領がアメリカに来たためだ」と述べた。だが、急造された行事という印象は拭えなかった。彼らは、性暴行被害者数千名の根拠を明確に提示できなかった。また、「朴チョンヒ大統領は同盟国としてアメリカを支援するために軍隊を送ったが、『組織的犯罪』だというなら、その犯罪にアメリカも関わっていると見なければならないのか?」という質問に対して、コールマン前上院議員はまともに答えることができなかった。

このため、彼らの活動の背後に日本政府の動きがあるかも知れないという噂が広がった。慰安婦問題解決を促す朴クネ政権の粗捜しをするための意図だというものだ。だが、事実なのか確認することは容易ではない。

ただし、この団体は韓国軍によるベトナム人女性への性暴行被害者としてこの活動を始めたが、戦時の性暴行被害者が被害事実を証言すれば誰でも擁護する用意があると述べている。その言葉が真実ならば、ここに糸口があるんのではないだろうか。韓国軍に被害を受けたベトナム女性たちと、日本軍慰安婦被害女性たちが戦時性暴行被害者として連帯することだ。戦争の被害者が、民族感情に利用されるのではなく、互いに苦痛を癒しあい、その記憶を共にすることだ。