さて、今回は前回最後の方で扱った内容にいくつか新たな考察を加えた内容となります。
お知らせ
2021年10月からは以下のはてなブログへお引越しします。
日韓問題（初心者向け）
https://oogchib.hateblo.jp/
初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。
ブロマガ『日韓問題（初心者向け）』を始めた理由
はてなブロブ版
https://oogchib.hateblo.jp/entry/ar892003
注意
・このブロマガは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています
・当ブロマガのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです
・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません
・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう
・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください
現在韓国との間では、東京五輪で首脳会談が行われるかどうか、また行われるのなら15分なのか1時間なのか、更にどのような会談が行われるのかなど、五輪が数日に迫った現状ですら詳細が決まらないという状況になっている。
こうなっている背景には、韓国側の公式の歴史観が大きく関わっているのだが、問題を突き詰めていくとどれも共通点が存在しており、韓国側の主張の中核をなす論拠が否定されたにも関わらず、韓国側は論旨を更新せず「中核がある前提」で話を進めるため、話が全くかみ合わないという状況になる事が原因となっている。
そしてこの事例が非常にわかりやすいのが軍艦島（端島）問題であり、この件では韓国側の「奴隷労働だった」とする証拠が全て捏造や事実誤認、または客観性が存在しない事例であったにも関わらず、韓国側が当初の前提に拘るため話が進まなくなっている。
※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブやウェブ魚拓（別サイト）へのリンクです。
１：日韓首脳会談問題
まずはこちらの記事から
韓国大統領府、「韓日首脳会談開催時に成果なければ…今後の日本の態度が重要」
ⓒ 中央日報日本語版2021.07.13 10:17
https://japanese.joins.com/JArticle/280704
青瓦台（チョンワデ、大統領府）が文在寅（ムン・ジェイン）大統領の東京五輪を契機にした韓日首脳会談開催と関連し、成果がなければならず、今後の日本側の態度が重要だとの考えを明らかにした。
青瓦台核心関係者は１２日に記者らとの書面質疑で「韓国政府は韓日首脳会談を行う用意はあるが、会談が開催されるならば成果がなければならないという立場。今後の日本側の態度が重要だと考える」と明らかにした。
続けて日本メディアの報道と関連し、「最近日本のメディア報道を見ると、首脳の五輪開会式出席問題や韓日関係改善問題を政治的に利用するような印象があり、鋭意注視している」と話した。
これに先立ち日本メディアは文大統領と日本の菅義偉首相との首脳会談の可能性を報道し、一部メディアは韓国の首脳会談開催要求に日本側が受け入れの意向を伝えたと報道したりもした。
これに対し韓国外交部は「両国外交当局間の協議内容が日本政府当局者などの話を引用して日本の立場と見方で一方的にメディアに流出していることに対して強い遺憾を表す」として不快感を示した。
ここ数カ月の間「開催する・しない」でもめている五輪での日韓首脳会談関連の問題なのですが、韓国側が「会談の成果」に拘っており、成果が出るためには「今後の日本側の態度が重要」としています。
また韓国側は日本が首脳会談を国内政治に利用しているとしてクレームを入れてきており、全体的に「日本が原因で関係改善ができない」という論調になっています。
またこちらの記事を見ると
日本は「首脳会談検討もできる」と言うが…訪日手放せない文大統領の意志 ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.07.11 09:27
韓国側は「首脳会談の成果が予想される場合には訪日を検討できる」という方針に非常にこだわっており、その背景としてバイデン政権から対中・対北朝鮮問題に関連し、日本側との関係改善を求められている事が関係しているとしています。
そして日本側は慰安婦問題と徴用工問題で意味のある答えを持ってこなければ儀礼的な会談しか行わないとしているわけですが、これは韓国側が何度も約束破りをしているため、約束が守られる状況でなければ意味のある対話などできないからです。
さらに問題なのが、韓国側は以下にあるように
「文大統領、懸案３つのうち１つはテーブルに上げてこそ五輪出席」 ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.07.12 06:56
「青瓦台が提示した３大懸案は慰安婦・強制徴用労働者問題、核心部品に対する日本の輸出規制、福島原発汚染水放出問題などだ。」としているわけですが、これが会談を難しくしている最大の問題です。
2：既に結論が出ている
なぜ問題かといえば、以前から書いていますが韓国は慰安婦問題で「軍や国の命令で軍人や官憲が直接行った拉致」という定義を、また徴用工問題では「日韓併合は違法」という定義を絶対視しており、韓国側の「意味のある成果」とは会談前に日本側がこの定義で「妥協したうえでの会談」を要求している事です。
また福島原発の処理水問題では、
汚染水の海洋放出 「科学的に問題ない」＝韓国政府報告書 聯合ニュース 2021.04.15
こちらの記事にもあるように、元々韓国政府すら「問題ない」としていたにも関わらず、それを外交問題化して日本に「放出するな」と迫っています。
更には
韓国学会”処理水”「影響は微々たるもの」 日本テレビ 2021年4月27日
「福島の汚染水、韓国への影響微々」報告書を作成した博士研究員に懲戒処分＝韓国原子力研究院 朝鮮日報 2021/06/16
韓国原子力研究院の研究員が「福島の汚染水、韓国への影響微々」とする報告書を提出すると、その研究員を懲戒処分にしているのです。
そして一連の輸出優遇解除問題を「輸出規制だ」としている事例では、
戦略物資の輸出管理職員を拡充へ 対日対話控え改善措置＝韓国 聯合ニュース 2019.12.02
韓国閣僚「日本が挙げた理由を全て解消」 輸出規制強化の撤回促す 聯合ニュース 2020.03.06
そもそも問題は、優遇を受けるためには日本の指定する管理基準を満たしていないといけないにも関わらず、韓国側は兵器転用可能物資の輸出入管理が杜撰で、その事を指摘されると定期対話を拒否するようになり、優遇を解除されると「韓国の輸出入管理には一切問題がない」としてWTOに提訴しました。
そしてその後「韓国のキャッチオール規制は正常に作動しているが、これに対する法的根拠をより明確にし、輸出管理の実効性を高めるための対外貿易法改正案がきょう、国会本会議で成立する予定だ」と言い訳しながら「改善をしたから元に戻せ」と言ってきたのです。
そもそも問題がないとしていたならば、なぜ定期対話を拒否したのかや、「人員は足りている」と強弁していたにも関わらず人員を増やすなど、韓国側の主張は矛盾だらけであったことがわかっています。
こうした事例から解るのは、どの事例でもそうですが、当初韓国側が主張していた内容の論拠はその後全て否定されているにも関わらず、論旨が一切変わらず同じ主張をし続けており、それが原因で話がかみ合わないという事です。
問題の原因を韓国側が事実上認めているにも関わらず、「日本側の不当な輸出規制」という主張が変わっていないのです。
このことから解るのは、彼らは主張の中心核部分が否定され消滅したにも関わらず、中心核があるという前提で外殻部分の付帯情報を厚くして論旨としてしまっており、中心が空洞であるためこちらが何を言っても全く話が通じず、反論されると外殻部分を後付で上塗りしていく（ゴールポストを動かす）という事を繰り返している事です。
これがあるので、韓国側とは全く話がかみ合わないのです。
論旨が否定されその自覚があるにもかかわらず「（当初の）論旨のある前提で話をする」という、私たちの常識では本来ありえない事をしているのですから、当たり前といえば当たり前ですが。
３：軍艦島（端島）の事例
これが非常にわかりやすいのが、軍艦島（端島）の事例です。
この事例では、当初韓国側は「軍艦島はアウシュビッツの収容所と同じ」であり、朝鮮人が強制労働を強いられた地獄の島であるとしていました。
そしていくつかの「物的証拠」を提示していたのですが。
韓国フェイク集、旭日旗狩りはサッカー選手のサル真似が発端 NEWSポストセブン 2019.02.10
こちらの記事にあるように、「軍艦島にある犠牲者の書いた内容」として紹介されていた「お母さんに会いたい、お腹が減った」という落書きは、1965年に朝鮮総連系の団体が作成した映画の撮影の際に書かれたものであると判明しています。
また他にも「炭鉱で酷使された証拠」とされていた写真は、
＜独自＞軍艦島元島民、偽徴用工写真の韓国に反論「嘘で島おとしめるな」 産経新聞 2021/1/29
「昭和３０年代に福岡県の筑豊炭田を撮影したもの」であることが判明しており、そもそも軍艦島とは全く関係ない「戦後の写真」であったことが判明しています。
また次の事例でも
《独自》軍艦島「朝鮮人少年虐待」描く韓国絵本 無関係資料から作画 作者認める
産経新聞 2021/2/25
「奴隷労働させられていた少年工」という写真は、「昭和２１年に東京・品川で撮影された、狩り込みで少年保護所に収容された浮浪児」の写真であることが、朝鮮人の少年が日本兵から尋問されているとする画像も、「１億人の昭和史１０ 不許可写真史」（毎日新聞社）に収録されている、「中国軍密偵を調べる憲兵隊 左側は現地採用の通訳」という写真であることが判明しています。
そして現状、彼らが「アウシュビッツと同じ」としている根拠は、当時の記録と一切整合性の取れない矛盾だらけの「証言」しかありません。
「物的証拠」は全て捏造や事実誤認であったことが判明しており、彼らもそれを認めています。
にもかかわらず、韓国側は当初の主張である「軍艦島はアウシュビッツと同じ」「強制労働が行われていた地獄の島」という主張を繰り返しており、論拠となる中核部分が失われたにも関わらず、論拠が存在するという前提で話を進めているのです。
問題は、当初持論の前提としていたものが否定され、彼らもそれを自覚しているにも関わらず、付帯情報を次々と増やすことで「存在する事」にしてしまっている事です。
例えばこの事例のように
韓日の外交対立の中での登録「ユネスコ世界遺産」とは何か ハンギョレ新聞 2021-07-13
記事にある「強制労役(forced to work)」とは、まさに先ほど間違いが指摘された「証拠」を前提にした主張なのです。
彼らと話が通じず、「ゴールポストが動き続ける理由」はここにあります。
当初の主張が破綻し、前提が成り立たなくなっても、彼らは崩壊した「中心核」の周囲の外殻部分となる付帯情報を、「中心核が存在する」という前提で次々と積み重ねるうえに、付帯情報をどんなに否定されても、存在しない中心核を「ある事」にして相手の反論に合わせて付帯情報を増やすので、どんな反論も通じないのです。
なぜなら、当初の中心核は既に失われており、彼らもそれを自覚し、かつただ漠然と存在しない中心核を上塗りされた外殻から推測して「ある事」にしてしまっているので、本人たちも「何が中心核なのか」がわかっていないからです。
そのため、こちらがどんなに韓国人の主張を否定しても、存在しない中心核を「ただ漠然と信じている」からこそ、「論拠が存在しない」という結論にたどり着かず、話が堂々巡りになるわけです。
これでは対話が成り立つわけがないのです。
余談になりますが、こうした背景があるので、彼らに「これは間違いなく決定的かつ具体的だという証拠」の提示を要求すると、提示できないことが多々あります。
「漠然と信じているだけ」なので本人達もよくわかっていないのです。
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