日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

G7サミットと韓国の外華内貧


さて、本日は過去にも何度か言及したことのある韓国独特の価値観「外華内貧」に関係した内容を扱っていきます。

初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。

ブロマガ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由


注意
・このブロマガは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています

・当ブロマガのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです

・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください

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日韓問題(初心者向け)
https://oogchib.hateblo.jp/


先日のG7サミットにおいて、ゲスト招待された韓国は「日本が日韓会談を一方的にキャンセルした」と抗議しており、政府が公式に「外交欠礼」として抗議するまでの事態となっている。


しかし問題を時系列順に見てみると、そもそも日本側は「条件がそろえば会談は可能」という態度で一貫していたことから、韓国側が会談の条件を揃えることができなかったにも関わらず、それを「約束を反故にされた」と騒いでいるだけであることがわかる。


こうした事例は日本関係だけではなく、今回のG7での韓国政府による評価全体でも見られ、彼らが「表面的な結果」さえ見栄えが良ければ中身は重視していないという事の証明にもなっている。



※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。


1:日韓会談問題


まずはこちらの記事から

G7での韓日会談開催合意 日本が一方的に取り消し=韓国当局者
聯合ニュース 2021.06.14
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20210614001800882

【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅ムン・ジェイン)大統領と菅義偉首相が主要7カ国(G7)首脳会議に合わせ会談することで韓日両国が合意したが、日本が一方的に取り消したことが14日、分かった。

 韓国の外交部当局者によると、両国は11~13日に英南西部のコーンウォールで開かれたG7首脳会議の期間中、略式会談を行うことで暫定的に合意していた。

 同当局者は「われわれは最初から開かれた姿勢で日本側の呼応を期待した」として、「だが、日本側が(韓国軍の)恒例の東海領土守護訓練を理由に実務レベルで暫定合意していた略式会談に応じなかったのは残念に思う」と述べた。

 韓国軍の東海領土守護訓練は「独島防衛訓練」として知られる。海軍と海洋警察の艦艇、航空機などを動員し1986年から毎年上半期と下半期に実施している。今年の上半期訓練は今週予定されている。

 日本は韓国が独島防衛訓練を実施するたびに外交ルートを通じ反発してきたが、同訓練を理由に合意していた首脳会談を取り消したことについては納得できないとの指摘が出そうだ。

 東京五輪パラリンピック大会組織委員会の公式ホームページの日本地図に独島を表示した問題で両国の対立が再燃しているが、過去から存在してきた問題を理由に首脳間対話をキャンセルすることは非常識な対応といえる。

 新型コロナウイルスへの対応などが批判を受け、支持率が低迷している菅首相が政治的な考慮で韓国との対話より批判に集中しているとの見方が出ている。

 韓国政府は両首脳の会談を実現させるため、相当な力を入れてきたようだ。時間と同席者数に制限がある略式会談では踏み込んだ議論はできないが、昨年9月の菅首相の就任後、初めての対面会談という意味があるためだ。すぐには実質的な進展は見られないものの、会談で韓国政府が問題解決への意志を伝え、首脳間の信頼関係が構築されれば、今後の外交当局間の協議にもプラスの影響を与える。

 日本が会談の取り消しを通知した時期は明らかになっていないが、韓国は最後まで期待を捨てなかったようだ。

 文大統領は英国を離れる際、自身の交流サイト(SNS)に「韓日関係で新しい始まりになり得る大切な時間だった」としながらも「会談につながらなかったことを残念に思う」と書き込んだ。


こちらの記事では、韓国政府関係者の話として、日本政府がG7中に予定されていた日韓首脳会談を一方的に反故にしたとしており、その理由を韓国軍による竹島防衛訓練にあったとしています。


更に日本側が強硬な態度を取ったのには、新型コロナウイルス対応への批判などで支持率が落ちたため、世論の顔色を伺った結果であるともしています。


またこちらの記事でも


菅首相、合意されていた韓日会談を一方的に取り消し…「外交的欠礼」が問題に ハンギョレ新聞 2021-06-15


韓国政府高官の話として「韓日首脳がコーンウォ―ルで略式会談を開くことで合意していた。両国首脳もこれを承知していた。時間は流動的だったが、韓仏略式首脳会談と同じ形式で会う予定だった。しかし日本が一方的に約束を守らなかった」と書かれており、日本側の一方的な外交欠礼であるとしています。


そしてその略式会談とは、イギリス主催の公式歓迎会で文大統領が菅首相に近づき、そのまま自然に10分程度の会談を行うという約束になっていたが、それが一方的に反故にされたという経緯と説明されています。


またこちらの記事によると


韓国国立外交院長 日本の韓日首脳会談取り消しは「欠礼」 聯合ニュース 2021.06.15

韓国国立外交院院長「日本の韓日首脳会談の先決条件、極めて外交的無礼」 中央日報 2021.06.15


韓国外交部(日本の外務省に相当)の所属機関である韓国国立外交院の院長が、「われわれは韓日関係を改善しようとしているが、日本は条件を付ける」としたうえで、条件を付ける理由を「意地悪をしていると思う。韓国(の存在感)が目立つため」「G7でも韓国が中心となっており、日本の雰囲気は韓国にこの際、思い知らせなければ今後が厳しくなるというもの」としています。


つまり、G7で韓国の地位が高まった焦りから、嫌がらせをしているのだと、公式見解をしているわけです。


2:約束は存在しない


しかしこの件、時系列でここ数日の流れを見てみると、韓国側の説明はかなり実態からかけ離れている事がわかります。


例えばこちらの6月9日の記事を見てみると


G7での韓米日・韓日首脳会談 「協議していない」=韓国大統領府 聯合ニュース 2021.06.09


「G7で日韓首脳会談が開かれる可能性がある」という噂に対して、韓国政府は「今のところ推進している日程はない」と話しています。


またこちらの記事では


G7で韓米日会談推進せず 「可能性はあり得る」=韓国次官 聯合ニュース 2021.06.09


「(会談の)予定はない」としたうえで「どんなことでも可能性はある」と答えています。


また翌6月10日には


文大統領がG7出席のため11日に出国…スペインとオーストリアも訪問 朝鮮日報 2021/06/10


「われわれは日本側との対話には常にオープンだ。またわれわれは韓半島問題、地域やグローバルな次元での懸案への対応における韓米日協力の重要性については共感しており、3カ国によるさまざまな形の協力にもオープンだ」「G7首脳会議の期間中、プルアサイド(略式会談)という非公式会談などの可能性は常に開かれている」と韓国政府高官が答えています。


そして同日のこちらの記事によると


文大統領が菅首相とG7で略式会談しようとする理由は 中央日報 2021.06.10


韓国政府高官が「G7会議場で首脳だけが集まる契機がある点で、プル・アサイド・ミーティング形態の非公式会談の可能性は常に開いている」と答えており、またそのうえで「日本側も正式な首脳会談は難しいが自然に短時間接触することはできるという立場だ」としています。


更に


菅首相、G7出席のため今夜出国…世界外交舞台デビュー 中央日報 2021.06.10
文大統領、G7参加を機に英国・オーストラリア・EUと会談へ 中央日報2021.06.10


こちらの6月13日の記事でも、これによるとこの時点でも韓国政府は「現在のところ推進される日程はない」と答えており、更に14日の記事では「関連国との日程関連協議中の事項はないという立場だ。ただし、正式の会談ではない、「プルアサイド」(対話のために隣に呼び出す)形式の略式会談の可能性は開かれた状態だ」と書かれている事です。


こうした経緯から、韓国側が何とかして略式会談をセッティングしようとしていたという背景が見えてきます。


また、日本側からは略式会談の話が一切出てきていない事もわかります。


では実際日本側がどんな態度だったかといえば


政府、日韓首脳会談を設定せず 共同通信 2021/6/5


こちらの6月5日の記事にあるように、日本政府は首脳会談に関して「国と国との約束が守られない状況でその環境にはない」としており、また14日の記事でも


日米韓首脳会談「環境にない」 首相、元徴用工など挙げ 日経新聞 2021年6月14日


文在寅ムン・ジェイン)大統領が指導力を発揮し、問題をしっかり整理してほしい」としており、そもそも条件がそろわなければ会談はないという態度であったことがわかります。


つまり、元々日本側は徴用工問題や慰安婦問題での進展がない限り会談をする意思がなく、今回も会談の条件として上記2つの進展を条件としていたが、韓国側は言葉だけで何一つ問題を進展させなかったため、会談が行われなかったという背景が見えてきます。


こうしたことから、そもそも約束など元から存在せず、韓国側が強引に既成事実を作ろうとし、14日の晩さん会で接触しようとしたがあしらわれたというのが実態のようです。


文大統領・菅首相、晩餐会場で1分対面…結局なかった韓日会談 中央日報 2021.06.14


元々竹島云々も日本の国内世論もまるで関係がなく、日本側は当初から「徴用工問題と慰安婦問題で進展がない限り会談をしない」という、以前からの態度で一貫していただけなのです。


そして韓国側は日本が会談をする意思がない事から、2019年の以下のような事例のように


安倍首相と文大統領の10分「座った」と公表した韓国 毎日新聞 2019年11月7日
日韓首脳対話 無断で撮影 韓国が周到に準備、不意打ち 産経新聞 2019/11/8


待合室で無理矢理接触して会談をしたという既成事実をつくり、「韓国が融和的な態度を取っている」というアピールをしようとしたが、日本側に事前察知され失敗、そこで「日本が竹島問題を口実に会談の約束を反故にした」と言い出したというわけです。


そもそも、先ほども引用した韓国外交院長の発言で「(日本は)その前にも韓日首脳が対面するための条件を付けてきた」「われわれは韓日関係を改善しようとしているが、日本は条件を付ける」と言っている時点で、会談には元々条件が設定されていたという事がわかるのですが。


韓国国立外交院長 日本の韓日首脳会談取り消しは「欠礼」 聯合ニュース 2021.06.15

3:外華内貧外交


今回の問題を時系列順で追っていくと、上記のような状況が見えてくるわけですが、これは以前も何度か説明した「外華内貧」つまり、「表面的な結果」の見栄えさえよければそれでよしとしてしまう韓国独特の価値観から起きた現象です。



YouTube
https://youtu.be/fqFHPQtTllg


韓国側は現状アメリカから、「日本との問題の解決」を要求されています。
そしてとくに慰安婦合意にはバイデン大統領も関与している事から、なおさら「約束を反故にした」文大統領への風当たりが冷たいことは容易に想像できます。


そのため韓国側は「韓国側が問題を解決しようとしているが、日本側に問題があってできない」という「演出」をしようとしており、今回の騒動もそれが原因というわけです。


元々彼らは「他者の劣等性から自己の優越性を導き出す」という価値観があり、また問題を指摘されたら嘘でも曲解でも何でもいいので、「相手も同じだ」とアピールすることで自身の問題を薄めようとする傾向にあります。

※独特の正しさの概念

彼らの正しさの概念は独特であり、根拠を必要としない。
また「この世には最初から一つの正しさが存在する」と考えられており、自分はその正しさを常に選択していると考える傾向にある。

そして正しさ同士がぶつかった場合には、(曲解でも捏造でもその件と全く関係なくともなんでもいいので)相手の劣等性を指摘する事でそれを自己の正しさの担保とする。

また相手の劣等性を指摘した時点で自身が指摘された問題は相手の問題にすり替わる。


youtube
https://youtu.be/PvEa1FjkkEw

関連記事
韓国社会では「記憶の改変」が起きているわけではない?



今回の事例も、「韓国が約束を破った」と批判されているため、「日本も約束を破ったのだ」とするために、上記のようなストーリーを作り出そうとしたわけです。


そしてこうした「上辺だけ取り繕えればそれでいい」という態度は、今回のG7で対日本以外でも観察できます。
こちらの記事によると


韓国 事実上「G8」の位置付けに=大統領府高官 聯合ニュース 2021.06.14


韓国側は今回のサミットで、「韓国が事実上、G8に位置付けられたとの国際的な評価が出ている」と自賛し、「今回のG7首脳会議に招待された4カ国のうち、インド、オーストラリア、南アフリカ共和国は議長国の英国と関係がある英連邦諸国のため、韓国が事実上唯一の招待国であり、2年連続でG7首脳会議に招待された」と公式見解を発表しています。


またこちらの記事によると


団体写真で中央近くが国の地位? ノータイは儀典事故?…G7写真めぐる議論の誤解と真実(1) (2) 中央日報 2021.06.16
https://japanese.joins.com/JArticle/279727
https://japanese.joins.com/JArticle/279728


韓国政府はG7での記念写真に「写真1枚で見る大韓民国の地位」というキャプションを付けて掲載、「この位置、この姿が大韓民国の地位です。私たちはこれほどになりました」というコメントを付け、記念写真で前列に立てたのは韓国の国際的地位が上がったからだとアピールしていたそうです。


(※余談になりますが、上記記事では真相が書かれており、実態は国家元首である大統領は前列、首相は後列という国際慣例に沿っただけで、韓国の地位は関係ないそうです)


こうして韓国側は「自分達はもはやG7と対等なのだ、G7諸国から地位を認められたのだ」と自賛しているわりに


韓国も署名したG7声明 中国けん制との指摘に「特定国狙わず」 聯合ニュース 2021.06.14


対中国を狙った公式声明に、「特定の国を狙う内容はまったくない」「世界が直面している脅威に対し、指導的な地位にある国が共同で協力し、是正を図るため作成された声明」と釈明しており、足並みをそろえる意思が全くない事がわかります。


また北朝鮮問題に関しても


韓米声明になかった「検証可能な北核放棄」 G7声明に明記 中央日報 2021.06.15


5月の米韓会談では「朝鮮半島の非核化」とはぐらかされていた北朝鮮の核問題に関する内容が、「完全かつ検証可能で不可逆的(complete,verifiable,irreversible)」とはっきり明記されており、米韓会談での声明は単に韓国が反対して足並みがそろわなかっただけであったことが発覚しています。


更には


G7より強硬なNATO、北朝鮮が嫌う「CVID」表現を共同声明に 東亜日報 June. 16, 2021


G7と同時に行われたNATO会議でも強硬な対北声明が発表されており、この件でも韓国はG7諸国とまるで足並みをそろえることができなかったことが浮き彫りになっています。


こうした事例も同じです。
彼らの価値観では、「上辺だけ豪華に取り繕えれば」それでよいという価値観であるため、実際には「韓国だけ他国と足並みをそろえることができなかった事例」が2つもあったにも関わらず、こうして「韓国がG7諸国と対等になったのだ」という宣伝を行っているのです。


今回の件は、韓国社会における「外華内貧」がどんなものなのか、その典型的な実例が観測できた、非常に興味深い事例であり、彼らは「実態を重視しない」ため、それを踏まえた「対応」が常に必要であるという事がよくわかる事例でもあります。



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