日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

【日韓・マスコミ問題】記録が重要/「なぜ正しいのか」が重要


さて、本日は年末特番として二本同時投稿となります。
こちらは第一弾。


【日韓・マスコミ問題】記録が重要

注意
・この動画は「日韓問題とマスコミ問題」を扱っています

・「日韓問題」と「マスコミ問題」ですので、イデオロギーや属性等は一切関係ありません

・うp主のスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです

・「特定の国との特別な関係」はマスコミ問題の枝葉です、主問題は業界の体質です

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう。

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください

・キャラ崩壊あり

・動画の拙い部分は生暖かく見守ってください、そのうちなんとかします

本日の投稿動画


YouTube
https://youtu.be/O_5mdMS7d0A



YouTube



以下は動画のテキスト版になります。


レイム マリサ 大口
ゆっくりしていってね


大口
さて、今回は日韓問題とマスコミ問題、双方に関係した年末特別編をやるよ。


マリサ
なあうp主、「記録が重要」なんて当たり前の事じゃないのか?


レイム
そうよね、動画にしてまで強調するようなことじゃないんじゃない?


大口
まあそうかもしれないのだけど、動画をやっているとたまに「〇〇のコツはなんですか?」みたいな質問があるのね。


大口
でも私は特に何か特別なことをやっているわけでも、特別な才能やコネクションがあるわけでもなくて、やっている事と言ったら毎日記事などをチェックして記録を取っている事くらいなのね。


マリサ
ああ、それで今回のお題って事か。


レイム
まあ、嘘や詭弁を見破るコツとか質問されても、うp主は特に何かそういうテクニックを持っているわけじゃないのよね。


大口
なので、私がやっている事のちょっとしたコツとか、意識してやっている事とかを二部構成で紹介してみるよ。


記録が重要な理由


マリサ
ちょっと疑問なんだが、今はネットが普及しているから、わざわざローカルに記録しなくても検索すればいいんじゃないか?


大口
それね、一見するとそれで済むように見えるけど、実はそれ非常に効率が悪いんだよ。


レイム
どういう事?情報量なら個人よりネット全体のほうが多いじゃない。


大口
「総量」ならね。
でもその「量」が問題で、googleとかで検索すると求めているものとは違う情報も大量に引っかかってしまうから、実は作業量的に非効率だったりするんだよ。


マリサ
ああ、そういう事か。
でも検索語句の絞り込み、例えば二重引用符「""」で囲ったり、マイナス検索で不要な語句を除外したり、スペースで区切って複数語句を検索すれば対策できるだろ?


大口
ある程度はね。
でもそのためには目的の情報についてある程度事前に知っていないといけないし、例えば特定の記事やページを見つけたいけど、記事の内容自体がわからないとか、そういう場合にはあまり役に立たないんだよね。


レイム
でもそれは特殊な事例で、ある程度検索サイトの機能を使えばほとんどは見つかるわよね。


大口
まあね。
ただ例外があって、例えばインターネットアーカイブウェブ魚拓に保存されている情報、つまりすでにネット上から元ページが消えていた場合、検索だけじゃ見つけられないんだよ。
まあ、引用したページがあればそこにアドレスがあることが多いけど、それは運任せになるよね。


大口
問題はここにあるんだよ。
ただ読んだだけで保存していないと、場合によっては数日から数週間、あるいは数年後に記事が消えてしまう場合があるから。


マリサ
ああ、そういや特に日本のメディアは記事を消すの早いよな。


大口
そうなんだよね。
例えば産経は記事を残しているけど、それでも過去MSNと提携していたころの記事はほぼ残っていないからね、当然検索しても出てこない。


大口
更に朝日とNHKに至っては2~3年すると元記事が消えている場合があるんだよ、ものによるようだけど。
他にも、地方紙のいくつかはそもそもインターネットアーカイブウェブ魚拓に記録できないようにする措置を取っていて、過去には読売や共同や時事もそういう措置をしていたのね。


レイム
ああ、だから結局は本文をローカルに保存していないとお話にならない場合が多いって事ね。


大口
そういう事。
あとテレビ局は基本的にニュースの記録をネット上に残さないから、NHKに限らず注目する記事等があったら保存はほぼ必須だよね。


マリサ
なるほどな、google先生も万能じゃないわけか。


大口
あと注意しないといけないのが、yahooとかのポータルサイトに掲載されたニュースね。
こういうニュースの場合、特に大手が配信したものは掲載期間があって、それを過ぎると消えてしまう上に、インターネットアーカイブウェブ魚拓で保存できないから、引用元のアドレスを保存するのが必須ね。


レイム
ああ、そういえばうp主もそれで2000年代初頭のニュースのいくつかがネットで参照できなくなっているのよね。


マリサ
あと、前に毎日新聞waiwai問題を動画にしたとき、米州機構に引用された記事を紹介したら、翌週には見てのようにインターネットアーカイブの記録が閲覧不可にされていたんだぜ。


https://web.archive.org/web/*/http://mdn.mainichi.co.jp/waiwai/face/0307/10anita.html


大口
まあ断言はしないけど、あそこって当事者が著作権侵害等で異議申し立てをすれば記録を消す場合があるんだよね。


レイム
そういう事もあるからこそ、なおさらローカルに保存することが重要なのよね。


記録の使い方


マリサ
それで、記録するとしてもそれを有効活用できないと意味ないよな。
どんな使い方があるんだ?


大口
それなんだけど、最近いい例があったのでその記事を事例にするね

(取材考記)食い違う報道発表、国民の対立あおる 日韓、批判の応酬にうんざり 武田肇
朝日新聞 2019年12月11日
https://www.asahi.com/articles/DA3S14290813.html

 タイのバンコク郊外で11月、東南アジア諸国連合日中韓ASEAN+3)首脳会議の直前に安倍晋三首相と韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領が約10分間、控室で言葉を交わした。両首脳の会談は、元徴用工問題で韓国大法院(最高裁)が日本企業に賠償を命じた昨年秋以降途絶えてしまっていたことから、座って対話したのは1年2カ月ぶりだった。だが、これが物議を醸した。内容を発表した両政府のトーンが正反対だったからだ。

 最初に発表したのは韓国だった。対話が終わってほどなく記者会見した大統領府報道官は、両首脳が「友好的に11分歓談した」と説明。「(元徴用工問題など)懸案について対話を通じて解決すべきだとの原則を再確認した」と発表し、2人がソファに座って話す写真まで公開した。文氏の側近が撮影したもので、極めて異例だ。

 これに対し、日本側の姿勢は冷淡と言ってよいものだった。「歓談」ではなく「言葉を交わした」との表現にとどめ、元徴用工問題は解決済みとの日本政府の立場を伝えたと強調。「対話を通じた解決」にも言及しなかった。

 韓国側の発表の背景には、日本による輸出規制や元徴用工問題について、文氏が安倍氏に譲歩を迫る姿を国民に印象づける狙いがあったとみられる。日本政府の乾いた発表は、その手には乗らないという意思表示だろう。日本政府関係者は「韓国の奇襲作戦には手を焼いた」と振り返る。

 報道発表での日韓の熾烈(しれつ)な攻防は11月下旬、軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の継続が土壇場で決まった際にも繰り返された。この時はまず、韓国大統領府高官が「日本側が事実と異なる合意内容を発表したことに抗議し、謝罪を受けた」と説明。ところが、菅義偉官房長官は「謝罪した事実はない」と否定し、主張が真っ向から食い違う展開になった。

 安倍氏と文氏は今月下旬に、訪中に合わせて正式に会談することがほぼ確実視されている。今度の報道発表はどんな展開を迎えるか。相手をうそつき呼ばわりするかのように批判を繰り返し、互いの国民感情が悪化するような展開は、もう見たくない。

 (ソウル支局)


大口
少し前の朝日新聞の記事なんだけど、内容はいつもの「どっちもどっちだー」ってもので、この件では一連の輸出優遇措置解除問題に関連して、韓国側と日本が謝罪したしないの応酬をした件を引用し「相手をうそつき呼ばわりするかのように批判を繰り返し、互いの国民感情が悪化するような展開は、もう見たくない」と〆ているのね。


レイム
あー、これね。
彼らは自身が問題を指摘されると、それを「劣等性の指摘をされた」と認識するから、とにかくこじ付けでも曲解でも嘘でも何でもいいから、相手の劣等性をし返せばそれで自身が指摘された問題が相手の問題にすり替わるのよね。
この事例の場合なら、ほかに触れてほしくない内容がいくつもあるから、別件で文句を言って謝罪したしないの応酬にすり替えたのね。



大口
そう、そしてそうした手法で行われた論点のすり替えを朝日が「どっちもどっちだー」とアシストして、あたかも双方が「その次元で論争している」かのように印象操作したと。


マリサ
これと「記録をとること」にどんな関連があるんだ?


大口
これね、この時の「韓国側の言い分」と「過去の韓国側の言い分」に矛盾があるんだよ。
まずこれを見てほしいのね。

戦略物資の輸出管理職員を拡充へ 対日対話控え改善措置=韓国
聯合ニュース 2019.12.02
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20191202002900882

【ソウル聯合ニュース】韓国政府が、戦略物資の輸出入管理を担当する職員を増やす方針であることが2日、分かった。

 産業通商資源部などによると、韓国政府は戦略物資の輸出入管理業務を支援する戦略物資管理院の職員を今年7~9月期の56人から25%増の約70人にすることを検討している。

 4日に行われる予定の韓日局長級政策対話の準備会合を前に、日本側が問題提起した事項を改善しようとの趣旨とみられる。

 日本は韓国を輸出管理の優遇対象国「グループA(旧ホワイト国)」から除外した際に▼両国間の政策対話が一定期間開かれず、信頼関係が損なわれたこと▼大量破壊兵器などに転用される恐れのある物品について、輸出時に政府の許可を取得させるキャッチオール制度の規制に不備があること▼輸出審査・管理人員などに関する体制の脆弱(ぜいじゃく)性――の三つを挙げ、韓国を「グループA」に復帰させるにはこれらの条件が全て改善されなければならないと主張した。

 今月中旬には東京で韓日輸出管理政策対話が開かれるが、三つの条件のうち二つが満たされることになる。

 韓国は日本が求める内容を改善するために誠意を示しており、日本側が同じ主張を繰り返すことは難しくなる見通しだ。

 日本経済新聞は先月末、「韓国は日本が問題視してきた輸出管理体制を補強することで、政策対話の加速を狙う」とし、12月下旬に中国で開催予定の韓中日首脳会談に向けて両国間の協議が本格化すると報じた。

 産業通商資源部の李浩鉉(イ・ホヒョン)貿易政策官は、先月29日の会見で「韓日輸出管理政策対話を再開すること自体が両国間の信頼、協力を回復するための糸口になると考える」とし、「日本の輸出規制の原状回復を最終目標に最大限努力する」と述べた。

 李氏は4日に開かれる準備会合で日本経済産業省の貿易管理部長に会い、政策対話のための議題や両国の要求事項などをすり合わせる予定だ。


大口
記事によると、輸出優遇措置解除問題に関連して、日本と韓国は「対話」を行ったのだけど、その時に韓国政府は「戦略物資の輸出入管理を担当する職員を増やす」として「職員を今年7~9月期の56人から25%増の約70人にすることを検討している」と言っているのね。


レイム
でもこれ2019年7月の韓国側の言い分と矛盾しているのよね。



大口
そうなんだよ、次にこのロイターとハンギョレ新聞の記事を見てほしいのだけど

信頼関係の回復なければ政策対話の再開は困難=対韓輸出管理で経産省
Reuters 2019年7月19日
https://jp.reuters.com/article/south-korea-japan-dispute-idJPKCN1UE11B

[東京 19日 ロイター] - 経済産業省は19日、韓国向け半導体材料の輸出管理強化を巡り、韓国産業通商資源部が日本に再協議に応じるよう求めたことについて、信頼関係の回復が必要であり、状況が改善されない限り、政策対話を再開するのは難しいとの認識を示した。

貿易経済協力局の岩松潤・貿易管理課長は19日夕の会見で「安全保障輸出管理について機微な情報も含めた日韓のやり取りが、事前合意なく公開された」と指摘。「状況が改善されない限り、信頼関係に基づいた政策対話の開催は難しい」と強調した。事務方によるメールのやりとりは続けるという。

今回の輸出管理強化については「国際合意に基づいた輸出管理の不断の見直しの一環」だとして、「優遇措置をやめて通常の輸出管理上の扱いに戻す内容で、禁輸措置ではない」との見解を繰り返した。

韓国の輸出規制管理体制について、韓国側は110人の人員を配置していると説明し、不十分でないと強調しているが、経産省は、軍事転用可能な民生品の審査に携わる職員数は11人に過ぎないと反論した。

韓国産業通商資源部は19日 、日本政府が貿易規制上の優遇措置対象である「ホワイト国」リストから韓国を外す計画について、「明確な証拠と事実」に基づく措置であるべきだと強調し、「このような動きが両国経済だけでなく世界的なサプライチェーンに重大な影響を及ぼすとの大きな懸念がある」と指摘していた。これに対して経産省は「サプライチェーンに問題を与えることはない」(岩松貿易管理課長)と反論した。


輸出規制の撤回求める「韓国の立場文を拒否」したにもかかわらず、うそをついた日本
ハンギョレ新聞 2019-07-20
http://japan.hani.co.kr/arti/economy/33936.html

産業部、12日の韓日実務者会議の内容を公開 
「立場文を渡した後、通訳が説明すると 
日本代表が受け取りを拒否し、出て行った」 
日本は「撤回の要求はなかった」と主張

 政府は、日本が12日に東京で開かれた韓日実務者会議で、輸出規制の強化措置の原状回復を求める韓国側の「立場文」を受け取ることを拒否したとし、「韓国が撤回を要求しなかった」という日本の主張を一蹴した。

 イ・ホヒョン産業通商資源部貿易政策官は19日、政府ソウル庁舎で記者会見を開き、「韓国代表が、会議が終わる前に立場文を渡した後、通訳が(文書の内容と趣旨を)説明すると、日本側代表が『受け取れない』と話した」と伝えた。経済産業省の岩松潤貿易管理課長ら代表団は、韓国政府の立場文を机上に置いて会議場を出たという。イ政策官は会議録や録音など、当時の記録を公開する意思があるかという質問には「様々な状況を総合的に検討する」とし、「明らかな事実(原状復帰の要求)はなくならない」と述べた。日本の世耕弘成経済産業相など日本側は、韓国が当日「撤回を要求しなかった」と連日主張している。

 産業部は同日、日本の主張を一つずつ取り上げ、事細かく反論した。特に「韓国の戦略物資の人員や組織規模からして、管理実態が不十分だ」いう主張に対し、「韓国は輸出品目によって産業部や原子力安全委員会防衛事業庁などに分かれて、機関別に専門性を基に輸出統制を運用しており、110人の担当者が戦略物資の許可・判定業務を行っている」という点を強調した。産業部は日本経済産業省担当する部署の人員を約100人と把握している。

 イ政策官は「韓国の制度に対する理解に隔たりがある状況で、措置が強行されるのは決して望ましくない」としたうえで、「虚心坦懐に議論しなければならない。局長級協議の要請に対する日本側の誠意ある回答を再度求める」と述べた。
チェ・ハヤン記者


大口
見てのように5か月前に韓国政府は「韓国の輸出規制管理体制について、韓国側は110人の人員を配置していると説明し、不十分でない」と言っていたんだよ。


マリサ
ちょっと待て、これ韓国は嘘をついていたって事じゃないか。


大口
そうだよ、元は人員に不足はなく問題がないといっていたのに、12月には「人員を増やす」と言っているわけだしね。


レイム
しかもそれだけじゃなくて、56人という数字自体、日経が報じた数字と違うから、12月に韓国政府が言い出した数字自体が捏造の可能性があるのよね。


大口
「記録をとる」とね、こうして論点のすり替えやミスリードを具体的に指摘する事ができるわけ。


大口
今回の場合なら、朝日は韓国に都合がいいように問題の論点を反らしてあたかも双方に同等の問題があるかのようにミスリードしたけど、実態はそんな水掛け論の話じゃないもっと重要な部分で、韓国側が過去事実と異なる主張をしていたことが発覚していたってことを、具体的に複数のソース付きで指摘できるわけ。


マリサ
なるほどな、たしかにこういうのは記録していないとなかなか難しいかもな。

今回のまとめ

・ネットで検索は確実な手段ではない
・記録をとると相手の論点のすり替えやミスリードに対応しやすい


大口
そういうこと、だから1日10分でも15分でもいいから、気になった情報を保存しておくって習慣をつけておくと、後々それが何かしら役に立つかもしれないんだよ。
私も出発点はそこで、いつの間にか文字データのみで400MBを超える資料を保存するようになったわけ。


マリサ
まあ、うp主みたいに大量のデータを保存する必要なんて、記事や動画を作成するんじゃなければあまり意味ないけどな。


大口
そんなわけで年末同時投稿の第一弾はここで終わります。


レイム マリサ 大口
ご視聴ありがとうございました。


大口
おまけは第二弾でやるのでこっちはないよ。


レイム マリサ 大口
次回もよろしく~



ここから第二弾。

【日韓・マスコミ問題】「なぜ正しいのか」が重要


レイム マリサ 大口
ゆっくりしていってね


大口
さて、今回は前回に引きつづき、年末特番として日韓問題とマスコミ問題双方に関係した内容を扱っていくよ。


レイム
要するに質問等でたまにある「コツ」に関係した内容ってことね。


マリサ
まあ、前回も言ったようにそんな特殊だったり特別だったりすることじゃないんだけどな。


大口
ほんとに重要なのは日々の積み重ねだしね。


否定と肯定


レイム
それで、「なぜ正しいのか」ってどういうこと?
自分が正しい意見を言っているって認識なんて、普通は誰でも持ってるものじゃない。


大口
そこが実は違ってね、思っていてもそれをちゃんと実行に移せているかといえば、大半の人はできていないんだよ。


マリサ
どういうことだ?


大口
観察しているとわかるけど、ほとんどの人は「相手がどう間違っているか」に立脚した意見を言っているだけであって、「なぜ自分が正しいのか」というスタンスじゃないんだよ。


レイム
なんかよくわからないわね、もう少し詳しく説明してよ。



大口
例えばさ、分かり易い例では朝日とか毎日とか、最近特に多いけど「嫌韓報道はけしからん、韓国と友好すべき」みたいな記事あるでしょ?


マリサ
ああ、最近なんかやたら多いよな。


大口
ああいう記事を読んでいると、「いかに嫌韓が問題か」とか「偏見に満ちているか」とかの主張は目立つけど、「じゃあなんで友好すべきなの?」という問いには、隣国だからとか友好したい人がいるからとか、そういう抽象論しかなくて、基本的なスタンスは「嫌韓がなぜ間違っているか」だけなんだよ。


レイム
まあ、友好しないといけない理由が漠然としすぎているってのは確かに問題だけど、批判の内容はさておき、相手がなぜ間違っているのかを説明するって重要なことじゃないの?


大口
確かに重要ではあるんだけど、その場合もそれと同時に本来は「ではなぜ自分の意見が正しいのか」を具体的に説明できないといけないのね。


マリサ
まあ、確かにそういうの少ないよな。
でも中には「中国の軍拡もあるし、韓国との連携が必要だ」って意見、複数のメディアでやっていたよな?
それは「なぜ正しいのか」じゃないのか?


大口
それは確かに「自分はなぜ正しいのか」という説明になるね。
ただし、主張に一貫性があればね。


レイム
どういう事?


大口
そもそも、そういう事を今日韓関係の悪化から言っている人達って、過去にはこんな事を言っていたんだよ。

【提言委員座談会】民主主義鍛え直せ 九州から地域再生
西日本新聞 2015年12月21日
https://web.archive.org/web/20151221044650/http://www.nishinippon.co.jp/nnp/teiron/article/214249

(一部抜粋)
日中韓 G7】大局観持ち前へ 多様な交流が重要

 -今年は約3年半ぶりの日中韓首脳会談が実現。来年は日本で主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)や日中韓首脳会談がある。今後、日本はどう中韓と付き合っていくか。

 平野 中国脅威論とは何なのか。尖閣諸島のことなのか。日本全体が侵略されるという話なのか。あえてグレーにしているようだが、具体化しなければ差別感情まで含めたいびつな脅威論が膨らむ。

 宮本 中国が脅威なのか見極めるのは不可能で、まだ脅威の段階に到達していない。現時点は脅威だとして、安全保障を構築するのは正しくない。そんな行動をとれば相手を誘い込み、逆にそうした中国をつくってしまう。


大口
尖閣問題を理由に中国脅威論を訴えるのは差別問題に繋がる」とか、「中国脅威論を根拠に安全保障を構築すればそれが逆に中国の脅威を高めてしまう」とかね。


大口
当時そういう論調に同意してきた人や一切異論を言わなかった人が、今になって韓国との関係が悪化したからと中国脅威論を口実にしても、何の説得力もないんだよ。


レイム
まあ確かに、過去の主張と一貫性がないわよね。


大口
結局のところ、最近になって突然中国脅威論を持ち出してきた人達って、単に韓国批判を黙らせたいだけなんだよ。
なので以前から中国脅威論を主張していたわけでもないし、むしろ沖縄などでの自衛隊配備強化に批判的だったりする。
場当たり的にそう言っているだけで、実際問題「自分がなぜ正しいのか」を説明しているわけじゃないんだよ。


マリサ
でもさ、「相手がなぜ間違っているか」を前提にする人って、いわゆる「嫌韓側」でも多くないか?


大口
多いね。
というかそれが一番楽だから。


レイム
楽?


大口
あとで詳しくやるけど、「相手がなぜ間違っているか」というスタンスは、基本的に相手の主張に合わせて言い返せばいいだけだから、特に下調べとかが必要なくてお手軽なんだよ。


大口
それにたいして「なぜ自分が正しいのか」とちゃんと説明するとなると、事前にその問題に関してかなり詳しく調べておかないとできないから、やるのはハードルが高いわけ。


マリサ
なるほどな、でも「そっちの方が楽」なら多数派がそっちへ行くのは仕方がないんじゃないか?


大口
ある意味ね。
でもこの「なぜ相手が間違っているのか」に立脚した論調ってのは問題があるんだよ。


レイム
小手先の意見しか言えないとか?


大口
そういうのもなくはないけど、もっと本質的な問題として「第三者からの賛同を得にくく、仲間内にしか伝わらない」というデメリットがあるんだよ。


マリサ
なんでだ?


大口
「相手がなせ間違っているのか」という論調は視点を変えると、「自分の意見は正しいという前提で自身が行う批判への同意を求めている」となるわけ。
別の言い方だと「持論の正しさを省略している」と表現できるね。
なので元々「正しい」に共通認識がないと賛同されず、なかなか第三者から同意を得られないわけ。


レイム
ああそういう事ね。
最初から同じ考えのもの同士でないと、「なぜ相手が間違っているか」という意見だけでは同意しにくいと。


大口
そういう事
例えば環境活動家のグレタなんとかさんとか、日本の立憲民主党とかに反発が多かったり支持が大きく得られなかったりするのはまさにこれなんだよ。


大口
「相手がなぜ間違っているか」ばかり訴えて、「自分がなぜ正しいのか」という説明をおざなりにするから、元々彼らの意見に同調できる共通認識をもった人達にしか賛同されないわけ。


マリサ
意見が正しい間違っている以前の問題って事だな。


大口
そう、だから私たちもこれには注意しないといけないんだよ。
「自分がなぜ正しいのか」に立脚した論を常に構築できていないと、内輪で盛り上がるだけの人達になってしまうからね。


「相手が間違っている」論の欠点


大口
ここまででおおよそなぜ「相手がなぜ間違っているのか」という前提で論を進める事が問題なのかは理解できただろうけど、実はそれ以上にこの論調は「危険」なんだよ。


レイム
危険?どういう事?


大口
まずそれを説明するためには、「相手がなせ間違っているか」という論調は基本的に「後出しジャンケンである」って事を知っておいてほしいのね。


マリサ
いやまて、後出しジャンケンならルールのある状況では不利だけど、そうじゃないなら圧倒的に有利じゃないか?


大口
ジャンケンのように手札に一貫性が必要ない場合はそうだね。
でも自身の発言に一貫性が求められる状況においては、それは致命傷になりかねないんだよ。


レイム
というと?


大口
まず後出しジャンケンといっても、これは要するに相手が言ってきたことに場当たり的に対応して反論しているだけだよね。


マリサ
まあ後出しジャンケンってそういうものだしな。


大口
一見するとやっている本人は相手の意見にすべて反撃できるように錯覚してしまう場合が多いのだけど、実態は全ての意見に場当たり的な対応で反論できるわけじゃないのね。


レイム
例えば?


大口
最近あった事例として、ツイッターで「朝鮮総督府はハングル禁止をしていなかった」という私のツイートに反論してきた人がいるのだけど、その人は私の提示する一次ソースという「なぜ自分が正しいのか」に対して、「なぜ相手が間違っているのか」で対抗しようとしていたのね。


大口
その結果どうなったかというと、最初のうちは私の提示する史料に合わせて反論していたのだけど、次々と史料を出され続けるとだんだん場当たり的な反応では対応できなくなってきて、最終的に「ハングルを禁止していた」という意見が「ハングルを使わせないよう誘導していた」という意見に変わってきてしまったんだよ。


マリサ
ああ、そういう事か。
場当たり的に相手の意見に反論していたから、最初の自分の意見と最後のほうの自分の意見に整合性がなくなってしまったわけか。


大口
そういう事。
ジャンケンみたいに、自分の手札に一貫性が必要ない事例なら後出しは強いけど、こういう意見の一貫性が問われるような事例では、場当たり的な対応は不利にしかならないわけ。


大口
そもそも、「相手が次に何を提示してくるか」なんて予想できるわけないから、後出しジャンケンの反論に一貫性を持たせるなんて無理なんだよ。


レイム
なるほど、それは確かに不利ね。


大口
あとそういう人に対しては、「なぜ自分が正しいのか」を客観的に説明せざるを得ない状況に誘導するって手法も効果的だよ。
そういう人たちはその発想を最初から欠いていて、「相手の間違い」ばかり意識してるから。


マリサ
なるほどな。


大口
最後に、最近見かけた「なぜ自分が正しいのか」に立脚した記事を紹介するね。

日韓首脳会談でも続く、「誤解だらけの対韓輸出管理」
日経新聞 2019年12月27日
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00133/00028/

(一部抜粋)
 韓国に対する輸出管理の厳格化の方針が発表されたのが2019年7月の初めだった。それ以来、メディアでは輸出管理への理解不足、知識不足から臆測記事がまん延してきた。政府がもっと分かりやすく丁寧に説明すべきだったかもしれない。私もこのコラムの連載でそれを正す解説を続けてきたつもりだ。しかし半年たってもいまだにゆがんだ臆測記事が絶えない。

 12月24日に開催された日韓首脳会談を巡る今回の報道もそうだ。
「韓国への一部優遇」との臆測記事

 首脳会談直前の12月20日経済産業省はある発表をした。これまで1件ごとに個別許可が必要であった半導体関連の原材料の3品目のうちレジストについて、継続的取引をする輸出企業に対して、最長3年間の包括許可を認めることにしたのだ。

 韓国向け半導体関連の3品目については行方不明が発生するなど不適切事案があったので個別許可になっていたが、問題ないことを確認できた輸出企業の取引に包括許可を認めた。これは健全な輸出実績が特定企業間で6件以上積み上がったために、きちんと自主管理できる企業に限って、特定企業間の取引について認める制度だ。基準になる年間の件数も公表されている。もちろん韓国向け以外でもこうした制度はある。

 これは、既に通達で明確にしていた方針で、何ら新たな方針ではない。11月に局長級対話を再開すると記者会見したときにも、3品目については個別許可が積み上がって、問題がなくなれば見直すことは再度説明している。淡々とこうした方針通りに素直に対応しているだけだ。

 包括許可にはいくつか種類がある。これは特定包括制度という特殊な包括制度で、健全な取引をしている輸出企業にとって、輸出手続きの手間が省けるようにするためのものだ。輸出企業に対する利便性向上のためのもので、決して韓国に対して緩和・譲歩するものではない。いわゆる「ホワイト国」のように、相手国の輸出管理の信頼性に着目した包括制度とは趣旨がまるで違う。韓国への優遇措置ではない。

 ところが一部のメディアは「この直後に予定されている日韓首脳会談のお土産にするつもりだ」と臆測報道を流していた。首脳会談の元徴用工問題に引っ掛けて、それとの関係での政治的な判断とする解説が横行した。話としては面白いかもしれないが、これは輸出管理の知識のない、単なる臆測だ。不勉強か意図的かのどちらかだ。

 「タイミングがいかにもそう見えるので、経産省は外交音痴だ」という指摘もある。別に役所を擁護するつもりはないが、健全な取引が積み上がった特定の輸出企業からこの制度を活用するための申請が既に以前からあって、審査をする現場では取引状況や自主管理がきちんとされるかなど、実地調査も積み重ねる。その結果、この制度の適用を判断するもので、タイミングも含めて政治的に、あるいは恣意的に設定できるものではない。

 逆に日韓首脳会談後に発表したら、「会談での韓国側からの要求に一部応じたものだ」との臆測報道もされた可能性もある。どのタイミングでも臆測報道するメディアの体質は変わらない。だが行政は、そうしたものにゆがめられず、淡々と手続き変更を恣意的にならないようにすべきものだ。

 韓国の反応はさらにとんちんかんの極みだ。日本の一部メディアやコメンテーターと同様、輸出管理のことがまるで理解できていないことを露呈している。韓国に対する緩和ではないにもかかわらず、韓国が勝手に誤解して「一歩前進と評価するものの、十分ではない」と発言するのは滑稽でもある。
「原状」は2004年以前である!

 日本の輸出管理措置について、韓国の文在寅ムン・ジェイン)大統領は「撤回をして原状回復を日本に求める」と発言したという。文大統領にとっては軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の継続との関係で、これを日本に撤回を求めないと国内向けのメンツがかかっているからだろう。

 しかし今回7月発表の措置は、韓国側に輸出管理上の問題があったから、韓国をホワイト国にした2004年以前の状況に戻しただけだ。19年の7月以前が「原状」ではない。2004年以前が本来の「原状」であることを忘れてはならない。

 しかもその問題を解決するボールも韓国にあることを理解していない発言だ。それを理解しない限り、事態の進展はいつまでたっても望めないだろう。いつもながら韓国は問題の本質にわざと向き合わない。

 日本の一部のメディアは「元徴用工問題や、韓国への輸出規制(「輸出管理」を意図的に言い換えている)強化措置を巡り、双方の主張は平行線をたどった」と報道している。するとあたかも日韓それぞれがボールを持っているような印象を与えるが、それは韓国の思惑そのものだ。

 実はいずれの問題も韓国側にボールがあることから目をそらそうとしているのだ。
いわゆる元徴用工問題とも切り離す

 これに対して安倍首相は、「輸出管理当局同士の対話で問題が解決されるよう期待する」と発言している。

 これは、(1)この問題は輸出管理当局の問題で、首脳の政治的判断の問題ではないこと、(2)「対話」であり、交渉事ではないこと、を明確にしたものだ。
その結果、GSOMIA問題と切り離すことはもちろんのこと、元徴用工問題とも明らかに切り離している。

 それにもかかわらず、日本のメディアやコメンテーターの一部は、「日本の輸出規制は元徴用工問題への対抗措置。元徴用工問題で解決しなければ、輸出規制の撤回はない。それを上の判断に委ねた」との報道、発言を繰り返している。

 日本政府は「輸出管理の世界で完結して処理するだけだ」との方針を明確にしている。それにもかかわらず、こうした意図的なコメントを繰り返すのは、かえって日韓関係を悪くすることに気付くべきだろう。

 さらにこうした人々は「それは建前で、本音は元徴用工の問題への対抗措置でリンクしている」と言う。いくら事実を説明されても、かたくなにそう思い込みたいようだ。

 元徴用工問題の対抗措置でないのは建前ではない。本音で切り離して対応しようとしているのは、例えば政策対話の内容を素直に直視すれば明らかだ。


大口
非常に良い記事なので同時掲載のブロマガからリンクに飛んで全文を読んでほしいのだけど、韓国の企業に対してレジストの包括許可を与えた件、あれは韓国に限らずそういう制度が元々あることや、これは「問題ないことを確認できた輸出企業の取引に包括許可を認める」措置であって、韓国全体に適用されるものではない事、GSOMIAとは関係ないことが詳しく書かれているのね。


大口
この記事が素晴らしいのは「なぜ自分の意見が正しいのか」を具体的に説明しつつ、相手(日本のいくつかのマスコミ報道)がなぜ間違っているのかを指摘している事なんだよ。


レイム
なるほど、確かにこの記事ならなぜ彼の意見が正しいのかがしっかりと説明されているし、批判記事ではあるけど納得しやすいわね。


マリサ
相手がなぜ間違っているのかを説明する場合でも、「自分がなぜ正しいのか」を前提にすればそれだけ説得力が生まれるって事だな。

今回のまとめ

・「相手がなぜ間違っているのか」という意見は賛同者を得にくい。
・「自分がなぜ正しいのか」を前提にしている側は、「相手がなぜ間違っているのか」を前提にしている側に対し常に有利な位置に立てる。


大口
結局ね、お手軽な方法はお手軽な分「それなり」の事しかできないって事なんだよね。


レイム
裏を返せば、手間をかければかけた分だけ意味があるって事よね。


大口
まあそうなるね。
否定って肯定より楽だから何かと多用しがちになるけど、今回説明したように賛同者を得にくいうえに、「なぜ自分が正しいのか」の効果を知っている側に対しては自分から不利な状況を作り出すようなものなんだよ。


マリサ
これ、わかっているのといないのとでは、ほんとどうしようもないレベルの差が出るな。


大口
そんなわけで今回の本編はここで終わります。


レイム マリサ 大口
ご視聴ありがとうございました。


大口
おつかれ~


大口
というわけで、今年の更新は今回で終わりとなります。


レイム
来年はいつから再開するの?


大口
2020年1月4日はお休みさせていただき、再開は2020年1月11日となります。
またマスコミ問題を扱うブログ「暇つぶしにどうぞ」のほうは、2019年12月30日をお休みし、2020年1月6日に再開、日韓問題を扱う「日韓問題(初心者向け)」のほうは、2020年1月1日をお休みし、再開は2020年1月8日となります。


マリサ
毎年のさぼりだぜ。


レイム
手抜きともいうわね。


大口
ささささささささぼりじゃないし!
もちろん手抜きでもないから、だんじてないから!
単なる年末年始休みだし!


マリサ
ものはいいようだぜ。


レイム
ただ手抜きしたいだけじゃない。


大口
と、とにかく誰が何と言おうとお休みはお休みだから!
そんなわけで皆様、今年1年ご視聴ありがとうございました。
よいお年を。


レイム マリサ 大口
来年もよろしく~



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