日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

何事も感情的に解決しようとする韓国


さて、本日は大半の事を「感情的」に解決しようとし、それを自然に受け入れる韓国社会について書いて行きます。

初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。

ブロマガ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由

注意
・このブロマガは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています

・当ブロマガのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです

・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください



最近韓国で、2016年の朴元大統領の弾劾裁判に関連し、裁判結果次第で軍が戒厳令を布く計画があったとして現政府が問題にしているが、実は当時の記録をみてみると、文在寅陣営が弾劾が棄却された場合に暴動を扇動するような発言を繰り返していた事が解る。


また、最近の韓国における経済不振に関連し、経済構造のまるで違う「日本の例を真似すれば解決できる」といった論調が増えていたり、慰安婦合意を完全に反故にするような措置が取られたりと、日本人的な価値観では理解しがたい状況が続いている。


これは、以前から書いているように韓国では「その時の感情」が何よりも優先されるからであり、実態がどうであろうと、また過去がどうであろうと、その時どう感じたかが社会で最も重視されるからで、そしてそれが「正しい」と感じているからこそ、日本等との関係がそれで悪化しても問題に気付けないという背景がある。


※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。



1:戒厳令騒動の背景


まずはこちらの記事から

マスコミ掌握・議員拘束まで…戒厳実行文書が出てきた
ハンギョレ新聞 2018-07-20
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/31167.html

機務司令部の67ページ細部資料に具体的計画 
報道機関に検閲要員派遣・国際統制案盛り込み 
非常戒厳宣言文まであらかじめ作成…2級秘密文書に分類

 昨年3月、朴槿恵(パク・クネ)前大統領の弾劾棄却を前提に、具体的な戒厳令実行方案が記された国軍機務司令部の追加文書が公開された。騒乱に備えて単に“検討”しただけというハン・ミング前国防部長官らの釈明とは異なり、ソウルの光化門(クァンファムン)、汝矣島(ヨイド)に装甲車(タンク)を配置するのをはじめ、国会・マスコミ統制案などきわめて具体的な実行案が含まれていて波紋が予想される。

 キム・ウィギョム大統領府報道官は20日、ブリーフィングを開き、機務司令部が作成した「戦時戒厳および合同捜査業務遂行案」の「対備計画細部資料」の主な内容を公開した。「細部資料」は67ページの文書で、段階別対応計画▽衛戍令▽戒厳宣布▽戒厳施行の4つのタイトルの下に21の細部項目で構成されている。5日、イ・チョルヒ共に民主党議員が公開した戒厳令検討文書の実行計画に当たる文書だ。

 キム報道官は、具体的な内容と関連して「戒厳を成功させるためには、保安維持下で迅速な戒厳宣布と戒厳軍の主要地点掌握など、先制的措置の有無が戒厳成功のカギだと指摘している」と明らかにした。

 キム報道官は「(この文書には)非常戒厳宣布文と戒厳布告文がすでに作成されており、通常の戒厳マニュアルとは違い、合同参謀議長を排除し陸軍参謀総長を戒厳司令官に推薦する判断要素と検討結果が含まれている」と明らかにした。「通常の戒厳令がどんな手順を踏んで発動されるのかをマニュアル化した合同参謀本部の戒厳実務便覧とは内容がはっきり違う」とも述べた。もしもの事態に備えた軍の“通常的”マニュアルではなく、実行を前提とした計画案だという疑惑が濃厚だという話だ。

 「細部計画」には、国家情報院統制計画と、言論・出版・公演に対する事前検閲計画も共に明示されているとキム報道官は明らかにした。大統領が国家情報院長に対して戒厳司令官の指揮・統制に従わせ、国内情報を担当する国家情報院2次長に戒厳司令官を補佐させる内容が含まれていたのだ。キム報道官は「各報道機関別の戒厳司令部要員派遣計画も作成されていた」として「新聞架版、放送・通信原稿、刊行物見本、映像制作物原本を提出させ検閲する計画だった」と伝えた。

 また、戒厳令が国会表決で解除されないよう、国会を「無力化」する方案も指摘されていた。当時の野党(共に民主党)国会議員を司法処理し、国会議決定足数を満たせないようにし、与党(当時自由韓国党)議員の表決参加を阻むなどの内容だ。

 ろうそく集会が集中していたソウルの光化門と汝矣島には「戒厳任務遂行軍」と共に、装甲車・戦車などを迅速に投じるようにしていた。キム報道官は「この文書を公開した理由は、その重大さと国民的関心が高いだけに、速やかに公開するのが道理だと考えた」として「この文書の違法性と施行計画の有無、配布単位などについて国防部特別捜査団が法と原則に則り捜査することを期待している」と明らかにした。
キム・ボヒョプ記者

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“ろうそく鎮圧”戒厳令に発砲企画まで…「機務司は解体すべき」 ハンギョレ新聞 2018-07-06
【社説】常識を外れた国軍機務司令部の戒厳文書=韓国 中央日報 2018年07月21日


2016年末、一連の朴槿恵元大統領を中心とした政治スキャンダル「崔順実ゲート事件」に関連し、朴大統領の弾劾が憲法裁判所で審議されていた頃、韓国軍が政府やメディアなどを掌握し戒厳令を布こうとする計画があったという事が、今月始め頃に発覚しました。


この件なのですが、当時韓国軍がクーデターを行おうとして米軍に許可を取ろうとしたところ、米軍から拒否されたという「噂」がいくつかのメディアで出てきていたため、当時から話題になっていたわけですが、それが今頃になって表面化したわけです。


また、現政権与党の「共に民主党」や文在寅大統領は、これを「弾劾が可決された場合にそれを無効化させるためだった」として、朴元大統領の新たな政治スキャンダルと批判して調査に乗り出しています。


しかしこれなのですが、当時の韓国メディアの記事などを見てみると、彼らの主張とかけ離れた状況が見えてきます。
この当時の記事を見てみると、


国政介入: 「外交・戒厳権もよこせ」 大統領気取りの文在寅氏 朝鮮日報 2016/11/11
[社説]4週連続の週末ろうそく集会、成熟した市民意識で民心を見せなければ 東亜日報 November. 19, 2016


まず共に民主党文在寅陣営は、弾劾の1ヶ月前の時点で「(自分達主導で立ち上げる)挙国中立内閣に外交権と戒厳権もよこせ」と法も何もかも無視するような要求をしていたり、憲法裁場所の判決以前に「(法の判断などせず)退陣せよ」と要求したりしていました。


また更に、当時の野党の中には以下のように「朴大統領の弾劾訴追案が否決されれば、市民団体とともに朴大統領の退陣を求める院外闘争を続ける」と暴動をけしかけるような主張をしている人々もいました。


国政介入:過激発言で支持を得る「ポスト朴」有力候補たち 朝鮮日報 2016/12/05 (1/2ページ) (2/2ページ


文在寅大統領自身も「(憲法裁判所が弾劾訴追案を棄却すれば)革命しかない」と、扇動するような発言をしており、憲法裁判所前に群集を集め憲法裁判所を脅迫し続けていました。


社説】「法が駄目なら力で」 弾劾にふさわしい文在寅発言 朝鮮日報 2016/12/19


なぜ韓国軍が戒厳令を布く「計画書を作った」のかは明白で、当時文在寅氏や野党の人々が法を無視した要求を続けていた上に、群集を憲法裁判所前に集めて「弾劾を否決したらただでは済まさないぞ」と脅迫していたからです。


戒厳令が良い悪い以前に、この状態でもし憲法裁判所が弾劾を否決していたらどうなっていたか、だからこそ韓国軍は「万が一」に備え綿密な計画書を作成したわけですが、それを文大統領は「朴元大統領を守るために軍が動いた」と論点のすり替えをしているわけです。


こうしてちゃんと当時何が起きていたのかを調べれば、戒厳令計画書の背景が見えてくるわけですが、現在の韓国では多くの人が文大統領の主張を支持しています。
そして誰も公的に「当時の事」を記録を元に振り返り検証しようとしません。


2:感情で状況判断


日本人から見ると非常に不可解で、朴大統領に関連した特殊な事例のようにも見えますが、こうした事例は韓国で頻繁に見られます。


例えばこちらの事例


日本はこうやって不況を脱出した 朝鮮日報 2018/07/23 (1/3ページ) (2/3ページ) (3/3ページ


現状韓国は長期不況に陥る可能性が出てきたのですが、その解決策として日本の政策を「見習う」事で解決しようという記事で、最近韓国では朝鮮日報に限らずこの手の論調が増えてきています。


そして記事では、安倍政権が行ってきた数々の政策を挙げていますが、そもそも日本と違い韓国は経済における外需依存度が非常に高い国であるため、外需依存度が韓国の半分も無い日本の政策を真似たところで解決策にはなりません。
経済の構造が違うからです。


また、日本が観光資源を利用して外国人観光客を誘致しそれを内需の活性化につなげているとしていますが、日本の場合江戸時代から各藩がこぞって税収アップのための「特産品推奨政策」を行ってきた背景があり、現在の観光資源はその延長線上にあります。


しかし朝鮮の場合、一極集中の律令制であったためそうした動きは起きず、現在の韓国でも「地方ごとの違い」が殆どなく「観光資源バリエーションの少なさ」は現在の韓国でも度々問題に上がり、その解決策としてK-POPを国策で推奨しているほどです。


当たり前の事ですが「日本と同じ方法」をするなら「地方の特色と特産品の伝統」が無ければ意味がないので、出来るわけがありません。
そもそも「韓国の観光資源の少なさ」は当の朝鮮日報でも何度も問題にしています。


また他にも、以下のように


韓国、「韓日慰安婦合意」日本拠出金10億円の代替予備費を編成 中央日報 2018年07月24日


2015年末に日韓で締結された慰安婦合意に関連し、日本が支払った和解金10億円が韓国政府の認定する慰安婦に支給され、約70%の人々がそのお金を受け取ったわけですが、そのお金を名目上「韓国政府のお金」に置き換える措置をしたという記事です。


これは実質韓国が合意を無かった事にしたも同然の措置で、こんな事をすれば日本との関係も国際社会での信用も地に落ちるわけですが、これに関しても多くの韓国人はこの事を一切問題にしていません。
それどころかこれが合意の反故にあたるという認識を持っている人すら殆どいません。


どの事例を見ても、明らかに不条理で実態を伴った対応には見えません。
そして韓国内でこの事に疑問を持つ人も殆どいません。
観光事業の事例のように、個々の事例では彼らにも問題点が見えているにも関わらずです。

3:感情的である事が普通


最初の戒厳令の事例にせよ、その次の経済政策の事例や慰安婦合意の事例にせよ、少し考えれば「何かおかしい」と気付きそうなものですし、それぞれの事例の中の個々の出来事に関しては韓国内でも「疑問を投げかける人」がいるにも関わらず、なぜか全体を通すとこうなります。


これには、以前から書いている独特の正しさの概念が関わっています。

※独特の正しさの概念
彼らの正しさの概念は独特であり、根拠を必要としない。
また「この世には最初から一つの正しさが存在する」と考えられており、自分はその正しさを常に選択していると考える傾向にある。

そして正しさ同士がぶつかった場合には、(曲解でも捏造でもその件と全く関係なくともなんでもいいので)相手の劣等性を指摘する事でそれを自己の正しさの担保とする。

また相手の劣等性を指摘した時点で自身が指摘された問題は相手の問題にすり替わる。

【日韓問題】日韓で異なる「正しさ」の概念
【日韓問題】日韓で異なる「正しさ」の概念 後編



彼らは「正しさとは元から一つだけ存在するもの」と考えており、「自分は常にその(最初から存在する)正しさを選択している」と考えています。
そしてこの「正しさ」の担保となっているのは多くの場合で「その時の感情」です。


こうした思考が存在しているため、彼らは個々の事例を繋ぎ合わせ、総合して物事を判断するという過程が苦手な人が多いのです。


そのため、今回紹介した事例のように、個々の事例では問題点を認識できても、その事例を繋ぎ合わせて総合して考える事が難しく、それでも「元から正しさは存在しているはずだ」と考えるため、その時の感情を「これが正解なのだ」と考える傾向にあるわけです。


彼らを観察していると解りますが、「そういう思考が出来ない」というよりも「一つの正しさ」の概念が「それより上位にきてしまう」という表現が正しいでしょう。


なぜなら以前の「韓国関連で「誤解」が起き易い理由」で紹介した原発の件のように、利害関係が絡むものとはいえ出来ている事例も少数ながらあるからです。


そしてこれがあるため韓国との対話が難しく、戒厳令の事例も「法治主義を無視し暴動を扇動するような発言をすれば警戒されて当たり前」と知らされたとしても、「朴大統領が悪いのだから法より積弊を正せ」という感情論が彼らの中で優先されてしまっているわけです。


これは慰安婦合意も同じです、何をおいても「正しさ=感情」が判断の上位に来るからこうなるわけです。



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