日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

【マスコミ問題】なあに、かえって免疫力がつく


初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。

ブロマガ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由


注意
・この動画は「マスコミ問題」を扱っています

・「マスコミ問題」ですので、イデオロギーや属性等は一切関係ありません

・「特定の国との特別な関係」は問題の枝葉です、主問題は業界の体質です

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください

・キャラ崩壊あり

・動画の拙い部分は生暖かく見守ってください、そのうちなんとかします



本日は2005年に東京新聞中日新聞に掲載された寄生虫キムチ事件に関する記事についての動画となります。

元記事
「なあに、かえって免疫力が付く。」2005年東京新聞のトンデモ記事





youtube
https://youtu.be/lRSq-8XuqZk


以下は動画のテキスト版


レイム マリサ
ゆっくりしていってね


マリサ
さて、今回はマスコミ問題なので私が解説していくぜ。


レイム
なんか久々の過去のマスコミ問題ね。


マリサ
そうだな、暫く特殊な回が続いていたせいで「なぜマスコミが信用を失って行ったのか」の解説という、本来の動画の趣旨がだいぶ疎かになっていたからな。


レイム
ところで、タイトルがやけにあからさまね。


マリサ
しょうがないぜ、この件を他の表現にしようとすると、わかりにくい上に長くなってしまうからな。
そんなわけで本編へ行くぜ。


なあに、かえって免疫力がつく


レイム
ところで、この件ってネット上でも良く見かけるフレーズだけど、実際のところ元ネタを知っている人って最近は少ないわよね。


マリサ
まあ2005年の出来事だしな、知らない人のほうが多いかもな。


レイム
前年の「生ゴミ餃子事件」に続いての出来事だったから、知っている人は強烈に覚えているんだけどね。


マリサ
そんなわけで、あまりもったいぶっても仕方が無いからまず「なあに、かえって免疫力がつく」の元ネタ記事を最初に紹介してしまうぜ。

源平富士川の合戦でもあるまいに、鳥の羽音に驚くような、最近…
東京新聞 2005年11月24日 
http://web.archive.org/web/20051127030938/http://www.tokyo-np.co.jp/00/hissen/20051124/col_____hissen__000.shtml

 源平富士川の合戦でもあるまいに、鳥の羽音に驚くような、最近の鳥インフルエンザ騒ぎを苦々しく思っていた。そこへ今回のタミフル騒動だ。パソコンまでが「民降る」と誤変換するほどの情報パニックから、そろそろ醒(さ)めてはどうか▼今回の騒ぎは、米食品医薬品局(FDA)が副作用で死亡した十六歳以下の服用者十二人は全員が日本人だったと発表したのがきっかけ。本紙特報面によれば、スイス・ロシュ社の調査で、過去五年間にタミフルの処方を受けた日本人は二千四百万人、世界の77%を占め、子どもへの処方量では日本は米国の十三倍だった▼医師も患者も、日本人の薬好きにはあきれるが、タミフルは本来インフルエンザ発症後の治療薬。それをこんなに大量に“予防内服”に使えば「免疫力が弱まって耐性タイプの新型ウイルスをつくりかねない。とんでもない話だ」と専門家も指摘している▼厚生労働省タミフルの備蓄目標を従来の一・七倍、二千五百万人分に増やしたが、世界各国が必要とする時にこの大量消費は国際批判を招きかねない▼だいたい日本ではまだ人への感染が確認されていないのに、そんなに怯(おび)える必要があるのか。普通の風邪なら、栄養と睡眠をとって休めば済むのに、高価なインフルエンザ専門薬を予防服用する必要はなかろう▼かねて風邪気味のときは、ニンニクをこってり利かせた焼き肉を食べるに限ると教わり、以来、風邪対策の特効薬代わりにしてきた。キムチは最近、寄生虫卵騒ぎで不評だが、なあに、かえって免疫力がつく


マリサ
記事にもあるように、東京新聞中日新聞に掲載された記事で、韓国産キムチに寄生虫の卵が混入していた件に対して、「なあに、かえって免疫力がつく」と強引に擁護した事例が元ネタなんだぜ。


レイム
これなんだけど、そもそも問題は寄生虫卵が混入していたことが発覚して当時騒がれた結果この強引な擁護だったんだけど、重要なのは混入したのが犬猫由来の寄生虫で、本来人を宿主とするタイプじゃ無かった事なのよね。


マリサ
そうだぜ。
寄生虫って宿主が決まっている場合が多くて、人にもほぼ人専門に寄生する生活サイクルをもつものがいるんだが、そうした寄生虫の場合宿主の人が死んだら寄生虫も生きていけないから、致命的な害になるケースは少ないんだぜ。


マリサ
んで、そういう寄生虫なら免疫力が上がったり、或いはダイエットに効果があったりするのも事実なんだが、例えば犬猫に寄生するイヌ回虫やネコ回虫が寄生した場合、「回虫幼虫移行症」といって、肝臓、脳、目に障害を起こす場合があるんだぜ。


レイム
要するに卵から孵化した幼生が、本来の宿主と違う種の体内では成虫になれなくて、血管などを通じて体内を動き回って、結果的に体内のいろんな器官を傷つけるのよね。


マリサ
そうそう、だから危ないんだが、この記事では無知からなのか意図的なのか知らんけど、あたかも寄生されても問題ないかのように書いていたから批判されたんだよな。
最悪の場合、肝臓や脳への後遺症、他にも失明したりする可能性もあるんだぜ。


レイム
しかも、このとき報告されたのが犬猫に寄生するタイプの回虫の卵だったんだけど、過去にはブタやイノシシに寄生する有鉤条虫という、これまた人に寄生するとかなり危険な寄生虫の感染例もあるのよね。

※有鉤嚢虫は有鉤条虫の幼生

輸入キムチが原因と思われる有鉤嚢虫症の1例
国立感染症研究所感染症情報センター
http://idsc.nih.go.jp/iasr/CD-ROM/records/16/18307.htm

 1994年8月,1カ月前に感冒症状があり,発熱と左上肢のしびれ感ならびに右上肢の筋力低下を主訴とした21歳の女性が来院した。病歴や家族歴などに問題はない。入院後の頭部CT像では径1~2cmのring enhanceされる境界明瞭な腫瘤陰影が,またMRI像では同じ部位がガドニウムでring enhanceする嚢胞性病変が多発していた。軽度の好酸球増多(3.4%)をともなう白血球増多(9,700/mm3)とlgE値の上昇(390IU/ml)があったことから,寄生虫感染を疑い,患者血清が国立公衆衛生院寄生虫室に送られ血清検査に供された。その結果,条虫とくに有鉤条虫抗原に対して陽性であった。数回の駆虫によっても腸内からは成虫は得られていない。この間上肢のしびれ感や筋力低下は徐々に軽減し,また患者が開頭手術を拒んだため,化学療法に切り替えpraziquantel(Biltricide,Bayer)の投与(50mg/kg,分3,7日間)を行い,1カ月後のCT像およびMRI像では,病変部が消失傾向にあった。有鉤条虫抗体陽性であることならびに脳有鉤嚢虫に特徴的な画像が得られたこと,また駆虫薬投与で症状の軽減がみられたことから,本例を脳有鉤嚢虫症と診断した。

 患者は神奈川県秦野市在住で,異常性行為や海外渡航歴はなく,また特殊な獣肉の生食歴をもたないが,焼肉が好きでよく食していた。また,韓国から直輸入されたキムチ漬(韓国東北部産)をスーパーで購入し常食していた。同じ食事をしていた内縁の夫には症状はなく,抗体も陰性であった。

 荒木1)によれば,1993年までに有鉤嚢虫症は389例あり,外国人63例と汚染地である沖縄県の症例168例を除くと,94例が国内感染例である。1970年以降の国内感染例のうち,ブタ肉の生食例を除いて,異常性行為での感染を含めたいわゆる虫卵の経口摂取によって感染した例は10例ある。そのうち,韓国済州島で製造され本邦に輸入されたキムチ漬が原因と思われる症例が荒木の総説にも提示されている。本症例も汚染野菜を原料としたキムチ漬内の虫卵を経口摂取して発症したものと思われた。一般に虫卵の経口摂取が原因と思われる症例では親虫が腸管内に存在せず,有鉤嚢虫症で発症することが多い。このような場合,汚染地から輸入された食品摂取の有無を聴取することが肝要であると思われる。この有鉤嚢虫症が虫卵で汚染されたキムチ漬が原因であるなら,この食品は日本で広範に市販されていることから,本症例と同様の患者が今後増加すると予想される。


マリサ
この人の事例では、有鉤嚢虫が脳に入り込んでしまって「症状の軽減」までしか治療ができなかったんだよな。
こういう症状の場合、最悪開頭手術までしないといけない事まであるから、かなりおっかないんだぜ。


レイム
そんな危険な寄生虫症になる可能性すらある事例を「なあに、かえって免疫力がつく」なんて軽く流そうとしたものだから、当時かなり叩かれたのよね。
そもそもこの寄生虫感染症による嚢虫症って死亡例もあるわけだしね。



マリサ
で、混入経路なんだが、今回のイヌネコの回虫の事例では韓国にある食用イヌ牧場のフンを無加工で白菜畑にまいていた事が原因で、有鉤嚢虫症の場合には恐らくブタのフンを同じように無加工で畑にまいていた事が原因なんだぜ。


レイム
ちなみに、韓国では現在も定期的に虫下しを飲む事が習慣化しているから、この問題って根本的な解決がまだされていないって事なのよね。


問題発覚の経緯


マリサ
んで、この件って問題発覚の経緯もかなり酷いんだよな。


レイム
ああ、そういえばそうね。


マリサ
当時韓国は値段の安い中国産キムチの輸入が増えてきていて、それをなんとかしようとして「中国産キムチの寄生虫の問題」を取り上げたんだよな。

中国産キムチで寄生虫検出、人糞肥料が原因か
東亜日報 October. 22, 2005
http://japanese.donga.com/List/3/all/27/289799/1

中国産キムチから寄生虫の卵が検出された。

保健福祉部は21日、インターネットで販売される中国産キムチ16製品のうち、9品目から回虫、鉤虫、東洋毛様線虫、戦争イソスポーラ等の寄生虫の卵が検出されたことを明らかにした。

今回の検査対象は、19、20日に国内で流通する中国産キムチ16品目と国産キムチ18品目等、計34品目。現在のところ、国産8品目について検査した結果、国産キムチからは寄生虫の卵は検出されていない。

食品医薬品安全庁関係者は、「外交通商部、農林部などと協議し、すべての中国産キムチの通関を見送った。輸入キムチを全部検査したうえで、安全な製品に限って通関することにした」と説明した。

▲「人糞肥料が原因」〓現在、国内で販売されている中国産キムチは230種あまり。これらの中には中国メーカーで生産された製品に国内ブランドをつけて販売するところもある。

今回検出された回虫、鉤虫、東洋毛様線虫はいずれも、土壌媒介性寄生虫で、人糞またはこれに汚染された水や土壌に残留し、白菜の葉に付着したものと推定される。中国では、科学肥料より人糞を多く使っているため、これが寄生虫検出の主な原因だろうと専門家たちは見ている。

回虫は成虫になると、体調10‾15cmに成長し、鉤虫や東洋毛様線虫は1cm程度の糸状の寄生虫だ。戦争イソスポーラは、ほとんど目に見えない寄生虫で、人体に大きな害はないとされている。

梨花(イファ)女子大学医学部・寄生虫学科の梁鉉宗(ヤン・ヒョンジョン)教授は、「これらの寄生虫に感染すると、大きな危険はないが、嘔吐や腹痛など、消化器障害の症状が出ることがあり、とりわけ、鉤虫に感染した場合は貧血も起こりうる」と説明した。

▲「飲食店のキムチなんて食べられるか」〓市民やネットユーザー(ネット市民)は、「もう、外ではキムチが食べられなくなった」と強い不満をぶつけた。さらに、管理監督が行き届いていないことに対し、政府当局を非難し、露骨に「反中感情」をむき出しにした。

ポータルサイトのあるネットユーザーは、「飲食店で出るキムチが中国産なのか、国産なのか見分けようがないのだから、唯一の対策はキムチを食べないことだ」と皮肉った。

とりわけ、本格的なキムジャン(冬を控え、冬の間に食べるキムチを漬ける行事)シーズンを迎えて発生した今回の寄生虫騒ぎで、キムジャンを行う家庭が大きく増えるものとみられる。

ソウル陽川区(ヤンチョング)に住む李某氏(28)は、「仕事が忙しいため、ふだんキムチを買って食べているが、中国産キムチから寄生虫が出たということだから、これからはキムチを自分で漬けて食べるしかない」と話した。

一部には、中国に対して辛らつな非難を浴びせるネットユーザーもいる。彼らは「ただちに、中国との貿易禁止措置をとり、中国産商品の不買運動を繰り広げることだ」と罵声を浴びせた。

サラリーマンの金某氏(32)も「鉛に続いて、寄生虫まで出るなんてあきれてものが言えない。中国に正式に抗議し、謝罪を取りつけるべきだ」と主張した。

ソウル大学食品栄養学科の権薫貞(クォン・フンジョン)教授は、「寄生虫がついているキムチを長期間摂取すれば問題があるが、同じキムチを食べる期間が短いため、過剰に不安を募らせるほどのことではない」と強調した。


マリサ
当時韓国は記事にもあるように「インターネットで販売される中国産キムチ16製品のうち、9品目から回虫、鉤虫、東洋毛様線虫、戦争イソスポーラ等の寄生虫の卵が検出された」として注意を呼びかけたわけだ。


レイム
で、中国産キムチの不買運動にまで発展したのよね。


マリサ
まあ、要するに本音としては「中国産キムチに市場が占拠されるのが気に入らない」からと始めた事なんだけど、事実は事実だからな。


レイム
そうしたら中国が、それに対抗して「韓国から輸入したキムチにも寄生虫の卵が発見された」と報じ始めて、泥仕合になったのよね。


マリサ
そうだぜ。
傍から見てると呆れるしかなかったんだが。


レイム
ただ当初韓国は「指摘されたメーカーが中国にキムチを輸出した事は無い」と言っていたのよね。

中国「韓国産キムチから寄生虫卵」、食薬庁「輸出したことない」
2005年11月01日19時21分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/j_article.php?aid=69196

中国・国家質量監督検験検疫総局は31日、韓国産キムチとコチュジャン(トウガラシの味噌)、焼き肉のソースなど10品目から、寄生虫卵が検出された、と発表した。

同局がこの日、ウェブサイトに発表した「05年・第156号公告」によると、寄生虫卵が検出された品目は、7種類のキムチ、2種類のコチュジャン、1種類の焼き肉ソース。中国当局は、該当製品の輸入を中断し、すでに輸入されたキムチとコチュジャンは回収し焼却することを指示した。

また、検査に不合格した製品は返送し、関連商品への検査も中止した。中国の同措置は、韓国・食品医薬品安全庁(食薬庁)が先月21日、中国産キムチ9の製品から寄生虫卵が検出されたと発表してから10日後に取られたもの。同措置について、食品当局などは疑念を示している。

食薬庁は「中国が指摘したキムチ会社は、今年中国にキムチを輸出したことがない」とし「コチュジャンや焼き肉ソースも、製造の過程で殺菌処理するため、完成品から寄生虫卵が検出される可能性は非常に薄い」と説明した。

農林部によると、今年7月以降、中国に輸出されたキムチはほとんどない。先月29日、J農産が4トンを販促用として輸出したが、同社の製品は、中国が発表した寄生虫検出リストに含まれていない。


マリサ
そこで問題が終わるかと思われていたんだが、そしたら報道の翌日になって韓国発でこんなニュースが出てきたんだぜ。

食薬庁「国産キムチ16製品から寄生虫卵検出」
朝鮮日報 2005/11/03
https://web.archive.org/web/20051105053925/http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/11/03/20051103000026.html

国産キムチを生産する16社の製品から寄生虫卵が検出された。

 食品医薬品安全庁は10月現在、白菜キムチを生産する502業者の製品を回収し、検査した結果、16製品(3.2%)から寄生虫卵が検出されたと、3日明らかにした。

 これを受け、韓国産輸入キムチから寄生虫卵が検出されたという中国当局の発表がおおむね事実であると確認されたことになった。

 また、キムチをめぐる中国との紛争も、新たな局面を迎えることになった。

 今回検出された寄生虫卵は回虫卵4件、犬や猫の回虫卵9件、その他3件で、犬と猫の回虫卵が多数検出されたのは、野放しの犬や猫の排泄物がキムチの材料に付着したことによるものと、食品医薬品安全庁は分析した。

 しかし、今回検出された寄生虫卵は初期の未成熟卵で、摂取したとしても人への感染を起こす幼虫になるわけではなく、排泄されるため、人体に害はないと伝えられた。

 今回の検査で寄生虫卵が検出された国内キムチ製造業者はミョンドン食品、ナムヤンなど16社。


マリサ
韓国の発表では「野放しの犬や猫の排泄物がキムチの材料に付着したことによるものと、食品医薬品安全庁は分析した」とか「回検出された寄生虫卵は初期の未成熟卵で、摂取したとしても人への感染を起こす幼虫になるわけではなく、排泄されるため、人体に害はないと伝えられた」とか言っていたんだが、韓国内ですら誰もそんな話を信じてなくて、事態はぐっだぐだになっていったんだぜ。


レイム
なんというか、日本人からしてみたら「中国も韓国もどっちも信用できない」という感想にしかならないわよね。
そもそも、こんなに早いペースで双方に寄生虫卵混入が発覚するって事は、明らかに双方とも実態を知っていながらこれまで隠していたって事だし。


マリサ
しかも事態はこれだけじゃ終わらなかったんだぜ。

国内で市販の韓国産キムチから回虫の卵…厚労省発表
読売新聞 2005/11/14
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20051114i315.htm (リンク切れ)

 厚生労働省は14日、「国内で市販されていた韓国産キムチから回虫の卵2個が見つかった」との報告が東京医科歯科大の研究チームからあったと発表した。

 同省輸入食品安全対策室によると、10月中旬ごろ輸入された400グラム入りパック1個を研究チームが購入して調べたところ、卵が見つかった。ブタ回虫かヒト回虫の卵とみられるが、食べても人体に影響はないという。

 韓国と中国でキムチから寄生虫卵が検出されたことから、同省は10月下旬以降、検疫所で輸入時に抜き取り検査などを行っているが、この検査では寄生虫卵は見つかっていない。


マリサ
記事にもあるように、日本でも韓国から輸入したキムチから寄生虫が発見されたという報道があったんだが、「ブタ回虫かヒト回虫の卵とみられるが、食べても人体に影響はない」とか言い出したり、別の報道では「加熱すれば問題ない」とか言っていたものだから「んなわけあるかっ!」って突込みが入って、問題が日本でも大きくなったわけだ。


レイム
そんな事があって調べたらさっきの有鉤条虫の事例が出てきて、「ちゃんと調査して説明しろ!」ってなったのよね。


マリサ
そうだぜ。
そしてこの騒ぎの最中に中日新聞東京新聞の「キムチは最近、寄生虫卵騒ぎで不評だが、なあに、かえって免疫力がつく。」だったからな、みんな煽っているとしか思わなくて火に油を注いだわけだ。


日ごろの行いが悪い


マリサ
でな、この問題ってこの事件単体なら厚生労働省の発表にもマスコミ報道にもそこまで炎上しなかったんだが、問題はそれまでの背景が原因にあるんだぜ。


レイム
何があったの?


マリサ
まずな、この前年に韓国で餃子や中華まんの具材に「生ゴミ」が使用されていたという事が発覚してな、しかも問題の業者は追及されるとこんな言い訳をしたんだ。

「ごみ餃子」波紋、関連業界に拡大
東亜日報 June. 07, 2004
http://japanese.donga.com/List/3/all/27/281161/1

生ごみとして出された使い残しのたくあんを原料にした餃子が大量に流通したというニュースが広がるや、不良製品の回収と該当メーカーの謝罪を求める声が高まっている。

この中で、餃子の販売量が急減し、関連業界へのしわ寄せが懸念されている。

▲「餃子を回収しろ」〓「ご飯をあまり食べようとしない娘に、毎日のように好物の餃子を食べさせてきた父親だが、何とも言えない憤りを禁じえない」。

7日、ある餃子メーカーのホームページの掲示板に書かれた書き込みだ。

掲示板には、この日一日で「該当メーカーの名前を公開しろ」、「該当メーカーは不良製品を自主回収しろ」などの書き込みが300件以上殺到した。

主婦のチョ・ジョンヒさん(57、ソウル東大門区里門洞)は「有名メーカーの餃子があんなふうに作られていたとは。呆れてものも言えない。もう誰も餃子を買わないだろう」と抗議した。

6日、警察は餃子の具を納品してきた業者らを在宅起訴し、「代表を手配した京畿道坡州市(キョンギド・パジュシ)所在のW食品の取引明細を調べたところ、国内の30社以上の餃子メーカーのうち上位25社に同社の製品が納品されていたことが分かった」と7日明らかにした。

しかし、警察は「有名餃子メーカーの場合、納品業者と示し合わせて不良品を提供してもらったわけではないため、食品衛生法による処罰はできない」とした。

▲「餃子メーカーにも責任あり」〓このように処罰が困難な状況で、これらのメーカーがごみで作った具の入った製品の回収に消極的で、言い訳ばかり並べていることに対し、怒りの声が高まっている。

1999年11月から最近まで、W食品から330t(およそ1億7000万相当)の納品を受けたA社は「今回摘発された不良具材は米国や日本への輸出用として製造されたため、国内には流通していない」と釈明した。

B社も「W食品からは02年に4ヵ月間だけ具材の納品を受けており、最近は他社から納品され、現在流通している不良製品はない」とした。

しかし、警察が公開したW食品との取引明細によれば、B社は1999年11月から02年まで、128t(6202万ウォン相当)もの納品を受けていたことが分かった。

警察関係者は「メーカーの多くが『ごみ餃子は市中で全部売り切れた』として回収の必要はないという反応を示した」と話した。

▲餃子販売量が急減〓7日、餃子メーカーと流通会社によれば、販売量が普段の10分の1に落ち込んだという。

流通会社は不良具材を使った製品を棚から下げる決定を行ったが、一部のメーカーから「不良具材を使っていない」という苦情が出たため、選別作業に苦労をした。Eマート加陽洞(カヤンドン)店の関係者は同日、「セール中にもかかわらず、食品売り場の餃子コーナーには客足が途絶えていた」と語った。

不良具材を使っていないとされているヘテ、CJ社などは「今回の事件で冷凍餃子市場全体が大きな痛手を受けるはず。当社製品の安全性を広報する広告を行う予定だ」とした。

市民団体の食生活安全市民運動本部の金ヨンドク代表は「何よりも不良具材を使った餃子メーカーがその明細を細かく公開し、消費者の被害を防ぐ必要がある」と強調した。

鄭載潤


マリサ
「今回摘発された不良具材は米国や日本への輸出用として製造されたため、国内には流通していない」とな。


レイム
あー、あったわねそんな事。


マリサ
んでな、他にも2001年頃から日本で赤痢が流行した事があってな、どうもその原因が産地を偽装した韓国産の牡蠣にあるって事が判明していたんだ。

レスキューナウ・ドットネト
https://web.archive.org/web/20020623023905/ttp://www.rescuenow.net/get_close/shoku/09_kaki_gisou.html

現在九州の保健所で食品衛生監視員をなさっている西村雅宏さんにご協力いただき、ご自身が発信しているメールマガジン「食中毒の防ぎ方」を当コンテンツでも連載しています。
■食中毒の防ぎ方 vol.9
「隠される牡蠣の原産国表示」

今回は宮城県で発生した牡蠣偽装出荷について取りあげてみました。

韓国産の輸入ガキを宮城県産と表示して出荷していたことが明らかなりました。
昨年末の生食カキによる赤痢食中毒事件からくすぶり続けていた問題が少し明確になりました。宮城県の漁協と宮城県が英断を持って、調査して明らかにしたことは、それなりに敬意を評します。

一般的に食中毒等の集団発生は、一定の期間に集中して発生します。患者の発生数は時間経過とともにピークを描き、やがて急速に減少します。しかし、広域流通食品による集団発生には、食品の流通エリア全般に少しずつ患者が発生します。また、冷凍食品や保存食品の場合は飲食する時間に個人差が生じる場合には、患者発生の時間は集積性を持たなく、一見して集団発生とは分からなくなり、散発例として取り扱われてしまいます。

昨年の生カキよる赤痢食中毒も一部は韓国からの輸入品と判明しましたが、全国的に発生していますので、全てが明らかになっているわけではありません。生食用カキは、採取海域の表示が必要ですが、今回のように、食品衛生法の表示違反が行われると、食の安全がまったく確保できなくなります。

「保健所の片隅から」の縁でドキュメンタリ番組を作ることになり、タイに行きました。今回の取材の目的の1つは、タイの食品工場の視察です。

日系企業が日本向けの食品を製造・加工している工場がタイにはたくさんあります。お寿司のネタを洗ってカット包装して日本に輸出している工場も10社以上タイのバンコク近郊にあるそうですが、残念ながら、見事に全部取材を断られました。やっと、鶏の手羽と野菜を加工している食品工場を取材することができましたが、それも全行程でなく、食材の最初の処理行程だけで、加熱、包装工程は取材はできませんでした。

この秘密主義は、昨今の食品の原産国表示等の問題から、どこのメーカーのどういう商品がタイで作っているのかを明らかにしたくないとの考えがあるようです。しかし、食の安全を確保し、安心できる食のためには、情報開示が必要です。
 
生食用加工食材の輸入については、HACCP認定工場に限り、重要管理点のデーターをウエブサイトに公開をする等の情報公開が必要でしょう。食の安全、安心を確保するには、消費者が団結して、情報開示を求める必要があります。ここでは、バイニングパワーが効果的かもしれません。


マリサ
それで、この件大問題なのにマスコミは報道が皆無だったうえに、政府の対応も杜撰で実質放置されていてな、韓国産の牡蠣が原因であるとわかっているのにまともな対応がされていなかったんだぜ。


レイム
あー、それで不信感が広がっていて、その流れで「免疫力が付く」なんて記事とか「食べても問題が無い」なんて釈明がされたから、言っている事がまったく信用されていなかったのね。


マリサ
そのうえな、これまでこの動画シリーズで色々解説してきたように、マスコミ報道でもなんでも、韓国が関わると途端に報道が萎縮したり、或いは強引な擁護があったり、むしろ韓国を批判する側がマスコミによって叩かれたりしていただろ?
だからマスコミや監督官庁の対応に不信感が高まっていたんだぜ。


レイム
結局のところ、日ごろから対韓国で不信な言動ばかりしていたから、「狼少年化」して信用されずそれが炎上の原因になったというわけね。


マリサ
そういうことだぜ。
不自然に韓国を擁護するうえに、その実態が今回のようにネットを通じてすぐに発覚していたのに、マスコミも各省庁も「批判が存在しない事」にしたり「排外主義者の妄言」扱いするものだから、とにかく何かあれば疑われるような状態になっていたわけだ。

今回のまとめ
・危険な寄生虫症のおそれのあるキムチを「なあに、かえって免疫力がつく」と記事にして炎上
・問題発覚の原因は中韓の足の引っ張り合いによる泥仕合
・不自然な韓国擁護がマスコミへの更なる信用低下に繋がった


レイム
日ごろの行いってほんと大事なのね。


マリサ
結局さ、嫌韓ってこうして不自然に韓国発の問題を隠蔽したり強引に擁護したり、批判者にレッテル貼りをして「押さえ込む」から大きくなっていったって面もあるんだよな。


レイム
今回の中日新聞東京新聞寄生虫キムチの記事は、まさにその問題の典型例ってわけね。


マリサ
そういうことだぜ。
そんなわけで今回の本編はここで終わるぜ。


レイム マリサ
ご視聴ありがとうございました


大口
おつかれ~


レイム
なんかさ、今回の件を見ているとマスコミは「食の安全を政治的に決めている」という風にしか見えないわね。


マリサ
まあ大筋で当たってるな。
実際に安全かどうかよりも、「国籍」で判断しているわけだしな。


大口
ところで、当時も殆ど話題になっていなかったけど、毎日新聞も似たような記事を掲載して炎上したって知ってる?


レイム
そうなの?でもなんで今回話題にしなかったわけ?


大口
それにはちゃんと理由があってね。
毎日新聞は騒動の最中の2005年11月19日に、「キムチで感染したら、ラッキーかもしれない」なんて記事を掲載していたんだ。


マリサ
じゃあやっぱ炎上したのか?


大口
その直後だけね。
なんでかというと、翌月の12月3日に記事を書いた記者本人が謝罪記事を書いたんだ。


レイム
え?毎日が????


大口
要するに「事後対応が良かった」んだよ。
問題がある事を無視したり、言い訳や責任転嫁せずにちゃんと過ちを認めて謝罪すればそれで収まるっていう良い事例だね。


マリサ
要するに、おかしな事を書いたから炎上したんじゃなくて、事後対応が不味かった東京新聞中日新聞はその後も問題が語り継がれ、事後対応が良かった毎日は語り継がれなかったと。


レイム
過ちを認める事が出来るかどうかって重要なのね。


大口
そういうことだね。
毎日も、「過ちを認めず開き直った」結果、今でもwaiwai問題とかクラスター爆弾事件とか話題にされてるしね。


マリサ
この件は、対応一つで正反対の結果になるっていう良い事例だな。
そんなわけで今回はここで終わるぜ。


レイム マリサ 大口
またらいしゅ~




お知らせ。
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