日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

【動画投稿】【マスコミ問題】毎日新聞記者ヨルダン国際空港クラスター爆弾事件 後編


本日は先々週の「毎日新聞記者ヨルダン国際空港クラスター爆弾事件」前編の続きとなる後編となります。


元となった記事
2003年に起きたマスコミ不信 毎日新聞記者アンマン空港爆発事件
http://ooguchib.blog.fc2.com/blog-entry-5.html





youtube
https://youtu.be/G0n0k92R_4I


以下は動画のテキスト版になります。


レイム マリサ
ゆっくりしていってね


レイム
さて、今回は前回に引き続き毎日新聞記者ヨルダン国際空港クラスター爆弾事件について解説していくわけだけど、本編に入る前にちょっとお知らせがあるんだって?


マリサ
そうなんだぜ。
今回なんだが、ハッキリ書けばかなり「胸くそ」な内容が含まれているから、その点に注意して欲しいんだぜ。


レイム
どういうこと?


マリサ
前編で少し振れたけど、毎日新聞とTBSがこの件を「美化」したと言っただろ、「そういうこと」なんだぜ。まあ本編を見ていけば解るけどな。


レイム
なるほどね。


マリサ
そのうえで、だからこそよりいっそう「言葉は選んで欲しい」んだぜ。
マスコミ業界は特定の言葉を抽出して切り貼りし、自分達に都合のいい印象を「創作する」のが得意だからな。


レイム
そういうわけなので、今回少し注意して欲しいってことね。


マリサ
それじゃあ本編へ行くぜ



レイム
前回は当時の毎日新聞社長が福田康夫官房長官(当時)と親戚関係にあり、その「コネ」を使ってヨルダン国王から五味記者の特赦を得た可能性があるって話で終わったわよね。


五味記者の特赦が問題


レイム
その件なんだけど、前回のコメント欄にもいくつかあったけど、五味記者の特赦は「おまけ」で、債務救済措置やODAの増額は関係悪化を防ぐための「外交手段だった」って意見があったけど、その辺りどう考えてるの。


マリサ
その件なんだが、勿論外交の手段として税金が使われたという面もあるぜ。


マリサ
ただな、そういう「国益」や「外交」って面から考えた場合、五味記者への特赦って日本政府にとってもヨルダン政府にとっても「必要のない措置」なんだぜ。


レイム
必要のない措置?


マリサ
つまりだ、五味記者本人にどのような意図があったにせよ、結果的に「日本人によるテロに近い行為」で関係が悪化しそうになったのなら、犯人には「服役してもらう」のが最も妥当な落しどころで、特赦して実質的な無罪放免にするなどどちらの政府にとっても何の得もないんだぜ。


レイム
ああ、そういうことね。


マリサ
そういうこと。
でさ、じゃあ五味記者が特赦になって「メリットがあるのはどこか」となると、それは事態を有耶無耶なまま「終わらせたい」毎日新聞のみなんだぜ。


マリサ
そのうえで、じゃあなんで五味記者が特赦となったのかと考えた場合、「毎日新聞側から日本政府になんらかの働きかけがあった」と考えると筋が通るし、それで日本が国として得られるメリットが無い以上、「福田官房長官が身内を助けた」という話なら一応の辻褄が合うだろ?


レイム
たしかに。
「それで得をするのは誰か」「そうしたいのは誰か」って視点で見れば、これが最も筋が通るシナリオよね。


マリサ
まあそういうことなんだぜ。


消される記録


マリサ
次の件なんだが、今回って他の事例と比べて引用が少ないってレイムは気付いてた?


レイム
あ、そういえば。
普通なら記事のスクリーンショットとかも一緒に掲載するのに、そういうのあまり無かったわね。


マリサ
なんでかというとな、毎日新聞がこの件の情報をネット上から消しまくっているからなんだぜ。


レイム
「事件そのものを無かった事にしようとしている」ってこと?


マリサ
半分正解だぜ。
残り半分は後で説明するとして、これはうp主も「暇つぶしにどうぞ」のほうで記事を書いたときに気付いたことなんだが、ネット上のキャッシュなどを保存するインターネットアーカイブに保存されていた当時の毎日新聞の記事のキャッシュが、うp主自身が保存したものも含め大半が消されていたんだぜ。


レイム
それって、元から保存していなかったとかの勘違いじゃないの?


マリサ
普通なら流石にありえないと思うよな。
でもな、例えばこんな感じの記事のように、毎日側にとって都合のいい記事のキャッシュはちゃんと残っているんだぜ。


アンマン空港爆発
深くおわびします
https://web.archive.org/web/20030503063645/http://www.mainichi.co.jp/annuncio/owabi.html

 アンマンの国際空港での爆発事件の全容解明はヨルダン当局に委ねられていますが、これまでの調査から、当社の五味宏基・写真部記者の軽率な行為が重大な結果を招いたことが確認されました。戦場で報道にあたる記者としてあってはならない判断ミスと気の緩みに対する各方面からのおしかりを毎日新聞社として極めて重く受け止めております。亡くなられた方のご冥福を心からお祈りすると共に、ご遺族、負傷された方々に深くおわびし、誠意を持って対応させていただきます。記者個人の過失とはいえ、毎日新聞社としての責任を痛感しており、事件解明の進展を待って、管理、指導する立場の者も含めた責任の所在を明確にします。
毎日新聞社

毎日新聞5月3日]


マリサ
あるいはこっちの記事みたいに


アンマン空港爆発事件 リボン回転、安全装置外れる
毎日新聞 2003年5月7日
https://web.archive.org/web/20030628004954/http://www.mainichi.co.jp/news/article/200305/07m/106.html
 ヨルダンの首都アンマンの国際空港で起きた爆発事件から5日が経過した。毎日新聞東京本社写真部の五味宏基記者(36)が持っていた釣り鐘形の物体はなぜ20日間爆発せず、空港で爆発したのか。五味記者はどうして爆発済みで安全な物だと誤認したのか。未解明な部分は多い。これまでの関係者の話や取材の範囲で判明した事実と、これをもとに考えられる可能性について報告する。【アンマン空港爆発事件取材班】

 ◇空中では不十分で不発に?

 釣り鐘形の物体については、大きさや形状などからMLRS(多連装ロケット弾発射機)のクラスター型ロケット弾の弾頭に装てんされる「M77子弾」の可能性が軍事専門家から指摘されている。

 クラスターは英語でぶどうなどの「房」。親爆弾から多量の子爆弾が飛び出し、広域に飛散して爆発する方式で、不発弾が多く、触った子供が爆死するなどの例が世界的に問題になっている。航空機投下の爆弾のほか、MLRSなど地上発射のロケット弾の弾頭でも用いられる。

 防衛庁関係者によると、M77子弾はMLRS発射のロケット弾の弾頭一つに644個入っている子爆弾。目標の上空で空中に放出されると、頂部に取り付けられたリボンが広がる。リボンにはねじりが加えられており、落下しながら回転することで、ねじ込み式で固定されていた撃針が緩み、自由に上下に動く状態になる。同時にスライド式の安全装置がはずれ、撃針の下に起爆薬がセットされる。この状態で地上や車両などに落下した場合、衝撃で撃針が起爆薬を突き、爆発する。

 防衛庁関係者は「リボンが空中でうまく回転しないなどの原因で、安全装置が働いている状態では、相当な衝撃を与えても爆発しない」と説明している。今回の爆発事件の場合、五味記者が持ち歩いたり、空港職員が取り扱ううちにリボンが回転して安全装置がはずれ、最後に何らかの衝撃が加わって爆発した可能性が考えられる。

 陸上自衛隊は92年からMLRSを導入。M77子弾が装てんされたロケット弾を米国から輸入しているが、訓練では模擬弾を使っているという。

 ◇へこみ、使用済みと誤解か

 毎日新聞イラク国内で五味記者と一緒に行動した同僚記者から聞き取り調査を行った。この過程で、同僚の1人は、イラクで五味記者が宿泊した部屋のテーブル上に、鉛色の金属の塊が置かれていたことを思い出した。一方で、五味記者とヨルダン人助手が「使用済みだから爆発しない」と話していたような記憶があるという。

 この同僚記者は「底の部分が大きくくぼんだ形だったように思う」と言う。M77子弾も底がへこんだ形をしている。ただし、この塊が爆発した物体と同一のものだったかどうかは確認されていない。

 兵器のメカニズムに詳しい軍事評論家、岡部いさくさんは「M77子弾のような形で、火薬が逆漏斗状に詰まっているのは成形炸薬(せいけいさくやく)と呼ばれるタイプで、爆発のエネルギーを一点に集める効果がある。戦車などの厚い装甲まで熱で溶かす目的だ。第二次世界大戦時から使用されており、専門家であれば形状で子弾であることは容易に認識できる。しかし、空港の職員はこうした教育を受けておらず、分からなかったのではないか。五味記者は、へこみを見て、火薬が入っておらず、使用済みと思い込んだのかもしれない。しかし、外形が残っている以上、不発弾だと考えるべきだった」と話している。

 このほか聞き取り調査によると、五味記者は、いつどのようにこの物体を手に入れたかを同僚たちに話していなかった。

 また同僚たちは五味記者が、この物体を持ち歩いていたことやイラクからアンマンに持ち出したことも知らなかった。

 ◇美術品持ち帰り、はっきり否定

 日本の一部メディアは事件発生当初、空港当局者がAP通信に語った話として、五味記者が釣り鐘形の物体のほかに「敷物や古美術品、絵画などの土産品を持っていた」などと伝えた。

 これに対して五味記者は、美術品などの持ち出しをはっきりと否定している。同記者は面会した毎日新聞伊藤芳明・東京本社編集局次長に、ヨルダンから持ち出そうとした物品は釣り鐘形の物体のほかはイラクで知人からもらったフセイン大統領の写真やヨルダンで購入したお茶などで、「いずれも、お土産として持ち帰るつもりだった」と語った。

 イラク戦争では、バグダッドの大統領宮殿に飾られていた絵画などが盗まれる事件が続出していた。

 ………………………………………………………………………………………………………

 ◇五味記者がアンマンから持ち出そうとした物品

 【イラクで取得】

 ▽釣り鐘形の物体1個

 ▽フセイン大統領の写真2枚

 【アンマンで購入】

 ▽お茶

 ▽金属製皿3枚

 ▽木製灰皿2個

 (2003年5月7日毎日新聞朝刊から)


マリサ
五味記者に落ち度は無かったかのように説明したり、クラスター爆弾問題そのものへ論点を摩り替えて自衛隊の問題へ持っていこうとしたり、何より子爆弾の事を「釣り鐘形の物体」と表記して、爆弾であるという事実を薄めたり、そんな記事は残っているんだぜ。


レイム
じゃあどんな記事が消えていたの?


マリサ
色々あるんだが、一番問題なのは五月後半に行われた五味記者の裁判に関する記事で、毎日の報じた記事が何度も書き換えられたり、アドレスが頻繁に変更になったりして、ネット上で引用できなくしたのではないかという疑惑があった記事があるんだ。


「武器の一部と思った」 五味記者・第3回公判
毎日新聞 2003-05-26
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030527k0000m040070004c.html (リンク切れ)

ヨルダンの首都アンマンのクイーンアリア空港爆発事件で、爆発物所持などの罪で起訴された毎日新聞元写真部記者(現在、編集局付)の五味宏基被告(36)とヨルダン人の前助手、アブドル・サラーム・ヒルワ被告(32)の第3回公判が26日、アンマンのヨルダン国家治安裁判所(ボコール裁判長)で開かれた。同日は証人や五味被告の尋問が行われた。27日に検察側の論告、28日に弁護側の最終弁論が行われ結審し、判決は来月初めになる見込み。

 検察側証人4人の尋問の後、五味被告に対する尋問が行われた。五味被告は爆発物について「4月11日にイラク領内で2個拾い、武器の一部と思ったが形状から爆発するとは思わなかった。(戦場取材経験を共にした)友として助手に1個をあげた」と述べた。

 裁判官から「爆発する爆弾かどうかの識別経験はあったのか」と聞かれ、「そうした爆弾を扱った経験はなかった。爆発する爆弾とは思わなかった」と答えた。

 また、弁護側証人としてヒルワ前助手の二人の兄が出廷し「弟は五味被告からもらった物体で自宅で遊んだ。爆弾とは思えなかった」と証言した。

 検察側証人尋問では、負傷したエジプト人実業家、ダルウィッシュさん(37)らが爆発現場の状況などを証言。重傷で入院中のアルグエリ軍曹(29)は出廷できず、軍曹の調書が朗読された。【アンマン空港爆発事件取材班】


改竄前
裁判官の「不思議な物体とは思わなかったか」との質問に対し「カンボジアの戦場取材で見たことがあると思った」と語る一方、「爆発する爆弾かどうかの識別経験はあたのか」と聞かれ「(正確には)知らなかった。
爆発する爆弾とは思わず、そうした爆弾を扱う経験はなかった」 と答えた。
「過ちを犯したと思うか」の問いには「分からない」と答えた。


改竄後
裁判官から「爆発する爆弾かどうかの識別経験はあったのか」と聞かれ、「そうした爆弾を扱った経験はなかった。爆発する爆弾とは思わなかった」と答えた


マリサ
これ、うp主も印象に残っていて良く覚えているんだが、あまりにもアドレスと記事内容が次々と変わるものだから、その都度インターネットアーカイブにキャッシュを保存し
ていたんだぜ。
で、そのとき同じ印象を持っただろう人が何人もいたようで、同じように保存していて、この記事のキャッシュが数日で6つか7つくらいあったんだぜ。


レイム
あー、この「書き直し」の感じだと、五味記者がある程度クラスター爆弾に対する知識を持っていたという事実を消したかったみたいね。


マリサ
その通りなんだぜ。
そもそも前回の動画で少しでてきた「人間の盾」という政治活動を主導した団体、ここは要するに典型的な反米団体なんだぜ。
イラク入りしたのもアメリカの「戦闘を批判するため」で、クラスター爆弾の不発弾問題も「イラク戦争の問題の一つ」として扱っていたんだぜ。


レイム
なるほど。
要するに五味記者はクラスター爆弾の小爆弾に対する知識が一般人よりもずっと豊富だったけど、その事を知られると都合が悪かったわけね。


マリサ
そう、その後の毎日の小爆弾の表現方法などから推測するに、恐らく毎日新聞としては世間に「五味記者はなんだか良くわからない金属片を持ち帰った」という事にしておきたかったようなんだぜ。
そのためにも、裁判の詳細の記事やその後表現を変更後の記事などがいつまでも残っていると都合が悪かったんじゃないかって事だぜ。


マリサ
ちなみにまだ「記録の抹消」事例はあるぜ。


レイム
まだあるの?


マリサ
ネット上において、過去の事件などを詳しく知りたい場合、多くの人が気軽に詳細を知る事が出来る場所ってどこだろうな。


レイム
あー、ウィキペディアね。


マリサ
そう、でもウィキペディアにはこのクラスター爆弾事件に関する記事がないんだぜ。


レイム
なんで?


マリサ
毎日関係者らしき人物が「プライバシー問題」を前面に出して2006年に記事そのものを消してしまったんだぜ。
その時の経緯がウィキペディアに一部残っているから見て欲しいんだぜ。


ノート:五味宏基/削除
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%88%3A%E4%BA%94%E5%91%B3%E5%AE%8F%E5%9F%BA/%E5%89%8A%E9%99%A4

ノート:五味宏基/削除
< ノート:五味宏基
プライバシー問題に関して

プライバシー問題において、事件歴は基本的に記載されないことは理解していますが、毎日新聞において実名が掲載されていることから本稿においても記述することにしました。私の理解では「テロリストの実名」に相当するものと解釈しています。 もし不適切であれば、毎日新聞中の記述においても同様に対処することを提案します。 --Slot28 2006年9月20日 (水) 09:24 (UTC)
(緊)五味宏基 - ノート

このページは以下にある削除依頼の議論を保存したものです。さらなる議論が必要な場合は当該ページのノートで行ってください。このページは編集しないでください。

議論の結果、緊急削除 に決定しました。--Riden 2006年10月19日 (木) 13:13 (UTC)

削除依頼の理由 -- Wikipedia:削除の方針#ケース B-2:プライバシー問題に関してとの兼ね合いから。--わたあめひみつ 2006年10月18日 (水) 09:29 (UTC)

(削除)依頼者票--わたあめひみつ 2006年10月18日 (水) 09:29 (UTC)
(削除)依頼理由に同じ。--ドラムスコ 2006年10月18日 (水) 12:37 (UTC)

上の議論は保存されたものです。編集しないでください。新たな議論は当該ページのノートか、復帰依頼で行ってください。再度削除依頼する場合は削除依頼ページを別名で作成してください。


マリサ
一応ウィキペディアの「クィーンアリア国際空港」の項目に事件の概要が数行掲載されているが、今はそれしかないぜ。


レイム
毎日が必死になって事件を「無かった事にしようとしている」って事は良くわかったわ。


組織的に行われる
事件の美化


マリサ
そこが違うんだぜ。
最初にも言ったよな、隠蔽かどうかって話に対して「半分正解だ」って。


レイム
どういうこと?


マリサ
まず、毎日は2003年の5月半ばに『「開かれた新聞」アンマン空港爆発事件座談会』というものを開いて、一斉に五味記者擁護をやらせたんだぜ。


識者の声 帰国の開放感で気がゆるんだか ジャーナリスト、江川紹子さん
毎日新聞 
https://web.archive.org/web/20030523192156/http://www.mainichi.co.jp/eye/zadankai/index13.html

ジャーナリスト、江川紹子さん
 イラク戦争報道で毎日新聞は、提携関係にある朝鮮日報・姜仁仙記者の迫真の戦場ルポを掲載するなど、評価していたので今回の件は非常に残念だ。

 戦場という特殊な現場での長期取材を終えて帰国する解放感や気の緩みで、通常の神経や警戒心がマヒしてしまったのではないか。

 危険を伴う厳しい環境での取材から解放される時に一気に緊張感が緩む感覚は私にも身に覚えがある。その緊張が長期に及べばどうなるか考えると、五味記者のことは人ごととは思えない。

 以前、警察の方から、「長距離ドライブで一番事故を起こしやすいのは自宅のすぐ近くまで帰って来た時」と聞いたことがある。

 今回の事件も、それに似ている気がする。

 毎日新聞の事後の対応は迅速・適切だったと思うが、こうした不幸を防ぐためには「戦場で金属片を拾うな」といった単なるマニュアル作りではなく、「車を車庫に入れるまで気を緩めるな」という警告を発し続けてほしい。この教訓は戦時に限ったことではなく、さまざまな現場を取材する私たちは、常に肝に銘じておくべきだ。

 もう一つ、忘れてはならないのは今回の爆発物は、空港職員すら爆弾と認識しなかったらしい、ということだ。そういう危険な物が、イラクに転がっている。今回の戦争で、いかに非人道的な兵器が使われたかをこの事件は改めて示している。毎日新聞が、そうした現実をこれまで以上にしっかり伝えていくことが、何よりの責任の取り方だと思う。


マリサ
例えばジャーナリストの江川紹子氏は、事件を車のドライブに例えて「気のゆるみからの事故」とし、毎日新聞の社としての対応を評価し、最後に「爆弾と認識していなかった」という事を強調しているぜ。


識者の声 繰り返さないために方策講じろ ジャーナリスト・関西大学教授、鳥越俊太郎さん
https://web.archive.org/web/20030527195637/http://www.mainichi.co.jp:80/eye/zadankai/index15.html

ジャーナリスト・関西大学教授、鳥越俊太郎さん

 85年当時、毎日新聞の記者だった私はイラン・イラク戦争で、毒ガスが使用されたという人工島に取材に行ったことがある。他社の記者は危ないから「行くな」と会社の指示を受ける中で、私の上司は「君の判断に任せる」と言って、私を信用してくれた。そこに行ったことは非常に怖かったが、記者、ジャーナリストというものは結局、最終的には自分の判断で危険な現場にも赴くものなのだ。

 まさに戦場では自分の命を自分で守らなければならない。彼に慣れがあったのか、油断があったのか。しかし、戦場取材のリアリティーのない安全な場所にいて「戦場から記念品を持ち帰るなんてお遊び気分だ」と批判していた識者らには鼻白む思いがした。

 一方、遺族への謝罪、情報公開と紙面での検証作業、再発防止に向けた動きなど毎日新聞の事後の対応は率直に評価したいと思う。しかし今後、会社として取るべき責任がある。彼を処分し、辞めさせて終わりというのではなく、さらに彼から事情を聴いて原因を究明し、二度とこういうことを繰り返さない方策を講じることだ。簡単なことではないが、第三者の協力を得ながら徹底した作業を進めてほしい。

 五味記者の行為は許されるものではない。そのことを押さえた上で私が一番言いたいことは、彼が拾ったものがクラスター爆弾かどうかは分からないが、極めて非人道的な兵器が戦場にまかれて、たくさんの市民が次々と犠牲になっている事実の犯罪性である。


マリサ
また鳥越俊太郎氏は、五味記者を批判する人達を「現場を知らない」として批判し、また最後にはクラスター爆弾問題そのものに論点を摩り替えているぜ。


レイム
ねえ、勘違いだったらごめんなんだけど、もしかしてこの人達五味記者を「立派なジャーナリスト」に仕立て上げようとしてる?


マリサ
その通りなんだぜ。
ちなみに、当時どのメディアもこの件のニュースはほぼ断片的な状況説明だけ、そんななかでこれだからな、詳細を知らない人は確実に勘違いするぜ。


レイム
うわぁ…
あと、こういう記事は「残しておく」のね…


マリサ
余談になるが、当時五味記者を多少批判的に扱っていたマスコミ関係者は、フジテレビの木村太郎

20 :朝まで名無しさん:03/05/04 00:33 id:pn6+WaRc
日本のマスメディアでこの問題に正面から取り組んだのはたった一人以外にもフジの木村太郎でした。
5月2日のニュースから
[木村]
えー、あの今、毎日新聞の幹部は信じられないって言うのは当然だと思うんですよね。あの戦場を一度でも取材した人間なら、道端に落っこちているようなものを絶対触っちゃいけないってことをよく知ってるはずです。
五味記者っていう人は、これは3/8のバクダッドの取材の記事なんですけど、写真と原稿も書いています。これは実は爆弾の恐ろしさを絵と文で綴ってるものなんで、彼はクライスター爆弾を含めてそういう怖さを充分に知ってたはずなんです。

逆に言うと毎日新聞もクライスター爆弾のキャンペーンみたいなことをやってましたんでね、そのクライスター爆弾の怖さの証明ってようなことで思わず手が出て持って帰ってきてしまったのかなと。ですから形のあるものが不発弾だっていうことを迂闊にも忘れてしまったということは、これは善意に解釈してですけどもね・・・
[安藤]
ただ人一人の命が奪われてますからね
[木村]
大変なことですね


マリサ
優秀なカメラマンだったとしながらも、「軽率で愚かな大人」と批判した週刊新潮


499 :名無しさん@3周年 :03/05/07 14:04 id:kNvtZNxm

さすが辻元清美を破滅に追い込んだ週刊新潮。的確なツッコミです。

週刊新潮5月15日号より

ヨルダンの空港で起きた毎日新聞写真部記者の「記念品」爆発。
逮捕された五味宏基(36、写真・共同通信)は海外取材経験も豊富で、今度のイラク報道でも幾度となくその写真が1面を飾った優秀なカメラマン。
そのうえ自分でコラムを書くほど多才な記者でもあった。

4月26日の夕刊では、イラク軍の残した武器の爆発でちぎれかけた子供の手の写真とともに「叫び声が聞こえますか・・・・・・」と題するコラムを執筆。
「どうしようもなく悔しかった。何もできない自分に。そして愚かな大人たちに―――」と書いた。
不幸なことに、今度の件で自分が「愚かな大人」になってしまった。
死者まで出してしまっては「軽率」の謗りのみですむ話ではない。


マリサ
後は五味記者の、よって全裸になり自身の下半身をコピー機で印刷するという「普段の素行」と、それを平然と社内報に載せる毎日新聞の非常識さについて言及したフライデーだけだったんだぜ。
どれだけ業界で庇い合いしてたんだとあきれるぜ。







マリサ
更に事件から6年後、毎日新聞クラスター爆弾問題の記事でジャーナリスト大賞優秀賞を受賞しているぜ。


新聞労連ジャーナリスト大賞:毎日新聞記者らに表彰状
毎日新聞 2009年1月30日
https://web.archive.org/web/20090203061520/http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090130ddm012040098000c.html
 過去1年間の優れた記事・企画を表彰する第13回新聞労連ジャーナリスト大賞の授賞式が29日、東京都内であり、大賞を受賞した朝日新聞志布志事件取材班や「クラスター爆弾廃絶キャンペーン」で優秀賞を受賞した毎日新聞クラスター爆弾取材班に表彰状が贈られた。「戦艦大和・シベリア抑留体験者を追う」で第3回疋田桂一郎賞を受賞した毎日新聞大阪本社学芸部・栗原俊雄記者にも表彰状が贈られた。


レイム
うわぁ…


10年後に行われた
事件の改竄


マリサ
それでなレイム、前回「10年後に毎日新聞とTBSが事件を美化した」って言ったよな。


レイム
え?あれ?
美化ってさっきの話じゃなかったの?


マリサ
あれもそうだけど、あんなものはまだ序の口だぜ。
これを見てくれ。


マリサ
これに関しては全文読み上げるぜ。


報道特集イラク戦争での不発弾爆発事件 元カメラマンの「空白の10年」を追う
毎日新聞 2013年08月30日
https://mantan-web.jp/article/20130830dog00m200021000c.html

2003年5月1日、イラク戦争取材からの帰国途中、ヨルダンの空港で毎日新聞写真部の五味宏基記者(当時)が持っていた金属片が爆発し、

調べていた空港治安警察官1人が死亡、5人が重軽傷を負う事件を起こした五味元記者のその後を追ったドキュメンタリー「報道カメラマン 空白の10年を追う」が31日午後5時半から、「報道特集」(TBS系)で放送される。

 五味元記者は、末期がん患者の最期をみとり、笑みを浮かべる遺体を写した「ラストスマイル」など人の心を打つ写真を撮り、イラク戦争では不発弾の爆発で重傷を負った少年の手をアップで撮った「傷ついた手」で戦争の痛ましさを訴えた。

だが、バグダッドで拾った金属片が、クラスター爆弾の子爆弾だと知らず、バッグに入れたままにしたという自らの不注意で人の命を奪ってしまい、ヨルダンで実刑判決を受け、国王の特赦で帰国。そして同社を懲戒解雇され、カメラを捨てた。その後、妻の仕事に同行し、海外に渡った。
現在、エジプトで暮らす五味元記者は再びカメラを手にしていた。

 ドキュメンタリーは、毎日新聞に五味元記者と同期で入社し、友人でもある神戸金史・RKB毎日放送テレビ制作部長が08年から5年間、アフリカ・タンザニアやエジプトで、しょく罪の意識に苦しむ姿をカメラで追った。神戸さんは事件から10年、五味元記者が自分を苦しめるだけの生き方から、少しずつ脱却してきたことを機に、長編ドキュメンタリー「シャッター 報道カメラマン 空白の10年」としてローカル放送の深夜枠で番組化した。

その後、福岡市で上映会が開かれるなどし、今回再編集して全国放送されることになった。長編は9月1日午後7時から、BS-TBSで放送される。


マリサ
まずな、文中の「バグダッドで拾った金属片が、クラスター爆弾の子爆弾だと知らず、バッグに入れたままにしたという自らの不注意で人の命を奪ってしまい、
ヨルダンで実刑判決を受け、国王の特赦で帰国。そして同社を懲戒解雇され、カメラを捨てた。その後、妻の仕事に同行し、海外に渡った。
現在、エジプトで暮らす五味元記者は再びカメラを手にしていた。」ってのをどう思う?


レイム
ちょっと、「バグダッドで拾った金属片が、クラスター爆弾の子爆弾だと知らず」って何!?
裁判じゃ「爆弾だとは知っていたが使用済みで爆発しないと思っていた」と言ってたじゃない。
それに「再びカメラを手にした」って何?まるで苦難を乗り越えて復帰した人みたいじゃない。


レイム
それにあれだけの事をしておいて謎の特赦で罪も償わず無罪放免になったのに、贖罪意識が少しでもあったらこんな番組に出演できないでしょ。


マリサ
見ての通りだ。
毎日新聞とTBSは、五味宏基を「試練を乗り越え再びカメラを手にしたカメラマンという事にしてドキュメントを作成、TBSの番組「報道特集」で放送したんだぜ。


レイム
これまでの経緯を考えると流石にちょっとドン引きなんだけど…


マリサ
ついでに書けば、この件を批判したメディアも皆無だぜ。
要するにだ、この件は毎日新聞とTBSが腐っているって事を証明した事件じゃないんだ、マスコミ業界全体が腐っているって事を証明した事件なんだぜ。


マリサ
ちなみに余談となるが、この一連の事件で当時の毎日新聞斎藤明社長は辞任をせず続投しているぜ。


レイム
普段「任命責任」とか「説明責任」とか言ってるのとだいぶ態度が違うわね。


マリサ
ま、少なくとも2000年代以降、問題を起こしてちゃんと説明責任や任命責任とやらを果たしたマスコミ関係者は一人もいないんだけどな。
今回の事例は、そんな「責任を取らないマスコミ」の存在が浮き彫りになったという面もあったわけだ。


レイム
なるほどね~


マリサ
そんなわけで今回の本編はこれで終わりとなるぜ。


レイム マリサ
ご視聴ありがとうございました。


今回の引用の参照元

【国際】毎日新聞記者の持ち込んだ爆弾で空港職員が死亡=ヨルダン★14
http://news2.2ch.net/test/read.cgi/liveplus/1051886422/
【国際】毎日新聞記者の持込んだ爆弾で空港職員が死亡=ヨルダン★21
http://news2.2ch.net/test/read.cgi/liveplus/1051975108/

毎日新聞記者ゴミボマー避難所
https://web.archive.org/web/20031106000215/http://www.shitaraba.com/cgi-bin/read.cgi?key=1051985733_1&bbs=2ch
毎日新聞記者ゴミボマー避難所・資料室☆2
https://web.archive.org/web/20031106000321/http://www.shitaraba.com/cgi-bin/read.cgi?key=1053620016_1&bbs=2ch


レイム
ほんと、なんかマスコミ問題って韓国の問題とは違った「疲れ」が出るわね…


マリサ
まあ寡占状態でカルテル化して日常的に談合をやってる業界だからな、世間とはかけ離れた業界の常識で動いてる連中なんてこんなもんだぜ。


大口
色々と「重い」内容が続いたのでちょっと軽いネタを提供しようかなと思ったんだけど、尺が足りなさそうだね。


大口
「おまけ」は次回にしとこうか。


大口
そんなわけで今回はここまでとなります。


大口 レイム マリサ
またらいしゅ~



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