日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

韓国の「自分がやればロマンス、他人がやれば不倫」という考え方


さて、本日は韓国のネット界隈を観察していると度々見かける「自分がやればロマンス、他人がやれば不倫」という考え方について書いていきます。


韓国のネット界隈を観察していると、「自分がやればロマンス、他人がやれば不倫」というフレーズを見かける事があるが、これは韓国社会において「同じことをしていても身内と他人(ウリとナム)で評価がまるで変わる」という事例が頻繁に発生している事を揶揄した内容だと解る。


これは日韓の間でも同じであり、たとえば日本が竹島領有の主張や日本海呼称の正当性を主張すればそれは右傾化であり韓国への挑発となるが、韓国側が行えばそれは正当な意見となり関係悪化にはならないと主張する事例や、「韓国人に嘘つきが多い」と日本人が書いた場合と韓国人が書いた場合とではまるで評価が異なるなど、その事例は多数ある。


これは、彼らが原則的に客観的視点という概念そのものを持っていないからであり、更に書けば「ロマンス云々」と揶揄している側も実は俯瞰視点からこう主張しているのではなく、相手との対立視点からそう主張しているだけの場合が多く、「私達と同じ発想をしている」と判断すると対応を見誤る事がある。


※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。


1:「同じ内容」でも日本がやったら許せない


まずはこちらの記事から

「韓国は世界一の詐欺大国」 日本のニュースサイトが報道
朝鮮日報 2016/06/17
(リンク切れ)
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/06/17/2016061700513.html
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/06/17/2016061700513_2.html
インターネットアーカイブ
https://web.archive.org/web/20160617011321/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/06/17/2016061700513.html
https://web.archive.org/web/20160617011531/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/06/17/2016061700513_2.html

 日本のニュースサイト、ビジネスジャーナルは14日、韓国ではうそが蔓延(まんえん)しているという内容の記事を掲載した。

 記事は「『韓国人は息を吐くように嘘をつく』と揶揄(やゆ)されることがあるが、韓国人もそれは否定できない」とし、「以前から虚言や欺瞞(ぎまん)が蔓延していることが社会問題となっていたが、近年は不況の影響もあってか詐欺犯罪が増加し続けている」と主張した。
(中略)
また「周囲を蹴落とすことで相対的に自分の地位を高めるという考えは外交にも表れている」とも指摘。「日本を懸命にバッシングするのは、世界の中で韓国が日本より上であると誇示するため」であり、「韓国自身の評価を高めるための努力をせずに日本を叩(たた)けば、かえって自らを貶(おとし)めることになるとは気付いていない」と主張した。

 記事の末尾では「韓国は結果至上主義であり、途中経過でどのような手段がとられたか、どれほど努力したかは重要ではない。不正があっても、最終的に富や地位を手に入れた人は称賛される。あらゆる手段を講じ、厳しい競争を勝ち抜いた者は蜜にありつけ、勝負に負けた者や脱落した者は勝者に貢ぐ国だ」との分析を示した。

元記事
韓国、国民の虚言が社会問題化…偽証罪は日本の165倍、嘘で他人を蹴落としが常態化 Business Journal 2016.06.14


この記事なのですが、以前どこかの記事で説明した記憶がありますが、私たちの感覚ですと「そのような記事があったと紹介しているだけ」にも見えますが、実際は「日本がこんな酷い事を書いている」と非難している記事です。


どういう事かといえば、彼らは常に「自分は正しい」という前提で状況分析を行うので、「正しい自分達に否定的な意見を持つ」のは間違った事であり、韓国人を不当に貶めていると考えるため、「日本がこんな酷い記事を書いている」と紹介(劣等性の指摘)しているわけです。


また、彼らの価値観では相手の否定的な部分を紹介する行為は、自己の優越性を証明しようとする行為と等しいため、「日本人が韓国人の劣等性を指摘して道徳的な正当性を主張しようとしている」と見えている背景もあります。


そして更に、この記事は今回のタイトルにもあり、近年韓国で度々見かけるようになった揶揄表現「自分がやればロマンス、他人がやれば不倫」の典型的事例でもあります。


このビジネスジャーナルの記事に対して、朝鮮日報だけではなくいくつかの韓国のテレビ局も否定的な特集を組んだりしているのですが、そもそも実際には韓国メディアは「韓国人が嘘つきである事」を頻繁に取り上げています。


たとえば朝鮮日報の場合、ビジネスジャーナルの記事の1ヶ月ほど前に「日本をはるかに上回る韓国の偽証、より厳しい姿勢を」という内容の記事を掲載したばかりです。


【社説】日本をはるかに上回る韓国の偽証、より厳しい姿勢を 朝鮮日報 2016/05/21


しかし最初の記事のように、朝鮮日報はビジネスジャーナルの記事を否定的に書いていますし、それはこの話題を取り上げた韓国のいくつかのテレビ局も同じです。


なぜなら、「韓国人が行えば社会批判」だが「日本人が行えば韓国人蔑視・右傾化」だからです。


以前からこのブロマガでも書いているように、「韓国人の嘘」には日本が被害を受けているものも多数あり、「韓国起源説」「慰安婦問題における軍命令による強制の有無」などはその代表例です。


また、交流とは肯定的な面だけを取り上げれば良いわけではないですから、問題提起もかねて日本側にも「韓国社会の嘘の蔓延」を記事にする必然性が本来はあります。


しかしそれはあくまで「俯瞰的に物事を観察する」という視点ありきの考え方であり、主観で物事を考え、また「他者の劣等性(問題点)を指摘することは自己の優越性の証明」となる彼らの考え方では、「日本人が韓国人を蔑視して道徳的優位性を証明しようとしている」としかならないわけです。


これは韓国メディアの記事のいくつかを引用して記事を書いて「大統領への名誉毀損」で起訴された産経新聞の元支局長の事例でも同じです、韓国人が書く分には問題ないが、日本人が書けば「大統領を侮辱した」となるため、元支局長は起訴されたわけです。


2:「その判断」すらも主観


ここで一つ疑問が出てきます。
韓国では上記のように、同じことをしていても評価が変わる状況を「自分がやればロマンス、他人がやれば不倫」と揶揄する声もあるのですから、客観的な視点で物事を批評できる状況になりつつあるのではないかと。


しかしこうした問題提起は、表現の違いこそあれ私が日韓問題に興味を持った頃からありますが、十数年前から状況が一切変わっていません。


それどころか、「自分達が他者(国)からやられたら」不快に感じるような出来事が、今でも韓国社会では好意的に取り上げられ、それらに対する批判も殆どありません。


たとえば、つい最近中央日報が掲載した「韓国が日本に次いで2番目にうなぎの養殖に成功した」とする記事では、内容をよく読んでみると日本の研究機関の研究結果を盗み見て成功させただけなのです。


韓国、日本に続き世界2番目ウナギ完全養殖に成功(1) (2) 中央日報 2016年06月22日


しかも記事では、「日本政府は直ちに技術流出阻止に出た(中略)このためウナギの仔魚を育てる飼料は独自開発するほかはなかった。 」「絶え間ない試行錯誤の末に彼は、たんぱく質が豊富なサメの卵をさまざまな栄養分と混ぜて仔魚の飼料を作ることに成功した。」


としていますが、これは日本でうなぎの養殖の実験を行っている水産総合研究センターが「イタチザメとアイザメの卵」を使って成功させたものをそのまま模倣しただけです。
(しかもこの方法ではイタチザメやアイザメの卵が大量に必要になってしまい、これらサメの絶滅の危険性もある事から実用化にはこれらサメの養殖まで必要です。)


イタチザメ卵とアイザメ卵を主体とした飼料によるウナギ初期飼料の可能性 水産総合研究センター


要するに以前紹介した近畿大学のマグロの養殖の事例やブランドイチゴの事例と同じで、単に日本の知的財産の侵害をしただけなのですが、記事を読んでみると中央日報の記事ではそれが肯定的に紹介されています。


中央日報は、過去何度も中国による韓国の知的財産侵害を批判的に記事にしているにも関わらず、「同じことをしている」この行為が問題であると自覚できず、しかも韓国人の大部分もこの事を問題であるとは認識していないのです。


同じような事例で、最近日本が中学校の入試問題で「竹島を不法占拠している国を選びなさい」と出題した事を、韓国の大手紙全てが批判していますが、実際のところは韓国は以前から同じことをやっています。


しかしそれを公的な場で批判的に扱った韓国人は、私の知る限り一部で有名なバンダービルド氏だけです。


「竹島を不法占拠している国を選びなさい」中学入試模試で出題 朝鮮日報 2016/06/21
次のうち竹島を不法に占領した国は?(1)ロシア(2)中国(3)大韓民国(4)北朝鮮 中央日報 2016年06月21日
「竹島を違法占領した国は?」  日本の小学校テストに出題 東亜日報 June. 21, 2016


韓国のネット界隈では度々「自分がやればロマンス、他人がやれば不倫」というフレーズを見かけ、韓国社会にそういった二重基準を安易に認めてしまう風潮があると自覚している人々が少なからずいるにも関わらずです。


こうした事例は韓国で多数あるわけですが、よくよく観察してみるとこの風潮を批判する人々が「俯瞰視点から批判しているわけではない」と解ります。


何故かといえば、「自分がやればロマンス、他人がやれば不倫」と指摘する人々の多くは対立軸の反対側にいるか、或いは「自己の利益と関係ない」から相手の劣等性を指摘しているだけであり、俯瞰しているわけではないため上記のような事例では矛盾と認識していないのです。


うなぎの養殖の事例も竹島の事例も、対立軸の反対側にいるのは日本人であって韓国人ではないので、彼らの主観視点でそれは矛盾ではなく、だからこそ批判が殆ど発生せずいつまでも同じ状況が続くわけです。


要するに、問題点を指摘しているからと客観的な視点で判断しているわけではなく、多くは単に韓国独特の価値観である「ウリとナム※」のどちら側にいるかで判断しているという事です。


※ウリとナムとは
韓国独特の価値観で、ウリとは日本人の使う「我々」よりも自他の境界が曖昧になった概念であり、強いて表現するのなら「自身と自身に近しい仲間や身内」のことを指す。
ナムとはそれ以外の相手のことであり、更にこのウリの範囲とナムの範囲は状況によって可変し一定ではない。


3:一見同じに見えても実は違う


今回書いたように、例外こそあれ日本人と韓国人では同じような反応をしていてもその発想に行き着くまでの中身が全く異なるという事例が多数あります。


日本人でも客観的な視点が抜け落ちている人は存在していますし、日韓問題においても韓国に肯定的な人でも否定的な人でも、「もう少し俯瞰して物事を観察したらどうか」と指摘したくなる人も多いです。
勿論私自身も「あまりにも主観的過ぎた」と後々後悔する事があります。


しかしだからといって、日本では「自分がやればロマンス、他人がやれば不倫」に類する揶揄表現が社会問題を指摘するうえで流行ったりしないのは、概念として「客観的判断」というものが社会に定着しており、個々では問題があってもどこかしらから客観的な意見が出てくるからであり、またそれを社会が受け入れるからです。


たとえば韓国の場合、今回書いたような事はありとあらゆる分野で発生しているうえに、過去朝鮮日報が「自分たちが信じるものだけが正しくて、ほかはウソだと主張し、証拠が示されても『捏造(ねつぞう)』、証人が現れれば『買収された』と攻撃する自己睡眠にかかった集団のようだ」との問題提起をした事があります。


TABLO学歴疑惑に見る韓国ネット社会の病態(上)
 (下) 朝鮮日報 2010/10/09


こうした発想の「個人」ならば日本人にもいますが、韓国ではこのような反応が政府レベルや学術レベル、公的な場で頻繁に発生しており、日本との間で問題になっている竹島問題や慰安婦問題、教科書問題なども話が全く進まないのはこれが原因です。


しかも朝鮮日報自身、竹島問題や日韓問題を巡るアメリカの対応の問題でまさに上記で引用したような反応をしているのです。


【コラム】日本は巨額ロビーで米国の政策に介入しているのに韓国は… 朝鮮日報 2016/06/14 (1/2ページ)(2/2ページ


問題を自覚していても、それはあくまで「対立軸の反対側」或いは「自身(ウリ)の利益とは関係ない」ので劣等性の指摘に利用しているのであって、一歩引いて俯瞰視点から見てみるという発想そのものが無いので問題を認識していないのです。


ですから彼らにとっては、自己の利害に関わるような問題における客観的視点による意見は、中立的ではなく「相手の側に立っている」ようにしか見えません。
たとえばオバマ大統領の広島訪問が韓国人から「裏切り」に見えたのもそのためです。


主観視点が全ての彼らにとっては、自分達と異なる意見というのは何であれ「不道徳な行為」或いは「裏切り」であり、今回書いたように一見すると私たちと同じような反応をしていても、多くはその中身がまるで異なるプロセスを経ているという背景があるのです。


「一見すると似ているようでまるで違う」という現象が、ありとあらゆる分野で見られるのが日本と韓国であり、今回紹介した「自分がやればロマンス、他人がやれば不倫」はその代表例でしょう。


そして多くの韓国人は、このような背景から「自分達の意見を全肯定する相手」しか受け入れません。



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