日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

日本の文化財盗難と韓国人の民族主義



(画像は日本政府が発行している文化財不法輸出入等禁止条約のパンフレットより)


さて、今回は相次ぐ韓国人による日本の文化財盗難と韓国人の民族主義、そしてその背景についてとなります。
まず、前提として知っておいてほしい事として「文化財不法輸出入等禁止条約」について、以下のリンクを見てください。


文化財の不法な輸入、輸出及び所有権移転を禁止し及び防止する手段に関する条約
(略称 文化財不法輸出入等禁止条約)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/treaty_020414.html

http://www.bunka.go.jp/1hogo/main.asp%7B0fl=show&id=1000013830&clc=1000000033&cmc=1000000097&cli=1000015112&cmi=1000015114%7B9.html
①他の締約国の博物館等から盗取された文化財(所蔵品目録に属することが証明されたものに限る)の輸入を禁止する。
②原産国である締約国の要請により,①の文化財の回復及び返還について適当な措置をとる。ただし,善意の購入者に対して適正な補償金が支払われることを条件とする。
③自国の文化財の輸出には許可を受けることを義務付け,輸出許可書の無いものの輸出を禁止する。

3 締結の状況
 2002年11月現在96カ国が締結。
(参考)主な締約国: オーストラリア,カナダ,中国,エジプト,フランス,ギリシャ,インド,イタリア,韓国,ベルギー,ポルトガル,スペイン,ロシア,トルコ,米国,英国
主な非締約国: ドイツ,ニュージーランドスウェーデン,スイス



見ての通り、韓国はこの条約を批准しています。
しかし、


>②原産国である締約国の要請により,①の文化財の回復及び返還について適当な措置をとる。ただし,善意の購入者に対して適正な補償金が支払われることを条件とする。


となっているにも関わらず、ここ十数年にわたり韓国政府は日本から盗まれた文化財の返還のほとんどを事実上拒否し続けています。
そして更に、日本政府から盗まれた文化財が韓国に渡っているとして返還を要求しても、韓国政府は「第三者の手に渡るまで時間稼ぎ」などをして、意図的に返還をさせ難いよう便宜を図る事例まである有様です。



最近は2012年に対馬の海神神社から盗まれた国指定の重要文化財銅造如来立像」、同じく対馬市観音寺の長崎県指定文化財の「観世音菩薩坐像」、多久頭魂神社長崎県指定文化財の「大蔵経
の盗難事件、所謂「対馬の仏像盗難事件」が有名ですが、実際のところはここ数十年に渡り多数の日本の文化財が韓国人によって盗まれ続けており、その殆どが韓国政府の事実上の「便宜」によって日本へ帰ってこない状況が続いています。


具体的な事例では、上でも挙げた対馬の仏像盗難事件の場合、韓国の入管は窃盗団の帰国時にはこの盗まれた仏像を確認しているにも関わらず、「贋作」として入国を許可、入国後窃盗団を即逮捕している事から明らかに全て解っていて意図して国内へ持ち込ませたのは明白です。


また、1994年に壱岐の安国寺から盗まれ韓国に渡った「高麗版大般若経」の場合、日本へ渡った経緯は安国寺に伝わる伝承で、「1420年長崎県東彼杵郡川棚町の長浜大明神に1部600巻として朝鮮から寄進され、1486年に出羽立石寺の如円坊の献上により、安国寺に持ち込まれた」となっているうえに、内訳は版木から刷られた高麗初雕本が219帖、日本で補写された写本が372帖と、半数以上が日本で作成されたものです。


にも拘らず、韓国ではこれが「全て日本によって略奪されたもの」とされており、日本からの調査依頼を韓国政府は拒否、その後韓国で大韓民国指定国宝284号に指定され現在に至ります。
以前も書いた通り、韓国では何よりも感情が優先されるので、実体がどうなのかは重要視されないのです。
以下は当時の新聞記事


重文の経典盗難事件が時効・韓国に酷似の国宝
日経新聞 2001/7/23
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20010723CIII053222.html(リンク切れ)
http://web.archive.org/web/20010808143724/http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20010723CIII053222.html(ウェブアーカイブ
 1994年に長崎県壱岐の安国寺から国の重要文化財高麗版大般若経」が盗まれた事件は、23日午前零時で7年の時効が成立した。酷似した経典3巻が95年に韓国で国宝に指定されたことが判明。外務省が韓国側に調査協力を要請したが、同一物か確認できないまま終結となった。盗難が発覚したのは94年7月23日。11世紀初頭に高麗で彫られた版木から刷った初彫本と、写本の計493巻が宝財殿からなくなっていた。南京錠を切断して侵入し、経典だけを持ち去ったとみられ、被害額は数億円。

 長崎県警は全国の古物商から情報を募るなどしたが犯人像はつかめないまま。「最後に見てから盗難に気付くまで2カ月が過ぎており、広範囲な捜査を余儀なくされた」(県警幹部)。一方、文化庁は韓国が95年に国宝に指定した経典3巻と、安国寺の初彫本の写真を照合。しみや汚れ、巻末の署名などが酷似していることが判明し、外務省は98年2月、韓国側に調査協力を要請した。〔共同〕



韓国は文化財の不法輸出入禁等止条約を批准しているにも関わらず、なぜこんな事になっているのでしょうか。
そこには教育と社会的背景によって暴走状態の韓国人の民族主義と、韓国内で著名な財界人や学者なども関わる巨大な密売市場が関係しています。


まず韓国の盗難品密売の事情を以下の記事から。


対馬の窃盗文化財は海外?
長崎新聞 2012/11/9
http://www.nagasaki-np.co.jp/news/kennaitopix/2012/11/09100004008448.shtml (リンク切れ)
http://megalodon.jp/2012-1111-0055-24/www.nagasaki-np.co.jp/news/kennaitopix/2012/11/09100004008448.shtmlウェブ魚拓
対馬市文化財を狙った連続窃盗事件は発覚から1カ月がたった。県警は海外流出も視野に行方を追い、県市は管理体制の見直しを検討している。だが、過疎化で「島の宝」を守る監視の目が行き届いていない実情もあり、ともに難航している。

■防犯意識

 人里離れた森にたたずむ厳原町豆酘(つつ)の多久頭魂(たくずだま)神社。境内の収蔵庫は屋根に幅約50センチの穴が開いていた。10月11日、対馬南署はここから県指定文化財大蔵経」1冊が盗まれたと確認。被害は峰町の国指定重要文化財銅造如来立像」、豊玉町の県指定文化財観世音菩薩坐像(ぼさつざぞう)」と合わせ3件となった。

 対馬の事件を、ソウル新聞社の元東京特派員で、日本で盗まれた文化財が韓国で闇取引される実態を取材してきた黄性淇(ファンソンギ)文化広報局長(49)は「韓国で人気がある仏像や経典に的を絞っている。盗品は海外へ出る可能性がある」とみる。

 かつては韓国の寺院でも盗掘事件が多発。現在は取り尽くされた状態で「暗躍するブローカーは防犯意識が低い日本に注目しており、朝鮮渡来品が多い対馬が狙われても不思議ではない」と警鐘を鳴らす。

 地元の有識者も「興味がある人が見れば、ここは宝の島。国内外の古美術商が頻繁に出入りしている」と口をそろえる。過去には個人所有の仏像が億単位で売られたこともあり、今回被害を受けた仏像も「数億円は固い」とみられる。
(後略)


何の事はない、要するに相次ぐ日本での文化財盗難事件の背景とは、韓国内では以前より文化財の盗難が相次いでおり、既に「盗り尽した状態」であるため、窃盗団が商売にならないから日本に目を付けたというのが実情なのです。
要するに商売です。
ただしこれは数年前までの事情でしかありません。


ここからが重要なのですが、韓国では「日本にある朝鮮関連の文化財6万7700点は全て日本が略奪した物だ」としており、政府も学者もメディアも盗難事件が問題になるたびにこぞってその事を頻繁に国民に訴えかけ、国民の「愛国心」や「民族主義」を煽り続けました。


結果、実情は韓国内のブラックマーケットの事情でしかないにも拘らず、日本の文化財盗難は愛国運動に摩り替えられ、また窃盗団の行いに「大義名分」を与える事となって行きました。


そして、ここ数年の韓国では煽り続けたこの愛国心民族主義が完全に暴走し、ビジネスとしてのブラックマーケットの範疇すら超え、「日本にある朝鮮の文化財はすべて日本が略奪したものだから返す必要などない」という意見が独り歩きし始め、対馬の仏像盗難事件のように、転売される前に摘発された事例すら返還を拒否するようになってきているわけです。
勿論窃盗団は今でも一番の動機が「金儲け目的」ですが…


もしこの現状の韓国の暴走した民族主義に反した発言をすると以下のようになります。


韓国「盗難仏像」日本返還は見送り 「前向き発言」閣僚、「親日派」と袋叩き
J-CASTニュース 2013/9/30 19:27
http://www.j-cast.com/2013/09/30185049.html
http://www.j-cast.com/2013/09/30185049.html?p=2
http://www.j-cast.com/2013/09/30185049.html?p=3
対馬・観音寺から盗難された仏像について、「返還」に前向きな発言をした韓国閣僚が、国内で「親日派売国奴)」などと集中砲火を浴びている。日本国内では「ついに返還か」と大きく報じられたが、とてもそんな空気ではない。

「劉文化相よ、あなたはいったいどの国の人間か」
「日本の無礼に対し生ぬるい対応、屈辱的とさえいえる」

「当然返還すべき」と話したはずが…

韓国メディアには、こうした激しい「論難」(韓国語で「批判」)の言葉が大量に書き連ねられている。

2013年9月27日、韓国の龍震竜文化体育観光相は、日中韓文化大臣会合のため訪韓した下村博文文部科学相と会談した。この席で劉文化相が対馬仏像問題について、

「当然返還すべきものである」
「韓国政府としては返還に向けた対応についてきちっとしていきたい」

という意向を述べたと、下村文科相が明らかにしている。
(中略)
ネット上でも、「辞表を出せ」「お前は日本の大臣か」

しかしこの発言にはたちまち韓国内から批判が殺到、政界からも、

「世界には15万点、日本には6万点以上も我が国の文化財があるが、その返還は遅々として進んでいないのが現状だ。
(仏像を返還すべきだという)劉文化相は発言を慎まねばならない」(野党・民主党の兪銀恵議員)
「国会や国政監査などでも劉文化相の発言は問題になるだろう」(与党・セヌリ党の李明洙議員)

と激しい批判に晒された。ネット上でも、「辞表を出せ」「仏像は正当に取り戻したものだ」「お前は日本の大臣か」などと袋叩き状態だ。


過去の韓国政府による事実上のブラックマーケットを手助けする行為も勿論問題でしたが、現在の韓国政府の行いはそれが煽り続けた国民世論の後押しで「奪われた文化財を取り返す正義の行い」となってしまっているという事です。


だから現在の韓国では国際条約を批准しているという事は殆ど問題にされません、なぜなら韓国人の価値観に基き「正義の行い」をしているだけだからです。
そして「盗んだ物だから返還しよう」との意見は、この考えに基き「売国奴」認定を受けるわけです。


最早韓国は止まりません、民族主義が暴走し、「日本にある略奪された我国の文化財を取り戻せ」との愛国運動がどんどん高まっており、最近では山口県岩国市の観光名所である「六角亭」のように、朝鮮から寄贈された物だからと日韓友好の名の下に韓国からの親善視察団を受け入れたところ、後に韓国側から「奪ったものだから返還しろ」との要求が来るという事例が頻発するようになってきています。
既に問題は文化財盗難というレベルを超えているわけです。


現状のような、韓国の社会的、政治的背景を無視した形ばかりの日韓友好は止めるべきでしょう、それはトラブルを自ら呼び込むようなものでしかありません。


最後に
当たり前の事ですが韓国は選挙よって国会議員と大統領を選ぶ民主主義国家です。
政府を運営する人々は国民の投票によって選ばれた代表者です。
今回の件に限りませんが、日韓の間で問題になっている韓国の行いの殆どは国民世論によって選ばれた政府によって引き起こされています。


国民の選択によって選ばれた代表者たちによって行われた行為ということは、当然その責任は韓国の国民全ての責任でもあります。
それが民主主義国家というものです、国民が政治に関与している以上、「自分はそいつを選んでいないから知らない」は、国内的には通っても対外的には通用しません。


不満があるのなら様々な形で自浄作用を行い結果を出せばいいのです、出来ないのであれば、そこにどんな理由があれ責任逃れはできません。
それがいやなら、韓国は昔のように軍事独裁国家に戻るべきでしょう、そうすれば少なくとも「国民の責任」はなくなるのですから。


以上の理由から、私は韓国との諸問題の殆どは韓国人全体の問題であるとのスタンスです。





対馬の仏像盗難事件に関連して、最近よく韓国内で相次ぐ事故を関連付けて天罰とか仏罰とか書く人がネット上で見受けられますが、はっきり書けばこの手の事故は事の大小はあれ韓国では以前から頻発しており、特に最近になって増えたという事はありません。


また、セウォル号事故後、本来ならば全国の公共交通機関などの総チェックをするのが筋にも関わらず、韓国は生贄探しにばかり躍起になっておりそういった事を何もしていません。
こういった背景がある以上、韓国では今後も大事故が頻発するでしょう。


ですから、韓国の事故と仏像盗難事件を関連付けてオカルトめいた言動をするのは、例えネタであっても非常に見苦しいです、そういった行為で溜飲を下げるような事はやめましょう、叩くにしても物事には限度という物があります。