日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

【ゆっくり解説】慰安婦裁判と朝日新聞


さて、本日は一連の慰安婦裁判に関連した朝日新聞の記事についてです。


本日の投稿動画


YouTube
https://youtu.be/jLFOvzYYS6I

入院の経緯と今後について、内容自体がどちらも同じです。
退院しました
https://ch.nicovideo.jp/ooguchib/blomaga/ar1991810
http://ooguchib.blog.fc2.com/blog-entry-355.htm

関連記事

YouTube
https://youtu.be/U7Htu2xzxYA

注意
・この動画は「マスコミ問題」を扱っています

・「マスコミ問題」ですので、イデオロギーや属性等は一切関係ありません

・「特定の国との特別な関係」は問題の枝葉です、主問題は業界の体質です

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう。

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください

・リクエストは原則受け付けていません

・引用ソースへのリンクが同時掲載のブロマガにあります

・毎週土曜日更新



レイム マリサ
ゆっくりしていってね


マリサ
さて、しばらくうp主が入院していたので動画の更新ができなかったが、今回から予定通りに更新していくぜ。


レイム
詳細に関しては、動画説明欄にブログ記事を貼っておくので、そっちを見てほしいわ。


マリサ
そんなわけで、今回は先々週にやる予定だったマスコミ問題に一部新情報などを入れて解説していく事にするぜ。


レイム
一応その後の情報も追っているので追加もあるけど、全体として2021年1月22日までの引用記事が少し多くなるわね。


マリサ
まあ、朝日さんのすばらしさはその程度じゃ色あせないぜ!


レイム
ハイハイ


マリサ
そんなわけで本編へ行くぜ。



定義の誤魔化し


レイム
それで、朝日新聞は例の慰安婦裁判関連でまた何かやらかしたの?


マリサ
「やらかした」とは失礼な!
朝日さんはいつも通り朝日しただけなんだぜ。


レイム
意味が解らないんだけど?


マリサ
まずはこちらの、朝日さんが「朝日的専門家」の記事を掲載しているweb論座の記事から見てほしいぜ。


慰安婦」裁判で日本政府は「主権免除」を韓国に主張できない
朝日新聞/論座 2021年01月22日
https://webronza.asahi.com/culture/articles/2021012100005.html?page=1

 2021年1月8日、元日本軍慰安婦が反人道的被害に対する損害賠償を求めて提訴した裁判の判決が、ソウル中央地裁で出された。それは、日本政府へ1人あたり1億ウォン(約950万円)の賠償金の支払いを命じるものだった。

 だが当事国である日本の外務省は、同日、駐日大使を通じて韓国政府に対して次のように「伝達」した。

 「……ソウル中央地方裁判所が、国際法上の主権免除の原則を否定し、原告の訴えを認める判決を出したことは、極めて遺憾であり」云々(強調筆者)。

 これまで日本政府は、事あるごとに韓国は「国際法に違反している」と、くりかえしてきた。だが例えば「徴用工」問題では、国際法に違反しているのはむしろ日本政府であると、私は以前に論じた。

 今回はどうなのか?

 今回は、漠然と「国際法」と言うのではなく、「国際法上の主権免除」と外務省は述べた。それは何を意味するのか。

 なお以下、繁雑になるのを避けるため、「慰安婦」「慰安所」は括弧をつけずに記す。

https://webronza.asahi.com/culture/articles/2021012100005.html?page=2

国家免除(主権免除)とは

 「主権免除」とは一般に聞きなれない言葉である。ここでは、以下に論ずる国家「行為」の区分を考慮し、誤解を避けるために「国家免除」という言葉を使うことにする(いずれも国際法の分野で同義の言葉として使われる)。

 さて国家免除(主権免除)とは、「国がその行為……について、外国の裁判所の裁判権に服することから免除される」、という法理を意味する(飛澤知行編著『逐条解説 対外国民事裁判権法――わが国の主権免除法制について』商事法務、2頁)。

 例えば米軍が基地周辺で、轟音を発する危険な低空飛行訓練を行っており、周辺住民がこの差し止めを求めて提訴したとしよう。そして裁判所がこれを認めて、訓練の停止ないし変更をアメリカ政府に求めたとしよう。だが訓練が、アメリカが国家として行う行為である以上(軍の行為はそう見なされる)、同政府は当事国裁判所の命令に従わなくてよいとされる。これが国家免除の法理である。

 だが、この法理には国の行為の性質(次項)に応じた限定が必要であり、またこの法理自体に制限を加えようとする国際的な流れが生まれている。だから、外務省の「伝達」には少々問題がある。少なくとも一定の条件づけをせずには、「伝達」のように主張することはできない(外務省はそれを知っているであろうが、官邸への忖度の結果、あたかも問題がないかのようにふるまっているのであろう)。

主権行為と業務管理行為の区別

 大まかに見て19世紀には、国家の行為はすべて他国の裁判権から免除されると、暗黙裡に見なされてきた。だが、19世紀後半~20世紀にはむしろ全面的な国家免除の弊害を認めて、いかなる種類の行為が他国の裁判権から免除され、あるいは免除されないかが、問題にされるようになった。

 19世紀、国家が他国との関係で行うのは、領土交渉、支配・被支配に関わる駆け引き、同盟へ向けた協議等、あくまで政治的なものだったが、資本主義の発達とともに、じょじょに私人もしくは私企業の行為に近い、通商的な行為(*)まで行うようになった。国際法では前者を「主権行為」、後者を「業務管理行為」と呼ぶ。
*現代の例として国際法学者・岩沢雄司氏は、「軍隊の物資購入契約、外交に関する行為(大使館建設のための資材の購入契約など)、災害復興のための食料・物資の購入契約、公的債務」などをあげている(総合研究開発機構編『経済のグローバル化と法』三省堂、65頁)。

 ところで、今日国際慣習法として成り立っているとされる「国家免除」とは、主権行為・業務管理行為をあわせた国家の行為全般が、ではなく、前者の主権行為が、他国の裁判権から免除されるという、限定された法理と見なされるのが普通である。

 つまり、外務省は国家免除が国際法の確たる原則であるかのように記すが、それはせいぜい主権行為について言えるだけであって(後述のようにこれにも限定が必要である)、現今の国際慣習法では、業務管理行為にはむしろ国家免除は適用されない場合が多いのである。

https://webronza.asahi.com/culture/articles/2021012100005.html?page=3

慰安婦訴訟の場合

 さて韓国裁判所によって問われたのは、慰安所の設置・運営・管理(以下「慰安所経営」)である。だがそれは日本国の主権行為だったのか、業務管理行為だったのか。またそのいずれであれ、関連して何が問題となりうるか。
(後略)

マリサ
記事では、一連の慰安婦裁判に関連し、日本側は主権免除の原則を理由に批判しているが、「それはせいぜい主権行為について言えるだけであって、現今の国際慣習法では、業務管理行為にはむしろ国家免除は適用されない場合が多いのである。」と書かれているぜ。


マリサ
そして記事では慰安所の設置・運営・管理が業務行為であるとしているんだが、そもそも前回の動画でも言及していたように、韓国側が主張している「日本の不法行為」とは、「軍や国の命令で軍人や官憲が組織的に行った拉致」の事だぜ。


レイム
これおかしくない?
話しがまるで噛み合っていないじゃない。


マリサ
そこが重要でな、日本側で韓国の側に立つ人たちは中央大学の吉見義明教授などの説を元に、軍が募集に「関与」したことや、「慰安所での自由を制限した」事を慰安婦の強制動員の根拠としていて、この記事もそのことをベースにしているぜ。


レイム
それおかしいでしょ。
韓国側は「軍や国の命令で軍人や官憲が組織的に行った拉致」を慰安婦の定義としていて、その「法的責任」を日本が認めないからこじれているわけだし。


マリサ
そう、彼らはこうやって定義を意図的にずらすことで、「日本側が韓国側に対して誠実ではない」かのように印象操作をしているわけだ。


レイム
ほんとこれ悪質よね。
これじゃ絶対に問題は解決しないじゃない。


マリサ
それでこの件に関連して、韓国側が激しく反応しているにも関わらず、朝日さんがなぜか一切反応していない件があってな。


レイム
あ、それってもしかして…。


マリサ
そのもしかしてだぜ。
ハーバード大学のマーク・ラムザイヤー教授が、慰安婦問題で「国による強制は存在しなかった」という論文を発表した件だぜ。


レイム
あれ、吉見教授とかの説とも反しているから、朝日も反応しそうなものよね。


マリサ
あれな、「しない」んじゃなくて「できない」んだぜ。


レイム
どういう事?


マリサ
これを見てもらうとわかりやすいが


ハーバード韓国人学生、「慰安婦は売春婦」教授糾弾声明
KBS(韓国語) 2021.02.06
http://news.kbs.co.kr/news/view.do?ncd=5112629&

米国ハーバード大学の韓人(コリアン)の学生が、日本軍慰安婦は公認の売春婦だったと主張した、ハーバード大学ロースクールのジョン・マーク・ラムザイヤー教授を糾弾する声明を出しました。

ハーバード大学ロースクールの韓人生徒会(KAHLS)は4日(現地時間)、「人権侵害と戦争犯罪を意図的に削除したことを強く糾弾する」と批判しました。

これらは、「ラムザイヤー教授の主張は不正確で事実を誤魔化している」とし、「 “確かな証拠もなく、政府が女性に売春を強制していない” と主張した」と述べました。

また、「ラムザイヤー教授が歴史的事実を忠実に提示しなかったという点は、論文の参考文献だけを見ても分かる」とし、「このテーマに関し、豊富な資料である韓国の観点と学界の著作について、彼は研究でほとんど言及していない」と説明しました。

続けて、「ラムザイヤー教授はUN(国連)や国際アムネスティなど、国際機構の幅広い学問資料も無視している」とし、「これらの機構は日本政府が慰安婦女性を脅迫、拉致、強制したという事実を発見した」と付け加えました。

声明にはハーバード大学ロースクールの中国法学(法律学)生徒会(CLA)、ハーバード大学アジア法学生徒会(HALS)など、合計6つ団体が共同署名しました。

これに先立って日本の産経新聞は、朝鮮人や日本人の慰安婦が全て公認されていた売春婦という見解を盛り込んだラムザイヤー教授の論文内容を公開しています。


マリサ
韓国の公共放送であるKBSの記事なんだが、ハーバードの韓国人学生たちがラムザイヤー教授に反発していて、「ラムザイヤー教授はUN(国連)や国際アムネスティなど、国際機構の幅広い学問資料も無視している」「これらの機構は日本政府が慰安婦女性を脅迫、拉致、強制したという事実を発見した」と主張しているんだぜ。


レイム
ちょっとまって、たしかこの辺りアムネスティとか国連人権委員会の側は問題をはぐらかして朝日とかと同じスタンスを取っているわよね?


マリサ
そうだぜ。
なにせ90年代に散々探したが「軍や国の命令で軍人や官憲が組織的に行った拉致」を客観的に証明できる証拠を発見できなかったからな。
そしてラムザイヤー教授の論文というのは、日本じゃあまりその部分が話題になっていないが、まさに「韓国側の慰安婦の定義」を明確に否定する内容なんだぜ。


レイム
あー、そういえばそうね。
日本でもこの件賛否色々あるけど、なぜか「慰安婦の定義」には殆ど触れていないのよね。
この論文の「主題」なのに。


マリサ
そう、だから朝日とか毎日とかは、論文がだいぶ挑発的な内容なのに一切問題に触れられないわけだ。
触れたら定義の問題になるから藪蛇になってしまうから、「無かったこと」にし続けたいわけだ。


レイム
あと朝日とかを批判する人たちも、「朝日の捏造」とかいくらでも言い逃れのできる件じゃなくて、この「定義の誤魔化し」をもっと批判すべきよね。


マリサ
そうだぜ。
うp主も一応この件でのネット上でのやり取りをいくつか観察していたが、この最も重要な部分に触れている人が殆どいなくて、論点のすり替えに引っかかっている人が結構いたからな。



韓国の三権分立


レイム
で、次は韓国の三権分立の問題?
あれって私の過去動画でも説明したけど、文政権って2017年の就任後に「積弊清算」の名の下に、韓国大手メディアの聯合ニュースとKBSの人事に介入、更に「前政権寄り」という口実で次々と公務員を追い出し、自分達の息のかかった人材に入れ替えていたのよね。


レイム
そして同じ口実で裁判所や検察の人事にも介入していたから、三権分立も何もあったものじゃないのだけど、朝日はこの件でも何かおかしなこと書いているの?


マリサ
レイム、さっきから言っているだろ?
朝日さんは「朝日している」だけだって。
これを見てくれ
慰安婦判決、こじれる日韓 求められる想像力と冷静さ
朝日新聞 2021年1月29日
https://digital.asahi.com/articles/ASP1X2SPGP1MUPQJ016.html

 韓国の裁判所が日本政府に元慰安婦への賠償を命じた。韓国最高裁が日本企業に元徴用工らへの賠償を命じたことに続き、日本政府は反発する。判決の背景や問題解決への道を考える。
慶応大名誉教授・小此木政夫さん「積極主義は朝鮮の伝統」

 まさか、ここまでの判決が出るとは思っていませんでした。

 日韓両政府は1965年、国交正常化に際して結んだ条約や協定をめぐり、合意できない点については、互いに異なる解釈を認め合うことで妥協しました。しかし、2018年の韓国最高裁判所(大法院)の「徴用工」をめぐる判決や、今回のソウル中央地裁の「慰安婦」に関する判決は、それを覆してしまいました。

 つまり韓国の裁判所は、政府間の外交による合意よりも、自らが掲げる正義の実現を優先させたわけです。この場合の正義とは、「日本が1910年、大韓帝国を併合した条約はそもそも無効であり、日本による植民地支配は不法。よって、戦争中の動員政策は反人道的な不法行為だ」として日本側の責任を問うことです。

 今の韓国の三権分立は、三権の間の「抑制と均衡」ではなく、司法権が優位に立ち、行政権の分野に積極的に介入しているように見えます。こうした司法積極主義は、日本の消極的な司法のあり方とは対照的であり、朝鮮の伝統に根ざしたものです。

 朝鮮王朝では王権は絶対的なものではなく、儒教政治の理念に縛られました。司諫(しかん)院や司憲府と呼ばれた、国王や官吏の行動を監視する機関の権限が強く、国政が儒教の教義から逸脱していないかが常に問われたのです。

これからの日韓関係はどうなるのか。国際社会の中で日本が求められることは―。記事後半では、戦後補償について取り組んできた弁護士と国際法の専門家
 しかし、独立後の韓国では、米ソ冷戦下にあって保守反共の強権体制が長く続きました。裁判所や検察は本来の役割を果たせず、「権力の召使」と揶揄(やゆ)されました。

 民主化を経て進歩派の盧武鉉ノムヒョン)政権が誕生すると、裁判所が勇気づけられ、次第に独自の判断を下すようになります。2011年以降、憲法裁判所や最高裁判所などで慰安婦や徴用工をめぐる重要な決定や判決が出るようになりました。それが今日の事態の出発点です。

 韓国では、日本の責任を厳しく問う一連の判決に喝采する人もいますが、隣国との関係がこのままでいい、とは思っていない人も少なくありません。文在寅(ムンジェイン)大統領も新年の記者会見で、今回の判決について「困惑している」と率直に語りました。

 日本側には、慰安婦問題解決のため、15年に朴槿恵(パククネ)政権と合意ができたのに、保守から進歩へ政権が交代し簡単に覆されたという強い不信感があります。文政権との交渉はできないとして、保守政権の誕生に期待する声も聞かれます。

 しかし、困難ではあっても進歩政権との合意は不可欠です。それが「いま一つの韓国」との初めての合意となり、日韓関係の将来を拘束するからです。そのことの重要性を忘れてはいけません。今はその「生みの苦しみ」の時期でしょう。(聞き手・桜井泉)

 1945年生まれ。韓国と北朝鮮の政治外交や歴史、日韓関係を研究。著書に「朝鮮分断の起源」など。
弁護士・内田雅俊さん「安倍政権が傷つけた平和資源」

 日本では、また韓国が「過去」を蒸し返したとの批判があるが、被害の実態があり、救済されていないことが問題の本質です。政治が問題を解決せず、被害者らは韓国の裁判に訴えるしかなかった。

 だが歴史問題というのは判決で決着させるのではなく、和解で解決すべきです。私が取り組んできた中国人強制労働問題では、被害者と企業が和解しました。

 いま振り返り、和解には①加害者が事実と責任を認めて謝罪し②その証しとして何らかの金銭補償をし③過ちを繰り返さぬため問題を後世に伝える、の3点がどれも欠かせないということを実感しています。特に③がないと、①②の合意を生かせません。

 日本政府は、中国人強制労働被害者と企業の和解で口をはさまなかったのに、韓国の徴用工判決には国際法違反だと反発します。中国への贖罪(しょくざい)意識と異なり、朝鮮半島の植民地支配の認識が欠けているためでしょう。

 だが、過去には韓国人の元徴用工も日本の裁判で日本企業と和解しました。今回も各企業の哲学に基づく判断に任せるべきです。

 1965年の日韓国交正常化の際、協定には植民地支配への反省も謝罪もなかった。それを補完したのが98年の小渕恵三首相と金大中(キムデジュン)大統領による「日韓共同宣言」です。戦後50年の際に出された村山首相談話、今も慰安婦問題に対する政府の基軸となっている河野官房長官談話などと合わせ、共同宣言は日本と韓国の「平和資源」です。

 しかし、せっかく積み上げてきたこれらの平和資源を、安倍晋三前政権はことごとく傷つけたと考えます。

 たしかに2015年、日韓は慰安婦問題で政府間合意に至りました。だが謝ったから、あるいは金を払ったからすべて終わりだ、というような安倍氏の不遜な態度では和解できません。そもそも外相に代弁させただけで、安倍氏は自分の言葉で公に謝罪していません。

 和解に必要な3点の③が決定的に欠けているのです。後世に伝えるため、口頭ではなく合意を文書化し、国を代表する者が自らの言葉で思いを伝える必要があります。

 他方、文在寅政権の対応にも大きな問題がありました。朴槿恵前政権批判と合意の価値を冷静に区別できず、合意を骨抜きにしてしまった。

 元慰安婦を支援する運動団体は、民族の尊厳などを強く主張しすぎます。そうではなく元慰安婦に最善なのは何かを考えるべきです。生存者はもうわずか。自分たちが望む完全な解決まで何もしないことなど許されません。

 私たちは被害者らの痛みに想像力を働かせるべきです。解決すべき歴史問題が友好の妨げとなってはいけません。(聞き手 論説委員・箱田哲也)

 1945年生まれ。長年にわたり戦後補償や靖国問題などに取り組む。著書に「元徴用工 和解への道」など。
南山大学教授・山田哲也さん「人権問題への取り組み、アピールを」

 一般的に、外国政府を相手取って裁判を起こすこと自体は認められます。だが国際法上は、すべての主権国家は平等だという考えのもと、訴えられた国は裁判権からの免除を主張できる「主権免除」の原則があります。

 日本政府に賠償を命じた今回の判決は、当時の日本が結んでいた条約などを根拠として、個人が裁判を受ける権利を認めました。さらに慰安婦問題を、基本的価値の侵害などいかなる逸脱も許されない「強行規範」ととらえて主権免除を適用しませんでした。

 だが、これらの条約が個人に直接の請求権を認めているのか、あるいは第2次世界大戦当時に強行規範の概念が成立していたか、などを詳細に検討した形跡はありません。

 そもそも強行規範に違反する場合でも、主権免除は認められます。何が強行規範にあたるのかは、条約法条約でも規定できていません。裁判権が韓国にあると結論づけた論理も不十分で、政治的な判断だと言わざるをえません。

 日本政府は慰安婦訴訟の裁判には出ませんでした。主権免除を主張する日本としては当然で、国際法違反だと主張することも妥当です。

 他方、主権免除をめぐる認識に、人権重視の傾向があるなど変化があることも事実です。国際社会ではさまざまな判例や学説が存在しており、日本政府として「慣習国際法上の主権免除」と反論するだけで理解が得られるのかどうか。判断が難しいでしょう。

 植民地支配や奴隷制などの「過去の問題」を、現在の人権規範を基準に再検討するという動きもみられます。ただ、どのような問題をどのような人権と結びつけるかについての見解が確立していません。日本としては慰安婦問題も含め、「女性の人権問題に真剣に取り組んでいる」という姿勢もアピールしないと、国際社会で不利な立場になる可能性があります。

 今回の判決は、日本政府の財産の差し押さえも認めたが、外国の国有財産を強制的にとりあげることは不可能です。大使館や領事館の敷地、建物は国際法上、不可侵とされ、韓国側がそこに手を付けるようなことがあれば、二国間関係は破綻(はたん)してしまう。

 今回の判決後、韓国外交省は判決を尊重するとしつつ、2015年の日韓政府間の慰安婦合意を「公式合意」と認め、その後、文在寅大統領も同じ言及をしました。日本企業に賠償を命じた徴用工問題の判決後、司法判断の尊重だけに言及した対応とは異なり、注目されます。

 日本政府としては、まずは韓国側の出方を見守るしかありません。いずれにしても、国交正常化の交渉過程を踏まえたうえで、日韓双方で冷静な議論を積み重ねる必要があると思います。(聞き手・箱田哲也)


マリサ
一連の慰安婦裁判に関連して、文政権が「司法判断を尊重する」というスタンスを取った件に対して、「今の韓国の三権分立は、三権の間の「抑制と均衡」ではなく、司法権が優位に立ち、行政権の分野に積極的に介入している」と書いているぜ。


レイム
この人たちは何を言っているの?


マリサ
そうなんだよな、実態を知っているとほんと「何を言っているんだ?」という感想になるんだよな。
例えばこの事例

韓国大統領府に市長選介入疑惑 野党候補の捜査指示か
日経新聞 2019年12月2日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52860960S9A201C1910M00/

【ソウル=鈴木壮太郎】韓国大統領府が2018年6月の統一地方選に介入した疑惑が浮上している。南東部の蔚山市長選で、野党系現職市長の側近による不正の捜査を警察に指示し、文在寅ムン・ジェイン)大統領に近い与党系候補の当選を後押ししたとされる。検察が捜査に乗り出しており、「公正公平」を掲げる文政権の支持率に影響する可能性もある。

蔚山市長選は保守系で現職の金起炫(キム・ギヒョン)氏と、文氏と親交がある革新系の人権派弁護士、宋哲鎬(ソン・チョルホ)氏の一騎打ちだった。

警察は昨年3月、金氏の側近が特定の業者に便宜を図ろうとしたとして、金氏の秘書室長室などを家宅捜索。5月に側近らを送検した。韓国メディアによると、金氏は市長選序盤の世論調査で宋氏を15ポイント上回っていたが、捜査の影響で逆転され落選した。

勝敗を分けた警察の捜査が「大統領府からの下命だった」というのが疑惑の核心だ。11月27日付の朝鮮日報によると、大統領府の民情首席室が疑惑を警察に伝え、警察が捜査に動いたという。当時の民情首席秘書官はスキャンダルで法相を辞任した曺国(チョ・グク)氏。曺氏は2012年の総選挙に出馬した宋氏の後援会長でもあった。

大統領府の民情首席室は、国政に関する世論の把握と大統領周辺の人事管理が主な業務だ。選挙を経て就任する高位公職者は情報収集の対象ではなく、越権行為の可能性があるとして検察が捜査に着手した。

こうしたなかで、当時大統領府に勤務していた職員が1日、検察の参考人聴取を前に遺書を残して死亡しているのがみつかった。疑惑に関わったとみられていた職員は検察から大統領府への出向者で、遺書には「検察総長に申し訳ない」と書かれていたという。

市長選で敗退した金氏は2日に記者会見し、選挙の無効を求めて提訴すると発表した。

大統領府は一連の疑惑を否定している。盧英敏(ノ・ヨンミン)秘書室長は11月29日、国会で「金氏を監察したことはない」と述べた。ただ「不正の情報を警察に伝えただけだ」とも語り、警察に情報を伝えたことは認めた。

大統領府の報道官は2日、自殺した元職員について「昨年1月、蔚山に出張したことはあるが、(疑惑になっている)捜査とは関係ない」と否定した。

大統領府に浮かぶ疑惑は蔚山市長選への介入だけではない。文氏の盟友である故・盧武鉉ノ・ムヒョン)元大統領が信頼を置き、釜山市経済副市長などを歴任した柳在洙(ユ・ジェス)氏の収賄疑惑をもみ消したとの指摘もある。「身内びいき」の疑惑が晴れなければ、苦境が続く文氏の政権運営にさらなる打撃となる可能性がある。


マリサ
2019年の事なんだが、韓国の2018年6月の統一地方選で、蔚山市長選が文大統領の30年来の友人と現職野党候補の一騎打ちになり、当初は野党現職候補有利だったんだが、この年の3月にこの野党候補に突然「収賄疑惑」がかけられ、家宅捜索を受けたんだぜ。


マリサ
その結果野党候補の支持率が急落、与党候補が市長になったんだが、裁判の結果この野党候補は無罪が確定したぜ。
「選挙後」にな。


レイム
で、これ家宅捜索の指示が「大統領府からの下命だった」という疑惑が出てきたのよね。


マリサ
そしてこの疑惑が出て捜査対象になると、文政権はこの捜査権を検察から政府が新設した「高位公職者犯罪捜査処」という、政府の息のかかった捜査機関に移譲してしまったんだぜ。


マリサ
そして次の事例では

韓明淑・チャンネルA・ライム…3回とも詐欺前科犯の言葉で指揮権発動
朝鮮日報 2020/10/22
https://web.archive.org/web/20201023061052/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/10/22/2020102280080.html/

秋美愛法務部長官の検察介入

 秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官は19日、憲政史上4回目となる捜査指揮権を発動し、尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長にライム資産運用事件から手を引かせた。71年間の憲政史で捜査指揮権は2005年に1回発動されたことはあるが、秋長官は最近4カ月で3回も捜査指揮権を発動した。相次ぐ捜査指揮権発動の出発点はいずれも「詐欺師の一方的な暴露」だった。

 秋長官は今年6月、韓明淑元首相の違法政治資金授受事件が検察に虚偽の供述を強要されたものだったと主張した人物の参考人調査をソウル中央地検人権監督室ではなく、大検察庁監察部で行うよう、捜査指揮権を発動した。大検察庁監察部長はリベラル傾向の裁判官による組織に所属する判事出身で、チョ・グク前法務部長官が推薦した人物だ。

 事件に関する再訴を行った人物は「企業狩り」犯罪やさまざまな詐欺、横領などの前科で懲役20年を超える刑を言い渡され、現在も服役している。しかも、その人物は韓元首相の事件とはいかなる関係もない。しかし、拘置所に収監されていた当時、韓元首相にカネを渡したとされるハン・マンホ元韓信建営代表が検察からうその供述を強要されていたことを伝え聞いたか目撃したと主張した。

 閔炳徳(ミン・ビョンドク)国会議員(民主党)が代表を務める法律事務所の弁護士、開かれた民主党関係者、与党寄りのインターネットメディアが問題の人物と刑務所で接見し、その主張に基づき、陰謀論に火をつけた。秋長官もそれに加勢し、参考人調査の主体を中央地検ではなく、大検察庁に変更するため、「検察総長に対する捜査指揮権」を活用した。4カ月たった現在でも大検察庁監察部はこれといった結論を出せずにいる。

 秋長官は今年7月、チャンネルA事件の捜査班が尹総長に報告を行わず、尹総長の監督も受けるなという内容の捜査指揮権を再び発動した。7000億ウォン規模の詐欺事件で懲役14年6月を言い渡され服役している金融詐欺犯、イ・チョル元VIK代表がチャンネルA記者から脅迫されたと主張したことが発端だった。

https://web.archive.org/web/20201026042850/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/10/22/2020102280080.html/2020102280080_2.html

 イ・チョル氏と会ったこともない詐欺・横領の前科5犯の「情報提供者X」C氏がイ・チョル氏の「代理人」を務め、チャンネルA記者に接触し、その内容を伝え聞いたMBCはチャンネルAのイ・ドンジェ元記者と韓東勲(ハン・ドンフン)検事長による「検察・メディア癒着」だと報道した。

 全く面識がないイ氏とC氏を結び付けたのは、閔炳徳議員が所属する法律事務所の別の弁護士だった。秋長官は尹総長の側近、韓検事長が関与していたことを挙げ、チャンネルA事件の捜査から尹総長を排除した。しかし、独自の捜査権を与えられた李盛潤(イ・ソンユン)ソウル中央地検長の捜査班はイ・ドンジェ元記者を起訴した際、訴状に韓検事長を共犯として摘示することもできなかった。

 いずれの事件もまず「詐欺犯」が登場し、与党寄りのメディアがその人物の主張を報道すると、秋長官が尹総長の捜査指揮権を剥奪するという流れで進展した。ライム資産運用事件に対する捜査指揮権発動も同じだ。ライムによる政官界ロビー疑惑の中心人物であるキム・ボンヒョン元スターモビリティー会長は10月16日、「尹総長が野党関係者の捜査に否定的」という趣旨の獄中からの手紙を公表し、秋長官は3日後に尹総長が捜査に関与できないように捜査指揮権を発動した。9月21日に作成されたキム元会長の手紙は弁護士が1カ月預かり、検察の国政監査期間に合わせて公表された。キム元会長は1000億ウォン規模の横領以外に詐欺、背任、犯人逃避、虚偽告訴、業務妨害の疑いも持たれている。与党はキム元会長が10月8日に法廷で「姜琪正(カン・ギジョン)元青瓦台政務首席秘書官に5000万ウォンを渡した」と証言するまでは「悪質な詐欺犯」扱いしていたが、その後野党関係者によるロビー疑惑や尹総長を批判する内容の獄中からの手紙が公表されると一転「義人」として扱っている。

パク・ククヒ記者


マリサ
記事によると、秋美愛前法務部長官が、政府関係者が収賄に関わっているとされるライム資産運用事件の捜査から尹錫悦検察総長の手を引かせようと、詐欺・横領の前科5犯の人物の「証言」を元に「事件」をでっちあげ、尹錫悦検察総長を失脚させようとしたそうだぜ。


レイム
これも要するにライム事件を「真っ当に」捜査されると政府関係者が窮地に陥るから、検察の捜査を法務部長官が妨害した事例よね。



マリサ
これも明らかに司法の上に政府が来ている証拠だよな。
そして次の事例では

大法院長はうそをつき、判事は与党に弾劾された
朝鮮日報 2021/02/05
https://web.archive.org/web/20210205023408/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/02/05/2021020580005.html

司法府、恥辱の日

 金命洙(キム・ミョンス)大法院長は過去に自分が行った林成根(イ・ソングン)釜山高裁部長判事への「弾劾発言」を否定していたが、翌日にはうそだったことが判明した。金大法院長は4日、「申し訳ない」と謝罪したが、現職大法院長のうそで司法府に対する信頼が崩れたとする批判が相次いだ。

 昨年5月に林部長判事が辞表を出すと、金大法院長は「辞表を受理すれば、(林部長判事の)弾劾はできないではないか」と突き返した--。本紙が3日にそう報じると、金大法院長は「そんなことは言っていない」という大法院名義の公式答弁書を国会に送った。

 しかし、金大法院長の答弁は4日、林部長判事が金大法院長との当時の会話内容が書かれた記録と音声ファイルを公開したことでうそと判明した。法曹界関係者は「真実を判断する裁判所のトップが大法院の公務員に指示し、虚偽の答弁書を国会に送り、メディアにもうそを言った。虚偽の公文書作成は不法であり、『うそつき大法院長』という汚名は免れない」と指摘した。

 対話記録によると、金大法院長は当時、「はっきり言えば、今(与党が)弾劾をしようとあんなに気勢を上げているが、私が辞表を受理したということになれば、国会で話を聞いてどうするんだ。きょうこのまま(辞表を)受理してしまえば、(与党が)弾劾の話をできないじゃないか」と発言していた。

 こうした中、林部長判事の弾劾訴追案が同日、国会で可決された。判事の弾劾案が国会を通過したのは憲政史上初だ。林部長判事が産経新聞の加藤達也元ソウル支局長の「セウォル号空白の7時間」に関するコラムに関する名誉毀損事件の裁判に介入し、憲法と法律に違反したというのが弾劾理由だが、林部長判事は既に昨年2月の一審で無罪判決を受けている。弾劾案は本会議の無記名投票で賛成179、反対102、棄権3、無効4で可決された。

 今回の事案は憲法裁判所に委ねられたが、大法院長の「弾劾発言」とうそを巡る波紋は続いた。ある元憲法裁判官は「司法の独立の価値を破壊した発言だ。弾劾事由(になる)」と述べた。金大法院長は同日の声明で、「録音資料と同じ内容を話したと記憶している。申し訳ない」と述べた。

チョ・ベッコン記者 , パク・サンギ記者 , アン・ジュンヨン記者 , チュ・ヒヨン記者

マリサ
次々と発覚する政府関係者の不正疑惑への捜査を牽制しようと、韓国政府は検察や裁判官を次々と告訴したり左遷させたりしていたんだが、この事例では2015年産経の加藤達也元支局長が「大統領への名誉棄損」で拘束された件を口実に、林成根(イ・ソングン)釜山高裁部長判事がこの不正に関与したとして、韓国政府は弾劾を進めていたんだぜ。


マリサ
その過程で、林成根氏が体調不良を理由に裁判官を辞任しようとしたら、金命洙(キム・ミョンス)大法院長が「辞表を受理すれば、(政府による)弾劾はできないではないか」と辞表を突き返したという事例だぜ。


レイム
要するに、日本の最高裁判所長官に相当する「大法院長」が、文政権の「粛清」に忖度して、弾劾される前に辞任しようとした裁判官を辞任させなかったという事よね。
そもそも現在の韓国の裁判所って、与党系の裁判官が多数派を占めるようになってきていて、人事に不満を持った数十人の裁判官が一斉に辞表を提出するなんて事態になっていたしね。


マリサ
そのうえで最初の朝日の記事の「今の韓国の三権分立は、三権の間の「抑制と均衡」ではなく、司法権が優位に立ち、行政権の分野に積極的に介入しているように見えます」を思い出してほしいぜ。


レイム
判決が「政治的決定」である事を誤魔化すために、「韓国では行政より司法の方が強い」という印象操作をしているだけにしか見えないわよね。


マリサ
これが朝日さんの堂々たる「朝日っぷり」だぜ!
朝日さんは何があっても一切ぶれないんだぜ。


レイム
でも毎日新聞も同様の論調を2021年2月6日に掲載しているわよ?


慰安婦、元徴用工…日韓の司法判断なぜズレる? 波多野筑波大名誉教授
毎日新聞 2021年2月6日
https://mainichi.jp/articles/20210206/k00/00m/030/111000c


マリサ
そ、それは毎日が朝日さんに忖度しただけなんだぜ。
決して「そっち方面の人達」が結託して「そういう事で既成事実化しようとしている」わけじゃないんだぜ。


問題は解決不能


マリサ
それでな、この一連の慰安婦裁判で何が最も問題なのかというと、日本のマスコミ報道の多くで「日本が誠意をもって韓国と話し合えば解決する」という論調になっている事だぜ。


マリサ
実際問題、さっき紹介した朝日の記事でも

慰安婦判決、こじれる日韓 求められる想像力と冷静さ
朝日新聞 2021年1月29日
https://digital.asahi.com/articles/ASP1X2SPGP1MUPQJ016.html

(一部抜粋)
弁護士・内田雅俊さん「安倍政権が傷つけた平和資源」

 日本では、また韓国が「過去」を蒸し返したとの批判があるが、被害の実態があり、救済されていないことが問題の本質です。政治が問題を解決せず、被害者らは韓国の裁判に訴えるしかなかった。

 だが歴史問題というのは判決で決着させるのではなく、和解で解決すべきです。私が取り組んできた中国人強制労働問題では、被害者と企業が和解しました。

 いま振り返り、和解には①加害者が事実と責任を認めて謝罪し②その証しとして何らかの金銭補償をし③過ちを繰り返さぬため問題を後世に伝える、の3点がどれも欠かせないということを実感しています。特に③がないと、①②の合意を生かせません。

 日本政府は、中国人強制労働被害者と企業の和解で口をはさまなかったのに、韓国の徴用工判決には国際法違反だと反発します。中国への贖罪(しょくざい)意識と異なり、朝鮮半島の植民地支配の認識が欠けているためでしょう。

 だが、過去には韓国人の元徴用工も日本の裁判で日本企業と和解しました。今回も各企業の哲学に基づく判断に任せるべきです。

 1965年の日韓国交正常化の際、協定には植民地支配への反省も謝罪もなかった。それを補完したのが98年の小渕恵三首相と金大中(キムデジュン)大統領による「日韓共同宣言」です。戦後50年の際に出された村山首相談話、今も慰安婦問題に対する政府の基軸となっている河野官房長官談話などと合わせ、共同宣言は日本と韓国の「平和資源」です。

 しかし、せっかく積み上げてきたこれらの平和資源を、安倍晋三前政権はことごとく傷つけたと考えます。

 たしかに2015年、日韓は慰安婦問題で政府間合意に至りました。だが謝ったから、あるいは金を払ったからすべて終わりだ、というような安倍氏の不遜な態度では和解できません。そもそも外相に代弁させただけで、安倍氏は自分の言葉で公に謝罪していません。

 和解に必要な3点の③が決定的に欠けているのです。後世に伝えるため、口頭ではなく合意を文書化し、国を代表する者が自らの言葉で思いを伝える必要があります。

 他方、文在寅政権の対応にも大きな問題がありました。朴槿恵前政権批判と合意の価値を冷静に区別できず、合意を骨抜きにしてしまった。

 元慰安婦を支援する運動団体は、民族の尊厳などを強く主張しすぎます。そうではなく元慰安婦に最善なのは何かを考えるべきです。生存者はもうわずか。自分たちが望む完全な解決まで何もしないことなど許されません。

 私たちは被害者らの痛みに想像力を働かせるべきです。解決すべき歴史問題が友好の妨げとなってはいけません。(聞き手 論説委員・箱田哲也)

マリサ
「せっかく積み上げてきたこれらの平和資源を、安倍晋三前政権はことごとく傷つけたと考えます。」「たしかに2015年、日韓は慰安婦問題で政府間合意に至りました。だが謝ったから、あるいは金を払ったからすべて終わりだ、というような安倍氏の不遜な態度では和解できません。そもそも外相に代弁させただけで、安倍氏は自分の言葉で公に謝罪していません。」とか書いているしな。


レイム
これ、前回の動画でも説明したけど、原因は安倍前首相が韓国での慰安婦の定義である「軍や国の命令で軍人や官憲が直接的に行った拉致」を否定したからなのに、それを「誠意ある謝罪がないから」という話にすり替えているわね。


マリサ
そう、問題の論点をすり替えて読者に「何が原因なのか」を伝えないようにしているんだぜ。


レイム
よくこんな矛盾したことができるわね。


マリサ
これは典型的な「二重思考」ってやつだぜ。
共産主義の実態に失望したジョージ・オーウェルが、小説「1984年」で紹介した概念なんだが、「相反し合う二つの意見を同時に持ち、それが矛盾し合うのを承知しながら双方ともに信奉すること」と説明しているな。


レイム
つまり、韓国側の慰安婦の定義である「軍や国の命令で軍人や官憲が直接的に行った拉致」が間違っている事を知りながら、「韓国側に誠意ある謝罪をすれば解決できる」という、矛盾し合う思考を信奉しているって事ね。


マリサ
そういう事だぜ。
だから彼らは「慰安婦の定義」の話になると強引に論点をすり替えようとしたり、話をなかったことにしようとするぜ。
直視すると自己矛盾を起こしてしまうからな。


レイム
そして重要なのは、韓国においてこの「軍や国の命令で軍人や官憲が直接的に行った拉致」という慰安婦の定義は絶対であり、これを否定しているのは世宗大学の朴裕河教授や反日種族主義の著者である李栄薫氏など、少数派の「韓国内で弾圧される人々」だけって事よ。



マリサ
それだけこの慰安婦の定義は韓国内で絶対的なんだぜ。

今回のまとめ

朝日新聞は未だ韓国側の慰安婦の定義を誤魔化している
・誤魔化しからくる矛盾をさらなる印象操作で誤魔化そうとしている
・自己矛盾は「二重思考」によって成り立っている


レイム
ふとおもったんだけど、ここまでくると朝日の韓国関連の記事ってもはやニュースじゃないわよね。


マリサ
よくわかったなレイム。
朝日さんは「朝日というジャンル」であって、ニュースやジャーナリズムを超越した存在なんだぜ。


レイム
それに何の意味があるのよ。


マリサ
それにな、最近マスコミはネットの情報を「取材もしないこたつ記事」とか「YouTubeの政治動画はデマだらけ」とか言ってマウントを取りたがっているよな。


レイム
でもそれは一部事実じゃない?
実際、韓国問題関連の動画をニコニコやYouTubeで見てみても、「それウィキペディアでもソース付きで書かれている事なのになぜ調べないの?」と突っ込みを入れたくなるような内容もあるし。


マリサ
そうじゃないんだぜ。
朝日さんは「そうした動画やこたつ記事」と同じことをすることで、ネットと既存メディアの橋渡しになろうとしているんだぜ!


マリサ
実際、今回紹介した記事もそういう動画や記事と「同レベル」だしな!


レイム
プロがその有様ってもう救いようがないって事じゃない。


マリサ
違うぜ、朝日さんは「朝日している」だけなんだぜ。


レイム
ハイハイ


マリサ
そんなわけで今回の本編はここで終わるぜ。


レイム マリサ
ご視聴ありがとうございました。



大口
おつかれ~


大口
ところで皆様、しばらく記事も動画も更新できずご心配をおかけしてしまい申し訳ありませんでした。


レイム
10日ほど入院していたのよね。


大口
そうなんです。
重病とかそういう事ではなかったのですが、詳細は動画説明欄に関連記事を張っておくので、そちらを見てもらうとして、来月再検査をして結果が出るまではしばらくは記事の更新を止め、もしかすると動画も投稿が遅れることがあるかもしれませんが、その点だけご了承ください。


マリサ
どうせ陸に上がりすぎて「干からびた」とかそんなんなんだぜ。


大口
違うよ!
私はもっと繊細なんだよ、それに保湿クリーム塗ってるから干からびたりしないよ!


レイム
それ保湿クリームでなんとかなるものなの????


大口
なるけど?


レイム マリサ
…え?


マリサ
ま、まあいいぜ。
そんなわけなので今回はここで終わるぜ。


レイム マリサ 大口
またらいしゅ~



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