日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

【動画投稿】【マスコミ問題】毎日新聞記者ヨルダン国際空港クラスター爆弾事件 前編


今回は2003年5月に発生した毎日新聞記者によるヨルダン国際空港クラスター爆弾爆発事件についてとなります。
ただ、前編はほとんどが概要説明となるため、本題は後編となります。

元となった記事
2003年に起きたマスコミ不信 毎日新聞記者アンマン空港爆発事件
http://ooguchib.blog.fc2.com/blog-entry-5.html




youtube
https://www.youtube.com/watch?v=qph5CPqHTVg


今回の動画のテキスト版です。

レイム マリサ
ゆっくりしていってね


マリサ
今回はマスコミ問題なので私が解説をするわけだが、その前にまたうp主から前回の動画についての説明があるぜ。


大口
えー、前回の動画で「韓国ワールドへようこそ」の部分で解説したネタについて、「解り難い」というコメントが結構あったのでここで改めて解説します。
まず、あれはネタ表現が多く含まれていたのであまり難しく考える事はありません。


大口
要するに、根拠を重視しない韓国社会では根拠を前提とした反論と「劣等性の指摘」が同じ価値しか持たないため、日本側の反論の中身が全く重視されず「日本が韓国の劣等性を指摘している」という認識しかなく、結果「日本の劣等性を指摘し返す」という反応になったのがあの状態です。


大口
だから韓国側は反論されても同じ主張を何度も繰り返し、そのため日本側の反論があたかも「未来へ向かって反論している」ように見えたり、韓国側が「日本以外の別の何か」と対話しているように見えたという「ネタ」です。


レイム
というわけよ。
まあ、思考ロジックが私達と全く違うから慣れるまでは大変かもしれないけど、こうした事例が今後多数出てくるのでなれることをお勧めするわ。


マリサ
あれって慣れようと思って慣れることが出来るようなものなのか?


レイム
重要なのはあまり難しく考えない事よ。
裏も何も無く、表現された内容そのものの意味と受け取ってしまえばいいのよ。
実際、韓国では本人も良くわかっていないのに勢いだけで主張している記者とか学者多いしね。


マリサ
そんなもんなのか。


大口 レイム
そんなものです
そんなものよ


マリサ
まあそんなわけだそうなので本編へいくぜ


事件の概要

レイム
今回はマスコミ問題となるわけだけど、この事件って発生が5月だから前回の玄界灘海難事故よりも前よね。
なんでこの順番なの?


マリサ
これなんだが、この件は事件から10年後に毎日新聞とTBSが「事件を美化しようとした」ので、単体の事例ではなく続きがあるんだぜ。
一連の事件として扱うならこの並びの方が良いと判断したわけだ。


レイム
なるほどね。


マリサ
で、肝心の事件なのだが、2003年の5月1日(日本時間2日午前0時50分)、ヨルダンのクイーンアリア国際空港出発ターミナルでチェック中の手荷物が爆発、手荷物の持ち主で出国予定だった毎日新聞五味宏基記者(36)が容疑者として逮捕されたんだぜ。


レイム
手荷物が爆発?爆弾テロってこと?


マリサ
いや、どうも五味記者は当時いわゆるクラスター爆弾の小爆弾を「日本へのお土産」として持ち帰ろうとしており、それが荷物検査中に爆発したようなんだぜ。
で、何の罪も無いヨルダン人が1名死亡5人が重軽傷を負うという悲惨な結果を齎したんだぜ。




現場の画像



被害者を見舞うアブドラ国王


レイム
は?


マリサ
これだけでもかなりとんでもない事件だろ?
ただ、この件色々と複雑なので最初に時系列がどうなっているかを知ってもらいたいんだぜ。

5月1日 事件発生
5月5日 毎日新聞伊藤芳明・東京本社編集局次長がヨルダンのアドワン情報相を訪ね、事件について謝罪するとともに、アブドラ国王に宛てた斎藤明・毎新聞社長の親書を手渡した。
5月8日 斎藤明社長現地入り、アブドラ国王と面会
6月1日 ヨルダンの裁判で禁固1年6ヶ月の有罪判決
6月2日 毎日新聞社長室と弁護側が「判決を尊重し控訴はしないこと」、及びアブドラ国王への「特赦申請をヨルダン政府に提出する方針」を発表
6月15日 アブドラ国王、特赦を求める上申書に署名
6月16日 ヨルダンへの168億円にのぼる債務救済措置が外務省から発表
6月17日 アブドラ国王による特赦で帰国


その他
・2003年と2004年のヨルダンへのODAが倍増
ウィキペディア編集合戦で該当項目が削除されるインターネットアーカイブなどの毎日新聞の「該当記事の」キャッシュも著作権を理由に次々と削除される
・事件の記録の表現が次々と都合の良いものに偏向される 例「小爆弾」→「金属片」など



レイム
ちょっと待って、特赦?それに「ヨルダンへの168億円にのぼる債務救済措置が外務省から発表」って何?日本政府からの賄賂?


マリサ
まあ普通は真っ先にそこに注目が行くよな。
ただ、その件は後ほど説明するのでまずは当時の毎日新聞の非常識さについて説明するぜ。


整合性のない情報


マリサ
それでだ、最初の初報のうち朝日の記事が残っているのでそちらを見て欲しいのだが、この記事で五味記者は小爆弾を「土産としてバクダットで拾った」としており、また「既に使用済みで爆発はしないという認識だった」となっているんだぜ。

ヨルダンの空港で毎日記者の荷爆発、死者 イラク戦の武器か?
朝日新聞 2003/5/1
http://www.asahi.com/03-04/top10/no25.html

ヨルダンのアンマン国際空港の手荷物検査場付近で1日午後6時20分(日本時間2日午前0時20分)すぎ爆発があり、警備員1人が死亡し、3人がけがをした。ヨルダン当局は毎日新聞東京本社写真部の五味宏基記者(36)の荷物に爆発物があったとして五味記者を拘束、事情聴取している。日本外務省によると、五味記者は面会した在ヨルダン日本大使館職員に、バグダッドからみやげとして持ち帰った金属装置が手荷物検査中に爆発した、と語ったという。毎日新聞社によると、装置はイラク国内で拾った「釣り鐘形の物体」で、五味記者は爆発に使用されるとの認識はあったものの「使用済みで爆発しない」と判断し、持ち帰ったという。

 爆発があったのは、チェックインカウンターの手前にある手荷物検査場付近。ヨルダンの国営ペトラ通信はムハンマド・アドワン情報相の話として、アンマン発カイロ行きのエジプト航空機に乗る予定だった五味記者の荷物に入っていた「金属製の物体」を警備員が調べようとして、爆発が起きたと伝えた。

 この物体はイラクで取材していた五味記者が「土産品」として持ち帰ったものとされ、爆発性のある武器のような物と見られる。警備員は即死し、負傷者には一般搭乗客もおり、うち1人は重傷という。

 AP通信によると、アドワン情報相は、五味記者はアンマンで裁判を受けることになると語り、ヨルダンで刑事訴追手続きを受ける可能性を示唆した。また、アンマンの空港当局者がAP通信に語ったところでは、五味記者は「金属製物体」のほかにも敷物や古美術品、絵画などの土産品を持っていたという。

 五味記者は、バグダッド陥落後にイラク入りし、28日に陸路でヨルダンに入り、カイロ経由で帰国する予定だった、という。

 現場ではヨルダン当局による現場検証が続けられ、空港職員が床についた血痕や割れたガラスの破片の清掃に当たった。

 イラクの政権が崩壊して以来、ヨルダンは美術品などの密輸を防ぐため、出入国の際の荷物検査を厳重に行っている。

 ○拘束され「土産」と説明

 ヨルダンのアンマン国際空港で1日、検査中の手荷物が爆発して数人が死傷、毎日新聞の写真部記者が拘束された事件で、在ヨルダン日本大使館の職員が現地時間の1日夜、空港内で記者と面会して事情を聴いた。

 外務省邦人保護課によると、大使館員が現地時間の1日夜(日本時間2日未明)、空港内で行われていたヨルダン当局による取り調べに立ち会うとともに、記者から直接、事故の様子を聴いたという。

 記者が大使館員に説明したところによると、同日午後6時20分ごろ、カイロ行きのエジプト航空便に乗るために出発ゲートで手荷物検査を受けていたところ、金属片が探知機に反応した。空港職員に「これは何だ」と聞かれたのに対し「おみやげだ」と答えたという。そこで職員が手荷物を調べていたところ爆発が起こったという。記者は「おみやげ」について「バグダッドから持ち帰った」と話したという。

 ヨルダン当局は「手榴弾(しゅりゅうだん)のようなもの」との見方を示しているという。外務省邦人保護課では「本人も『おみやげ』が何なのかはわからないようだった。意図的に爆発物を持ちこんだとは考えにくい」としている。

 ○毎日新聞、概要認め謝罪

 毎日新聞社は2日午後、アンマンの空港で起きた爆発事故が同紙記者の手荷物によるものだったと認め、「亡くなられた方におわびします」という談話を発表した。

 同社によると、爆発したのは、五味宏基記者の手荷物に入っていた釣り鐘形の物体。4月11日、アンマンから陸路イラクへ入り、イラク国内の道路脇に放置された車の周囲に散乱していた物体を拾ったという。

 五味記者は現在も身柄を拘束されており、4日にはヨルダンの検察官の取り調べが予定されている。


マリサ
毎日新聞も含め、その後の日本のメディアでは「そういう事」で話が進んでいくんだが、実は当時の外国メディアでは「全く違う話」が掲載されていたんだぜ。


レイム
どういう事?


マリサ
まず、毎日含む日本側の記事では小爆弾を入手した経緯を「バグダッド入りする途中の11日、道路上で寝た。その時に見つけて拾った」としているんだが、当時のイギリスのガーディアン紙では「イラク人から購入した」となっているんだぜ。

Bomb at Jordan Airport Kills Guard
Guardian Friday May 2, 2003
https://web.archive.org/web/20030622115205/http://www.guardian.co.uk/worldlatest/story/0%2C1280%2C-2628676%2C00.html
(該当部分抜粋)
The journalist, identified as Hiroki Gomi of the Mainichi newspaper, told authorities he picked up the metal device as a ``souvenir from the remnants of war on Iraq,'' Adwan said.

Adwan later told the official Petra news agency that the man said he bought the metal device from an Iraqi citizen in Baghdad and that he crossed Jordan's eastern desert border overland from Iraq on Monday.


レイム
これって、ガーディアンの方が間違っているって可能性だってない?


マリサ
それなんだが、その後の裁判で毎日側は「偶然拾ったもので爆発するという認識が無かった」「クラスター爆弾に関する知識がなかった」としているんだ。
でも、「イラク人から購入した」ではこの説明は成り立たないだろ?


レイム
あー…
裁判を有利に進めるために手に入れた状況を変更した可能性があるってことか。
でもそれだけじゃ状況証拠としても弱いわよね。


マリサ
これだけならな。
実は、「心象をよくするため」に行われた改竄らしき痕跡もあるんだぜ。
毎日の当時の記事に掲載された五味記者の証言では、「私は人々の叫びで、爆発が私のせいだということに気が付きました。」となっているんだ。


マリサ
でもな、当時のCNNの報道では事件直後に事情を聞かれると「Not me, not me」 と訴えていたと書かれているんだぜ。

Jordanian guard killed in airport blast
CNN May 1, 2003
https://web.archive.org/web/20030507030753/http://www.cnn.com/2003/WORLD/meast/05/01/amman.airport/

AMMAN, Jordan (CNN) -- A small explosion -- apparently caused by a security guard's own grenade -- went off in the baggage screening area of Amman airport Thursday, killing the guard.

CNN correspondent Rula Amin, who was standing nearby, said authorities first believed the explosion had occurred in a piece of luggage as it went through a baggage screening machine. They had detained one man, who said he was Japanese.

Security officials said the man was a newspaper reporter returning from Iraq. They would not disclose his name and when Amin attempted to speak with the man, he said, "Not me, not me."

But later, passengers who were standing near the guard said he was holding what appeared to be a grenade that was apparently part of his own equipment.

They said he was twisting the pin while talking on a cell phone. Sources told Amin that it appeared the guard set off the device.

Passengers standing near the guard said he suffered severe injuries to his head, chest, right shoulder and right arm. He was killed instantly, airport authorities said.

Amin said passengers who were standing nearby were not hurt.

Authorities evacuated the immediate area around the blast and temporarily halted the boarding of flights, she said.


レイム
これは、ちょっと看過できないくらい怪しいわね。


五味記者は政治活動家


マリサ
さらにこの五味記者、単にイラクに取材へ行ったのではなく、「人間の盾」に参加という政治活動を行っていた可能性が高いんだ。

★グローバル・ピース・キャンペーン★
OPEN-J BOOMERANG 298【それぞれの立場で とめよう】
https://web.archive.org/web/20030428133202/http://www.bekkoame.ne.jp/~tetz/diary/kafka/devil4.html

★グローバル・ピース・キャンペーン★
OPEN-J BOOMERANG 298【それぞれの立場で とめよう】
************************************************************************
■転載・転送・大歓迎■

以下は、ジャーミーラ高橋さんがイラクへの国際市民調査団に参加される方へ送
られた文章です。

□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □

出発まで、あとわずかです!《第二次イラク国際市民調査団》参加の皆さんへ

 ジャミーラです。これからの方針を簡単に説明します。

(1)以下の30名が第二次のメンバーに選ばれました。
イラクのビザ取得は14日(金)午後です。パスポート、写真1枚を持って、
来られる方は来てください。都合の悪い方は結団式の11日に持参して、ジャミ
ーラに預けてください。あるいは簡易書留でお送りください。

(2)16日出発で、帰国はAは25日、Bは3月1日でお知らせの通り。Cは、
人間の盾というつもりで、戦争を見届けるまで3ヶ月間の滞在を予定してくださ
い。
 #ジャミーラについては、戦争が3月に無いという見通しならBと一緒に帰り、
第三次を用意したり、その時に日本の医師2名を連れて行くのでその準備。
 #不幸にしてアメリカの爆撃が始まったなら、AとBグループは直ちにイラク
脱出。ジャミーラは国境まで同行しても帰国せず、イラクに留まる。なぜならば、
戦争の状況をしかと見とどけ、戦後の援助の方針を立てなければならないためで
す。

(3)受入れはPeace & Friendship solidarityです。NASYOのイベント参加は日
本人は40名以上らしいので、そちらは彼らに任せ、20日のデモだけに参加し、
独自のプランで滞在します。プランは11日までに作ります。

(4)CグループはSolidarityがお世話するというので、今から考えなくてもか
なりスムーズに行くと思います。但しいざという時は、自分の力を最大限に発揮
しましょう。用意が必要です。

(5)通訳はイラク人のMr.アリ・イスマイールに頼むつもりです。多少日本語が
つたないけれど、イラク人なので他の面でカバーしてくれると思います。具体的
なことは明日会って決め、その後皆さんにお知らせします。

************************************

調査団メンバー:

【Aコース】
*1-豊田護(49歳 地方公務員)
2-山浦邦子(56歳 パートタイマー)
3-秋吉隆雄(61歳 日本基督教団牧師)
4-益子玄一郎(28歳 米穀(有)自営)
5-小野万里子(48歳 弁護士)
6-田中孝枝(20歳 立命館大学学生)
7-大江厚子(47歳 パン屋)
8-末木沙織(18歳 横須賀高校生)
9-後藤礼子(39歳 病院職員)

【Bコース】
*1-市川美紗(28歳 保育士)
2-小林善樹(69歳 アマチュア百姓)
3-吉村成夫(37歳 朝日新聞社
4-相澤泰行(31歳 サーティーンデザインズ(有)役員)
5-吉村誠司(37歳 NPOスタッフ)
6-小野正春(65歳 百万人署名活動家)
7-又木咲子(38歳 イラストレーター)
8-五味宏基(36歳 毎日新聞写真記者)
9-杉本祐一(46歳 民宿経営)
10-森元修一(32歳 トイショップのスタッフ)

【Cコース】
*1-若林徹(34歳 高校教師)
*2-竹村元一郎(34歳 自動車会社勤務)
*3-安田純平(28歳 アラビア語学生)
*4-神崎雅善(23歳 フリーアルバイト)
*5-神崎雅明(23歳 派遣社員
6-シャミル・常岡浩介(33歳 ハッジのムスリム
7-谷澤壮一郎(19歳 宇都宮大学学生)
8-村岸由季子(31歳 ダンサー/ジャパンダンスアート)
9-久保田弘信(35歳 平和活動家) 
10-高橋千代(62歳 アラブイスラーム文化協会
11-通訳:Mr.アリ・イスマイール(イラク人)

************************************

★いよいよ具体的なことを用意する時期になりました。皆さんの意見をどしどし
お寄せください。

   アラブイスラーム文化協会 & 
アラブイスラームの子どもたちを助ける会
     代表:ジャミーラ・高橋
   Tel/Fax:03(3332)1265
   携帯:090-8081-1311
   E-mail: jamila@gray.plala.or.jp


レイム
これって、個人としての参加だから、怪しいっちゃ怪しいけど批判するような事ではないのでは?


マリサ
甘いぜ。
もし、問題のない活動ならなんで毎日の説明にはこの件が抜けているんだ?
しかもだ、さっきのガーディアンの情報とこの件を総合すると、政治活動に利用するために小爆弾を持ち帰ろうとしていた可能性があるんだぜ。

毎日新聞:橋本常務が重ねて謝罪 アンマン爆発事故で ” 
毎日新聞 2003-05-02
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20030502k0000e030026002c.html(リンク切れ)

ヨルダン・アンマンのクイーンアリア国際空港の出発ターミナルで1日夕(日本時間2日午前0時50分)、手荷物が爆発し、持ち主の毎日新聞写真部記者、五味宏基容疑者(36)が治安当局に逮捕されたことを受け、毎日新聞の橋本達明常務、伊藤芳明東京本社編集局次長、武田芳明東京本社写真部長が2日午後4時過ぎ、東京都千代田区毎日新聞東京本社で会見し、「本人の軽率な行動が原因であり、亡くなった方とご遺族に哀悼の意を表しますとともに、負傷した方のご回復をお祈りします。またご迷惑をおかけしたヨルダン政府や空港関係者にもおわび申し上げます」と重ねて謝罪した。その上で、伊藤編集局次長を早急にアンマンへ派遣し、事実関係の確認などを行う意向を明らかにした。

 橋本常務は五味記者の供述内容を説明した。

 五味記者は4月10日(現地時間)、車2台に特派員の記者2人、ヨルダン人助手一人とともにヨルダン・アンマンを出発。陸路、バクダッドを目指した。同夜、イラク・バクダッド近郊で車内に宿泊。その際、近くにパンクした車が放置されているのを見つけた。周囲には釣り鐘形の物体が散乱していた。うち2個を「記念品」としてカメラバッグに入れ持ち歩いていた。

 橋本常務は物体について、「クラスター爆弾の破片という情報もあるが、確認できない」と説明。さらに「他の3人は五味記者の行動には、まったく気づかなかったようだ」と述べた。また空港の手荷物検査の際には、バッグの中に1個しか入っておらず、残り1個について「所在不明になっている」と述べた。「行方は確認中」としている。

 橋本常務は「なんでこんなものを、国内に持ち込もうとしたのか。当社としても信じられない思いだ。直接本人に問いただしたい気持ちだ」と述べた。

 また橋本常務は「(被害者への対応は)記者個人の軽率な行動が引き起こしたものだが、社としても責任を痛感している」と、誠意をもって対応する姿勢を示した。

 また、五味記者に対する処分とともに、会社としても「厳正に、責任を問いたい」と社としても責任を明らかにする考えを示した。


レイム
あーなるほど。
単なる「お土産」ではなかったと。
印象の悪くなる情報は毎日の報道からことごとく排除されていたのね。


マリサ
更にまだあるぜ。


爆発すると思わなかった?

アンマン事件:「爆発するとは思わなかった」 五味記者・公判
毎日新聞 2003-05-26
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030527k0000m040070002c.html  (リンク切れ)

ヨルダンの首都アンマンのクイーンアリア空港爆発事件で、爆発物所持などの罪で起訴された毎日新聞元写真部記者(現在、編集局付)の 五味宏基被告(36)とヨルダン人の前助手、アブドル・サラーム・ヒルワ被告(32)の第3回公判が26日、アンマンのヨルダン国家治安裁判 所(ボコール裁判長)で行われた。
検察側の証人4人の尋問に続き、五味被告への尋問が行われた。五味被告は爆発物について「4月11日にイラク領内で2個拾い、武器の 一部と思ったが形状から爆発するとは思わなかった。(戦場取材経験を共にした)友人である助手に記念品として1個をあげた」と述べた。
裁判官の「不思議な物体とは思わなかったか」との質問に対し「カンボジアの戦場取材で見たことがあると思った」と語る一方、「爆発する爆弾かどうかの識別経験はあったのか」と聞かれ「(正確には)知らなかった。爆発する爆弾とは思わず、そうした爆弾を扱う経験はなかった」 と答えた。「過ちを犯したと思うか」の問いには「分からない」と答えた。
イラクからヨルダンに陸路入った国境の税関検査については「(爆弾の入った)バッグを示したが指摘されなかった」と話し、弁護側の「作動するとは思わなかったか。助手と一緒に爆弾で遊んだか」の問いには「思わなかった。一緒に爆弾で遊んだ」と述べた。
検察側証人尋問では、負傷したエジプト人実業家、ダルウィッシュさん(37)ら4人が爆発現場の状況や、けがの状態などを証言。重傷で入 院中のアルグエリ軍曹(29)は出廷できず、軍曹の調書が朗読された。

毎日・五味記者、初の被告人質問
TBS 2003年5月27日
http://news.tbs.co.jp/20030527/headline/tbs_headline756141.html (リンク切れ)

 ヨルダンの国際空港で起きた爆発事件で、爆発物不法所持などの罪に問われている毎日新聞カメラマンに対する初めての被告人質問が、現地時間の26日、ヨルダンの国家治安法廷で行われ、五味被告は、「爆発物との認識はなかった」と主張しました。

 五味被告は公判で、爆発物について「武器の一部と思っていたが、 爆発物との認識はなかった」と繰り返しました。その理由として、五味被告は「物体の中が空洞になっていた」と述べました。
 
 また、過去に取材で訪れたカンボジアで同じ形状のものを見たことがあると応える一方で、クラスター爆弾については「聞いたことはあったが、 見たことはない」と話し、所持していたものが、クラスター爆弾の一部であるという認識がなかったことを示しました。
 
 また、この日の公判では、爆発事件の被害者らが、五味被告に対し、賠償金などは必要だが、刑事責任は求めないと述べました。
 
 「五味被告に罪はないと思う。 爆発させようという意図があったわけではない。だから我々は、彼に刑事責任を求めることはできない」(証人尋問を受けた 負傷者の1人、ダルイシュさん)
 
 事件の被害者らが、公判で一様に刑事責任を追求しない考えを示したことで、五味被告の刑が大幅に軽減されることは間違いなさそうです。


マリサ
五味記者は「兵器の一部だとは思ったが、使用済みで爆発はしないと思った」とか「中身が空洞で爆発物とは思わなかった」と主張しているんだが、五味記者の拾ったとされるM77成形炸薬弾の形状はこんななんだぜ。








マリサ
円錐状にえぐれているので「空洞部分」があるにはあるが、それは全体の半分程度で他は火薬は詰まっているのが解るぜ。


マリサ
またこの抉れた部分はモンロー/ノイマン効果というものを利用した形状で、とても「中身の無い空洞」には見えないんだぜ。


レイム
あー、たしかに。
空っぽの金属筒と中身の入った金属筒、そんなの持てば誰でも判別できるわよね。


マリサ
そういうこと。
この件、とにかくこんな情報ばかりが出てくるので、毎日の伝える情報は全く信用できなかったんだぜ。


不自然な特赦


マリサ
そして当然のことだが、五味記者のそんな言い訳が通じる事は無く、ヨルダンの国家治安裁判所は「爆発物との認識があった」として懲役1年6ヶ月の有罪判決を言い渡したんだぜ。


ヨルダン空港爆発 毎日記者に実刑禁固1年6月 特赦申請へ
読売新聞 2003年6月2日
http://www.yomiuri.co.jp/features/gulf2/200306/gu20030602_01.htm (リンク切れ)
 【アンマン=久保哲也】アンマンの国際空港爆発事件で、爆発物不法所持、過失致死、過失致傷の罪に問われた毎日新聞元写真部記者(編集局付)、五味宏基被告(36)に対する判決公判が1日、ヨルダン国家治安法廷(軍事法廷)で開かれ、ボコール裁判長は「爆発は被告の不注意によるもの」と述べ、過失致死、過失致傷の罪で禁固1年6月の実刑判決を言い渡した。爆発物不法所持については無罪とした。


 毎日新聞社長室は同日、弁護側が「判決を尊重し、控訴はしないこと」、及びアブドラ国王への「特赦申請をヨルダン政府に提出する方針」を明らかにした。

 五味被告は、イラク戦争取材中に拾ったクラスター爆弾の子爆弾を記念品として持ち帰ろうとしたが、5月1日夜(日本時間2日未明)、クイーン・アリア国際空港の手荷物検査所で、この子爆弾が爆発、職員1人が死亡、近くにいた5人が負傷した。検察側は、五味被告が子爆弾を爆発物と認識していたと主張。五味被告側は、爆発物との認識はなかったとして無罪を主張していた。

 ボコール裁判長は、3罪のうち、最も量刑の重い爆発物不法所持(懲役15年―7年6月)については無罪とした理由について「(被告に)爆発の危険性についての認識はなく、使う意思もなかった」と説明した。

 裁判長はまた、五味被告とともに爆発物不法所持の罪に問われていたヨルダン人助手(32)については無罪とした。

 王室筋によると、国王は、五味被告に特赦を与える意向で、早ければ近日中に釈放されるとの観測も出ている。

 毎日新聞社は判決に対し、「判決を厳粛に受け止め、亡くなられた方、負傷者らに深くおわびする。法的責任に加え、記者として、職業人としての倫理上の責任があると考え、死傷者を出した結果の重大性から(五味被告に対し)厳正な処分をする」とのコメントを発表した。


マリサ
が、この記事にもあるように毎日新聞側がヨルダン国王に特赦申請を行い、それが通って6月17日に釈放、帰国する事になったぜ。


レイム
それがおかしいんだけど、何があったの?


マリサ
この件なんだが、まず当時の毎日新聞の斎藤明社長の妻の妹が福田康夫官房長官(当時)の妻、要するに親戚同士なんだぜ。


レイム
政治家の口利きで特赦を得たって事?
でもこの関係だけじゃ問題とまでは言い切れないわよね。


マリサ
そうだな、単に「親戚だから」なんて理由で黒認定できんわな、誰とは言わんけど、そういう漠然とした関係で黒認定する連中いるが、私はやらないぜ。
ただし、「これだけ」ならな。
最初に言及したけど、まず特赦直前にヨルダンに対する168億円の債務救済があったと指摘したよな。


ヨルダンに対する債務救済措置について
外務省 平成15年6月16日
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/15/rls_0616b.html


レイム
この手の措置なら、日本はヨルダンに限らずやってるけど?


マリサ
まずこの4年前にも政府はヨルダンへの債務救済措置を行っているけど、その額は90億円で今回とは規模がまったく違うんだぜ。


ヨルダンに対する債務救済措置について
外務省 平成11年12月2日
http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/yojin/arc_99/jo_sochi.html


マリサ
しかも、平成11年の事例ではヨルダンの副首相が日本にやってきて交渉を行った結果なのに対し、今回の事例では日本の駐ヨルダン大使とヨルダンの財務大臣がヨルダンで交渉したとなっており、その背景が違うんだぜ。


マリサ
更に、この当時「この後ヨルダンに対する支援が増えるのではないか」と噂されていたんだが、実際に「その通りになった」んだぜ。


外務省政府開発援助ODAホームページ
政府開発援助(ODA)国別データブック
2004~2008年度
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/kuni/04_databook/ex_top.html
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/kuni/05_databook/pdfs/04-16.pdf
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/kuni/06_databook/pdfs/04-16.pdf
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/kuni/07_databook/pdfs/04-16.pdf
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/kuni/08_databook/pdfs/04-15.pdf


レイム
資料を見ると、2002年と2003年ではODA額が倍違ううえに、2005年に一気に減額して2006年に元の水準に戻ってるわね。
1999年と2000年がそれぞれ59億円と53億円だけど、それを差し引いても何か極端ね。


マリサ
そういう事。
色々とおかしいことが多数あるんだぜ。
ちなみに、2004年にはヨルダン国王が訪日しているぜ。



マリサ
でさ、こういう状況の場合、本来はマスコミが問題の検証取材を行うべきだよな。
政府も関与した不正の可能性があるわけだから。


レイム
まあそうね。
これだけ疑わしいと、結果がどうあれ調査はすべきよね。


マリサ
でもそんな動きは当時一切無かったんだぜ。


レイム
最近の加計学園森友学園問題の報道姿勢とずいぶん扱いが違うわね。


マリサ
そもそもマスコミは普段説明責任とか任命責任とか色々言ってるけど、この件で毎日に対してそういう指摘を行ったメディアも皆無なんだぜ。


マリサ
その辺りの事は次回の後編で詳しくやるがな。


マリサ
では今回の本編はこれで終わるぜ。


レイム マリサ
ご視聴ありがとうございました。


レイム
なんか今回もだいぶヘビーね。
もうちょっと軽い話は無いの?視聴者の人疲れちゃうよ。


マリサ
あるにはあるんだが、一応時系列でやっていかないといけないしな。
なかなか難しいぜ。


レイム
そうそう、うp主から次回更新についてのお知らせがある事を忘れてたわ。


大口
うぉい!忘れないでくれ。
次回更新なのですが、12日土曜日の更新はお休みとさせていただき、次回更新は8月19日とさせていただきます。


大口
また、こちらは該当ページのほうでも改めて詳しくお知らせしますが、14日の「暇つぶしにどうぞ」の更新と16日の「日韓問題(初心者向け)」の更新もお休みとさせていただきます。


マリサ
さぼりだな。


レイム
さぼりね。


大口
なにその無駄な辛辣さ。
毎年お盆と年末年始はブログの更新を休んでるんだから、今年も休むってだけだよ!


レイム マリサ
ゆっくりさぼりを満喫していってね!


大口
「さぼり」とか印象悪くなるからやめて~


マリサ
まあそんなわけで、後編はうp主の「個人的都合」で一週間開いて8月19日になるぜ。
そんなわけで、今回はこれで終わりとなるぜ。


大口 レイム マリサ
またさらいしゅ~


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