日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

日本と常識の異なる韓国にどう対応するべきか


さて、本日は最近の韓国による対日、対米、対中方針などを例に出しながら、個人・集団問わず韓国と対するときに必要な態度について書いていきます。


以前から書いているように、韓国社会では根拠の概念が希薄であり、その代わりとして「そのときの感情」が最も重要視される傾向にある。


このことから、韓国との間でトラブルや意見対立などが起きた場合、私達の常識で根拠を前提として問題提起や説明をしても意味が無く、彼らはこうした相手側の意見を重要とは考えず無視や軽視する傾向にある。


彼らは「そのときの感情」を最も重要視するため、彼らに意思を伝えようとする場合、ダイレクトに「不快である」との態度を露骨に取るなど、日本人から見ると「大人気ない」と取れるような態度が最も意思が伝わりやすい傾向にある。


勿論、国際常識や社会常識を逸脱するような態度が取れるわけではないので、露骨な行為はできないが、それでもこれを知っているのといないのとでは、彼らとの意思疎通に雲泥の差が出てくる。



※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。



1:理屈よりも感情


まずはこちらの記事から


友好国を挙げながら韓国を抜いたカーター米国防長官
2016年06月07日07時41分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/562/216562.html

4日にシンガポールで行われた韓米国防相会談で、カーター米国防長官は韓民求(ハン・ミング)長官を「同志(colleague)」と呼んだ。韓米同盟については「核心(linchpin)」という表現を使った。北朝鮮の挑発への対応だけでなく、地域の平和と安保においてそれだけ重要という意味だ。

しかし会談直前に35カ国の代表にしたアジア安全保障会議(シャングリラ対話)本会議の演説では、友好国に言及しながらも韓国を抜いた。カーター長官はこの日の演説で、「原則に立脚した安保ネットワーク(principled security network)」という新しい理論を持ち出した。

この表現を38回も使いながら27カ国間、両者または多者ネットワークの強化が必要だと強調した。カーター長官は「米日関係は米国の対アジア政策において非常に重要な役割をしていて、いつよりも強固」と話した。「イラクとシリアで一緒にしている豪州とも良い関係を維持している」とも話した。続いてフィリピン・インド・ベトナムシンガポールなどとの関係にも言及し、パートナーシップを見せていると語った。

この部分で韓国には触れなかった。米国が日本・豪州とともに韓国を代表的な同盟に挙げてきたことを勘案すると異例だ。

これに関し国防部の当局者は「米国側に確認してみると、意図的に抜いたのではないという説明を聞いた。韓米同盟はいつよりも強固だというのが米国の立場」と伝えた。しかし高高度ミサイル防衛(THAAD)体系をめぐる韓米間の微妙な神経戦がカーター長官の発言に反映されたのではという分析もある。THAADに関連し、中国を意識する韓国に対するう回的な不満の表出ということだ。

これに先立ちカーター長官は2日、専用機内で「韓民求長官に会ってTHAADについて議論する可能性がある」と述べ、THAAD問題を先に取り出した。しかし韓国国防部はこれを全面的に否認した。

キム・ヒョンウク国立外交院教授は「カーター長官の演説文は米国の意図を込めて事前に緻密に作成される」とし「韓米同盟自体を軽視するというのではなく(韓国に)圧力を加えるジェスチャーと見ることができる」と話した。



この記事なのですが、実際問題アメリカ側に特別な意図があったのかどうか、その辺りは定かではありませんが、そもそもアメリカは何度も韓国に対して南シナ海問題における立場表明を要求していました。


つまり、仮にアメリカがこの記事で言及されているように意図して韓国を抜いていたとすると、そこに行き着くまでにアメリカが示した南シナ海問題における立場の明確化に対して、韓国側が曖昧な態度を取り何も決めなかった事が原因と解ります。


なぜそうなっていたのかといえば、アメリカは韓国に対して「なぜ立場表明が必要なのか」を根拠をもって説明しようとしていたからです。
しかし韓国社会において根拠はそもそも重要なものではありませんから、本来ならこうなる前の段階でわかることが解らなかったのです。


そのうえで今回の場合には、韓国では「そのときの感情」が最も重要であるため、「名前を呼ばれなかった」というわかりやすい態度には「中国を意識する韓国に対するう回的な不満の表出」とすぐに理解し反応したわけです。


根拠よりも感情が重要視される非常に韓国らしい出来事といえるでしょう。


こうした韓国特有の反応を理解し、韓国社会にとって「わかりやすいメッセージ」を行っているのが中国です。


たとえば、最近もASEAN地域フォーラムで行われた中韓外相会談において、中国は韓国に対して尊大な態度を取り、逆に北朝鮮との外相会談では露骨に好意的な態度を取りました。


韓国外相の「ニーハオ」に無反応、国内向けに強硬姿勢を演出する中国外相 朝鮮日報 2016/07/26 (1/3ページ)(2/3ページ)(3/3ページ
冷たい中国、歓待する米国…高次方程式に直面した韓国外交 中央日報 2016年07月26日
中国の王外相、THAAD配備に猛攻 東亜日報 July. 26, 2016


アメリカによる南シナ海問題への韓国に対するアプローチと違って、中国は日本人の感覚では「大人気ない」とも取れる態度を取っていることがわかりますが、少なくとも韓国側は中国側からの警告メッセージを正確に理解している事がわかります。
(※どれも結論部分で「分析が苦手」であるからこその内容とはなっていますが)


もし中国が、アメリカと同じように根拠を示して説得するような態度を取っていたら、韓国側は南シナ海問題にせよTHAAD問題にせよ、「アメリカに言われた通りの事」をしていたでしょう、それでは彼らに重要性がつたわらないからです。


2:「感情に訴える」こそが正しい社会


上記で書いたように、韓国社会では私達の社会のように問題提起をしたり解決を促したりする場合に、根拠を提示して説明するという態度はまるで通用せず、日本人の一般的な感覚では「大人気ない」とも取れるような態度を取らないとこちらの意思や意図が伝わらない問題があります。


ここで重要となるのが、上記のような常識の違いがある事は、韓国側のおこなう「大人気ない態度」もそれが彼らの常識であると同時に、問題をおこした韓国に対して日本側が「(日本で通用する)常識的態度」を取っていたら、彼らにはそれが日本側にとって問題であると伝わらない事です。


たとえば、韓国側は天皇という呼称を使いたがらず「日王」と呼びたがります。
以下の朝鮮日報の記事では、その事に対して「日王を日王と呼んだからと言って、韓国人が強くなるわけではない。日王を天皇と呼んだからと言って、韓国人が低くなるわけではないのと同じだ」と書いています。


【コラム】天皇と書くべきか、日王と書くべきか 朝鮮日報 2016/07/25 (1/2ページ)(2/2ページ


これは要するに、裏を返せば多くの韓国人が「天皇と呼ぶと韓国人が日本人よりも(序列が)下になるから嫌だ」と考えているという事です。


つまり、韓国人の多くはその独特の序列意識から日王と呼びたがっている事が解るのですが、これが日常的に韓国側でまかり通っているのは、要するに日本側がその呼称に対して明確に「不快だ」との態度を取っていないからです。


上記記事を読めば解るように、韓国人の中でもそれが外交上の非礼にあたる事が解っている人は存在しています、しかしそうした「根拠」よりも感情を優先する事、また同時に日本側が「なぜその呼称がだめなのか」を根拠を並べて説明しようとするため、彼らにはそもそも「日本人が不快に感じている」という実感が無いのです。


これは例えば韓国軍が艦船の名称に「独島(竹島の韓国名)」とつけたり、或いは潜水艦に日本人に対するテロ行為を行った人物の名前をつけていたりするのも同じです。


私達の常識で考えれば、そんな事をすれば外交問題であり関係が悪化して当たり前とわかるのですが、彼らはそもそも根拠を説明してもそれが重要ではないため、それが問題であるとの実感を持つ事ができないわけです。


日本から見て韓国側が問題ばかり起こしていると認識されるのもこれが主な原因です。
そもそも日本側の「常識的なアプローチ方法」が韓国側に通じていないのです。


3:ではどうするべきか


今回書いたように、日本と韓国では根本的部分の価値観=常識が異なるため、私達の常識で韓国との間の問題を解決しようとアプローチしても、大抵の場合多くの韓国人はそもそも問題意識を持つことすらありません。


しかし、だからといって中国のまねをして国際常識や社会常識から逸脱した態度を取るというわけにもいきません。


ではどうするのかといえば、傍から見たら特に問題には見えないが、「感情に訴える事を重視するからこそ反応する行為」を行う事で気付かせればいいのです。


たとえば日本政府が外務省のHPで韓国に対する紹介から「価値観を共有する」との部分を抜いた事例などは典型的です。


傍から見たらたいした問題には見えませんし、日本でも韓国側から良心的日本人と呼ばれている日韓友好論者やいくつかメディアが騒いだだけでほぼ話題にもなりませんでしたし、国際的にはそもそもニュースにもならなかったような事例です。


しかし韓国側はこの件で大騒ぎとなり、実際のところ初めて彼らが日韓の関係悪化がもたらす弊害の重大さに気がついたといっても良いでしょう。
インパクトとしては、2005年のマンガ嫌韓流の発売や、2011年のフジテレビデモ、2012年以降の内閣府による「韓国に親しみを持たない日本人の増加」と同じくらい騒がれました。


また、最近も韓国側から提案が出ている日韓通貨スワップ協定再開に関しても、日本側は「韓国側からの要望があれば再開する」との、傍から見たら当たり前の態度を取ったのですが、これが韓国側には「日本側の高圧的な態度」に見えてスワップが終了となったという経緯があります。


これに関しても、国際常識にも社会常識にも反していないが、韓国側に対して「感情に訴える意思表示」として強力に機能しています。
要するに、少々難しくはありますが「やってできないことは無い」のです。


これまでの日本がそうした行為をやらなかったのは、韓国に対して何時も「配慮」してきたからなのでしょうが、その結果むしろ関係がどんどん悪化していったのに対して、中国は比較的「上手くやっている」のですから、どちらが正しい選択をしたのかは明白なのです。


最後に少し懸念を書くと、最近慰安婦合意に関連し本来政府は慰安婦像の日本大使館前からの移転を10億円拠出の条件としていたものを、「日本が先に拠出すれば、韓国もやらざるを得なくなる」との方針に変えたとするニュースが出てきました。


日本政府、元慰安婦支援財団に10億円拠出へ 8月中 朝日新聞 2016年7月26日
少女像の撤去前に10億円拠出? 政府内で弱腰意見浮上 韓国慰安婦財団設立で zakzak 2016.07.27


これなのですが、合意に関して一般には公開されていない他の要素があったり、政府にこれを行っても対応できる策があるなら良いですが、文面通りの場合日韓の価値観=常識の違いからまず問題は解決しません。


なぜなら「慰安婦合意で合意した10億円を拠出したのだから、韓国側は慰安婦像を撤去か移転させるはずだ」との考えは、あくまで「根拠に根ざした理屈」であって、彼らにその説明は通用しないですし、何より問題を実感できないからです。


つまり、こんなニュースが出てきた時点で韓国側に誤ったメッセージを伝え、問題を更に解決し難くしている事になるのです。
そうでない事を願うばかりですが。



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