日韓問題(初心者向け)

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崔順実問題で日本に「恨(ハン)」を溜め続ける韓国


さて、本日は一見日本とは関係なさそうな崔順実問題で日本に対して恨(ハン)の蓄積をしている韓国について書いていきます。


以前から書いているように韓国社会独特の価値観である「恨(ハン)」とは、このブロマガでは「自身(ウリ)が理想とする『かくあるべき姿』が実現されない事に対するある種のストレスの事であり、その結果発生する様々な感情の総称」と定義している。


そして現在、崔順実問題に関連して「日本に対する恨の蓄積」が発生しているのだが、その原因はこの問題が少なからず「韓国社会の問題」と関連しており、その事を「劣等なはず」の日本人が報じているため、彼らの中で「日本人が韓国人の事を劣等認定している」と感じていることに原因がある。


また、この恨には「解消行動」がセットになっているので、この恨の蓄積もいずれ解消しようとしてくること、また彼らは「助けられた事」に対しても恨を感じる傾向にあり、現在韓国は様々な形で日本からの「助け」を要求してきており、日韓関係をこれ以上悪化させないためにも尚更注意しないといけない。



※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。



1:崔順実問題問題で蓄積される恨(ハン)




まずはこちらの2つの記事から

聴聞会生中継しあざけり...日本にまで手を伸ばす恥
文化日報/NAVER(韓国語) 2016-12-09
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=shm&sid1=102&oid=021&aid=0002297968

『崔順実(チェ・スンシル)国政壟断事件』に対し、『顕微鏡式』報道をして来た日本の放送が継ぎ接ぎ編集などで否定的な側面だけを前面に出し、韓国市民の怒りと困惑が大きくなっている。オン・オフライン上で多くの市民は、「日本が国政壟断事件をきっかけに、韓国の扱き下ろしに余念がない」とし、「意図的に韓国のイメージを汚している」と指摘した。 一方で一部の市民は、「朴槿恵(パク・クネ)大統領のせいで全国が恥をかいている」とし、「我々が自ら招いた側面もある」という見解を表した。
(中略)
これに対して韓国のネチズンは、「日本の放送が状況を総合的に見るのではなく、韓国の否定的な姿だけを極大化して表していて不快だ」とし、「もちろん朴大統領などが大きな過ちを犯したが、韓国が無法地帯であると同時に腐敗の温床というイメージだけを刻印して、日本人に誤解と偏見を植え付けているようだ」という反応を見せた。数日前に日本の東京に行って来た会社員のパク某さん(33歳)は、「ニュースの一番最初の消息で連日朴大統領関連の内容が出るのを見て顔から火が出た」と伝えた。



【コラム】崔順実事件、日本メディアの報道に見る他者の視線 
朝鮮日報 2016/12/11
1/3ページ) (2/3ページ) (3/3ページ

(一部抜粋)
 崔順実(チェ・スンシル)事件で最近話題になった女性シャーマン「真霊君(チンリョングン)」の話も詳しく書かれている。そうした悪意の記述が今でもゾンビのように動き回る。関心と情報で当時の日本に圧倒されていたからだ。学問と研究の分野では言うまでもない。歴史学は今でもその枠組みの中で闘っている。19世紀の外部に向けた関心の非対称が20世紀初めの国の運命を決めたと私は考えている。

 最近ソウルを訪れる日本人記者が当時のように悪意を抱いているとは思わない。そうかと言って、好意的に見ているわけでもなあい。我々が自らさらけだしている恥部がそのまま日本の放送を通じて伝わっている。あざ笑いの対象だ。新聞はそんなふうに皮肉ったりはしないが、問題を政界では解決できずに広場の集会に依存することに懐疑的な見方を示している。

 ある日本の新聞記者に「民主主義の勝利」について話したことがある。すると「アラブの春でもあるまいし、今の韓国はそんなふうに自慢するレベルではないと思う」という反応が返ってきた。彼らにとっては民主主義ではなく、「韓国がどう変わるか」が重要なようだ。その変化が日本の損得に直結するからだ。どのみち他者の視線だ。しかし、異邦人の関心はときに我々が見過ごしたことを指摘してくれる。


以前も少し書きましたが、現在韓国では「日本が韓国の現在の姿をあざ笑っている」と感じており、その結果韓国社会で日本への「恨(ハン)」の蓄積が始まっています。


参照記事
韓国人の「恨(ハン)」に関する考察


しかし少し調べれば解る事ですが、日本で報じられている内容の大半は「韓国内での韓国メディアの報道の焼きまわし」でしかなく、実際のところ本当に詳しい内情の報道というのは一部にしかありません。


勿論、そういった「詳しい報道」を右翼的だとして抗議している記事もあるにはありますが、上記2つの記事で言及されているのは「焼きまわし」のほうの記事についてですから、これを読んで多くの人は「なぜ韓国で報じられた内容を報じただけでそうなるのだ?」と疑問に感じるでしょう。


これを知るためには以前も記事にした「ウリとナムの概念」や「蔑視ありきの自民族中心主義」が関係しており、韓国人が韓国社会の腐敗構造や朴政権の問題点を指摘する分には、批判する側はこうしたものを「ナムとして分離している」ため自分には関係ない事として「劣等性の指摘=自身の優越性の証明」ができます。


しかし日本人が韓国の外からこうした韓国の腐敗構造や朴政権の問題点を指摘した場合、それは韓国人にとって「ナムがウリを批判した=劣等性を指摘した」という事になるので、彼らの価値観では「日本人が優越感に浸っている」という解釈になります、「あざ笑っている」とはそういう事です。


要するに、日本のメディアは単なる韓国発のスクープorゴシップとしてや、朴政権批判運動をしている人々への支援として報じているつもりなのでしょうが、価値観の違いから彼らには「日本人が韓国の劣等性を指摘して見下している」というように見えているのです。


少々余談になりますが良い機会なので書いておくと、今回引用した記事のうち朝鮮日報の方の記事を書いている「鮮于鉦論説委員」という人物について、実は私は少し前から注目しています。


どうしてかというと、彼の書く記事は「知日系韓国人の平均的な考え方」に最も近いと私は考えているからです。


知日系韓国人は、韓国の外の世界について知っているがゆえに「控えめ」になる人と、逆に「極端に民族主義国粋主義的」になる人が多いのですが、彼の記事には良くも悪くもそうした「脚色」のようなものがなく、それでいて非常に「韓国人的」なのです。


要するに、それが絶対というわけでもないのであくまで「参考までに」程度ですが「現状の韓国を知る上での一つの指標や目安」としてみることが出来る人物の一人です。


2:独特の価値観に基く「恨の解消」行動


また現在の韓国側の言動には、以前から日本に対して「恨の蓄積」が行われているものがあり、今回の反応にはその解消行動としての側面もあります。


上記記事や以下の記事では、「日本が韓国の情勢に不必要に注目している」というニュアンスの内容が含まれています。


【コラム】慰安婦合意、守るにせよ破るにせよ韓国は慎重に発言すべき 朝鮮日報 2016/12/13 (1/2ページ) (2/2ページ
※これも余談になりますが、上記記事で言及されている日本の記事は「詳しい内情」の記事のうちの一つです。


これなのですが、以前私のブロマガでも言及したことがありますが、韓国はありとあらゆる事柄で日本の一挙手一投足に注目しており、何かあると日本での出来事を成功事例として「ベンチマーキング」したり、なぜか日本のノーベル賞受賞者関連ニュースに日本人より詳しかったりします。


また最近も、「韓国には全く関係が無い」にもかかわらず、なぜか韓国三大紙のうち二紙で日本の今年の漢字がニュースになっています。


日本の今年の漢字は「金」、五輪での金ラッシュなど影響 朝鮮日報 2016/12/12
日本で今年の漢字に「金」、リオ五輪・トランプ氏当選などが影響 中央日報 2016年12月13日


そしてこうした韓国の反応は以前から日本のネット界隈で突っ込みを入れられており、「ストーカーっぽい」などと言われてきました。


韓国は上記のように常に日本の一挙手一投足に注目しているため、当然この反応も知っており、「とにかく日本のことには何でも注目している」という態度を笑われていることが恨の蓄積となっているのです。


日本人から見ると「実際にやっているじゃないか」と突っ込みを入れたくなるでしょうが、それはあくまで客観的視点という概念があるからであり、客観的視点が希薄な韓国社会では「実際の言動がどうなのか」よりも「自分達が理想とする姿」が優越します。


そのため日本の態度が理不尽に見えており「恨」が蓄積していきます。


また、こうした突っ込みは韓国社会の価値観では「日本が韓国の劣等性を指摘している=日本の優越性を誇示している」という解釈になることから、更にそれを「日本の劣等性で上書き」しないといけません。


だからこそ、今回引用した記事のように「日本による韓国への注目は異常だ」という趣旨の記事を書くことで、韓国的価値観における「相手のほうが劣等だ」という状況を作り出し、それで恨の解消としているわけです。


日本人からしてみれば「なら無駄に何でも日本のことに注目するのをやめれば良いじゃないか」と考えるでしょうが、前回の記事でも書いたように韓国社会はほぼ無意識的に日本に事大しているうえに、常に「一つの正しさ」を求める韓国では、日本の成功事例を「正解」とする習慣が出来上がっているのでそれはできないのです。


また先ほども書いたように、韓国では自身の劣等性を指摘された場合、相手の劣等性を指摘し返す事で自身の劣等性を相対的に「無かったことにできる」という価値観があるので、問題点を改善するという選択肢があまり重要ではない事も関係しています。


つまり今回の崔順実問題では、日本に対して全く異なる二つの現象としての恨の蓄積と解消が並行的に行われているわけです。
なぜなら今回言及した恨の蓄積は、同じく今回紹介した恨の解消行動では解消されないからです。


2016年12月15日20:47追記
コメント欄でも指摘されている方がいるように、この解消行動そのものに関しては韓国以外でも「八つ当たり」「鬱憤晴らし」「逆恨み」として見られます。


ただし、記事でもあるように「他者の劣等性の指摘が自己の優越性や正当性の証明になる」という価値観がある事から、解消行動は常に「他者の劣等性の指摘」や「自身の劣等性を相手の劣等性で上書きする」という行動に限定される場合が多いです。


要するに、一般的な「八つ当たり」「鬱憤晴らし」「逆恨み」という行為が目的ならば、本来そのための手段は様々な形になるわけですが、彼ら独特の価値観から恨の解消行動の場合にはその方向性が限定されるという事になります。


3:今後も続く恨(ハン)の蓄積と解消行動


まず皆さんに伝えないといけない事があります。
以前私は「恨の解消行動が不可解」としていたのですが、その後この解消行動の掘り下げが終わり、ある程度どういった仕組みなのかがわかってきていたのですが、実はそれをブロマガで書いているつもりになっていました。


が、調べてみたところ肝心のその部分をブロマガで書いた痕跡が無く、書いたつもりになってその前提でこの新たな解釈をtwitter上で書いてしまっていました、申し訳ないです。


その解釈が今回の記事にも関係しているのですが、どんなものかというと、彼らの恨とは「どうにもならない事に対するある種の嘆き」という、諦めを前提とした独特の感情なのですが、「何故諦めているのに解消をしようとするのか」が以前は謎でした。


が、韓国の反応を調べていくうちに気付いたこととして、諦めに根ざした恨の解消行動とは、要するに「自分の理想とするかくあるべき姿」や「望む地位」へ行けないという諦めを持ちながら、「自分が登れないなら相手を自分より下に引き摺り落とす」という発想なのだとすると色々と辻褄が合う事を発見しました。


要するに韓国ウォッチャーの間でいわれる「韓国は足の引っ張り合い文化である」という解釈の延長です。


そして今回の事例もこのことが重要で、崔順実問題が日本で報じられれば報じられるほど、韓国では日本に対する恨は蓄積されていき、それとは「全く別の解消行動」と同時進行が続いています。


しかし、解消行動とは解決を目指すものではなく一過性の「相手を自分より下に引き摺り下ろす」行為であるので、問題の根本的原因は解決せず延々と恨が蓄積され解消行動も続くことになります。


そして韓国社会において、最も日本を「引き摺り下ろす=解消行動」に貢献していたものは慰安婦問題であったわけですが、昨年の慰安婦合意によってそれが実質的に封じられてしまい、だからこそ余計に韓国では日本に対する恨の蓄積が進んでいる背景があります。


また更に、現在韓国では様々な分野で「日本の助けを必要としている」ことから、様々な形で日本に対して接触を持っていますが、以前も書いたように「助けた側である日本」が韓国に対して謙り「助けさせてください」という態度を取らない限り、それも韓国側で恨の蓄積となります。


日本はスワップ中断、中国はサード報復…韓国が“国際サンドバッグ”状態に! Record china 2016年12月6日
麻生氏、「韓国、誰が政策を決定するのか分からない」 東亜日報 December. 03, 2016
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韓日旅行業界、観光交流1000万人時代に向け力を結集 中央日報 2016年12月13日


つまり現在の韓国では、ただでさえ恨が蓄積されやすい状況であるにも関わらず、更に日本に対する恨の蓄積になりやすい「助けを求める行為」が頻発している事になります。


この状態で、もし日本側が安易に韓国の望み通りの「助け舟」をだしたらどうなるでしょうか。


説明するまでも無いでしょうが、安易に助ければ助けるほど恨が蓄積されていくこととなり、結果的に韓国による「いかにして日本の国際的地位や信用を落とすか」の活動に繋がっていくのです。


つまり、韓国を助ければ助けるほど、日本のメディアが韓国発のニュースに注目すればするほど、それは全て日本へのダメージとなって返ってくるのです。
要するに韓国を「助ける」行為や、日本のメディアによる「良かれと思ってやっている」報道姿勢が日韓関係を更に悪化させるわけです。


だからこそ日本は韓国に必要以上に関わらず、一定の距離をとり関係は必要最低限に留めておくべきなのですが、今後はこれまでにも増してそうした態度が重要となっていきます。


それが出来ない場合、韓国は今後これまで以上に「日本人から見た国際的な反日活動」が激しくなっていくでしょう。



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