日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

韓国人には日本人がどう見えているか


さて、今回の内容なのですが、これは以前紹介した韓国人の国民情緒・民族情緒、それと「韓国人のかくあるべき姿」「絶対的正しさ」「被害者が最も偉い」など、複数の事柄に関係したものとなります。


国際的に見ても日本人は特殊な存在のようで、よく言えば秩序だっていて礼儀正しい、悪く言えば感情表現に乏しく冷淡と表現される事が多く、その評価は良くも悪くもかなり特異です。
では韓国人から見た日本人像というのはどういったものなのでしょうか、これを知る事は韓国人の対日観などを知ることにも繋がるため、非常に重要です。


まずその前に、以前も紹介した韓国人の情緒や「かくあるべき姿」「正しさ」という考え方が重要となってくるので、おさらいもかねてそちらを書きます。


最初にたとえ話を。
何でも良いので、とくに好きなものを思い浮かべてください、次にあなたにとって嫌いな存在、これは個人でも団体でも国でも何でも良いです、それを思い浮かべてください。
そのうえで、あなたの好きなものがこの「嫌いな存在由来」である事を示す資料が見つかったという状況を想像してください。
そのときあなたは最初にどう感じ、どういった行動に出るでしょうか。


1:資料があるなら仕方がないと受け入れる
2:その資料が正しいのかどうか自分で確認する
3:気にしない
4:何はともあれその事実そのものを全力で否定する


日本では多くの場合、大抵の人が1、2、3のどれかの行動を取るのではないでしょうか。
これは要するに、一般的に日本人的価値観ではそういった行動が「美徳」とされているからです。
実際にそういった行動が取れるかどうかは別として、調和や場の空気というのを大事にする傾向があるのでそうなるわけです。


しかし、韓国の場合これは美徳とはなりません。
「その事実」を知った場合の最初の感情、それを最も大事にしその最初の感情をそのまま発露する事が重要で、これができないと逆に信用できない相手となります。
つまり4の反応です。
そして、これがいわゆる韓国人の情緒とか「かくあるべき姿」というものへと繋がるわけです。


具体的に書いていくと、韓国のメディアの記事を読んでいると、「日本でこんな事が言われている」と状況説明をして、そこから唐突に「こんなとんでもない事を言っている、何で酷いやつらだ」となり、その間にあるはずの反証や反論が全く無い記事があります。
例えば以下のように


日"韓国などアジアの繁栄は日援助のおかげ"妄言
NAVER/文化日報(韓国語) 2015-03-24
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=shm&sid1=104&oid=021&aid=0002231846
駐米大使館ホームページプロモーションビデオ、安倍米議会演説合わせて掲載、YouTubeで世界中が視聴"1954年から各国の経済支援"ポスコ製鉄所の写真も含まれている。

安倍晋三日本政府がアジアの繁栄と発展は、日本の援助で創出されたと主張して国際的な波紋が広がっている。
特に安倍政府は「漢江の奇跡」を掘り起こした韓国に対してポスコ浦項製鉄)創立と地下鉄1号線の建設などを掲げて、日本のフルサポートで経済的な成功を収めたかのように誤解される可能性があるように言及して論議を呼び起こしている。
23日、駐米日本大使館はホームページに「戦後の国家建設:責任あるパートナーとしての日本(Nation Building in The Post WarEra:Japan AS a Reliable Partner)」というタイトルのプロモーションビデオを掲載した。
動画で日本は「戦争(第二次世界大戦)の終了後、日本は経済を再建し、アジアでの平和と繁栄の創出を始めた」と明らかにした。
動画は、全体で2分の分量、日本の外務省が2月5日付で製作した。
日本のアジア各国への援助事業を自画自賛する内容一色の動画は、YouTubeに接続されてインターネットで世界中の人々が見られるようにした。
日本の外務省は動画で「日本は1951年サンフランシスコ平和条約締結し国際社会に返ってきた」とし「1954年からアジア諸国への経済支援の提供に入った」と説明した。
動画には、韓国の地下鉄1号線開通写真と昭陽湖建設工事現場の写真、ポスコ製鉄所前面の写真が順番に上がってきた後、「日本の政府開発援助(ODA)は、アジアの経済成長の基盤を置いた」というメッセージが出てくる。
しかし、日本は第二次世界大戦の犯罪に対する反省と懺悔は一言も言及しなかった。
動画の後半1分間は、日本の平和維持活動(PKO)とアフガニスタン再建の努力などを紹介する場面で構成された。
来る4月29日、史上初めて米国上下院合同演説に出る安倍首相の演説も過去の歴史に対する心からの謝罪ではなく、アジアでの日本の役割を強調している内容が集中的に盛り込まれるものと観測されている。



要するにこの記事は、韓国で漢江の奇跡と呼ばれる経済発展が、日本の援助で達成されたという事が気に入らないと言う内容です。
ここで日本人的感覚ですと、それに反論するのならばどう韓国が独自発展したのか、日本はまるで関係ないのはこういうことだと、そういった根拠を提示すると考えるのでしょうが、記事中にそういったものは全くありません。


それどころか、その件と全く関係の無い「反省と懺悔が無い」という事くらいしか具体的な批判らしきものがありません。


これがようするに「最初の感情を最も大事にする」という事の典型例です。
要するに理屈ではないのです、漢江の奇跡に日本が多大な貢献をしたという事実が気に入らない、だから「日本がこんな酷い事をやっている」と状況説明をし、そのことに憤りその憤りという「感情」を皆で共有する、これはそういった意味の記事なのです。


また、韓国の外務省に相当する外交部はこの動画に対して、「日韓間の経済協力は互恵的なものであり、1965年の日韓国交正常化当時に日本が韓国に提供した経済協力資金は、日本の朝鮮半島侵奪や植民地支配という歴史的脈絡から発生したものだ」と批判しています。


これも日本人的発想からするとかなり奇妙です。
動画の論旨は「互恵的」かどうかではなく、経済発展に貢献したかどうかです、これでは論点が明らかにずれているわけですが、韓国人的価値観だとこれで良いのです。
なぜならば、漢江の奇跡に日本の恩恵があったことは感情的に受け入れられない事であり、なぜ受け入れられないのか、その「感情」を訴えることが重要だからです。


またこちらの記事も同じです。


[ワールドレポート]知ってみましょう...慰安婦問題糊塗する日右翼の論理②
NAVER/SBS(韓国語) 2015-03-22
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=shm&sid1=104&oid=096&aid=0000363456
(長いので一部のみ抜粋)
■ 激憤を我慢する事ができない日本の右翼の主張

(1)に引き続き再び日本の右翼団体の資料を詳しく見よう。自分たちの反論論理を補うための追加的主張などは、韓国人が見れば激憤を我慢でくなくさせる。

「どこの組織が20万人の若い女性を拉致して性奴隷にしたのか、当時の20世紀のように『ビジュアル技術』が発展した世の中で物質的証拠が無い事があるのか?そのように拉致された女性の家族と親戚らがその後50~60年経っても政府に被害を訴えて出なかったという事が可能なのか?儒教思想のせいでなければ羞恥心のせいか?拉致されたという女性を不名誉にしてしまうからか?もしそのような事が実際に有ったのなら、なぜ韓国の男性は自分の家族、妹、ガールフレンドや恋人を救うために戦わなかったのか? そうすれば英雄になれたはずなのに・・・」

まるで今までの韓国の被害者の対応と暴露、そして幾多の証拠が一つも公式的なのではなく無かった事かのように大胆に、今までの経緯を一言で覆って歪曲している。慰安婦問題に対する事前知識が不足しているアメリカ人を狙った資料だからである。憶測すれば、韓・日の歴史学者が提示して来た証拠を認めない、日本政府の心中にある認識がまさにこのようである可能性が高い。


この記事においても、「日本右翼」がこんな事を書いていると紹介し、そこからそれの何が間違っているのかへの言及が全く無いまま、「激憤を我慢でくなくさせる」とし、更に「韓・日の歴史学者が提示して来た証拠を認めない」としながらその資料への言及も何もありません。
そもそも以前「【河野談話】韓国政府が自爆しました」で書いたように、韓国政府自体が軍による強制の客観的証拠が無い事を事実上証明してしまっています。
(※省略した部分は別の内容への言及です)


これも要するに、「日本右翼がこんな事を言っている」と『最初に感じた感情』を書いてその感情を皆で共有するための記事です。
このように、韓国では最初に挙げた4の反応が最も重要であり、また「絶対的正しさ」というものがある事になっているので、そもそもその根拠を説明する必然性そのものもありません。


これが韓国人的な理屈より感情を優先する価値観です。
とにかくその時の自身の感情をストレートに表現し、気に入らないと否定しそれを皆で共有する、そこに根拠や理屈は必要ありません、とにかく感情を訴える事が重要でありそれが韓国では一般的に美徳とされているわけです。
そしてその方が韓国では理屈(根拠)を書くより共感されます。


さて、長々と前置きを書いてしまいましたが、ここからが本題です。
このように、ある種日本人と韓国人は180度異なる「美徳」を有する存在となるわけですが、その「180度異なる存在を韓国人は一般的にどう見ているのでしょうか。
それをよく表す記事がこちらです。


【コラム】悲劇に冷静な日本、ぞっとするほど恐ろしい
朝鮮日報 2015/02/06
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/02/06/2015020601355.html(リンク切れ)
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/02/06/2015020601355_2.html(リンク切れ)
http://web.archive.org/web/20150206074521/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/02/06/2015020601355.html(ウェブアーカイブ
http://web.archive.org/web/20150206121155/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/02/06/2015020601355_2.html(ウェブアーカイブ

相次ぐ大地震や過激派組織による人質殺害という悲劇
それでも「迷惑を掛けて申し訳ない」「政府に感謝」を繰り返す日本人
その冷静さと忍耐はどこから
情熱とエネルギーばかりが先立つ韓国人、共通の敵の前でも争い合う分派性
日本に勝つことはできるのか

 20年前に阪神淡路大震災の取材を行っていた当時、頭を殴られたような衝撃を感じる出来事があった。被災地の中心部で70歳代とみられる高齢者夫婦の自宅が崩壊し、妻ががれきの下に埋まった。夫が見守る中、緊張感漂う状況で救助作業が行われた。直後に救助隊は妻を発見したが、妻はすでに遺体となっていた。現地のテレビ局は救助の様子をリアルタイムで中継していた。

 記者が本当にぞっとしたのは次の瞬間だった。救助作業中、ずっとその場に立ちすくんでいた白髪の夫は妻の死を確認すると、救助隊員らに深々と頭を下げ、何度も「ありがとうございます。お疲れさまでした」と大声で叫んでいるようだった。夫は一滴も涙を流さず、自らの感情を完璧にコントロールしていた。ロボットのようなその様子を見ると、記者は「これが日本人だ」と感じた。阪神淡路大震災では6000人以上の犠牲者が出たが、被災地のどこにも泣き叫ぶ声は聞こえなかった。「静けさゆえに恐ろしい」という感覚。これこそ記者が日本の素顔を目の当たりにしたと感じた体験だった。

 過激派組織「イスラム国」により2人の日本人が殺害され、日本国民の間に衝撃が走った。しかし日本社会の反応は20年前の東日本大震災当時とほとんど変わらなかった。最初の犠牲者となった湯川遥菜さんの父は、息子が斬首され殺害されたとのニュースを聞くと「ご迷惑を掛けて申し訳ない」と述べた。また2人目の被害者となった後藤健二さんの母もカメラの前で「すみませんでした」と語った。何が申し訳なくて、何が迷惑だったのだろうか。

 これほど残酷な仕打ちを受ける中でも、日本人たちは自らの感情を出そうとはしない。本来の民族性が冷たいからというわけではないだろう。日本の研究者たちはこれを「迷惑コンプレックス」と説明する。「迷惑」とは韓国語で「民弊」などと訳すことができる言葉だ。

 日本人の潜在意識には「他人に迷惑を掛ける行為は恥」と考える遺伝子が受け継がれている。「侍の刀による脅し」が日本人をそのようにしたという見方もあれば、教育の効果という見方もある。いずれにしても理由は関係ない。重要なことはたとえ悲惨な状況の中でも、彼らは常に忍耐を発揮するということだ。
(中略)
もし韓国が同じような目に遭ったらどうだろうか。2004年に貿易会社社員のキム・ソンイルさんがイラクで殺害される事件が発生した。ところが当時、世界のメディアが報じたのは遺族が泣き叫ぶ韓国発の記事と写真だった。野党や左翼団体などはこの問題を政府攻撃の材料にした。国会では与野党が激しく対立し、左派陣営はイラク派兵そのものを問題視してデモ行進まで行った。数カ月後、遺族らは国を相手取り損害賠償を求める訴えを起こした。

 国家的な悲劇の中で韓国と日本が示した反応は極と極だった。激情的な韓国と冷静な日本、どちらが良いとか悪いとか断言はできないだろう。実際に情熱とエネルギーあふれる韓国人は、何かきっかけさえ与えられれば驚くほどの爆発力を発揮してきた。

 その一方で韓国人は共通の敵の前でも互いに争い、何かあればいつも他人のせいにしてきた。この分派性は韓国人の致命的な弱点だ。これを克服できない限り、日本に追い付くことは永遠にできないだろう。20年前も今も日本はやはり恐ろしい国だ。




一応日本人の特徴を肯定的に捉えてはいるのですが、重要なのはその表現です。
彼らから見ると日本人の言動と言うのは不気味で「ぞっとする」のです。
以前から書いているように、韓国人は皆が皆「絶対的正しさ」を持っている事になっているので、何かあればまず他人のせいにします。


また同じく記事中にあるように、この日本人の反応を「侍の刀による脅し」と考えているように、韓国では一般的に自身の落ち度などを認める事は自らの劣等性を認めるのと同じであるため、ストレートに感情の発露ができないという事は、上から脅されて仕方なくそうしていると考えるのが合理的なのです。


ここが非常に重要です。
韓国人的な価値観ですと、まず何か起きたら他が悪いと考え、とにかく他者の責任と自身の感情を訴え共感を呼ぶことが重要なので、それができないのは抑圧されていると考えます。
とくに韓国の場合には、上下関係が絶対的であり上位の人間は下位の人間に文字通り何をしても許されるので、日本人の上も下もまず集団の調和を優先するとの考えの態度は異常事態なのです。


なぜなら「被害者だから絶対的に正しい」はずにも関わらず、その被害者のはずの人間が「自身が上位になろうとする事」をしないまま、まず他者への迷惑を真っ先に考え、自身がどんなに不幸なのかを嘆く事も無くお礼や謝罪をする、韓国人的価値観だとありえないことなのです。
日本では社会秩序の調和として「抑制」があるのに対し、韓国では「上位の存在からの抑圧」としての「抑制」であり、本来抑圧する上位の存在がいないはずなのに抑制している、だから不気味なのです。


またこれも以前書きましたが、韓国人は日本は韓国人が文化を教えて作られた社会なので、日本人は自分達と同質でかつ下位互換の存在であると考えています。
だから本来自分達と同じ反応をしないとおかしいにも関わらず、それが全くできていない、それはきっと日本社会に何かしらの歪みや問題があるからなのだと考えるのです。


そして、韓国人は先ほども書いたように上位の存在からの「脅し」が日常的に存在するからこそああいった態度なのだと考え、また教育で日本軍が残酷で無慈悲な存在だったのだと子供の頃から教えられていることもあり、この2つが合わさって「日本人と言うのは上辺は親切でも本質は冷酷で残酷な存在なのだ」と考えます。


これが韓国人から見た日本人観です。
一見すると日本人に対する国際的な否定的評価と似ているように見えますが、実態は韓国人的価値観に根ざしたかなり特殊な日本人観なのです。
そして、これがあるから韓国人は日本の現在の態度が信用できないのです。


韓国人の歴史観などにも、この日本観というのは非常に大きな影響を与えており、日本人から見て突拍子も無く見える韓国人の歴史観の背景ともなっています。
日本人は日本人的価値観で歴史を見て、韓国人は韓国人的価値観で歴史を見る、だからこそ決して相容れないし解り合えないわけです。


よく韓国人は「日本は謝罪をしていない」と訴えます、それは要するに政治的に日本より優位に立っていたいという考えもあるのですが、日本人と韓国人の価値観があまりにも違うにも関わらず、とくに韓国人はそれを認識できていないので、「冷淡で残酷な日本人の本性」を警戒して疑心暗鬼になっているという背景もあるという事です。


これはもう、どうしようにもどうする事も出来ません。
お互いの「相反する」常識の違いがぶつかっている結果なのですから。