日韓問題(初心者向け)

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続・桜の季節なのでソメイヨシノの韓国起源説についt(ry



(画像は奈良県吉野山ヤマザクラ



今回は「そろそろ桜の季節なので、ソメイヨシノ韓国起源説について書いてみる」の続きとなります。

ブログを書いていると、関連資料は多数あっても様々な理由で全ては掲載できない場合があります。
例えば本文に対してソース過多になってしまったり、文脈上掲載できなかったり、ただたんに話を繋げるのが面倒になってしまったり…まあ色々あります。


ただ、そういった「ボツ資料」の中にも、実際には伝えておいた方がいい情報が結構含まれていたりします。
そこで、今回はそんな資料の中からいくつか紹介してみることにしました。


まずは前回も貼ったこの記事から。


桜?日本産ではなく「済州産」が正しい~日本、敗戦国民の士気上げるため「王桜は日本産」に変更
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2011/04/14/2011041401915.html
(前略)
◆王桜が日本産?誤解日本の崩壊から始まった

立山林科学院によれば日本で「サクラ」として「日本産」だと呼ぶ桜、その中でも派手に花が咲くことで有名な「王桜」は済州島が原産地だ。王桜は1901 年、日本の学者が東京で発見して国際学界に報告し原産地が日本のように知らされた。そうするうちに庚戌国辱以後、済州島で王桜自生地が発見され多くの日本 学者らが「済州島が原産地」と認めたという。1933年日本の著名な植物学者、小泉源一は「日本サクラの韓国起源論」を発表したこともある。当時、日本は 内鮮一体を主張し我が国もどうせ自分たちの領土と考えたので王桜の原産地が済州島という事実をためらう事なく明らかにした。


ここで「王桜は1901 年、日本の学者が東京で発見して国際学界に報告し原産地が日本のように知らされた」とありますが、真相は全く異なります。
そもそも王桜は、1908年に当時朝鮮の済州島でフランス人神父のタケ(Taquet)という人物が発見し、新種ではないかということでサンプルを採取。そのサンプルを元に、1912年にドイツ人の植物学者でバラ科の権威だったケーネ(Koehne)という学者が王桜を固有種と同定したという経緯があります。


では、1901年という話はどこから来たのか。
ソメイヨシノは18世紀頃から造園業者や植木職人が多く住んでいた江戸の染井村(現東京都豊島区駒込)で栽培されていたのですが、当時から1900年頃までは「ヨシノ」と呼ばれていました。
これはヤマザクラで有名な奈良の吉野山から取った名前なのですが、それだと吉野山ヤマザクラと混同され混乱の原因になるという事で、1900年に植物学者の藤野寄命によって染井村で交配されたという記録からその名を取ってソメイヨシノ命名され、その翌年の1901年に松村任三によってPrunus × yadoensisという学名が正式に命名されたという経緯があります。


ここまでである程度察しが付くとは思うのですが、要するに韓国人達は、ソメイヨシノの学名がつけられた年を王桜の発見された年と捏造しているわけです。
そして、そうする事でワシントンに日本から桜が寄贈された1912年との整合性を取ろうとしたわけです。
しかも韓国の政府と学者達は、王桜にソメイヨシノの学名であるPrunus × yadoensisをつけているという念の入れようです。

※ただしPrunus × yadoensisはオオシマザクラエドヒガンの雑種全てを指す学名であり、ソメイヨシノのみを指す学名ではないので、その点にだけ注意してください。


つまり韓国人の学者の説が正しいとすると、「王桜が新種として認定される11年も前に王桜に学名がつけられた」というなんともおかしな事態になってしまうわけですが、多くの韓国人はこの事に疑問すら持ちません。


次はこちら

「桜とサクラ」『文化日報』2007年4月10日
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=110&oid=021&aid=0000188338
1933年、日本の著名な植物学者・小泉源一は「日本桜韓国起源説」を発表して人目を引いた。また今日権威ある桜の専門学者である高木きよ子教授は「韓国には桜が非常に多い。吉野桜の原産地は済州島」(『桜』中央公論社 1992年)と念を押した。日本古代史には桜の記事は全く見つけることができない。一方、私たちの『三国遺事』には僧侶・忠談[大師]の 「桜筒」の 記録(765年)がある。これが世界最初の桜の記録だ。


文中の「日本古代史には桜の記事は全く見つけることができない」は、前回万葉集古今和歌集に桜を詠んだ和歌が多数ある事、朝鮮では「桜を愛でる習慣がなかった事」を書いたので今回説明を省きます。
まず「権威ある桜の専門学者である高木きよ子教授」という部分なのですが、この方はそもそも植物学者ではありません。


wikipediaより
高木 きよ子(たかぎ きよこ、1918年6月23日 - 2011年1月3日 )は、日本の宗教学者歌人

東京生まれ。1939年東京女子高等師範学校付属高等女子専門学校専攻科国語部卒。戦後、東京大学文学部研究生、お茶の水女子大学哲学科をへて、1954年から1960年まで東大大学院人文科学研究科宗教学科修士課程、博士課程に在籍。その間米国ハーバード大学に留学。1961年から1981年までアメリカ・カナダ大学連合日本研究センターに勤務、教授、副所長。その間、1968年から1969年まで米国コロンビア大学東洋学部講師。1981年から1984年までお茶の水女子大学教授。1985年から1989年まで東洋大学教授。1991年「西行の宗教的世界」で東大文学博士。


韓国のメディアで名前が取り上げられる時、あたかも植物学者のように紹介されるのですが、実際のところは見ての通り宗教学者です。
そのうえ、実はそもそも記事で紹介されている著書の中で「桜は済州島原産」などと断定もしていません。


『桜 その聖と俗』(1996年)
韓国の桜はまた豊富である。染井吉野の原産地は済州島という説もあるから、自生のものもいろいろの品種があるだろうし、日本から持っていった樹もあると思う。まだ訪れたことがないが、桜の季節にぜひ一度いってみたいと思っている。(209頁)

韓国の済州島からきたとか、伊豆半島に自然に生じていたとか、桜の王者にしては素性がいまひとつはっきりしない感がある(26頁)

江戸時代末、上駒込村に住む植木師、河島権兵衛が、伊豆半島から二種の苗木をもってきて交配し新種を作り出したという(25頁)

※文化日報の記事では1992年発行となっていますが、実際は1996年発行です


見ての通り「そういう話もある」という程度の事をあたかもそう断定したかのように内容を改竄しているわけです。
「本人が書いて(言って)いない事をあたかも書いたかのように内容を改竄する」こういった事を韓国人は良く行います。


以前紹介したちばてつや氏の例もそうですし、韓国で殆ど常識としてまかり通っている「李舜臣は世界三大(場合によっては四大)提督」という話も、実はこれと似たような経緯です。
これには続きがあり、「東郷平八郎李舜臣を世界三大提督と認めた」というものなのですが、そのソースとされているのが司馬遼太郎著『坂の上の雲』です。


しかし、そもそも坂の上の雲にそんな記述はありません。
最終巻に李舜臣に言及した部分がありますが、それは「水雷艇の艦長が李舜臣に言及した」というだけで、東郷平八郎は全く関係ないうえに、世界三大(四大)提督などとも当然書かれていません。


このように、韓国人は少しでも自分達に言及した部分があると、それを都合よく改竄して事実を捻じ曲げてしまします。
そして、その捻じ曲げられた事実を既成事実化するために、韓国内どころか世界中でその話を広めようとするわけです。


最後に「1933年、日本の著名な植物学者・小泉源一は「日本桜韓国起源説」を発表して人目を引いた。」について。
まず、以前も書いたように、これは「過去にそういう説があった」というだけでそれが当時確定していたわけでも何でもありません。
小泉源一は、外見上王桜のなかにソメイヨシノに似た木があったのでそれを根拠としただけで、当時より比較サンプルが存在しない事や日本への流入経緯に無理がある事などから、この説には疑問がもたれていました。


しかも、小泉源一より以前、屋久島のウィルソン株を発見したアメリカの植物学者アーネスト・ヘンリー・ウィルソンが、1916年にソメイヨシノオオシマザクラエドヒガンの交配種である事を提唱しているうえに、その後も日本国内外からエドヒガンとオオシマザクラの交配種との証拠を示す多数の研究が発表されました。


更に2007年、千葉大学の農学博士中村郁郎氏らが、単一コピーの核内遺伝子PolA1の塩基配列から、ソメイヨシノの父親をオオシマザクラ、母親をエドヒガンであることを証明しています。
そしてその後、アメリカ農務省の研究によるソメイヨシノと王桜が遺伝子的に完全に別種であるという研究結果に繋がるわけです。
が、韓国はこういった研究結果を全て無視しています。


ではなぜ韓国人は小泉源一に拘るのでしょうか。
それは韓国人の物の考え方に起因しています。
小泉源一は日本植物分類学会の創設者であり、日本の昭和を代表する植物学者の一人なのですが、韓国人は非常に極端な権威主義者が多く、「偉い人が言った」というのが非常に重要となるわけです。
端的に書けば、多くの場合「より権威の高く生まれが早い側が言った方が正しい」のです。


そして、この「極端な権威主義」と以前から書いている「結論ありきの思考」が合わさり、「小泉源一という日本の権威がソメイヨシノと王桜は同じであると言った」が、韓国人の中で絶対普遍のものになってしまっているわけです。
通常、学説というのは最初に誰かが提唱したらそれで終りでは無く、無数の反証と検証によって次々と情報が更新され、それでも結論が変わらなかった場合に通説となるわけですが、権威主義と結論ありきの思考に慣れきっている韓国人達は、多くの場合それが理解できないわけです。


特に子供の頃から自民族中心主義教育を受け、「劣った日本に優れた我々が文化を教えてやった」と教えられてきた韓国の若い世代はこの傾向非常に強く、上で書いたような情報を教えても絶対に認めようとしません。


ちなみに、実は韓国内でも一部の学者がソメイヨシノと王桜が完全な別種であるという研究論文を発表しているのですが、上記の理由から韓国内ではほぼ完全に無視されている状態です。


そして現在、韓国ではソメイヨシノは王桜そのものであるとして、地方自治体が中心となって「日本から接木や挿し木という方法で栽培された」ソメイヨシノを大量輸入し、それを各地の桜の名所に植える運動を行っています。
その結果、韓国で桜の名所として有名な鎮海に植えられている桜は、名目上は王桜となっていますが、実体はその大部分がソメイヨシノという事態に成り果てているという、なんとも酷い状態になっているわけです。