日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

メディアの「河野談話見直し」批判が何かおかしい件

今回は1993年のいわゆる「河野談話」に関する一連の騒動についての話となります。
ただ今回は、河野談話の是非そのものではなく、あくまで日本のメディアなどによる「河野談話見直し批判」が論点となっているので、その点だけご了承ください。


まず大前提となるいわゆる河野談話の全文はこちらの外務省HPを参照してください
慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話


その後1997年の国会で以下のようなやり取りがなされ、元々国内で批判のあった河野談話における「軍による強制」が、韓国で慰安婦16名から聞き取り調査をしただけであり、その裏付け調査もされないまま政治的判断でなされていた事が発覚した。


国会会議録検索
http://kokkai.ndl.go.jp/
002/002] 140 - 参 - 予算委員会 - 2号
平成09年01月30日
片山虎之助君 従軍というのは軍属ですよ、軍籍を持つということなんですね。したがって、従軍記者だとか従軍看護婦さんはおるんです。従軍慰安婦なんというのはないんですよ。勝手につくった言葉でひとり歩きをしている。しかも、この言葉は一定のイメージを与えるんですよ。不正確でありかつ一定のイメージを与える。特に私は大変な影響があると思う。
 そこで、文部大臣が今言われた平成五年八月四日の外政審議室の調査、それに基づく官房長官の談話がこれまた不正確なんですよ、不正確。軍が関与していると。関与はしていますよ。関与にもいい関与、悪い関与、積極的な関与、消極的な関与があるんだから。それは兵士を守るために消極的にはいい関与をしたんですよ。だから、それは私は否定しません、否定しない。それじゃ、強制連行や強制募集、そういうことの事実が確認できたかどうかなんです。ところが、あの調査報告も官房長官談話もかなりあいまいなんです。
 そこで、外政審議室長、どういう調査をしましたか。

平林博内閣外政審議室長
○政府委員(平林博君) お答えを申し上げます。
 政府といたしましては、二度にわたりまして調査をいたしました。一部資料、一部証言ということでございますが、先生の今御指摘の強制性の問題でございますが、政府が調査した限りの文書の中には軍や官憲による慰安婦の強制募集を直接示すような記述は見出せませんでした。
 ただ、総合的に判断した結果、一定の強制性があるということで先ほど御指摘のような官房長官の談話の表現になったと、そういうことでございます。

片山虎之助君 今の審議室長の話は、資料と証言を集めた、資料には強制性を示すようなものはなかったと。ということは、(「そんなことはない」と呼ぶ者あり)いや、今答弁したんだから。
 そこで、それじゃ証言ということになる。その証言はどういう人から集めましたか。

○政府委員(平林博君) その前に、強制性の問題でございますが、今御答弁申し上げましたのは、強制募集を直接示すような記述は見出せなかったと。ただ、もう少し敷桁して申し上げれば、いわゆる従軍慰安婦の方々の日常の生活等におきましては強制性が見られるということで先はどのような官房長官の談話になったということでございます。
 証言につきましては、元従軍慰安婦とされる方々本人、それからいろいろな研究者、学者等でございます。

片山虎之助君 いや、日常生活の強制性なんというのは、これはある意味ではわけがわからないんですよ。そういう資料があるなら、また出していただきたいと思いますが。
 そこで、結局は証言を中心にどうもあの調査報告や何かができたんじゃないかというふうに私は思っている。証言というのは、当事者の両方なり第三者が入る証言でないと、片っ方だけの証言者を集めてということは、ちょっと私は客観性を欠くんじゃなかろうかと。
 そこで、この調査報告なり当時の官房長官談話のバックデータ、資料があればディスクロージャーしていただきたい。

そして現在。
この談話の根拠となった韓国での聞き取り調査がいい加減なものであったことや、事実関係よりも韓国政府の要望が強く入った内容である事。また最近のアメリカでの慰安婦像設置などに伴いこの河野談話が独り歩きし、慰安婦20万人が軍に強制連行されたとか、日本軍によるホロコーストであるといった話まで膨らんでしまったので、「では軍による強制についてあらためて見直しと再検証をしよう」となったのが現在の日本政府の動きです。


※以下は慰安婦=日本軍によるホロコースト(民族抹殺)であるとして宣伝活動を続けるVANKのニュース。
VANKは韓国政府から資金援助を受けて活動をしている半官半民の韓国の政治団体
バンクの提案に賛同...慰安婦 - ホロコーストの連携の成果を期待
(ソウル=聯合ニュース)ワングギルファン記者=

ドイツとオランダのホロコースト記念館が日本軍慰安婦発表に乗り出す。
サイバー外交使節団バンクは、昨年12月にイスラエル共和国の世界最大のホロコーストセンターであるヤードバシェ?ミュージアムなど、米国・オーストラリア・オーストリア・ベルギー・カナダ・フランス・ドイツ・ポーランドなど世界62カ所のホロコースト博物館館長に独島と日本軍慰安婦を知らせる広報資料を一斉に発送した。

メールは、日本軍慰安婦問題は、ドイツのホロコーストに劣らない重大な戦争犯罪、すなわち「アジア版ホロコースト」という説明と一緒に、日本帝国主義時代の日本軍慰安婦ナチス時代のユダヤ人女性が受けた苦痛を比較して、これを知らせるのに参加してほしいという内容を盛り込んだ。
(後略)
(韓国語)
http://www.yonhapnews.co.kr/international/2014/02/21/0606000000AKR20140221085900371.HTML


これに対し、韓国政府は「軍による強制や拉致はあった」として以下のような公式見解を発表しています。

(韓国)政府は日本の菅義偉官房長官が日本軍慰安婦動員の強制性を認めた河野談話を検証するという意思を表明したことに対し、「歴史認識の根幹を崩すもの」と言いながら中断を強く求めた。

外交部の当局者は21日、「我が政府は日本政府自らが河野談話を通じて認めた慰安婦募集、移送、管理などでの強制性に疑問を提起することを受け入れられない」と明らかにした。

この当局者は、「日本政府は加藤談話・発表文と河野談話を通じ、日本軍慰安婦の設置、管理、移送に関する日本軍の直・間接的な関与および甘言、強圧などによる総体的な強制性を認め、被害者らに対する謝罪と反省の意味と共に、これを歴史の教訓として直視して行くと明らかにしている」と話した。
(中略)
日本政府の代弁者である菅官房長官20日衆議院で「学術的な観点からより検討する事が望ましい」とし、河野談話の根拠となった韓国人慰安婦被害者の証言内容を検証する政府チーム設置の検討の意思を明らかにした。

日本は1993年、当時の河野洋平官房長官の談話発表を通じ、日帝時代の日本軍の慰安婦強制動員を認めて謝罪した。

NAVER/ソウル=聯合ニュース(韓国語)
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=100&oid=001&aid=0006768321


だいぶ前置きが長くなってしまいましたが、要するにこの問題は

日本
河野談話の元となった韓国の元慰安婦の証言に客観性がなく、更に資料から軍による強制・拉致などの証拠がみつかっていない、だから軍による強制についてもう一度再検証をする

韓国
軍による強制・拉致などの直接的・間接的関与はあった、歴史を書き換える再検証はやめろ

という論点の元で争われている事となります。
つまり議論の主体は当時の朝鮮における軍命令による女性の性奴隷化や拉致といった『軍関与』の有無なわけですね。

これに対して、日本のメディアがこの河野談話の見直し議論に対する批判をいくつも出しているのですが、その意見を総合すると以下のような論調になります。


「軍による強制があったかなかったかは問題ではない、制度そのものの問題だ、河野談話の見直しなど言語道断だ」









・・・・・・・













えっと…論点なんだっけ?