昨年末の安倍首相の靖国参拝以来、日本を含む各国のメディアや米国の駐日大使などから「日本が中韓との関係を悪化させた」という批判が相次いでいる。
しかしこれは少しおかしい、それならばまず靖国参拝で関係が悪化した＝参拝前は改善の兆しがあったという前提が必要になってくるが、そもそも靖国参拝前の日韓関係はどうだっただろうか？そこで、朴大統領就任から昨年末までの朴大統領と韓国政府の対応で主なものを時系列で並べてみた。
2012年見ての通り、韓国側は日本側へ要求しかしてきていない。
12/20 朴槿恵大統領「正しい歴史認識を土台に東アジアの和解、平和拡大に努力する。過去よりも未来が重要」
12/24 安倍総裁からの韓国特使派遣、朴次期大統領側が「固辞」し破談
2013年
5/3 日本をアジアの「つまはじき」にする～サイバー外交使節団VANK、真珠湾襲撃・フィリピン虐殺など動画製作して広報
5/6 訪米中の朴大統領、対北めぐり日本に触れず 「米中と協調」
5/13 VANK、‘グローバル歴史外交大使’発隊式を開催～アジア・太平洋を連結する‘過去史包囲網’を構築する計画
5/14 「日本外し」外交会議、米中にのみ出席打診
5/26 韓国与党、セヌリ党の尹相現国会議員「東アジアの安定と平和のためには、歴史に対する心からの反省がなければならない」
5/27 韓国外交部の尹炳世「日本国内の雰囲気が改善されない場合、首脳級はもちろん、その他分野の高官交流も容易ではない」
5/31 新駐日韓国大使｢朴槿恵大統領から日韓関係改善を命ぜられた。歴史認識共有へ市民団体や弁護士も加え論議を」
6/11 韓国外交当局「ＡＲＦまでに両国関係がさらに悪化しないことを前提に、日本側が提案すれば会期中の外相会談開催を前向きに検討する」
7/10 朴大統領「日本は、今も島や従軍慰安婦の問題で韓国国民を傷つけている」と日韓首脳会談に否定的考え
7/17 韓日議連会長代行｢参院選後、日本が変化を見せれば朴大統領も安倍首相と会う。韓国は日韓関係が中韓関係より重要｣
7/23 韓国大統領府｢安倍内閣が歴史問題で誠意を見せねば、日本との日韓首脳会談や日中韓首脳会談を急がない｣
8/7 韓国政府｢日帝帝国主義の象徴の旭日旗を使う事が国際社会にどのように映るか。日本政府は賢明な判断せよ｣
9/6 朴大統領、G20で異例の日本への歴史言及
10/13 朴大統領アジア太平洋経済協力会議で安倍首相を無視、視線すら合わさず
11/2～8 朴大統領欧州で反日「告げ口」外交
11/4 朴大統領「日本が謝罪しないのなら、首脳会談しない方がマシだ」 英ＢＢＣインタビュー
11/13 「日本の右傾化に共同対応」～朴大統領-プーチン、日本批判の共同声明
※VANKは民間団体ですが、韓国政府から資金援助を受けて活動している団体なので、政府の活動の延長としてここに入れました。
関係改善のために韓国政府は何もしていないどころか、首脳会談に条件をつけて拒否し続けていた事がわかる。
百歩譲って韓国側の竹島や慰安婦の言分に理があるとしよう。
たとえそうだったとしても、それならばそれで、するべき事は首脳会談をして意見の違いについて話をするべきなのであり、一方的に「自分達の要求に答えないなら会談はしない」という態度はおかしい。
この間、日本は常に対話の窓口を開き、日韓の意見交換の場を求めてきたのだから、なぜ関係改善の兆しが見られないのかは一目瞭然だろう。
そもそも靖国参拝にしても、首相は就任以来中韓に「配慮」して見合わせてきていたという経緯がある。
しかしその結果関係が改善されるどころか、韓国側は要求を増やして問題を更にこじれさせただけだったのだ。
参拝してもしなくても態度が変わらないのなら、公約通りに参拝しようとなるのは当たり前の事だろう。
元々最近の日韓関係の悪化は、朴大統領の前任の李明博大統領による竹島上陸と天皇謝罪発言にあり、更にそこから上にも書いたように朴大統領が「関係改善のための会談に条件をつけ続ける」という事をし続けた事に原因があるわけだ。
原因が韓国側を切っ掛けとしているにも拘らず、こんな態度では関係が良くなるわけもなく、はっきり書けば靖国参拝は何の関係もない。
参拝前から問題だらけだったのだ、現在は一昨年から続くその問題が一切解決していないというだけに過ぎない。
今回短いですが以上となります。
ちなみに、この事を韓国人に説明しても無駄です。
旭日旗問題の件で書いたように、これを彼らに言ったとしても「日本が悪いからいけないのだ」「自分達は理由があるから仕方がないのだ」と言い訳をするだけだからです。
この件を説明するのならば、アメリカを含む靖国問題を外交カードとしていない国の人達にするべきでしょう。
