日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

「コードギアスは右翼的」日本のアニメに抗議する韓国人

今回はちょっと軽めの話題を。
タイトルを見て、このアニメを知っている人は「え?どういうことなの?」と思った人も多いと思いますが、読んでもらえれば知っている人も知らない人も意味がわかるでしょう。
ただし、実は自分自身このアニメを見た事が無いので、知識は公式サイトとウィキペディアからになります、内容に間違った解釈などがあったらごめんなさい。

韓国は日本の創作物に様々なクレームを入れている、最近も「風立ちぬ」や「進撃の巨人」「艦隊これくしょん」が右翼的であると猛抗議をしたわけだし、数年前の「ヘタリア騒動」を知っている人も多いだろう。それに比べてコードギアスへの抗議というのはそれほど目立ったわけでもないし、何よりこの抗議があったのは2007年でだいぶ前だ。
本来なら風立ちぬ進撃の巨人艦隊これくしょんについて触れた方が時事的でもあり面白いのかもしれないが、実はこのコードギアスへの抗議には、韓国人が日本の創作物へ抗議する場合の要素の殆どが詰まっており、彼らの行動原理や抗議の理屈を知る上で非常に面白いサンプルなのだ。

さて、本題に入る前にまずこの問題を知るうえで知っておいてほしい予備知識をいくつか紹介しておく。
これを知っている大前提が無いと、自分の文章力では非常に説明が難しくなってしまうので、まず読んでほしい。

韓国人はこの世の中に「絶対普遍の価値観や歴史観」というものがあると思っている。
そもそも価値観や歴史観というものは、たとえば三角錐を真上からみたら円に見え、真横から見たら三角形に見えるのと同じように、観測者の見る立ち位置によって大きく変わる。歴史観や価値観で言えば、立ち位置だけではなく時代が違えばそれだけで解釈が大きく変わることもある。しかし韓国人はこれが理解できない。
歴史観や価値観は立ち位置も時代も超えて絶対普遍の物であり、韓国人のもつ歴史観や価値観こそこの世の絶対のものであると考え、それは「世界中の誰しもが必ず共有しなければいけないもの」と考えている。

結果韓国人は、政府が資金援助をしているVANKなどの民間団体を通じ、世界中に「正しい歴史観」を広める運動というものを大々的に行っている。

次に、韓国人は「自分たちは正しいから正しい、証拠など必要がない、証拠を持ってくるのは何か後ろめたい事があるからだ」と考えている。
これは李氏朝鮮時代の貴族である両班たちが学んでいた朝鮮儒教朱子学に源流があり、儒教は道徳的に絶対的に正しいのだから、儒教を学んだ自分たちは道徳的に絶対的に正しく決して間違わないという大前提があるからだ。

これが歴史が進むにつれて先鋭化していき、李朝末期には「自分たちは正しいから正しいのだ」という、原因と結果が逆転する現象が発生、それが現在まで続く韓国人の価値観の基本となっている。
この自己を絶対的正義をする思想は、20世紀初頭に朝鮮を訪れ、日本に併合されゆく朝鮮を同情的に見ていたスウェーデン人ジャーナリスト、アーソン・グレイブストの著書の以下の記述を見るとわかりやすいだろう。
『悲劇の朝鮮』 アーソン・グレブスト 1912年

(学者である両班は)礼節上、天地の間に起こることなら、すべからく知っていなければならないし、質問されたことには、ことごとく答えられなければならない訳ですが。ただ、わざと騙そうとするのではありませんが、その嘘っぽい理論で、結論を下す論法ときたら、まったく驚くべきほどです。自分が正しい場合が、ほとんどないにもかかわらず、悪びれる様子がほとんどない。
もし、誰かが彼の言うことを受け入れないで、別の論理で反駁を加えたりすると、彼は礼を守り抜くために、必死の努力をするんです。なかなか信じようとしない人を説得したり、または、自分の正しさを納得させたと、自分自身思えるまでは、決して投げ出したりはしません。
要するに、今の韓国は政府を通じて世界に向けてこれと同じ事をやっているわけだ。

そして最後に、韓国人は現実よりも「(自分が理想とする)かくあるべき」を優先する。
「かくあるべき」が優先されてしまうので、客観性のある歴史資料などであったとしても、現実に今現在起きている出来事であったとしても、この「かくあるべき」に都合が悪ければ最終的には「感情的に受け入れられない」と突っぱねて否定してしまう。
日中韓で共通の歴史観の教科書を作ろうと始まった共同歴史研究会も、古代史の解釈がこの「かくあるべき」に沿っていないと韓国代表の学者たちが抗議した結果、事実上の無期延期となってしまったという経緯がある。

さて、上で紹介したこの3つの考え方

・韓国人は絶対普遍の価値観や歴史観があると思っている
・韓国人は常に自分達は倫理的・道徳的に絶対に正しいと思っている
・韓国人は「(自分たちが理想とする)かくあるべき」が現実より優先される

は、特に日本に対して彼らは絶対的だと思っている、だから日本人がこれに反する事をすると彼らは決して許さない。自民族中心主義教育を受けた韓国人達にとって、日本は「文化的・道徳的に劣った存在」という事になっているので、創作物であったとしても我慢ならないのだ。

だいぶ長くなってしまったが、これを踏まえたうえで実際のコードギアスに対する抗議内容を見てほしい。
日本の右翼アニメ・マンガがインターネット占領

「日本が植民地になった」という仮定のもとに展開される日本アニメ「コードギアス」。谷口悟朗監督のこの作品は、最近インターネットを中心に我が国の青少年ネチズンの間で高い人気を集めている。掲示板ごとにファン用スレッドが作られ、P2Pサイト・動画サイトなどを通じて日々広まっている。

中国を「中華大帝国」、アメリカを「ブリタニア」という仮想の帝国で描写し、ブリタニアに占領された日本で謎の力「ギアス」を手に入れた少年が、ブリタニアや友人と対立して孤独な戦いを繰り広げるという内容だ。特に、帝国主義の犠牲になった日本の惨状と深刻な差別を受ける日本人、日本皇室称揚、日本独立運動家の活躍など、日帝強占期に我が民族のあった被害がそっくりそのまま盛られている。

日本の帝国主義熱望を美化したり日本を被害者だと歪曲する日本マンガ・アニメが青少年の間に浸透しているのだ。青少年たちが、作家の考えや思想が強く反映されたマンガ・アニメを濾過なしに受け入れることで、歪曲された歴史観を持つようになる可能性が高いということだ。
(中略)
問題は、こうした軍国主義的性向の日本マンガが、ずば抜けた作品性で武装していることだ。
派手な作画とがっちりとしたストーリー構成、卓越な心理描写などのため、容易に夢中になるほかないのだ。漫画家になるのが夢という李某くん(16)は、「自分たちが被害者という内容にかんしゃくが起こる時もあるが、あまりに作品性が優れたマンガだから、見ずにはいられない」と語った。

これについて専門家らは、マンガの心理的な掌握力を勘案すれば右翼性向のマンガが青少年に及ぼす影響は思ったより深刻だ、と指摘している。マンガの場合、写真媒体よりも脳裏に深く刻印されて感情的に浸透しやすく、ややもすると未熟な青少年の歴史観を歪曲する可能性があるというのだ。

李ジェウン漫画研究所の李ジェウン所長は、「最近の青少年は政治・歴史的問題に鈍感だから、日本の論理に同化されやすい。青少年がこのようなマンガを自ら駆逐できるよう、学校やマスコミに討論の場を作るなどの対策を準備せねばならない」と語った。

毎日新聞(日本の毎日新聞とは無関係)(韓国語)(2007/09/06 09:47)
http://www.imaeil.com/sub_news/sub_news_view.php?news_id=39351&yy=2007
http://news.naver.com/news/read.php?mode=LSD&office_id=088&article_id=0000075399§ion_id=102&menu_id=102

見ての通り、「日本人が被害者である事が気に入らない」のだ、韓国人の考える「絶対普遍の価値観」の中では、日本は常に悪の加害者であり、朝鮮人は常に無垢で正義の被害者であらなければならないとなっている。だからそれに反する設定のアニメは、韓国人にとって「過去を美化する右翼作品」であり「世界で普遍の価値観・歴史観」を揺るがし青少年を洗脳するとんでもないアニメとなるわけだ。
韓国は同じ理屈で戦争の悲惨さを描いた「蛍の墓」も右翼アニメと言って抗議している、「日本は常に道徳的に悪の加害者でなければならない」という、彼らの理想と大きく違うからだ。


そしてもう一つ注目すべき事件がある、同じく2007年にアメリカの学校で戦争の悲惨さを描く推奨図書とされていた『竹林はるか遠く-日本人少女ヨーコの戦争体験記』を「過去を美化する右翼の陰謀・捏造」として、在米韓国人による排除運動が発生、韓国領事館まで抗議活動に加わりとうとう一部の地域で推奨図書から外されてしまった。

実は驚くべき事にこれも「コードギアスへの抗議と同じ理屈」なのだ。
この本は、戦後朝鮮半島から逃げてきた筆者が、逃げる過程で朝鮮人から日本人への略奪や暴行、強姦、殺人などを目撃した光景を語ったノンフィクションの本なのだが、表現内容に見ての通り「日本人が被害者で朝鮮人が加害者」として書かれている部分がある、だから「かくあるべき歴史」と違うので韓国人は猛烈に抗議したと言うわけだ。

このように、韓国人達にとってフィクションかノンフィクションかはまるで関係がない、とにかく彼らの理想とする「かくあるべき」や「道徳的に正しい歴史観・価値観」と違う物は、どんな理由があれ絶対に許せないのだ。
そして、それらに対して日本人が証拠を持って反論しようものなら「ほらみろ、後ろめたい事があるからそんな事をするのだ」となってしまい、根本的に会話が成り立たない。

今後も韓国人による日本の創作物などへの抗議はずっと続くだろう。
そして、それに対して日本人は「話し合えばわかってもらえる」などと考えない方がいい、例え表面上はわかった振りをしていても、彼らの考える「かくあるべき」や「絶対普遍の価値観」と違えば、本心では絶対に納得しない。
日本人と韓国人はそこまで「違う」存在ということだ。
対処法は、抗議されても「相手にしない」第三者が関わっていたら「第三者にのみ事情の説明をする」だけしかない。
そもそも相手にしたところで、こちらが疲れてどうでも良くなるまで延々と難癖つけられるだけだろう。