日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

【ゆっくり解説】日本学術会議の問題 part2/2


さて、本日は前回に引き続き日本学術会議の問題について扱っていきます。

本日の投稿動画


Youtube
https://youtu.be/ULw0f3U8EYQ



元記事
マスコミの定番テクニック
日本学術会議問題と論点のすり替え

関連動画

YouTube
https://youtu.be/UaaCSmOXGD0


以下は動画のテキスト版になります。

注意

・この動画は「マスコミ問題」を扱っています

・「マスコミ問題」ですので、イデオロギーや属性等は一切関係ありません

・「特定の国との特別な関係」は問題の枝葉です、主問題は業界の体質です

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう。

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください

・リクエストは原則受け付けていません

・引用ソースへのリンクが同時掲載のブロマガにあります

・毎週土曜日更新



レイム マリサ
ゆっくりしていってね


マリサ
さて、前回に引き続き日本学術会議の問題について扱っていくぜ。


レイム
前回は、日本学術会議が「教条主義的」に防衛省自衛隊の関わる研究を事実上妨害していて、学問の自由の侵害が起きているって件だったわね。


マリサ
そうだぜ。
そのうえで、この問題は「本題ではない」ってところで終わったな。


レイム
そういえば、今回が本題だったわね。
でもあれ以上に酷い事ってあるの?想像がつかないのだけど。


マリサ
まあ詳しくは本編を見てもらうとしてな、あの「軍事研究禁止」って日本学術会議の声明の実態は、「自衛隊に関わる研究禁止」であって「軍事研究禁止」ではないって事が判明したんだぜ。


レイム
どういうこと?
それが事実なら、日本学術会議の「軍事研究禁止」って声明は、防衛省関連の研究を妨害するための口実でしかないって事になるわよ。


マリサ
そう、今回はその件について詳しくやっていくぜ。


千人計画


レイム
千人計画って何?


マリサ
平たく言うと中国の軍民融合の一環として始まった計画の一つだぜ。


レイム
というと?


マリサ
まずサイエンスポータルチャイナという、日本で中国の科学技術関連情報を扱っているページを見てみると

正式名称: 海外ハイレベル人材招致「千人計画」
実施部門: 「中央人材工作協調チーム」(中国共産党中央組織部
開始時期: 2008年
https://spc.jst.go.jp/policy/talent_policy/callingback/callingback_05.html

対象:

国籍問わず、原則上55歳以下、海外で博士号を取得している者。
当選された者は毎年中国での研究活動は6ヶ月以上であること。
以下の諸条件のいずれに該当する者:
海外の著名な高等教育機関、研究機関において教授またはそれに相当するポストに就いた者
国際知名企業と金融機関において上級管理職を経験した経営管理人材及び専門技術人材
自主知的財産権をもつ、またはコア技術を把握している;海外での起業経験を持ち、関連産
業分野と国際標準を熟知する創業人材
中国が至急に必要とするその他のハイレベルイノベーション創業人材

申請の窓口及び管理部門:

国家重点イノベーションプロジェクト→中国科学技術部
重点学科及び重点実験室→中国教育部及び中国科学技術部
中央企業と国有商業金融機関→国務院国有資産監督管理委員会及び中国人民銀行
ハイテク産業開発区を中心とする各種サイエンスパーク→中国科学技術部、人力資源と社会保障
海外人材の自薦→人力資源と社会保障部、国家外国専門家局、中国科学協会、欧米同学会

与えられる中国国内での就業ポストなど:

高等教育機関、研究機関、中央企業、国有金融機関の上級管理職及び専門技術職に就ける。
国家重大プロジェクト、「863計画」、「973計画」、「国家自然科学基金委員会」などのプロジェクトの責任
者になれる。
政府機関の科学技術資金、産業発展サポート資金などを申請できる。
重大プロジェクトの顧問や論証作業、重大科学研究計画と国家基準の制定、重点プロジェクトの建設に関わる仕事に参与できる。
上述各国家科学研究プロジェクト計画の責任者に担当する者は、規定された職務の責任範囲内において、諸経費の使用及び人材の選定に関する決定権を有する。
中国国内の各種学会組織に参加することができる。また、中国科学院及び中国工程院の院士(外籍院士)の申請選考に参加できる。
各政府奨励の候補者になれる。など

主な処遇:

外国籍の海外招致人材について、本人及びその外国籍の配偶者と未成年の子女が「外国人永久居住証」及び2~5年期間付きの数次再入国ビザをもらえる。
中国国籍の海外招致人材について、出国前の戸籍所在地の制限によらず、国内の任意1つの都市を戸籍所在地として選択することができる。
中央財政から海外招致人材に100万元/1人の一括補助金(国家奨励金とみなし、個人所得税を免除する)を与える。
招致人材及びその配偶者子女が中国国内の各種社会保険制度をうけることができる。
5年以内の中国国内収入の内、住宅手当、飲食手当、引越し費、親族訪問費、子女の教育費などについて、国家税法の関連規定により、免税となる。
招致人材の配偶者について、招致人材の就業先機関から仕事を手配するかまたは生活補助金をだすこと、招致人材の子女の就学について、本人の志望に応じて関連機関が対応すること。
招致人材の雇用機関が招致人材の帰国(入国)前の収入水準を参考に、本人と協議し、合理的な賃金額を決めること。


マリサ
正式名称を「海外ハイレベル人材招致「千人計画」」といって、「国籍問わず、原則上55歳以下、海外で博士号を取得している者」を対象に、中国への人材誘致を目的としており、政府の研究機関の上級管理職及び専門技術職に就けるとしているぜ。


レイム
要するに、外国人材のヘッドハンティングをしているって事?
まあでも、節操無さすぎではあるけど、それだけで「問題」とは言えないんじゃない?


マリサ
それがな、この千人計画、どうも実態は他国の技術を盗んで自国の軍事技術にフィートバックさせることを目的としているようでな

朝の更新:CSISはカナダの科学者を募集する北京の努力について警告します
THE GLOBE AND MAIL(英語) 2020年8月6日
https://www.theglobeandmail.com/canada/article-morning-update-csis-warns-about-beijings-efforts-to-recruit-canadian/

おはようございます、

カナダ安全情報局は、学術募集プログラムを通じて科学者を中国に引き付けようとする北京の試みについて、カナダの大学や研究機関に警告しています。CSISは、北京がこれらの科学者を利用して、経済的および軍事的利益のために新しい技術にアクセスすることを望んでいると述べています。

連邦スパイ機関は、北京は主に千人計画(TTP)を通じて科学者を引き付けていると述べています。TTPは2008年に作成され、世界中の専門家を特定して採用し、彼らの研究結果を積極的または強制的に共有するよう説得しました。

TTPに関与しているカナダの教授の中には、技術移転は含まれておらず、このプログラムは中国人学生をカナダに採用するための良い方法であると述べています。


マリサ
例えばこのカナダメディアの報道によると、カナダの安全情報局の発表として、中国は千人計画で外国人材を集め、経済的および軍事的利益のために新しい技術にアクセスすることを望んでいる」と警告しているぜ。
また日本の防衛省防衛研究所のレポートによると

中国安全保障レポート2021
防衛省防衛研究所 令和2年(2020年)11月
http://www.nids.mod.go.jp/publication/chinareport/pdf/china_report_JP_web_2021_A01.pdf

(1)軍民融合による技術移転の懸念これまでみてきたように、中国の軍民融合発展戦略は、民間企業の技術革新と海外からの技術導入を前提としている。特に後者に関して、中国における研究人材の不足と特定の核心技術分野における遅れを補うために、さまざまな手段を用いて諸外国の先進的な武器・装備品や、その関連技術、さらには人材を獲得しようとしている。

米国政府は以前から中国への技術流出を警戒していたが、第2章でも述べたとおり、ドナルド・トランプ政権になってから危機感を高めて強硬な対策を講じ始めている。人民解放軍についても、2018年9月に中央軍事委員会装備発展部や同部部長を対ロ制裁に違反したとの理由で米国への輸出承認申請と米金融システムの利用を禁止したほか、米国とのビジネスができなくなる米財務省の特別指定リストに追加するなど、軍事技術や兵器取引の規制のための実際の措置を講じている。

しかし、中国の軍民融合に対応するうえで難しいのは、軍当局の動きのみならず、安全保障との関連でとらえることが困難な民間における経済・科学交流にも監視の網をかける必要があることである。特に最先端技術はデュアルユースのものが多く、従来型の規制をすり抜ける事例が多く見受けられるようになった。例えば、米国・先端国防研究センター(C4 ADS)が2019年9月に公表した報告書は、中国の国産空母開発でJ-1 5艦載機のペイロードを大きく改善することになる、電磁カタパルトの開発に係る技術流出の事案を紹介している。

それによると、鉄道車両製造分野の国有企業の子会社である中国南車時代電気は、2008年にパワー半導体バイスIGBT)技 術を 持 つ 英 国 の ダイネックス(Dynex)を買収・子会社化することで当該技術を獲得した。その後、同社は関連企業を通じて中国海軍の艦艇・装備の研究開発の過程でIGBTの技術協力を行い、中国の空母におけるレールガンや電磁カタパルトの開発に貢献しているという。このように把握が困難な形で海外の民間技術が軍事技術として流出する事例にはさまざまなパターンがある。例えば、外国企業の研究開発施設の自国への誘致や当該企業に対する技術協力や買収などを通じた技術移転、留学生・研究者を通じた情報窃取・技術移転、情報機関が行う産業スパイ活動による情報窃取などである。

軍民融合によるこうした目立たない技術流出の事例は、欧米諸国に対して安全保障と経済関係を再考させ、新たな貿易規制への取り組みを促している。実際に、技術導入のための人材獲得政策とされている「千人計画」についても、米国では知的財産や技術侵害の脅威とみなされており、2020年1月、ハーバード大学の化学生物学科長が「千人計画」への参加を巡り米政府に虚偽の説明をしたとして米司法省から起訴されている。

上記のような民間を通じた海外から中国への軍事技術の移転に法的根拠を与えているのが中国の国内法である国防動員法および国家情報法である。国防動員法では、「いかなる組織および個人も、法による民生用資源の徴用を受任する義務を有する」と規定しており、外国企業も対象といわれている。国家情報法は、「いかなる組織および個人も国の情報活動を支持・協力する」ことを規定しており、情報漏洩などの懸念を招く要因となっている。



マリサ
中国では軍民融合が進んでおり、中国は千人計画などを通じて「さまざまな手段を用いて諸外国の先進的な武器・装備品や、その関連技術、さらには人材を獲得しようとしている」としており、また「ハーバード大学の化学生物学科長が「千人計画」への参加を巡り米政府に虚偽の説明をしたとして米司法省から起訴されている」「と指摘しているぜ。


マリサ
そのうえでレポートでは、「上記のような民間を通じた海外から中国への軍事技術の移転に法的根拠を与えているのが中国の国内法である国防動員法および国家情報法である。国防動員法では、「いかなる組織および個人も、法による民生用資源の徴用を受任する義務を有する」と規定しており、外国企業も対象といわれている」「国家情報法は、「いかなる組織および個人も国の情報活動を支持・協力する」ことを規定しており、情報漏洩などの懸念を招く要因となっている」と警告しているぜ。


レイム
つまり、中国は外国の研究者を中国に好待遇を餌に招いて、国内法を口実に外国の軍事関連技術を盗もうとしているって事ね。
で、これに日本学術会議のメンバーが関わっているって事?


マリサ
そうだぜ。
当初日本学術会議は「千人計画のことなど知らない」としらばっくれていたんだが、中国大手ポータルの百度百科にな

バイオニックロボットのパイオニア-北京理工大学「千人計画」の専門家である福田敏男へのインタビュー
https://web.archive.org/web/20201019211615/https://xueshu.baidu.com/usercenter/paper/show?paperid=0cf5e78952bd36d259a461e3397985b8&tn=SE_baiduxueshu_c1gjeupa&ie=utf-8&site=baike

福田敏男教授の指導の下、著者とその側近が北京理工大学のロボティクス研究所を訪れました。これは印象的な訪問でした。卓球ラケットを持って、ロボコップ「ホイトン」の第5世代ロボットに似た外観は素晴らしいです。横から紹介された福田教授の助手このロボットは、高さ1.6メートル、重さ63キログラム、自由度30度で、高速ビジョンと全体の協調的かつ自律的な反応に基づく器用なモーションコントロールの要点を突破します。


マリサ
現在は消されているが、ロボット工学が専門の福田敏男名古屋大学名誉教授の名前があって、そこで「北京理工大学「千人計画」の専門家」として紹介されていたんだぜ。
ちなみにこの人日本学術会議のメンバーなうえに、他にも日本学術会議メンバーで千人計画に関わっている人が多数いるようなんだぜ。


レイム
ちょっとまって、日本学術会議って「戦争を目的とする科学の研究は絶対にこれを行わない」という声明を発表しているのに、あからさまに軍事研究と関わり合いのある千人計画には参加しているってこと?


マリサ
そうだぜ。
そのうえで日本国内においては、防衛省が金を出す「安全保障技術研究推進制度」には、船舶の燃費向上とか毒ガスセンサーの研究にまで、「声明を根拠に」妨害をしているわけだ。


レイム
たしかに、これは「軍事研究」を禁止しているのではなく、「学者を防衛相に関わらせないよう妨害している」だけにしかみえないわね。


ダブスタは基本


レイム
ねえマリサ、まだ何かあるの?
もう十分すぎるほど日本学術会議の問題はわかったのだけど。


マリサ
甘いぜ、甘すぎるぜレイム!
これだけなら日本学術会議は「個人の責任」で言い逃れできるじゃないか。
前回も書いたが、その程度なら今更ここで取り上げたりしないぜ。


レイム
うわぁ…。


マリサ
でな、この千人計画なんだが、問題なのは千人計画そのものってよりもさっきの防衛研究所の指摘にもあるように、中国の法が「あらゆる研究を軍の利益のために利用できる仕組み」にしている事で、千人計画に直接かかわっていなくても、中国がこういう制度である以上、中国関連の研究に関わっている時点で「中国の軍事研究に関与しうる立場にある」ということだぜ。


レイム
それはこれまでの説明で、わざわざあえて繰り返し説明するようなこと?


マリサ
いやいや、次の情報はこれが重要になるんだぜ。

日本学術会議と中国科学技術協会」協力の陰に中国ハイテク国家戦略「中国製造2025」
News week 2020年10月10日
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/10/post-94660.php

日本学術会議の新会員候補6人の任命拒否が問題となっている。本稿ではその可否よりも、日本学術会議が覚書を結んでいる中国科学技術協会の正体を明確にし、習近平の狙いが潜んでいることに関して注意を喚起したい。
2015年、日本学術会議は中国科学技術協会と覚書を交わした

日本学術会議のHPをご覧になると、そこに国際活動というバナーがあり、それをクリックし、さらに「その他の二国間交流」を辿っていくと、「中国科学技術協会との協力覚書署名式」というのがある。そこには

――平成27年9月7日、中国科学技術協会(中国・北京)において、大西隆日本学術会議会長と韓啓徳中国科学技術協会会長との間で、両機関における協力の促進を図ることを目的とした覚書が締結されました。

と書いてある。

平成27年は西暦で2015年だ。

この2015年に中国で何が起きたのかを見てみよう。
2015年、中国ハイテク国家戦略「中国製造2025」発布

2015年は中国のハイテク国家戦略「中国製造2025」が発布された年だ。

習近平は2012年11月に第18回党大会で中共中央総書記に選ばれると、すぐさま「中国のハイテク産業を緊急に促進させよ!」という号令を出して、その年の年末から2013年の年明けにかけて、中国工程院の院士たちを中心に諮問委員会を立ち上げた。

中国工程院というのは国務院(中国政府)直属のアカデミーの一つで、中国科学院から分離独立したものである。中国にはほかに中国社会科学院中国医学院、中国農学院など、多くのアカデミーがある。「院士」というのは「学士、修士、博士」などの教育機関におけるアカデミックな称号とは別系列の、中国の学問界で最高の学術的権威のある称号である。

2013年、中国工程院の院士たちを中心に最高レベルの頭脳が集まり、「中国製造2025」の基本枠を構築した。2013年末にその答申を受けて中国政府の関係者が実行可能性や予算などを検討し、互いに討議を繰り返した末に、2015年5月、李克強国務院総理が発表したのがハイテク国家戦略「中国製造2025」である。

それまでの組み立てプラットフォーム国家から抜け出して、半導体製造や宇宙開発あるいは5GやAIによる軍事技術も含めた「スマート化」を図ることなどが目的だ。

米中覇権競争時代がやってくるのは目に見えていたので、アメリカに追いつき追い越さなければ中国が滅びる。だから「中華民族の偉大なる復興」を目指し、国家運命を賭けて漕ぎ出したのが「中国製造2025」だった(詳細は拙著『「中国製造2025」の衝撃  習近平はいま何を目論んでいるのか』)。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/10/post-94660_2.php

もちろん「中国製造2025」では「軍民融合」も謳われており、そのためには国家直轄でない民間の科学技術団体も統合していく必要があった。

2013年、中国工程院と中国科学技術協会が提携

習近平国家主席に選ばれた2013年3月15日、中国工程院は中国科学技術協会と戦略的提携枠組み合意書の調印式を開いた。中国科学技術協会は430万人ほどの会員を擁する科学技術者の民間組織だ。

自分が国家主席に選ばれた日に「中国工程院と中国科学技術協会の提携」を発表するというのは、習近平の「中国製造2025」完遂への決意のほどを窺(うかが)わせる。

逆に言えば、この提携は中国のハイテク国家戦略「中国製造2025」を完遂するための一環であったということが言える。

アメリカと対立する可能性が大きければ、国家戦略的に先ず惹きつけておかなければならないのは日本だ。日本経済は減衰しても、日本にはまだ高い技術力がある。十分に利用できると中国は考えていた。

こうして、2015年9月に日本学術会議と協力するための覚書を結んだのである。

実にきれいな時系列が出来上がっているではないか。

中国の国家戦略の流れの中に、「日本学術会議と中国科学技術協会の覚書」がピッタリはまり込んでいるのが鮮明に見えてきたものと思う。

中国工程院と軍事科学院との人的交流と情報交換

2017年9月、中国人民解放軍・軍事科学院はその傘下に国防工程研究院を新設した。軍事科学院は中央軍事委員会および中国人民解放軍の管轄下にあるアカデミーである。

問題は、中国工程院と軍事科学院国防工程研究院の主要な研究員(教授)(中には院士)は、互いに人的交流が盛んで、中には兼任している者もいることだ。その結果、研究成果に関する情報交換も盛んとなっている。

ということは、日本学術会議が中国科学技術協会と連携しているなら、それは中国工程院と連携していることになり、最終的には軍事科学院・国防工程研究院と提携していることにつながるということである。

日本の一部のメディア(あるいは国会議員)は、中国工程院が国防部の管轄下にあるなどと書いていたり発言したりしているのを散見するが、それは間違いだ。

国防部というのは国務院の中の中央行政の一つに過ぎず、ほとんど力を持っていない。そんな末端の管轄下にあるのではなくて、中国工程院は国務院直轄だし、軍事科学院は中央軍事委員会の直轄下にある。そのトップにいるのは習近平・中央軍事委員会主席である。
日本学術会議と中国科学技術協会との人的交流

自民党の某国会議員の発言(ツイッター)に、日本学術会議は中国の「千人計画」とタイアップしているようなことが書いてあったが、日本学術会議のHPを見る限り、そういうことは書いていない。中国には今「千人計画」どころか「万人計画」もあるので、そのような細かなことを突っついて「どこに書いてあるんですか?」という反撃材料を提供するのは賢明ではないだろう。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/10/post-94660_3.php

それよりも冒頭に例示した「その他の二国間交流」の中の「中国科学技術協会との協力覚書署名式」の説明文の下にあるPDFをクリックして頂くと、そこに概ね以下のような文言がある。

――両機関は、本覚書の範囲内で推薦された研究者を、通常の慣行に従って受入れ、研究プログラムの調整や、現地サポートの対応を行う。

すなわち「日本学術会議と中国科学技術協会」は「必要に応じて推薦された研究者を受け入れる」ことが可能なように作られている。 

そして2013年3月15日の提携書で、中国工程院もまた、中国科学技術協会と「科学技術サービス・人材育成などの面で提携を深化する」と謳っているのだ。
日本学術会議は政府から独立した機関なのか?

日本学術会議菅総理による任命拒否に対して「学問の自由が侵された」と主張しているようだが、日本学術会議は日本政府が毎年10億円以上の経費を注ぎ込んで運営されている機関だ。会員が自腹で会費を支払って成り立っている「政府とはいかなる関係もない、独立した学会」とは違う。国民の税金で「食わせてもらっている組織」ではないのだろうか?

もちろん学問の自由は絶対に保障されなければならないし、発言の自由も民主主義国家の大原則として保障されていなければならない。

しかし、国民の税金で生きている以上、一定程度の日本政府による監督権は働くのが自然ではないのだろうか。つまり「日本国民による監督」が必要だということだ。

国民がいちいち「私たちの税金が正しく使われているか否か」を直接監督する訳にはいかないので、選挙で選ばれた国会議員に委託する以外にない。任命権が総理にあるとすれば、ある意味、総理に委任するしかないことになる。

だからこそ、菅総理や内閣関係者は、「総合的俯瞰的に判断した結果」などという「禅問答」のような訳の分からない弁明をせずに、むしろ明確に「国民の誰にでも分かる言葉」で毅然として説明すべきだろう。

そうすれば、むしろ、日本学術会議の在り方を根本から考え直すことができる。その意味では菅総理は、国民に「考える」ための良いチャンスを与えてくれたという解釈もできよう。

日本人の多くは、自民党の二階幹事長を筆頭として、中国の「シャープパワー」にやられてしまっており、魔法をかけられているので、自分が「中国の操り人形」になっていることさえ自覚できないでいる。

日本国民よ、「現実を直視しようではないか」と言いたい。

知識層も、高い思考力を持っているはずなので、どうか中国の老獪な戦略とシャープパワーに気が付いて欲しいと切望する。


マリサ
この記事によると、日本学術会議は「中国科学技術協会との協力覚書署名式」というのを取り交わしていて、この覚書を交わした2015年は、中国が軍民融合を加速させた「中国製造2025」の時期と重なるそうだぜ。


マリサ
そのうえで記事では「日本学術会議が中国科学技術協会と連携しているなら、それは中国工程院と連携していることになり、最終的には軍事科学院・国防工程研究院と提携していることにつながるということである。」と警告しているぜ。


レイム
ちょっと待って、つまり日本学術会議は日本国内では「軍事研究禁止」の声明発表をして日本の研究者の研究に制限をかけながら、自分達は軍民融合を進める「中国科学技術協会」との協力関係を推進していったって事?


マリサ
な、無茶苦茶だろ?
しかもそれだけじゃないんだぜ。


レイム
まだ何かあるの????


マリサ
この読売の2021年1月1日の記事によると

【独自】中国「千人計画」に日本人、政府が規制強化へ…研究者44人を確認
読売新聞 2021/01/01
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20201231-OYT1T50192/

 海外から優秀な研究者を集める中国の人材招致プロジェクト「千人計画」に、少なくとも44人の日本人研究者が関与していたことが、読売新聞の取材でわかった。日本政府から多額の研究費助成を受け取った後、中国軍に近い大学で教えていたケースもあった。政府は、経済や安全保障の重要技術が流出するのを防ぐため、政府資金を受けた研究者の海外関連活動について原則として開示を義務づける方針を固めた。

読売新聞の取材によると、千人計画への参加や表彰を受けるなどの関与を認めた研究者は24人。このほか、大学のホームページや本人のブログなどで参加・関与を明かしている研究者も20人確認できた。

 千人計画に参加した理由については、多額の研究費などが保証され、研究環境が日本より魅力的だとする研究者が少なくなかった。

 44人のうち13人は、日本の「科学研究費助成事業」(科研費)の過去10年間のそれぞれの受領額が、共同研究を含めて1億円を超えていた。文部科学省などが公開している科研費データベースによると、受領額が最も多かったのは、中国沿岸部にある大学に所属していた元教授の7億6790万円で、13人に渡った科研費の総額は約45億円に上る。

 米国は千人計画について「機微な情報を盗み、輸出管理に違反することに報酬を与えてきた」(司法省)などとして、監視や規制、技術流出防止策を強化している。海外から一定額以上の資金を受けた研究者に情報の開示を義務づけているほか、エネルギー省は同省の予算を使う企業、大学などの関係者が外国の人材招致計画に参加することを禁止した。重要・新興技術の輸出規制の強化も検討中だ。

 日本では現在、千人計画への参加などに関する政府の規制はなく、実態も把握できていない。政府は米国の制度などを参考に今年中に指針を設け、政府資金が投入された研究を対象に、海外の人材招致プロジェクトへの参加や外国資金受け入れの際には開示を義務づけることを検討している。

 今回確認された44人の中には、中国軍に近い「国防7校」に所属していた研究者が8人いた。うち5人は、日本学術会議の元会員や元連携会員だ。

 中国は民間の最先端技術を軍の強化につなげる「軍民融合」を国家戦略として推進し、最新鋭兵器を開発・導入するとともに、日本周辺でも覇権主義的な行動を強めている。日本政府は軍事転用可能な技術が中国に流出すれば、日本の安全保障環境の悪化につながると強く懸念している。

 国防7校のうち、「兵器科学の最高研究機関」とも呼ばれる北京理工大には4人が所属。「ロボット研究センター」で、人工知能(AI)やロボット工学、ロボット製造に活用できる神経科学などを研究・指導していた。同センターは、弾道ミサイルの誘導や軍民両用ロボットなどを研究してきたとホームページで説明している。

 同センターに所属していた研究者は、読売新聞の取材に、「私の研究も、大学で進むロボットの研究も、軍事転用は可能だ」と語った。民間技術と軍事技術の線引きは困難だと指摘する研究者もいた。

北京航空航天大にも4人の日本人が所属していた。同大は、大量破壊兵器であるミサイル開発の疑いがあるとして、貨物や技術の輸出時には経済産業省の許可が必要な「外国ユーザーリスト」に記載されている。

 同大に所属する宇宙核物理学の研究者は、「軍事転用される危険性はどんなものでもある」としつつ、「教えているのは基礎科学の分野で、軍事転用とは最も距離がある。経産省の許可も得ている」と強調した。

 ◆千人計画=世界トップの科学技術強国を目指して、外国から優秀な人材を集める中国政府や省当局などの人材招致プロジェクト。国家レベルでは2008年から実施されている。中国の人材招致プロジェクトに参加した外国の研究者らは、米国や欧州を中心に、2018年までに7000人を超えるとされるが、中国側は近年、計画への参加者を明らかにしていない。

 ◆国防7校=中国の国家国防科学技術工業局の監督下にある北京航空航天大、北京理工大、ハルビン工業大、ハルビン工程大、南京航空航天大、南京理工大、西北工業大の7大学。中国の「軍民融合」戦略の担い手で、中国軍の兵器開発とつながりが深いとされる。

マリサ
読売の独自調査で中国の千人計画に関わっている日本の研究者が44人おり、しかも「中国軍に近い「国防7校」に所属していた研究者が8人いた。うち5人は、日本学術会議の元会員や元連携会員だ」と指摘しているぜ。


マリサ
しかも「国防7校」に所属している研究者に取材したところ、「「私の研究も、大学で進むロボットの研究も、軍事転用は可能だ」軍事転用される危険性はどんなものでもある」とか「民間技術と軍事技術の線引きは困難だと指摘する研究者もいた」と書かれているぜ。


レイム
ねえ、この有様で日本学術会議は「戦争を目的とする科学の研究は絶対にこれを行わない」なんて声明を発表し、日本の研究者たちにその方針を事実上強要しているわけよね?


マリサ
しかも読売がスクープした問題はまだあってな。

【独自】中国「千人計画」、日本人研究者らに論文ノルマ…「著名な科学誌に2本」要求
読売新聞 2021/02/28
https://web.archive.org/web/20210228052145/https://www.yomiuri.co.jp/science/20210228-OYT1T50031/

海外から優秀な研究者を集める中国の人材招致プロジェクト「千人計画」を巡り、中国側が同計画に参加した日本人研究者らに論文執筆のノルマを課していたことがわかった。特に「ネイチャー」「サイエンス」など世界的に著名な科学誌への掲載を求めていた。そうした論文の掲載数は各国の学術レベルを示す指標の一つとされており、科学技術強国を目指す中国の強い姿勢がうかがえる。(小池和樹、藤原聖大)
点数化

 千人計画を巡っては、読売新聞の取材で少なくとも44人の日本人研究者が関与していたことが明らかになっている。このうち複数人が論文発表のノルマなどの実態を証言した。

 「著名な科学誌に2本の論文を出すよう求められ、かなりきつい」。2016年頃から中国・浙江省の千人計画に参加し、現在も現地で脳の遺伝子を研究している浙江大教授(43)はそう明かす。

 中国の大学では毎年、研究者が発表した論文数などを点数化し、研究実績を審査している。数が多かったり、著名な科学誌に掲載されたりすれば、給与が上がることもあるという。

 教授は浙江大に着任した際、優れた論文を集める英国の「ネイチャー」や米国の「サイエンス」、それらの姉妹誌などに在任中に計2本の論文を出すよう求められた。まだ掲載に至っていないため、毎年の審査の席で繰り返し求められているという。

 さらに、過去に中国以外で行った研究のデータを使う場合でも、中国の大学名で論文を発表するよう要請されている。教授は「データはまるまる他国での研究で得たものでも、中国の大学名で論文を発表する研究者は多く、中国の論文数の多さに反映されていると思う」と語った。
(後略)

マリサ
記事によると、中国は千人計画に関わった研究者たちに対して「論文執筆ノルマ」を課していて、特に「「ネイチャー」「サイエンス」など世界的に著名な科学誌への掲載を求めていた。」そうだぜ。


マリサ
しかも問題なのが「過去に中国以外で行った研究のデータを使う場合でも、中国の大学名で論文を発表するよう要請されている」という仕組みになっていて、これがさらに問題なんだぜ。


レイム
というと?


マリサ
まずさ、日本国内では「軍事研究に関わる」と日本学術会議に目を付けられると、その研究は事実上お蔵入りにされるよな?


レイム
あ、そうか。
日本にはもちろん日本での科学研究における問題があるにしても、日本学術会議が原因で自由な研究ができず、そこにきて中国が「うちなら資金も豊富で自由な研究もできますよ」「軍事に関わる研究も自由です」ともちかけると。


マリサ
そう、そしてその誘いに乗ってしまうと、その人のこれまでの研究結果もなにもかも、全部「中国の功績」として学術誌に論文発表されてしまううえに、法律によって軍事研究に転用されると。


マリサ
近年、日本のメディアや一部の学者が「日本は落ち目だ、日本の論文引用率が落ちている」と指摘しているけど、問題は日本の省庁の方針にもあるにしても、明らかに問題の一端として日本学術会議の方針があるよな。


レイム
たしかに、中国のこの「論文ノルマ制度」と日本学術会議の「軍事研究禁止」の方針は、その成立の時系列に違いがあるから直接の関係はないにしても「非常に相性がいい」のは確かね。


マリサ
そうだぜ。
現実問題として、日本学術会議の方針が事実上「中国への頭脳流出」を助長する形になっているわけだ。


何も変わらない


レイム
それで「何も変わらない」ってどういうこと?


マリサ
それなんだが、今回この件を動画化した理由にも関係していてな、part1を作り始める前、この件を「玉虫色の解決」で日本学術会議とメディアと野党がごり押しそうな状況になっているんだぜ

学術会議「現行の国の組織が望ましい」 見直し案を報告
朝日新聞 2021年4月7日
https://www.asahi.com/articles/ASP476TLKP47ULBJ00X.html

 日本学術会議の会員候補6人を菅義偉首相が任命しなかった問題に端を発した学術会議のあり方の議論で、梶田隆章会長が7日、東京・霞が関井上信治・科学技術担当相と会談し、昨年末から検討してきた組織の見直し案を報告した。「ナショナルアカデミーとしての役割を発揮するには、現行の国の組織が最も望ましい」とした一方、「特殊法人のような形で独立する余地もある」とした。

 井上氏が会談後に明らかにした。見直し案は、現行の組織形態が最も望ましいとしつつ、独立についても引き続き検討するという。井上氏は「国の組織のまま残るということであれば、国の組織としての責任をしっかり果たしてもらいたい。国から切り離して独立ということであれば、法律をつくらなければいけないので、しっかり決めていかなければいけない。学術会議の皆さんの意向を最大限尊重したい」と話した。

 学術会議は見直し案を8日の幹事会を経て公表し、21日から開く総会に諮る。梶田氏は会談の冒頭で「これですべての検討が終わるということではなく、さらに整理していかなければならない課題もある。会員の欠員がある状態での見直し議論には抵抗がだいぶある」とも述べ、引き続き6人の任命を求めていく。

 一方、6人のうち、加藤陽子・東京大教授(日本近代史)を除く5人が、連携会員や特任連携会員として学術会議の活動に参加することがわかった。学術会議が提言などをまとめる際に支援する役割で、会長が任命し、計約2千人いる。事務局によると、宇野重規・東京大教授(政治思想史)と岡田正則・早稲田大教授(行政法学)は以前から連携会員だった。

 任命拒否をめぐっては、菅首相が昨秋、「推薦の通りに(首相が)任命すべき義務があるとまでは言えない」などと対応を正当化。拒否した理由も「人事に関することで答えを差し控える」と、いまだに明確な説明をしていない。

 一方、与党内では学術会議の組織のあり方を問題視する声が広がり、自民党のプロジェクトチームは昨年12月、政府から独立した法人格への組織変更を求める提言を井上氏に提出。野党からは「論点ずらしだ」といった批判が上がった。

 政府も見直しの検討を進めるが、新型コロナウイルスの対応に追われ、秋までに衆院解散・総選挙も控えるなかで問題の再燃を避けたいのが本音で、首相官邸幹部は「このままあまり注目されないほうがいい」と漏らした。今回の見直し案についても「相手にしても仕方


マリサ
記事にもあるように、組織の見直し案に関して「ナショナルアカデミーとしての役割を発揮するには、現行の国の組織が最も望ましい」という提案が学術会議の会長から提案されていて、これで押し通しそうな雰囲気なんだぜ。


レイム
ちょっとまって、実態にそぐわない教条主義的な声明で日本の学術研究を阻害した挙句、中国の「軍民融合」に「軍事と民事の研究の区別は不可能」とか言って参加するダブルスタンダードが日常化していた組織が、「現状維持」を提案してそれで押し通そうとしているってこと?


マリサ
だから「改めて問題提起する事」にしたんだぜ。
そして2021年4月22日になって、こんなニュースが出てきたぜ

日本学術会議 組織の在り方検討し 報告書まとめる
NHK 2021年4月22日
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210422/k10012991761000.html

会員候補6人を総理大臣が任命しなかったことに端を発して検討されている、日本学術会議の組織の在り方について、学術会議は、現在の国の機関としての組織の形態が「学術会議の役割を果たすのにふさわしい」と評価する報告書を決定しました。

日本学術会議は、会員の候補として推薦した6人を去年10月、総理大臣が任命しなかったことに端を発して、学術会議の中で組織の在り方について検討が行われ、22日報告書をまとめました。

その中では、国を代表する学術組織には財政基盤や会員の選考の独立性など5つの要件があり、現行の国の機関であれば要件をすべて満たすとして、現在の国の機関としての形態が「学術会議の役割を果たすのにふさわしい」と評価し「変更する積極的な理由を見いだすことが困難だ」としています。

選択肢の1つとしてあげられた特殊法人とする場合には、所管する大臣からの独立性の担保や、職員や経費をどのように確保するかなど「国を代表する学術組織として役割を適切に発揮するために、解決すべきさまざまな課題がある」とし、乗り越えなくてはいけない課題が多いという認識を示しています。

また、科学的な助言機能を強化する改革として、異なる委員会が連携して提言する仕組みを整えるほか、産業界やNPOなどとの意見交換も進めるとしています。さらに、会員選考の透明性を高めるため外部有識者の意見を取り入れるほか、候補者と異なる分野の研究者が選考に関わることで、会員の多様性を確保するとしています。

学術会議の梶田隆章会長は井上科学技術担当大臣を訪れて、まとまった報告書について説明を行いました。

梶田会長はオンラインで記者会見を開き、報告書をまとめたことについて「この議論の重要性から誠心誠意、検討を行って文章にまとめてきた。フラットに検討した結果だ。6人の任命については、私たちの思いが届いていないと感じているので、さらに強い調子で思いを出した」と話していました。

学術会議の組織の在り方については、自民党の作業チームも検討を行い、政府から独立した新たな組織にするなどの提言をまとめています。

マリサ
外部からの「組織見直し論」に対して「内部検証」を行い、公式に「「学術会議の役割を果たすのにふさわしい」と評価し「変更する積極的な理由を見いだすことが困難だ」と公式声明を発表したんだぜ。


マリサ
そのうえで「科学的な助言機能を強化する改革として、異なる委員会が連携して提言する仕組みを整えるほか、産業界やNPOなどとの意見交換も進めるとしています。さらに、会員選考の透明性を高めるため外部有識者の意見を取り入れるほか、候補者と異なる分野の研究者が選考に関わることで、会員の多様性を確保する」とか言っているそうだが、要するにこれ「組織に問題は一切ないから何も変えません」と言っているも同じなんだぜ。


レイム
その「科学的な助言」が教条主義的で強圧的過ぎて自由な研究の阻害になっているうえに、中国への頭脳流出の原因になってもいるのに、「何も変える気がない」と。


マリサ
そして「内輪でちゃんと検証したから政府は従え」と言い出したんだぜ。
しかもメディアの多くは、このNHKみたいに「会員候補6人を総理大臣が任命しなかったことに端を発して検討されている、日本学術会議の組織の在り方について」と、さも問題がそれしかないように報じていて、前回と今回取り上げたような問題は「無かったこと」にされているんだぜ。


レイム
うわぁ…。


マリサ
これじゃ日本学術会議じゃなくて「日本パワハラ会議」だぜ。


レイム
たしかに。

今回のまとめ

・中国の目的は外国人人材を取り込み軍事計画に利用する事
日本学術会議は中国と協力関係にある
日本学術会議の問題が「無かったこと」にされつつある


マリサ
それでな、なんでこんなことになっているのか、最も根本的な問題は、日本学術会議の「平和」というものに対する認識が、机上論未満の欠陥だらけって事だぜ。


レイム
というと?


マリサ
孫子」やクラウゼヴィッツの「戦争論」とかを読んでもらうとわかりやすいが、平和にはコストがかかり、そのコストには「軍事力”も”含まれる」という事だぜ。


レイム
ああ、そういえば日本の「平和論」って「軍は悪」で思考停止している場合が多いわね。


マリサ
そうなんだぜ。
現実を無視した平和論を教条主義的に「信仰」しているから、この件みたいな矛盾だらけなことになるんだぜ。


マリサ
ちなみに、この考え方を否定したいのならば、現在の米中対立の原因の一つになっている南シナ海東シナ海での中国軍による恫喝行為を、軍事力以外で解決する「実行力を持った『具体的』方法」を提案するべきだぜ。
「外交による話し合い」とか「アジア版平和協定」とか、そんな漠然とした主張に意味はないぜ。
それで解決するならなぜなら、とっくに誰かがやっているからな。
本来それを実行に移すための担保となるのが軍事力で、今現在アメリカや日本がやっている事だからな。



レイム
まあたしかに、現実に起きている問題を解決できないのなら、それは机上の空論でしかないしね。


マリサ
そうだぜ。
それが日本学術会議のメンバーには解らず、しかも日本学術会議という文字通りの「象牙の塔」で内輪の理論をこねくりまわしているから、現実との間に矛盾が発生して、前回と今回紹介したような問題点が出てきてしまっているんだぜ。


レイム
なるほどね。


マリサ
そんなわけで今回の本編はここで終わるぜ。


レイム
ご視聴ありがとうございました。



大口
おつかれ~


大口
ところで、今回お知らせが3つあります。


マリサ
なんか多いな。


大口
まず一つ目、前回最後で紹介したマンボウに関してなのですが、あれは元々マンボウが知られていて、その後「見た目が似ている」魚が発見されたことで「アカマンボウ」と命名されたけど、技術の進歩でのちにマンボウフグ目でアカマンボウは「独立した目」と判明した結果、新たに「アカマンボウ目」という区分けができたというだけで、マンボウが偽物というわけではないです。


レイム
メディアでマンボウを連呼していたから、うp主もマンボウの連呼をしたくなったというどうしようもないネタなのよ、あれ。


マリサ
ほんとしょーもないんだぜ。


大口
で、では2つ目を。
ゴールデンウィークに関してなのですが、2021年5月1日の動画をお休みさせていただき、次回更新は5月8日を予定しております。


レイム
このご時世外出すらままならないのに、休んで何をするのよ。


マリサ
休みの意味が解らんぜ。


大口
い、色々と事情があるんだよ。


大口
そして最後の3つ目は、ブログの再開時期に関してなのですが、検査等をする短期入院の時期がまだよくわからず、ゴールデンウィーク明けの通院ではっきりするはずなので、再開は5月末から6月初頭頃とさせていただきます。


レイム
まあ、すぐに再開しても入院時期と重なったらまたお休みって事になってしまうしね。


大口
というわけで、3つのおしらせでした。


マリサ
そんなわけで今回はここで終わるぜ。
次回は2021年5月8日だから、その点だけ注意な。


レイム マリサ 大口
またさらいしゅ~



お知らせ。
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