日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

日韓で異なる「恩」への認識


さて、本日は日本と韓国では「恩」という概念についても大きな隔たりがある件について書いていきます。

初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。

ブロマガ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由

注意
・このブロマガは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています

・当ブロマガのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです

・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください

東日本大震災のころの韓国メディアのコラムに「(日本に行った韓国の支援に対して)善意を施すという考えには憎悪という芽が出ている」と書かれたものがあり、これは典型的な「自分達がそうだから相手もそうに違いない」という、韓国における典型的な考え方の一例となっている。


このことは、韓国には善意で受けた「恩」に対する独特な考え方が関わっており、彼らの社会では人に与えた恩にはかならず代価を要求するのが一般的であり、このため韓国では自身が他者に与える恩には常に高い代価を求めるが、自身が受けた恩は必ず「値切ろうとする」傾向にある。


それはこの代価よって自身が「序列の下位者」になってしまう可能性があるからであり、そのため日本と韓国では「受けた善意への恩」という考え方に大きな隔たりがあり、日本の「親切にしていればきっと解ってくれる」という考えは一切通用しない。



※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。



1:「恩」から生まれる憎悪


まずはこちらの記事から

[国際コラム]大惨事、その後
国際新聞(韓国語)  2011-03-20
http://www.kookje.co.kr/news2011/asp/newsbody.asp?code=2200&key=20110321.22027201723

日本の大惨事に対する韓国人の温情は流行病のように広がった。あたかも良きサマリア人がよみがえった感じだ。すべての生物は利他的遺伝子を持っているとしてもそれが確認されるのはそんなにありふれたことではない。エリアス・カネッティが言う群衆の集団的感染現象なのか。

親切な行動を見てこれを直ちに見習う群衆の特性を心理学者は高揚といって,この高揚は伝染性が強いという。 新生児は他の子供が泣くことに反応するが、自身の泣き声を録音した声には反応しないのだ。 ネズミ、猿など動物たちはお腹がすいても餌を食べるたびに同族が苦痛を受ければ食べるのを忌避するという実験結果もある。

それにしても韓国人の善心行列は極めて異例だ。植民支配の痛い過去、忘れた頃に出てくる歴史歪曲と妄言、独島(ドクト、日本名:竹島侵奪、そして韓国と韓国人を見下す態度、過去と現在の韓日間の歴史は私たちの心理的内傷を深化させるに充分だ。だから世界の目を丸くさせ、私たちさえその意味を解読するのが難しいのは当然の事だ。

日本の大地震以前まで、私たちは地球村の惨禍に関心さえなかった。9・11テロの時も、四川省地震の時も感情的共有はなかった。東南アジアの津波の時は無関心の程度が酷かった。ところが日本とは…。生々しい画面がもたらした衝撃や日本国民の毅然とした態度のためなのか。でなければ痛い過去を昇華しようとする大きな心の発露なのか。そうでなければ韓国民の道徳的優位を確認しようとする自意識のためなのか。理由がどこにあろうが韓国の人々が見せた善意は大きく注目されることだ。

しかし、忘れてはならない。彼らが私たちにどんな存在だったのかを。また、記憶しなければならない。期待は失望の根だということを。今回のことが人類愛の発露なら、その後を思うな。善意とはそのようなものだ。施すという考えには憎悪という芽が出ている。6・25戦争(朝鮮戦争)で、IMF為替危機で私たちが苦痛を受けた時、彼らはどうしたか。だから期待は最初から持たないことだ。

100年の準備の末、無惨に被った日本人たちの無気力感は災難以上だ。これが終わりでないという不安感、粗雑な対処で事態を悪化させたという挫折感と政府に対する不信は大きな荷物として残ることになった。そうは言っても日本を心配することは取越苦労にすぎない。日本は金持ち国だ。
この程度で国が揺れはしない。今心配しなければならないのは日本ではなく我々自身だ。

大惨事の後はどのように変わるだろうか。また、私たちはどのように変わるべきか。相当な変化が予想される惨事以後、私たちがすべきは国内外に固く備えることだ。一枚上の日本も対応できなかった。まして私たちだったら…。次は私たちの番ではないと誰が分かるか。そのような考えにぞっとするなら想像可能なすべての災難に備えなければならない。災難はいつもすきを狙う。原子力の原子も知らない教科部長官が原子力発電所の現場を一度さっと見回ると点検になるのではない。耐震設計を震度6.5から7.0に上げても防備が終わるわけでもない。

原子力発電所が避けられない選択ならば災難について詳細に点検し、マニュアルを整えなければならない。日本政府のぞっとする対応から教訓を得られなければ未来がない。予測可能な未来、それが今私たちが作っていかなければならない道だ。米国と日本の科学者は遠からず太平洋地震帯で震度10以上の超大規模地震発生を確信している。今からでも本当の危機に備えなければならないということだ。

この際日本に偏重した経済依存度も早急に変えなければならない。対日赤字が雪だるまのように膨らんだ「鵜飼い経済」を脱っせずに同情とはとんでもないことだ。先端産業国家を誇りながら核心部品と素材は日本に依存してきたのが私たちの痛い現実だ。金大中(キム・デジュン)政権後、かなり改善されたがまだ行く道は遠い。日本が揺れれば韓国経済がガタガタ音を立て、日本が咳をすれば疲弊する形態をいつまで繰り返すだろうか。


記事では「韓国が東日本において日本に与えた善意(寄付などの援助)」について書いているのですが、その件で「今回のことが人類愛の発露なら、その後を思うな。善意とはそのようなものだ。施すという考えには憎悪という芽が出ている。」と書かれています。


つまり、韓国が日本に与えた善意は韓国への憎悪となって返ってくるのだから、そのことに備えろとしており、理由として朝鮮戦争と1997年の韓国通貨危機について言及されています。


どういう事かというと、韓国では「日本は朝鮮戦争で大儲けして経済発展したのだ、韓国を食い物にしたのだ※1」という事になっており、1997年のアジア通貨危機では「日本が真っ先に資金の引き揚げをしたため破綻した※2」ということになっています。


※1 日本の後方支援があったからこそ仁川上陸作戦(劣勢だった韓国が戦局を挽回した米軍による上陸作戦)が成功したのですから、本来最大の受益者は韓国。


※2 実際には、この時日本政府は韓国への返済繰り延べの説得に奔走し邦銀への合意を取り付け、また翌年には日米欧民間銀行団の短期債務繰り延べ交渉妥結にまでこぎつけている。

参考記事
聴聞会証人尋問、姜慶植・元副首相らを厳しく追及 アジア経済ニュース 1999/01/27

韓国の金融改革について 日本銀行国際局 2002年10月




ここで重要なのは、「善意を与えると憎悪が生まれる」という韓国の考え方と、朝鮮戦争アジア通貨危機、どちらでも韓国は日本の支援を受けていますが、それが記事にもあるように「憎悪に変わっている」という事です。


このことから解るのは、韓国では受けた恩は与えた相手への「憎悪となる場合がある」という事が、記事中で証明されている事です。


2:「恩」に対する考え方の違い


このように韓国における「恩」の概念は日本とかなり隔たりがあるわけですが、なぜ韓国ではこうした考え方になっているのかというと、そのことを解き明かすヒントは過去にも引用したシンシアリー氏の記事の中にあります。


「返してほしければ、お前が『下』であることを示せ」なぜ韓国人は借りたお金を返さないのか 文春オンライン  2020/05/13


記事によると、韓国では「貸したお金が返ってこない」というトラブルが非常に多いようで、その原因を独特の「情」の概念で説明しています。


「情」とは、韓国において親しい相手に対して韓国人が行う過剰なまでにおせっかいな親切や親愛の事で、記事では「韓国人は、ウリの範囲にいる人に対しては、何が何でも徹底的に関わろうとします。韓国人はこれを「情が溢れる」という意味で「ジョンギョプタ」(정겹다)と言います」と書かれており、そのうえで「私は日本語に訳すならジョンギョプタは「ウザイ」」となるそうです。


要するに、日本的な感覚でいえば「親切の押し売り」という事になるでしょう。


そのうえで、韓国で借金トラブルが多いのは借りた側が貸した側にこのジョンギョプタ(親切の押し売り)をして、「すでに『情』で支払っているから、この上金まで支払うのは公正ではない」という態度を取るからなのだそうです。


そして韓国ではお金を返してもらうには、「私はあなたより序列が下です」と意思表示をしたうえで「お願い」しないといけないのだそうです。


またもう一つ、筑波大学古田博司教授の著書「朝鮮民族を読み解く」(2005年ちくま学芸文庫)によると、韓国における信頼関係とは、「相手に徹底的に(日本人的感覚の)迷惑をかける事」であり、「真の友人ならばどんな無茶でも答えてくれる」逆に迷惑がればそれは「友人ではない」となるのだそうです。


つまり、「こんなに無茶をしても無理を聞いてくれるほど自分と相手は信頼し合っているのだ」としてそれを他者に見せつけアピールすることが一般的な信頼関係の証明という考え方なのだそうです。


そして次にこちらを見てもらうと


【コラム】日本が友情で応える番だ 中央日報 2011.04.20
1/3ページ) (2/3ページ) (3/3ページ

(※古い記事のせいなのか、リンク先の次ページへのリダイレクトが機能していません。
urlそのものは生きているので、お手数ですが中央日報の記事にあるリンクではなく、このページにあるリンクから次ページへ飛んでください。)



同じく東日本大震災における韓国からの募金に関連し、「韓国と台湾が集めた寄付金それ自体は、実際には日本にとって重要なものではないかもしれない。 なくても変わらないものかもしれない。 日本が心より感謝するべきことは、かつて植民地だった両国の国民が見せた友情だ。 今は日本が友情で応える番だ」と書いています。


またこちらの記事では


韓国から日本への義援金減少、教科書問題も影響か 聯合ニュース 2011.03.31


「韓国が募金をしたのに日本が竹島の領有権を主張するのは裏切り」と考え、日本への義援金が減少しているという内容の記事です。


※3
日「独島は日本の領土」と主張に...ネチズン「恩知らずだ」 ファイナンシャルニュース(韓国語)  2011.03.25


またこちらの記事では、もっと露骨に日本は「背恩忘徳(恩知らず)」という意見が広がっているという事が書かれています。


このことから解るのは、韓国における「恩」とは、自身が他者から受けた恩は「いかに値切るか」が重要であり、自身が「与えた」恩は「いかに高く返させるか」が重要という事です。


日本の場合にも、「親切は必ず返ってくる」という考え方はありますし、受けた恩は返すという考え方もありますが、その「返し方」の考え方に大きな違いがあるわけです。


3:日本の善意は通じない


このことから、最初の記事の「施すという考えには憎悪という芽が出ている」という発想のプロセスも見えてきます。


韓国において、「恩を受ける」という事は相手から「過剰な見返りを要求される」という事と同一であり、そのため韓国社会ではとにかくあらゆる手段を使って「恩を値切ろうと」します。
そうしないと無制限の「過大な見返り」を要求されることになりかねないからです。


なので、お金を貸した側より「借りた側の方が上だ」という形にしないと「返さない」というわけです。


だからこそ、彼らは「受けた恩で憎悪を募らせる」のでしょう。
常に「値切れる」わけではないからです。


このことから、日本人が韓国人に「親切にしていればいずれ解ってくれる」と日本人の常識で考えるのがいかに危険な行為なのかがわかります。


韓国人からしてみれば、善意で恩を与えてそれが「ただ」なわけがなく、いずれ返さないといけないわけですから、とにかく恩を受けた相手に対して「自分の方が上だ」とアピールし、返す恩を「値切らないといけない」わけです。


なので、日本人の感覚で「善意で親切にしていれば韓国人と仲良くなれる」とか、「反日をやめてくれる」という「見返り」を求めていると、韓国人は「日本人からの高い見返り要求」を恐れてひたすら「自分の方が序列が上だ」とアピールするようになっていくわけです。


当然これでは噛み合うわけもなく、韓国人はどんどん頑なになって行きますし、何より韓国人は日本人による「恩」に憎悪を募らせていく事になります。
韓国社会ではそうだからです。


結果が今の日韓関係というわけです。
韓国人は「日本からの高い見返り」を回避し恩を値切ったり、朝鮮戦争の事例や通貨危機の事例のように「恩そのものの価値をなくそうとしている」ともいえるのです。


こうしたことからも、韓国に対しては敵意でも善意でもなく「冷淡で事務的な対応(情の無い態度)」が重要であることがわかります。




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(※3)
日「独島は日本の領土」と主張に...ネチズン「恩知らずだ」
ファイナンシャルニュース(韓国語)  2011.03.25
http://www.fnnews.com/view?ra=Sent1201m_View&corp=fnnews&arcid=110325184528&cDateYear=2011&cDateMonth=03&cDateDay=25

「日本大地震に寄付する義援金で独島(トクト)海域の警備艇でも一隻さらに買って守らなければならない。」

地震原子力発電所の事態で対国民寄付金を着実に送るなどの温情を送ったのに、日本が中学校教科書に独島領有権を主張するという知らせが聞こえてくるやすぐにネチズンたちが怒りに耐えられなくなっている。

25日韓・日外交消息筋は日本内閣府が来る30日に中学校教科書の検定結果を発表すると伝えた。来年から使う中学校社会教科書に「独島は日本領土」という表現を挿入することに決めたというのだ。

これに先立ち日本は去る19日に開催された韓・中・日外交長官会談で教科書関連内容を通知し、当時、金星煥(キム・ソンファン)外交通商部長官が慎重な処理を要請したが受け入れられなかった。

知らせに接したネチズンたちは日本に対して「背恩忘徳(恩知らず)」だとし爆発的な反応を見せている。

ポータルサイト、ダウム(Daum)のIDタン****を使うあるネチズンは「大地震に、原子力発電所爆発に温情を送ったのに帰ってくる恩返しがせいぜい独島領有権主張であることを見ると腹が立つ」としながら「これでもずっと対国民的に寄付金を集めなければならないのか」と懐疑的な反応を見せた。

ポータルサイト、ネイト(Nate)のあるネチズンも「私はこんなことだろうと思った」としながら「独島は独島で、日本人被害者は被害者だとして義援金を出す人々にまた非難されるだろうが絶対にこれは違う」と話した。

他のあるネチズンも「いまだ日本に対する歴史的な怒りが沈みもしない状態でまたこのように主張するのを見ると何と言っていいか分からない」と反問した。

一方、日本のこういう措置に対して外交通商部は「不当な独島領有権主張と歴史歪曲にはきっぱりと対処するというのが政府の方針だ」と明らかにした。

/ナム・ヒョンド記者