日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

韓国と「ムルタギ」


さて、本日は以前から記事で書いている「正しさを否定されたら相手の劣等性を担保とする」に非常に近い概念の単語が「韓国にあった」という事例について、今回は既に紹介した知識の上書きになるので短めに紹介します。

初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。

ブロマガ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由

注意
・このブロマガは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています

・当ブロマガのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです

・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください



韓国ではよく「ムルタギ(水を加えること)」という表現が使われるが、これは本来の意味では「希釈する」という意味に近く、用法としては株価などの買い増しや売り増しなどの表現で使われるが、政治問題などで論争の懸案を「薄めてすり替えする」等でも使われる。


これは要するに論点をすり替えるために使う事例であり、近年の事例では一連の旭日旗問題や輸出優遇解除問題、レーダー照射問題等、「自身が指摘された問題を相手の劣等性で上塗りする」という手法で使われている。


この「自己の劣等性を相手の劣等性で上書きする」という手法に「近い」表現が、韓国内でも「名詞として存在している」事になり、実際には韓国内でも以前から「問題そのものは認知されていた」という事になる。


※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。


1:「ムルタギ」という概念


まずはこちらの「ムルタギ」の意味の解説から。

韓国語辞書ケイペディア
https://www.kpedia.jp/w/28335
물타기
買い増し、売り増し、薄める、希釈する
直訳すると「水を加えること」。株式のリスクを抑えたり、利益を上昇させることを目的として、平均取得単価の上げ下げをするために買い増し、売り増しをすること。株式用語ではナンピン売買。ナンピン買い、ナンピン売りのことをまとめていう。政治的な側面で与党や野党が論争の懸案などを希釈させる時にもよく使う。
読み方 : 물타기、mul-ta-gi、ムルタギ


ナンピン買いの解説
ナンピン買い (ナンピンがい)
https://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/na/J0363.html

ナンピン(難平)買いとは、保有している銘柄の株価が下がったときに、さらに買い増しをして平均購入単価を下げることです。例えば、6,000円で100株買った銘柄が、5,000円に下がったときに100株買い増しをしたとすると、1株当たりの平均購入単価は5,500円になり、利益が出る水準が下がります。これをナンピン買いといいます。ナンピン買いは株価が上昇トレンドにあって、一時的に下がったときに行うと有利になる可能性の高い投資手法ですが、下落トレンドの途中では損失をさらに大きくすることにもなりかねません。


この「물타기(ムルタギ)」という表現、韓国内でもよく使われており、例えば以下の朝鮮日報の記事によると

[チンプル]「BTS無限信頼」vs「涙の買い越し」···東学アリの心情?
朝鮮日報(韓国語) 2020.10.21
https://www.chosun.com/economy/stock-finance/2020/10/21/55ZI3CPR3VDX7M5BUVUIA555NA/

去る15日、熱い関心を受けて有価証券市場に上場したビッグヒットエンターテインメント株価が連日落ちています。20日ビッグヒットは前日より3.44%下げた18万2500ウォンで取引を終えました。上場初日始まり(27万ウォン)より32.4%も下落したつもりです。ビッグヒットが上場した直後上値(35万1000ウォン)も記録したので、この時点で個人投資家は、4営業日ぶりに50%近い損失を見たわけでもあります。

しかし、「東学アリ」は、常にビッグヒットの株式を買い集める中です。20日韓国取引所によると、個人投資家は、過去15〜20日の間、4営業日連続でビッグヒットの株式を買い越した。4取引日の間に彼らの買い越し額は4558億ウォンに達します。

株価は継続的に降りて行く、東学アリはどのような気持ちでビッグヒット枚数ボタンを離さずでしょうか?読者の皆さんがコメントに残してください。

※「チンプル」は、特定の人物(対象)の本音を読者が考えコメントで残すコーナーです。チンプルは、月〜金の午前朝鮮日報Zzinコーナーとソーシャルメディアフェイスブック・インスタグラム)、ポータルサイトを介して参加することができます。コメントのうち週間・月間ベストを選定して、インターネットに公開する予定です。


※注 東学アリ
19世紀朝鮮の攘夷運動である東学運動と個人投資家を指す「アリ」の合成語で、コロナ騒動で外国人投資家が一斉に韓国株を売り始めた時、国内の個人投資家たちがこれを大量に買い支えたことに由来する。



見てのように、一般的にはこちらの事例のように「BTSが所属する芸能事務所「ビッグヒット」の株価暴落に関連し、個人投資家がなんとか損失を埋めようと株を買い越している」そうした状況で使われています。


元の意味は「希釈」ですが、調べてみると韓国ではこうした表現で使われることが多いようです。


そして今回の本題は、先ほどの解説の後半にある「政治的な側面で与党や野党が論争の懸案などを希釈させる時にもよく使う。」という意味で、例えばこちらの記事のように


GSOMIA破棄は「身内の火消し」? 韓国野党が「疑惑」追及→青瓦台は一蹴 J-CAST 2019年08月23日
(※1)
ナ・ギョンウォン「私の息子疑い、曹国・チュ・ミエのムルタギ用?...国政監査呼んほしい」
毎日経済(韓国語) 2020.10.23



J-CASTの記事では、2019年に再度GSOMIA問題をまた持ち出したのは、曹国(チョ・グク)スキャンダルを誤魔化すため(ムルタギ)だとして韓国内で批判が起きたという事例です。


そして次の事例は最近のものですが、国民の力(元自由韓国党)の元院内代表が「チョ・グク前法務官・チュ・ミエ法務部長官の子供の問題を誤魔化すために元院内代表の子供の問題を取り上げた(ムルタギした)」と抗議しています。


また同様の事例として以下にあるように


韓東勲検事長と肉弾戦、光州地検次長検事を涜職暴行で起訴 朝鮮日報 2020/10/28 (1/2ページ) (2/2ページ


政権スキャンダルを取材する保守系メディアの「チャンネルA(東亜日報系)」の記者を陥れるために、この記者のスキャンダルを政府がでっちあげようとした疑惑が韓国内で一時期話題になっていたのですが。


その件に関連し、政府寄りの丁珍雄(チョン・ジンウン)光州地検次長検事が、「政権に不利な証言をしようとした」韓東勲(ハン・ドンフン)検事長に対し、「チャンネルA記者と共謀した」という罪状で家宅捜索を強行、その過程で韓東勲検事長スマホを無理矢理奪おうとして暴行したという事がありました。


そしてその件を訴えられると、暴行を加えた丁珍雄検事長が「韓東勲検事長に暴行された、むしろ自分が被害者だ」と言い出した事例です。


これも典型的な「他者の劣等性で自己の劣等性を上書きする」という事例で、これも韓国では「ムルタギ」と定義されます。


またこちらの事例では


「セクハラされていたのは朴元淳前市長の方」…親与勢力、悪意ある編集で2次加害 朝鮮日報 2020/09/21 (1/2ページ) (2/2ページ


セクハラで訴えられ自殺した朴元淳前ソウル市長の支持者たちが、「むしろセクハラをされていたのは朴元淳前市長だ」と言い出し、セクハラ被害者の女性を攻撃しだしたという事例で、これも典型的な「ムルタギ」です。


このことから解ることとして、以前から記事で何度も書いていた以下の事例には

※独特の正しさの概念

彼らの正しさの概念は独特であり、根拠を必要としない。
また「この世には最初から一つの正しさが存在する」と考えられており、自分はその正しさを常に選択していると考える傾向にある。

そして正しさ同士がぶつかった場合には、(曲解でも捏造でもその件と全く関係なくともなんでもいいので)相手の劣等性を指摘する事でそれを自己の正しさの担保とする。

また相手の劣等性を指摘した時点で自身が指摘された問題は相手の問題にすり替わる。


youtube
https://youtu.be/PvEa1FjkkEw

関連記事
韓国社会では「記憶の改変」が起きているわけではない?


元々韓国に「ムルタギ」という「非常に近い概念」があったという事になります。

2:独特の正しさの概念とムルタギ


こうした事例は一連の「レーダー照射問題」や「旭日旗問題」「輸出優遇解除問題」での韓国の態度に当てはめることが出来、このことからも韓国は「反日だから」とか「日本とは歴史問題があるから」という理由ではなく、「そういう価値観だから」という事がわかります。


レーダー照射問題と韓国的価値観
『旭日旗問題』に見る韓国人独特の考え方


youtube
https://youtu.be/VjPbrgm_iXA


また最近の事例でも


韓中が通貨スワップ期間伸ばして規模拡大…韓日間は2017年に交渉中断 中央日報 2020.10.22
スマートフォン
https://s.japanese.joins.com/JArticle/271484


韓国側は日韓通貨スワップが締結されなかった件に関して、「2017年1月に釜山(プサン)日本領事館前に慰安婦少女像が設置されたことを受け、日本側が一方的に交渉を中断した」としています。


しかし実態は


韓日通貨交換拡大打ち切り 韓国「外交問題でない」 聯合ニュース 2012.10.09
韓国債購入計画撤回やスワップ縮小 影響はなし 聯合ニュース 2012.08.20


そもそも韓国自身が打ち切りになった2012年の時点で、「韓国にとって日本との通貨スワップは重要ではない、特に必要ない」と主張していた事が「なかったこと」にされており、これも一種の「ムルタギ」です。


「日本の劣等性」を指摘して自己の問題を誤魔化しているわけです。


このことから解ることとして、元々このブログでは「互いの正しさがぶつかった場合、韓国では相手の劣等性を指摘して自己の正しさの概念の担保とする」と説明してきましたが、そのうちのいくつかはこの「ムルタギ」で説明できることになります。


ただし、「蔑視ありきの自民族中心主義」そのものに関しては

※蔑視ありきの自民族中心主義

韓国の自民族中心主義(エスノセントリズム)は非常に特殊であり、通常の自民族中心主義が自己の優越性の肥大化から異民族や異人種を蔑視するようになるのに対し、彼らの価値観では「他者を蔑視する事で自己の優越性を証明する」通常とは逆のプロセスになっている。

韓国人が日本人から嫌われる根本的原因


youtube
https://youtu.be/StPglNFdHxE


もう少し広い概念になるため、「関係はするがムルタギでは説明できない」となります。


「ムルタギ」はあくまで、「誤魔化し」や「論点のすり替え」に使われる概念であり、その根幹部分が「蔑視ありきの自民族中心主義」であるとなるからです。


まとめると、今回わかった事は「元々自己の正しさを証明するために他者の劣等性を指摘しそれを担保とする」という概念は、韓国で「希釈する」という意味の「ムルタギ」という単語で認知されていたという事です。


ただし、以前紹介したように


韓国における「正統性」と「ネロナムブル」


客観的視点を持つ事がほとんどない韓国社会では、「自身がムルタギを行っている」と認識することはほぼないため、「自分達が日本に対してムルタギを行っている」と認識することも非常に難しいわけです。




お知らせ。
引用について
・個人の利用であれば「引用」の範囲での転載は自由にしてもらってかまいません、報告も必要ありません。
・企業・団体等の場合は必ず私の方へ事前連絡いただき、許可を取ってから行ってください。
イデオロギー色の強い団体等に関しては、理由の如何に関わらず引用は「原則禁止」とさせていただきます。


人気ブログランキングに参加中です、もしよかったらクリックをお願いします。


クリックで人気ブログランキングへ


以下は当ブロマガのお勧め記事です、もしよかったらこちらもどうぞ。

韓国人が日本人から嫌われる根本的原因
日本人の考える反日と韓国人の考える反日は違う
【韓国起源説】日本人の反論は韓国人に通じない
日本人と韓国人とでは「約束・契約」の概念が全く違う
日韓問題(初心者向け)の方針について色々
【河野談話】韓国政府が自爆しました
フランスのJapan Expoから韓国がいなくならない原因
「Japan Expoに寄生しないで独自のコリアエキスポやればいいのに」→過去にやった事があります
韓国人の差別意識の特徴とタイの嫌韓
嫌韓の出発点、2002年日韓共催ワールドカップで何が起きたのか
嫌韓を「排外主義者=ネトウヨ」と考える人達に対する考察をしてみた
「韓国に対して謝罪すれば解決する」は大きな間違い
韓国視点から見たヘイトスピーチ
メアリー・スーとネトウヨ論
日韓問題とイデオロギー論争
韓国では異論が徹底的に排除される
日韓問題基礎知識簡易版まとめ 前編
日韓問題基礎知識簡易版まとめ 後編
初心者でも解る韓国対策
韓国社会では「記憶の改変」が起きているわけではない?
【再現】2002年日韓ワールドカップ Public Viewing in 国立競技場


動画版マイリスト



番外編マイリスト





※1
ナ・ギョンウォン「私の息子疑い、與祖国・チュ・ミエのムルタギ用?...国政監査呼んほしい」
毎日経済(韓国語) 2020.10.23
https://www.mk.co.kr/news/politics/view/2020/10/1088382/

ナ・ギョンウォン前の自由韓国党(現国民の力)院内代表が22日開かれた教育委員会の国政監査で、パスポートが自分の息子のために疑惑提起をしたことについて「なぜ(今日)呼べないか。何を恐れている」と批判した。

ナ元院内代表は、自分のソーシャルネットワークサービス(SNS)に「昨日教育委国政監査で加え、民主党議員たちは、チョ・グク前法務官・チュ・ミエ法務部長官の子供の問題を水で薄めるために一日中私と子供たちを取り上げた」とし「いっその国政監査証人としての当事者である私を呼んでもらうし、国民の力も民主党側に提案をした」と23日、明らかにした。

それとともに「いざ民主党がびっくり驚いて嫌だとしたならない」と述べた。

続いて「直接呼んで聞かはないのに理と常識に反するばかり続行するもうやめろ。それとも、残りの教育委トータルありがとうでも私を呼んでくれ。詳細に説明させて」と付け加えた。

ナ議員は前日開かれた法制司法委員会の最高検察庁国政監査については、「昨日久しぶりにサイダー発言をユンソクヨル検事総長から聞くことができる。バクスンチョル南部地検長は、政治が検察を覆ったと謝意を表明した」とし「去年にわたって私何度も述べてきた`検察掌握`をかろうじて耐え得は、いくつかの正しい検察の姿を見ることができただろう」と評価した。

また、「チェ長官の捜査指揮権行使はありえない権限の濫用である」とし「その明白な意図を国民はよく知っている」と一喝した。