日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

ドイツの慰安婦像問題を別視点で解説


さて、今回はタイトルにもあるように、ドイツの慰安婦像問題を前回とは異なる視点で問題提起してみます。

初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。

ブロマガ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由

注意
・このブロマガは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています

・当ブロマガのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです

・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください


一連のドイツの慰安婦像問題に関連し、実際にドイツで何が問題になっているかといえば、それは「女性の人権問題」を扱うという意図で設置許可をしたにも関わらず「日本を狙い撃ちにしている」という一点に限られている。


そこでまず重要となるのが、設置された像がどのような意図があるのかと、製作者が像に対してどのようなスタンスであるかで、製作者の夫婦は過去この像を「反省しない日本へのメッセージ」として作成したと明言している。


またこの像を設置した「コリア協議会」は、正義記憶連帯と非常に繋がりが強い団体であるうえに、2015年の慰安婦合意に関しては、正義記憶連帯傘下の「慰安婦」以外は合意に賛同していたという背景があり、今回の事例ではこの2つが重要となる。


※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。


1:ドイツで問題にされている部分


まずはこちらの記事から

ベルリン市、日本との関係を理由に「平和の少女像の撤去」 命令
ハンギョレ新聞 2020-10-09
http://japan.hani.co.kr/arti/international/37958.html

ドイツのベルリン市当局が都心に建てられた「平和の少女像」(少女像)に対し、撤去を命令した。

 ベルリンのミッテ区は7日(現地時間)、少女像の設置を主管する韓国関連市民団体のコリア協議会に、14日までに少女像を撤去するよう求める内容の公文書を送ったと、コリア協議会のハン・ジョンファ会長が明らかにした。ミッテ区は自主的に撤去しない場合、強制執行を行い、コリア協議会に費用を請求すると付け加えた。

 ミッテ区は撤去命令の背景として、事前通知もなく碑文を設置し、ドイツと日本の関係に緊張が造成されたことを挙げた。「ミッテ区が韓国と日本の間に対立を起こし、日本に反対する印象を与える」とし、「一方的な公共場所の道具化を拒否する」と説明した。碑文には第二次世界大戦当時、日本軍がアジア太平洋全域で女性を性的奴隷として強制的に連れて行ったなどの説明が書かれている。ハン会長は「まずミッテ区との対話を通じて説得する」とし、現地で連帯してきた50の市民団体と協力して対応する意向を明らかにした。

 コリア協議会は先月28日、ドイツの女性人権団体と力を合わせ、ベルリン市ミッテ区の公共敷地に平和の少女像を設置した。ドイツで少女像が設置されたのは今回が3回目だが、公共の場に設置されたのは初めてで、さらに注目を集めた。これに対し、当時欧州歴訪中だった茂木敏光外相は1日、ドイツのハイコ・マース外相と40分間にわたってテレビ会談を開き、これに対応する動きを見せた。茂木外相は6日の定例記者会見で、当時、少女像の撤去を要求したという事実を明らかにした。

 外交部のキム・インチョル報道官は8日の定例ブリーフィングで、日本政府の少女像撤去の圧力について質問を受け、「少女像は厳然たる歴史的事実に関する追悼・教育のため、民間が自発的に設置した造形物だ。これを人為的に撤去しようと政府が関与することは決して問題解決の助けにならず、日本自ら明らかにした責任の痛感と謝罪・反省の精神にも逆行する行動だ」と批判した。

ベルリン/ハン・ジュヨン通信員、キム・ソヨン記者


関連記事
日本の外相が自ら乗り出すや…独、少女像撤去を命令 朝鮮日報 2020/10/12


こちらの2つの記事に言及されていますが、ドイツ側が問題にしたのは「事前に知らせなかった碑文を設置し、ドイツと日本の間の関係に緊張感が生まれた」「国家間の歴史論争において一方を助けることは避けなければならない」という部分です。


しかしその後撤去指示は保留され


ドイツ慰安婦像、なぜ撤回できなかったか? BLOGOS 2020年10月15日


ドイツのコリア協議会などから訴訟を起こされ、現地に組織力のある韓国に比べ、そういったものが足りない日本は不利な状況にあるとしています。
そしてその背景はこちらを読んでみるとわかります。

(※1)
「少女像、韓日ない人権問題... 今回のことでドイツ人の関心より大きくなって」
朝鮮日報(韓国語) 2020.10.15
https://www.chosun.com/international/europe/2020/10/15/AE3JSVR3ERFRXK7UEJ675LLLUA/

(一部抜粋)
ミッテ区の少女像はドイツ国内の公共の場所には、最初に建てられたものである。した代表は「3年前からベルリンに少女像を設置する案を構想し、昨年から本格的に行動に入った」とし「日本が干渉しないように秘密に父親まま役所を相手に設置許可を受けるために飛び回った」とした。許可には、地域の世論も反映されるので、花の店主をはじめとする近隣の商人たちも接触した。また、ドイツの現地女性団体と芸術家団体の助言と支援も受けて、7月初めの公共の場所に立てることができる芸術作品に最終承認を受けた。流動人口が多くの公共の場所に少女像をインストールするために、周到に動くのである。


記事にもあるように、韓国系移民が中心となって3年前から計画され、近隣住民へのロビー活動や根回しなども念入りに行われていたことがわかります。


つまり、さきほどのBLOGOSの記事に書かれているように、裁判が「民間対民間」になる以上、組織力の差で日本が不利になるというわけです。
既に韓国側は「現地の人々を味方につけている」からです。


実際、これは確かに不利ですし、何よりこの状態で「慰安婦の定義」を持ち出してそれを主論にしてもあまり意味がありません。


ではどうにもならないのかといえば、有効な手段はあります。

2:慰安婦像の趣旨


そこで重要となるのが、ドイツのミッテ区が「事前に知らせなかった碑文を設置し、ドイツと日本の間の関係に緊張感が生まれた」「国家間の歴史論争において一方を助けることは避けなければならない」と主張していた事です。


どういうことかというと、元々この像は前回の記事でも紹介したように、コリア協議会が「普遍的な女性の人権の表象であり、平和と人権の価値を大切にする世界の市民の友だ」という趣旨で設置したものです。


しかし碑文に「第二次世界大戦当時、日本軍がアジア太平洋全域で女性を性的奴隷として強制的に連れて行った」と書かれていたため、「二国間の対立を招く」となったわけです。


では問題なのは実際問題「碑文だけか」といえば明らかに違います。
どういうことかというと、2016年に慰安婦像を製作したキム・ウンソン、キム・ソギョン夫婦は


【コラム】日本が「少女像」に神経質になる本当の理由とは 朝鮮日報 2016/01/09 (1/2ページ) (2/2ぺージ


「元慰安婦のおばあさんたちに対する共感を引き出すよう祈りながら像を作った。2011年12月に現在の位置に像を置き、日本から心のこもった謝罪を受けるという願いを込めて拝んだ」とインタビューに答えています。


つまり、像の制作趣旨そのものが「日本へのメッセージ」となっており、そもそも「普遍的な女性の人権の表象」ではないという事です。


そしてさらに問題なのが、この像がビジネスであるという事です。
以下を読んでもらうとわかりますが


【社説】少女像商標権登録の試み、慰安婦運動を営利目的とみていた 朝鮮日報 2020/06/17


キム・ウンソン、キム・ソギョン夫婦は、2016年にこの慰安婦像を「商標登録」しており、そもそもこの像には「公益性」よりも「私益」が優先されている事がわかります。


また次の3つの記事を読むと


【独自】太白の少女像はなぜぼろの布団を被っているのか 朝鮮日報 2020/05/30 (1/3ページ) (2/3ぺージ) (3/3ぺージ

校庭に少女像設置しようとしたら…正義連理事が著作権を盾に阻止 朝鮮日報 2020/06/03 (1/3ページ) (2/3ぺージ) (3/3ぺージ

【萬物相】少女像の著作権 朝鮮日報 2020/05/30


この夫婦に作成を依頼すると300万円近くかかり「高すぎる」ので、自治体が独自に「地元の芸術家」に依頼して60万円安く像を作成したところ、「著作権法違反」を根拠に像の廃棄を求めてきたそうです。


また他の事例でも、高校の生徒が独自に作成した像にクレームを入れたり、「ミニ慰安婦像」を学校に販売して3000万円以上の利益をあげていた事例まであるようです。


こうしたことを夫婦は2016年以前から行っていたようで、像の独占販売により「判明しているだけで」約2億7000万円の売り上げを出しているそうです。
完全に反日利権化しています。


ちなみに、「韓国著作権委員会のミン・ギョンジェ全南大法学専門大学院教授」によると、「著作権の主張は権利であり自由だが、少女像のように象徴性を持った創作物の著作権を主張するケースは実際のところあまりない」そうで、韓国においてもかなり「特殊な事」のようです。


また、朝鮮日報が夫婦に「像の原価」を問い合わせたところ、回答を拒否したとも書かれています。


つまりこの像は、「普遍的な女性の人権の表象」ではなく、夫婦の「反日ビジネス」というわけです。


3:正義記憶連帯との関係


そしてもう一つの問題は、コリア協議会が正義記憶連帯と非常に繋がりが深い事です。


まずそもそも、先ほど引用した「【社説】少女像商標権登録の試み、慰安婦運動を営利目的とみていた」でも言及しているように、慰安婦像を作成した夫婦は正義記憶連帯の理事です。


さらにこちらの記事によると


慰安婦」少女像をドイツに企画・設置した「市民団体」の正体とは? デイリー新潮 2020年10月15日 (1/3ページ) (2/3ぺージ) (3/3ぺージ


コリア協議会は正義記憶連帯と非常に近しい関係にあり、HPには正義記憶連帯の主張が各所にある上に、一連の正義記憶連帯による不正事件では、すでに関係者が在宅起訴されているにも関わらず、「親日メディアと反政府団体が、寄付金を盗用した」と書かれているそうです。


慰安婦団体の前理事長を在宅起訴 補助金不正など罪状8件=韓国検察 聯合ニュース 2020.09.14



そしてここからが重要で、ドイツのメルケル首相も賛同した2015年の慰安婦合意に関連し、


慰安婦被害女性ら、日本からの支援金受け取ると「裏切り者」の烙印 中央日報 2020.05.11
スマートフォン
https://s.japanese.joins.com/JArticle/265771


慰安婦合意によって日本から支出された10億円を、「生存被害者46人のうち34人が支援金を受け取った」そうで、実際問題「日本が謝罪していない」と訴えているのは、正義記憶連帯の関係者だけなのです。


またこちらの記事によると

慰安婦財団解散 「最終的かつ不可逆的な解決」を踏みにじった韓国政府の「不実」
文春オンライン 2019/07/08 
1/3ページ) (2/3ぺージ) (3/3ぺージ

(一部抜粋)
「癒やし財団のお金が配られる前に、挺対協の尹美香(ユン・ミファン)代表が元慰安婦を集めて、『日本のお金を受け取ってはいけない』と演説をぶっていたことがありました。他の人からも『待てば倍のお金が出る。だから癒やし財団のお金は受け取らないように』と釘を刺されたこともあります」


正義記憶連帯(旧挺対協)が、慰安婦合意によって日本から支出された10億円配布のために設立された和解癒し財団の活動を妨害していたという事実が発覚しているのです。


そしてさらに問題なのが、こうした正義記憶連帯と政治的にも近しい文在寅政権の妨害によって支援が不能となり


「慰安婦問題、事実上放置…支援金、慰安婦など15人に行き渡らず」 中央日報 2019.06.10
スマートフォン
https://s.japanese.joins.com/JArticle/254250


慰安婦被害者2人と遺族13人には支援金が払われていない」という状態のまま放置されているそうなのです。


こうした情報から解るのは、ドイツで慰安婦像を設置したコリア協議会とかかわりの深い「正義記憶連帯」は「日本との和解を妨害し問題を継続させようとしている」ということが明白である事です。


ですので、今後ドイツ側に問題を訴えるのならば、今回紹介したように、碑文の問題だけではなく「像そのものの問題」と「像設置に関わった組織の意図」「メルケル首相も慰安婦合意に賛同している」事も問題にしていく必要があるというわけです。



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(※1)

「少女像、韓日の人権問題... 今回のことでドイツ人の関心より大きくなって」
朝鮮日報(韓国語) 2020.10.15
https://www.chosun.com/international/europe/2020/10/15/AE3JSVR3ERFRXK7UEJ675LLLUA/

少女像設置主導ハンジョンファさん - パドク看護師の母親基づいて移住

「少女像の撤去命令が出て議論が大きくなる風に戦争中蹂躙された女性の人権問題に関心を起こすには少女像設置目標超過達成した。 "

ドイツのベルリン市内に少女像設置を主導したハンジョンファ(58)コリア協議会代表は、13日(現地時間)本紙の通話で「ドイツ人の中には、日本軍慰安婦問題を知らない人が多かったが、今回の議論を契機に、日本側蛮行を知った人が大幅に増えた」と述べた。した代表は「日本が少女像をなくすために決心して必死に動いた感じを受ける」とも述べた。

ミッテ区の少女像はドイツ国内の公共の場所には、最初に建てられたものである。した代表は「3年前からベルリンに少女像を設置する案を構想し、昨年から本格的に行動に入った」とし「日本が干渉しないように秘密に父親まま役所を相手に設置許可を受けるために飛び回った」とした。許可には、地域の世論も反映されるので、花の店主をはじめとする近隣の商人たちも接触した。また、ドイツの現地女性団体と芸術家団体の助言と支援も受けて、7月初めの公共の場所に立てることができる芸術作品に最終承認を受けた。流動人口が多くの公共の場所に少女像をインストールするために、周到に動くのである。

した代表は「(少女像は)ドイツ市民と一緒に立てた」とし「韓国政府の意志が介入していない純粋な民間レベルの努力」とした。彼は「少女像を存置するドイツ国内世論の行方が重要であるため、韓日間民族主義の問題ではなく、普遍的な女性の人権の問題という点を強調したい」とし「今後、少女像存置のために碑文の内容を修正するように圧力が加えられると思われるが、当初の趣旨を最大限生かしたい」と話した。

した代表は、1978年にソウルヨニ中学校を卒業して、ドイツに移住していった。パドク看護師になった母に沿って、父と一緒に移住した。通・翻訳の仕事をする彼朴景利の長編小説「土地」をドイツ人教授と共同で翻訳した。コリア協議会は、1990年に設立され、韓国の歴史・社会についての情報を、ドイツ社会に提供する一方で、人権保護運動も行っている。