日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

韓国人の道徳観


さて、本日は韓国発の情報を見ているとよく見かける「日本観」に関連した内容を手短に書いていきます。

初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。

ブロマガ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由

注意
・このブロマガは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています

・当ブロマガのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです

・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください


韓国発の情報を観察していると、「韓国人は日本人のように従順ではなく言いたいことを言う」という内容をよく見かける。


しかし韓国を観察していると、これとは真逆の事例が多数あり、一見すると彼らが矛盾したことを言っているように見える。


では実態はどうかといえば、これには彼ら独特の道徳観からくる「序列の上位者は道徳的に優れている」という価値観に由来した考えが基盤として存在しており、日本人的な考え方とは発想そのものが異なっている事がわかる。



※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。


1:韓国人の日本観


まずはこちらの記事から

趙景達さん「近代朝鮮の政治文化と民衆運動」インタビュー 言葉残さぬ人々を追って
朝日新聞 2020.05.21
https://book.asahi.com/article/13382576

朝鮮と日本の歴史を31年間教えた千葉大学を3月末で定年退職し、この本を出した。「歴史学をなりわいとした者の責任として、仕事の仕上げができたかとほっとしています」

 在日2世で、両親は韓国・済州島から日本に来た。父は廃品回収業を営み、十数人のバタヤ(くず拾い)と言われた人たちと住んでいた。

 将来を決められずに大学に行き、自分のアイデンティティーを探るため朝鮮史を学んだ。何かを見つけられるかと思って大学院へ進んだが、一時は兄と魚屋を開業。半年で失敗し、研究生活に戻った。

 31歳で東京都立大学の助手になってからも、悶々(もんもん)としていた。「在日1世は困難な生活の中でいい研究を残しています。私は学問をする覚悟もなく、こんなみっともない在日2世はありえねえな、という自己嫌悪でした。最底辺の人たちと暮らした過去もあるし、1世に負けないことをやらなきゃいけないと思って」

 38歳から研究に打ち込み始めた。テーマは、日清戦争を誘発し、朝鮮の命運を決めた民衆運動である甲午(こうご)農民戦争(1894年)だった。民衆は言葉を残さないので、様々な史料からその動きを跡づけてきた。

 日本統治下の民衆が独立を求めた最大の運動が、三・一運動(1919年)だ。この本では「政治文化」に注目して考察した。「日本は武断的な政治文化を朝鮮に持ち込み、民衆に深刻な葛藤を与えました。その帰結が三・一運動です。運動は、儒教的な民本主義や民衆の反乱(民乱)など、朝鮮の伝統的な政治文化の上に展開されました」

 本の副題にした「日本との比較」はずっと考えてきた視点だ。「日本では忖度(そんたく)や同調圧力が強いが、朝鮮には異議申し立てをし、文句を言う文化がある。それが民主主義の基礎にあるべきだと思います」(文・石田祐樹 写真は趙氏提供)=朝日新聞2020年5月16日掲載


こちらの朝日の記事では、在日韓国人が日本人と韓国人の違いとして、「日本では忖度(そんたく)や同調圧力が強いが、朝鮮には異議申し立てをし、文句を言う文化がある。」と指摘しています。


そしてこの考え方は韓国では一般的なようで、例えば東日本大震災においては以下の事例のように


【韓国BBS】政府の指示に従順に従う日本人「まるで機械のよう」 サーチナ/livedoor news 2011年7月13日


緊急時に政府の方針に従う日本人の事を「日本では、権力を信じることが幸せになること」とか「機械のようだ」と否定的に見ていました。


こうした日本観は韓国発の情報ではよく見かけるので、これが韓国における「日本人観」の基盤になっているとみて良いでしょう。


韓国人には日本人が「権力者の敷いたルールに従順であり、権力者に無条件に従う事に慣れた人々である」と。そのうえで、韓国人は権力者に対して無条件に従うのではなく、「言いたいことがあれば言う民族なのだ」という認識のようです。


2:実態の韓国


では実際のところ韓国はどうなのかというと、確かに過去記事でも紹介したように


社説】無責任な韓国社会が招いたMERS感染拡大 朝鮮日報 2015/06/03 (1/2ページ) (2/2ページ


「法律やルールを「自分ではなく他人が守るもの」という意識が広くまん延している」という認識があるのは事実であり、東日本大震災に関しても韓国人はこの認識があるため日本に対する否定的意見が多かったわけです。


そして興味深いのは、今回の新型コロナの事例です


韓経:「伝染病には韓国マニュアルを使え」…韓国の防疫技術が国際標準目前 中央日報 2020.05.05
スマートフォン
https://s.japanese.joins.com/JArticle/265589


むしろ韓国人達は中東呼吸器症候群(MERS)の際にできたマニュアルに従う事を良しとし、それを持参し他国に対しても「韓国のマニュアルに従うべき」と売り込んでいるうえに


通勤でマスクの行列「私ひとりしっかりやってるからって防げるものじゃないでしょう」 ハンギョレ新聞 2020-05-27


こちらの事例のように、「空気を読んで」政府の方針通りにマスクをすることにしています。


更に興味深いのはこちらです。


檀国大構内に韓国政府批判の壁新聞掲示、建造物侵入罪で起訴 朝鮮日報 2020/01/10 (1/2ページ) (2/2ページ


以前も紹介した文在寅大統領を批判する壁新聞を大学の掲示板に張り付けたところ、大学側がこの人物を訴えたわけでもないにも関わらず、警察が建造物侵入罪で起訴し有罪判決を受けたという事例です。


これの何が興味深いかというと、警察はどうも文政権から何かを言われてこれを行ったのではなく、文政権に「忖度」して自主的に起訴したという事です。
そしてこの件に関して朝鮮日報などの保守系メディア以外は一切問題にしていません。


また以前も紹介した朴裕河教授の事例のように


(※1)
[注目この本!]帝国の慰安婦 ソウル新聞(韓国語) 2013-08-17


「女性たちをだまして戦場に引っ張っていき虐待と搾取を日常的に行った主体は大部分が同胞の朝鮮人の民間会社だった」「こういう錯綜したイメージが日本に対する憎しみを強化し、本来、同族を売り飛ばした私たちの罪に目をとじさせているのではないか」と言った内容の本を書いたところ、挺対協(現正義記憶連帯)から「慰安婦を侮辱した」と提訴され有罪判決を受けました。
(現在控訴中)


言いたいことを言ったら権力によって犯罪者に仕立て上げられてしまったというような事例まであり、日本では起こり得ないことが起きています。朝日の記事の「朝鮮には異議申し立てをし、文句を言う文化がある。」とは真逆の現象が起きているのです。


3:独特の道徳観


ではなぜ韓国人の語る韓国人像と現実との間に齟齬があるのか、そこには過去記事でも紹介した「韓国人の目から見た「かくあるべき」世界」も関係がありますが、もう一つ理由があります。


それを知ってもらうためには、まず韓国でよく見かける表現である「道徳的優位性」という単語がヒントとなります。


【寄稿】正義記憶連帯の積弊を契機に改めて考える慰安婦問題 朝鮮日報 2020/05/24 (1/3ページ) (2/3ページ) (3/3ページ


こちらの記事がわかりやすいですが、正義記憶連帯の様々な疑惑や脱法行為を指摘したうえで、「日本に対する道徳的優位を喪失したら、克日はさらに遠のく。」と書いています。


このことから解るのは、韓国社会では「韓国は日本に対して道徳的優位な立場にある」という認識があることです。


なぜこれが重要であるかというと、韓国社会は以前から書いているように対等の概念が希薄な徹底した序列社会なわけですが、この序列は社会的地位や収入、あるいは「被害者である」という基準などで決定されます。

※被害者が偉い

序列社会の韓国において、何が正しく何が間違っているのかは多くの場合で「序列」によって決定されるが。これには例外があり、「自身が被害者である」と訴え「加害者の劣等性の指摘」を行いそれが社会に認められた場合、一気に序列を飛び越えて「序列の上位者」の地位を得る事ができる。

韓国では被害者が一番偉い


youtube
https://youtu.be/Zsx4Y2rkW7E


これは「他者の劣等性から自己の優越性を導き出す」という考え方に基いているわけですが

※蔑視ありきの自民族中心主義

韓国の自民族中心主義(エスノセントリズム)は非常に特殊であり、通常の自民族中心主義が自己の優越性の肥大化から異民族や異人種を蔑視するようになるのに対し、彼らの価値観では「他者を蔑視する事で自己の優越性を証明する」通常とは逆のプロセスになっている。

韓国人が日本人から嫌われる根本的原因

youtube
https://youtu.be/StPglNFdHxE


なぜそうなるかというと、「相手の劣等性を指摘できるほど自分は徳が高い」と認識しているからであり、日本に対しては「自分達は被害者である」という認識から日本の劣等性を指摘しているので、「道徳的に優位な立場にある」と考えられているわけです。


この考え方が重要で、韓国社会では「権力がある」という事はすなわち「道徳的に優位な立場にある」という事であると同時に、徳が高いからこそ権力があるのであり、だから「相手の劣等性を指摘できるほど自分は徳が高い」という事になります。


そしてこの考え方を最初の朝日の記事にあてはめると実態が見えてきます。


どういうことかというと、「朝鮮には異議申し立てをし、文句を言う文化がある」というのは、つまり「相手の劣等性を指摘できるほど自分は徳が高い」という事であり、結果「徳の高い(ことになっている)」人間の言う事は「正しいのだから従う」というわけです。


そのうえで対日本に関しては、「日本人は韓国人よりも『徳が低い』にも関わらず、権力者のいう事だからと無条件に従っている」と解釈しているわけです。


つまり、韓国人の言う「日本人は権力者に無条件に従順だが韓国人は言いたいことがあれば言う」とは、「独特の道徳観」に基づき序列の高低を考慮したうえでの発言という事です。


そしてそのうえで、朴槿恵李明博元大統領の事例の場合には、「(結果的に)徳が低い人間が不相応な序列上位者だった」という認識から「逮捕」して「地位を下げた」というわけです。


このように、韓国では私達とは異なる独特の「道徳観」が存在しており、それが日本人には「矛盾して見える」というわけです。


※2020年5月28日22時55分追記

少し説明不足だったので補足
韓国社会における考え方では、「徳が高いからこそ序列が高い」という前提が存在しており、なので「徳が高い人間に従うのは当然」という認識があります。


そのうえで、「序列が高い人間に劣等性がみつかった(韓国人の想定する絶対的正しさに反した)」のなら、それは本来そこにいるべきでない人間が「不当に権力を持っていた」という事になるため、彼らはその相手の序列を下げます。
その結果「大統領含む権力者が任期を終了すると逮捕される」という事がよく発生するわけですが、彼らはその行為を「民主主義」と呼んでいます。


そして日本の場合なのですが、韓国社会では「韓国人の想定する(主観的)正しさを実行する事こそが徳の高い正しい行い」(※参考記事「韓国社会では「記憶の改変」が起きているわけではない?」)と考えられているため、竹島問題や慰安婦問題、あるいは徴用工問題や日本海呼称問題で、韓国人の想定する「正しさ」通りの態度を取らない日本の為政者は「徳が低い」となります。


そのため彼らは「徳が低い人間が権力者になっているのだから、本来ならば日本人が自主的に彼らを権力者から追い落とさないとおかしい」と考えます。


しかしそうはなっていないため韓国人達はこう考えるのです。
「日本人は権力者にただひたすら従順なロボットのような主体性のない存在なので、徳の低い「間違った為政者」にも従順なのだ。」と。
韓国人が「日本は民主的ではない」と認識しているのも同じ理屈です。


だから最初の朝日の記事のような認識になるわけです。




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(※1)
[注目この本!]帝国の慰安婦
ソウル新聞(韓国語) 2013-08-17
http://www.imaeil.com/sub_news/sub_news_view.php?news_id=40792&yy=2013

「帝国の慰安婦」/朴裕河(パク・ユハ)著、328ページ、1万8千ウォン.

韓日関係はいつも平行線だ。独島(ドクト、日本名:竹島)問題や日本の右傾化、歴史清算問題など各種問題をめぐり、衝突と漂流を続けてきた。この中には‘慰安婦’という大きな宿題も含まれている。

光復68周年に際して出版された朴裕河(パク・ユハ)世宗(セジョン)大日本文学科教授の本「帝国の慰安婦」では「韓国人が持っている慰安婦のイメージは慰安婦の‘記憶と経験’の半分に過ぎない」と批判する。彼女は私たちが既に知っていることとは少し違った慰安婦問題の隠された半分の真実、聞きにくく敬遠したい話を掘り起こす。

この本は慰安婦らの証言を通じて私たちの恥部を率直に表わす。女性たちをだまして戦場に引っ張っていき虐待と搾取を日常的に行った主体は大部分が同胞の朝鮮人の民間会社だった事実を慰安婦の証言を通じて明らかにする。もちろんそうであっても人間の尊厳を傷つける‘構造’を作って最後に加担したのが日本軍だったのは事実だ。

しかも私たちの記憶の中の慰安婦は‘日本軍の軍靴に踏みにじられるか細い十五の少女’でなければ‘老躯をかって闘う闘士’だ。だが、これは「日帝が14~25才の女性労働力動員のために女子学生を中心に募集した挺身隊と混同した結果」とし「こういう錯綜したイメージが日本に対する憎しみを強化し、本来、同族を売り飛ばした私たちの罪に目をとじさせているのではないか」と著者は問い直す。

著者はその慰安婦に向かって固定された民族主義的に偏向した認識を変えることが、かえって過去の歴史清算と東アジア平和の近道になると主張する。植民地支配が引き起こした野蛮な暴力である慰安婦問題を今のように長期化し、未解決状態に追い詰めたのは冷戦的思考だったというのも著者の解釈だ。