日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

変な生き物 part6


お待たせしました、変な生き物動画第6回、今回は肉食性カイメンのコンドロクラディア・リラについてとなります。


本日の投稿動画


YouTube
https://youtu.be/-3bPK41KKCQ

注意
・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください

・キャラ崩壊あり

・うp主はただの「変な生き物好き」です



以下は動画のテキスト版になります。


レイム マリサ 大口
ゆっくりしていってね


大口
お待たせしました、変な生き物動画の第六弾、今回は海綿動物の一種であるコンドロクラディア・リラさんについてとなります。


マリサ
なあうp主、なんでエノキタケの画像が貼られているんだ?


レイム
違うわよマリサ、これがかの有名な八木・宇田アンテナよ。


大口
違うから!
キノコでもアンテナでもないから!


マリサ
あのなうp主、こんな小学生の図画工作みたいな生き物がいるわけないだろ。


レイム
というか海綿ってあれでしょ、天然スポンジの材料になる生き物よね?
見た目がまるで違うのだけど?


大口
そもそも海綿といってもかなりの種類があってね、なにせ海綿は今から5億年以上前、先カンブリア時代にはすでに登場しているくらい古くて、かなり多種多様な動物なんだよ。


大口
量が多すぎて全部は紹介できないけど、海綿はおもに石灰海綿綱、普通海綿綱、六放海綿綱、硬骨海綿綱に分かれていて、コンドロクラディア・リラさんは普通海綿鋼に属しているね。


大口
で、普通海綿鋼のなかの多骨海綿目、エダネカイメン科、コンドロクラディア属という分類になっているのね。


マリサ
つまり、そのコンドロなんとかって種類のリラって名前って事か。


レイム
じゃあもう呼びにくいし「リラ」でいいんじゃないの?


大口
そうもいかないよ、「リラ」ってのは竪琴のことだから。
なので英語ではハープスポンジ、日本では「タテゴトカイメン」と呼ばれることもあるらしいね、正式な和名ではないようだけど。


大口
で、このコンドロクラディア・リラさんは近年発見された種で、2000年にモントレー湾水族館研究所がカリフォルニア沖の水深3316から3399mで発見、2000年と2005年にサンプルが採取され、2012年に新種として登録されているね。


レイム
へぇ~、かなり最近になって発見されているのね。


マリサ
ところでうp主、これ見た目だけで選んだ出オチ生物だろ。


大口
エダネカイメン科は見た目がどれも奇抜だけど、それは見た目だけじゃなくて生態も奇抜なんだよ。


レイム
というと?


大口
そもそも海綿って、先カンブリア時代にはすでに存在してたって事からもわかるように、動物とはいってもかなり早い段階で枝分かれしているから、他の動物とかなり「違う」んだよ。


大口
最も大きな違いは内臓みたいなものが一切ない事ね。


マリサ
おい、視聴者の中で今のフレーズからダジャレを連想した奴は挙手しろよ!


レイム
それなのに動物なの?


大口
そうだよ、さっきも言ったように動物の中でも進化の系統樹の早い段階で枝分かれして、そのまま現代まで繁栄し続けてきた種だから、他の動物と比べると体の組織器官が単純で原始的な特徴を残しているの。


大口
で、海綿はいわゆる濾過摂食動物で、体の内部に細かな孔が無数に空いた多孔質の柔らかい物質でできていて、この「孔」にある小さな鞭毛を動かすことで体内に水流をつくり、海中の有機物を取り込むのね。


マリサ
でもこのコンドロなんとかにはその「孔」がないぞ?


大口
そう、そこがコンドロクラディア・リラさんを含むエダネカイメン科の特徴で、この科の海綿は濾過摂食機能が失われている、いわゆる「肉食性カイメン」なんだよ。


レイム
って、それ「オオグチボヤ」と同じじゃない。


大口
まあ、深海や海底洞窟といった食べ物の少ない場所で進化した結果の収斂進化だろうね。


マリサ
じゃあこいつもオオグチボヤみたいにでかい口で海流に乗ってきた甲殻類とかをぱっくり行くのか?


レイム
でもこの生き物「口」らしきものがないわよ?


大口
そもそも海綿には「口」みたいな器官はないしね。
これを見てもらうと

発見された並外れた新しい海綿種
Sci-News.com Nov 5, 2012
http://www.sci-news.com/biology/article00703.html

新しい種は、その基本的な構造がハープのような形をしているため、ハープスポンジまたはコンドロクラディア・リラと呼ばれます。

通常、カイメンはバクテリア有機物を海水からろ過し、体を通して摂食します。ただし、C。lyraは深海の捕食者です。

ハープスポンジは獲物を捕らえます–小さな甲殻類–スポンジの枝分かれした四肢を覆う鉤状のフックが付いています。ハープスポンジが獲物を捕獲すると、動物を薄い膜で包み、ゆっくりと消化し始めます。

MBARIの遠隔操作車両を使用して、チームは2つのスポンジを収集し、さらに10か所のビデオ観察を行いました。彼らが見つけた最初のハープスポンジには2つの羽根しかありませんでした。しかし、追加の潜水により、生物の中心から放射状に広がる最大6枚の羽根を持つスポンジが明らかになりました。科学者は、ハープスポンジが海のファンのサンゴのように海流にさらされる表面積を増やすために、この精巧な燭台のような構造を進化させたと信じています。調査結果は、ジャーナルInvertebrate Biologyに掲載された論文に掲載されてい ます。

科学者がスポンジが肉食動物である可能性があることを最初に発見してから20年も経っていません。それ以来、海洋生物学者は数十の新しい肉食性の種を発見しました。実際、ハープスポンジの家族であるCladorhizidaeのメンバーはすべて肉食動物です。

「C. lyraは、そのような敵対的な環境で生き残るために動物が行わなければならない種類の適応の異常な例です。」



大口
体の表面に細かなかぎ状の突起が多数あって、そこに小型の甲殻類などのプランクトンをひっかけて捕獲するのね。


大口
そしてこの「突起」でからめとって動けなくして、その後薄い膜で包み込んで数日かけて消化吸収するみたいだね。


レイム
つまり体の表面全体が「口」であり「胃と腸」みたいなものって事ね。


マリサ
確かにそれはかなり奇妙だな。
ところで、体全体が口であり胃であり腸なら、一番上の丸くなっている部分はなんだ?


大口
ああ、そこは植物でいうところの「花」に相当する部分だよ。


レイム
ということは、そこに「花粉」的なものがあるって事?


大口
先端の丸い部分には精原細胞が入っていて、受精は「枝」の部分でするみたいだね。
この画像でもよく見ると「枝」の部分に少し膨らんでいるところがあるでしょ?


マリサ
なんか聞けば聞くほど私の知ってる「動物」とかけ離れているぜ。


レイム
繁殖方法はなんか植物っぽいのね。


大口
まあ、海綿は無性生殖と有性生殖どちらもできて、雌雄同体と雌雄異体の双方の種がある場合が多いから、コンドロクラディア・リラさんもそうなんだろう。


マリサ
なんかあいまいだな。


大口
調べてもそのあたりに言及しているところがないんだもの。


大口
あと最後に、エダネカイメン科には他にも見た目が奇抜なのが多いから、そのあたりを紹介するね。
まずはこれ


大口
コンドロクラディア・ランパディグロバスという種なんだけど、見た目から「ピンポンツリースポンジ」とも呼ばれているね。


レイム
なんというか、もはやここまでくると別の星の生き物みたいに見えてくるわね。


マリサ
ロマンがあっていい事だぜ。


大口
おつぎはこちら


大口
エルタニン・アンテナという名前なんだけど、アメリカの海洋調査船USNSエルタニンが、1964年に南アメリカホーン岬沖の深海3904メートルで発見した海綿ね。


大口
で、当時の画像は右の画像のようにかなり不鮮明で、ぱっと見でアンテナに見えることから、世間では生物として認識されず「地球外生命体、あるいは海底の未知の文明のものではないか」なんて騒がれたそうだよ。


レイム
まあこの画質じゃ仕方がないわね。
カラーだとさっきのピンポンツリースポンジにどことなく似ているけど。


大口
で、当時色々騒がれたけど、現在はコンドロクラディア・コンクレセンス(Chondrocladia concrescens)という学名がついているね。


大口
あとは日本で発見された種として

小笠原諸島沖で新種の海綿動物を発見、東大三崎臨海実験所の特任助教ら/三浦
神奈川新聞  2010年11月25日
https://www.kanaloco.jp/article/entry-142762.html

東京大学三崎臨海実験所(三浦市三崎町小網代)の伊勢優史特任助教(35)らが、小笠原諸島沖の水深約870メートルの海底から、新種の海綿動物を発見した。日本近海で初めて見つかったシンカイハナビ属の2新種として、日本動物学会の英文誌11月号に発表した。伊勢特任助教は「最も祖先的な多細胞動物である海綿が、深海底という過酷な環境にどう適応し進化してきたのかを考える上でも極めて重要な発見」と話している。

海綿動物は、ほかの動物が持つ内臓などの重要な器官を一切持たず、海水を体表から吸い込んで水に溶けている有機物をろ過して栄養にしている。しかしシンカイハナビ類は一般的な海綿とは異なり、体表やそこから伸びる突起でプランクトンなど微小な生物を捕らえて食べる「肉食性海綿」と呼ばれるグループ。

新しく見つかったシンカイハナビ類は、2008年4月に海洋研究開発機構(本部・横須賀市)所属の調査船「なつしま」の無人潜水艇「ハイパードルフィン」による、小笠原諸島近海の深海生物調査の一環で発見。伊勢特任助教とフランスのエクス・マルセイユ大学のジョン・バスレー教授との共同研究により新種であることが分かった。

調査船にちなみ命名した「アビッソクラディア・ナツシマエ」は、体長約8センチでモップのような形。発見場所の「明神海丘」にちなんだ「アビッソクラディア・ミョウジンエンシス」は、体長約2センチで魚の背骨のような形をしている。

伊勢特任助教は「無人潜水艇を使った従来の深海生物研究は、熱水噴出域周辺のように生物量の豊かな場所を対象にしたものが多かった。今回新種を発見したような栄養に乏しい環境の深海底にすむ生物にも対象を広げることで、より広く深く深海生物の多様性に迫ることができるだろう」と話している。



New Carnivorous Sponges of the Genus Abyssocladia (Demospongiae, Poecilosclerida, Cladorhizidae) from Myojin Knoll, Izu-Ogasawara Arc, Southern Japan
BioOne COMPLETE 1 November 2010
https://bioone.org/journals/zoological-science/volume-27/issue-11/zsj.27.888/New-Carnivorous-Sponges-of-the-Genus-iAbyssocladia-i-Demospongiae-Poecilosclerida/10.2108/zsj.27.888.full


大口
2008年にエダネカイメン科のシンカイハナビ属という種が小笠原沖の深海で発見されているね。
捕獲の様子などの動画がジャムステックのページにあるので、同時掲載のブロマガの方にリンクを貼っておくから、詳しく知りたい人はそっちを見てね。


byssocladia シンカイハナビ属
JAMSTEC 2008/04/13
https://www.godac.jamstec.go.jp/bismal/j/view/0000994


マリサ
これもなんというか独特だな。
ムーミンに出てくるニョロニョロの毛を多くしたような形というかなんというか。


大口
それでね、深海探査技術の発達で近年新種が色々発見されていて、最近もカナダで

肉食性カイメンの新種を発見-Cladorhiza kenchingtonae
カナダ政府 カナダの漁業と海洋 2018-08-31
https://www.dfo-mpo.gc.ca/oceans/ceccsr-cerceef/news-nouvelles-eng.html

肉食性カイメン、Cladorhiza kenchingtonaeは、長さが約2メートルで、その長さに沿って1メートルの枝があります。これらの微視的なフックのようなガラスの棘またはスポンジの骨は、カイメンにベルクロのような表面を与えます。それは動物プランクトンを食べ、グランドバンクスの北東にあるフランダースキャップの海面下約3000メートルの深さで発見されました。

ベッドフォード海洋研究所の研究者は、2010年のカナダ沿岸警備隊船ハドソンへの調査旅行中に新種を発見しました。

このスカイメンは、北極圏と北大西洋の深海底生生態学生物多様性の監視と保護への彼女の多大な貢献により、カナダ水産海洋海洋研究所のエレンケンチントン博士にちなんで名付けられました。ケンチントン博士の研究は、世界中の底生生物の保護につながっています。

普通海綿には古くからの歴史があり、普通海綿の化石はキオゲニアン「スノーボールアース」期末の先カンブリア時代堆積層に初めて現われる。その存在は、海綿そのものの直接的な化石よりも、海綿の細胞膜に特徴的な炭化水素マーカーであるステランと呼ばれる化石化ステロイドによって検出される。新原生代末に至るまで普通海綿の化学的な化石記録は、1億年に渡って連続して見られる[2]。最も初期の海綿を有する礁(英語版)はカンブリア紀初期から始まり、シベリア南東部で見られるトモティア階(約530-535 Ma)の始まりにおける古杯動物(英語版)および石灰化微生物で構築された小さなバイオハームによって実証されている[3]。大規模な放散はカンブリア紀前期に起こり、更なる大規模な放散がおそらくカンブリア紀中期からオルドビス紀に起こった。



大口
見てのように枝の片側に「棘」があるような形で、全長2メートルのエダネカイメン科の新種が発見されているね。


大口
これも詳しくは、同時掲載のブロマガに詳細の書かれたカナダ政府のページを貼っておくから、興味のある人は見てね。


レイム
もはやここまでくると「生き物」と認識するのが難しいわね…


マリサ
なんというか、ある意味で海綿はロマンの塊だな!


大口
海綿ってかなり「変な生き物」だよね。
というわけで今回の本編はここで終わります。


レイム マリサ 大口
ご視聴ありがとうございました。


大口
そうそう、エダネカイメン科についてなのだけど、ちょっと
補足があるのね。


レイム
なに?


大口
あの科って最近になって分類されたんだけど、深海から近年色々な種の海綿が発見されて、肉食性の海綿はこの科だけかと思われていたのが、近年エダネカイメン科ではないけど肉食性が疑われている種が発見されたりしているのね。


マリサ
つまりどういうことだ?


大口
いずれエダネカイメン科が複数系統に分けられたり再統合されたりして、科そのものがなくなる可能性があるって事。


レイム
つまり、今のところコンドロクラディア・リラを含むエダネカイメン科は「ひとまずそう分類されているだけ」ってことね。


マリサ
つまり「エダネカイメン科(仮)」って事だな。


大口
いや、まだ変わると決まったわけじゃないし、「そうなるかもしれない」ってだけだから、(仮)とかつけないでよ。


レイム
いいじゃない「エダネカイメン科(仮)」で。


大口
ひ、ひとまずはエダネカイメン科でいいじゃない、変わったらまたその時に別の名前にすればいいんだよ。


大口
そんなわけで今回はここで終わります。


レイム マリサ 大口
またいつか~