日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

韓国の戦略


さて、本日は一連の慰安婦合意問題や徴用工裁判問題、韓国海軍レーダー照射問題、文喜相発言などなど、様々な問題に関連する内容となります。

初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。

ブロマガ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由


注意
・このブロマガは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています

・当ブロマガのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです

・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください


文在寅政権になってから続く韓国との一連の諸問題に関して、韓国の言動は全て場当たり的なものに見えるが、実はその中の一部にはしっかりと計算された独特な戦略が存在している。


それはある種の「引き伸ばし戦略」であり、その場では話し合いに応じたかのよう見せかけ時間稼ぎをしながら、実際には裏で全く逆の事をして相手を出し抜いたり問題を誤魔化して無かった事にするという、非常にしたたかな計算が存在している。


日本人はこうした時間稼ぎと言い訳がセットになった『戦略』を計算された戦略と看破できず、言葉通り受け取ってしまい、結果的に韓国側に対して曖昧な態度になる事が多く、最終的に問題がより悪化していくという事を繰り返している。


※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。


1:時間稼ぎと誤魔化し


まずはこちらの記事から

韓国外交部長官「『天皇謝罪』発言に対して日本側抗議なかった」vs日本外相「遺憾伝達」
2019年02月18日06時50分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
https://japanese.joins.com/article/312/250312.html

今月15日にドイツ・ミュンヘンで開かれた韓日外相会談で、韓国の文喜相(ムン・ヒサン)国会議長の「天皇謝罪」発言に対して、日本側が謝罪と撤回を要求したかどうかをめぐり両者の意見が交錯している。日本外務省の発表を韓国外交部が否定したことに続き、17日には日本側が再反論して再び真実ゲームに広がる様相だ。河野太郎外相は17日、ミュンヘン現地で記者団に対して、文議長の発言に対する日本の立場を伝達したと再度強調した。河野外相「『大変驚くとともに、残念に思う』と〔康京和(カン・ギョンファ)長官に〕申し上げた。韓国外交部にはしっかり対応してほしいと伝えた」と話した。

続いて「韓国側の皆さんはよく聞いていたので、メッセージは伝わっていると思う」と強調した。前日、「河野外相が文議長の発言に抗議した」という報道を韓国外交部が否定すると、河野外相本人が自ら再反論して強く批判した。河野外相は「これまで謝罪と撤回を求めると再三再四言っている。韓国外務省にしっかり対応を求めるということは、そういうことだと先方もよく理解しているはずだ。『知らない』ということにはならない」と主張した。時事通信などは「(河野外相が会談で文議長の発言に対し)謝罪と撤回を改めて要求したが、これに対する康氏の発言はなかった」と報じた。東京新聞も「日本側の説明」としながら「(河野外相が)謝罪と撤回を改めて要求し、これに対する康長官の発言はなかった」と報道した。外務省はホームページに韓日外相会談の内容を説明して「韓日議連会長も務めた文喜相韓国国会議長による発言について,日本の立場を改めて伝達した」と明らかにした。しかし、韓国外交部は16日これを一蹴した。外交部当局者は出入り記者に送ったショートメッセージサービス(SMS)メッセージを通じて「この件に対する日本側の言及はなかった」と明らかにした。康長官も「河野外相が文議長発言に抗議したか」という質問に「なかった。そのような話なかった」と反論した。

このように2人の説明が180度食い違うことに関して、一部では両者のコミュニケーションの途中で誤解があったのではないのかという見方も出てきている。東京のある消息筋は「康長官が否定したのは『謝罪と撤回の要求があったか』という質問に『なかった』と明らかにしたこと」と話した。すなわち、会談で文議長の発言が扱われたとしても、河野外相から直接、「謝罪と撤回」を要求する発言はなかった可能性があるということだ。


上記記事では、一連の文喜相韓国国会議長発言に関連し、外相会談で日本側が謝罪と撤回を要求したが、韓国側は「そんな話は聞いていない」とし、また言った言わないの問題になっているという事例です。


この件、一見すると単に韓国が謝罪したくないがためにゴネているだけに見えますが、私はこれを見て一つピンとくる事例を思い出しました。


彼らの目的ははっきりしており、言った言わないの問題に論点をすり替えているのは、日本からの公式抗議を「無かった事」にしてしまいたいという意図が透けて見えるのです。


それが解るのが2015年に筑波大学古田博司教授が産経新聞に寄稿した以下の記事です。


朝鮮民族は日本人が考えるような甘い民族ではない 韓国が企てる統一への反日戦略とは… 古田博司 産経新聞 2015.11.18 (1/4ページ) (2/4ページ) (3/4ページ) (4/4ページ


この記事では、朝鮮は伝統的に相手に対して「こちらも苦しいのです、事情を解ってください」と相手の同情を誘い、相手が矛を収めると手のひらを返し、一気に攻勢に出て自分達の望みを既成事実化してしまうという、彼ら独特の戦略が説明されています。


これは現代の日本人から見るとただ卑怯で悪辣なだけに見えますが、歴史的にみるとかなり効果的な戦略で、実際のところこれに近い事をやって生き残った事例は世界的に見てもいくつもある、充分に現実的な手法なのです。


実際、こういう事には慣れっこに見える中国でさえ、朝鮮のこうした戦略には手を焼いていたと古田教授は書いています。


そして先日も彼らの「その兆候」が出てきており、それが以下です。


日本防衛相「日韓防衛協力改善の兆し…疎通環境を作っている」 中央日報 2019年02月19日18
海上自衛隊の国際行事に韓国海軍参加へ…レーダー問題後初めて 中央日報 2019年02月20日


一見すると韓国側が歩み寄ってきているかのように見えますが、そもそも文喜相氏は何一つ態度を変えていませんし、慰安婦問題でも徴用工裁判問題でもレーダー問題でも、韓国側は「日本が問題を引き起こした」という態度を変えていません。


実際問題、韓国側の態度は以下の聨合ニュースの記事を読めばわかるように


(※1)
[聨合時論]韓日関係政略的利用これ以上傍観してはいけない 聯合ニュース(韓国語) 2019-02-18


安倍首相が政治的にこの問題を利用している事がそもそもの原因としており、自分達が問題を引き起こしたという認識そのものが存在しません。
以前も記事や動画にしていますが、韓国では「良い事は自分のお陰、悪い事は他人のせい」という考え方が一般的だからです。


関連記事、動画
【日韓問題】韓国独特の「おかげ」と「せい」


youutbe版
https://youtu.be/VolL28Yt3zc


ですので、岩屋毅防衛相が「関係改善の兆しが見えてきた」と言い出したのも、要するにこの時間稼ぎ戦略に完全にはまってしまっているだろう事が容易に想像できるのです。
これは典型的な韓国による計算された戦略です。

2:潜在的な問題は多数


こうした事は実は過去に何度も発生しており、代表的な事例では2005年に発生した海上保安庁の巡視船と韓国海洋警察による海上での対峙事件があります。


この事例では、日本のEEZ内での違法操業の疑いのある韓国漁船に対し、海上保安庁国際法に則り乗り込んで査察をしようとしたところ、査察に赴いた職員2名を乗せたまま韓国船が逃走、更に逃走する韓国船を韓国海洋警察が助け、海保の巡視船と韓国海洋警察の船が数時間に渡ってにらみ合いをしたという事件です。


この件、当時相当な外交問題となり、外務省と韓国の外交部(外務省に相当)が話し合いを行い、最終的に決裂して引き返そうとする日本の外務省職員を韓国外交部の職員が駐車場で引きとめました。


そして以下の記事にあるように

韓日の「海上対峙」が39時間ぶりに解決
朝鮮日報 2005/06/02
https://web.archive.org/web/20050603235855/http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/06/02/20050602000052.html

(一部抜粋)
 日本側が撤収する代わりに、韓国側は日本側の排他的経済水域EEZ)を侵犯した事実と、立ち入り検査を忌避し、日本巡視艇の職員を乗せたまま、逃走した事実を認めた。

 シンプン号はこれによる責任として、事実を認める書類と日本法令違反担保金50万円(約480万ウォン)支給の保証書を作成し、日本側に伝達した。


韓国側が違法行為を認める代わりに日本側が引くという取り決めを行ったはずが、


「違法操業なかった」、海洋警察が調査結果発表 聨合ニュース 2005/06/02


外交上の決着がつくといきなり韓国側は手のひらを返し、「違法性はなかった」と言い出した挙句、以下のように

【韓日の海上対峙】蔚山海警30人を表彰へ
朝鮮日報 2005/06/03
https://web.archive.org/web/20050605023407/http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/06/03/20050603000045.html

(一部抜粋)
 蔚山海警は3日、「事態の初期、蔚山海警警備艇の速やかな対応により、韓国漁民と船を守ることができた。また、韓日間の長期間にわたる海上対置の状況の中、国の自尊心を守った功労を認め海洋警察庁長が表彰者選定を指示した」と明らかにした。


あろう事か海保と対峙した韓国海洋警察の警察官達を「韓国漁民と船を守ることができた」「国の自尊心を守った」として表彰したのです。


結果どうなったかといえば、以後韓国船による違法操業が増加、最終的に日韓漁業協定が機能しなくなり、新たに話し合うはずだった新協定は決裂という事態になりました。
そして日本海側の漁師さん達が長年かなり酷い被害を受けています。


韓国が日本の漁場を荒らしまくる悲惨な現実 東洋経済 2016/12/07


またそれだけではなく、海上保安庁韓国海洋警察による対峙事件も以後頻発するようになり、去年11月にも日本のEEZである大和堆で対峙事件が発生しています。


韓国海洋警察庁警備艦の日本漁船への接近について 水産庁 平成30年11月21日


要するに、韓国側の時間稼ぎ戦略に応じて「彼らの言い分」を汲んで日本が矛を収めた結果、彼らはより態度が過激になり、状況がどんどん悪化して行った訳です。
もし岩屋毅防衛相が「韓国が歩み寄ってきた」と判断した場合、非常に高い確率で「同じような事」が起きる事が容易に想像できます。

3:問題は水面下で悪化中


そして更に深刻なのが、この一連の日韓の間にある問題は現在進行形で韓国によって悪化中という事です。


特に現在韓国は三・一独立運動100周年という事で日本に対してより過激な言動をするようになってきており、世界中でプロパガンダをし始めています。


三・一独立運動100年 49の韓国在外公館で記念行事へ 聨合ニュース 2019.02.19
文大統領がインド紙に寄稿 「両国は植民地支配を克服して成長」  聨合ニュース 2019.02.20


その中でも特に問題なのが柳寛順という人物関連で、この人物は韓国で独立運動を主導した17歳の少女という事になっているのですが、当時を知る人によるとそのエピソードは殆どが誇張であると証言しています。


「柳寛順への日本の蛮行、誇張多い」 中央日報 2002年02月26日


しかし韓国では年々「柳寛順伝説」が出所不明の話によってどんどん脚色され、悲劇のヒロインとして神格化されつつあります。


(※2)
ユ・クァンスン烈士が日帝から当てられた拷問と最後の遺言 インサイト(韓国語) 2016.01.01


上記記事では「柳烈士は獄中で強行された日帝のあらゆる脅迫と拷問でも、国のために命を捧げる固い覚悟を折らず大韓独立万歳を号泣しながら叫んだ」と、まるでその光景を誰かが見ていたかのように書かれています。


そして最近はアメリカのニューヨークタイムスにこの『伝説』が掲載され


「日帝抵抗」柳寛順烈士「追慕」記事掲載したNYT「もう見て見ぬ振りしない」 中央日報 2018年03月30日


さらには「獄中でも闘争を繰り広げた独立運動家、柳寛順(ユ・グァンスン)の生涯を描く」映画の撮影が始まり、


[韓流]「三・一独立運動」題材の映画 来年相次ぎ公開 聨合ニュース 2018.12.30


韓国系アメリカ人と韓国政府の働きかけにより、ニューヨーク州


【萬物相】ニューヨーク三・一運動の日 朝鮮日報 2019/01/20


柳寛順を主人公とする「三・一運動の日」なるものまで成立させました。


そして彼らはこの状態でこう主張しています、「日本が韓国を挑発している」「安倍が嫌韓を政治利用し、軍国主義化へと利用している」と。


自分達が問題を悪化させているという認識がなく、韓国の行いに対して日本が批判する行為を「理不尽な挑発」と考えているのです。


そのうえで知っておいて欲しいのは、この状態で韓国側が「韓国にも事情がある、だから双方知恵を出し合って問題を解決しましょう」とか「政治と経済は別、ツートラックでいきましよう」とか、「民間交流は政治と別」と主張したとしても、それは彼らにとって私達が想定するようなものとはまったくの別物という事です。


日本人の一般的な感覚ですと、先ほどの海保と韓国海洋警察との対峙の事例のように、双方譲歩し矛を収めれば問題が解決すると思い込みがちですが、実際の事例で見ても解るように、彼らは単に相手が強硬な態度に出ないように時間稼ぎをしているだけで、相手が矛を収めたら手のひらを返すつもりなのです。


それが彼らの「計算された戦略」なのですから。
対応策は、「官も民も韓国人の主張する事情には一切耳を貸さず、徹底的に韓国の責任を追及し続ける」がこの件での正解です。




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(※1)
(※1)
[聨合時論]韓日関係政略的利用これ以上傍観してはいけない
聯合ニュース(韓国語) 2019-02-18
https://www.yna.co.kr/view/AKR20190218145300022

(ソウル=聯合ニュース) 改善の兆しなしに悪化の一途をたどる韓日関係が苦しい。ムン・ヒサン国会議長が慰安婦問題に日王の謝罪が必要だ、という自身の発言を問題にする日本側を「居直り」と批判するとすぐに日本政府は「非常に遺憾」とし、ムン議長の謝罪と発言撤回を繰り返し促した。
(中略)
問題は韓日関係を政略的に利用する安倍晋三総理が今の様な戦略を変える兆しがない点だ。日本では厚生労働省の勤労統計を定めた基準通り実施しなかった統計操作波紋が相変らず国を揺るがしているが、安倍政権支持率は容易に下落しないでいる。

日本人は安倍政権の失政は批判しながら強制徴用判決、慰安婦、レーダー問題などで強硬対応に一貫する安倍総理を肯定評価するという世論調査の結果が続いている。残念なことに安倍総理が韓日葛藤を起こすことで支持勢力の結集という反射利益を享受するわけだ。

しかし、韓日関係の政略的利用は今、この場では得かも知れないが、未来指向的韓日関係構築には致命的な毒になる事を日本は留意しなければならない。韓日関係が破綻状況になれば直ちに両国どちらも経済、外交、安保面で大きな損失を避けられない。

さらに北米非核化交渉を控えて北・中・ロの関係がより一層強固になる東北アジアの現実を見れば、堅固な韓米、韓日関係を土台にする韓・米・日3角共助体制の重要性はより一層大きくなる。

望ましい韓日関係のためには日本の率直な反省と謝罪が何より重要だ。不幸な過去は損傷を与えた加害者より被害者の記憶にはるかに長く残るからだ。

安倍政権は3・1記念日100周年を控えて去る6日、声明を通じて日本の植民地支配の反省と謝罪を促した日本の進歩知識人226人の声を傾聴すると良い。一度だけでも被害者の立場で韓日関係を眺めよという意味だ。

立場を替える思考は私たちにも薦めたい。日帝強制支配期でない今日の日本に住む日本人の見解で私たちを眺める必要もまたある。慰安婦問題解決次元で日王の謝罪に原則的に言及したムン・ヒサン国会議長の発言が、私たちにはサイダーのようにすがすがしいが、政略的に利用すれば天皇を神聖視する日本人の怒りをよぶ可能性もある。

日本人たちがムン議長発言全体の脈絡より「日王謝罪」だけに執着し、かっと怒らないようにするのが私たちの外交当局の課題だ。日本国民が韓日関係の政略的利用を自ら遮断できるように、私たちの対日外交力の質的跳躍を促す。


(※2)
ユ・クァンスン烈士が日帝から当てられた拷問と最後の遺言
インサイト(韓国語) 2016.01.01
http://www.insight.co.kr/newsRead.php?ArtNo=52321

97年前の今日、韓民族日帝の不当な植民統治に抵抗して独立宣言書を発表し韓国の独立意志を世界万国に知らせた日だ。1919年3月1日午後2時、ソン・ビョンヒ先生をはじめとする民族代表33人は仁寺洞(インサドン)の泰和館に集まって決意に充ちた声で独立宣言式を挙行し独立万歳を三唱した。日帝侵略に抵抗して奪われた国の自主権を取り戻そうとする熱望の叫びは太極旗の波と共に全国津々浦々に鳴り響いていった。

その年の4月1日、天安(チョナン)アウネ市場で人々に太極旗を配っていた柳寛順(ユ・グァンスン)烈士は独立万歳運動を主導した容疑で17才の若さで日本憲兵に逮捕され、西大門(ソデムン)刑務所に収監された。柳烈士は獄中で強行された日帝のあらゆる脅迫と拷問でも国のために命を捧げる固い覚悟を折らなず大韓独立万歳を号泣しながら叫んだ。

日帝は柳烈士の独立に対する意志を折るためにペンチで爪と足の爪を強制的に抜いただけでは足りず残酷な性拷問まで醜悪な蛮行を止めなかった。そうするうちに次の年の1920年9月28日、出獄に二日を残して柳烈士は花のように美しい18才の年齢で冷たい刑務所で祖国の独立を見ることもなく短い命を終えてしまった。

柳寛順烈士は目をとじる前「私の爪が抜け私の耳と鼻が切られ私の足が折れても、その苦痛に勝つことはできるが、国を失ったその苦痛だけは耐えられません。国に捧げる命がたった一つしかないことが、この少女の唯一の悲しみです」と遺言を残した。

冷たい刑務所の床で息をひきとる直前まで柳烈士の頭の中は、日帝に奪われた祖国の独立しかなかったのだ。殉国後イテウォン共同墓地に安置された柳寛順烈士は日帝が軍用基地を作る過程で行方が不明になり、95年流れた昨年9月に建った追悼碑だけがぽつんと残って席を守っている。

チャン・ヨンフン記者