日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

韓国は「一つの正しさ」以外認めない


さて、本日は以前より何度かこのブログでも書いている韓国独特の正しさの概念に関連した内容となります。

初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。

ブロマガ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由

注意
・このブロマガは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています

・当ブロマガのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです

・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください


日本と韓国の間で現在も問題となっている日本海呼称問題の件や旭日旗の件などを見ていると、韓国側はとにかく「自分は正しいのだからこちらの意見を受け入れろ」という態度を堅持しており一切取り付く島がなく、それは激しい反日の結果に見える。


しかし実際には、元々韓国では「一つの正しさ」しか認めず、また異なる意見や考えを悪と見なし、その一切を排除する事を常識とする考え方があるため、韓国内でも日常的に似たような事が発生しており、「反日は原因の一要素でしかない」事がわかる。



※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。



1:原因は日韓の特殊な歴史問題?


まずはこちらの記事から

伊藤博文が歴史的人物?プデュ48日本人参加者発メディア議論
国民日報(韓国語) 2018-08-14
http://news.kmib.co.kr/article/view.asp?arcid=0012599184&code=61121111&sid1=soc

ケーブルチャネル・エムネット(Mnet)サバイバルオーディション番組「プロデュース48」の日本人参加者、下尾みう(17)が帝国主義日本の伊藤博文をトレンドの歴史的な人物だと紹介して第二次世界大戦戦犯を美化する博物館を広報する放送に出演した、という主張が提起された。

しかし、歪曲されたり誇張された内容で日本人参加者を蔑視する、という反論も少なくない。論議は13日、インターネットコミュニティ上で広がっている。

「プロデュース48」は韓国で空前のヒットを記録した同放送会社の「プロデュース101」の選抜体系に日本プロデューサー、秋元康によって誕生したグループAKB48システムを導入したプロジェクト番組だ。ケーブル放送では高い2.6%の視聴率を記録して大きな関心を受けている。様々なコミュニティで下尾みうの履歴をめぐり熱い論争がおいきた理由はそのためだ。

伊藤博文帝国主義日本の侵略戦争と植民地政策で先鋒にいた人物だ。乙巳保護条約と精美(?)条約を強制的に締結して大韓帝国の軍隊を強制的に解散して韓国人の留学を禁止し、帝国主義に反対する韓国人を虐殺するなどあらゆる蛮行を犯した。安重根義士は1909年中国ハルビン駅で伊藤を断罪した。

伊藤は山口県出身で、下尾みうは2016年山口県を紹介する地方自治体行事で「私の出身地、山口県には伊藤博文のような歴史的な人物がたくさんいる」と紹介した。2017年、伊藤博文記念公園を訪れて「初代内閣総理大臣出生地」とSNSに掲載することもした。伊藤博文を前面に刻んだ日本の過去の1000円券紙幣模型から顔を出して写真を撮影もした。

下尾みうはが日本帝国主義者などの物品を展示して歴史歪曲の先頭に立っている山口歴史博物館を広報したという主張も出てきた。インターネットに上がってきた映像で下尾みうがこの遺跡を訪れて「すごい」と言った。手をたたく場面も出てくる。

「プロデュース48」の主要視聴者層だけでない様々なコミュニティ会員たちとSNS利用者らは下尾みうはの履歴を問題にした。論議になるほどの過去を検証できない放送会社と番組製作会社に対する批判世論もふくらんだ。下尾みうはは「プロデュース48」初めての順位集計当時、41位に留まったが3週目から持続的な上昇の勢いを見せて9週目には6位を達成した。8月末までに12位に入る成績を維持すればグループでデビューして活動することになる。

韓半島侵略の元凶を美化した日本人がKポップ舞台に上がる皮肉な状況が演出されることもありうるという話だ。

エムネット関係者は「インターネット上で提起された問題をある程度確認した」として「出演者がプロデュース48撮影以前にした言動を全部確認することはできない。今後の対処についてもまだ議論していない」と話した。

しかし、下尾みうのファンたちは行き過ぎた憶測だと主張する。下尾みうはが映像を撮影したところは日本式高級飲食店の「サイコテイ」だけで博物館でないというのが主張の核心だ。また、該当映像は山口地域の放送で明治維新150年をむかえてアイドルらと共に市内主要名所を見て回わったものと反論した。映像で「すごい」と言っているのも下尾みうではないと主張する。



記事では、韓国でも人気のある日本の芸能人が日本の番組において「伊藤博文を美化する(否定的に扱わない)紹介を行った」として大バッシングされているというニュースです。


これなのですが、韓国関連の知識の無い人が見ると「日本と韓国の間にはいろいろあったのだから、韓国側がすこしナーバスになっているのだろう」等の感想を持つかもしれません。


また、そうした「想像」から「歴史上の人物は視点を変えると評価が180度変わることもある」という「常識」を、上記理由から「日本とのことでは(反日になるのも)仕方がないのでは」と考える人もいるでしょう。


またこちらの記事の事例の場合


(※1)
リバプール、日章旗踏んだ光復節記念写真掲載謝罪 マネートゥデー(韓国語)  2018.08.18


記事では、サッカーのイングランドプレミアリーグリバプールフェイスブック公式韓国語版が、今月15日の韓国の独立記念日とされる日(注1)に、日本の国旗を踏んでいる絵を表示したとして、リバプール公式が絵を削除し謝罪した件に関する記事です。

(注1)
余談になりますが、正確には朝鮮総統府が解散し米軍に統治権を委譲した日は1945年の9月9日、韓国が独立した日は1948年8月13日であるため、8月15日は「太平洋戦争終戦の日」ではあっても韓国には何の関係もありません。


そしてその事に関して、韓国側が「日本帝国主義に被った被害と苦痛を無視して日本国内の反応だけ一方的に反映した」と不満を持っているという記事です。


これに関しても、日本とのわだかまりがあるために「どうしてもこういう表現になってしまうのではないか」と考える人もいるでしょう。


これは日本人が日本海呼称問題や旭日旗問題などでの韓国とのトラブルでも見られる現象で、これがあるため日本側は旭日旗問題でのJFAのように「韓国の言い分を受け入れ譲歩」したりする場合もあります。


結局のところ、日本側がこれを「韓国との歴史問題」と認識し、韓国側が激しい反応をするのはこの過去問題ゆえの「特殊な事情にある」と考える傾向にあるからです。


2:異論はすべて排除


しかし実際には事情は大きく異なります。


以前から書いている事ですが、韓国には特殊な正しさの概念があり、「この世の中には絶対唯一の正しさが最初から存在している」という考え方を持っている人が多く、「正しさの反対は別の正しさ」といった考え方が一般的ではありません。

※独特の正しさの概念

彼らの正しさの概念は独特であり、根拠を必要としない。
また「この世には最初から一つの正しさが存在する」と考えられており、自分はその正しさを常に選択していると考える傾向にある。

そして正しさ同士がぶつかった場合には、(曲解でも捏造でもその件と全く関係なくともなんでもいいので)相手の劣等性を指摘する事でそれを自己の正しさの担保とする。

また相手の劣等性を指摘した時点で自身が指摘された問題は相手の問題にすり替わる。

【日韓問題】日韓で異なる「正しさ」の概念
【日韓問題】日韓で異なる「正しさ」の概念 後編



この考え方があるため、この彼ら独特の正しさに反する考え方はどんなものであれ「積極的に排除すべき対象」となります。
重要なのは、韓国社会において「異なる視点や立ち位置」という考え方そのものが一般的ではない事です。


そのため韓国内でも度々こんな事が発生します。


【社説】脱北者が営む冷麺店を廃業に追い込んだ韓国社会 朝鮮日報 2018/08/17


例えばこちらの記事では、北朝鮮から韓国に亡命してきた人が韓国内で冷麺屋を経営していたのですが、セウォル号事故のとき、この人物がセウォル号の問題で政府に抗議する団体(注2)への批判活動に参加した疑いがあるとして、様々な嫌がらせを受け廃業に追い込まれたという記事です。

(注2)
こうした団体には韓国内の親北系組織(民族主義系)が関わっている場合が多く、度々保守系国粋主義系)と対立し小規模な小競り合いを起こしており、また脱北した人々は北朝鮮との対立からそうした保守系の団体の支援を受けている場合が多い。
また親北系の文在寅大統領が誕生した事で、現在韓国では保守系に所属する脱北者達が迫害対象になっている。


また他にもこちらの事例のように


韓国国会、放置していた「日本原産の木」を撤去へ Record china 2018年8月22日


韓国にあるカイヅカイブキという木は、伊藤博文や日本統治時代に日本人が植樹した日本原産の木であり、植民地支配の象徴であるため撤去すべきとする論調が高まり、実際に韓国の国会の敷地内に植えられているカイヅカイブキが撤去される事となったという記事です。


これなのですが、議論が起きたのは去年です。


韓国国会に日帝の残滓「カイヅカイブキ」が多数?…市民団体、樹種変更を要請 中央日報 2017年08月14日


しかしその後、そもそも伊藤博文が本当に植えたものであるか疑わしいという事がわかり、更に1970年代の韓国でも頻繁に植樹されていた事や、またこの木は中国でも自生していることが判明し、韓国の学者が「閉鎖的排他主義に対する便乗をろ過するのは史跡復元にとって重大な課題」と批判しました。


(※2)
「カイヅカイブキはイブキ一種…日本特産種いいえ」 聯合ニュース(韓国語) 2018/07/08


しかし最初の記事にもあるように、なぜかこの主張は無視され結局撤去される事となったわけです。


どちらも日本人の発想からすると不可解な事この上ない事例ですが、韓国独特の「正しさ」の概念を良く表した事例です。


最初の事例の場合には、恐らくこの脱北者セウォル号抗議デモを主催しているのが親北系の団体であり、そうした団体に抗議する目的で活動に参加したのでしょうが、本来ならこれは思想信条の自由の範囲であり、抗議活動に参加するのは自由です。


また、いくら気に入らないからと彼の私生活を破壊する権利は誰にもないはずであり、それを行うのは犯罪のはずなのですが、「一つの正しさ」を唯一絶対とする韓国的価値観では、それは「間違い」であるため積極的な排除の対象なのです。


そのため、文在寅政権誕生の原動力となったこのセウォル号事故問題で当時の政府(朴槿恵政権)に抗議する団体は「正しい(正義)」であり、それに反する活動をするのは「間違い(悪)」という考え方から、彼は排除の対象となり私生活まで破壊されたわけです。


またカイヅカイブキの場合には、先ほど引用した記事のようにそもそも日本による朝鮮統治とカイヅカイブキには因果関係がない事が証明されています。
また中国にも自生している事から、韓国にも元々自生している可能性が高いです。


ですので本来撤去する理由は無いはずです。


しかし、先ほども説明したように彼らの価値観では元々根拠が重視されない傾向があり、また意見が対立した場合には「相手の劣等性の指摘」をすれば「自分は正しい」という事になるため、根拠を前提とした説得には意味が無い場合が多いです。


また先ほどの脱北者の事例で説明したように、「正しさに反する」と定義された出来事は、それがなんであれ積極的な「排除対象」となります。


更に韓国では、整合性や客観的根拠よりも「その時の感情」が何よりも優先され、それに従うのが「正しい」と認識される事が多いため、「(感情的な面から)カイヅカイブキは排除されるべき」という意見が「正しい」となったわけです。


3:原因は反日ではない


ここまで書けばわかるでしょうが、最初に引用した伊藤博文の事例やリバプールの事例も同じです。


要するに、韓国においては異論や異なる視点というのは「積極的な排除」を受けることが一般的であり、伊藤博文は韓国では「極悪人」と定義されているため、それ以外の視点はあってはならないものであり、世界中全ての人が「極悪人と認識する」のが正しい考え方なのです。


だからこそ、それを「極悪人と認識しなかった」ためこの日本の芸能人は韓国で「正しさを否定する不道徳者」として糾弾されたというわけです。


またリバプールの件にしても、国際社会のルールではスポーツに露骨な政治的メッセージを入れるのをタブーとしているため、だからこそ画像を削除し日本に謝罪したわけですが、韓国では「日本は悪」であるため、国旗を踏みつける絵は「正しい行い」を表しているだけです。


そのため、「自分達は世界の誰もが認める正しさを実行しただけなのに、なぜそれが認められないのか」と考え、だからこそ不満を持ち「日本帝国主義に被った被害と苦痛を無視して日本国内の反応だけ一方的に反映した」という反応になるわけです。


一見すると日本と韓国の歴史問題に見えますが、実際には歴史の問題は「原因の一つ」に過ぎず、問題の根幹にあるのは韓国における独特な「正しさの概念」に起因しているわけです。


重要なのは、韓国では「正しさはこの世に一つしかない」という考え方が一般的であり、だからこそ「唯一の正しさ」に反する意見は「積極的に排除されなければいけない」と考えられている事です。


そのため、「歴史的なわだかまりがあるから彼らの気持ちを考えるべき」と譲歩すると、彼らは「正しさが受け入れられた」と考え、更に日本に対して「韓国的正しさ」を押し付けてくるようになるだけです、決して問題の解決にはなりません。




お知らせ。
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そこで、もし過去記事に質問等私が何らかの回答を必要とするコメントをされた方は、お手数ですが最新の記事かtwitter@ooguchib」のアカウントのほうへその旨を書いていただけると助かります。



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番外編マイリスト









(※1)
(※1)
リバプール日章旗踏んだ光復節記念写真掲載謝罪
マネートゥデー(韓国語)  2018.08.18
http://news.mt.co.kr/mtview.php?no=201808180604772318O&vgb=sports&MATN_P

イングランド・プレミアリーグリバプールSNS光復節祝賀記念写真を掲載したことについて謝った。

今月15日、光復節をむかえてリバプールの韓国語版SNS光復節を祝う写真が掲載された。1945年、解放されてすぐに韓国人が大極旗を振った場面だ。合わせて日本国旗の日章旗を踏みにじったデザインで1946年に発売された光復1周年記念ハガキだ。

光復1周年を迎え36年間、韓半島侵奪して様々な苦痛を与えた日本帝国主義に対する韓国人の怒りが込められたハガキであった。今も日本政府は強制占領期間の侵奪についてまともに謝らないうえ、最近では慰安婦被害に対する国際的な非難世論も荒い。

ところがリバプールは日本国内の批判が起きるとすぐに写真を削除して日本語版フェイスブックに謝罪まで表明した。

サンケイスポーツ」は17日の報道を通じて「リバプールはクラブの公式ソーシャルメディア韓国語版に韓国の光復節を祝う文が許可なしに掲載されたことについて謝罪。
不快な画像を含んだ投稿は削除したが、自ら調査を行う予定だ」と公示したと伝えた。

同紙は8月15日は日本の終戦記念日だが韓国では光復節で日本統治から解放された記念日とし、リバプールに対する批判が殺到して写真を削除したが、SNS上で広がって物議をかもしていると主張した。

日本帝国主義に被った被害と苦痛を無視して日本国内の反応だけ一方的に反映した報道だった。


(※2)
カイヅカイブキはイブキ一種…日本特産種いいえ」
聯合ニュース(韓国語) 2018/07/08
http://www.yonhapnews.co.kr/bulletin/2018/07/08/0200000000AKR20180708022100005.HTML

(ソウル=聯合ニュース)パク・サンヒョン記者=政府は乙未事変120周年をむかえた2015年、鶏龍山(ケリョンサン)中嶽壇の前にあったカイヅカイブキ2株を切った。

カイヅカイブキは朝鮮統監部初代統監だった伊藤博文が1909年1月、大邱(テグ)達城(タルソン)公園で大韓帝国皇帝純宗と共に記念植樹した後、日帝があちこちに植えた日本特産種と知らされた。今も一部市民団体はこのような話を根拠に達城公園や国会などに残ったカイヅカイブキを除去しなければならないと主張している。

キム・ジョンウォン啓明(ケミョン)大教授と啓明大大学院で博士課程を修了したイ・ジョンア氏は韓国学中央研究院発行の学術誌「精神文化研究」最新号に掲載した論文「日帝強制占領期間のカイヅカイブキの実体」でカイヅカイブキに関する俗説が大部分虚構だると明らかにした。

論文第1著者のキム教授はまずカイヅカイブキの語源と特徴を見た。日本でカイヅカイブキ(韓国語でカイヅカヒャンナム)は「カイヅカイブキ(貝塚伊吹)」というが、横浜近隣の貝塚遺跡や名字に起因した名称と見られるとキム教授は説明した。彼は「カイヅカイブキは北米とヨーロッパに地点を置いた横浜種苗目録で1928年初めて登場する」として「それ以前までカイヅカイブキという木名は存在しなかったし、開化期に日本でイブキが香木が造景樹に積極的に利用され、生まれた商品と推定される」と主張した。

それと共に「日帝強制占領期間、韓半島植物資源に関する多くの記録物にはカイヅカイブキが現れない」として「我が国でカイヅカイブキが造景樹として広く知られたのは1970年代中盤以後」と強調した。

キム教授は生物学的特徴という観点でもカイヅカイブキを日本特産種と断定するのは難しいと説明した。カイヅカイブキは単にイブキの一種であり、イブキにまつわる歴史は日本より韓国の方が長いというのがキム教授の見解だ。

キム教授は達城公園にあるカイヅカイブキが1909年、伊藤博文が植樹したという主張の弱点も分析した。伊藤博文カイヅカイブキを植えたという話は河井朝雄が1930年に書いた「大邱物語」に伝わる。ところが当時、達城公園の経営と美化を引き受けた三輪如鉄が1911年に出した「朝鮮大邱一班」にはこのエピソードがない。

これについてキム教授は「記念植樹日という1月12日は酷寒期だったが、根元が傷ついたまま新しいところに移植された木は厳しい寒さにさらされると必然的に枯死する」として「たとえ伊藤博文が木を植えたとしても1911年には存在しなかった可能性が高い」と強調した。

引き続き「大邱物語」には当日、達城公園にお出まして陛下ご自身の記念樹を植えた伊藤公の記念植樹があったが、今日その痕跡を探す方法はない」という文章があったが、翻訳書から抜けた」として「2000年代以降、個人ブログで誤った内容が初めて紹介され、あたかも事実のように広がった」と説明した。

キム教授は結論的に「現存する達城のカイヅカイブキ老巨樹二株は純宗と伊藤記念植樹とはどんな関連性も探すことができない」として「その上、記念植樹をしたという時期の1909年にはカイヅカイブキという植物が存在しなかった」と批判した。

彼は「史跡復元にともなう老巨樹除去と移植には対象植物に対する厳密な生態社会学的考証が必要だ」として「閉鎖的排他主義に対する便乗をろ過するのは史跡復元にとって重大な課題」と提言した。