日韓問題(初心者向け)

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韓国は「名分」社会


初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。

ブロマガ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由

注意
・このブロマガは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています

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・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください


さて、本日は以前より何度か言及している韓国社会の独特な「外華内貧」の概念について改めて書いて行きます。


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韓国発の情報を見ていると、韓国社会では短期的な結果や表面的な利益を非常に重視する傾向にあり、「名を捨てて実を取る」とは対極の「実を捨ててでも名を取る」といった実益を度外視した態度を頻繁に見かける。


韓国社会ではこうした「名分」が非常に重要となり、最近の韓国の文在寅政権による政策でも、実利や長期戦略よりも短期的な宣伝効果や「国内の人気取り」を意識した対応が多く、これを北朝鮮にも利用されている。


また、韓国社会における「他者の劣等性の指摘」にもこの考え方が関係しており、問題点を指摘されると実際の問題を考慮しないまま「名分として」「相手も同じだ」と相対化し、それで自己の問題を相手の問題にすりかえる態度がこれに該当する。


※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。



1:表面的な結果に拘る


※外華内貧に関しては以下の記事を参照してください

韓国紙が嘆く“外華内貧” 最先端技術は外国に依存 zakzak 2016.05.06 (1/2ページ) (2/2ページ


まずはこちらの記事から

訪韓外国人が驚いた場所、1位は高速のサービスエリア!?
朝鮮日報 2018/05/30
https://web.archive.org/web/20180605135915/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/05/30/2018053003958.html

 韓国を訪れた外国人観光客が最も「すごい」と驚く場所は、高速道路のサービスエリアであることが旅行会社の調査で明らかになった。

 韓国の旅行会社コスモジンは30日「今月同社を利用した外国人観光客1050人を対象に『韓国で独特だと思った場所』を尋ねたところ、高速道路のサービスエリアと答えた人が571人(54%)で最も多かった」と発表した。サービスエリアが単に用を足す場所ではなく、異色の観光名所と考えられているわけだ。外国人は「高速道路にこんなに大きな休憩スペースがあるということが驚きだ」と答えた。2位は韓国式サウナの「チムジルバン」(239人、23%)、3位は品ぞろえの豊富な大型スーパー(104人、10%)、4位は「歌手になった気分になれる」との理由でカラオケ(73人、7%)がランクインした。

チェ・ソンジン記者


これなのですが、日本人的な感想だと観光スポットが一つも入っていない事にもっと危機感を持つべきとも考えますが、韓国は明らかに「この方向」で観光客誘致をしており、これはそれが「実を結んだ」結果です。


そのうえで、韓国式サウナの「チムジルバン」とは何かといえば、これは別に韓国独特でもなんでもなく、要するに日本で言うところのスーパー銭湯健康ランドの事です。


そして更に注目すべきは、高速道路のサービスエリアの件なのですが、実は韓国は何年か前から「日本の観光地化された高速のサービスエリアが外国人に好評」と知り、それを「ベンチマーキング」という名の模倣をしてきていました。


もう大体わかるでしょうが、品揃えの多い大型スーパーは別に日本に限った事ではないので除外するとして、実際のところ他は「日本の模倣」をしただけであり、それが観光客に好評となっている、そしてこれは韓国人達がそういった方向に力を入れてきたからなのです。


説明するまでも無いでしょうが、なぜこうなるかといえば「日本で外国人に好評だった」ため、表面的な結果を求めてそれを模倣した、つまり「最初からある正解」のみを正しさとして、観光客誘致でもそれを最優先にしたからです。


「観光客から評価される」という名分のみが優先され、独自性という「中身」が度外視されているのです。


また次のこちらの事例なのですが


「米国を征服した」…外信の目から見た防弾少年団 中央日報 2018年05月29日
ビルボード首位のBTS 東亜日報 May. 29, 2018


防弾少年という韓国のグループがアメリカのビルボードアルバムチャートで首位になったとして、その事を報じる記事です。
これだけなら特に何の問題も無いのですが、次の朝鮮日報の同様の記事を見ると様子が変わってきます。


韓国語で歌うBTSビルボード1位の快挙 朝鮮日報 2018/05/29 (1/3ページ) (2/3ページ) (3/3ページ


この記事で注目すべきは、「防弾少年団のニューアルバムは発売初週に13万5000枚売れた。このうち10万枚がCDで販売された」と書かれている部分です。


日本でも特に10~20代でCD離れが進んでおり、既にCD プレーヤーやそれに類するものをもっていない人が多いにもかかわらず、アメリカで「若い世代に人気のはず」のグループの売り上げがCD中心なのはかなり不自然です。


実際調べてみると、どうやらアメリカは日本以上にCD離れが加速しているようなのです。


日本の音楽市場、アメリカ・世界とはどう違う? 海外配信大手も苦労するガラパゴス市場 NewSphere Apr 14 2017


これも説明するまでも無いでしょうが、もし本当に「アメリカの若者に人気」ならば、DL販売とCD販売の売り上げ数は逆転しているはずですので、これは明らかに何らかの操作が入っているか、或いはCDに慣れ親しんで来た層(30台中盤以降)にしか人気が無いかのどちらかでしょう。


上記2つの事例を見ても解るように、韓国社会では実際の利益や評価よりも名分としての表面的な評価や結果に非常に拘り「実を捨ててでも名を取る」姿勢に価値を見出している事が解ります。


日本人の感覚ですと、観光客を誘致するのなら「韓国の独自性」で誘致するべきと考えるでしょうし、音楽コンテンツの売り上げにしても、いくら数字のみを伸ばしてもこれでは実際の人気にはつながらないと考えるでしょう。


なぜなら、どちらも短期的には「注目度が高まる」でしょうが、絶対にその後には繋がらず、安定した評価にはならないからです。
だから「名を捨てて実を取る」という言葉があるわけですが、韓国では「実を捨ててでも名を取る」に価値があると認識されているわけです。



2:表面の結果に拘る文大統領


こうした韓国社会の傾向は現韓国大統領である文在寅氏の政策にも頻繁に見られます。


例えばこちらの記事では


【コラム】最低賃金引き上げで信頼を失った韓国政府 朝鮮日報 2018/06/06 (1/2ページ) (2/2ページ


この記事では、文政権の行っている最低賃金上昇政策に関して、最低賃金上昇をされると経営が立ち行かなくなる中小企業の経営者達が当初反対していたが、最終的に賛成に回り「何か裏取引があったのでは?」と疑われていたそうです。


しかし実際に蓋を開けてみると、どうやら文政権は中小企業の経営者達に空約束をしていたようで、実際に行われた政策では大企業しかサポートされない事が、「賛成してから」解ったのだそうです。
要するに中小企業は政府に騙されて泣き寝入りというわけです。


また他にも


最低賃金引き上げのプラス効果、所得減階層を除外した数値だった 朝鮮日報 2018/06/04


こちらの事例では、文大統領が「最低賃金引き上げ政策のプラス効果は90%」と主張したが、実際に調べてみると矛盾する部分が多く、詳しく追及してみたところ「最低賃金上昇で失業した人々」を除外して導き出した数字だったそうです。


こんな事をしていたら政府の支持率が一気に下がりそうですが、現状韓国にそのような兆候は一切ありません。
理由は「3」で説明するとして次に行きます。


南北米の首脳会談実現か 朝米協議を注視=韓国大統領府 聨合ニュース 2018/05/31


先月から話題に挙がっているシンガポール米朝首脳会談後に、文大統領が赴いて南北米首脳会談を行おうとしている記事です。


これなのですが、アメリカ側は露骨にいやな顔をしており以下の記事にあるように


米国が韓国に要請「非核化問題に深入りするな」 朝鮮日報 2018/05/29


「米国が、非核化問題に関して韓国はあまり深く入り込まないでほしいという要請を行った」と釘を刺されていたわけですが、それでも文大統領はシンガポール入りを諦めていません、それどころか現状着々とシンガポール入りの準備を進めています。


なぜアメリカが文大統領による介入を嫌がっているかといえば、文大統領は北朝鮮の非核化よりも「北との和平」に拘っており、北朝鮮もその事を充分に承知しているため、この文大統領の考え方を北に利用されるとアメリカは交渉がやりにくくなるからです。


この辺りはおそらくアメリカから韓国に直接指摘が行っているはずなのですが、文大統領は「非核化交渉に直接口を出さなければいいだろう」という態度で一切聞く耳を持ちません。
問題は文大統領が直接何かをすることではなく、北朝鮮が韓国を引き込んで「仕掛けてくる事」が問題であるにも関わらずです。


この事例でもそうですが、文大統領は「目先の名分」の事しか考えていません、北朝鮮に有利になるという事は非核化交渉が失敗する事と同じなのですが、文大統領は「北との和解をした大統領」という名分以外に興味が無いのです。


非核化という益を捨ててでも「北と和解した」という名分がほしいのです。


3:他者の劣等性が鍵


なぜこうなるかといえば、例えば文大統領の政策を見ているとわかりやすいですが、彼は常に「保守の劣等性」の指摘、つまり「積弊清算」運動を続けています。


以前から書いているように、韓国では他者の劣等性を指摘できれば自己の正しさが証明できるため、文大統領はそれをそのまま実行し、世論の多数派もそれを支持しているわけですが、北との関係でもそれは同じです。


要するに文大統領は「保守が出来なかった北との和解を達成できる」という保守の劣等性を担保とした自己の正当性のアピールを行っているので、北の意図やアメリカの意図を一切考慮していないし見てもいないのです。


全ては韓国内の派閥争いの延長線上であり、韓国人の多くも北朝鮮を巡る情勢をそうとしか見ていないわけです。


そしてこの事が韓国の「表面的な結果にのみ拘る」社会的な傾向にもつながると私は考えています。


韓国社会には「劣等性本位制」ともいうべき社会的な価値観が存在するため、「自らの行いの中身」を重視する習慣が無く、表面的な結果や上辺の「名分」のみが立てばそれで良く、それが全ての評価に繋がるので、最初の観光客の事例やビルボードの件に繋がっているというわけです。


その上で批判がくれば「相手の劣等性の指摘」をすればいいというわけです。


また、韓国関連で問題を指摘すると「相手も同じだ」という指摘が行われ、その時点で韓国に対して指摘された問題が相手の問題にすり替わる事例が多いと過去何度も指摘していますが、これにも関係してきます。


こうした指摘を詳しく追及してみると、実際には「同じ」としている部分に殆ど共通点が無く、大抵の場合単なるこじ付けや曲解であったり、それどころか具体的に指摘できる部分が元々無かったりする場合が多い、つまり「表面的にそれっぽい」だけである事例が多いのです。


これも、「中身を見る必要がない」からです。
「そう主張する」という表面的な「名分」のみが重要であるため、それが実際に似ているか、同じであるか、そういう事を考える必要がないわけです。


結果、問題を指摘されると殆ど反射的に「相手も同じだ」「自分の事を棚に上げている」という「反論」が行われ、それが実際に同じなのかの検証も無く相手の問題にすり替わってしまい、彼らの中では「相手がこんなに劣等だ」と納得する名分となっているわけです。


書き方を変えると、韓国は中身度外視で「名分のみが重視される社会」と表現する事もできます。
そもそも「何を実益と見るか」の解釈が違うのです。


そしてこれが解っていないと、韓国側からの「相手も同じだ」という意見に「韓国の主張にも一理あるかも」と勝手に想像をめぐらしてしまい、元の論点がなんだか解らなくなってしまう事態に陥る事になります。



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