日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

【日韓問題】韓国の国民情緒法


今回は韓国の「国民情緒法」についてとなります。

元となった記事
非常に厄介な韓国人の国民情緒・民族情緒

韓国では理論や学問や法律よりも「感情」が優先される

初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。

ブロマガ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由






youtube
https://youtu.be/0EBNTBOYTFg


以下は動画のテキスト版になります。

レイム マリサ
ゆっくりしていってね


レイム
さて、今回は日韓問題なので私が解説していくわね。


マリサ
なんか巷じゃ平昌オリンピックの話題で盛り上がってるが今回そっちはやらなくていいのか?


レイム
あのね、今その話題やると例の像についても言及しないといけなくなるでしょ?
そっち方面やると本当の意味での韓国の「深淵」に触れる事になるけど、いいの?


マリサ
なんか凄く嫌だ。


レイム
でしょ?
ここはあくまで「初心者向け」なのよ、あれは本来軽はずみに触れていいものじゃないのよ。
そんなわけで本編へ行くわね。


国民情緒法


マリサ
ところで、タイトルにもある「国民情緒法」ってなんだ?
どういう法律なのかいまいちピンと来ないんだが。


レイム
まあ、名称が名称だし勘違いするのも仕方が無いけど、国民情緒法って法律があるわけじゃないのよ。


マリサ
ん?どういうことだ?


レイム
「法」って名称が付いているけど、これは法律じゃなくてある種の不文律のことで、韓国では「国民の情緒」によって法律や憲法、果ては国家間の条約すら軽視されることを、韓国人自身が皮肉ってつけた名称なの。


マリサ
なるほど。
ということは、韓国内でも問題になっていて、状況を改善しようって動きがある事柄なんだな。


レイム
それが違うのよ、どうしてなのかは後で詳しく説明するけどね。
まあまずはこちらを見て欲しいの。

【噴水台】 国民情緒法
2005年08月12日20時50分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/603/66603.html

ローマは世界を3度征服した。最初は軍隊で、次は宗教で、最後は法で征服した。1453年、東ローマ帝国の崩壊とともにローマの武力支配は終わったが、キリスト教とローマ法による世界征服は続いた。

キリスト教は全世界の普遍的な宗教となり、人格の平等や過失責任の原則などを明言したローマ法は、ナポレオン法典(1804年)を通じて具現された。19世紀のドイツの法哲学者ルドルフ・イェーリングは著書『ローマ法の精神』でこう分析した。

フランス大革命の影響を受けたナポレオン法典は、「法律がなければ犯罪も刑罰もない」という罪刑法定主義を確立した。これは罪と罰を好き勝手に裁断した絶対君主時代に終止符を打ち、市民社会に移るうえで牽引役を果たした。

最近、韓国でこの罪刑法定主義を否定する「国民情緒法」という妙な論理が登場した。これは手につかめる実体も、文字で記録された文件もない。長期にわたって蓄積された慣習法でもない。だが国民情緒に合うという条件さえ満たせば、実定法に拘束されない不文律となっている。憲法上にも君臨する。

あいまいで抽象的な概念の国民情緒は、一部の市民団体と学者の意によって具体化される傾向を見せる。彼らが特定事案に対して正否を判断し、これを一部のメディアが後押しすれば、国民情緒法は‘制定’される。

国民情緒法に引っかかると、いかなる形態であれ罰を受ける。数十年前の偽装転入、半世紀を超えた父親の親日などの問題で、国民情緒に背いた公職者は現職から退く「恥辱刑」を受けた。通貨危機の直後、国民の憂憤に押されて「政策も司法的審査の対象」とし、当時の経済政策当局者らは司法処理された。最高裁で無罪が宣告されたが、当事者らは6年間も捜査機関と再判定に呼ばれながら、苦難を受けなければならなかった。

国家情報院(旧国家安全企画部)の不法盗聴テープをめぐり、内容を公開しろという国民情緒法と通信秘密を保障した憲法が正面衝突している。

「法の道理は最初は苦労が多いが、その後は長い間有益だ(法之為道前苦而長利)」。中国戦国時代(BC5~3世紀)の法家思想が書かれた『韓非子』に出てくるの言葉である。「法の通り」は難しいが、法の原則を守れば、その効用性が持続するということだ。


レイム
記事では、韓国内ではどんな法律も「国民情緒」という曖昧で抽象的な概念によって簡単に覆され、国民情緒に合わなければ法的に無罪であっても罰を受け、それを司法が後押しするという事が説明されているわね。


マリサ
うーむ、まあでも「法で裁けぬ悪を裁く」みたいなの、韓国に限らず日本でも他の国でもあるし、そういうのとは違うのか?


レイム
そういう心情的な反応に近いといえば近いんだけど、一時の世論や感情で現実の法を曲げていたら法律自体が成り立たないでしょ?
でも韓国の場合、それを世論や政治家、メディアなどの後押しで司法が実行するって事。
例えば対馬の仏像盗難事件で、韓国の司法が盗難品を日本に返さない判決をしたりね。



マリサ
要するに「人治主義」ってやつか?
ちょっと思ったんだが、以前紹介していた「協調」とか「無視」みたいに、日本と韓国で「情緒」の意味が違うって事は無いか?


レイム
厳密に全く同じとはいえないけど、韓国でもほぼ日本と同じで「感情」とか「心理状態」の事を表す意味で使われているわよ。
例えばこちらの記事とかわかりやすいわね。

子どもを「情緒的虐待」する韓国のユーチューバーたち
朝鮮日報 2017/08/13
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/08/11/2017081101161.html
https://web.archive.org/web/20170814025547/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/08/11/2017081101161.html

 刺激的な行動を取る5歳程度の子どもたちを撮影した動画がネット上で人気を呼んでいる。大人たちが児童用のインターネット放送で制作したものだ。「いくら演出されたものであったとしても、動画に出演したり、こうした動画を見たりした子どもたちは、情緒的に虐待される恐れがある」というのが専門家たちの指摘だ。

 こうした動画は、動画共有サイト「ユーチューブ」に人気動画として掲載されている。人形の「コンスニ」が車のタイヤにひかれて手足が抜けてしまう。人形の顔はもはや原形をとどめていないほどだ。これを見守っていた幼い女の子が顔を覆って泣いている。同映像は、動画に出てくる子どもの親がインターネット放送用に撮影したという。粗筋は、人形をひき逃げした「犯人」を探し出し、あだを討つといった内容だ。動画に付いたレスは、そのほとんどが「人形が引きちぎられるのを見て、どれほど驚いただろうか」「子どもを虐待するのと同じだ」といった内容だった。同インターネット放送には、ベビーカーに座って赤ちゃんのように行動するよう求める大人に、子どもが哺乳瓶を投げ付け、つばを吐き掛けるといったシーンが登場する。昨年10月にユーチューブに開設された同番組の購読者数は現在81万人で、動画がアップされるたびにアクセス数は500万を突破する。

 ユーチューブなどのインターネット放送では、小学生以下の子どもたちを主人公として登場させる動画が人気だ。ユーチューブによると、昨年国内のユーチューブにおける子ども関連のコンテンツの視聴時間は、前年に比べて約2倍に増えた。ユーチューブで人気番組として知られるようになると、制作者はかなりの額の収入を得ることができる。ユーチューブは動画の掲載者に広告収益の55%を配分しているが、通常ではアクセス1件に付き1ウォン(0.1円)の収入が発生する。人気を集めているユーチューブ・キッズ放送は、全動画の累積アクセス数が1億ヒットを超え、毎月の収益も数千万ウォン(数百万円)に上る。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/08/11/2017081101161_2.html
https://web.archive.org/web/20170814025605/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/08/11/2017081101161_2.html

 より多くの視聴者を獲得するために、大人が子どもに刺激的な行動を取るよう求める動画が多い。ある動画では、自称「母方の叔父」という大人が、6歳の子どもにわさびのお菓子とポテトチップをラーメンに混ぜて食べさせた。子どもはこれを食べるのを嫌がった。この動画は、50万アクセスを突破した。ある動画には、子どもが実際に自動車の運転席に座り、アクセルを踏み、運転させる危険なシーンが盛り込まれていた。

 こうした動画の視聴者は、ほとんどが出演している児童と同年代だ。あるエンターテインメント会社の関係者は「視聴者について調査したところ、インターネット・キッズ放送を見るほとんどが10歳未満の子ども」という。5歳の息子を持つチョさん(44)は「子どもが毎日見るユーチューブに同年代の子どもたちが出ているのを見て、教育的なコンテンツだと思っていたが、映像の中で子どもが虐待されていた」と驚きの様子を語っている。動画に出てくるスラングも問題だ。動画に登場する大人たちがスラングと悪口を乱発し、子どもがこれをまねているのだ。

 こうした動画に周期的にさらされることは、子どもには一種の「情緒的虐待」となる。慶煕大学児童家族学科のチョン・ギョンヒ教授は「子どもは初めのうちは精神的なショックを受けるが、その後は日に日に扇情的なシーンに慣れ、やがてまねするようになる」とした上で「結局これは子どもを情緒的に虐待することと何ら変わらない」と警鐘を鳴らす。海外は、児童がインターネット放送を通じて虐待を受けることに敏感だ。今年4月、人気のユーチューブ放送「ダディー・オブ・ファイブ」を制作する米国のある夫婦は、子どもをせきたてながら泣かせるシーンを放送したことで、二人の子どもの養育権を剥奪されている。

イ・ボルチャン記者


レイム
記事では、いわゆる韓国のユーチューバーが、自分の子供の前で人形を車で轢いて破壊し、子供にショックを与えて泣かせる行為が批判されているのだけど、そのなかでこの行為を「情緒的虐待」と表現しているわね。


マリサ
ああ、この事例だと表現は日本とちょっと違うけど確かに「情緒」を日本とほぼ同じ意味で使っているな。


レイム
また次のこちらの事例でも

「15.4%が精神健康リスク群」…働き口のない若者たちの“心の病”
ハンギョレ新聞 2017.10.17
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/28715.html

ソウル市若者支援センター、4700人を調査  
精神症・自殺のリスクのある「情緒高リスク群」と  
潜在的リスク群」の割合が15.4%に達し  
情緒的支援が必要な割合も15% 
専門家「求職以外に健康も支援を」

 働き口のない若者は体だけではなく心も病んでいる。7月、ソウル市若者活動支援センターが若者手当の対象者4700人に精神健康と求職意欲などを調べる心理情緒自己診断を行ったところ、精神健康リスク群といえる情緒的な高リスク群と潜在的リスク群の割合が15.4%と表れた。情緒的高リスク群は、精神症を患っていたり、自殺のリスクを持った人たちに分類される。また、リスク群ではないとしても情緒的支援が必要な割合も15%だった。30%が情緒的処置が至急であったり必要な対象だった。今回の調査はオンライン自己診断である上、情緒的問題を早く発見するためにリスク群の範囲を多少広く策定した可能性はある。これを考慮しても、最近自殺をよく考えたことがあり、自殺の方法を具体的に構想してみたことがあると答えた若者たちの割合が10%を超えるのは、他の集団より非常に高い危険信号だ。保健福祉部の「2016年精神疾患の実態」などさまざまな調査によると、成人のうち自殺リスク群は2~3%程度と推定される。

 これまで精神健康研究対象は、主に貧困家庭のなかでも最弱者である高齢者や子どもだった。就業可能年齢でありながら、就職して貧困の状態を解決できない若者たちの心はどうだったのか。

 進路・情緒領域の2つの分野の健康性を診断した今回の検査では、200万ウォン(約19万8千円)以下の家計所得の集団は社会的支持を最も少なく受け、求職準備活動が最も少ない進路領域の問題を抱えていた。教育年数が低いほど働き口を求めなければならないという動機が大きく下がり、鬱と不安が高く、家計所得が低いほど人生に対する興味を失ったり、不適応的な認知の変化を経験した。特に、貧しい上に扶養家族がいる若者は有能感が欠如し、憂鬱で心理的成熟度も低いことが分かった。親や兄弟などの面倒を見なければならず、社会的に支えてくれるところがなく、低所得層である若者たちが求職で不利であり情緒的にも脆弱なものとみられる。

 一方、500万ウォン(約49万5千円)を超える家計所得を持った若者たちの心も働き口がなければ苦痛を抱える。彼らは異なる集団に比べ、動機の低下と不安が最も高く、心理的成熟度は最も低く、鬱も最も多く経験したものと調査された。ソウル市若者手当の支援対象はソウルに居住する19~29歳の未就業青年のうち、家計所得、未就業期間を考慮して決まるため、相対的に家計所得が高い人たちは他の若者たちより未就業状態が長かったものとみられる。

 今回の調査を進めたソウル大学心理学科のラ・スヒョン博士は「元々情緒的に脆弱な若者たちも、就業と社会活動で肯定的な自己概念を補い、健康に生きていくことができる。ところが今回の調査では、健康だった若者たちでさえ長期的な未就業を経験し、情緒的脆弱階層に変わっていくものとみられる」とし、「リスク群に分類された若者たちの相談を受けたところ、大半が働く意欲は高いが働けるところがあまりにもないと言う」とした。キ・ヒョンジュ・ソウル市若者活動支援センター長は「今回の調査を見ると、社会的ネットワークが崩壊し、長期失業状態に入った若者たちに求職支援だけでは足りないと感じている。若者支援は若者健康プログラムと連携しなければならない」と話した。

ナム・ウンジュ記者


レイム
働き口の無い若者が韓国で近年増えている事に関連して、「若者たちに情緒的支援が必要」と書かれているわね。


レイム
この事例だと、要するに働き口が無い若者の心理的なケアが必要であると書かれていて、その流れで情緒的支援となっているから、この事例でも「情緒」が感情や心理的な作用の意味として認識されている事がわかるわ。


マリサ
ああ、なるほど。
用法が少し日本と違うけど、意味としてはほぼ日本と同じって事が解るな。


レイム
強いて違いを挙げるなら、両国とも感情の共有の目的でこの単語が使われるけど、日本では「情緒」ってポジティブな意味でもネガティブな意味でも「(客観的に)状態を伝える」意味として使われる事が多いけど、韓国では「(主観的に)自身の意思を伝える」手段として使われる事が多いって事かしらね。


マリサ
まあでもそれは「情緒」の意味の違いにはならないし、国民情緒法っていうのは要するに法律などを「感情的に受け入れられない」場合に出てくる反応で、韓国ではそれが実際に法律や憲法に影響を与えるって事なわけだ。


レイム
まあそういうことね。



情治国家


レイム
それでね、さっきマリサは韓国の事を「人治国家」と表現したけど、韓国ウォッチャーの間では少し表現が違って、韓国の事を「情治国家」と表現するの。


マリサ
情治国家ってなんだ?
人治国家と何が違うんだ?


レイム
人治国家っていうのは、要するに法より上位に人がいる、いわゆる専制政治を行う独裁国家の事で、こうした国では独裁者や選挙を経ずに独裁している政党・組織などの都合で法がころころ変わるわけよね。


レイム
でも韓国の場合はそうではなくて、究極のポピュリズムとでも言ったらいいのかしら、政治家や権力者、それプラス「世論」などの感情で法はそのまま法の判断が覆されるの。


マリサ
それって法律が意味を成していないんじゃないか?


レイム
そうでもないわよ、国民情緒に反しない限りは法が適用されるわけだから。
法律はあるけど、その更に上位に「その時の感情」があると表現すればいいかしらね。


レイム
そしてここからが重要なのだけど、以前韓国にはウリとナムという概念と、易地思之という概念があると説明したわよね。


マリサ
ああ、ウリとは「私達」とか「我々」よりも自他が曖昧になった概念で、ナムはそれ以外、易地思之は「相手は自分の気持ちを理解しろ」という概念だっけか。


レイム
それでね、韓国ではこの概念に基いて「ウリは皆同じ国民情緒を共有しないといけない」事になっているの。


マリサ
は?


レイム
だから、韓国では「主観的・絶対的正しさ」に基いて、ある物事に対して皆が同じ「情緒」の共有をしなければいけない、そうでないものはナムであり、ウリならば同じ気持ちを共有しているはずだ、というある種の同調圧力が働くの。
それが「正しい」ことだから。


マリサ
あー…。
もしかして、韓国で「慰安婦合意は情緒的に受け入れられない」と言ってるのってそういうことか?


レイム
そういうことよ。
慰安婦合意の場合には、序列の上位者たる元慰安婦の言葉と感情が絶対的に正しいって意味ね。


レイム
そして、皆が同じ「正しさ」と「感情」を共有しているはずなので、それに反する意見は異端者であり非道徳的な人物であると評価されるわけ、だから多くの韓国人がその「正しさ」を支持するってこと。



マリサ
でもさ、誰もが「一つの正しさ」なんて支持できるわけが無いだろ?
十人十色なんて言葉もあるわけだし。


レイム
だからこそ、以前「火病」とか「被害者が偉い」で解説したみたいに、徹底した序列社会で「序列の上位者が正しい」という「ルール」が存在するわけ。
逆らえば、以前紹介した朴裕河教授みたいに、司法の力で社会的に破滅するだけよ。


レイム
そしてむしろ問題は、この「正しさ」が「その時の感情や利害」と密接に関わりすぎているので、外から見た場合矛盾やダブルスタンダードが頻繁に発生していて、非常に不安定に見える事なの。


レイム
この事例なんてわかり易いわね。

忘れられた殉国烈士の霊魂 独立公演
東亜日報 FEBRUARY 29, 2004 23:06
http://japanese.donga.com/List/3/all/27/279401/1

先月28日、ソウル西大門区峴底洞(ソデムング・ヒョンジョドン)にある独立公園内の独立館。
独立館は日本帝国による強制占領期に独立運動をして貴い命を捧げた殉国烈士2327名の位牌が供えられている所だ。
しかし、記者の見た独立館は、国のために命を捧げた英霊たちを祭る記念施設とは到底信じられないところだった。

引き裂かれた門に変色した看板、ほこりの積もった位牌…。
韓国の伝統的建物の内部に入ると、あちこちを縫い合わせボロボロになった祭壇の布の切れが目に入った。
中央の合同位牌は塗りが剥がれていて、文字さえまともに読めなかった。位牌を手で触ってみると、汚いほこりの塊がついた。
周辺の排水口には吸い殻が散らばっており、軒下の片方の欄干は全部崩れていた。
(後略)


レイム
記事では、日本統治時代に独立運動を行った人々の位牌が供えられている独立館という場所が、位牌には埃が積もり装飾は縫い合わせでぼろぼろになっていて、周辺の排水溝にはゴミやタバコの吸殻が散乱していると書かれているわ。


マリサ
あれ?韓国では独立運動家って英雄のはずだし、そもそも儒教の影響で年長者や祖先は日本以上に尊重されると聞いていたけど、どういうことだ?


レイム
これが国民情緒の面白いところで、彼らにとって重要なのは「その時の感情と利害」なの。
だから、現在日本に対して「劣等性の指摘」ができて即自己の優越性を感じる事が出来る事柄には注目するけど、そうじゃないものは名分がどうであれ気にも留めないわけ。


マリサ
もしかして、韓国は過去がどうのとか「歴史を忘れた民族に未来は無い」とか言ってるけど、実際には現在の利益しかみていないってことか?


レイム
この事例から解るのはそういう事よね。
更に面白いのは、この記事が出てすぐに独立館は整備されたけど、十数年経過した今は整備はされているけど閑散として殆ど見向きもされていないって事ね。


マリサ
韓国の国民情緒って、つまり「その場その場で直接的に自分達が満足できる事柄」って事なのか?


レイム
その通りよ。
そしてそれが韓国を「情治国家」と呼ばせている所以で、「ウリが共有すべき感情」に基いて法を覆す判断が司法によって行われる、だから感情による統治が行われる国という意味で、情治国家と呼ばれるわけね。


情緒=正しさ


レイム
今回解説したように、韓国では「国民の多数派の感情」によって国が運営されているとも表現できるのだけど、理解できたかしら?


マリサ
理解というか、余計に謎が深まったんだが?
どんなに序列社会といっても、皆が同じ「感情」を共有するなんて無理だろ。


レイム
確かに無理ね。
だから前にウリとナムの動画で解説したけど、実際には「そのつもりになっている」だけなのよ。


マリサ
なるほどな。
もう一つ疑問なのが、最初の中央日報の記事で「国民情緒法」の事を批判していて、しかもこの名称自体が「皮肉をこめた単語」なんだろ?
なら韓国内でもこれをおかしいとしているはずなのに、なんで慰安婦合意では国民情緒を前面に出しているんだ?


レイム
いい質問ね。
問題は、批判している側も「情緒に合わない」から批判していることなのよ。
本人達は全く自覚が無いけどね。


マリサ
え?どういうことだ?


レイム
以前韓国の「正しさ」の件で解説したけど、彼らには客観的な視点というものが存在していないでしょ?
ということは、判断基準のほぼ全てが主観に依存しているわけだけど、でも彼らはそれが「絶対的に正しい事だ」という前提で思考するので、国民情緒法をおかしいと感じていても、そこに客観的な視点は無いの。


レイム
彼らはその前提で「一つの正しさ」を論じるので、仮に自分が批判している国民情緒法そのものの反応をしていたとしても、それは「正しい事」だから問題にならないし、おかしいとも感じないって事。


マリサ
なんか混乱してきたわけだが?


レイム
この記事を見てくれる。

韓国の記者は「嫌韓」や日本社会をどう見つめているのか 特派員座談会
ハフィントンポスト日本版  2015年07月09日
http://www.huffingtonpost.jp/2015/06/30/korean-correspondant-talks_n_7695732.html

(一部抜粋)
金:FAXをこんなに使う国がまだあったとは…。(提携関係にある日本の)毎日新聞で韓国に詳しい先輩から「似ていると思ってかかると大けがするよ」と忠告されました。日本では自分と他人の立場が違うことに緻密にこだわるけど、韓国では「正しいこと」は一つだけで、それを巡って争っている。それを互いに知らない。だから毎日が衝撃ですね。


レイム
非常に長い記事なので該当部分だけ抜粋するけど、「日本では自分と他人の立場が違うことに緻密にこだわるけど、韓国では「正しいこと」は一つだけで、それを巡って争っている。」と書かれているでしょ?


マリサ
「正しい事は一つだけ」の判断が主観によって行われているから、彼らの主観の中では自分の正しさは誰でも受け入れられるはずと考えているわけか。
つまり国民情緒法論争は「異なる情緒の対立」が起きているだけって事か。


レイム
そういうこと。
そしてだからこそ、約束であろうと法律であろうと、自分が正しいと主観で感じたならそれは覆してかまわないしそれこそが正しさであると考える、これが集団になったのが国民情緒法であって、国民情緒法を批判している側も何かしらそれで不利益があったから批判しているだけで、本質的な思考部分は同じなのよ。


マリサ
なるほどな。
慰安婦合意の場合には、韓国人の殆どにとって不利益しか感じていないから、「情緒的に受け入れられない」が「正しい」事なわけだ。

今回のまとめ
・韓国では、国民情緒法と呼ばれる感情が法や憲法の上位に来る概念がある
・国民情緒とは「その時の感情や利害」であるため、一環性や整合性は重視されない
・情緒が「正しさ」と直結した概念となっている


レイム
そして韓国ではほぼ全てでこの思考が行われていると考えてもらって良いわ。
まあ、実際のところはもう少し複雑なのだけど、それは韓国における「約束」の概念に関係してくるので、また別の機会に解説するけどね。


マリサ
要するに韓国は「感情に基く自身の利害とその場の勢いで国が運営されている」ってことだな。


レイム
ある意味そうかもね。
そんなわけで今回の本編はこれで終わるわ。


レイム マリサ
ご視聴ありがとうございました。


大口
おつかれ~


マリサ
なんかさ、判断基準が主観のみってだけでここまで考え方が変わるんだなと驚かされたぜ。


レイム
そもそも「正しさ」の概念そのものが主観依存という時点で、かみ合うわけが無いんだけどね。


マリサ
ところで、平昌の例の像関連で「韓国の深淵」とか言ってたが、そんなにヤバイものなのか?


大口
ヤバイというかね、例の像って非常に韓国的な表現で、韓国を知っている人にとっては「ああ、韓国だしな」で済まされるくらい一般的なものなんだよ。
ただし、あの像はその中でもまだ大人しい「初心者向き」なんだけどね。


レイム
えっ?あれで大人しいの?


マリサ
衝撃的過ぎるぜ。


大口
韓国にはもっと「露骨」で「下品」な表現の造形物や文化がいくつもあるよ。
でね、本来の親韓ってそういうものやこれまで紹介してきた韓国的価値観も含めて「韓国を受け入れ愛せる」人の事であって、今親韓ですとか自称している人達って大半は親韓でもなんでもないんだ。


マリサ
え?そうなのか?


レイム
うp主はどうなの?


大口
私にとって韓国は興味深い観察対象ではあるけど、好きとかそういう感情は無いかな。
むしろできることなら直接のかかわりは避けたいと考えているしね。
色々と意思疎通に障害があって、しかもそれが克服不能だったりするから。


マリサ
そんなもんなのか?


大口
そんなものだよ。


レイム
そんなわけで今回はここで終わりにするわね。


レイム マリサ 大口
またらいしゅ~



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